JPH11179710A - 木質系ボード用接着剤組成物 - Google Patents

木質系ボード用接着剤組成物

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JPH11179710A
JPH11179710A JP34956397A JP34956397A JPH11179710A JP H11179710 A JPH11179710 A JP H11179710A JP 34956397 A JP34956397 A JP 34956397A JP 34956397 A JP34956397 A JP 34956397A JP H11179710 A JPH11179710 A JP H11179710A
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JP
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formaldehyde
adhesive
melamine
urea
reaction
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JP34956397A
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English (en)
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Yozo Shioda
陽造 塩田
Takahiro Sugiyama
卓宏 杉山
Jirou Sakuhara
二郎 作原
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のメラミン樹脂接着剤では達成し得なか
った木質系ボード類のホルムアルデヒド放出量に関する
JIS規格においてE−0規格を満たす木質系ボードを
得ること。 【解決手段】 塩基性触媒の存在下にメラミン、ユリア
及びアルデヒド類を縮合させて得られるメラミン・ユリ
ア・ホルムアルデヒド樹脂からなる接着剤において、反
応時のホルムアルデヒドとアミノ基との当量比が0.4
4〜0.58であり、好ましくは反応pHが7〜8.5
であり、反応後ヘキサメチレンテトラミンを添加する木
質系ボード用接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木質系ボード用メラ
ミン・ユリア・ホルムアルデヒド樹脂(以下、MUF樹
脂という)からなる接着剤に関し、詳しくはMUF樹脂
の低ホルムアルデヒド化に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ホルマリンの室内汚染による健康
被害の問題がクローズアップされ、パーチクルボード、
繊維板(ハイドボード、MDF)、配向型ストランドボ
ードで代表される木質系ボードに対するホルムアルデヒ
ド放出量のJIS規格として、E−0規格(ホルムアル
デヒド放出量(以下、F放出量という。):0.5mg
/l以下)が要求されている。
【0003】しかし、従来のメラミン・ホルムアルデヒ
ド樹脂、ユリア・ホルムアルデヒド樹脂で代表されるア
ミノ系樹脂を接着剤としたもので、通常、低F放出量化
のためにはアミノ樹脂のホルムアルデヒドとアミノ基と
の当量比(以下、F/−NH2 当量比という)を低減す
れば良いとされているが、樹脂粘度、水溶性などの制限
から樹脂のF/−NH2 当量比の低減に限界があり、ま
た、速硬化にするために樹脂の反応度を進めることも限
界があるためにE−0規格を満たすことは困難とされて
いる。
【0004】又、木質系ボードのF放出量を低減する試
みとして、ホルムアルデヒドキャッチャーとして尿素を
添加すれば、F放出量は低下するが、耐水処理による曲
げ強度の低下が大きい。更に、ホルムアルデヒドキャッ
チャーとして、ポリアリルアミンが考えられるが、これ
を添加すると、ホルムアルデヒドと即座に反応し、ポリ
アリルアミン・ホルムアルデヒド樹脂となり析出するた
めに木質チップへの吹き付けが困難である。次に、ヘキ
サメチレンテトラミン(以下、ヘキサミンという)が硬
化剤として使用されるが、F/−NH2 当量比が0.7
より高い領域にてMUF樹脂に添加したのでは配合糊液
のゲルタイムが伸び、硬化を阻害する傾向にあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】合板のF放散量を低減
するためには、MUF樹脂接着剤のF/−NH2 当量比
の低減が必要である。本発明者らは樹脂がアルカリ領域
ではヘキサミンがホルムアルデヒドとアンモニアに分解
する性質に着目し、且つ、pHの低い領域にて反応させ
るとMUF樹脂接着剤のゲルタイムの短縮が可能なこと
に着目し本発明を完成するに至った。本発明は、従来の
メラミン・ユリア・ホルムアルデヒド樹脂接着剤ではF
放出量のE−0規格を満たすことが困難であった針葉樹
