JPH11178831A - 鉗 子 - Google Patents
鉗 子Info
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- JPH11178831A JPH11178831A JP10127368A JP12736898A JPH11178831A JP H11178831 A JPH11178831 A JP H11178831A JP 10127368 A JP10127368 A JP 10127368A JP 12736898 A JP12736898 A JP 12736898A JP H11178831 A JPH11178831 A JP H11178831A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- knife
- jaws
- forceps
- slit
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Surgical Instruments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、切開手段の刃付部が把持部材に接触
することを防止して、刃付部の変形や、刃こぼれによっ
て切れ味が劣化することを確実に防止することができる
鉗子を提供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】ジョー42a,42bの案内部65に沿っ
てナイフ62が前進した際に、切り刃部63がジョー4
2a,42bに当接することを防止して切り刃部63を
保護する突き当て部66を挿入部2の先端部の近傍位置
に設けたものである。
することを防止して、刃付部の変形や、刃こぼれによっ
て切れ味が劣化することを確実に防止することができる
鉗子を提供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】ジョー42a,42bの案内部65に沿っ
てナイフ62が前進した際に、切り刃部63がジョー4
2a,42bに当接することを防止して切り刃部63を
保護する突き当て部66を挿入部2の先端部の近傍位置
に設けたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は体内に挿入される挿
入部の先端部に開閉する一対の把持部材および生体組織
を切開する切開手段がそれぞれ配設された鉗子に関す
る。
入部の先端部に開閉する一対の把持部材および生体組織
を切開する切開手段がそれぞれ配設された鉗子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、体内に挿入される挿入部の先端
部に開閉する一対の把持部材および生体組織を切開する
ナイフ等の切開手段がそれぞれ配設された鉗子が知られ
ている。この鉗子の一例として例えば、USP5,45
8,598(先行例1)には次のような構成が示されて
いる。
部に開閉する一対の把持部材および生体組織を切開する
ナイフ等の切開手段がそれぞれ配設された鉗子が知られ
ている。この鉗子の一例として例えば、USP5,45
8,598(先行例1)には次のような構成が示されて
いる。
【0003】すなわち、この鉗子では開閉する一対の把
持部材の間にナイフのガイド手段であるスリットが形成
されている。ここで、一対の把持部材はこれらの把持部
材間を開方向に付勢する弾性部材とそれぞれ一体的に形
成されている。
持部材の間にナイフのガイド手段であるスリットが形成
されている。ここで、一対の把持部材はこれらの把持部
材間を開方向に付勢する弾性部材とそれぞれ一体的に形
成されている。
【0004】さらに、挿入部の基端部には手元側の操作
部が配設されている。この操作部には把持部材を駆動さ
せる把持部材の駆動手段と、ナイフの操作レバーと、ナ
イフの前進位置を規制する前進位置規制手段とが設けら
れている。この前進位置規制手段は把持部材を駆動させ
る駆動手段の動作に関連して作動し、把持部材の位置が
変化した場合であってもナイフが把持部材に突き当たら
ないようにナイフの前進位置を決めるものである。
部が配設されている。この操作部には把持部材を駆動さ
せる把持部材の駆動手段と、ナイフの操作レバーと、ナ
イフの前進位置を規制する前進位置規制手段とが設けら
れている。この前進位置規制手段は把持部材を駆動させ
る駆動手段の動作に関連して作動し、把持部材の位置が
変化した場合であってもナイフが把持部材に突き当たら
ないようにナイフの前進位置を決めるものである。
【0005】そして、この鉗子の使用時には把持部材の
駆動手段が駆動され、両側の把持部材間が閉じられる。
これにより、各把持部材間に生体組織が把持される。こ
のとき、駆動手段の動作に連動して前進位置規制手段が
作動し、この前進位置規制手段によってナイフの前進位
置を規制することにより、把持部材間のスリットに沿っ
て前進するナイフの先端の刃付部が把持部材に突き当た
ることを防止するようになっている。これにより、ナイ
フの前進操作時にナイフの切刃部が把持部材に当接して
ナイフの切刃部の刃こぼれ等が発生することを防止し、
ナイフの切刃部の切れ味の劣化を防止するようになって
いる。
駆動手段が駆動され、両側の把持部材間が閉じられる。
これにより、各把持部材間に生体組織が把持される。こ
のとき、駆動手段の動作に連動して前進位置規制手段が
作動し、この前進位置規制手段によってナイフの前進位
置を規制することにより、把持部材間のスリットに沿っ
て前進するナイフの先端の刃付部が把持部材に突き当た
ることを防止するようになっている。これにより、ナイ
フの前進操作時にナイフの切刃部が把持部材に当接して
ナイフの切刃部の刃こぼれ等が発生することを防止し、
ナイフの切刃部の切れ味の劣化を防止するようになって
いる。
【0006】また、USP5,573,535(先行例
2)にも体内に挿入される挿入部の先端部に開閉する一
対の把持部材および生体組織を切開するナイフ等の切開
手段がそれぞれ配設された鉗子が示されている。そし
て、この先行例2の鉗子では幅の広い形状の把持部材が
板状の接続部材に接続された構成が示されている。
2)にも体内に挿入される挿入部の先端部に開閉する一
対の把持部材および生体組織を切開するナイフ等の切開
手段がそれぞれ配設された鉗子が示されている。そし
て、この先行例2の鉗子では幅の広い形状の把持部材が
板状の接続部材に接続された構成が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先行例1の鉗子ではナ
イフの前進位置を規制する前進位置規制手段が手元側の
操作部に配設されているので、実際に生体組織を把持す
る把持部材の位置と手元側の操作部との間に配設される
各部品間の寸法誤差の積算によって手元側の操作部に配
設された駆動手段と実際の把持部材の位置との間には比
較的大きなずれが生じる問題がある。そのため、必ずし
も理想的な状態でナイフの移動範囲を制限できるとは限
らないので、切開手段であるナイフの刃付部が把持部材
に接触してしまうおそれがある。このように、ナイフの
刃付部が把持部材に接触した場合には刃付部が変形した
り、刃にこぼれを生じるため、ナイフの切れ味は著しく
劣化する問題がある。
イフの前進位置を規制する前進位置規制手段が手元側の
操作部に配設されているので、実際に生体組織を把持す
る把持部材の位置と手元側の操作部との間に配設される
各部品間の寸法誤差の積算によって手元側の操作部に配
設された駆動手段と実際の把持部材の位置との間には比
較的大きなずれが生じる問題がある。そのため、必ずし
も理想的な状態でナイフの移動範囲を制限できるとは限
らないので、切開手段であるナイフの刃付部が把持部材
に接触してしまうおそれがある。このように、ナイフの
刃付部が把持部材に接触した場合には刃付部が変形した
り、刃にこぼれを生じるため、ナイフの切れ味は著しく
劣化する問題がある。
【0008】また、各部品間の寸法誤差を考慮してナイ
フの移動範囲の制限を理想的な状態に調整するためには
ナイフの移動範囲を微調整する複雑な構成の微調整機構
などを設ける必要があるので、鉗子全体の構成が複雑に
なり、鉗子の組み立て作業が煩雑なものとなる問題があ
る。
フの移動範囲の制限を理想的な状態に調整するためには
ナイフの移動範囲を微調整する複雑な構成の微調整機構
などを設ける必要があるので、鉗子全体の構成が複雑に
なり、鉗子の組み立て作業が煩雑なものとなる問題があ
る。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、切開手段の刃付部が把持部材に接触す
ることを防止して、刃付部の変形や、刃こぼれによって
切れ味が劣化することを確実に防止することができる鉗
子を提供することにある。
で、その目的は、切開手段の刃付部が把持部材に接触す
ることを防止して、刃付部の変形や、刃こぼれによって
切れ味が劣化することを確実に防止することができる鉗
子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、体内に挿入さ
れる挿入部の先端部に開閉する一対の把持部材が配設さ
れるとともに、生体組織を切開するための切り刃部を有
し、前記把持部材とは独立して動作する切開手段が前記
挿入部の先端部側に進退動作可能に設けられ、かつ前記
一対の把持部材に前記切開手段の進退動作をガイドする
ガイド手段が設けられた鉗子において、前記把持部材の
ガイド手段に沿って前記切開手段が前進した際に、前記
切り刃部の刃付け部が前記把持部材に当接することを防
止して前記切り刃部を保護する切り刃部保護手段を前記
挿入部の先端部の近傍位置に設けたことを特徴とする鉗
子である。そして、切開手段の切り刃部による生体組織
の切除作業時には切開手段の切り刃部が把持部材に接触
する前に、ガイド手段の近傍位置の切り刃部保護手段に
よって把持部材の刃付け部以外の部分を当接させること
により、把持部材のガイド手段に沿って切開手段が前進
した際に、切開手段の刃付け部が把持部材に接触するこ
とを防止して切り刃部を保護するようにしたものであ
る。
れる挿入部の先端部に開閉する一対の把持部材が配設さ
れるとともに、生体組織を切開するための切り刃部を有
し、前記把持部材とは独立して動作する切開手段が前記
挿入部の先端部側に進退動作可能に設けられ、かつ前記
一対の把持部材に前記切開手段の進退動作をガイドする
ガイド手段が設けられた鉗子において、前記把持部材の
ガイド手段に沿って前記切開手段が前進した際に、前記
切り刃部の刃付け部が前記把持部材に当接することを防
止して前記切り刃部を保護する切り刃部保護手段を前記
挿入部の先端部の近傍位置に設けたことを特徴とする鉗
子である。そして、切開手段の切り刃部による生体組織
の切除作業時には切開手段の切り刃部が把持部材に接触
する前に、ガイド手段の近傍位置の切り刃部保護手段に
よって把持部材の刃付け部以外の部分を当接させること
により、把持部材のガイド手段に沿って切開手段が前進
した際に、切開手段の刃付け部が把持部材に接触するこ
とを防止して切り刃部を保護するようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1(A),(B)乃至図8(A),(B)を参照し
て説明する。図1(A)は本実施の形態の切開機能付き
バイポーラ鉗子1全体の概略構成を示すものである。
を図1(A),(B)乃至図8(A),(B)を参照し
て説明する。図1(A)は本実施の形態の切開機能付き
バイポーラ鉗子1全体の概略構成を示すものである。
【0012】本実施の形態の切開機能付きバイポーラ鉗
子1には図1(A)に示すように患者の体腔内に挿入さ
れる細長い略軸状の挿入部2と、この挿入部2の先端部
に配置され、体腔内で生体組織を把持、凝固するための
高周波通電可能な処置部3と、挿入部2の基端部に連結
された手元側の操作部4とが設けられている。
子1には図1(A)に示すように患者の体腔内に挿入さ
れる細長い略軸状の挿入部2と、この挿入部2の先端部
に配置され、体腔内で生体組織を把持、凝固するための
高周波通電可能な処置部3と、挿入部2の基端部に連結
された手元側の操作部4とが設けられている。
【0013】さらに、本実施の形態のバイポーラ鉗子1
には次の3つの構成要素、すなわち図2(A)に示すハ
ンドルユニット5と、図2(B)に示す鉗子ユニット6
と、図2(C)に示すナイフユニット7とが設けられて
いる。そして、これらのハンドルユニット5、鉗子ユニ
ット6およびナイフユニット7がそれぞれ着脱可能に組
み付けられ、この組み付け状態で図1(A)に示すバイ
ポーラ鉗子1が構成されている。
には次の3つの構成要素、すなわち図2(A)に示すハ
ンドルユニット5と、図2(B)に示す鉗子ユニット6
と、図2(C)に示すナイフユニット7とが設けられて
いる。そして、これらのハンドルユニット5、鉗子ユニ
ット6およびナイフユニット7がそれぞれ着脱可能に組
み付けられ、この組み付け状態で図1(A)に示すバイ
ポーラ鉗子1が構成されている。
【0014】また、ハンドルユニット5にはグリップ部
11と、操作パイプ12とが設けられている。ここで、
グリップ部11には図2(A)中で上端部に先端部側に
延出された先端側延出部13が設けられている。この先
端側延出部13の先端部にはリング状のパイプホルダー
14が設けられている。そして、このパイプホルダー1
4内に操作パイプ12が挿通されている。さらに、この
操作パイプ12内には鉗子ユニット6が挿通されるよう
になっている。
11と、操作パイプ12とが設けられている。ここで、
グリップ部11には図2(A)中で上端部に先端部側に
延出された先端側延出部13が設けられている。この先
端側延出部13の先端部にはリング状のパイプホルダー
14が設けられている。そして、このパイプホルダー1
4内に操作パイプ12が挿通されている。さらに、この
操作パイプ12内には鉗子ユニット6が挿通されるよう
になっている。
【0015】また、グリップ部11の上部には先端側延
出部13の後方に鉗子ユニット6の後端部と電気的、機
械的に接続するための鉗子ユニット接続部15、この鉗
子ユニット接続部15の後方にナイフユニット接続部1
6がそれぞれ配設されている。
出部13の後方に鉗子ユニット6の後端部と電気的、機
械的に接続するための鉗子ユニット接続部15、この鉗
子ユニット接続部15の後方にナイフユニット接続部1
6がそれぞれ配設されている。
【0016】さらに、操作パイプ12にはパイプホルダ
ー14内に挿入された状態で固定される固定パイプ12
aと、この固定パイプ12aに対して挿入部2の中心軸
方向に沿って移動可能な可動パイプ12bとが設けられ
ている。ここで、可動パイプ12bの後端部は回転ノブ
86に延出し、固定されている。そして、この鉗子ユニ
ット接続部15には鉗子ユニット6の後端の後述するソ
ケット部49を収納する内腔と、この内腔に収納された
鉗子ユニット6のソケット部49を接続する接続手段と
が設けられている。
ー14内に挿入された状態で固定される固定パイプ12
aと、この固定パイプ12aに対して挿入部2の中心軸
方向に沿って移動可能な可動パイプ12bとが設けられ
ている。ここで、可動パイプ12bの後端部は回転ノブ
86に延出し、固定されている。そして、この鉗子ユニ
ット接続部15には鉗子ユニット6の後端の後述するソ
ケット部49を収納する内腔と、この内腔に収納された
鉗子ユニット6のソケット部49を接続する接続手段と
が設けられている。
【0017】また、グリップ部11には鉗子操作用のト
リガー17と、ナイフ操作用のナイフレバー18と、後
述するラチェットレバー19とが設けられている。ここ
で、鉗子操作用のトリガー17は回転ノブ86に、また
ナイフ操作用のナイフレバー18はナイフユニット接続
部16にそれぞれ配設されている。
リガー17と、ナイフ操作用のナイフレバー18と、後
述するラチェットレバー19とが設けられている。ここ
で、鉗子操作用のトリガー17は回転ノブ86に、また
ナイフ操作用のナイフレバー18はナイフユニット接続
部16にそれぞれ配設されている。
【0018】また、トリガー17はグリップ部11の上
端部に回動ピン20を中心に回動自在に連結されてい
る。さらに、このトリガー17には回動ピン20による
回動支点の上方部位に上方延出部17aが延設されてい
る。この上方延出部17aには挿入部2の中心軸方向に
対して略直交する延設された長孔21が形成されてい
る。この長孔21には回転ノブ86の外周面に突設され
た係合ピン22が挿入されている。
端部に回動ピン20を中心に回動自在に連結されてい
る。さらに、このトリガー17には回動ピン20による
回動支点の上方部位に上方延出部17aが延設されてい
る。この上方延出部17aには挿入部2の中心軸方向に
対して略直交する延設された長孔21が形成されてい
る。この長孔21には回転ノブ86の外周面に突設され
た係合ピン22が挿入されている。
【0019】なお、グリップ部11内にはこのトリガー
17をグリップ部11から離れる方向(図2(A)中で
回動ピン20を中心に時計回り方向)に付勢してこのト
リガー17を図2(A)に示すようにグリップ部11か
ら最も離れた待機位置(定位置)で常時保持する図示し
ないばね部材が配設されている。そして、トリガー17
をこのばね部材のばね力に抗してグリップ部11側に引
き込み操作することにより、図1(A)に示すようにト
リガー17全体が回動ピン20を中心に反時計回り方向
に回動し、このときトリガー17の上方延出部17aが
図1(A)中で左方向に動く動作にともない可動パイプ
12bを前方向に動かすようになっている。さらに、こ
の状態で、トリガー17が解放されるとグリップ部11
内のばね部材のばね力によってこのトリガー17が図2
(B)に示す定位置に戻り、可動パイプ12bを元の後
方の待機位置に戻すようになっている。
17をグリップ部11から離れる方向(図2(A)中で
回動ピン20を中心に時計回り方向)に付勢してこのト
リガー17を図2(A)に示すようにグリップ部11か
ら最も離れた待機位置(定位置)で常時保持する図示し
ないばね部材が配設されている。そして、トリガー17
をこのばね部材のばね力に抗してグリップ部11側に引
き込み操作することにより、図1(A)に示すようにト
リガー17全体が回動ピン20を中心に反時計回り方向
に回動し、このときトリガー17の上方延出部17aが
図1(A)中で左方向に動く動作にともない可動パイプ
12bを前方向に動かすようになっている。さらに、こ
の状態で、トリガー17が解放されるとグリップ部11
内のばね部材のばね力によってこのトリガー17が図2
(B)に示す定位置に戻り、可動パイプ12bを元の後
方の待機位置に戻すようになっている。
【0020】また、鉗子ユニット接続部15の後端部に
は後方に向けてスライドガイド23が突設されている。
そして、このスライドガイド23の後端部にケーブル接
続部24が設けられている。
は後方に向けてスライドガイド23が突設されている。
そして、このスライドガイド23の後端部にケーブル接
続部24が設けられている。
【0021】また、ナイフ操作用のナイフレバー18は
グリップ部11の両側に配置され、トリガー17と同様
にグリップ部11に回動ピン25を中心に回動自在に連
結されている。さらに、ナイフレバー18には回動ピン
25による回動支点の上方に略V字状に延出された前後
2つの上方延出部26,27が形成されている。そし
て、前側の上方延出部26にはグリップ部11の側方に
向けて屈曲された手掛け用の屈曲部28、後側の上方延
出部27には長孔29がそれぞれ形成されている。な
