JPH11177368A - Emiフィルタ及びそれを用いたデータ送受信装置及びlanシステム - Google Patents

Emiフィルタ及びそれを用いたデータ送受信装置及びlanシステム

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JPH11177368A
JPH11177368A JP33918897A JP33918897A JPH11177368A JP H11177368 A JPH11177368 A JP H11177368A JP 33918897 A JP33918897 A JP 33918897A JP 33918897 A JP33918897 A JP 33918897A JP H11177368 A JPH11177368 A JP H11177368A
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JP33918897A
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English (en)
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Yutaka Saito
藤 裕 斎
Hiroaki Furushima
島 広 明 古
Junichi Sakai
井 純 一 酒
Hiroyuki Uejima
島 博 幸 上
Toshiyuki Takano
野 敏 幸 高
Yoshiaki Sumi
義 明 角
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車載LANシステムにおいて、高い伝送速度
での通信品質の確保とEMI対策とを両立する。 【解決手段】 EMIフィルタ4において、L1、L2
及びCからなるT型低域通過フィルタの第1入力端子1
または第2入出力端子2のいずれか一方とアース端子3
との間に誘導性インピーダンス素子5を挿入する。この
ように構成することで、EMIフィルタ4が容量性高イ
ンピーダンスで終端された場合において、入力インピー
ダンスの容量成分を所望の信号周波数帯域で打ち消すこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載LANシステ
ム及びそのデータ送受信装置及びそれに用いられるEM
Iフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、不要電磁波の放射を低減する目的
で信号ラインに挿入されるEMI(Electromagnetic Int
erference)フィルタとして、コイルとコンデンサにより
構成されたT型又はπ型の低域通過フィルタが使用され
ている。この種のEMIフィルタにおいては、例えば、
特開平5-283232に示されるように積層構造で表面実装可
能な部品が提案されている。また、実開平3-84627 に示
されるように、フェライトビーズを挿入し回路のQを低
下させ波形歪みを低減するものが提案されている。ま
た、実開平3-90514 に示されるように、可変容量コンデ
ンサによりフィルタの特性を変化できるものが提案され
ている。
【0003】一方、車両の内部に配置される複数の電子
機器(例えば、オーディオ装置やナビゲーション装置)
の間で、データ伝送を行うためのLANシステムとして
は、例えば、特開平6-244846に示されるように、ツイス
トペア線を使ったバス型のLANシステムが提案されて
いる。また、他の方式として、例えば、特開平5-83276
に示されるように、リング型のLANシステムが提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例に
よる車載LANシステムにおいては、走行制御回路系や
TVやラジオ受信機に妨害を与えないように、伝送信号
ラインから放射される不要電磁波を低く抑える必要があ
った。近年、ナビゲーション技術の進歩や音声や画像の
ディジタル化技術の進歩から、データ伝送すべき情報量
が増大し、データ伝送速度が飛躍的に高くなってきた。
例えば、数Mbps程度のデータ伝送速度においては、
データ伝送信号又はその基準クロック信号の5乃至9次
高調波がFMラジオ帯域(70乃至90MHz )の不要電磁波
となって放射される。この対策案として、データ伝送線
路に低域通過フィルタ型のEMIフィルタを挿入するこ
とが考えられる。しかし、高速な信号伝送線路にEMI
フィルタを挿入する場合、波形歪みによる通信品質の低
下が問題となる。
【0005】上記のリング型のLANシステムの場合
は、信号源と負荷が伝送線路を介して一対一で対応する
ために、定インピーダンス系(50乃至100 Ω程度)によ
り設計されたEMIフィルタを伝送線路に挿入しても波
形歪みの問題は比較的少ない。しかし、リング型のLA
Nシステムは、各機器を接続する条件が限られることや
構成の自由度がないことなどの問題があった。
【0006】一方、バス型のLANシステムは、データ
送受信装置の構成が簡単でシステム構成の自由度が高い
ため経済的で利用価値が高いものである。しかし、この
システムは、送信状態のデータ送受信装置が低インピー
ダンス(数Ω程度)で送信し、バスに並列に接続された
複数の受信状態のデータ送受信装置が高インピーダンス
で受信する構成であるため、各データ送受信装置の伝送
線路入出力端に挿入されたEMIフィルタの容量成分の
影響により、信号の反射が発生し、波形歪みによる通信
品質の低下が発生するという課題があった。
【0007】本発明では、上記のような問題を解決し、
バス型LANシステムにおいて、高い伝送速度において
高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波の放射を
低減することができるEMIフィルタ及びそれを用いた
データ送受信装置及びLANシステムを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決する手段】上記問題を解決するために、本
発明においては、低域通過フィルタの第1入出力端子又
は第2入出力端子のいづれか一方とアース端子との間に
