JPH11179736A - 樹脂成形用金型、その金型の製造方法、および成形品 - Google Patents

樹脂成形用金型、その金型の製造方法、および成形品

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JPH11179736A
JPH11179736A JP9351545A JP35154597A JPH11179736A JP H11179736 A JPH11179736 A JP H11179736A JP 9351545 A JP9351545 A JP 9351545A JP 35154597 A JP35154597 A JP 35154597A JP H11179736 A JPH11179736 A JP H11179736A
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mold
cavity
grain pattern
brightener
plating
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JP9351545A
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Hiroyuki Iwami
浩之 石見
Masayoshi Fukuoka
正義 福岡
Masashi Shimouse
正史 下鵜瀬
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TAIYO MANUFACTURING CO Ltd
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NIPPON POLYCHEM KK
TAIYO MANUFACTURING CO Ltd
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    • B29C45/37Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャビティ型表面に形成されたシボ模様の内、
該シボ模様の全体の粗さはできるだけ損なわず、微小凹
凸のみを平滑化して光沢のみを調整することができ、ま
たシボ模様付き断熱型の使用時カジリによる白化現象を
防止する樹脂成形用金型を提供すること。 【解決手段】 樹脂成形用金型1は、キャビティ型の表
面にシボ模様が形成され、該シボ模様の表面に光沢剤を
含むめっき層が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形用金型の
表面に形成された種々のシボ模様の形状を損なうことな
く、型表面の光沢及び成形品表面の光沢を調整すること
が可能な樹脂成形用金型とその金型の製造方法および成
形品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、表面にシボ模様を有する成形品
を製造するには、キャビティ型の表面に上記シボ模様が
形成された金型内に、溶融樹脂を圧入して型表面に圧接
し、冷却固化した後に金型内より取り出すことにより、
表面にシボ模様を有する成形品が得られる。
【0003】通常の樹脂成形用金型は一般に金属で作製
されている。金属は熱電導率が非常に良好であるため、
型内に充填された溶融樹脂は型表面と接するや否や瞬時
に樹脂表面に固化層を形成しながら充填が進行し、型内
への充填が終了した後、所定の圧力により型表面に圧接
される。従って、樹脂表面には既に固化層が形成されて
いるため型表面の微細な凹凸を成形品表面に忠実に転写
することは難しく、光沢についても型表面に対して成形
品表面は劣ることが多い。
【0004】上記の問題を解決するため、キャビティ型
表面を薄肉の金属層で形成し、その内面側に断熱層を設
けた断熱構造のキャビティ型(断熱型ともいう)が提案
されている。このような断熱型を使用すると、溶融樹脂
が該型内に充填され型表面と接するや否や、型表面の薄
肉金属層が瞬時に昇温して溶融樹脂表面に形成される瞬
時固化層の発生を遅らせるため、低圧で微細な型転写を
行うことができ、成形品表面の光沢についても型表面の
光沢に近づけることができる。
【0005】通常型及び断熱型による型表面模様の樹脂
表面への転写の精度についてはブロー成形に於いても同
じことがいえ、通常型では精密な表面模様を持ったブロ
ー成形品は得られないが、断熱型によって精密なシボ模
様を持ったブロー成形品を得ることができる。