お、ナイフレバー18は常時は図示しないばね部材によ
って図1(A)に示す待機位置で保持されている。
グリップ部11の両側に配置され、トリガー17と同様
にグリップ部11に回動ピン25を中心に回動自在に連
結されている。さらに、ナイフレバー18には回動ピン
25による回動支点の上方に略V字状に延出された前後
2つの上方延出部26,27が形成されている。そし
て、前側の上方延出部26にはグリップ部11の側方に
向けて屈曲された手掛け用の屈曲部28、後側の上方延
出部27には長孔29がそれぞれ形成されている。な
お、ナイフレバー18は常時は図示しないばね部材によ
って図1(A)に示す待機位置で保持されている。
【0022】また、ナイフユニット接続部16には鉗子
ユニット接続部15のスライドガイド23に対して摺動
可能に配設されたスライダ30が設けられている。この
スライダ30には鉗子ユニット6のチャンネル内を通っ
て延出されたナイフユニット7の後端部の後述するユニ
ット接続部64が図示しないナイフユニット係止手段に
よって係脱可能に係合されるようになっている。さら
に、このナイフユニット接続部16のスライダ30の側
面にはナイフレバー18の長孔29に挿入される係合ピ
ン31が突設されている。
ユニット接続部15のスライドガイド23に対して摺動
可能に配設されたスライダ30が設けられている。この
スライダ30には鉗子ユニット6のチャンネル内を通っ
て延出されたナイフユニット7の後端部の後述するユニ
ット接続部64が図示しないナイフユニット係止手段に
よって係脱可能に係合されるようになっている。さら
に、このナイフユニット接続部16のスライダ30の側
面にはナイフレバー18の長孔29に挿入される係合ピ
ン31が突設されている。
【0023】また、鉗子ユニット6には図2(B)に示
すように細長いロッド部41が設けられている。このロ
ッド部41の先端部には開閉する一対のジョー(把持部
材)42a,42bと、これらのジョー42a,42b
を拡開させる方向に付勢する弾性部材からなる支持アー
ム43a,43bとが設けられている。
すように細長いロッド部41が設けられている。このロ
ッド部41の先端部には開閉する一対のジョー(把持部
材)42a,42bと、これらのジョー42a,42b
を拡開させる方向に付勢する弾性部材からなる支持アー
ム43a,43bとが設けられている。
【0024】ここで、ジョー42a,42bは例えば導
電性の金属材料(具体的にはSUS304−WPB等の
ばね用ステンレス鋼線、ピアノ線、チタン合金等の特殊
ばね用合金)によって形成されている。そして、一方の
ジョー42aは支持アーム43aの先端部に、他方のジ
ョー42bは支持アーム43bの先端部にそれぞれ固定
されている。
電性の金属材料(具体的にはSUS304−WPB等の
ばね用ステンレス鋼線、ピアノ線、チタン合金等の特殊
ばね用合金)によって形成されている。そして、一方の
ジョー42aは支持アーム43aの先端部に、他方のジ
ョー42bは支持アーム43bの先端部にそれぞれ固定
されている。
【0025】また、本実施の形態のジョー42a,42
b間の各対向面には図3(A)に示すように挿入部2の
中心軸方向に沿って複数の歯44a,44bが連続的に
並設された略鋸刃状の組織把持面45a,45bが形成
されている。ここで、ジョー42a,42bの各歯44
a,44bの凹凸形状は一様ではなく、次のように形成
されている。すなわち、各ジョー42a,42bの先端
部には歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 が
複数並設され、各ジョー42a,42bの後端部には第
1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹凸が大きい第2
の歯44a2 ,44b2 が複数並設されている。そのた
め、本実施の形態の各ジョー42a,42bの組織把持
面45a,45bの歯44a,44bの歯の凹凸形状は
先端部の方が後端部に比べて小さくなっている。なお、
各ジョー42a,42bの先端部側から後端部側に向か
うにしたがって歯44a,44bの形状が徐々に大きく
なる構成にしてもよい。さらに各歯44a,44bの頂
部は組織を傷つけないよう図3に示すように鋭利でなく
平坦になっているか丸みを帯びている。
b間の各対向面には図3(A)に示すように挿入部2の
中心軸方向に沿って複数の歯44a,44bが連続的に
並設された略鋸刃状の組織把持面45a,45bが形成
されている。ここで、ジョー42a,42bの各歯44
a,44bの凹凸形状は一様ではなく、次のように形成
されている。すなわち、各ジョー42a,42bの先端
部には歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 が
複数並設され、各ジョー42a,42bの後端部には第
1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹凸が大きい第2
の歯44a2 ,44b2 が複数並設されている。そのた
め、本実施の形態の各ジョー42a,42bの組織把持
面45a,45bの歯44a,44bの歯の凹凸形状は
先端部の方が後端部に比べて小さくなっている。なお、
各ジョー42a,42bの先端部側から後端部側に向か
うにしたがって歯44a,44bの形状が徐々に大きく
なる構成にしてもよい。さらに各歯44a,44bの頂
部は組織を傷つけないよう図3に示すように鋭利でなく
平坦になっているか丸みを帯びている。
【0026】また、本実施の形態の各支持アーム43
a,43bの先端部側は図3(B)に示すように断面形
状が円形状の円形軸部43a1 ,43b1 によって形成
されている。さらに、各支持アーム43a,43bの円
形軸部43a1 ,43b1 の後端側には図3(C)に示
すように外周面の一部を平面状に切り欠いた切欠部43
a2 ,43b2 がそれぞれ形成されている。ここで、各
切欠部43a2 ,43b2 は各支持アーム43a,43
b間の対向面側にそれぞれ配置されている。これによ
り、各支持アーム43a,43bの円形軸部43a1 ,
43b1 はその軸心方向に沿って後端側から先端部側ま
で断面形状が変化するように設定されている。なお、各
支持アーム43a,43bの円形軸部43a1 ,43b
1 における各切欠部43a2 ,43b2 の長さは必要に
応じて適宜設定されている。
a,43bの先端部側は図3(B)に示すように断面形
状が円形状の円形軸部43a1 ,43b1 によって形成
されている。さらに、各支持アーム43a,43bの円
形軸部43a1 ,43b1 の後端側には図3(C)に示
すように外周面の一部を平面状に切り欠いた切欠部43
a2 ,43b2 がそれぞれ形成されている。ここで、各
切欠部43a2 ,43b2 は各支持アーム43a,43
b間の対向面側にそれぞれ配置されている。これによ
り、各支持アーム43a,43bの円形軸部43a1 ,
43b1 はその軸心方向に沿って後端側から先端部側ま
で断面形状が変化するように設定されている。なお、各
支持アーム43a,43bの円形軸部43a1 ,43b
1 における各切欠部43a2 ,43b2 の長さは必要に
応じて適宜設定されている。
【0027】また、ロッド部41の本体は図4(A),
(B)に示すように複数、本実施の形態では3つの挿通
孔44a,44b,44cを備えたマルチルーメンチュ
ーブ44によって形成されている。このマルチルーメン
チューブ44は絶縁性の合成樹脂材料(例えばポリサル
フォン、PEEK、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルイミド等)によって形成されている。
(B)に示すように複数、本実施の形態では3つの挿通
孔44a,44b,44cを備えたマルチルーメンチュ
ーブ44によって形成されている。このマルチルーメン
チューブ44は絶縁性の合成樹脂材料(例えばポリサル
フォン、PEEK、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルイミド等)によって形成されている。
【0028】さらに、マルチルーメンチューブ44の2
つの挿通孔44a,44bには支持アーム43a,43
bに連結された棒部材45a,45bが挿通され、汚物
等の進入がないよう接着剤または充填材によって隙間を
埋めた状態で装着されている。ここで、各棒部材45
a,45bは芯金46と、この芯金46の外周面を被覆
する絶縁チューブ47とによって形成されている。ただ
し、マルチルーメンチューブ44の絶縁が十分であれば
各棒部材45a,45bは必ずしも絶縁チューブ47に
被覆されている必要はない。なお、マルチルーメンチュ
ーブ44の残りの挿通孔44cにはナイフユニット7が
挿通されるようになっている。
つの挿通孔44a,44bには支持アーム43a,43
bに連結された棒部材45a,45bが挿通され、汚物
等の進入がないよう接着剤または充填材によって隙間を
埋めた状態で装着されている。ここで、各棒部材45
a,45bは芯金46と、この芯金46の外周面を被覆
する絶縁チューブ47とによって形成されている。ただ
し、マルチルーメンチューブ44の絶縁が十分であれば
各棒部材45a,45bは必ずしも絶縁チューブ47に
被覆されている必要はない。なお、マルチルーメンチュ
ーブ44の残りの挿通孔44cにはナイフユニット7が
挿通されるようになっている。
【0029】また、マルチルーメンチューブ44の外周
面には外管48が装着されている。さらに、このマルチ
ルーメンチューブ44の後端部にはハンドルユニット5
の鉗子ユニット接続部15と電気的接続を行う絶縁材料
である合成樹脂材料からなるソケット部49が配設され
ている。
面には外管48が装着されている。さらに、このマルチ
ルーメンチューブ44の後端部にはハンドルユニット5
の鉗子ユニット接続部15と電気的接続を行う絶縁材料
である合成樹脂材料からなるソケット部49が配設され
ている。
【0030】このソケット部49には図4(C)に示す
ように2つの凹陥部49a,49bと、1つの挿通孔4
9cとが形成されている。ここで、このソケット部49
の2つの凹陥部49a,49bはマルチルーメンチュー
ブ44の2つの挿通孔44a,44bにそれぞれ連通さ
れている。さらに、ソケット部49の挿通孔49cはマ
ルチルーメンチューブ44の挿通孔44cに連通され、
ナイフユニット7が挿通されるようになっている。
ように2つの凹陥部49a,49bと、1つの挿通孔4
9cとが形成されている。ここで、このソケット部49
の2つの凹陥部49a,49bはマルチルーメンチュー
ブ44の2つの挿通孔44a,44bにそれぞれ連通さ
れている。さらに、ソケット部49の挿通孔49cはマ
ルチルーメンチューブ44の挿通孔44cに連通され、
ナイフユニット7が挿通されるようになっている。
【0031】また、各凹陥部49a,49bには棒部材
45a,45bの後端部がそれぞれ挿通されている。こ
こで、棒部材45a,45bの後端部には図4(A)に
示すように絶縁チューブ47が被覆されていない芯金4
6の露出部が形成されており、この芯金46の露出部に
金属等の導電材料によって形成された管状電極50が固
定されている。なお、鉗子ユニット接続部15の中には
鉗子ユニット6のソケット部49の管状電極50に電気
的に接続可能な図示しない板バネ状の接続電極が設けら
れている。そして、この管状電極50及び接続電極は接
続時の電気抵抗を下げるとともに、着脱時の削れによる
電気抵抗上昇を防止するため、表面に金メッキ、ニッケ
ルクロームメッキ等の表面処理が施されている。
45a,45bの後端部がそれぞれ挿通されている。こ
こで、棒部材45a,45bの後端部には図4(A)に
示すように絶縁チューブ47が被覆されていない芯金4
6の露出部が形成されており、この芯金46の露出部に
金属等の導電材料によって形成された管状電極50が固
定されている。なお、鉗子ユニット接続部15の中には
鉗子ユニット6のソケット部49の管状電極50に電気
的に接続可能な図示しない板バネ状の接続電極が設けら
れている。そして、この管状電極50及び接続電極は接
続時の電気抵抗を下げるとともに、着脱時の削れによる
電気抵抗上昇を防止するため、表面に金メッキ、ニッケ
ルクロームメッキ等の表面処理が施されている。
【0032】さらに、ソケット部49の2つの凹陥部4
9a,49bの各開口部には棒部材45a,45bの後
端部の管状電極50の一部が外部側に露出状態で配設さ
れている。そして、この2か所の管状電極50の露出部
分によってハンドルユニット5の鉗子ユニット接続部1
5と電気的接続を行う高周波通電用の電気接続部51が
形成されている。この電気接続部51の2か所の電気接
点(管状電極50の露出部分)は各棒部材45a,45
bの芯金46および支持アーム43a,43bを介して
処置部3のジョー42a,42bにそれぞれ接続されて
いる。
9a,49bの各開口部には棒部材45a,45bの後
端部の管状電極50の一部が外部側に露出状態で配設さ
れている。そして、この2か所の管状電極50の露出部
分によってハンドルユニット5の鉗子ユニット接続部1
5と電気的接続を行う高周波通電用の電気接続部51が
形成されている。この電気接続部51の2か所の電気接
点(管状電極50の露出部分)は各棒部材45a,45
bの芯金46および支持アーム43a,43bを介して
処置部3のジョー42a,42bにそれぞれ接続されて
いる。
【0033】また、本実施の形態ではハンドルユニット
5と鉗子ユニット6との組み付け時には鉗子ユニット6
がハンドルユニット5の操作パイプ12内に挿通され、
鉗子ユニット6の電気接続部51がハンドルユニット5
の鉗子ユニット接続部15に係脱可能に連結されるよう
になっている。
5と鉗子ユニット6との組み付け時には鉗子ユニット6
がハンドルユニット5の操作パイプ12内に挿通され、
鉗子ユニット6の電気接続部51がハンドルユニット5
の鉗子ユニット接続部15に係脱可能に連結されるよう
になっている。
【0034】ここで、トリガー17がグリップ部11内
のばね部材のばね力によって図2(A)に示す待機位置
で保持され、可動パイプ12bが後方の待機位置で保持
されている場合には鉗子ユニット6のジョー42a,4
2bは支持アーム43a,43bのばね力によって図1
(B)に示すように拡開された状態で保持されるように
なっている。そして、この待機状態で、トリガー17を
グリップ部11内のばね部材のばね力に抗して図1
(A)に示すように待機位置から回動ピン20を中心に
反時計回り方向に回動させる回動操作にともない操作パ
イプ12の可動パイプ12bが操作パイプ12の中心軸
に沿って前方向に移動された場合には、この可動パイプ
12bの前進動作にともない鉗子ユニット6のジョー4
2a,42bが支持アーム43a,43bのばね力に抗
して図1(A)に示すように閉じられるようになってい
る。そのため、トリガー17を操作して操作パイプ12
の可動パイプ12bを操作パイプ12の中心軸方向に移
動させることにより、鉗子ユニット6のジョー42a,
42bを開閉操作することができるようになっている。
のばね部材のばね力によって図2(A)に示す待機位置
で保持され、可動パイプ12bが後方の待機位置で保持
されている場合には鉗子ユニット6のジョー42a,4
2bは支持アーム43a,43bのばね力によって図1
(B)に示すように拡開された状態で保持されるように
なっている。そして、この待機状態で、トリガー17を
グリップ部11内のばね部材のばね力に抗して図1
(A)に示すように待機位置から回動ピン20を中心に
反時計回り方向に回動させる回動操作にともない操作パ
イプ12の可動パイプ12bが操作パイプ12の中心軸
に沿って前方向に移動された場合には、この可動パイプ
12bの前進動作にともない鉗子ユニット6のジョー4
2a,42bが支持アーム43a,43bのばね力に抗
して図1(A)に示すように閉じられるようになってい
る。そのため、トリガー17を操作して操作パイプ12
の可動パイプ12bを操作パイプ12の中心軸方向に移
動させることにより、鉗子ユニット6のジョー42a,
42bを開閉操作することができるようになっている。
【0035】また、ナイフユニット7には図2(C)に
示すように細長いナイフロッド61が設けられている。
このナイフロッド61の先端部にはナイフ(切開手段)
62が設けられている。
示すように細長いナイフロッド61が設けられている。
このナイフロッド61の先端部にはナイフ(切開手段)
62が設けられている。
【0036】このナイフ62の先端部には生体組織を切
開するための切り刃部63が配設されている。この切り
刃部63はナイフロッド61の中心線方向に対して斜め
に傾斜された状態で形成されている。
開するための切り刃部63が配設されている。この切り
刃部63はナイフロッド61の中心線方向に対して斜め
に傾斜された状態で形成されている。
【0037】さらに、ナイフ62の後端部にはナイフロ
ッド61の先端部が接合固定されている。このナイフロ
ッド61の後端部にはハンドルユニット5のナイフユニ
ット接続部16に接続されるユニット接続部64が設け
られている。
ッド61の先端部が接合固定されている。このナイフロ
ッド61の後端部にはハンドルユニット5のナイフユニ
ット接続部16に接続されるユニット接続部64が設け
られている。
【0038】また、本実施の形態のナイフユニット7は
ハンドルユニット5と鉗子ユニット6との組み付け体に
組み付けられるようになっている。このナイフユニット
7の組み付け作業時には鉗子ユニット6におけるロッド
部41の挿通孔44cにナイフユニット7が挿通された
のち、ソケット部49の挿通孔44cからこのナイフユ
ニット7の後端部が後方に引き出され、グリップ部11
のナイフユニット接続部16に係脱可能に連結されるよ
うになっている。そして、このナイフユニット7はナイ
フ操作用のナイフレバー18の操作にともない鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42bとは独立して動作するよ
うになっている。
ハンドルユニット5と鉗子ユニット6との組み付け体に
組み付けられるようになっている。このナイフユニット
7の組み付け作業時には鉗子ユニット6におけるロッド
部41の挿通孔44cにナイフユニット7が挿通された
のち、ソケット部49の挿通孔44cからこのナイフユ
ニット7の後端部が後方に引き出され、グリップ部11
のナイフユニット接続部16に係脱可能に連結されるよ
うになっている。そして、このナイフユニット7はナイ
フ操作用のナイフレバー18の操作にともない鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42bとは独立して動作するよ
うになっている。
【0039】ここで、ナイフレバー18の操作時にはナ
イフレバー18は図1(A)中で、回動ピン25を中心
に反時計回り方向に回動され、このナイフレバー18の
回動動作にともないスライダ30が前方向に移動されて
ナイフユニット7が前方に押出し操作されるようになっ
ている。
イフレバー18は図1(A)中で、回動ピン25を中心
に反時計回り方向に回動され、このナイフレバー18の
回動動作にともないスライダ30が前方向に移動されて
ナイフユニット7が前方に押出し操作されるようになっ
ている。
【0040】また、本実施の形態では図5に示すように
ナイフユニット7のナイフ62は一対のジョー42a,
42bの開閉時の支持アーム43a,43b間の移動軌