誘導性インピーダンス素子を備えるように構成される。
こうすることにより、低域通過フィルタの容量成分を打
ち消すことができる。また、低域通過フィルタの第1入
出力端子とアース端子との間及び第2入出力端子とアー
ス端子との間の両方に誘導性インピーダンス素子を備え
るように構成される。こうすることにより、低域通過フ
ィルタの容量成分を打ち消すことができる。また、誘導
性インピーダンス素子として、コイルと抵抗の直列接続
回路を備えるように構成される。こうすることにより、
広帯域な周波数範囲にわたって低域通過フィルタの容量
成分を打ち消すことができるEMIフィルタを提供でき
る。
【0009】また、平衡入出力型EMIフィルタにおい
て、第1入出力端子の正側と負側との間又は第2入出力
端子の正側と負側との間のいずれか一方に、誘導性イン
ピーダンス素子を備えるように構成される。こうするこ
とにより、低域通過フィルタの容量成分を打ち消すこと
ができる平衡入出力型EMIフィルタを提供できる。
【0010】また、平衡入出力型EMIフィルタにおい
て、第1入出力端子の正側と負側との間と第2入出力端
子の正側と負側との間の両方に、誘導性インピーダンス
素子を備えるように構成される。こうすることにより、
低域通過フィルタの容量成分を打ち消すことができる平
衡入出力型EMIフィルタを提供できる。
【0011】また、平衡入出力型EMIフィルタにおい
て、誘導性インピーダンス素子として、コイルと抵抗の
直列接続回路を備えるように構成される。こうすること
により、広帯域な周波数範囲にわたって低域通過フィル
タの容量成分を打ち消すことができる平衡入出力型EM
Iフィルタを提供できる。
【0012】また、データ送受信装置において、上記の
EMIフィルタを信号伝送線路に備えるよう構成され
る。こうすることにより、高い伝送速度において高い通
信品質を確保するとともに、不要電磁波の放射を低減し
たデータ伝送装置を提供できる。
【0013】また、LANシステムにおいて、上記のデ
ータ送受信装置を複数台接続するように構成される。こ
うすることにより、高い伝送速度において高い通信品質
を確保するとともに、不要電磁波の放射を低減したLA
Nシステムを提供できる。
【0014】また、上記のEMIフィルタにおいて、誘
導性インピーダンス素子のインピーダンス値を外部から
制御する手段を備えるように構成される。こうすること
により、最適な誘導性インピーダンス値を設定すること
ができる。
【0015】また、データ送受信装置において、上記の
EMIフィルタを信号伝送線路に備えるように構成され
る。こうすることにより、受信時及び送信時のそれぞれ
の状態に最適な誘導性インピーダンス値を設定すること
ができるデータ伝送装置を提供できる。
【0016】また、LANシステムにおいて、上記のデ
ータ送受信装置を複数台接続するように構成される。こ
うすることにより、各々のデータ送受信装置が受信時及
び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導性インピーダン
ス値を設定することで、高い通信品質を確保するととも
に、不要電磁波の放射を低減したLANシステムを提供
できる。
【0017】また、上記LANシステムにおいて、送受
信状態制御手段を備えるように構成される。こうするこ
とにより、各々のデータ送受信装置に対して、受信時及
び送信時のそれぞれの状態を集中管理を以て制御するこ
とで、各々のデータ送受信装置における誘導性インピー
ダンス値が、LANシステムとして最適な値に設定され
るため、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波
の放射を低減した信頼性の高いLANシステムを提供で
きる。
【0018】また、上記LANシステムにおいて、周波
数の低い受信装置情報データを先頭として、受信終了情
報データを末尾とするようにパケットを構成する。こう
することにより、各々のデータ送受信装置が周波数の低
い受信装置情報データと受信終了情報データの送受信に
より、受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導
性インピーダンス値を設定することで、高い通信品質を
確保するとともに、不要電磁波の放射を低減したLAN
システムを提供できる。
【0019】また、データ伝送速度を変化できる機能を
備えたデータ送受信装置において、低域通過フィルタの
遮断周波数を外部から制御する手段を備えたEMIフィ
ルタを信号伝送線路に備えるように構成される。こうす
ることにより、その時のデータ伝送速度に適した遮断周
波数を設定することで、高い通信品質を確保するととも
に、不要電磁波の放射を低減したデータ送受信装置を提
供できる。
【0020】また、LANシステムにおいて、上記のデ
ータ送受信装置を複数台接続するように構成される。こ
うすることにより、その時のデータ伝送速度に適した遮
断周波数を設定することで、高い通信品質を確保すると
ともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステムを
提供できる。
【0021】また、上記LANシステムにおいて、周波
数の低い伝送速度切り替え要求データが先頭となるよう
パケットを構成する。こうすることにより、各々のデー
タ送受信装置が周波数の低い伝送速度切り替え要求デー
タの送受信により、その時のデータ伝送速度に適した遮
断周波数を設定することで、高い通信品質を確保すると
ともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステムを
提供できる。
【0022】また、EMIフィルタでにおいて、誘導性
インピーダンス素子のインピーダンス値を遮断周波数の
制御に連動するように構成される。こうすることによ
り、遮断周波数に対して最適な誘導性インピーダンス素
子のインピーダンス値を設定することができる。
【0023】また、データ送受信装置において、上記の
EMIフィルタを信号伝送線路に備えるように構成され
る。こうすることにより、データ伝送速度にデータ伝送
速度に適した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子の