【0006】樹脂成形用金型のキャビティ型表面のシボ
模様は一般に下記の方法で形成されている。なお、シボ
模様(凹凸模様ともいう)の程度を表す要素としては、
主に、粗さ(山ピッチ)、深さ(山高さ)および光沢で
ある。
【0007】1.化学薬品を用いて型表面をエッチング
処理するエッチング法。
【0008】2.アルミナ、炭化ケイ素又はガラスビー
ス等の砥粒を型表面へ噴射し、打ちつけるブラスト法。
ブラスト用砥粒としては、一般にメッシュ#200〜#
30位のセラミック破砕粉が用いられる。
【0009】3.サンドペーパー、砥石等による表面研
削。
【0010】上記エッチング法あるいはブラスト法によ
って、金型のキャビティ型表面にシボ模様を施した場
合、光の乱反射により型表面は光沢のないツヤ消し状態
になる。この金型を用いて得られる成形品表面も同じく
光沢のないツヤ消し状態となる。
【0011】実際の成形品ではデザイン的に色々な程度
のツヤ消し(光沢程度)を要求されることが多く、例え
ば、成形品表面に少し光沢性を出したい場合には、金型
のシボ模様の凹凸パターンの上へ、表面の滑らかなガラ
スビーズ等をブラストする方法が採用されている。この
場合、粒径の大きいガラスビーズを用いる程、得られる
成形品の表面の光沢度は増すが、同時に成形品の表面形
状(粗さ、深さ)が偏平になってしまい、シボ模様の凹
凸パターンが損なわれてしまうため、実際は#200程
度のガラスビーズしか使用できず光沢調整がほとんどで
きなく、又成形面においても、前述の如く、通常型では
型表面から樹脂表面への光沢性転写が悪いため、成形品
表面の光沢化が更にむつかしいのが実状である。
【0012】図1〜図5は、様々な粒径のガラスビーズ
を金型表面にブラスして得られた金型表面凹凸模様の断
面形状を示したものである。
【0013】図1は、モランダム#40をブラスト処理
した後の金型1の断面を示している。図中Xの長さは5
0μm、Yの長さは10μmである。図2は、図1に示
す金型表面にガラスビーズ#200を重ね打ちした後の
金型1の断面を示し、図3は、図1に示す金型表面にガ
ラスビーズ#150を重ね打ちした後の金型1の断面を
示し、図4は、図1に示す金型表面にガラスビーズ#1
00を重ね打ちした後の金型1の断面を示し、図5は、
図1に示す金型表面にガラスビーズ#40を重ね打ちし
た後の金型1の断面を示している。
【0014】また、型表面内部の表面近傍に断熱層を有
する断熱型を使用し、その金型表面にセラミック破砕砥
粒を用いてブラスト処理を施した金型を使用した場合、
成形品の表面に薄い白化現象が表れることがある。
【0015】この理由は、セラミック破砕砥粒は鋭角な
破砕先端を有しているため、ブラスト処理された金型表
面は、色々の角度にアンカー部を有した鋭利で微細な先
端が掘削されている。前記したように、断熱型は、型表
面温度が高温になるためその表面に形成されたシボ模様
の微細なアンカー部先端にまで溶融樹脂が充填される。
冷却後、離型時に微細な先端のアンカー部へ充填された
樹脂にスリ傷が付き(カジリともいう)、その結果成形
品の先端部がうすく白化する。この白化の程度はシボ模
様が粗くなる程顕著になる。
【0016】このように、従来手法のビーズ処理によ
り、シボ模様表面の光沢を改善しようとした場合、シボ
模様が大きく変化するため、わずかしか向上できなく、
又断熱型では表面白色現象のため使用できず、多様化し
たデザイン要望に対応できないのが現状である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解決するものであり、その目的とするところは、
キャビティ型表面に形成されたシボ模様の内、該シボ模
様の全体の粗さはできるだけ損なわず、微小凹凸のみを
平滑化して光沢性のあるキャビティ表面を有する樹脂成
形用金型およびその金型の製造方法を提供することにあ
る。
【0018】本発明の他の目的は、キャビティ型表面に
形成されたシボ模様の内、該シボ模様の全体の凹凸粗さ
はできるだけ損なわず微小凹凸のみを平滑化した光沢性
のあるシボ模様を忠実に成形品表面に転写するための樹
脂成形用金型を提供することにある。
【0019】本発明の更に他の目的は、型表面にシボ模
様を施した断熱型を用いた場合の、成形品表面に離型時
のカジリによる白化現象を発生させることのない樹脂成
形用金型と、この金型を用いた成形品を提供することに
ある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、キャビティ型