道上から外れた位置にオフセット状態で並列に配置され
ている。この場合、操作パイプ12の可動パイプ12b
にはジョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の
各支持アーム43a,43bの移動を案内する切り欠き
状の案内部(ガイド手段)65が設けられている。
ナイフユニット7のナイフ62は一対のジョー42a,
42bの開閉時の支持アーム43a,43b間の移動軌
道上から外れた位置にオフセット状態で並列に配置され
ている。この場合、操作パイプ12の可動パイプ12b
にはジョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の
各支持アーム43a,43bの移動を案内する切り欠き
状の案内部(ガイド手段)65が設けられている。
【0041】さらに、鉗子ユニット6の各ジョー42
a,42bの内部には図6(A),(B)に示すように
ナイフユニット7の操作時にナイフ62の進退動作をガ
イドするスリット(ガイド手段)52が設けられてい
る。そして、ナイフユニット7の操作時には鉗子ユニッ
ト6の各ジョー42a,42bのスリット52に沿って
ナイフ62がナイフユニット7の中心軸方向に進退動作
されるようになっている。
a,42bの内部には図6(A),(B)に示すように
ナイフユニット7の操作時にナイフ62の進退動作をガ
イドするスリット(ガイド手段)52が設けられてい
る。そして、ナイフユニット7の操作時には鉗子ユニッ
ト6の各ジョー42a,42bのスリット52に沿って
ナイフ62がナイフユニット7の中心軸方向に進退動作
されるようになっている。
【0042】また、このときジョー42a,42bの先
端側はスリット52を中心に均等な幅となっており、全
体としては左右非対称の形状を成している。これはスリ
ット52の両側を止血するのに必要最小限な幅とするこ
とで全体の組織接触面積を減少させ、電流密度を高め、
効率よく組織を凝固することを目的としている。
端側はスリット52を中心に均等な幅となっており、全
体としては左右非対称の形状を成している。これはスリ
ット52の両側を止血するのに必要最小限な幅とするこ
とで全体の組織接触面積を減少させ、電流密度を高め、
効率よく組織を凝固することを目的としている。
【0043】また、ナイフ62の先端部には切り刃部6
3を保護する突き当て部(切り刃部保護手段)66が形
成されている。この突き当て部66はジョー42a,4
2bのスリット52に沿ってナイフ62が前進した際
に、各ジョー42a,42bのスリット52の前端部に
この突き当て部66を当接させることにより、このナイ
フ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,4
2bのスリット52の前端部に直接当接することを防止
して切り刃部63を保護するものである。
3を保護する突き当て部(切り刃部保護手段)66が形
成されている。この突き当て部66はジョー42a,4
2bのスリット52に沿ってナイフ62が前進した際
に、各ジョー42a,42bのスリット52の前端部に
この突き当て部66を当接させることにより、このナイ
フ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,4
2bのスリット52の前端部に直接当接することを防止
して切り刃部63を保護するものである。
【0044】また、グリップ部11の内部には図7に示
すようにトリガー17の動作を規制するラチェット機構
71が設けられている。ここで、トリガー17には回動
ピン20による回動支点よりも下方部位に切欠部17b
が形成されている。この切欠部17bにはラチェット機
構71のラチェット板72が配設されている。このラチ
ェット板72の下面には複数の歯73が形成されてい
る。
すようにトリガー17の動作を規制するラチェット機構
71が設けられている。ここで、トリガー17には回動
ピン20による回動支点よりも下方部位に切欠部17b
が形成されている。この切欠部17bにはラチェット機
構71のラチェット板72が配設されている。このラチ
ェット板72の下面には複数の歯73が形成されてい
る。
【0045】さらに、ラチェット機構71にはラチェッ
ト板72の歯73と係合する爪74を有する爪板75
と、この爪板75をラチェット板72の方向に押圧して
この爪板75の爪74をラチェット板72の歯73と係
合する方向に付勢するばね部材76とが設けられてい
る。ここで、爪板75の上端部は支軸77で軸支されて
いる。そして、この爪板75は支軸77を中心に回動
し、この爪板75の回動動作によってラチェット板72
に対して接離されるようになっており、常時はばね部材
76によって爪板75の爪74をラチェット板72の歯
73と係合させる向きに押圧されている。なお、このラ
チェット機構71はトリガー17をグリップ部11側に
引き込み操作する方向の操作力がトリガー17に作用し
た場合にはこのトリガー17の動きを許し、トリガー1
7に反対方向の操作力が作用した場合にはこのトリガー
17は動かない状態で保持する構成になっている。
ト板72の歯73と係合する爪74を有する爪板75
と、この爪板75をラチェット板72の方向に押圧して
この爪板75の爪74をラチェット板72の歯73と係
合する方向に付勢するばね部材76とが設けられてい
る。ここで、爪板75の上端部は支軸77で軸支されて
いる。そして、この爪板75は支軸77を中心に回動
し、この爪板75の回動動作によってラチェット板72
に対して接離されるようになっており、常時はばね部材
76によって爪板75の爪74をラチェット板72の歯
73と係合させる向きに押圧されている。なお、このラ
チェット機構71はトリガー17をグリップ部11側に
引き込み操作する方向の操作力がトリガー17に作用し
た場合にはこのトリガー17の動きを許し、トリガー1
7に反対方向の操作力が作用した場合にはこのトリガー
17は動かない状態で保持する構成になっている。
【0046】また、本実施の形態のバイポーラ鉗子1に
はラチェット機構71の機能が有効な状態で保持するオ
ン状態と、ラチェット機構71の機能を無効にするオフ
状態とに切換え操作するラチェットレバー19が設けら
れている。このラチェットレバー19はグリップ部11
の底板11aに形成されたレバー装着穴11bに装着さ
れている。
はラチェット機構71の機能が有効な状態で保持するオ
ン状態と、ラチェット機構71の機能を無効にするオフ
状態とに切換え操作するラチェットレバー19が設けら
れている。このラチェットレバー19はグリップ部11
の底板11aに形成されたレバー装着穴11bに装着さ
れている。
【0047】さらに、ラチェットレバー19は連結ピン
78を介して爪板75の下部に連結されている。このラ
チェットレバー19には図8(A),(B)に示すよう
にグリップ部11の下を通り前方に延出された略J字状
の押込み操作部19aと、グリップ部11の内部側に延
出された略L字状の屈曲部19bと、ラチェットレバー
19の回転位置を制限するための凸部19cとが設けら
れている。
78を介して爪板75の下部に連結されている。このラ
チェットレバー19には図8(A),(B)に示すよう
にグリップ部11の下を通り前方に延出された略J字状
の押込み操作部19aと、グリップ部11の内部側に延
出された略L字状の屈曲部19bと、ラチェットレバー
19の回転位置を制限するための凸部19cとが設けら
れている。
【0048】また、ラチェットレバー19の屈曲部19
bの前端部には第1の係合溝19dが形成されている。
さらに、この屈曲部19bと押込み操作部19aとの間
には第1の係合溝19dよりも深い第2の係合溝19e
が形成されている。そして、このラチェットレバー19
は押込み操作部19aの押込み操作にともない第1の係
合溝19dまたは第2の係合溝19eのいずれか一方が
選択的に装着穴11bの前端縁部11b1 に係脱可能に
係合されるようになっている。
bの前端部には第1の係合溝19dが形成されている。
さらに、この屈曲部19bと押込み操作部19aとの間
には第1の係合溝19dよりも深い第2の係合溝19e
が形成されている。そして、このラチェットレバー19
は押込み操作部19aの押込み操作にともない第1の係
合溝19dまたは第2の係合溝19eのいずれか一方が
選択的に装着穴11bの前端縁部11b1 に係脱可能に
係合されるようになっている。
【0049】ここで、図8(B)に示すようにラチェッ
トレバー19の第1の係合溝19dが装着穴11bの前
端縁部11b1 に係合された場合にはラチェット機構7
1の爪板75がラチェット板72の歯73から離れる方
向に強制的に移動されるようになっている。これによ
り、爪板75の爪74とラチェット板72の歯73との
間が係合解除状態で保持されるようになっている。
トレバー19の第1の係合溝19dが装着穴11bの前
端縁部11b1 に係合された場合にはラチェット機構7
1の爪板75がラチェット板72の歯73から離れる方
向に強制的に移動されるようになっている。これによ
り、爪板75の爪74とラチェット板72の歯73との
間が係合解除状態で保持されるようになっている。
【0050】また、図8(A)に示すようにラチェット
レバー19の第2の係合溝19eが装着穴11bの前端
縁部11b1 に係合された場合にはばね部材76のばね
力によってラチェット機構71の爪板75をラチェット
板72の歯73の方向に移動させて爪板75の爪74を
ラチェット板72の歯73に係合させる方向に付勢する
ようになっている。
レバー19の第2の係合溝19eが装着穴11bの前端
縁部11b1 に係合された場合にはばね部材76のばね
力によってラチェット機構71の爪板75をラチェット
板72の歯73の方向に移動させて爪板75の爪74を
ラチェット板72の歯73に係合させる方向に付勢する
ようになっている。
【0051】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態のバイポーラ鉗子1はハンドルユニット5
と、鉗子ユニット6と、ナイフユニット7とを図1
(A)に示すように一体的に組み付けた状態で使用され
る。
本実施の形態のバイポーラ鉗子1はハンドルユニット5
と、鉗子ユニット6と、ナイフユニット7とを図1
(A)に示すように一体的に組み付けた状態で使用され
る。
【0052】そして、初期状態では操作部4のトリガー
17は図2(A)に示すようにグリップ部11から最も
離れた待機位置で保持され、操作パイプ12の可動パイ
プ12bは挿入部2の中心軸方向の移動範囲の最後端位
置で保持される。さらに、ラチェットレバー19は図8
(A)に実線で示すように第2の係合溝19eが装着穴
11bの前端縁部11b1 に係合された状態で保持され
る。
17は図2(A)に示すようにグリップ部11から最も
離れた待機位置で保持され、操作パイプ12の可動パイ
プ12bは挿入部2の中心軸方向の移動範囲の最後端位
置で保持される。さらに、ラチェットレバー19は図8
(A)に実線で示すように第2の係合溝19eが装着穴
11bの前端縁部11b1 に係合された状態で保持され
る。
【0053】この状態では図2(B)に示すように処置
部3の一対の支持アーム43a,43b全体が操作パイ
プ12の可動パイプ12bの外部に突出され、2つのジ
ョー42a,42b間は開状態で保持される。さらに、
ラチェット機構71の爪板75の爪74はばね部材76
からのばね力によってラチェット板72の歯73と係合
された状態で保持される。
部3の一対の支持アーム43a,43b全体が操作パイ
プ12の可動パイプ12bの外部に突出され、2つのジ
ョー42a,42b間は開状態で保持される。さらに、
ラチェット機構71の爪板75の爪74はばね部材76
からのばね力によってラチェット板72の歯73と係合
された状態で保持される。
【0054】また、バイポーラ鉗子1の使用時にはトリ
ガー17をグリップ部11側に引き込み操作することに
より、処置部3のジョー42a,42bが次のように閉
操作される。すなわち、トリガー17が図1(A)中で
回動ピン20を中心に反時計回り方向に回動する動作に
ともない操作パイプ12の可動パイプ12bは軸方向前
方へ移動する。この可動パイプ12bの前進動作にとも
ない鉗子ユニット6の支持アーム43a,43bは後端
側から可動パイプ12bの内部に徐々に引き込まれる。
そして、可動パイプ12bが挿入部2の中心軸方向の移
動範囲の最先端位置まで前進すると鉗子ユニット6の支
持アーム43a,43b全体が可動パイプ12bの内部
に引き込まれるので、図1(A)に示すように鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42b間は閉じられる。
ガー17をグリップ部11側に引き込み操作することに
より、処置部3のジョー42a,42bが次のように閉
操作される。すなわち、トリガー17が図1(A)中で
回動ピン20を中心に反時計回り方向に回動する動作に
ともない操作パイプ12の可動パイプ12bは軸方向前
方へ移動する。この可動パイプ12bの前進動作にとも
ない鉗子ユニット6の支持アーム43a,43bは後端
側から可動パイプ12bの内部に徐々に引き込まれる。
そして、可動パイプ12bが挿入部2の中心軸方向の移
動範囲の最先端位置まで前進すると鉗子ユニット6の支
持アーム43a,43b全体が可動パイプ12bの内部
に引き込まれるので、図1(A)に示すように鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42b間は閉じられる。
【0055】また、トリガー17をグリップ部11側に
引き込み操作する方向の操作力がトリガー17に作用し
た場合にはこのトリガー17は動き、このトリガー17
に反対方向の操作力が作用した場合にはラチェット機構
71によってこのトリガー17は動かない状態で保持さ
れる。したがって、トリガー17をグリップ部11側に
引き込み操作する操作中は、ラチェット機構71によっ
てこのトリガー17が反対方向には動かない状態で保持
されるので、図1(A)に示すように鉗子ユニット6の
ジョー42a,42b間が閉じられた場合にはこのジョ
ー42a,42b間の閉状態が維持される。
引き込み操作する方向の操作力がトリガー17に作用し
た場合にはこのトリガー17は動き、このトリガー17
に反対方向の操作力が作用した場合にはラチェット機構
71によってこのトリガー17は動かない状態で保持さ
れる。したがって、トリガー17をグリップ部11側に
引き込み操作する操作中は、ラチェット機構71によっ
てこのトリガー17が反対方向には動かない状態で保持
されるので、図1(A)に示すように鉗子ユニット6の
ジョー42a,42b間が閉じられた場合にはこのジョ
ー42a,42b間の閉状態が維持される。
【0056】また、鉗子ユニット6のジョー42a,4
2b間が閉じられ、ラチェット機構71によってジョー
42a,42b間の閉状態が維持されている状態で、ラ
チェットレバー19を後方に押し下げると、爪74と歯
73との係合が解除される。さらに押し下げると図8
(B)に示すようにラチェットレバー19の第1の係合
溝19dが装着穴11bの前端縁部11b1 に係合され
る。この場合にはラチェット機構71の爪板75がラチ
ェット板72の歯73から離れる方向に強制的に移動さ
れるので、爪板75の爪74とラチェット板72の歯7
3との係合が解除される。そのため、この状態ではトリ
ガー17はラチェットレバー19による解除動作をする
ことなく、トリガー17をジョー42a,42bの閉操
作方向と反対方向に動かしてジョー42a,42b間を
開くことができ、ジョー42a,42b間を自由に開閉
動作させることができる。
2b間が閉じられ、ラチェット機構71によってジョー
42a,42b間の閉状態が維持されている状態で、ラ
チェットレバー19を後方に押し下げると、爪74と歯
73との係合が解除される。さらに押し下げると図8
(B)に示すようにラチェットレバー19の第1の係合
溝19dが装着穴11bの前端縁部11b1 に係合され
る。この場合にはラチェット機構71の爪板75がラチ
ェット板72の歯73から離れる方向に強制的に移動さ
れるので、爪板75の爪74とラチェット板72の歯7
3との係合が解除される。そのため、この状態ではトリ
ガー17はラチェットレバー19による解除動作をする
ことなく、トリガー17をジョー42a,42bの閉操
作方向と反対方向に動かしてジョー42a,42b間を
開くことができ、ジョー42a,42b間を自由に開閉
動作させることができる。
【0057】また、本実施の形態ではジョー42a,4
2b間で生体組織を把持した状態で、ジョー42a,4
2b間に高周波電力を供給することにより、ジョー42
a,42b間の生体組織の凝固処置が行われる。
2b間で生体組織を把持した状態で、ジョー42a,4
2b間に高周波電力を供給することにより、ジョー42
a,42b間の生体組織の凝固処置が行われる。
【0058】さらに、ジョー42a,42b間の生体組
織を凝固した後に、ナイフレバー18の操作によってナ
イフユニット7が駆動される。このレバー18の操作時
にはレバー18は回動ピン25を中心に図1中で反時計
回り方向に回動操作される。このとき、レバー18が回
動される動作にともないナイフユニット接続部16のス
ライダ30が挿入部2の軸方向前方へ進み、このスライ
ダ30と一緒にナイフユニット7全体が前方へ移動す
る。これにより、ナイフユニット7のナイフ62が各ジ
ョー42a,42bのスリット52に沿って前進し、こ
のナイフ62の切り刃部63によって生体組織の凝固部
分が切開される。
織を凝固した後に、ナイフレバー18の操作によってナ
イフユニット7が駆動される。このレバー18の操作時
にはレバー18は回動ピン25を中心に図1中で反時計
回り方向に回動操作される。このとき、レバー18が回
動される動作にともないナイフユニット接続部16のス
ライダ30が挿入部2の軸方向前方へ進み、このスライ
ダ30と一緒にナイフユニット7全体が前方へ移動す
る。これにより、ナイフユニット7のナイフ62が各ジ
ョー42a,42bのスリット52に沿って前進し、こ
のナイフ62の切り刃部63によって生体組織の凝固部
分が切開される。
【0059】さらに、このナイフユニット7の前進動作
中、ナイフユニット7が最前端位置まで移動するとナイ
フ62の突き当て部66が各ジョー42a,42bのス
リット52の前端部に当接される。これにより、ナイフ
62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,42
bのスリット52の前端部に直接当接することが防止さ
れるので、切り刃部63が保護される。
中、ナイフユニット7が最前端位置まで移動するとナイ
フ62の突き当て部66が各ジョー42a,42bのス
リット52の前端部に当接される。これにより、ナイフ
62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,42
bのスリット52の前端部に直接当接することが防止さ
れるので、切り刃部63が保護される。
【0060】また、生体組織の切開後、ナイフレバー1
8が解放される。このとき、レバー18は図示しないば
ね部材のばね力によって初期位置の方向に回動し、ナイ
フユニット接続部16と一緒にナイフユニット7全体が
手元側へ移動される。そのため、ナイフユニット7のナ
イフ62が操作パイプ12の内部に引き込まれ、収納さ
れる。
8が解放される。このとき、レバー18は図示しないば
ね部材のばね力によって初期位置の方向に回動し、ナイ