インピーダンス値を設定することで、高い通信品質を確
保するとともに、不要電磁波の放射を低減したデータ送
受信装置を提供できる。
【0024】また、LANシステムにおいて、上記のデ
ータ送受信装置を複数台接続するように構成される。こ
うすることにより、データ伝送速度にデータ伝送速度に
適した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子のインピ
ーダンス値を設定することで、高い通信品質を確保する
とともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステム
を提供できる。
【0025】また、上記LANシステムにおいて、周波
数の低い受信装置情報データが先頭、次に伝送速度切り
替え要求データ、受信終了情報データが末尾となるよう
にパケットを構成する。こうすることにより、各々のデ
ータ送受信装置が周波数の低い受信装置情報データ、伝
送速度切り替え要求データと受信終了情報データの送受
信により、受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な
誘導性インピーダンス値の設定と、その時のデータ伝送
速度に適した遮断周波数を設定することで、高い通信品
質を確保するとともに、不要電磁波の放射を低減したL
ANシステムを提供できる。
【0026】
【発明実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、
コイルとコンデンサにより構成される低域通過フィルタ
を備えたEMIフィルタであって、第1入出力端子又は
第2入出力端子のいづれか一方とアース端子との間に、
低域通過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すた
めの誘導性インピーダンス素子を備えたことを特徴とす
るEMIフィルタであり、低域通過フィルタの容量成分
を打ち消すことができる。
【0027】本発明の請求項2に記載の発明は、コイル
とコンデンサにより構成される低域通過フィルタを備え
たEMIフィルタであって、第1入出力端子とアース端
子との間及び第2入出力端子とアース端子との間の両方
に、低域通過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消
すための複数の誘導性インピーダンス素子を備えたこと
を特徴とするEMIフィルタであり、低域通過フィルタ
の容量成分を打ち消すことができるEMIフィルタを提
供できる。
【0028】本発明の請求項3に記載の発明は、低域通
過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すための誘
導性インピーダンス素子として、コイルと抵抗の直列接
続回路を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の
EMIフィルタであり、広帯域な周波数範囲にわたって
低域通過フィルタの容量成分を打ち消すことができるE
MIフィルタを提供できる。
【0029】本発明の請求項4に記載の発明は、コイル
とコンデンサにより構成された2組の低域通過フィルタ
を備えた平衡入出力型EMIフィルタであって、第1入
出力端子の正側と負側との間又は第2入出力端子の正側
と負側との間のいずれか一方に、低域通過フィルタの容
量性インピーダンスを打ち消すための誘導性インピーダ
ンス素子を備えたことを特徴とするEMIフィルタであ
り、低域通過フィルタの容量成分を打ち消すことができ
る平衡入出力型EMIフィルタを提供できる。
【0030】本発明の請求項5に記載の発明は、コイル
とコンデンサにより構成された2組の低域通過フィルタ
を備えた平衡入出力型EMIフィルタであって、第1入
出力端子の正側と負側との間と第2入出力端子の正側と
負側との間の両方に、低域通過フィルタの容量性インピ
ーダンスを打ち消すための複数の誘導性インピーダンス
素子を備えたことを特徴とするEMIフィルタであり、
低域通過フィルタの容量成分を打ち消すことができる平
衡入力型EMIフィルタを提供できる。
【0031】本発明の請求項6に記載の発明は、低域通
過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すための誘
導性インピーダンス素子として、コイルと抵抗の直列接
続回路を備えたことを特徴とする請求項3又は4記載の
EMIフィルタであり、広帯域な周波数範囲にわたって
低域通過フィルタの容量成分を打ち消すことができる平
衡入出力型EMIフィルタを提供できる。
【0032】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1乃至6記載のEMIフィルタを信号伝送線路に備えた
ことを特徴とするデータ送受信装置であり、高い伝送速
度において高い通信品質を確保するとともに、不要電磁
波の放射を低減したデータ伝送装置を提供できる。
【0033】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
7記載のデータ送受信装置を複数台接続したことを特徴
とするLANシステムであり、高い伝送速度において高
い通信品質を確保するとともに、不要電磁波の放射を低
減したLANシステムを提供できる。
【0034】本発明の請求項9に記載の発明は、低域通
過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すための誘
導性インピーダンス素子のインピーダンス値を外部から
制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6
記載のEMIフィルタであり、最適な誘導性インピーダ
ンス値を設定することができる。
【0035】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項9記載のEMIフィルタを信号伝送線路に備え、受信
時及び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導性インピー
ダンス値を設定することを特徴とするデータ送受信装置