表面に形成したシボ模様の表面に、光沢剤入りの無電解
めっきを施すことにより、そのシボ模様の光沢性の均一
な調整が行い得ること、およびキャビティ型の表面を薄
肉金属層で形成し、その内部に断熱層を設けた断熱構造
のキャビティ型を使用することにより、型表面の微細形
状および光沢程度が成形品表面に精密に転写され得ると
いう本発明者の知見に基づいて開発されたものである。
【0021】すなわち、本発明の樹脂成形用金型は、熱
可塑性樹脂成形用金型において、キャビティ型の表面に
シボ模様が形成され、該シボ模様の表面に光沢剤を含む
めっき層が設けられており、そのことにより上記目的が
達成される。
【0022】好適な実施態様においては、前記めっき層
が、光沢剤を含む無電解めっきを前記キャビティ型表面
に施すことにより形成されるのが好ましい。
【0023】好適な実施態様においては、前記キャビテ
ィ型の表面に薄肉の金属層が形成され、該金属層の下面
側に断熱層が設けられているのが好ましい。
【0024】好適な実施態様においては、前記めっき層
の厚さが5〜50μmであるのが好ましい。
【0025】本発明の樹脂成形用金型の製造方法は、キ
ャビティ型の表面にシボ模様を形成する工程、および該
シボ模様の表面に光沢剤を含有する無電解めっきを処理
する工程、を包含し、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0026】好適な実施態様においては、前記キャビテ
ィ型の表面に薄肉の金属層が形成され、該金属層の表面
に前記シボ模様が形成され、該金属層の下面側に断熱層
が設けられているのが好ましい。
【0027】本発明の成形品は、上記樹脂成形用金型を
用いて成形された成形品であって、そのシボ模様表面の
光沢度が5%以上であることにより、上記目的が達成さ
れる。なお、本明細書において、光沢度は、JIS試験
法K7150の60°光沢クロス測定法にて測定された。
【0028】本発明の作用は次の通りである。
【0029】無電解めっき液に添加された光沢剤は、被
めっき金属表面の微小なくぼみの中よりも外部や凸部上
に多く付着し、この付着した部分においては多く付着し
た部分は少なく付着した分に比して結晶の成長が多く抑
制されるため微小なくぼみにおいて多量にめっきされる
ことになり、その結果微小な凹凸が均一化され光沢性が
増す。
【0030】
【発明の実施の形態】(通常金型)樹脂成形用金型のキ
ャビティ型を形成する材質としては、例えば、ニッケ
ル、ニッケル合金、鉄、鉄合金、銅、銅合金等があげら
れる。
【0031】このキャビティ型の表面にシボ模様が形成
されている。シボ模様を形成するには、従来から公知の
方法を採用することができ、例えば、ブラスト法、エッ
チング法、或いはサンドペーパー、砥石等による表面研
削法があげられる。ブラスト用砥粒としては、メッシュ
#200〜#30程度のセラミック破砕粉を用いるのが
一般的である。
【0032】このようにしてキャビティ型の表面に形成
されたシボ模様の表面に、更にめっき層が設けられてい
る。該めっき層は光沢剤を含む無電解めっきを金属層の
表面に施すことにより形成される。めっき層の厚みは、
約5〜50μmが好ましく、さらに好ましくは10〜4
0μmである。このめっき層の厚みは、要求される成形
品表面のシボ模様の粗さ程度および光沢剤の含有程度等
によって適宜変更することができる。光沢剤を含有する
無電解めっき液は公知のものを使用することができる。
めっき層は単層でもよく、あるいは複数層でもよい。
【0033】表面にシボ模様が付与された(例えば、ブ
ラスト処理された)キャビティ型表面の光沢性を向上す
る方法の一例は次の通りである。
【0034】通常の鋼材により作製され、その表面にシ
ボ模様が付与されたキャビティ型上に、めっき層の厚み
が約5μm〜約50μmとなるように光沢剤入り無電解
ニッケルめっきを施す。この無電解めっきによって、金
属層表面の微少な凹凸の凹部がめっきの成長につれて埋
められ、平滑な面へと変化する。この光沢剤による平滑
作用は微小凹部に主体的に作用するため、シボ模様の全
体形状の粗さ、深さ(凹凸パターン)等はあまり損なう
ことなく表面の光沢性のみを向上することができる。
【0035】次に、具体例を示す。通常の鋼材キャビテ
ィ型表面にモランダム#40の砥粒をブラストし、シボ
模様を施した。その外観はツヤのない沈んだ色感であっ
た。表面断面形状を図1に示す。その表面に光沢剤入り
無電解ニッケルめっきを5μmの厚みで施した。そのキ
ャビティ表面はめっき未処理の表面と比較すると、ほん