フユニット接続部16と一緒にナイフユニット7全体が
手元側へ移動される。そのため、ナイフユニット7のナ
イフ62が操作パイプ12の内部に引き込まれ、収納さ
れる。
【0061】また、本実施の形態では各ジョー42a,
42bの先端部には歯の凹凸が小さい第1の歯44a
1 ,44b1 が複数並設され、各ジョー42a,42b
の後端部には第1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹
凸が大きい第2の歯44a2 ,44b2 が複数並設され
ている。この場合、歯の凹凸が大きい第2の歯44
a2,44b2 の部分では各ジョー42a,42b間で
生体組織を把持した際に生体組織を噛み込む量も大きい
ため、強い把持力が得られる。また、歯の凹凸が小さい
第1の歯44a1 ,44b1 の部分では細いもの、特に
壁面の病巣を摘むことができ、繊細な処置ができる。そ
のため、各ジョー42a,42bの組織把持面45a,
45bの先端部の歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,
44b1 で繊細な処置を行い、また、切開を必要とする
場合は第1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹凸の大
きさが大きい第2の歯44a2 ,44b2 の部分で十分
に強く生体組織を把持することができる。
42bの先端部には歯の凹凸が小さい第1の歯44a
1 ,44b1 が複数並設され、各ジョー42a,42b
の後端部には第1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹
凸が大きい第2の歯44a2 ,44b2 が複数並設され
ている。この場合、歯の凹凸が大きい第2の歯44
a2,44b2 の部分では各ジョー42a,42b間で
生体組織を把持した際に生体組織を噛み込む量も大きい
ため、強い把持力が得られる。また、歯の凹凸が小さい
第1の歯44a1 ,44b1 の部分では細いもの、特に
壁面の病巣を摘むことができ、繊細な処置ができる。そ
のため、各ジョー42a,42bの組織把持面45a,
45bの先端部の歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,
44b1 で繊細な処置を行い、また、切開を必要とする
場合は第1の歯44a1 ,44b1 よりも歯の凹凸の大
きさが大きい第2の歯44a2 ,44b2 の部分で十分
に強く生体組織を把持することができる。
【0062】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではナイフユニッ
ト7のナイフ62の切り刃部63の刃付け部より前方に
突き当て部66を設けたので、ナイフユニット7の前進
動作中、ナイフユニット7が最前端位置まで移動した際
に、ナイフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー4
2a,42bのスリット52の前端部に直接当接する前
にナイフ62の突き当て部66を各ジョー42a,42
bのスリット52の前端部に当接させることができる。
そのため、ナイフユニット7の前進動作中、ナイフ62
の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,42bの
スリット52の前端部に直接当接することを防止して切
り刃部63を保護することができるので、ナイフ62の
切り刃部63の刃付け部の変形や、刃こぼれによってナ
イフ62の切れ味が劣化することを確実に防止すること
ができる。
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではナイフユニッ
ト7のナイフ62の切り刃部63の刃付け部より前方に
突き当て部66を設けたので、ナイフユニット7の前進
動作中、ナイフユニット7が最前端位置まで移動した際
に、ナイフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー4
2a,42bのスリット52の前端部に直接当接する前
にナイフ62の突き当て部66を各ジョー42a,42
bのスリット52の前端部に当接させることができる。
そのため、ナイフユニット7の前進動作中、ナイフ62
の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,42bの
スリット52の前端部に直接当接することを防止して切
り刃部63を保護することができるので、ナイフ62の
切り刃部63の刃付け部の変形や、刃こぼれによってナ
イフ62の切れ味が劣化することを確実に防止すること
ができる。
【0063】また、ナイフ62の切り刃部63の刃付け
部の移動範囲はナイフ62が挿通されるスリット52の
長さと突き当て部66との位置関係によって決定される
ため、バイポーラ鉗子1の組み立て作業時にナイフユニ
ット7の移動範囲に大きな寸法的な誤差は生じない。そ
のため、スリット52の長さに応じてナイフユニット7
の移動範囲を常に適正に設定することができる効果があ
る。
部の移動範囲はナイフ62が挿通されるスリット52の
長さと突き当て部66との位置関係によって決定される
ため、バイポーラ鉗子1の組み立て作業時にナイフユニ
ット7の移動範囲に大きな寸法的な誤差は生じない。そ
のため、スリット52の長さに応じてナイフユニット7
の移動範囲を常に適正に設定することができる効果があ
る。
【0064】さらに、本実施の形態では各ジョー42
a,42bの組織把持面45a,45bの歯44a,4
4bの形状は先端部の方が後端部に比べて小さくなるよ
うに設定されている。そして、各ジョー42a,42b
の先端部の歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b
1 によって壁面の病巣を摘む等の繊細な処置を行なうこ
とができるとともに、第1の歯44a1 ,44b1 より
も歯の凹凸が大きい各ジョー42a,42bの後端部の
第2の歯44a2 ,44b2 によって生体組織の十分な
強い把持力を得ることができるので、単一のバイポーラ
鉗子1で壁面の病巣を摘む等の繊細な処置と、生体組織
の十分な強い把持力を得る両方の機能を同時に実現する
ことが可能となる効果がある。そのため、従来のバイポ
ーラ鉗子のように各ジョーの歯が一様の形状で設けられ
ている場合のように単一のバイポーラ鉗子で十分な強い
把持力を得ることと繊細な処置の両方の機能を同時に実
現することはできないものに比べて使い勝手を高めるこ
とができる。
a,42bの組織把持面45a,45bの歯44a,4
4bの形状は先端部の方が後端部に比べて小さくなるよ
うに設定されている。そして、各ジョー42a,42b
の先端部の歯の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b
1 によって壁面の病巣を摘む等の繊細な処置を行なうこ
とができるとともに、第1の歯44a1 ,44b1 より
も歯の凹凸が大きい各ジョー42a,42bの後端部の
第2の歯44a2 ,44b2 によって生体組織の十分な
強い把持力を得ることができるので、単一のバイポーラ
鉗子1で壁面の病巣を摘む等の繊細な処置と、生体組織
の十分な強い把持力を得る両方の機能を同時に実現する
ことが可能となる効果がある。そのため、従来のバイポ
ーラ鉗子のように各ジョーの歯が一様の形状で設けられ
ている場合のように単一のバイポーラ鉗子で十分な強い
把持力を得ることと繊細な処置の両方の機能を同時に実
現することはできないものに比べて使い勝手を高めるこ
とができる。
【0065】また、本実施の形態では鉗子ユニット6の
ロッド部41の本体を絶縁性のマルチルーメンチューブ
44によって形成し、支持アーム43a,43bに連結
された棒部材45a,45bをマルチルーメンチューブ
44の2つの挿通孔44a,44bに挿通状態で装着す
るとともに、残りの挿通孔44cにナイフユニット7を
挿通させるようにしたので、鉗子ユニット6のロッド部
41内の電気的な絶縁構造を簡略化することができる。
そのため、鉗子ユニット6のロッド部41の内部構造を
簡素化して鉗子ユニット6のロッド部41の外径寸法を
比較的小さくして鉗子ユニット6のロッド部41を細径
化することができる。その結果、バイポーラ鉗子1の使
用時に患者の体壁に形成されるこのバイポーラ鉗子1の
挿入孔の大きさを小さくすることができ、患者の体壁へ
の侵襲を少なくすることができる効果がある。
ロッド部41の本体を絶縁性のマルチルーメンチューブ
44によって形成し、支持アーム43a,43bに連結
された棒部材45a,45bをマルチルーメンチューブ
44の2つの挿通孔44a,44bに挿通状態で装着す
るとともに、残りの挿通孔44cにナイフユニット7を
挿通させるようにしたので、鉗子ユニット6のロッド部
41内の電気的な絶縁構造を簡略化することができる。
そのため、鉗子ユニット6のロッド部41の内部構造を
簡素化して鉗子ユニット6のロッド部41の外径寸法を
比較的小さくして鉗子ユニット6のロッド部41を細径
化することができる。その結果、バイポーラ鉗子1の使
用時に患者の体壁に形成されるこのバイポーラ鉗子1の
挿入孔の大きさを小さくすることができ、患者の体壁へ
の侵襲を少なくすることができる効果がある。
【0066】なお、本実施の形態では操作パイプ12の
可動パイプ12bに切り欠き状の案内部65を設け、ジ
ョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の各支持
アーム43a,43bの移動をこの案内部65で案内す
る構成を示したが、切り欠き状の案内部65に代えて図
9に示す本実施の形態の変形例のように操作パイプ12
の可動パイプ12bに凹陥状のガイド溝81を設け、ジ
ョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の各支持
アーム43a,43bの移動をこのガイド溝81で案内
する構成にしてもよい。
可動パイプ12bに切り欠き状の案内部65を設け、ジ
ョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の各支持
アーム43a,43bの移動をこの案内部65で案内す
る構成を示したが、切り欠き状の案内部65に代えて図
9に示す本実施の形態の変形例のように操作パイプ12
の可動パイプ12bに凹陥状のガイド溝81を設け、ジ
ョー42a,42bの開閉時に鉗子ユニット6の各支持
アーム43a,43bの移動をこのガイド溝81で案内
する構成にしてもよい。
【0067】また、図10(A),(B)は本発明の第
2の実施の形態を示すものである。本実施の形態はナイ
フユニット7の動作時にジョー42a,42bのスリッ
ト52に沿ってナイフ62が前進した際に、ナイフ62
の先端の切り刃部63が各ジョー42a,42bのスリ
ット52の前端部に突き当たる前に各ジョー42a,4
2bに突き当たる突き当て部66をナイフユニット7の
ナイフ62先端の切り刃部63の刃付け部以外の場所に
設けたものである。
2の実施の形態を示すものである。本実施の形態はナイ
フユニット7の動作時にジョー42a,42bのスリッ
ト52に沿ってナイフ62が前進した際に、ナイフ62
の先端の切り刃部63が各ジョー42a,42bのスリ
ット52の前端部に突き当たる前に各ジョー42a,4
2bに突き当たる突き当て部66をナイフユニット7の
ナイフ62先端の切り刃部63の刃付け部以外の場所に
設けたものである。
【0068】すなわち、本実施の形態では図10(B)
に示すように各ジョー42a,42bのスリット52に
おけるナイフ62の入口の開口幅より大径のナイフロッ
ド91を設け、ナイフ62の後端にこのナイフロッド9
1の先端部を連結し、このナイフロッド91の先端部に
よって突き当て部66を形成したものである。
に示すように各ジョー42a,42bのスリット52に
おけるナイフ62の入口の開口幅より大径のナイフロッ
ド91を設け、ナイフ62の後端にこのナイフロッド9
1の先端部を連結し、このナイフロッド91の先端部に
よって突き当て部66を形成したものである。
【0069】そこで、上記構成のものにあってはナイフ
ユニット7の動作時にはジョー42a,42bのスリッ
ト52に沿ってナイフ62が前進した際に、ナイフ62
の先端の切り刃部63が各ジョー42a,42bのスリ
ット52の前端部に突き当たる前にナイフロッド91の
先端部を各ジョー42a,42bのスリット52におけ
るナイフ62の入口の開口部の周縁部位に突き当てるこ
とができる。そして、ナイフロッド91の先端部が各ジ
ョー42a,42bのスリット52におけるナイフ62
の入口の開口部の周縁部位に突き当たった後はナイフ6
2はそれ以上前進することはできなくなる。
ユニット7の動作時にはジョー42a,42bのスリッ
ト52に沿ってナイフ62が前進した際に、ナイフ62
の先端の切り刃部63が各ジョー42a,42bのスリ
ット52の前端部に突き当たる前にナイフロッド91の
先端部を各ジョー42a,42bのスリット52におけ
るナイフ62の入口の開口部の周縁部位に突き当てるこ
とができる。そして、ナイフロッド91の先端部が各ジ
ョー42a,42bのスリット52におけるナイフ62
の入口の開口部の周縁部位に突き当たった後はナイフ6
2はそれ以上前進することはできなくなる。
【0070】そのため、本実施の形態であっても第1の
実施の形態と同様にナイフユニット7の前進動作中、ナ
イフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,
42bのスリット52の前端部に直接当接することを防
止して切り刃部63を保護することができるので、ナイ
フ62の切り刃部63の刃付け部の変形や、刃こぼれに
よってナイフ62の切れ味が劣化することを確実に防止
することができる効果がある。
実施の形態と同様にナイフユニット7の前進動作中、ナ
イフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,
42bのスリット52の前端部に直接当接することを防
止して切り刃部63を保護することができるので、ナイ
フ62の切り刃部63の刃付け部の変形や、刃こぼれに
よってナイフ62の切れ味が劣化することを確実に防止
することができる効果がある。
【0071】さらに、本実施の形態では簡単な構造でナ
イフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,
42bのスリット52の前端部に直接当接することを防
止できるので、原価も安くすむ。
イフ62の切り刃部63の刃付け部が各ジョー42a,
42bのスリット52の前端部に直接当接することを防
止できるので、原価も安くすむ。
【0072】また、ナイフユニット7におけるナイフ6
2と、ナイフロッド61との間に接続部材を介設し、こ
の接続部材を各ジョー42a,42bのスリット52に
おけるナイフ62の入口の開口幅より大きくすることに
より、ジョー42a,42bのスリット52に沿ってナ
イフ62が前進した際に、ナイフ62の先端の切り刃部
63が各ジョー42a,42bのスリット52の前端部
に突き当たる前にこの接続部材を各ジョー42a,42
bのスリット52におけるナイフ62の入口の開口部の
周縁部位に突き当てる構成にしてもよい。
2と、ナイフロッド61との間に接続部材を介設し、こ
の接続部材を各ジョー42a,42bのスリット52に
おけるナイフ62の入口の開口幅より大きくすることに
より、ジョー42a,42bのスリット52に沿ってナ
イフ62が前進した際に、ナイフ62の先端の切り刃部
63が各ジョー42a,42bのスリット52の前端部
に突き当たる前にこの接続部材を各ジョー42a,42
bのスリット52におけるナイフ62の入口の開口部の
周縁部位に突き当てる構成にしてもよい。
【0073】また、図11(A),(B)は本発明の第
3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は図1
1(B)に示すように鉗子ユニット6のジョー42a,
42b間の各組織把持面45a,45bにおける内部側
に凹陥状に陥没させた凹陥部101a,101bを設
け、各組織把持面45a,45bの凹陥部101a,1
01bによって生体組織と接触しない組織非接触部を形
成したものである。ここで、各組織把持面45a,45
bにおける凹陥部101a,101b以外の生体組織と
の接触部分によって形成される組織把持部102a,1
02bはジョー42a,42bの外周面に沿った一定幅
に設けられている。
3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は図1
1(B)に示すように鉗子ユニット6のジョー42a,
42b間の各組織把持面45a,45bにおける内部側
に凹陥状に陥没させた凹陥部101a,101bを設
け、各組織把持面45a,45bの凹陥部101a,1
01bによって生体組織と接触しない組織非接触部を形
成したものである。ここで、各組織把持面45a,45
bにおける凹陥部101a,101b以外の生体組織と
の接触部分によって形成される組織把持部102a,1
02bはジョー42a,42bの外周面に沿った一定幅
に設けられている。
【0074】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態では図11(B)に示すように鉗子ユニッ
ト6のジョー42a,42b間で生体組織Hを把持した
際に各組織把持面45a,45bの組織把持部102
a,102bで生体組織Hが圧縮される。このとき、各
組織把持面45a,45bの凹陥部101a,101b
の内壁面には生体組織Hが非接触の状態で保持される。
本実施の形態では図11(B)に示すように鉗子ユニッ
ト6のジョー42a,42b間で生体組織Hを把持した
際に各組織把持面45a,45bの組織把持部102
a,102bで生体組織Hが圧縮される。このとき、各
組織把持面45a,45bの凹陥部101a,101b
の内壁面には生体組織Hが非接触の状態で保持される。
【0075】そして、鉗子ユニット6のジョー42a,
42b間で上述したように生体組織Hを把持した状態で
鉗子ユニット6に高周波電流を流した場合、組織把持部
102a,102bで圧縮された部分H1 は他の非圧縮
部分H2 に比べて抵抗が低いため、この部分に高周波電
流が集中して流れる。そのため、各組織把持面45a,
45bが全面に亙り生体組織Hに接触し、凝固時の電流
密度が低くなる場合に比べて生体組織Hとの接触面積を
小さくすることができるので、本実施の形態では組織把
持部102a,102bで圧縮された部分H1 に効率良
く、高周波電流を集中して流すことができる。したがっ
て、ジョー42a,42bの外形寸法を大きくして、ナ
イフ62の切開長を長くした場合でも組織把持部102
a,102bで圧縮された部分H1 の周辺を効率良く凝
固させることができる。
42b間で上述したように生体組織Hを把持した状態で
鉗子ユニット6に高周波電流を流した場合、組織把持部
102a,102bで圧縮された部分H1 は他の非圧縮
部分H2 に比べて抵抗が低いため、この部分に高周波電
流が集中して流れる。そのため、各組織把持面45a,
45bが全面に亙り生体組織Hに接触し、凝固時の電流
密度が低くなる場合に比べて生体組織Hとの接触面積を
小さくすることができるので、本実施の形態では組織把
持部102a,102bで圧縮された部分H1 に効率良
く、高周波電流を集中して流すことができる。したがっ
