JPH11179892A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH11179892A
JPH11179892A JP35533897A JP35533897A JPH11179892A JP H11179892 A JPH11179892 A JP H11179892A JP 35533897 A JP35533897 A JP 35533897A JP 35533897 A JP35533897 A JP 35533897A JP H11179892 A JPH11179892 A JP H11179892A
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recording
recording head
ink
head
image
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JP35533897A
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Inventor
Atsuyuki Ninomiya
敬幸 二宮
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドのノズルピッチが変化しても、形
成される画像の画像ピッチを一定に保持する。 【解決手段】 記録装置1は、複数のノズル(不図示)
が一列に配列されて構成され、記録用紙9に画像を形成
する記録ヘッド2と、記録用紙9を搬送する搬送手段
(不図示)とを有する。記録ヘッド2の一方の端部(図
示左端)はピン7によって回動自在に支持されている。
記録ヘッド2は、ワイヤ11、プーリ13a,13b、
およびパルスモータ14からなる支持手段によって、図
示左端を中心として記録用紙9からの距離が変化する向
きに回動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、印刷装
置、ワープロ、ファクシミリ等に備えられ、複数のライ
ン型記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録
を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリなどの
機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワード
プロセッサーなどを含む複合電子機器やワークステーシ
ョンの出力機器として用いられる記録装置は、制御部か
ら送信された画像情報に基づいて記録用紙やプラスチッ
ク薄板などの記録媒体に画像を記録するように構成され
ている。このような記録装置は、記録方式によってイン
クジェット方式、ワイヤードット方式、サーマル方式、
レーザー方式などに分けることができる。
【0003】上記の各種記録装置のうち、インクジェッ
ト方式の記録装置であるインクジェット記録装置は、記
録手段である記録ヘッドのノズルから記録媒体にインク
を吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパク
ト化が容易、高精彩な画像を高速で記録することが可
能、普通紙に特別な処理を必要とせず記録をすることが
可能、ランニングコストが安い、ノンインパクト方式で
あるため騒音が少ない、多色のインクを使用してカラー
画像を記録することが容易である、等の利点を有する。
【0004】特に、熱エネルギーを利用してノズルから
インクを吐出するインクジェット記録装置の記録ヘッド
は、エッチング、蒸着、スパッタリングなどの半導体製
造プロセスにより、高密度の液路配置(インク吐出口配
置)を有するものを容易に製造することができ、記録ヘ
ッドの一層のコンパクト化を図ることができる。また、
同様の理由により、サーマル方式の記録装置の記録ヘッ
ドもインクジェット記録装置の記録ヘッドと同様に一層
のコンパクト化を図ることが可能である。
【0005】また、上記の記録装置を駆動するホストコ
ンピュータで使用されるアプリケーションソフトウエア
のカラー化対応が急速に進み、文書のカラー化、カラー
写真画像の印刷、カラーグラフィックの使用に伴って記
録データ量が増大したため、高速で多量の記録が可能な
記録装置が求められてきた。ところが、カラー印刷を行
うにはブラックの他にイエロー、マゼンタ、シアンの四
色のインクが必要になるため、モノクロ印刷を行う場合
の約4倍のデータを処理しなければならず、記録の高速
化は困難である。
【0006】従来では、より高速に記録を行う手段とし