であり、受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な誘
導性インピーダンス値を設定することができるデータ伝
送装置を提供できる。
【0036】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項10記載のデータ送受信装置を複数台接続し、各々の
データ送受信装置が受信時及び送信時のそれぞれの状態
に最適な誘導性インピーダンス値を設定することを特徴
とするLANシステムであり、各々のデータ送受信装置
が受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導性イ
ンピーダンス値を設定することで、高い通信品質を確保
するとともに、不要電磁波の放射を低減したLANシス
テムを提供できる。
【0037】本発明の請求項12に記載の発明は、請求
項11記載のLANシステムであって、各々のデータ送
受信装置に対して、受信時及び送信時のそれぞれの状態
を制御する送受信状態制御手段を備えたことを特徴とす
るLANシステムであり、各々のデータ送受信装置に対
して、受信時及び送信時のそれぞれの状態を集中管理を
以て制御することで、各々のデータ送受信装置における
誘導性インピーダンス値が、LANシステムとして最適
な値に設定されるため、高い通信品質を確保するととも
に、不要電磁波の放射を低減した信頼性の高いLANシ
ステムを提供できる。
【0038】本発明の請求項13に記載の発明は、請求
項11記載のLANシステムにおいて、周波数の低い受
信装置情報データと受信終了情報データの送受信により
誘導性インピーダンス素子のインピーダンス値を制御す
る事を特徴とするLANシステムであり、各々のデータ
送受信装置が周波数の低い受信装置情報データと受信終
了情報データの送受信により、受信時及び送信時のそれ
ぞれの状態に最適な誘導性インピーダンス値を設定する
ことで、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波
の放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0039】本発明の請求項14に記載の発明は、デー
タ伝送速度を変化できる機能を備えたデータ送受信装置
であって、低域通過フィルタの遮断周波数を外部から制
御する手段を備えたEMIフィルタを信号伝送線路に備
え、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定
することを特徴とするデータ送受信装置であり、その時
のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定することが
できるデータ送受信装置を提供できる。
【0040】本発明の請求項15に記載の発明は、請求
項14記載のデータ送受信装置を複数台接続し、各々の
データ送受信装置がその時のデータ伝送速度に適した遮
断周波数を設定することを特徴とするLANシステムで
あり、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設
定することで高い通信品質を確保したLANシステムを
提供できる。
【0041】本発明の請求項16に記載の発明は、請求
項15記載のLANシステムにおいて、周波数の低い伝
送速度切り替え要求データの送受信により遮断周波数値
を制御することを特徴とするLANシステムであり、各
々のデータ送受信装置が周波数の低い伝送速度切り替え
要求データの送受信により、その時のデータ伝送速度に
適した遮断周波数を設定することで高い通信品質を確保
するとともに、不要電磁波の放射を低減したLANシス
テムを提供できる
【0042】本発明の請求項17に記載の発明は、低域
通過フィルタの遮断周波数を外部から制御する手段を備
えた請求項1乃至6記載のEMIフィルタであって、低
域通過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すため
の誘導性インピーダンス素子のインピーダンス値を前記
遮断周波数の制御に連動してその時の遮断周波数に対し
て最適な値に設定する手段を備えたことを特徴とするE
MIフィルタであり、遮断周波数に対して最適な誘導性
インピーダンス素子のインピーダンス値を設定すること
ができる。
【0043】本発明の請求項18に記載の発明は、請求
項17記載のEMIフィルタを信号伝送線路に備え、そ
の時のデータ伝送速度と受信時及び送信時とのそれぞれ
の状態に適した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子
のインピーダンス値を設定することを特徴とするデータ
送受信装置であり、データ伝送速度と受信時及び送信時
とのそれぞれの状態に適した遮断周波数と誘導性インピ
ーダンス素子のインピーダンス値を設定することができ
るデータ送受信装置を提供できる。
【0044】本発明の請求項19に記載の発明は、請求
項18記載のデータ送受信装置を複数台接続し、各々の
データ送受信装置がその時のデータ伝送速度と受信時及
び送信時とのそれぞれの状態に適した遮断周波数と誘導
性インピーダンス素子のインピーダンス値を設定するこ
とを特徴とするLANシステムであり、データ伝送速度
と各々のデータ送受信装置が受信時及び送信時のそれぞ
れの状態に最適な誘導性インピーダンス値を設定するこ
とで、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波の
放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0045】本発明の請求項20に記載の発明は、請求
項19記載のLANシステムにおいて、周波数の低い受
信装置情報データ、伝送速度切り替え要求データと受信
終了情報データの送受信により誘導性インピーダンス素
子のインピーダンス値の制御と低域通過フィルタの遮断
周波数値の制御を行うことを特徴とするLANシステム
であり、各々のデータ送受信装置が周波数の低い受信装
置情報データ、伝送速度切り替え要求データと受信終了
情報データの送受信により、受信時及び送信時のそれぞ
れの状態に最適な誘導性インピーダンス値を設定と、そ