合板にて、耐水処理による接着力の低下が少なく(Pボ
ードタイプ)、JIS規格の18タイプを満たし、更
に、JIS規格のホルムアルデヒド放出量に関するE−
0規格の木質系ボードを製造可能なメラミン・ユリア・
ホルムアルデヒド樹脂系接着剤組成物を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩基性触媒の
存在下にメラミン、ユイラ及びアルデヒド類を縮合させ
て得られるMUF樹脂からなる接着剤において、反応時
のF/−NH2 当量比が0.44〜0.58であり、反
応後ヘキサミンを添加し、ヘキサミンの添加量は好まし
くは、分解してなるホルムアルデヒドがアミノ基に対し
て当量比で0.02〜0.05であり、MUF樹脂共縮
合反応における溶液のpHが7〜8.5実施する。この
ような方法によってF放出量の低減が困難な針葉樹単板
を用いてもJIS規格の18タイプ、E−0規格を満た
す木質系ボードが得られる接着剤組成物を得るに至った
ものである。
【0007】具体的な例としては、F/−NH2 当量比
が2.0〜2.8の範囲になるようにホルムアルデヒドと
ユリアをアルカリ触媒にてpHを6.8〜7.5の領域に
調整し、通常還流下もしくは90℃以上の温度で20〜
40分間反応させた後、メラミンを添加しF/−NH2
当量比を0.59〜0.63に調整し、更に、通常還流下
もしくは90℃以上の温度で20〜40分間反応させ
る。その後、70〜85℃に冷却し、尿素を添加しF/
−NH2 当量比を0.44〜0.52に調整し、樹脂の
白濁点(測定方法:樹脂/水を6/9とした混合溶液の
白濁する温度を測定)が25〜55℃となるまで反応さ
せ、MUF樹脂接着剤を得る。さらに、ヘキサミンを添
加し、ヘキサミンから分解して発生するホルムアルデヒ
ドのF/−NH2 当量比が0.02〜0.05だけ高く
して、糊液を得ることにより、接着性能を低下させるこ
となく、F放出量がE−0規格を満たすことができる。
【0008】即ち、本発明は、最終のF/−NH2 当量
比を0.44〜0.52に調整し、JIS規格のF放出
量のE−0規格を満たす木質系ボードを安定して得るこ
とを目的としている。1次反応としてホルムアルデヒド
と尿素の共縮合反応を実施するのは、ホルムアルデヒド
とメラミンとの共縮合反応後では、ホルムアルデヒドと
尿素の共縮合が良好に進行しないためであり、又、F/
−NH2 当量比を2.4〜2.8とするのは2.4未満
では接着剤の仮接着性が低下し、2.8を越えると1次
反応が速く進行し、反応制御が困難となるからである。
2次反応にてF/−NH2 当量比を0.59〜0.63
とする理由は0.59未満ではメラミンの溶解が困難
で、0.63より高いと、メラミン添加率が少なく接着
性能が一類合板の規格を満たさない場合があるがあるか
らである。更に、尿素を添加する理由はF/−NH2
量比を0.44〜0.52に調整し合板でのF放散量を
低減するためにであり、0.44未満ではMUF樹脂接
着剤の保存性が悪く、0.52を越えると木質系ボード
のF放出量がE−0規格内とならない。
【0009】次に、ヘキサミンが分解して発生するホル
ムアルデヒドのアミノ基のモル比に対して0.02〜
0.05とする理由は、0.02未満では分解して発生
するホルムアルデヒドの量が少なく、十分な接着性能が
得られず、0.05を越えると分解して発生するアンモ
ニアが硬化を阻害し十分な曲げ強度が得られない。
【0010】更に、メラミン、ユリア及びホルムアルデ
ヒドの共縮合反応において、反応時のpHを7〜8.5
にするのは、pH7未満ではメラミン溶解性が悪くな
り、縮合反応も十分に進行しないからで、pH8.5を
越えると、MUF樹脂接着剤のゲルタイムの短縮が十分
でなく、木質系ボードでのF放出量の低減が十分ではな
くなる。
【0011】又、尿素添加後の反応を反応を白濁点が2
5〜55℃で終了する理由は25℃未満では縮合反応が
十分でなく、マット成形性が良くないとの問題点があ
り、55℃を越えるとMUF樹脂接着剤の水溶性が悪く
木質チップへの吹き付けが困難となる。
【0012】本発明に使用されるMUF樹脂接着剤はメ
ラミン、ユリア及びホルムアルデヒドとを反応させたも
のであるが、マット成形性の向上及び、乾き防止の目的
でポリビニルアルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、ポリビニルブチラールなどで一部変性
した変性樹脂を用いたものであってもよい。尚、これら
変性剤はメラミン、ユリア及びホルムアルデヒドの縮合
反応が終了し、冷却した時に添加するのが好ましい。
【0013】上記の様にして得たMUF樹脂接着剤の、
通常糊液作成時にヘキサミンを添加量はアルカリ性の樹
脂接着剤に添加することにより、ヘキサミンはホルムア
ルデヒドとアンモニアに分解する。
【0014】本発明の接着剤組成物には、撥水剤、水、
硬化促進剤などを必要に応じて添加混合することも可能