て、複数の記録ヘッドを有するインクカートリッジを備
えた記録装置が開発されてきた。以下に、代表的な従来
のインクジェット記録装置におけるインクカートリッジ
の構成例を図10〜図12を参照して説明する。
【0007】図10は、従来のインクジェット記録装置
におけるインクカートリッジを示す斜視図、図11は図
10に示したインクカートリッジの断面図である。
【0008】図10に示すように、従来のインクジェッ
ト記録装置におけるインクカートリッジ101には、イ
ンク液滴を吐出する複数のノズル109(図11参照)
が一列に並べられて構成された四つの記録ヘッド10
2,103,104,105が設けられている。各々の
記録ヘッドには、ブラック、イエロー、マゼンタ、シア
ンの四色のインクのうち、いずれか一色のインクが供給
される。各記録ヘッドは、ノズル列方向が互いに平行と
なるように配置されている。
【0009】このようなインクカートリッジ101が備
えられたインクジェット記録装置では、インクカートリ
ッジ101を駆動手段(不図示)によって図示矢印方向
に移動させながらノズルからインク液滴を吐出すること
により、記録媒体(不図示)に画像が形成される。
【0010】また、図11に示すように、インクカート
リッジ101の内部を大別すると、インクタンク部10
6とインク液室107と記録ヘッド(図11には、記録
ヘッド102についてのみ図示)とに分けられる。記録
ヘッドは、インク吐出手段であるヒータ108が備えら
れた複数のノズル109によって構成されている。
【0011】上記のように構成された従来のインクカー
トリッジ101では、インクタンク部106内に充填さ
れたインクが、記録ヘッドからのインクの消費に伴って
インク液室107を経由してノズル109に供給され
る。ヒータ108は、電気的な手段によって短時間の電
圧パルスが印加されると発熱する。ノズル109に供給
されたインクがヒータ108による発熱で膜沸騰される
と、ノズル109内に気泡が生じ、その気泡の成長に伴
ってノズル109からインクが吐出される。
【0012】しかし、全てのノズル109で同時にイン
ク吐出を行うと、インク液室107の容量と記録ヘッド
からのインク吐出量との関係により、ノズル109への
インクリフィルが間に合わず、インクの空吐出が発生す
るおそれがある。また、全てのノズル109で同時に吐
出を行うと一時的に大電流がヒータ108に流れるの
で、ヒータ108に電源を供給する配線抵抗による電圧
降下が発生し、ヒータ108に対してインク吐出に必要
な電圧が供給されないというおそれがある。そのため、
記録装置の電源容量上の観点からも好ましくない。さら
に、電源のコスト上から見ても、瞬時に大電流を供給す
る高価な電源を用いるよりも、低電流で安定した電流を
供給する安価な電源を用いた方が好ましい。
【0013】以上の理由により、図10および図11に
示すような複数のノズルを有する記録ヘッドは、複数の
ノズルを任意数の小ブロックに分割して駆動する方法が
とられている。
【0014】ところが、複数のノズルを任意数の小ブロ
ックに分割して駆動する場合であっても、記録ヘッドの
うち最初にインクを吐出するノズルと最後にインクを吐
出するノズルとの間にはインク吐出の時間差が生じる。
前述のように、本従来例の記録装置はインクカートリッ
ジ101を移動させながらインク液滴を吐出するため、
この場合には、本来の画像を正確に記録することができ
ず、斜めに傾いたような状態になってしまう。そのた
め、図10等に示したインクカートリッジ101の各記
録ヘッド102,103,104,105のノズル列
は、図12に示すように、インクカートリッジ101の
移動方向に対して傾き角θだけ傾いて配設されている。
傾き角θの値は、各記録ヘッドの最初にインクを吐出す
るノズルと最後にインクを吐出するノズルとの間に生じ
るインク突出の時間差と、記録ヘッドの移動速度とを考
慮した上で決定される。これにより、インク吐出のタイ
ミングが最適化され、画像を正確に記録することが可能
となる。
【0015】なお、インクジェット記録装置では、イエ
ロー、マゼンタ、シアンのうち二色のインクの混合によ
り生成されるレッド、グリーン、ブルーは、記録媒体上
における上記各色のインク液滴の付着位置が一致してい
ないと生成できないため、傾き角θは全ての記録ヘッド
で同じである必要がある。従って、各記録ヘッドとも、
インクカートリッジ101の移動方向における基準位置
O(図12参照)への位置合わせ、ノズル列の傾き角θ
の角度調整、および各記録ヘッド同士の平行度調整が正
確に行われた状態でインクカートリッジ101に設置さ