て、ジョー42a,42bの外形寸法を大きくして、ナ
イフ62の切開長を長くした場合でも組織把持部102
a,102bで圧縮された部分H1 の周辺を効率良く凝
固させることができる。
【0076】なお、鉗子ユニット6のジョー42a,4
2b間の各組織把持面45a,45bにおける内部側の
スリット52に沿って組織把持部102a,102bを
形成し、各組織把持部102a,102bの外周部位に
凹陥部101a,101bを配置する構成にしてもよ
い。この場合には組織把持部102a,102bで圧縮
された部分H1 に高周波電流を集中して流した際に、生
体組織Hの凝固が進むと凝固範囲がジョー42a,42
bの外側に広がるため、内視鏡で生体組織Hの凝固の様
子を観察し易い効果がある。
2b間の各組織把持面45a,45bにおける内部側の
スリット52に沿って組織把持部102a,102bを
形成し、各組織把持部102a,102bの外周部位に
凹陥部101a,101bを配置する構成にしてもよ
い。この場合には組織把持部102a,102bで圧縮
された部分H1 に高周波電流を集中して流した際に、生
体組織Hの凝固が進むと凝固範囲がジョー42a,42
bの外側に広がるため、内視鏡で生体組織Hの凝固の様
子を観察し易い効果がある。
【0077】また、図12(A)〜(C)は本発明の第
4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態のバイポーラ鉗子1の処置部3に配置され
ている鉗子ユニット6のジョー42a,42bの構成を
次の通り変更したものである。
4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態のバイポーラ鉗子1の処置部3に配置され
ている鉗子ユニット6のジョー42a,42bの構成を
次の通り変更したものである。
【0078】すなわち、本実施の形態では図12(A)
に示すようにジョー42a,42bには中央の歯44
a,44bに比べて凹凸の小さい先端部側の第1の歯4
4a1,44b1 と中央の歯44a,44bに比べて凹
凸の大きい後端部側の第2の歯44a2 ,44b2 とが
設けられている。ここで、ジョー42a,42bの各歯
44a,44bの形状は先端部から後端部にかけて徐々
に凹凸が大きくなっている。
に示すようにジョー42a,42bには中央の歯44
a,44bに比べて凹凸の小さい先端部側の第1の歯4
4a1,44b1 と中央の歯44a,44bに比べて凹
凸の大きい後端部側の第2の歯44a2 ,44b2 とが
設けられている。ここで、ジョー42a,42bの各歯
44a,44bの形状は先端部から後端部にかけて徐々
に凹凸が大きくなっている。
【0079】さらに、ジョー42a,42b間に何も挟
まないままの状態でジョー42a,42b間を閉じた際
に、先端側の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1
間が接触し、後端側の凹凸が大きい第2の歯44a2 ,
44b2 間には隙間が生じるように配置された状態に設
定されている。
まないままの状態でジョー42a,42b間を閉じた際
に、先端側の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1
間が接触し、後端側の凹凸が大きい第2の歯44a2 ,
44b2 間には隙間が生じるように配置された状態に設
定されている。
【0080】そして、本実施の形態では図12(B)に
示すように薄い生体組織Hを先端部の第1の歯44a
1 ,44b1 のみで把持した場合には後端側の第2の歯
44a2 ,44b2 間は隙間が開いた状態で保持され
る。そのため、この状態でジョー42a,42bに通電
した場合にはジョー42a,42b同士が直接接触する
ことはないため、短絡を防ぐことができる。
示すように薄い生体組織Hを先端部の第1の歯44a
1 ,44b1 のみで把持した場合には後端側の第2の歯
44a2 ,44b2 間は隙間が開いた状態で保持され
る。そのため、この状態でジョー42a,42bに通電
した場合にはジョー42a,42b同士が直接接触する
ことはないため、短絡を防ぐことができる。
【0081】さらに、先端部の第1の歯44a1 ,44
b1 は凹凸が小さいため、薄い生体組織Hを先端部の第
1の歯44a1 ,44b1 のみで把持している場合には
生体組織Hを傷つけず、確実に把持、凝固することがで
きる。
b1 は凹凸が小さいため、薄い生体組織Hを先端部の第
1の歯44a1 ,44b1 のみで把持している場合には
生体組織Hを傷つけず、確実に把持、凝固することがで
きる。
【0082】また、ジョー42a,42b間に生体組織
Hを把持する際に図12(C)に示すように生体組織H
をジョー42a,42bの根元まで把持した場合には第
1の歯44a1 ,44b1 よりも凹凸が大きい後端側の
第2の歯44a2 ,44b2間で生体組織Hを把持する
ことができるので、生体組織Hに対する歯44a,44
bの食い込み量を大きくすることができる。そのため、
強い把持力で生体組織Hを把持することもできる。
Hを把持する際に図12(C)に示すように生体組織H
をジョー42a,42bの根元まで把持した場合には第
1の歯44a1 ,44b1 よりも凹凸が大きい後端側の
第2の歯44a2 ,44b2間で生体組織Hを把持する
ことができるので、生体組織Hに対する歯44a,44
bの食い込み量を大きくすることができる。そのため、
強い把持力で生体組織Hを把持することもできる。
【0083】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではジョー42
a,42bが閉じるとき互いの歯44a,44bは先端
側の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 より噛み
合い、少なくとも後端部の第2の歯44a2 ,44b2
の一部は常に互いが接触しないように配置された状態に
設定されているので、薄い生体組織Hを先端側の凹凸が
小さい第1の歯44a1,44b1 だけで把持した場合
でもジョー42a,42bの根元側は互いに接触するこ
とがない。そのため、ジョー42a,42b同士が短絡
することがなく、第1の歯44a1 ,44b1 間の薄い
生体組織Hを確実に凝固できる。
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではジョー42
a,42bが閉じるとき互いの歯44a,44bは先端
側の凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 より噛み
合い、少なくとも後端部の第2の歯44a2 ,44b2
の一部は常に互いが接触しないように配置された状態に
設定されているので、薄い生体組織Hを先端側の凹凸が
小さい第1の歯44a1,44b1 だけで把持した場合
でもジョー42a,42bの根元側は互いに接触するこ
とがない。そのため、ジョー42a,42b同士が短絡
することがなく、第1の歯44a1 ,44b1 間の薄い
生体組織Hを確実に凝固できる。
【0084】さらに、ジョー42a,42bの先端側の
凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 によって生体
組織Hを損傷すること無く把持できると同時に、繊細な
処置ができる。
凹凸が小さい第1の歯44a1 ,44b1 によって生体
組織Hを損傷すること無く把持できると同時に、繊細な
処置ができる。
【0085】また、ジョー42a,42bの先端部の第
1の歯44a1 ,44b1 は凹凸が小さく、根元側の第
2の歯44a2 ,44b2 は凹凸が大きいため、微小病
変等に対する繊細な処置を先端部の第1の歯44a1 ,
44b1 で行い、把持力を要求される場合には根元側の
第2の歯44a2 ,44b2 で生体組織Hの食い込み量
を大きくしてその作業を行うことにより、両方の状況を
一本の鉗子で対応できる効果がある。
1の歯44a1 ,44b1 は凹凸が小さく、根元側の第
2の歯44a2 ,44b2 は凹凸が大きいため、微小病
変等に対する繊細な処置を先端部の第1の歯44a1 ,
44b1 で行い、把持力を要求される場合には根元側の
第2の歯44a2 ,44b2 で生体組織Hの食い込み量
を大きくしてその作業を行うことにより、両方の状況を
一本の鉗子で対応できる効果がある。
【0086】また、図13および図14は本発明の第5
の実施の形態を示すものである。図13は内視鏡下手術
用鉗子の手元側のハンドルを示すものである。本実施の
形態の内視鏡下手術用鉗子のハンドルには固定ハンドル
111と、この固定ハンドル111に対して開閉可能な
可動ハンドル112とが設けられている。さらに、各ハ
ンドル111,112の基端部には手指を挿入する指入
れリング111a,112aがそれぞれ設けられてい
る。
の実施の形態を示すものである。図13は内視鏡下手術
用鉗子の手元側のハンドルを示すものである。本実施の
形態の内視鏡下手術用鉗子のハンドルには固定ハンドル
111と、この固定ハンドル111に対して開閉可能な
可動ハンドル112とが設けられている。さらに、各ハ
ンドル111,112の基端部には手指を挿入する指入
れリング111a,112aがそれぞれ設けられてい
る。
【0087】ここで、固定ハンドル111の上端部には
固定シャフト113の基端部に連結される連結部114
が形成されている。さらに、この連結部114の近傍部
位には可動ハンドル112との連結部115が後方に向
けて突設されている。そして、この連結部115に支軸
116を介して可動ハンドル112が回動自在に連結さ
れている。なお、可動ハンドル112の上端部には図示
しない先端ジョーに接続される駆動シャフト117の基
端部が連結されている。
固定シャフト113の基端部に連結される連結部114
が形成されている。さらに、この連結部114の近傍部
位には可動ハンドル112との連結部115が後方に向
けて突設されている。そして、この連結部115に支軸
116を介して可動ハンドル112が回動自在に連結さ
れている。なお、可動ハンドル112の上端部には図示
しない先端ジョーに接続される駆動シャフト117の基
端部が連結されている。
【0088】また、本実施の形態の内視鏡下手術用鉗子
のハンドルには可動ハンドル112用のラチェット機構
118が設けられている。このラチェット機構118に
は可動ハンドル112に前方向に向けて突設されたラチ
ェット119が設けられている。このラチェット119
の上端縁には複数の歯119aが並設されている。
のハンドルには可動ハンドル112用のラチェット機構
118が設けられている。このラチェット機構118に
は可動ハンドル112に前方向に向けて突設されたラチ
ェット119が設けられている。このラチェット119
の上端縁には複数の歯119aが並設されている。
【0089】さらに、固定ハンドル111にはラチェッ
ト機構118の爪板120が支点121によって回動可
能に軸支されている。この爪板120の後端部にはラチ
ェット119の歯119aに係脱可能に係合する爪12
2が下向きに突設されている。ここで、爪板120は固
定ハンドル111に取付けられたばね部材123によっ
て爪122が歯119aと係合する方向に押圧されてい
る。
ト機構118の爪板120が支点121によって回動可
能に軸支されている。この爪板120の後端部にはラチ
ェット119の歯119aに係脱可能に係合する爪12
2が下向きに突設されている。ここで、爪板120は固
定ハンドル111に取付けられたばね部材123によっ
て爪122が歯119aと係合する方向に押圧されてい
る。
【0090】また、本実施の形態の内視鏡下手術用鉗子
のハンドルにはラチェット機構118の作動状態と非作
動状態とを切り換える操作部材124が設けられてい
る。この操作部材124の上端部は爪板120の前端部
に回動可能に軸支されている。この操作部材124の中
途部には指かけ125が形成されている。さらに、この
操作部材124の下端部には係合ピン126が設けられ
ている。
のハンドルにはラチェット機構118の作動状態と非作
動状態とを切り換える操作部材124が設けられてい
る。この操作部材124の上端部は爪板120の前端部
に回動可能に軸支されている。この操作部材124の中
途部には指かけ125が形成されている。さらに、この
操作部材124の下端部には係合ピン126が設けられ
ている。
【0091】また、固定ハンドル111の指入れリング
111aの前端上部には係合ピン126を案内する略J
字状の係合溝127が設けられている。この係合溝12
7は前端側の縦溝部127aの方が後端側の縦溝部12
7bよりも短くなっている。なお、上記構成はあくまで
一例であり、操作部材124と固定ハンドル111が係
合できるものならこれに限定したものではない。
111aの前端上部には係合ピン126を案内する略J
字状の係合溝127が設けられている。この係合溝12
7は前端側の縦溝部127aの方が後端側の縦溝部12
7bよりも短くなっている。なお、上記構成はあくまで
一例であり、操作部材124と固定ハンドル111が係
合できるものならこれに限定したものではない。
【0092】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の内視鏡下手術用鉗子のハンドルでは操作
部材124の操作によってラチェット機構118の作動
状態と非作動状態とを切り換える。
本実施の形態の内視鏡下手術用鉗子のハンドルでは操作
部材124の操作によってラチェット機構118の作動
状態と非作動状態とを切り換える。
【0093】ここで、ラチェット機構118の作動時に
は図13に示すように操作部材124の係合ピン126
が係合溝127の後端側の縦溝部127bの終端位置に
挿入され、爪板120の爪122がラチェット119の
歯119aに係合された状態で保持される。この状態で
は可動ハンドル112は閉じる方向(図13中の矢印方
向)には動くが、開き方向(図13中の矢印と反対方
向)には動けない。
は図13に示すように操作部材124の係合ピン126
が係合溝127の後端側の縦溝部127bの終端位置に
挿入され、爪板120の爪122がラチェット119の
歯119aに係合された状態で保持される。この状態で
は可動ハンドル112は閉じる方向(図13中の矢印方
向)には動くが、開き方向(図13中の矢印と反対方
向)には動けない。
【0094】さらに、ラチェット機構118の作動時に
可動ハンドル112を開く場合には操作部材124を押
し下げることによって爪板120の爪122とラチェッ
ト119の歯119aとの係合を解除する。
可動ハンドル112を開く場合には操作部材124を押
し下げることによって爪板120の爪122とラチェッ
ト119の歯119aとの係合を解除する。
【0095】また、ラチェット機構118の作動が不要
な時には操作部材124を押し下げて操作部材124の
係合ピン126を係合溝127に沿って移動させ、図1
4に示すように前端側の縦溝部127a内に挿入させ
る。この状態では爪板120の爪122はラチェット1
19の歯119aから離れた位置に移動された状態で維
持されるので、ラチェット機構118が非作動状態に切
り換えられ、可動ハンドル112を自由に操作できる。
な時には操作部材124を押し下げて操作部材124の
係合ピン126を係合溝127に沿って移動させ、図1
4に示すように前端側の縦溝部127a内に挿入させ
る。この状態では爪板120の爪122はラチェット1
19の歯119aから離れた位置に移動された状態で維
持されるので、ラチェット機構118が非作動状態に切
り換えられ、可動ハンドル112を自由に操作できる。
【0096】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡下手術用
鉗子のハンドルにはラチェット機構118の作動状態と
非作動状態とを切り換える操作部材124を設けたの
で、ラチェット機構118の作動、非作動の選択が可能
となる。
果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡下手術用
鉗子のハンドルにはラチェット機構118の作動状態と
非作動状態とを切り換える操作部材124を設けたの
で、ラチェット機構118の作動、非作動の選択が可能
となる。
【0097】さらに、操作部材124は爪板120に軸
支された状態で設けられているため、ガタがなく作動が
非常に滑らかである。また、ラチェット119を係合状
態から解除する時には、摩擦が生じず、耐久性がある。
支された状態で設けられているため、ガタがなく作動が
非常に滑らかである。また、ラチェット119を係合状
態から解除する時には、摩擦が生じず、耐久性がある。
【0098】また、ラチェット機構118が不要な時に
は操作部材124の係合ピン126を固定ハンドル11
1の前端側の縦溝部127aに係合させて、爪板120
の爪122とラチェット119の歯119aとの係合を
解除した状態を維持するための操作部材124がラチェ
ット機構118の作動時に爪板120の爪122とラチ
ェット119の歯119aとの係合を解除する操作部材
を兼ねているので、操作性がよい。
は操作部材124の係合ピン126を固定ハンドル11
1の前端側の縦溝部127aに係合させて、爪板120
の爪122とラチェット119の歯119aとの係合を
解除した状態を維持するための操作部材124がラチェ
ット機構118の作動時に爪板120の爪122とラチ
ェット119の歯119aとの係合を解除する操作部材
を兼ねているので、操作性がよい。
【0099】また、図15は本発明の第6の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1(A),(B)乃至図8(A),(B)参照)の
バイポーラ鉗子1の処置部3に配置されている鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42bの構成を次の通り変更し
たものである。
を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態
(図1(A),(B)乃至図8(A),(B)参照)の
バイポーラ鉗子1の処置部3に配置されている鉗子ユニ
ット6のジョー42a,42bの構成を次の通り変更し
たものである。
【0100】すなわち、本実施の形態では図15に示す
ようにジョー42a,42bにおけるナイフ62の挿通
ガイド用のスリット52の両側の内壁面に内部側に向け
て突設された突設部131を各ジョー42a,42bの
組織把持面側にそれぞれ設けたものである。ここで、各
ジョー42a,42bの外面側には突設部131と対応
する部分に凹陥部132が形成されている。これによ
り、各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内
壁面間の間隔Lは、組織把持面側の突設部131間の間
隔L1が狭く、各ジョー42a,42bのスリット52
の外面側の凹陥部132間の間隔L2が広くなるように
設定されている。
ようにジョー42a,42bにおけるナイフ62の挿通
ガイド用のスリット52の両側の内壁面に内部側に向け
て突設された突設部131を各ジョー42a,42bの
組織把持面側にそれぞれ設けたものである。ここで、各
ジョー42a,42bの外面側には突設部131と対応
する部分に凹陥部132が形成されている。これによ
り、各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内