である。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明する。
【0016】接着剤製造例1 尿素30重量部と37%ホルマリン210.8重量部
(F/−NH2 当量比:2.6)及び30%苛性ソーダ
をpHが約7.0になる様に添加し、還流条件下で30
分間反応させた後、メラミン137重量部添加し(F/
−NH2 当量比:0.61)、30%苛性ソーダにてp
Hを約8.1に調整し、さらに還流条件下30分間反応
させる。しかる後、約75℃に冷却し、尿素を49重量
部添加し(F/−NH2 当量比:0.44)、樹脂接着
剤と水の比率を6/9で白濁点を測定し、白濁点が約3
0℃になった時点で加熱を終了し冷却した。
【0017】接着剤製造例2 メラミン42重量部と37%ホルマリン64.8重量部
(F/−NH2 当量比:0.8)及び苛性ソーダをpH
が約11.0になる様に添加し、90℃の温度で白濁点
が30℃になった時点で加熱を終了し冷却した。上記各
製造例において得られた樹脂接着剤の固形分は約48%
となるように調整している。
【0018】実施例1 接着剤製造例1で得られたMUF樹脂接着剤(A)10
0重量部に塩化アンモニウムを1重量部、ヘキサミンを
1.5重量部、撥水剤(中京油脂製セロゾールA)3重
量部添加し、攪拌し糊液を得、含水率2%以下のラワン
チップを用い、設計厚み:15mm、設計比重:0.7
5とし、MUF樹脂が固形分で9%となる様に接着剤の
塗布を行い、マットをフォーミング後、170℃、30
kg/cm2 で3分45秒加熱圧締を行い、単層パーチ
クルボードを得た。
【0019】比較例1 接着剤製造例1で得られたMUF樹脂接着剤(A)にヘ
キサミンを無添加とする以外は実施例と全く同様にして
単層パーチクルボードを作成した。
【0020】比較例2 接着剤製造例2で得られたメラミン接着剤(B)を用
い、ヘキサミンを無添加とする以外は実施例と全く同様
にして単層パーチクルボードを作成した。
【0021】糊液を調整するための配合を表1にまとめ
た。 表 1 ─────────────────────────────── 実施例1 比較例1 比較例2 ─────────────────────────────── MUF樹脂接着剤(A) 100 100 メラミン樹脂接着剤(B) 100 塩化アンモニウム 1 1 1 ヘキサメチレンテトラミン 1.5 発水剤 3 3 3 ───────────────────────────────
【0022】得られた各単層パーチクルボードについ
て、常態及び湿潤後の曲げ強度、吸水厚さ膨張率、ホル
ムアルデヒド放出量の評価を実施した。その結果は表2
の通りであった。 表 2 ──────────────────────────────── 常態曲げ強度 湿潤曲げ強度 吸水厚さ膨張率 F放出量 単位 N/mm2 N/mm2 % mg/l ──────────────────────────────── 実施例1 30 17 5.5 0.3 比較例1 20 10 8.0 1.3 比較例2 28 15 5.6 1.2 ────────────────────────────────
【0023】
【発明の効果】本発明の木質系ボード用接着剤組成物
は、従来のメラミン樹脂接着剤では達成し得なかった木
質系ボード類のホルムアルデヒド放出量に関するJIS
規格においてE−0規格を満たす木質系ボードを得るこ
とができる。得られた木質系ボードは、耐水規格におい
てPボード規格を満たし、接着力においてはJIS規格
の18タイプを満たすものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性触媒の存在下にメラミン、ユリア
    及びアルデヒド類を縮合させて得られるメラミン・ユリ
    ア・ホルムアルデヒド樹脂からなる接着剤において、反
    応時のホルムアルデヒドとアミノ基との当量比が0.4
    4〜0.58であり、反応後ヘキサメチレンテトラミン
    を添加することを特徴とする木質系ボード用接着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記メラミン・ユリア・ホルムアルデヒ
    ド樹脂に添加するヘキサメチレンテトラミンから分解し
    てなるホルムアルデヒドがアミノ基に対して当量比で、
    0.02〜0.05であることを特徴とする請求項1記
    載の木質系ボード用接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記メラミン・ユリア・ホルムアルデヒ
    ド樹脂共縮合反応における溶液のpHが7〜8.5であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の木質系ボード
    用接着剤組成物。
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