れている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】記録装置でカラー画像
を記録する場合、記録する基本画像のカラーデータを記
録装置が有しているインクの色のカラーデータに色分解
して記録する方法が用いられる。このとき、カラーデー
タのデータ量は各色毎に異なることが一般的であり、各
色のデータ量が同じになることはほとんどない。従っ
て、記録データ量は各記録ヘッド毎に異なるので、単位
当たりのデータを記録するのに要するエネルギーがほぼ
一定であるとすると、それぞれの記録ヘッドに入力され
るエネルギーは異なることとなる。また、入力されたエ
ネルギーの全てがインク吐出に利用されることはなく、
そのうちの一部のエネルギーは熱として記録ヘッド内に
蓄熱される。各記録ヘッドに入力されるエネルギーは互
いに異なるので、記録ヘッド毎の蓄熱量も異なることに
なる。
【0017】一般に、温度が上昇すると熱膨張が発生す
るが、上記の様に記録ヘッド毎に蓄熱量が異なると、各
記録ヘッドの熱膨張量が互いに異なることとなる。従っ
て、各記録ヘッドにおけるノズルピッチは、入力される
エネルギー量に比例して異なることになる。各記録ヘッ
ド毎にノズルピッチが異なると、各記録ヘッドによって
形成される画像の画像ピッチがまちまちとなり、記録時
に画像ドットの位置ずれ等が発生する。
【0018】そこで本発明は、記録ヘッドのノズルピッ
チが変化しても、形成される画像の画像ピッチを一定に
保持することができる記録装置を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の記録装置は、列状に配された複数の吐出口
からインクを吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッド
と、前記記録媒体を前記記録ヘッドの吐出口と対向する
位置に搬送するための搬送手段と、前記記録ヘッドの吐
出口の列に関する一方の端部を中心として前記記録媒体
に対する距離を変化させる向きに前記記録ヘッドを回動
自在に支持する支持手段とを有する。
【0020】インクを吐出させるために記録ヘッドに入
力されるエネルギーの一部は記録ヘッドに蓄熱され、記
録ヘッドに熱膨張が発生する。そのため、記録ヘッドを
構成するノズル同士のピッチは、記録ヘッドの温度によ
って変化する。しかしながら、上記のように構成された
本発明の記録装置では、回動自在に支持された端部を中
心として記録媒体に対する距離を変化させる向きに記録
ヘッドが回動されるので、記録ヘッドと記録媒体とがな
す角度が自由に変化される。その結果、吐出口を備えた
ノズル同士のピッチが変化しても、その変化量に応じて
記録ヘッドを回動させることにより、記録媒体に形成さ
れる画像の画像ピッチ、すなわち記録媒体に吐出された
インク液滴の間隔が一定となり、画像の解像度が一定に
保持される。
【0021】さらに、前記記録ヘッドが前記記録媒体と
平行になる位置を基準位置とし、前記基準位置からの前
記記録ヘッドの回動量を前記記録ヘッドの温度に応じて
調整する回動量制御手段が備えられている構成とするこ
とが好ましい。
【0022】さらには、前記記録ヘッドの前記基準位置
からの回動量は、前記記録ヘッドの温度が上昇するにつ
れて減少する構成とすることが好ましい。
【0023】加えて、前記記録ヘッドは吐出口の列が前
記記録媒体の搬送方向に関して傾けられて前記記録装置
に設置されている構成とすることにより、搬送されてい
る記録媒体に対するインク吐出のタイミングが最適化さ
れ、記録媒体に正確な画像が形成される。
【0024】また、前記記録ヘッドは、前記インクを吐
出させるために利用される熱エネルギーを発生する電気
熱変換体を有する構成とすることが好ましい。
【0025】さらに、前記インクは、前記電気熱変換体
によって印加される熱エネルギーによって生じる膜沸騰
を利用して吐出される構成とすることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0027】図1は、本発明の記録装置の一実施形態を
示す平面図である。
【0028】図1に示すように、本実施形態の記録装置
1は、インク液滴を吐出する吐出口を備えた複数のノズ
ルが一列に並べられて構成された四つの記録ヘッド2,
3,4,5が設けられた、いわゆるラインプリンタであ
る。各々の記録ヘッドには、ブラック、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの四色のインクのうち、いずれか一色のイ
ンクが供給される。各記録ヘッド2,3,4,5は、図