の時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定するこ
とで、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波の
放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0046】以下本発明の実施の形態について、図1か
ら図22を用いて説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態におけるEMIフィルタの基本的構成を示すものであ
る。図1において、1は第1入出力端子、2は第2入出
力端子、3はアース端子、4はEMIフィルタ、5は誘
導性インピーダンス素子、L1及びL2はコイル、Cは
コンデンサを示す。
【0047】図1において、L1、L2及びCはT型低
域通過フィルタを構成しており、第1入出力端子1及び
第2入出力端子2は信号源や負荷に接続され、アース端
子3はグラウンドに接続される。L1、L2及びCの各
定数の設計によって、遮断周波数や減衰量などの特性が
決定される。また、誘導性インピーダンス素子5は第2
入出力端子2とアース端子3との間に挿入される。
【0048】以下、このEMIフィルタ4の動作を図2
(a)、(b)乃至図3(a)、(b)を用いて説明す
る。図2(a)は、EMIフィルタ4の伝送特性を測定
する構成を示しており、6はデータ送信機、7は伝送線
路側負荷を示す。図2(a)において、信号源抵抗Rg
を持つ信号源vからの信号がEMIフィルタ4の第1入
出力端子1に入力され、第2入出力端子2からの出力を
負荷抵抗RLで終端する。この場合のv2/v1が伝送
特性となる。EMIフィルタ4を介してデータ信号を負
荷に伝送する場合は、上記の伝送特性に従って信号が伝
達され、一般には、信号周波数帯域では減衰量は少なく
(1 乃至2dB 程度以下)、信号周波数帯域の数倍以上の
周波数帯域の減衰量を多く(20dB程度以上)とるように
設計される。ここで、Rg及びRLは、EMIフィルタ
が使用される伝送線路の特性インピーダンスに合わせ
て、一般に50Ω乃至1kΩ程度に設定される。ここで、例
えば、Rg及びRLを100 Ωとし、5MHzの信号周波数帯
域を伝送し、遮断周波数を50MHz に設定する場合は、L
1及びL2は450nH となり、Cは50pFとなる。
【0049】図2(b)は、上記の場合の伝送特性を示
す図であり、横軸が周波数、縦軸が伝送特性を示し、8
は誘導性インピーダンス素子5がない場合(T型低域通
過フィルタのみ)の伝送特性を示し、9は誘導性インピ
ーダンス素子5を追加した場合の伝送特性を示してい
る。
【0050】一方、図3(a)は、EMIフィルタ4が
データ受信機10側に接続されており、EMIフィルタ
4を介したインピーダンスを測定する場合の構成を示
す。図3(a)において、ZLはデータ受信機10の等
価的な負荷インピーダンスであり、Rp(等価並列抵
抗)とCp(等価並列容量)の並列回路で示され、一般
的には容量性の高インピーダンスとなる。入力インピー
ダンスZinは、上記のZLにEMIフィルタ4の第1
入出力端子1を接続した場合の第2入出力端子2側から
見たインピーダンスである。
【0051】図3(b)は、図3(a)の構成において
測定される入力インピーダンスZinの並列容量成分の
周波数特性を示す図であり、横軸が周波数、縦軸が並列
容量成分を示す。ここで、Cpを30pF、Rpを2kΩとし
て、EMIフィルタ4の各定数は図2(b)の場合と同
一とし、11は誘導性インピーダンス素子5がない場合
(T型低域通過フィルタのみ)の並列容量成分を示し、
12は誘導性インピーダンス素子5を追加した場合の並
列容量成分を示している。ここで、図3(b)の5MHzに
おいて、誘導性インピーダンス素子5がない状態(1
1)は並列容量成分は約83pFとなる。これは、Zinに
低域通過フィルタの容量成分が合成されたことを示し、
特に高速な信号を扱う伝送線路の場合には、この並列容
量成分が通信品質を劣化させる要因となる。ここで、誘
導性インピーダンス素子5の値を、Zinと低域通過フ
ィルタの構成容量成分を信号周波数帯域(この場合は5M
Hz)において並列共振により打ち消すような値、すなわ
ち、上記の場合は10uHのコイルと300 Ωの抵抗を直列に
接続した値を用いて追加する。この場合は、図3(b)
の5MHzにおいて、誘導性インピーダンス素子5を追加し
た場合(12)に示すように、並列容量成分が約30pFに
低減される。また、図2(b)に示すように、誘導性イ
ンピーダンス素子5を追加することによる伝送特性の劣
化はわずか(1dB 程度)である。
【0052】なお、誘導性インピーダンス素子5は,E
MIフィルタ1の内部において接続されているが、EM
Iフィルタの外部において接続するように構成しても同
様な効果が得られる。また、誘導性インピーダンス素子
5を第1入出力端子1とアース端子3との間に挿入して
も同様な効果が得られる。
【0053】以上のように本発明の第1の実施の形態に
よれば、容量性高インピーダンスで終端された場合の入
力インピーダンスの容量成分を、所望の信号周波数帯域
で打ち消すことができる。
【0054】(第2の実施の形態)次に図4は、本発明
の第2の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的構
成を示すものであり、図1におけるEMIフィルタにお
いて、二つの誘導性インピーダンス素子5a及び5bを
第1入出力端子1と第2入出力端子2の両方とアース端
子3との間に挿入したものである。
【0055】図4において、図1の誘導性インピーダン
ス素子5を、誘導性インピーダンス素子5a及び5bに
分割することで、図1に示す第1の実施の形態と同様な
特性を得ることができる。
【0056】以上のように本発明の第2の実施の形態に
よれば、容量性高インピーダンスで終端された場合の入
力インピーダンスの容量成分を、所望の信号周波数帯域
で打ち消すことができるEMIフィルタを提供できる。
【0057】(第3の実施の形態)次に図5は、本発明