の少し明るくなった。しかし、その断面形状を図6に示
すが、図1と比較してほとんど変化がない。次に、同じ
く、モランダム#40をブラスとした上に、光沢剤入り
無電解ニッケルめっきを15μmの厚みで施した。その
表面は少し光沢性をおび、明るさを増した。その表面断
面図を図7に示す。次に、モランダム#40をブラスト
した上に光沢剤入り無電解ニッケルめっきを40μmの
厚みで施した。キャビティ型表面の断面形状は図8に示
す如く、ややレベリングされてはいるものの、その外観
は凹凸模様を残しながら光って光沢性を増した。
【0036】これらの金型を用いて、ABS樹脂を射出
成形したところ、得られた成形品の外観は白化現象もな
く凹凸模様もあり、光沢性も増していた。しかし、キャ
ビティ型表面と比較すると、めっき厚みが5μm、15
μmの成形品の外観はやや光沢目に、40μmの成形品
の外観はキャビティ型表面と比較して光沢性はやや沈ん
でいた。この理由は通常の金型は型表面の微細凹凸や光
沢性が成形品表面に精密に転写されないために起こる現
象である。
【0037】(断熱金型へのシボ模様の付与及びその表
面光沢化)断熱金型への処理は、型表面を薄い金属層で
形成し、その内部に断熱層を設けたこと以外は、上記の
通常金型と同様にして構成することができる。ここで、
表面金属層の厚みは0.01〜0.5mmが好ましく、断
熱層としては、例えば、エポキシ樹脂複合物等を使用す
ることができ、その厚みは0.1〜2.0mmが好まし
い。上記金属層を形成する材質としては、例えば、ニッ
ケル、ニッケル合金、鉄、鉄合金、銅、銅合金等があげ
られる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を比較例および実施例に基づい
てさらに具体的に説明する。
【0039】(比較例1〜5)125mm(横)×95mm
(縦)×20mm(高さ)のキャビティブロック組込用ポ
ケット部を有し、120mm×90mm×2mmの板状成形品
成形用の射出成形用金型を製作した。
【0040】125mm(横)×95mm(縦)×20mm
(高さ)の鋼材キャビティブロックを5ケ製作し、その
キャビティ面を光沢面に仕上げた。
【0041】次に、各々のキャビティブロックの表面
に、モランダム、メッシュ40(昭和電工(株)社製)
の砥粒をブラストし(圧力3Kg/cm2)、シボ模様
を付与した通常金型キャビティブロックを5ヶ作製した
(比較例1)。その表面はツヤのない沈んだ色感であっ
た。
【0042】さらに、比較例1の各々の表面に、#20
0、#150,#100、および#40のガラスビーズ
をブラストし(圧力2kg/cm2)、表面の光沢性を
増した。比較例2,3,4および5のキャビティブロッ
クを作った。
【0043】次に各キャビティブロックを上記金型ポケ
ット部に順次組み込みABS樹脂にて120×90×2
mm厚の板状成形品を成形した。
【0044】各キャビティ型及び得られた成形品の表面
形状を表面粗さ計(小板研究所SE−3400)にて計
測した。光沢度はJIS試験法K7150の60°光沢クロ
ス測定法に準じて測定した。その測定データを表1に示
す。
【0045】(実施例1〜4)上記比較例1で作製され
たものと同様のモランダム、メッシュ40、シボ模様付
きキャビティブロックの表面に、光沢剤入り無電解ニッ
ケルめっき((株)上村工業社製)をそれぞれの厚みが
5μm,15μm,30μm,40μmとなるように施
した。
【0046】このキャビティブロックを用いた他は、上
記比較例1〜5と同様にして成形品を得た。
【0047】キャビティ型及び得られた成形品の表面形
状及び光沢度を上記と同様にして計測した。その測定デ
ータを表1に合わせて示す。
【0048】前記通常型キャビティブロック表面に#4
0モランダム砥粒をブラスト(圧力3kg/cm2)し
た表面は、ツヤのない深く沈んだ色感であった。更に、
その表面に#200ビーズをブラスト(圧力2kg/c
2)した後の表面は、やや光沢をおび、ビーズ径が#
150,#100,#40と大きくなるに従って各々の
ブラスト後の表面光沢は順次増してきた。しかし、光沢
の増加とともに扁平になり(凹凸が少なくなり)、全く
異なったパターンになった。
【0049】同じく#40モランダム砥粒をブラストし
たキャビティ表面に、5〜15μm厚みの光沢剤入り無
電解めっき層を有する成形品の表面やや明るい感じにな
った。30μm〜40μm厚みのめっき層を有する成形
品の表面は、めっき前に近い凹凸模様を保持し、光った
光沢性を呈した。