示矢印で示す記録用紙9の搬送方向に垂直な方向に対し
て傾き角θ1だけ傾いた状態で、記録装置1に設置され
ている。なお、各記録ヘッド2,3,4,5の図示右端
は、固定板8を介して記録装置1に固定支持されてい
る。
【0029】上記のように構成された記録装置1では、
搬送手段(不図示)によって記録用紙9を図示矢印方向
に搬送しつつ、記録用紙9の搬送方向の上流側に配置さ
れた順の記録ヘッド2,3,4,5からインクを吐出す
ることにより、各色ごとに形成される画像が記録用紙9
上で重ね合わされ、記録用紙9にカラー画像が記録され
る。
【0030】また、各記録ヘッドには複数のノズルが設
けられているため、それらのノズルから一度にインクを
吐出させることが困難であることは、従来の技術を参照
して説明した通りである。そこで、本実施形態の記録装
置1では、各記録ヘッドに設けられた複数のノズルから
のインク吐出を、記録用紙9の搬送方向の上流側に配置
されたノズル2a,3a,4a,5aから下流側に配置
されたノズル2b,3b,4b,5bの方へ順に行う。
これにより、搬送されている記録用紙9に対するインク
吐出のタイミングが最適化され、記録用紙9に正確な画
像が形成される。
【0031】図2は、図1に示した記録装置を示す断面
図である。
【0032】記録ヘッド2の図示左端は、記録装置1の
図示左側に設けられた記録ヘッド固定ユニット10(図
1参照)における溝部6(図1参照)のピン7によって
回動自在に支持されている。一方、記録ヘッド2の右端
は、ワイヤ11の一部に固定された固定治具12に接続
されている。ワイヤ11は二つのプーリ13a,13b
に巻回されており、プーリ13aはモータ14によって
回転される。以上の構成により、モータ14を回転させ
ることによって、記録ヘッド2は図示矢印方向に回動さ
れる。記録ヘッド2の基準位置は、記録ヘッド2が記録
用紙9と平行になる位置であり、記録ヘッド2は基準位
置に対する持上げ角がθ2となるように持ち上げられ
る。
【0033】なお、上記では記録ヘッド2について説明
したが、ピン7、ワイヤ11、固定治具12、プーリ1
3a,13b、モータ14は、他の記録ヘッド3,4,
5に対しても上記と同様に構成される。
【0034】次に、図1等に示した記録装置の各記録ヘ
ッドについて、図3から図5を参照して説明する。図3
は図1等に示した記録ヘッドを示す正面図、図4は図3
に示した記録ヘッドをノズルカバーを省略して示す平面
図、図5は図3に示した記録ヘッドを示す側面断面図で
ある。
【0035】図3に示すように、記録ヘッドは、基材1
5の上にノズルカバー15が接合されて形成されてい
る。ノズルカバー15には複数のノズル溝15aが一定
間隔をもって形成されており、ノズルカバー15と基材
16とが接合されることによって、ノズルカバー15と
基材16との間に、複数のノズル17が互いに一定のピ
ッチPを空けて設けられる。なお、図3および図4に示
す記録ヘッドには、便宜上、六つのノズル17のみを示
す。
【0036】さらに、図4に示すように、基材16上に
形成された絶縁パターン(不図示)の表面には、ノズル
17(図3参照)の吐出口からインクを吐出させるため
のエネルギー素子であるヒータ18、第1の配線パター
ン19、および第2の配線パターン20が形成され、さ
らに駆動IC21が実装されている。ヒータ18は、電
気熱変換体である抵抗体によって形成されている。第1
の配線パターン19はヒータ18を加熱するための電源
であるVH駆動電源に接続され、第2の配線パターン2
0は駆動IC21に接続されている。駆動IC21は、
ヒータ18に通電される電流のオンオフ制御を行うもの
である。また、駆動IC21には、ヒータ18への通電
時にヒータ18から返流された電流をさらにVH駆動電
源へ返流するためのグランドパターン21aが設けられ
ている。
【0037】続いて、図5を参照して、記録ヘッドのイ
ンク吐出動作を説明する。
【0038】インクタンク部(不図示)からインク液室
22に送液されたインクは、ノズル17に供給される。
ここで、駆動IC21を動作させてヒータ18に電流を
流すと、ヒータ18が発熱することにより熱エネルギー
が発生してインクが膜沸騰し、ノズル17内に気泡が発
生する。すると、ノズル17内のインクが気泡に押し出
され、ノズル17からインク液滴が吐出される。なお、
ノズル17はインク吐出口17aに対して垂直に形成さ
れているので、インク液滴はインク吐出口17aに対し
て垂直な方向に吐出される。
【0039】次に、図4等に示した駆動ICの内部構造
について、図6を参照して説明する。
【0040】駆動IC21は、VH駆動電源からヒータ