の第3の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的構
成を示すものであり、図1におけるEMIフィルタにお
いて、誘導性インピーダンス素子として、コイルと抵抗
の直列接続回路を用いたものである。
【0058】図5において、コイルL3及び抵抗Rによ
り誘導性インピーダンス素子5cを構成し、図1と同様
な動作を行う。ここで、抵抗Rの抵抗値が十分小さい場
合(又は接続されていない場合)は、並列容量成分を打
ち消すための並列共振回路のQが高くなり、並列容量成
分を低減できる周波数帯域が狭くなる。抵抗Rの抵抗値
を適切な値として、並列共振回路のQを低下させること
で、並列容量成分を低減できる周波数帯域を広くするこ
とができ、安定した特性を得ることができる。
【0059】なお、誘導性インピーダンス素子5cは第
1入出力端子1とアース端子3との間に挿入しても同様
な効果が得られる。また、二つの誘導性インピーダンス
素子を第1入出力端子1と第2入出力端子2の両方とア
ース端子3との間に挿入しても同様な効果が得られる。
【0060】以上のように本発明の第3の実施の形態に
よれば、容量性高インピーダンスで終端された場合の入
力インピーダンスの容量成分を、広帯域な信号周波数帯
域で打ち消すことができるEMIフィルタを提供でき
る。
【0061】(第4の実施の形態)次に図6は、本発明
の第4の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的構
成を示すものであり、図1におけるEMIフィルタにお
いて、2組のT型低域通過フィルタを備えて平衡入出力
型にしたものである。図6において、図1と同一の符号
のものは同一の機能を有し、14は第1入出力端子の正
側、15は第1入出力端子の負側、16は第2入出力端
子の正側、17は第2入出力端子の負側、18は平衡入
出力型EMIフィルタを示す。
【0062】図6において、L10、L11及びC10
が第1のT型低域通過フィルタを構成し、L20、L2
1及びC20が第2のT型低域通過フィルタを構成して
いる。このように構成した平衡入出力型EMIフィルタ
18を平衡型の伝送線路の途中に挿入することで、同相
モードの高調波成分と平衡モードの高調波成分の両方を
低減することができる。また、誘導性インピーダンス素
子5を第2入出力端子の正側16と第2入出力端子の負
側17との間に挿入することで、容量性高インピーダン
スで終端された場合の平衡入力インピーダンスの容量成
分を打ち消すことができる。ここで例えば、図1に示す
第1の実施の形態に示すように、入出力端子とアース端
子との間に誘導性インピーダンス素子を挿入したEMI
フィルタを2組使用した場合に比べ、誘導性インピーダ
ンス素子が一つ少なくできるので経済的である。
【0063】なお、誘導性インピーダンス素子5は、E
MIフィルタ18の内部において接続されているが、E
MIフィルタの外部において接続するように構成しても
同様な効果が得られる。また、誘導性インピーダンス素
子5を第1入出力端子の正側14と第1入出力端子の負
側15との間に挿入しても同様な効果が得られる。以上
のように本発明の第4の実施の形態によれば、平衡入出
力型EMIフィルタにおいて、容量性高インピーダンス
で終端された場合の入力インピーダンスの容量成分を、
所望の信号周波数帯域で打ち消すことができる。
【0064】(第5の実施の形態)次に図7は、本発明
の第5の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的構
成を示すものであり、図6における平衡入出力型EMI
フィルタにおいて、二つの誘導性インピーダンス素子5
a及び5bを第1入出力端子の正側14と第1入出力端
子の負側15との間及び第2入出力端子の正側16と第
2入力端子と負側17との間に挿入したものである。図
7において、図6の誘導性インピーダンス素子5を、誘
導性インピーダンス素子5a及び5bに分割すること
で、図6に示す第4の実施の形態と同様な特性を得るこ
とができる。
【0065】以上のように本発明の第5の実施の形態に
よれば、容量性高インピーダンスで終端された場合の入
力インピーダンスの容量成分を、所望の信号周波数帯域
で打ち消すことができる平衡入出力型EMIフィルタを
提供できる。
【0066】(第6の実施の形態)次に図8は、本発明
の第6の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的構
成を示すものであり、図6における平衡入出力型EMI
フィルタにおいて、誘導性インピーダンス素子として、
コイルと抵抗の直列接続回路を用いたものである。
【0067】図8において、コイルL3及び抵抗Rによ
り誘導性インピーダンス素子5cを構成し、図6と同様
な動作を行う。ここで、抵抗Rの抵抗値が十分小さい場
合(又は接続されていない場合)は、並列容量成分を打
ち消すための並列共振回路のQが高くなり、並列容量成
分を低減できる周波数帯域が狭くなる。抵抗Rの抵抗値
を適切な値として、並列共振回路のQを低下させること
で、並列容量成分を低減できる周波数帯域を広くするこ
とができ、安定した特性を得ることができる。
【0068】なお、誘導性インピーダンス素子5cは第
1入出力端子の正側14と第1入出力端子の負側15と
の間に挿入しても同様な効果が得られる。また、二つの
誘導性インピーダンス素子を第1入出力端子の正側14
と第1入出力端子の負側15との間及び第2入出力端子
の正側16と第2入出力端子の負側17との間の両方に
挿入しても同様な効果が得られる。
【0069】以上のように本発明の第6の実施の形態に
よれば、容量性高インピーダンスで終端された場合の入
力インピーダンスの容量成分を、広帯域な信号周波数帯
域で打ち消すことができる平衡入出力型EMIフィルタ
を提供できる。
【0070】(第7の実施の形態)次に図9は、本発明
の第7の実施の形態におけるデータ伝送装置の基本的構
成を示すものである。図9において、19はデータ送受
信装置、20はデータ送受信回路、21はEMIフィル
タを示す。
【0071】図9において、データ送受信装置19は、
例えばオーディオ機器などの車載LANシステムを構築
する電子機器である。データ送受信回路20は、データ