【0050】なお、ビーズ未処理キャビティ、ビーズ処
理キャビティ、光沢剤入り無電解ニッケルめっき処理キ
ャビティ共、各々を用いた成形品表面にはカジリによる
白化現象は見受けられなかった。この理由は通常型の場
合、微細転写性が悪いためである。
【0051】(比較例6〜10)120mm(横)×90
mm(縦)×19mm(高さ)の鋼材ブロックを製作し、そ
の表面に厚さ1mmのガラス繊維入りエポキシ板を接着
し、更にその表面に、0.1mm厚のニッケル板を接着
し、一体化した後、120mm(横)×90mm(縦)×2
0mm(高さ)の外形寸法に切削仕上げた。このようにし
て、表面に薄肉金属層を形成し、その内部に断熱層を設
けた断熱キャビティブロックを4ケ製作し、そのキャビ
ティ面を光沢面に仕上げた。
【0052】次に、各々の断熱キャビティブロックの表
面に、モランダム、メッシュ40(昭和電工(株)社製)
の砥粒をブラスト(圧力3Kg/cm2)し、シボ模様
を付与した(比較例6)。その表面はツヤのない沈んだ
色感であった。
【0053】さらに、その表面に、表2に示す様々な粒
径のガラスビーズを用いて圧力2kg/cm2でブラス
ト処理を施し、シボ模様の光沢化を図った(比較例7〜
10)。
【0054】次に各キャビティブロックを上記金型ポケ
ット部に順次組み込みABS樹脂にて120×90×2
mm厚の板状成形品を成形した。
【0055】この断熱キャビティブロックを用いた他
は、上記比較例1と同様にして成形品を得た。断熱金型
は成形転写性がよいためモランダム処理およびビーズ処
理により発生した微小アンカーのため成形品離型時に、
微小なカジリが発生し、表面が白化した。
【0056】キャビティ型及び得られた成形品の表面形
状及び光沢度を上記と同様にして計測した。その結果を
表2に示す。
【0057】(実施例5〜8)上記比較例6で作製され
たものと同様なモランダム、メッシュ40、シボ模様付
き断熱キャビティブロックの表面に、光沢剤入り無電解
ニッケルめっき((株)上村工業社製)をそれぞれ厚み
が5μm,15μm,30μm,40μmとなるように
施した。
【0058】得られたキャビティブロックを用いた他
は、上記比較例6と同様にして成形品を得た。成形品表
面にカジリによる白化現象は見受けられなかった。
【0059】キャビティ型及び得られた成形品の表面形
状及び光沢度を上記と同様にして計測した。その測定デ
ータを表2に合わせて示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】(実施例9)前記実施例に使用した125
×95×20の鋼材キャビティブロックの表面にモラン
ダム、メッシュ40(昭和電工(株)社製)のシボ模様を
付与し、更にその表面にガラスビーズ、メッシュ200
をブラストした通常型キャビティブロックと、その表面
にモランダム、メッシュ40(昭和電工(株)社製)のシ
ボ模様を付与し、更にその表面に光沢剤入り無電解ニッ
ケルめっき((株)上村工業社製)を40μmめっきし
た、125×95×20の断熱キャビティブロックの各
々を、上記ブロー型の左右の型の底面に装着し、型温5
0℃、シリンダー温度200℃、ブロー圧力7kg/c
2でABS樹脂にてブロー成形をした。通常型底部の
成形品表面は光沢のない、ムラのある、シボ転写の悪い
外観であった。
【0063】一方、断熱型底部の成形品表面はムラがな
く、光沢性もあり、シボ転写も充分な美しい外観で、成
形品表面の白化現象も見受けられなかった。
【0064】以上の結果から、以下のことがわかる。
【0065】従来型の場合、シボ模様表面の光沢性を付
与する場合、従来法のビーズブラスト処理では凹凸形状
が大きく変るため、わずかの光沢化しか対応できなく、
型温40℃でモランダム#40処理の場合、光沢度は1
から5〜6への向上が限度である。然し本発明によると
同上条件で光沢度が1から、おおむね同形状を維持し光
沢度は10に向上した。
【0066】又、断熱型で上記と同様のシボ表面の光沢
度は本発明の光沢剤入り無電解ニッケルめっきを40μ
m処理することにより、おおむね形状を維持し、かつ光
沢度12に向上した。
【0067】尚、断熱型を使用した場合(比較例6〜1
0)は、型表面温度が急昇温し、溶融樹脂がモランダム
砥粒又はビーズ砥粒ブラストにより発生した微小なアン
カー部まで充填するため(即ち型表面の転写性が良いた
め)冷却後離型時に微細先端部がカジリ、成形品を斜め
から見るとビロードの様な白化が見られる。
【0068】しかし、光沢剤入り無電解ニッケルめっき