壁面間の間隔Lは、組織把持面側の突設部131間の間
隔L1が狭く、各ジョー42a,42bのスリット52
の外面側の凹陥部132間の間隔L2が広くなるように
設定されている。
【0101】そして、本実施の形態のバイポーラ鉗子1
の使用時には各ジョー42a,42b間で生体組織Hを
把持した状態で、この生体組織Hを凝固させた後に、ス
リット52内にナイフ62を挿通させて生体組織Hを切
り離す作業が行われる。
の使用時には各ジョー42a,42b間で生体組織Hを
把持した状態で、この生体組織Hを凝固させた後に、ス
リット52内にナイフ62を挿通させて生体組織Hを切
り離す作業が行われる。
【0102】そこで、上記構成のものにあってはジョー
42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、各ジョ
ー42a,42bのスリット52の両側の内壁面間の突
設部131の部分で生体組織Hを十分に圧縮変形させた
状態で押えることができる。
42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、各ジョ
ー42a,42bのスリット52の両側の内壁面間の突
設部131の部分で生体組織Hを十分に圧縮変形させた
状態で押えることができる。
【0103】なお、図16(A),(B)に示すように
各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内壁面
間に突設部131が設けられていない場合には、例えば
肉厚が大きく、柔らかい生体組織Hをジョー42a,4
2b間で把持した際に、各ジョー42a,42bのスリ
ット52の中央部分では生体組織Hを十分に圧縮するこ
とができないので、このスリット52の中央部分では各
ジョー42a,42bのスリット52内に侵入した生体
組織Hの部分が図16(B)に示すようにスリット52
内から外部側に大きく盛り上がる状態に膨張するおそれ
がある。この場合には各ジョー42a,42bのスリッ
ト52内を通るナイフ62が生体組織H内にもぐり込ん
でしまうおそれがあるので、各ジョー42a,42bの
スリット52内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介し
て確認できなくなる問題があるとともに、このナイフ6
2による生体組織Hの切り残しが発生する問題もある。
各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内壁面
間に突設部131が設けられていない場合には、例えば
肉厚が大きく、柔らかい生体組織Hをジョー42a,4
2b間で把持した際に、各ジョー42a,42bのスリ
ット52の中央部分では生体組織Hを十分に圧縮するこ
とができないので、このスリット52の中央部分では各
ジョー42a,42bのスリット52内に侵入した生体
組織Hの部分が図16(B)に示すようにスリット52
内から外部側に大きく盛り上がる状態に膨張するおそれ
がある。この場合には各ジョー42a,42bのスリッ
ト52内を通るナイフ62が生体組織H内にもぐり込ん
でしまうおそれがあるので、各ジョー42a,42bの
スリット52内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介し
て確認できなくなる問題があるとともに、このナイフ6
2による生体組織Hの切り残しが発生する問題もある。
【0104】これに対し、本実施の形態ではジョー42
a,42b間で生体組織Hを把持した際に、上述したよ
うに各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内
壁面間の突設部131の部分で生体組織Hを十分に圧縮
変形させた状態で押えることができるので、ジョー42
a,42b間で生体組織Hを把持した際に各ジョー42
a,42bのスリット52内に侵入した生体組織Hの盛
り上がり量を小さくすることができる。そのため、各ジ
ョー42a,42bのスリット52内にナイフ62を挿
通させた際に各ジョー42a,42bのスリット52の
外面側の凹陥部132側にナイフ62を突出させること
ができるので、各ジョー42a,42bのスリット52
内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認
できるとともに、このナイフ62による生体組織Hの切
り残しを確実に防止することができる。
a,42b間で生体組織Hを把持した際に、上述したよ
うに各ジョー42a,42bのスリット52の両側の内
壁面間の突設部131の部分で生体組織Hを十分に圧縮
変形させた状態で押えることができるので、ジョー42
a,42b間で生体組織Hを把持した際に各ジョー42
a,42bのスリット52内に侵入した生体組織Hの盛
り上がり量を小さくすることができる。そのため、各ジ
ョー42a,42bのスリット52内にナイフ62を挿
通させた際に各ジョー42a,42bのスリット52の
外面側の凹陥部132側にナイフ62を突出させること
ができるので、各ジョー42a,42bのスリット52
内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認
できるとともに、このナイフ62による生体組織Hの切
り残しを確実に防止することができる。
【0105】また、図17は本発明の第7の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第6の実施の形態
(図15参照)のジョー42a,42bの構成を次の通
り変更したものである。
を示すものである。本実施の形態は第6の実施の形態
(図15参照)のジョー42a,42bの構成を次の通
り変更したものである。
【0106】すなわち、本実施の形態では図17に示す
ようにジョー42a,42bにおけるナイフ62の挿通
ガイド用のスリット52の両側の内壁面に各ジョー42
a,42bの外面側から組織把持面側に向かうにしたが
ってスリット52の両側の内壁面間の間隔Lが徐々に小
さくなる傾斜面141をそれぞれ形成したものである。
これにより、各ジョー42a,42bのスリット52の
両側の内壁面間の間隔Lは、組織把持面側のスリット5
2の両側の内壁面間の間隔L3が狭く、各ジョー42
a,42bのスリット52の外面側の間隔L4が広くな
るように設定されている。
ようにジョー42a,42bにおけるナイフ62の挿通
ガイド用のスリット52の両側の内壁面に各ジョー42
a,42bの外面側から組織把持面側に向かうにしたが
ってスリット52の両側の内壁面間の間隔Lが徐々に小
さくなる傾斜面141をそれぞれ形成したものである。
これにより、各ジョー42a,42bのスリット52の
両側の内壁面間の間隔Lは、組織把持面側のスリット5
2の両側の内壁面間の間隔L3が狭く、各ジョー42
a,42bのスリット52の外面側の間隔L4が広くな
るように設定されている。
【0107】そこで、本実施の形態ではジョー42a,
42b間で生体組織Hを把持した際に、各ジョー42
a,42bのスリット52の両側の内壁面の傾斜面14
1間の間隔L3が狭い組織把持面側の部分によって生体
組織Hを十分に圧縮変形させた状態で押えることができ
るので、ジョー42a,42b間で生体組織Hを把持し
た際に各ジョー42a,42bのスリット52内に侵入
した生体組織Hの盛り上がり量を小さくすることができ
る。そのため、各ジョー42a,42bのスリット52
内にナイフ62を挿通させた際にナイフ62を各ジョー
42a,42bのスリット52の内側で突出させること
ができるので、各ジョー42a,42bのスリット52
内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認
できるとともに、このナイフ62による生体組織Hの切
り残しを確実に防止することができる。
42b間で生体組織Hを把持した際に、各ジョー42
a,42bのスリット52の両側の内壁面の傾斜面14
1間の間隔L3が狭い組織把持面側の部分によって生体
組織Hを十分に圧縮変形させた状態で押えることができ
るので、ジョー42a,42b間で生体組織Hを把持し
た際に各ジョー42a,42bのスリット52内に侵入
した生体組織Hの盛り上がり量を小さくすることができ
る。そのため、各ジョー42a,42bのスリット52
内にナイフ62を挿通させた際にナイフ62を各ジョー
42a,42bのスリット52の内側で突出させること
ができるので、各ジョー42a,42bのスリット52
内を通るナイフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認
できるとともに、このナイフ62による生体組織Hの切
り残しを確実に防止することができる。
【0108】また、図18(A),(B)は本発明の第
8の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態(図1(A),(B)乃至図8(A),
(B)参照)のバイポーラ鉗子1の処置部3に配置され
ている鉗子ユニット6のジョー42a,42bの構成を
次の通り変更したものである。
8の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1
の実施の形態(図1(A),(B)乃至図8(A),
(B)参照)のバイポーラ鉗子1の処置部3に配置され
ている鉗子ユニット6のジョー42a,42bの構成を
次の通り変更したものである。
【0109】すなわち、本実施の形態では図18(A)
に示すようにジョー42a,42bにおけるナイフ62
の挿通ガイド用のスリット52の中心軸O上を進退する
ナイフロッド61の先端にスリット52の中心軸Oに対
して斜めにナイフ62を取付けたものである。ここで、
ナイフ62の基端部はスリット52の中心軸O上に配置
され、ナイフ62の先端部はスリット52の中心軸Oか
ら外れ、スリット52の片側の内壁面に接近させた方向
に偏位された位置に配置されている。
に示すようにジョー42a,42bにおけるナイフ62
の挿通ガイド用のスリット52の中心軸O上を進退する
ナイフロッド61の先端にスリット52の中心軸Oに対
して斜めにナイフ62を取付けたものである。ここで、
ナイフ62の基端部はスリット52の中心軸O上に配置
され、ナイフ62の先端部はスリット52の中心軸Oか
ら外れ、スリット52の片側の内壁面に接近させた方向
に偏位された位置に配置されている。
【0110】そして、本実施の形態のバイポーラ鉗子1
の使用時には各ジョー42a,42b間で生体組織Hを
把持した状態で、この生体組織Hを凝固させた後に、ス
リット52内にナイフ62を挿通させて生体組織Hを切
り離す作業が行われる。このとき、ナイフ62の先端部
はスリット52の中心軸Oから外れ、スリット52の片
側の内壁面に接近させた方向に偏位された位置に配置さ
れているので、図18(B)に示すようにスリット52
の片側の内壁面の近傍に配置されている部分、すなわち
各ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮された
生体組織Hの部分をナイフ62の先端部で切開すること
ができる。
の使用時には各ジョー42a,42b間で生体組織Hを
把持した状態で、この生体組織Hを凝固させた後に、ス
リット52内にナイフ62を挿通させて生体組織Hを切
り離す作業が行われる。このとき、ナイフ62の先端部
はスリット52の中心軸Oから外れ、スリット52の片
側の内壁面に接近させた方向に偏位された位置に配置さ
れているので、図18(B)に示すようにスリット52
の片側の内壁面の近傍に配置されている部分、すなわち
各ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮された
生体組織Hの部分をナイフ62の先端部で切開すること
ができる。
【0111】そこで、上記構成のものにあってはナイフ
ロッド61の先端にスリット52の中心軸Oに対して斜
めにナイフ62を取付けたので、2つのジョー42a,
42b間で生体組織Hを把持した際に、スリット52の
片側の内壁面の近傍に配置されている部分、すなわち各
ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮された生
体組織Hの部分をナイフ62の先端部で切開することが
できる。そのため、各ジョー42a,42bのスリット
52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー42a,
42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織Hの部分
の外側にナイフ62を突出させることができるので、各
ジョー42a,42bのスリット52内を通るナイフ6
2の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さらに、
凝固した生体組織Hの部分をナイフ62の先端部で確実
に切開することができるので、このナイフ62による生
体組織Hの切り残しを確実に防止することができる。
ロッド61の先端にスリット52の中心軸Oに対して斜
めにナイフ62を取付けたので、2つのジョー42a,
42b間で生体組織Hを把持した際に、スリット52の
片側の内壁面の近傍に配置されている部分、すなわち各
ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮された生
体組織Hの部分をナイフ62の先端部で切開することが
できる。そのため、各ジョー42a,42bのスリット
52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー42a,
42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織Hの部分
の外側にナイフ62を突出させることができるので、各
ジョー42a,42bのスリット52内を通るナイフ6
2の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さらに、
凝固した生体組織Hの部分をナイフ62の先端部で確実
に切開することができるので、このナイフ62による生
体組織Hの切り残しを確実に防止することができる。
【0112】また、図19は本発明の第9の実施の形態
の内視鏡下手術用鉗子の要部構成を示すものである。本
実施の形態は第8の実施の形態(図18(A),(B)
参照)のジョー42a,42bの構成を次の通り変更し
たものである。
の内視鏡下手術用鉗子の要部構成を示すものである。本
実施の形態は第8の実施の形態(図18(A),(B)
参照)のジョー42a,42bの構成を次の通り変更し
たものである。
【0113】すなわち、本実施の形態ではナイフロッド
61に対してナイフ62をナイフロッド61の中心軸O
からオフセットして取付けることにより、スリット52
の中心軸Oから外れ、スリット52の片側の内壁面に接
近させた方向に偏位させた位置にナイフ62を配置した
ものである。
61に対してナイフ62をナイフロッド61の中心軸O
からオフセットして取付けることにより、スリット52
の中心軸Oから外れ、スリット52の片側の内壁面に接
近させた方向に偏位させた位置にナイフ62を配置した
ものである。
【0114】そこで、上記構成のものにあってはナイフ
ロッド61に対してナイフ62をナイフロッド61の中
心軸Oからオフセットして取付けたので、2つのジョー
42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、スリッ
ト52の片側の内壁面の近傍に配置されている部分、す
なわち各ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮
された生体組織Hの部分をナイフ62で切開することが
できる。そのため、各ジョー42a,42bのスリット
52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー42a,
42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織Hの部分
の外側にナイフ62を突出させることができるので、各
ジョー42a,42bのスリット52内を通るナイフ6
2の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さらに、
凝固した生体組織Hの部分をナイフ62で確実に切開す
ることができるので、このナイフ62による生体組織H
の切り残しを確実に防止することができる。
ロッド61に対してナイフ62をナイフロッド61の中
心軸Oからオフセットして取付けたので、2つのジョー
42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、スリッ
ト52の片側の内壁面の近傍に配置されている部分、す
なわち各ジョー42a,42bの把持面間で十分に圧縮
された生体組織Hの部分をナイフ62で切開することが
できる。そのため、各ジョー42a,42bのスリット
52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー42a,
42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織Hの部分
の外側にナイフ62を突出させることができるので、各
ジョー42a,42bのスリット52内を通るナイフ6
2の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さらに、
凝固した生体組織Hの部分をナイフ62で確実に切開す
ることができるので、このナイフ62による生体組織H
の切り残しを確実に防止することができる。
【0115】また、図20は本発明の第10の実施の形
態の内視鏡下手術用鉗子の要部構成を示すものである。
本実施の形態は第8の実施の形態(図18(A),
(B)参照)のジョー42a,42bの構成を次の通り
変更したものである。
態の内視鏡下手術用鉗子の要部構成を示すものである。
本実施の形態は第8の実施の形態(図18(A),
(B)参照)のジョー42a,42bの構成を次の通り
変更したものである。
【0116】すなわち、本実施の形態ではナイフ62は
ナイフロッド61の中心軸O1 上に配置させ、ナイフロ
ッド61をスリット52の中心軸O2 からオフセットし
た位置で進退するように配置したものである。
ナイフロッド61の中心軸O1 上に配置させ、ナイフロ
ッド61をスリット52の中心軸O2 からオフセットし
た位置で進退するように配置したものである。
【0117】そこで、上記構成のものにあってはナイフ
62をナイフロッド61の中心軸O1 上に配置させ、ナ
イフロッド61をスリット52の中心軸O2 からオフセ
ットした位置で進退するように配置したので、2つのジ
ョー42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、ス
リット52の片側の内壁面の近傍に配置されている部
分、すなわち各ジョー42a,42bの把持面間で十分
に圧縮された生体組織Hの部分をナイフ62で切開する
ことができる。そのため、各ジョー42a,42bのス
リット52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー4
2a,42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織H