送受信装置19からの送信データを一定の伝送速度(例
えば5Mbps )で他の機器に送出する機能と、他の機器か
らの一定の伝送速度(例えば5Mbps )のデータを受信す
る機能を持ち、この送信時と受信時の二つの状態を切り
替えて動作する。データ送受信回路20の送受信信号は
共通の平衡信号線で引き出される。EMIフィルタ21
は、図8における平衡入出力型EMIフィルタと同一の
機能を持ち、信号周波数帯域(5MHz)を伝送し、遮断周
波数(例えば50MHz )以上の周波数帯域の信号を減衰す
る機能を有し、データ送受信回路20と平衡信号線とL
AN端子22との間に挿入される。
【0072】図9において、データ送受信回路20は、
送信時においては低い出力インピーダンス(数Ω程度)
を持ち、受信時における入力インピーダンスは容量性高
インピーダンス(30pFと2kΩの並列)となる。また、E
MIフィルタ21の誘導性インピーダンス素子5の値
は、EMIフィルタ21の低域通過フィルタがデータ送
受信装置の受信時入力インピーダンスで終端された場合
の並列容量成分を信号周波数帯域(5MHz)において打ち
消すように設定される。従って、LAN端子22から見
たデータ送受信装置の受信時の信号周波数帯域(5MHz)
における入力インピーダンスの並列容量成分は小さくな
る。また、送信時及び受信時のいずれの場合にも、遮断
周波数(例えば50MHz )以上の周波数帯域の信号を減衰
することで、LAN端子22から外部に引き出される伝
送線路からの不要電磁波の放射を抑えることができる。
【0073】なお、EMIフィルタとして、図6及び図
7に示すEMIフィルタを用いても同様な効果が得られ
る。また、データ伝送線路が不平衡型である場合には、
EMIフィルタは、図1、図4、図5に示すEMIフィ
ルタを用いることで同様な効果が得られる。
【0074】以上のように本発明の第7の実施の形態に
よれば、高い伝送速度において高い通信品質を確保する
とともに、不要電磁波の放射を低減したデータ伝送装置
を提供できる。
【0075】(第8の実施の形態)次に図10は、本発
明の第8の実施の形態におけるLANシステムの基本的
構成を示すものであり、図9に示すデータ送受信装置を
n台接続したLANシステムを示すものである。図10
において、23はツイストペア線、24a及び24bは
終端抵抗を示す。
【0076】図10において、n台のデータ送受信装置
19−1乃至19−nは、ツイストペア線23によって
バス型LANシステムとして接続されている。ツイスト
ペア線は、一般に、数m乃至数十m程度の長さで、一定
の特性インピーダンス(例えば100 Ω)を持ち、両端を
特性インピーダンスと同一の終端抵抗24a及び24b
で終端されている。
【0077】バス型LANシステムにおいては、一般
に、1台のデータ送受信装置(例えば19−1)が送信
状態の場合、他のデータ送受信装置(19−2乃至19
−n)は受信状態となるように動作する。例えば、デー
タ送受信装置19−1がデータを送信し,データ送受信
装置19−2がデータを受信する場合には、受信状態の
データ送受信装置19−3乃至19−nが同一のツイス
トペア線上に並列に接続されている。すなわち、多数の
受信状態の入力インピーダンス(容量性高インピーダン
ス)が、一定の線路長を持ったツイストペア線を介して
並列に接続されることになる。このとき、各入力インピ
ーダンスの容量成分が大きい場合には、各LAN端子2
2−3乃至22−nにおいてインピーダンス不整合によ
る反射波が発生し波形歪みを生じ、その結果、通信を行
っているデータ送受信装置(19−1と19−2)の通
信品質を劣化させることになる。例えば、5Mbps 程度の
伝送速度において通信を行う場合、各入力インピーダン
スの容量成分を40pF程度以下に抑える必要がある。EM
Iフィルタ21−2乃至21−nは、図1乃至図8で説
明したようにデータ送受信回路20−2乃至20−nの
容量成分と低域通過フィルタの容量成分を打ち消し、L
AN端子22−2乃至22−nから見た入力インピーダ
ンスの容量成分を低く(30pF以下)抑えることができ
る。また、EMIフィルタ21−1乃至21−nは、各
データ送受信装置から出力される高い周波数成分(50MH
z 以上)を低減することで、ツイストペア線23から放
射される不要電磁波を低減することができる。
【0078】なお、LANシステムの構成や伝送速度は
上記の説明のものに限るものではなく、LANシステム
において、各データ送受信装置の入力インピーダンスの
容量成分を低減することで、同様な効果が得られる。
【0079】以上のように本発明の第8の実施の形態に
よれば、高い伝送速度において高い通信品質を確保する
とともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステム
を提供できる。
【0080】(第9の実施の形態)次に図11は、本発
明の第9の実施の形態におけるEMIフィルタの基本的
構成を示すものであり、図8における平衡入出力型EM
Iフィルタにおいて、コイルと抵抗の直列接続回路で構
成された誘導性インピーダンス素子の値を外部から制御
(切り替え)できる構成としたものである。図11にお
いて、L3とR3及びL4とR4はそれぞれ誘導性イン
ピーダンス素子を構成し、25は切り替え回路、26は
外部制御端子を示す。
【0081】図11において、切り替え回路25及び外
部制御端子26以外の動作は、図8と同様な動作を行
う。切り替え回路25は,外部制御端子26からの制御
信号に従って、L3とR3、L4とR4又は無接続のい
ずれかを選択するように動作する。
【0082】ここで、誘導性インピーダンス素子を構成
するLとRの選び方により、容量性高インピーダンスで
終端された場合(受信状態)に容量成分を十分低くする
ように設定した場合は伝送損失は比較的大きく(1乃至
2dB程度)なり、また、逆に伝送損失を更に小さく(例
えば0.5dB以下)するように設定すると容量成分を十
分低くできないという傾向がある。ここでは、L3とR
3は容量性高インピーダンスで終端された場合(受信状
態)に容量成分を十分低くするように設定され、L4と
R4はL3とR3の場合に比べて容量成分は大きくなる