を施すことにより、微細な凹凸およびアンカー部がレベ
リングされ、全体形状を保持して光沢を増加することが
でき、微細アンカー部をレベリングすることができる。
このため、断熱型を使用しても、カジリによる白化現象
も起こらず、型表面の光沢を忠実に転写し凹凸シボ模様
を有した光沢のある成形品外観が得られる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、金型キャビティ表面の
シボ模様の光沢性を向上することができ、また得られる
成形品のシボ模様の光沢性を調整することができる。
【0070】従って、例えば、成形品表面のシボ模様の
光沢程度を選択する場合、異種材料の成形品を並べて使
用する場合、材料変更の場合等、シボ模様の光沢度の調
整に対応することが非常に容易に行えるようになり、ま
た断熱型を使用しても砥粒の制約がなく、外観の多様化
と商品の品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、モランダム#40を金型表面にブラス
ト処理した後の断面図である。
【図2】図2は、図1に示す金型表面にガラスビーズ#
200を重ね打ちした後の金型の断面図である。
【図3】図3は、図1に示す金型表面にガラスビーズ#
150を重ね打ちした後の金型の断面図である。
【図4】図4は、図1に示す金型表面にガラスビーズ#
100を重ね打ちした後の金型の断面図である。
【図5】図5は、図1に示す金型表面にガラスビーズ#
40を重ね打ちした後の金型の断面図である。
【図6】通常のキャビティ型表面にモランダム#40の
砥粒をブラストし、シボ模様を施し、その表面に光沢剤
入り無電解ニッケルめっきを5μmの厚みで施した後の
金型の表面部分の断面図である。
【図7】図6に示す金型表面において、光沢剤入り無電
解ニッケルめっきを15μmの厚みで施した後の金型の
表面部分の断面図である。
【図8】図6に示す金型表面において、光沢剤入り無電
解ニッケルめっきを40μmの厚みで施した後の金型の
表面部分の断面図である。
【符号の説明】 1 金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下鵜瀬 正史 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社四日市技術センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂成形用金型において、 キャビティ型の表面にシボ模様が形成され、該シボ模様
    の表面に光沢剤を含むめっき層が設けられている樹脂成
    形用金型。
  2. 【請求項2】 前記めっき層が、光沢剤を含む無電解め
    っきを前記キャビティ型の表面に施すことにより形成さ
    れる請求項1記載の樹脂成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記光沢剤を含む無電解めっき層が無電
    解ニッケル光沢剤を含むめっきにより形成される請求項
    1記載の樹脂成形用金型。
  4. 【請求項4】 前記キャビティ型の表面に薄肉の金属層
    が形成され、該金属層の表面に前記シボ模様が形成さ
    れ、該金属層の下面側に断熱層が設けられている請求項
    1記載の樹脂成形用金型。
  5. 【請求項5】 前記めっき層の厚さが5〜50μmであ
    る請求項1記載の樹脂成形用金型。
  6. 【請求項6】 キャビティ型の表面にシボ模様を形成す
    る工程、および該シボ模様の表面に光沢剤を含有する無
    電解めっきを処理する工程、を包含する樹脂成形用金型
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記キャビティ型の表面に薄肉の金属層
    が形成され、該金属層の表面に前記シボ模様が形成さ
    れ、該金属層の下面側に断熱層が設けられている請求項
    6記載の樹脂成形用金型の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の樹脂成形用金型を用いて
    成形された成形品であって、その表面の光沢度が5%以
    上である成形品。
JP9351545A 1997-12-19 1997-12-19 樹脂成形用金型、その金型の製造方法、および成形品 Withdrawn JPH11179736A (ja)

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