の部分の外側にナイフ62を突出させることができるの
で、各ジョー42a,42bのスリット52内を通るナ
イフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さ
らに、凝固した生体組織Hの部分をナイフ62で確実に
切開することができるので、このナイフ62による生体
組織Hの切り残しを確実に防止することができる。
62をナイフロッド61の中心軸O1 上に配置させ、ナ
イフロッド61をスリット52の中心軸O2 からオフセ
ットした位置で進退するように配置したので、2つのジ
ョー42a,42b間で生体組織Hを把持した際に、ス
リット52の片側の内壁面の近傍に配置されている部
分、すなわち各ジョー42a,42bの把持面間で十分
に圧縮された生体組織Hの部分をナイフ62で切開する
ことができる。そのため、各ジョー42a,42bのス
リット52内にナイフ62を挿通させた際に各ジョー4
2a,42bの把持面間で十分に圧縮された生体組織H
の部分の外側にナイフ62を突出させることができるの
で、各ジョー42a,42bのスリット52内を通るナ
イフ62の動きを内視鏡を介して確実に確認できる。さ
らに、凝固した生体組織Hの部分をナイフ62で確実に
切開することができるので、このナイフ62による生体
組織Hの切り残しを確実に防止することができる。
【0118】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、ナイフ62はナイフロッド6
1の中心軸O上に配置させ、ナイフロッド61の中心軸
を各ジョー42a,42bの中心軸と一致させるととも
に、各ジョー42a,42bのスリット52の両側の壁
部の肉厚を左右非対称にすることにより、ナイフロッド
61の中心軸をスリット52の中心軸からオフセットし
た位置に配置する構成にしてもよい。さらに、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できるこ
とは勿論である。次に、本出願の他の特徴的な技術事項
を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 弾性部材の弾性力を利用して通電可能な
把持部材が開閉するバイポーラ鉗子で把持部材とは独立
して動作する切開手段を有する鉗子において、組織を切
開するための刃付部を有する切開部材が把持部材に設け
られたスリット内を前進したとき把持部材に突き当たる
突き当て部を切開部材の刃付部以外に設けたことを特徴
とする鉗子。
るものではない。例えば、ナイフ62はナイフロッド6
1の中心軸O上に配置させ、ナイフロッド61の中心軸
を各ジョー42a,42bの中心軸と一致させるととも
に、各ジョー42a,42bのスリット52の両側の壁
部の肉厚を左右非対称にすることにより、ナイフロッド
61の中心軸をスリット52の中心軸からオフセットし
た位置に配置する構成にしてもよい。さらに、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できるこ
とは勿論である。次に、本出願の他の特徴的な技術事項
を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 弾性部材の弾性力を利用して通電可能な
把持部材が開閉するバイポーラ鉗子で把持部材とは独立
して動作する切開手段を有する鉗子において、組織を切
開するための刃付部を有する切開部材が把持部材に設け
られたスリット内を前進したとき把持部材に突き当たる
突き当て部を切開部材の刃付部以外に設けたことを特徴
とする鉗子。
【0119】(付記項2) 前記突き当て部はナイフ後
端に接続されたスリット幅より大きい幅を有する突き当
て部材である付記項1の鉗子。 (付記項3) 前記突き当て部はスリット幅より大きい
径を有するナイフ後端に接続されたロッドの先端である
付記項1の鉗子。
端に接続されたスリット幅より大きい幅を有する突き当
て部材である付記項1の鉗子。 (付記項3) 前記突き当て部はスリット幅より大きい
径を有するナイフ後端に接続されたロッドの先端である
付記項1の鉗子。
【0120】(付記項4) 前記突き当て部はナイフ先
端の刃付部より前方に設けられたストッパ部である付記
項1の鉗子。 (付記項1〜4の従来技術) USP5,458,59
8(先行例1)には把持部材に設けられたスリットを通
って前進するナイフ(62)は前進したときに先端の刃
付部が把持部材に突き当たることによって切れ味が劣化
しないよう把持部材を駆動させる手段に関連して作動し
把持部材の位置によってナイフが突き当たらないようナ
イフの前進位置を決める制御手段を設けてある。さら
に、FIG.4に示されるよう一対の把持部材(22,
24)は把持部材を開方向に付勢する弾性部材と一体的
に形成されている。また、USP5,573,535
(先行例2)では把持部材は板状の接続部材に接続され
た幅の広い形状をしている。
端の刃付部より前方に設けられたストッパ部である付記
項1の鉗子。 (付記項1〜4の従来技術) USP5,458,59
8(先行例1)には把持部材に設けられたスリットを通
って前進するナイフ(62)は前進したときに先端の刃
付部が把持部材に突き当たることによって切れ味が劣化
しないよう把持部材を駆動させる手段に関連して作動し
把持部材の位置によってナイフが突き当たらないようナ
イフの前進位置を決める制御手段を設けてある。さら
に、FIG.4に示されるよう一対の把持部材(22,
24)は把持部材を開方向に付勢する弾性部材と一体的
に形成されている。また、USP5,573,535
(先行例2)では把持部材は板状の接続部材に接続され
た幅の広い形状をしている。
【0121】(付記項1〜4が解決しようとする課題)
先行例1で述べられているように切開手段の刃付部が
把持部材に接触してしまった場合刃付部が変形、刃にこ
ぼれを生じるため切れ味は著しく劣化することが考えら
れる。このためこれらの鉗子では切開手段の刃付部が把
持部材に接触しないようにする必要がある。先行例1で
は刃付部が把持部材に接触せずかつなるべく前方まで切
開が行えるよう把持部材駆動手段に関連して作動しナイ
フの移動範囲を制限する制御機構を配置した(本文中の
movable stop)。
先行例1で述べられているように切開手段の刃付部が
把持部材に接触してしまった場合刃付部が変形、刃にこ
ぼれを生じるため切れ味は著しく劣化することが考えら
れる。このためこれらの鉗子では切開手段の刃付部が把
持部材に接触しないようにする必要がある。先行例1で
は刃付部が把持部材に接触せずかつなるべく前方まで切
開が行えるよう把持部材駆動手段に関連して作動しナイ
フの移動範囲を制限する制御機構を配置した(本文中の
movable stop)。
【0122】しかし、この機構では実際には駆動手段と
実際の把持部材の位置との間には寸法誤差の積算によっ
てずれが生じるはずであり必ずしも理想的な状態でナイ
フの移動範囲を制限できるとは限らない。また、誤差を
考慮してナイフの移動範囲の制限を理想的な状態にする
ためには微調整など煩雑な作業が必要になると考えられ
る。
実際の把持部材の位置との間には寸法誤差の積算によっ
てずれが生じるはずであり必ずしも理想的な状態でナイ
フの移動範囲を制限できるとは限らない。また、誤差を
考慮してナイフの移動範囲の制限を理想的な状態にする
ためには微調整など煩雑な作業が必要になると考えられ
る。
【0123】(付記項1〜4の課題を解決するための手
段) 刃付部が把持部材に突き当たる前に切開手段が把
持部材に突き当たる突き当て部材を切開手段の刃付部以
外の場所に配置する。
段) 刃付部が把持部材に突き当たる前に切開手段が把
持部材に突き当たる突き当て部材を切開手段の刃付部以
外の場所に配置する。
【0124】(付記項1〜4の効果) 切開手段に刃付
部が把持部材に接触する前に突き当たる突き当て部を設
けることによって刃付部が変形、刃にこぼれによって切
れ味が劣化することを確実に防止することができる。ま
た、その刃付部の移動範囲は切開手段が挿通されるスリ
ットの長さと突き当て部の位置関係にのみ左右されるた
め大きな寸法的な誤差は生じないで常にスリットの深さ
に対してなるべく前進できるという理想的な位置関係を
容易に導くことができる。
部が把持部材に接触する前に突き当たる突き当て部を設
けることによって刃付部が変形、刃にこぼれによって切
れ味が劣化することを確実に防止することができる。ま
た、その刃付部の移動範囲は切開手段が挿通されるスリ
ットの長さと突き当て部の位置関係にのみ左右されるた
め大きな寸法的な誤差は生じないで常にスリットの深さ
に対してなるべく前進できるという理想的な位置関係を
容易に導くことができる。
【0125】(付記項5) 把持部材の把持面側に少な
くとも一部を組織把持面より落ち込んだ組織非接触部と
した鉗子。 (付記項6) 前記組織非接触部は把持部材の外縁にそ
って接触部が残るように配置した付記項5の鉗子。
くとも一部を組織把持面より落ち込んだ組織非接触部と
した鉗子。 (付記項6) 前記組織非接触部は把持部材の外縁にそ
って接触部が残るように配置した付記項5の鉗子。
【0126】(付記項5、6が解決しようとする課題)
先行例1の例では把持部材が弾性部材と一体的に形成
されているため組織接触面積が小さくなっている。この
ため電流密度が集中しやすく効率的に組織が凝固され
る。しかし、把持部材は細い線材からなるため強度的な
不安が残る。先行例2の例では把持部材は幅が広く強度
的には安心感があるが組織接触面積が大きくなるため電
流密度が低くなり効率的な凝固はできなかった。
先行例1の例では把持部材が弾性部材と一体的に形成
されているため組織接触面積が小さくなっている。この
ため電流密度が集中しやすく効率的に組織が凝固され
る。しかし、把持部材は細い線材からなるため強度的な
不安が残る。先行例2の例では把持部材は幅が広く強度
的には安心感があるが組織接触面積が大きくなるため電
流密度が低くなり効率的な凝固はできなかった。
【0127】(付記項5、6の課題を解決するための手
段) 把持部材は強度的に十分な大きさを有する形状と
し、組織把持面側の少なくとも一部を組織非接触部とす
ることによって組織接触面積を減少させた。
段) 把持部材は強度的に十分な大きさを有する形状と
し、組織把持面側の少なくとも一部を組織非接触部とす
ることによって組織接触面積を減少させた。
【0128】(付記項5、6の効果) 把持部材の組織
把持面側に組織非接触部を設け組織に対する接触面積を
減らすことによって十分な強度と、効率的な電気的凝固
が同時に可能になる。
把持面側に組織非接触部を設け組織に対する接触面積を
減らすことによって十分な強度と、効率的な電気的凝固
が同時に可能になる。
【0129】(付記項7) 先端処置部を開閉する可動
ハンドルと、固定ハンドルと、両者を一時的に係合固定
するラチェット機構を有する内視鏡下手術用鉗子におい
て、ラチェット機構が以下のものからなる。可動ハンド
ルに設けられた少なくとも一つ以上の歯を有する第1の
ラチェット板と、固定ハンドルに回動自在に軸支され
た、第1のラチェット板の歯と係合可能な一つ以上の歯
を有する第2のラチェット板と、第2のラチェット板を
第1のラチェット板と係合する方向に押圧する手段と、
第1のラチェット板と第2のラチエット板を解除して非
係合状態にできるとともに、両者の係合、非係合を選択
できる第1の位置と、非係合な状態を維持する第2の状
態を選択できる、第2のラチェット板上に設けられた操
作部材と、からなる内視鏡下手術用鉗子。
ハンドルと、固定ハンドルと、両者を一時的に係合固定
するラチェット機構を有する内視鏡下手術用鉗子におい
て、ラチェット機構が以下のものからなる。可動ハンド
ルに設けられた少なくとも一つ以上の歯を有する第1の
ラチェット板と、固定ハンドルに回動自在に軸支され
た、第1のラチェット板の歯と係合可能な一つ以上の歯
を有する第2のラチェット板と、第2のラチェット板を
第1のラチェット板と係合する方向に押圧する手段と、
第1のラチェット板と第2のラチエット板を解除して非
係合状態にできるとともに、両者の係合、非係合を選択
できる第1の位置と、非係合な状態を維持する第2の状
態を選択できる、第2のラチェット板上に設けられた操
作部材と、からなる内視鏡下手術用鉗子。
【0130】(付記項8) 付記項7において、操作部
材上の手段と固定ハンドル上の手段の係合により前記非
係合状態を維持する内視鏡下手術用鉗子。 (付記項9) 付記項8において、操作部材上の手段は
操作部材上の略凹部であり、固定ハンドル上の手段は固
定ハンドル上の略凸部である内視鏡下手術用鉗子。
材上の手段と固定ハンドル上の手段の係合により前記非
係合状態を維持する内視鏡下手術用鉗子。 (付記項9) 付記項8において、操作部材上の手段は
操作部材上の略凹部であり、固定ハンドル上の手段は固
定ハンドル上の略凸部である内視鏡下手術用鉗子。
【0131】(付記項10) 付記項9において、前記
略凹部は操作部材上に設けられた略U字状の切り欠きで
あり、前記略凸部は固定ハンドルに設けられた開口部の
端部である内視鏡下手術用鉗子。
略凹部は操作部材上に設けられた略U字状の切り欠きで
あり、前記略凸部は固定ハンドルに設けられた開口部の
端部である内視鏡下手術用鉗子。
【0132】(付記項11) 付記項10において、操
作部材はさらに前記略U字状切り欠きよりも深さの深い
第2の切り欠きを有し、前記開口部の端部が第2の切り
欠き内にあるときに、ラチエット板の係合、非係合を選
択できる内視鏡下手術用鉗子。
作部材はさらに前記略U字状切り欠きよりも深さの深い
第2の切り欠きを有し、前記開口部の端部が第2の切り
欠き内にあるときに、ラチエット板の係合、非係合を選
択できる内視鏡下手術用鉗子。
【0133】(付記項12) 付記項8において、操作
部材上の手段は操作部材上の略凸部であり、固定ハンド
ル上の手段は固定ハンドル上の略凹部である内視鏡下手
術用鉗子。
部材上の手段は操作部材上の略凸部であり、固定ハンド
ル上の手段は固定ハンドル上の略凹部である内視鏡下手
術用鉗子。
【0134】(付記項13) 付記項12において、前
記略凸部は操作部材上の突起であり、前記凹部は固定ハ
ンドルに設けられた略U字状の溝である内視鏡下手術用
鉗子。
記略凸部は操作部材上の突起であり、前記凹部は固定ハ
ンドルに設けられた略U字状の溝である内視鏡下手術用
鉗子。
【0135】(付記項14) 付記項7から13におい
て、操作部材は第2のラチェット板に軸支されている内
視鏡下手術用鉗子。 (付記項15) 付記項7から14において、先端処置
部にバイポーラ電位を通電可能な内視鏡下手術用鉗子。
て、操作部材は第2のラチェット板に軸支されている内
視鏡下手術用鉗子。 (付記項15) 付記項7から14において、先端処置
部にバイポーラ電位を通電可能な内視鏡下手術用鉗子。
【0136】(付記項7〜15の従来技術) 内視鏡下
手術用鉗子に関する。従来、鉗子の種類によってはハン
ドルを一時的に固定するためラチェット機構が設けられ
ている。しかし、ラチェット機構が常に作動すると、ハ
ンドルを開く時にいちいち解除する必要があり、不便で
あった。そのため、特願平8−261906号、独実9
314581のように、ラチェット機構を使わない時は
一時的にラチェットを解除した状態(非係合状態)を維
持する手段が考えられていた。
手術用鉗子に関する。従来、鉗子の種類によってはハン
ドルを一時的に固定するためラチェット機構が設けられ
ている。しかし、ラチェット機構が常に作動すると、ハ
ンドルを開く時にいちいち解除する必要があり、不便で
あった。そのため、特願平8−261906号、独実9
314581のように、ラチェット機構を使わない時は
一時的にラチェットを解除した状態(非係合状態)を維
持する手段が考えられていた。
【0137】(付記項7〜15が解決しようとする課
題) 独実G9314581では解除した状態を維持す
るための部材(操作部材)とラチェット部材とが独立し
て設けられていたために、両者の間にガタが生じたり、
作動が滑らかでないという問題があった。また、ラチェ
ット解除を行う時に、操作部材が直接ラチェットを押す
ため、削れなどが生じ、耐久性の点で問題があった。
題) 独実G9314581では解除した状態を維持す
るための部材(操作部材)とラチェット部材とが独立し
て設けられていたために、両者の間にガタが生じたり、
作動が滑らかでないという問題があった。また、ラチェ
ット解除を行う時に、操作部材が直接ラチェットを押す
ため、削れなどが生じ、耐久性の点で問題があった。
【0138】特願平8−261906号では、ラチェッ
ト解除の操作部材と、ラチェットを解除した状態を維持
する操作部材が別に設けられていたため、操作性が悪か
った。
ト解除の操作部材と、ラチェットを解除した状態を維持
する操作部材が別に設けられていたため、操作性が悪か
った。
【0139】(付記項7〜15の目的) 付記項7〜1
5は以上の欠点を改善することを目的とする。 (付記項7〜15の課題を解決するための手段) ラチ
ェット機構が不要な時にラチェットを解除した状態を維
持するための操作部材がラチェット上に設けてあるとと
もに、前記操作部材はラチェットを解除する操作部材を
兼ねている。ラチェット機構が不要な時に操作部材を固
定ハンドルに係合させて、ラチェットを解除した状態を
維持する。
5は以上の欠点を改善することを目的とする。 (付記項7〜15の課題を解決するための手段) ラチ
ェット機構が不要な時にラチェットを解除した状態を維
持するための操作部材がラチェット上に設けてあるとと
もに、前記操作部材はラチェットを解除する操作部材を
兼ねている。ラチェット機構が不要な時に操作部材を固
定ハンドルに係合させて、ラチェットを解除した状態を
維持する。
【0140】(付記項7〜15の効果) ラチェット機
構の作動、非作動の選択が可能であり、操作部材が爪板
に軸支して設けられているため、ガタがなく作動が非常
に滑らかである。また、ラチェットを係合状態から解除
する時には、摩擦が生じず耐久性がある。また、ラチェ
ットを解除するための操作部材が、解除状態を維持する
ための操作部材を兼ねており、操作性がよい。
構の作動、非作動の選択が可能であり、操作部材が爪板
に軸支して設けられているため、ガタがなく作動が非常
に滑らかである。また、ラチェットを係合状態から解除
する時には、摩擦が生じず耐久性がある。また、ラチェ
ットを解除するための操作部材が、解除状態を維持する
ための操作部材を兼ねており、操作性がよい。
【0141】(付記項16) 弾性部材の弾性力を利用
して開閉する通電可能な全長にわたって組織に食い込む
よう凹凸形状を成す複数の歯を有する一対の把持部材
と、把持部材とは独立して動作する切開手段を有し、こ
の歯は前記把持部材が閉じるとき互いの歯は先端側より
噛み合い、少なくとも後端部の一部は常に互いが接触し
ないように配置されている、バイポーラ鉗子において、
各歯の形状が先端部と後端部で異なっていることを特徴
とするバイポーラ鉗子。
して開閉する通電可能な全長にわたって組織に食い込む
よう凹凸形状を成す複数の歯を有する一対の把持部材
と、把持部材とは独立して動作する切開手段を有し、こ
の歯は前記把持部材が閉じるとき互いの歯は先端側より
噛み合い、少なくとも後端部の一部は常に互いが接触し
ないように配置されている、バイポーラ鉗子において、
各歯の形状が先端部と後端部で異なっていることを特徴
とするバイポーラ鉗子。
【0142】(付記項17) 各歯の形状は先端部から
後端部にかけて徐々に凹凸が大きくなっていることを特