18に通電される電流のオンオフを行うトランジスタ2
3と、その電流のオンオフのタイミングと画像データと
を管理する制御ブロック27とに大別される。制御ブロ
ック27は、それぞれ以下に説明する論理積回路24、
印字バッファ25、およびシフトレジスタ26によって
構成される。さらに、駆動IC21には、内部記憶素子
であるDタイプフリップフロップ(DF/F)28が備
えられている。
【0041】駆動IC21の制御ブロック27には、画
像データを受信するためにDI信号線とSCK信号線と
が接続されている。画像データはDI信号線で転送され
て駆動ICに入力され、SCK信号の立ち上がり時に駆
動IC21の内部に蓄えられる。また、画像データは、
連続して入力されるDI信号の立ち上がりに同期して順
次内部記憶素子であるDタイプフリップフロップ(DF
/F)28に転送されていく。図6に示す駆動IC21
では、6個のSCK信号の立ち上がりに同期して画像デ
ータが入力されると、シフトレジスタ26内に画像デー
タが蓄積される。
【0042】LT信号線を伝送されたLT信号によっ
て、シフトレジスタ26から印字バッファ25へのデー
タ転送動作が起動されると、シフトレジスタ26内の画
像データは印字バッファ25に転送され、シフトレジス
タ26が次の画像データを受信できる状態になる。この
とき、シフトレジスタ26の画像データは、LT信号の
立ち上がりのタイミングで印字バッファ25にデータ転
送される。画像データが印字バッファ25に転送される
と、各論理積回路24では、印字バッファ25に転送さ
れた画像データと、ヒータ18への通電時間を制御する
ヒート信号HP1〜HP6とによって論理積が算出され、
その論理積信号が各トランジスタ23に転送される。す
ると、トランジスタ23では、その論理積信号に基づい
て、VH駆動電源からヒータ18に通電される電流のオ
ンオフを行う。このVH駆動電源から通電される電流の
オンオフは各ヒータ18毎に行われるので、各ヒータ1
8の加熱動作はそれぞれ独立して行われる。
【0043】次に、上記説明したヒート信号HP1〜H
P2の送信タイミングについて、図7を参照して説明す
る。図7は、ヒート信号HP1〜HP2の送信タイミング
を示すグラフである。
【0044】前述したように、複数のノズルが設けられ
た記録ヘッドでは、特にインク吐出を高速で行う場合
に、複数のノズルから同時にインクを吐出させるとノズ
ルへのインクリフィルが間に合わなくなり、インクの吐
出不良が発生する。そのため、隣接する各ノズルからイ
ンクを順次吐出させる方法がとられている。従って、各
ノズルに設けられたヒータは一定の時間間隔をおいて順
に加熱される。
【0045】図7に示すように、互いに隣接するノズル
に設けられたヒータを制御するヒート信号HP1〜HP6
は、ヒートディレイ時間t1をおいて送信される。各ヒ
ート信号の送信時間(すなわち各ヒータの加熱時間)は
t2である。従って、各ノズルのヒートタイミングは、
順に送信されるヒート信号の一周期t3を等分に分割し
たタイミングとなる。
【0046】図1を参照して説明したように、本実施形
態の記録装置1は、記録用紙9を搬送しながらノズルか
らインク液滴を吐出して画像を形成するものである。さ
らに、各記録ヘッド2,3,4,5は、記録用紙9の搬
送方向に垂直な方向に対して傾き角θ1だけ傾けられて
いる。そのため、上記のように隣接する各ノズルから一
定間隔をおいてインクを順次吐出させることにより、記
録用紙9に対するインク吐出のタイミングが最適化さ
れ、画像を正確に記録することが可能となる。
【0047】次に、記録ヘッドの熱膨張と記録ヘッドの
持上げ角θ2との関係について、図8および図2を参照
して説明する。図8は、記録ヘッドの熱膨張と記録ヘッ
ドの持上げ角θ2との関係を示す模式図である。
【0048】図8に示すように、記録用紙9には、吐出
されたインク液滴からなる画像ドット29が一定の画像
ピッチXpで形成されている。この画像ピッチXpの大き
さが、いわゆる画像の解像度と呼ばれるものである。
【0049】正確に画像を形成するためには、たとえ記
録装置1の使用環境が変化しても、画像ピッチXpは一
定に保たなければならない。しかし、前述したように、
インク吐出のために入力されるエネルギーの一部が記録
ヘッドに蓄熱され、記録ヘッドが熱膨張することによ
り、各ノズル間のピッチPが拡がる。すると、形成され
る画像のピッチが本来の画像ピッチXpよりも大きくな
ってしまう。本実施形態の記録装置1では、記録ヘッド
の持上げ角θ2を変化させることにより、形成される画
像のピッチが一定の画像ピッチXpに保たれる。