徴とする付記項16に記載のバイポーラ鉗子。 (付記項18) 把持部材には把持部材中央の歯に比べ
凹凸の小さい小歯部と把持部材中央の歯に比べ凹凸の大
きい大歯部とを有することを特徴とする付記項16に記
載のバイポーラ鉗子。
後端部にかけて徐々に凹凸が大きくなっていることを特
徴とする付記項16に記載のバイポーラ鉗子。 (付記項18) 把持部材には把持部材中央の歯に比べ
凹凸の小さい小歯部と把持部材中央の歯に比べ凹凸の大
きい大歯部とを有することを特徴とする付記項16に記
載のバイポーラ鉗子。
【0143】(付記項19) 小歯部は把持部材先端に
設けられ、大歯部は把持部材後端に設けられていること
を特徴とする付記項18に記載のバイポーラ鉗子。 (付記項16〜19の従来技術) PCT WO95/
15124 (付記項16〜19が解決しようとする課題) 上記先
行技術は体腔内に挿入される挿入部14と挿入部先端に
配置された一対の互いに絶縁された通電、開閉可能な把
持部材22、24と、軸方向に進退する切開手段62
と、把持部材、切開手段を動作させるための操作部12
からなる外科手術用器具である。さらに言えば把持部材
には組織に係合するための一様の凹凸形状を成した歯が
設けられており特にその歯はFIG2に示されるように
把持部材が閉じたとき先端部が互いに接触し後端側は接
触しないよう構成されている。このような配置とするこ
とによって把持部材の先端部だけで組織を把持して通電
しても把持部材同士が直接接触することはないため短絡
を防ぐことができる。しかし、組織を強く把持するため
には組織に大きく歯が食い込むことが理想であるのに対
してこの先行技術では後端側が接触しないように逃がし
ているため根元側で歯の食い込み量が少なくなり結果と
して十分な把持力が得られない可能性がある。把持力を
得るために歯の凹凸を大きくすることは可能であるが歯
の形状が一様であると把持部材先端を用いた繊細な処置
ができなくなり汎用性が損なわれると同時に組織を傷つ
ける可能性があるため把持鉗子として使用しにくいとい
う問題があった。
設けられ、大歯部は把持部材後端に設けられていること
を特徴とする付記項18に記載のバイポーラ鉗子。 (付記項16〜19の従来技術) PCT WO95/
15124 (付記項16〜19が解決しようとする課題) 上記先
行技術は体腔内に挿入される挿入部14と挿入部先端に
配置された一対の互いに絶縁された通電、開閉可能な把
持部材22、24と、軸方向に進退する切開手段62
と、把持部材、切開手段を動作させるための操作部12
からなる外科手術用器具である。さらに言えば把持部材
には組織に係合するための一様の凹凸形状を成した歯が
設けられており特にその歯はFIG2に示されるように
把持部材が閉じたとき先端部が互いに接触し後端側は接
触しないよう構成されている。このような配置とするこ
とによって把持部材の先端部だけで組織を把持して通電
しても把持部材同士が直接接触することはないため短絡
を防ぐことができる。しかし、組織を強く把持するため
には組織に大きく歯が食い込むことが理想であるのに対
してこの先行技術では後端側が接触しないように逃がし
ているため根元側で歯の食い込み量が少なくなり結果と
して十分な把持力が得られない可能性がある。把持力を
得るために歯の凹凸を大きくすることは可能であるが歯
の形状が一様であると把持部材先端を用いた繊細な処置
ができなくなり汎用性が損なわれると同時に組織を傷つ
ける可能性があるため把持鉗子として使用しにくいとい
う問題があった。
【0144】(付記項16〜19の課題を解決するため
の手段) 把持部材同士が接触することによる短絡を防
ぐために把持部材が閉じたときに把持部材の先端が接触
し後端側は常に隙間が生じるように歯を配置した。さら
に根元側の歯は組織を十分把持できるよう食い込み量を
大きくするために凹凸の大きな形状とし、先端側の歯は
組織を損傷すること無く把持できると同時に繊細な処置
ができるよう凹凸の小さい形状とした。
の手段) 把持部材同士が接触することによる短絡を防
ぐために把持部材が閉じたときに把持部材の先端が接触
し後端側は常に隙間が生じるように歯を配置した。さら
に根元側の歯は組織を十分把持できるよう食い込み量を
大きくするために凹凸の大きな形状とし、先端側の歯は
組織を損傷すること無く把持できると同時に繊細な処置
ができるよう凹凸の小さい形状とした。
【0145】(付記項16〜19の効果) 把持部材の
根元側は互いに接触することがないため薄い組織を先端
だけで把持しても短絡することがなく確実に凝固でき
る。さらに先端部の歯は凹凸が小さく、根元側の歯は凹
凸が大きいため微小病変等に対する繊細な処置と、把持
力を要求される場合と両方の状況を一本の鉗子で対応で
きる。
根元側は互いに接触することがないため薄い組織を先端
だけで把持しても短絡することがなく確実に凝固でき
る。さらに先端部の歯は凹凸が小さく、根元側の歯は凹
凸が大きいため微小病変等に対する繊細な処置と、把持
力を要求される場合と両方の状況を一本の鉗子で対応で
きる。
【0146】(付記項20) 体内に挿入される挿入部
の先端部に開閉する一対の把持部材が配設されるととも
に、生体組織を切開するための切り刃部を有し、前記把
持部材とは独立して動作する切開手段が前記挿入部の先
端部側に進退可能に設けられ、かつ前記一対の把持部材
に前記切開手段の進退動作をガイドするガイド手段が設
けられている鉗子において、前記ガイド手段の少なくと
も一部は前記把持部材の把持面から外表面に貫通するス
リットで、そのスリットの断面形状が把持面側で狭く、
外表面で広くなっていることを特徴とする鉗子。
の先端部に開閉する一対の把持部材が配設されるととも
に、生体組織を切開するための切り刃部を有し、前記把
持部材とは独立して動作する切開手段が前記挿入部の先
端部側に進退可能に設けられ、かつ前記一対の把持部材
に前記切開手段の進退動作をガイドするガイド手段が設
けられている鉗子において、前記ガイド手段の少なくと
も一部は前記把持部材の把持面から外表面に貫通するス
リットで、そのスリットの断面形状が把持面側で狭く、
外表面で広くなっていることを特徴とする鉗子。
【0147】(付記項21) 前記スリットの断面が把
持面側の第1部分と外表面側の第2部分からなり、第1
部分が第2部分より幅が狭く構成されていることを特徴
とする付記項20に記載の鉗子。
持面側の第1部分と外表面側の第2部分からなり、第1
部分が第2部分より幅が狭く構成されていることを特徴
とする付記項20に記載の鉗子。
【0148】(付記項22) 体内に挿入される挿入部
の先端部に開閉する一対の把持部材が配設されるととも
に、生体組織を切開するための切り刃部を有し、前記把
持部材とは独立して動作する切開手段が前記挿入部の先
端部側に進退可能に設けられ、かつ前記一対の把持部材
に前記切開手段の進退動作をガイドするガイド手段が設
けられている鉗子において、前記ガイド手段は一定の幅
を有するスリット形状をなしており、前記切開手段は先
端に鋭利な刃を有するナイフ形状をなしており、このナ
イフがスリットに対して少なくとも先端の刃がスリット
の中心からオフセットしたスリット壁近傍を進退するよ
う配置されていることを特徴とする鉗子。
の先端部に開閉する一対の把持部材が配設されるととも
に、生体組織を切開するための切り刃部を有し、前記把
持部材とは独立して動作する切開手段が前記挿入部の先
端部側に進退可能に設けられ、かつ前記一対の把持部材
に前記切開手段の進退動作をガイドするガイド手段が設
けられている鉗子において、前記ガイド手段は一定の幅
を有するスリット形状をなしており、前記切開手段は先
端に鋭利な刃を有するナイフ形状をなしており、このナ
イフがスリットに対して少なくとも先端の刃がスリット
の中心からオフセットしたスリット壁近傍を進退するよ
う配置されていることを特徴とする鉗子。
【0149】(付記項23) 前記切開手段はスリット
中心軸上を進退するよう配置されたロッドと、このロッ
ドの先端に一定角度をもって取り付けられた先端に鋭利
な刃を有するナイフ部材とからなることを特徴とする付
記項22に記載の鉗子。
中心軸上を進退するよう配置されたロッドと、このロッ
ドの先端に一定角度をもって取り付けられた先端に鋭利
な刃を有するナイフ部材とからなることを特徴とする付
記項22に記載の鉗子。
【0150】(付記項24) 前記切開手段はスリット
中心軸上を進退するよう配置されたロッドと、このロッ
ドの先端にロッドの中心軸に対してオフセットした位置
に取り付けられた先端に鋭利な刃を有するナイフ部材と
からなることを特徴とする付記項22に記載の鉗子。
中心軸上を進退するよう配置されたロッドと、このロッ
ドの先端にロッドの中心軸に対してオフセットした位置
に取り付けられた先端に鋭利な刃を有するナイフ部材と
からなることを特徴とする付記項22に記載の鉗子。
【0151】(付記項25) 前記切開手段はスリット
中心軸上に対して平行に進退するよう配置されたロッド
と、このロッドの先端にロッドの中心軸上に取り付けら
れた先端に鋭利な刃を有するナイフ部材とからなり、こ
の切開手段がスリットの中心軸に対してオフセットされ
た位置に配置されていることを特徴とする付記項22に
記載の鉗子。
中心軸上に対して平行に進退するよう配置されたロッド
と、このロッドの先端にロッドの中心軸上に取り付けら
れた先端に鋭利な刃を有するナイフ部材とからなり、こ
の切開手段がスリットの中心軸に対してオフセットされ
た位置に配置されていることを特徴とする付記項22に
記載の鉗子。
【0152】
【発明の効果】本発明によれば把持部材のガイド手段に
沿って切開手段が前進した際に、切刃部が把持部材に当
接することを防止して切刃部を保護する切刃部保護手段
を挿入部の先端部の近傍位置に設けたので、切開手段の
刃付部が把持部材に接触することを防止して、刃付部の
変形や、刃こぼれによって切れ味が劣化することを確実
に防止することができる。
沿って切開手段が前進した際に、切刃部が把持部材に当
接することを防止して切刃部を保護する切刃部保護手段
を挿入部の先端部の近傍位置に設けたので、切開手段の
刃付部が把持部材に接触することを防止して、刃付部の
変形や、刃こぼれによって切れ味が劣化することを確実
に防止することができる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すもので、
(A)はバイポーラ鉗子全体の概略構成を示す側面図、
(B)はバイポーラ鉗子の先端部のジョーが開いている
状態を示す側面図。
(A)はバイポーラ鉗子全体の概略構成を示す側面図、
(B)はバイポーラ鉗子の先端部のジョーが開いている
状態を示す側面図。
【図2】 第1の実施の形態のバイポーラ鉗子をユニッ
ト毎に分解した状態を示す側面図。
ト毎に分解した状態を示す側面図。
【図3】 (A)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子
の先端部のジョーを示す側面図、(B)は(A)のB−
B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
の先端部のジョーを示す側面図、(B)は(A)のB−
B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
【図4】 (A)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子
の鉗子ユニット後端部の横断面図、(B)は(A)のB
−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
の鉗子ユニット後端部の横断面図、(B)は(A)のB
−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図。
【図5】 第1の実施の形態のジョーの弾性部材とナイ
フユニットとの配置状態を示す要部の横断面図。
フユニットとの配置状態を示す要部の横断面図。
【図6】 (A)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子
の先端部におけるナイフの装着状態を示す縦断面図、
(B)は同平面図。
の先端部におけるナイフの装着状態を示す縦断面図、
(B)は同平面図。
【図7】 第1の実施の形態のバイポーラ鉗子の手元側
の操作部の内部構成を示す要部の縦断面図。
の操作部の内部構成を示す要部の縦断面図。
【図8】 (A)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子
のロックレバーのロック解除状態を示す要部の縦断面
図、(B)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子のロッ
クレバーのロック状態を示す要部の縦断面図。
のロックレバーのロック解除状態を示す要部の縦断面
図、(B)は第1の実施の形態のバイポーラ鉗子のロッ
クレバーのロック状態を示す要部の縦断面図。
【図9】 第1の実施の形態のバイポーラ鉗子の変形例
を示す要部の横断面図。
を示す要部の横断面図。
【図10】 本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)はバイポーラ鉗子の先端部におけるナイフの装着
状態を示す縦断面図、(B)は同平面図。
(A)はバイポーラ鉗子の先端部におけるナイフの装着
状態を示す縦断面図、(B)は同平面図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態を示すもので、
(A)はバイポーラ鉗子の先端部におけ生体組織の把持
状態を示す平面図、(B)は(A)のB−B線断面図。
(A)はバイポーラ鉗子の先端部におけ生体組織の把持
状態を示す平面図、(B)は(A)のB−B線断面図。
【図12】 本発明の第4の実施の形態を示すもので、
(A)はジョー間に何も挟まないままの状態でジョー間
を閉じた状態を示す側面図、(B)は薄い生体組織を先
端部の第1の歯のみで把持した状態を示す側面図、
(C)は生体組織をジョーの根元まで把持した状態を示
す側面図。
(A)はジョー間に何も挟まないままの状態でジョー間
を閉じた状態を示す側面図、(B)は薄い生体組織を先
端部の第1の歯のみで把持した状態を示す側面図、
(C)は生体組織をジョーの根元まで把持した状態を示
す側面図。
【図13】 本発明の第5の実施の形態の内視鏡下手術
用鉗子のラチェット機構の作動状態を示す要部の側面
図。
用鉗子のラチェット機構の作動状態を示す要部の側面
図。
【図14】 第5の実施の形態の鉗子のラチェット機構
の非作動状態を示す要部の側面図。
の非作動状態を示す要部の側面図。
【図15】 本発明の第6の実施の形態の内視鏡下手術
用鉗子の要部の横断面図。
用鉗子の要部の横断面図。
【図16】 (A)は第6の実施の形態の鉗子の従来例
を示す要部の平面図、(B)は(A)のB−B線断面
図。
を示す要部の平面図、(B)は(A)のB−B線断面
図。
【図17】 本発明の第7の実施の形態の内視鏡下手術
用鉗子の要部の横断面図。
用鉗子の要部の横断面図。
【図18】 本発明の第8の実施の形態を示すもので、
(A)は内視鏡下手術用鉗子の要部の平面図、(B)は
(A)のB−B線断面図。
(A)は内視鏡下手術用鉗子の要部の平面図、(B)は
(A)のB−B線断面図。
【図19】 本発明の第9の実施の形態の内視鏡下手術
用鉗子の要部の平面図。
用鉗子の要部の平面図。
【図20】 本発明の第10の実施の形態の内視鏡下手
術用鉗子の要部の平面図。
術用鉗子の要部の平面図。
2 挿入部 42a,42b ジョー(把持部材) 62 ナイフ(切開手段) 63 切り刃部 66 突き当て部(切り刃部保護手段) H 生体組織
Claims (1)
- 【請求項1】 体内に挿入される挿入部の先端部に開閉
する一対の把持部材が配設されるとともに、 生体組織を切開するための切り刃部を有し、前記把持部
材とは独立して動作する切開手段が前記挿入部の先端部
側に進退動作可能に設けられ、 かつ前記一対の把持部材に前記切開手段の進退動作をガ
イドするガイド手段が設けられた鉗子において、 前記把持部材のガイド手段に沿って前記切開手段が前進
した際に、前記切り刃部の刃付け部が前記把持部材に当
接することを防止して前記切り刃部を保護する切り刃部
保護手段を前記挿入部の先端部の近傍位置に設けたこと
を特徴とする鉗子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10127368A JPH11178831A (ja) | 1997-10-13 | 1998-05-11 | 鉗 子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-278995 | 1997-10-13 | ||
JP27899597 | 1997-10-13 | ||
JP10127368A JPH11178831A (ja) | 1997-10-13 | 1998-05-11 | 鉗 子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11178831A true JPH11178831A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=26463340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10127368A Pending JPH11178831A (ja) | 1997-10-13 | 1998-05-11 | 鉗 子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11178831A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006518258A (ja) * | 2003-02-20 | 2006-08-10 | シャーウッド・サービシーズ・アクチェンゲゼルシャフト | 容器シーラーおよびディバイダ、ならびにその製造方法 |
JP2019088716A (ja) * | 2017-11-16 | 2019-06-13 | 健夫 蛭田 | 手術用鉗子の切断機能付加器具 |
-
1998
- 1998-05-11 JP JP10127368A patent/JPH11178831A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006518258A (ja) * | 2003-02-20 | 2006-08-10 | シャーウッド・サービシーズ・アクチェンゲゼルシャフト | 容器シーラーおよびディバイダ、ならびにその製造方法 |
JP2010131408A (ja) * | 2003-02-20 | 2010-06-17 | Covidien Ag | 血管シーラーおよびディバイダ、ならびにその製造方法 |
JP2019088716A (ja) * | 2017-11-16 | 2019-06-13 | 健夫 蛭田 | 手術用鉗子の切断機能付加器具 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050318 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070619 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070810 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070918 |