【0050】記録装置1の使用開始当初、すなわち記録
ヘッドにまだ蓄熱されていないときは、記録用紙9(図
2参照)に対する記録ヘッドの持上げ角θ2を最大角θm
axに設定する。記録装置1の使用開始当初における記録
ヘッドのノズルピッチは最小のPminであり、記録ヘッ
ドの温度は最低温度tminである。このとき、画像ピッ
チXpとノズル間隔Pminとの関係は、 Xp・cosθmax=Pmin …(1) と表される。
【0051】記録装置1を使用し続けると、記録ヘッド
の温度が上昇し、それ比例して記録ヘッドの熱膨張量も
増大する。そこで、画像ピッチXpを一定に保つため
に、パルスモータ14を作動させて持上げ角θ2を小さ
くしていく。そして、記録ヘッドがある一定の温度に達
すると、記録ヘッドへの蓄熱量と記録ヘッドからの放熱
量とが平衡状態になり、それ以上に温度が上昇しなくな
る。このときの温度が、記録ヘッドの最高温度tmaxと
なる。このとき、持上げ角θ2は最小角θminとなり、記
録ヘッドのノズルピッチは最大のPmaxとなる。このと
き、画像ピッチXpとノズルピッチPmaxとの関係は、 Xp・cosθmin=Pmax …(2) と表される。また、持上げ角θ2の範囲は、上記説明か
ら判るように、 θmin≦θ2≦θmax …(3) となる。
【0052】ここで、記録ヘッドの温度がtであるとき
のノズルピッチPは、記録ヘッドの熱膨張率をσとする
と、 P=(1+σ・(t−tmin))・Pmin …(4) と表される。また、画像ピッチXpとノズル間隔Pとの
関係は、 Xp・cosθ2=P …(5) と表される。従って、持上げ角θ2は式(4)および式
(5)より、 θ2=cos-1(P/Xp) =cos-1(1+σ・(t−tmin))・Pmin/Xp) …(6) となる。式(6)の各変数のうち、Pmin、Xp、tmin
は予め判明している値であるため、記録ヘッドの温度t
を知得できれば、最適な持上げ角θ2が求められる。従
って、記録ヘッドの温度tが解れば、記録用紙9に対す
る記録ヘッドの持上げ角θ2を最適となるように制御す
ることにより、画像ピッチXpが一定になるので、記録
結果である画像の解像度を一定に保持することができ
る。
【0053】図9は、図1に示した記録装置のブロック
図である。
【0054】図9に示すように、記録装置1には、記録
ヘッド2,3,4,5(図9には記録ヘッド2のみ図
示)と、記録ヘッド2の持上げ角θ2を制御する回動量
制御手段31と、記録ヘッド2を回動させるための支持
手段であるパルスモータユニット36とが備えられてい
る。パルスモータユニット36は、図1に示したパルス
モータ14、プーリ13a,13b、およびワイヤ11
によって構成される。
【0055】記録ヘッド2の温度は、記録ヘッド2内に
設けられたサーミスタ30の抵抗値により計測すること
ができる。サーミスタ30の抵抗値は、回動量制御手段
31内に設けられた温度予測部32に入力される。温度
予測部32では、サーミスタ30の抵抗値から記録ヘッ
ド2の温度をルックアップテーブルで算出する。続い
て、記録ヘッド2の温度から記録ヘッドの伸び量△Lが
伸び量算出部33で算出され、その伸び量△Lはヘッド
持上げ角算出部34に入力される。ヘッド持上げ角算出
部34では、ヘッド伸び量ΔLの値からヘッド持上げ角
が算出され、記録ヘッド2の持上げ角を算出された角度
にまで変位させるのに必要なパルスモータ14(図1参
照)のパルス数が算出される。
【0056】パルスモータ制御部35では、前述のパル
ス数分の回転数だけパルスモータを駆動するドライブ信
号が生成され、パルスモータユニット36に送られる。
すると、パルスモータユニット36が作動され、記録ヘ
ッド2の持上げ角θ2が調整される。なお、記録ヘッド
2の持上げ角度のホーム位置(すなわち、記録装置1に
おける記録ヘッドの基準位置)は、不図示のホーム位置
検出装置により決定される。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録装置
は、記録ヘッドの吐出口の列に関する一方の端部を中心
として前記記録媒体に対する距離を変化させる向きに記
録ヘッドを回動自在に支持する支持手段を備えているの
で、記録ヘッドの温度変化によってノズルピッチが変化
しても、記録媒体に形成される画像の画像ピッチを一定
に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の一実施形態を示す平面図で
ある。
【図2】図1に示した記録装置を示す断面図である。
【図3】図1等に示した記録ヘッドを示す正面図であ
る。
【図4】図3に示した記録ヘッドをノズルカバーを省略
して示す平面図である。
【図5】図3に示した記録ヘッドを示す側面断面図であ
る。
【図6】図4等に示した駆動ICの内部構造を示す図で
ある。
【図7】ヒート信号の送信タイミングを示すグラフであ
る。
【図8】記録ヘッドの熱膨張と記録ヘッドの持上げ角θ
2との関係を示す模式図である。
【図9】図1に示した記録装置のブロック図である。
【図10】従来のインクジェット記録装置におけるイン
クカートリッジを示す斜視図である。
【図11】図10に示したインクカートリッジの断面図
である。
【図12】図10に示したインクカートリッジの各記録
ヘッドを示す正面図である。
【符号の説明】
1 記録装置 2,3,4,5 記録ヘッド 2a,2b,3a,3b,4a,4b,5a,5b
ノズル 6 溝部 7 ピン 8 固定板 9 記録用紙 10 記録ヘッド固定ユニット 11 ワイヤ 12 固定治具 13a,13b プーリ 14 パルスモータ 15 ノズルカバー 15a ノズル溝 16 基材 17 ノズル 17a インク吐出口 18 ヒータ 19 第1の配線パターン 20 第2の配線パターン 21 駆動IC 21a グランドパターン 22 インク液室 23 トランジスタ 24 論理積回路 25 印字バッファ 26 シフトレジスタ 27 制御ブロック 28 Dタイプフリップフロップ 29 画像ドット 30 サーミスタ 31 回動量制御手段 32 温度予測部 33 伸び量算出部 34 ヘッド持上げ角算出部 35 パルスモータ制御部 36 パルスモータユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列状に配された複数の吐出口からインク
    を吐出して記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、 前記記録媒体を前記記録ヘッドの吐出口と対向する位置
    に搬送するための搬送手段と、 前記記録ヘッドの吐出口の列に関する一方の端部を中心
    として前記記録媒体に対する距離を変化させる向きに前
    記記録ヘッドを回動自在に支持する支持手段とを有する
    記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドが前記記録媒体と平行に
    なる位置を基準位置とし、前記基準位置からの前記記録
    ヘッドの回動量を前記記録ヘッドの温度に応じて調整す
    る回動量制御手段が備えられている請求項1に記載の記
    録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドの前記基準位置からの回
    動量は、前記記録ヘッドの温度が上昇するにつれて減少
    する請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは吐出口の列が前記記録
    媒体の搬送方向に関して傾けられて前記記録装置に設置
    されている請求項1から3のいずれか1項に記載の記録
    装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出さ
    せるために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変
    換体を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記インクは、前記電気熱変換体によっ
    て印加される熱エネルギーによって生じる膜沸騰を利用
    して吐出される請求項5に記載の記録装置。
JP35533897A 1997-12-24 1997-12-24 記録装置 Pending JPH11179892A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001179951A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Copyer Co Ltd インクジェット方式画像形成装置
WO2013015093A1 (ja) * 2011-07-27 2013-01-31 住友重機械工業株式会社 基板製造装置
JP2014073661A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Fujifilm Corp インクジェットヘッドの調整方法及び装置並びにインクジェット記録装置

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