が伝送損失が小さくなるように設定される。また、無接
続を選択した場合は、誘導性インピーダンス素子がない
通常の低域通過フィルタとして動作する。
【0083】なお、誘導性インピーダンス素子(L3と
R3、L4とR4、切り替え回路25)は、第1入出力
端子の正側14と第1入出力端子の負側15との間に挿
入しても同様な効果が得られる。また、二つの誘導性イ
ンピーダンス素子を第1入出力端子の正側14と第1入
出力端子の負側15との間及び第2入出力端子の正側1
6と第2入出力端子の負側17との間の両方に挿入して
も同様な効果が得られる。
【0084】以上のように本発明の第9の実施の形態に
よれば、終端されるインピーダンス値に対して最適な誘
導性インピーダンス値を設定することができる。
【0085】(第10の実施の形態)次に図12は、本
発明の第10の実施の形態におけるデータ伝送装置の基
本的構成を示すものであり、図9におけるデータ送受信
装置19に、図11に示すEMIフィルタを備えて、最
適な誘導性インピーダンス値を設定する機能を付加した
ものである。図12において、27はEMIフィルタ、
28は送受信状態信号を示す。
【0086】図12において、EMIフィルタ27及び
送受信状態信号28以外の動作は図9と同一の動作を行
う。データ送受信回路20は、送信状態、受信状態及び
待ち受け状態の三つの状態を持ち、各状態に対応した送
受信状態信号28を出力して、EMIフィルタ27の誘
導性インピーダンス値を制御する。図9と同様に、デー
タ送受信回路20のインピーダンスは、送信状態では低
インピーダンスであり、受信状態及び待ち受け状態では
容量性高インピーダンスである。ここで、送信状態にお
いてはEMIフィルタ27の誘導性インピーダンス値を
無接続として伝送損失を最も小さくし、待ち受け状態で
はEMIフィルタ27の誘導性インピーダンス値を並列
容量成分が最も小さくなるように設定し、受信状態では
EMIフィルタ27の誘導性インピーダンス値を並列容
量成分は待ち受け状態に比べわずかに大きいが伝送損失
が小さくなるように設定される。 なお、送受信状態の
数は上記に限るものではなく、更に多数の状態に対応し
て切り替えても同様な効果が得られる。
【0087】以上のように本発明の第10の実施の形態
によれば、受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な
誘導性インピーダンス値を設定することができるデータ
伝送装置を提供できる。
【0088】(第11の実施の形態)次に図13は、本
発明の第11の実施の形態におけるLANシステムの基
本的構成を示すものであり、図12に示すデータ送受信
装置19をn台接続したLANシステムを示すものであ
る。
【0089】図13において、例えば、データ送受信装
置19−1が送信状態、データ送受信装置19−2が受
信状態、データ送受信装置19−3乃至19−nが待ち
受け状態とする。この場合に、EMIフィルタ27−1
は、誘導性インピーダンス素子が無接続に設定され、E
MIフィルタ27−3乃至27−nは,誘導性インピー
ダンス素子の値が並列容量成分が最も小さくなるように
設定され、EMIフィルタ27−2は,誘導性インピー
ダンス素子の値が並列容量成分は待ち受け状態に比べわ
ずかに大きいが伝送損失が小さくなるように設定され
る。このように設定することにより、通信を行う二つの
データ送受信装置の間では損失の少ない信号伝送を行
い、かつ、他の待ち受け状態のデータ送受信装置の入力
インピーダンスの容量成分は極めて小さく設定されて反
射の発生を抑えることができる。
【0090】なお、LANシステムの構成や伝送速度は
上記の説明のものに限るものではなく、LANシステム
において、各データ送受信装置の入力インピーダンスを
最適な値に制御することで同様な効果が得られる。
【0091】以上のように本発明の第11の実施の形態
によれば、各々のデータ送受信装置が受信時及び送信時
のそれぞれの状態に最適な誘導性インピーダンス値を設
定することで、高い通信品質を確保するとともに、不要
電磁波の放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0092】(第12の実施の形態)次に図14(a)
は、本発明の第12の実施の形態におけるLANシステ
ムの基本的構成を示すものであり、図13におけるLA
Nシステムにおいて、送受信状態制御回路100 を用いた
ものである。
【0093】図14(a)において、送受信状態制御回
路100 及び送受信状態制御信号101−1及至101 −n以
外の動作は図13と同一の動作を行う。例えば、送受信
状態制御回路100 は、図14(b)に示すタイムテーブ
ル102 を有しており、これにより一定時間毎に各々のデ
ータ送受信装置19−1及至19−nの送受信状態を制
御する。図14(b)において、タイムテーブル102 は
合計(n−1)×(n−1)のタイムスロットからな
り、各々のタイムスロットは送信装置番号情報と受信装
置番号情報を有していて、装置番号情報のない装置は待
ち受け装置であることを送受信状態制御回路100 が認識
している。ここで、最初のタイムスロット103 に対して
は、送受信状態制御回路100 からの送受信状態制御信号
101 −1(例えば1kHz正弦波)によりデータ送受信
装置19−1が送信状態、送受信状態制御信号101 −2
(例えば2kHz正弦波)によりデータ送受信装置19
−2が受信状態、送受信状態制御信号101 −3及至101
−n(例えば3kHz正弦波)によりデータ送受信装置
19−3乃至19−nが待ち受け状態になる。ここで
は、データの衝突を避けるため、送信状態となるデータ
送受信装置が一つになるように送受信状態制御回路100
によって管理されることが望ましい。さてこのとき、E
MIフィルタ27−1は、誘導性インピーダンス素子が
無接続に設定され、EMIフィルタ27−3乃至27−
nは、誘導性インピーダンス素子の値が並列容量成分が
最も小さくなるように設定され、EMIフィルタ27−
2は誘導性インピーダンス素子の値が並列容量成分は待
ち受け状態に比べわずかに大きいが伝送損失が小さくな
るように設定される。このように設定することにより、
通信を行う二つのデータ送受信装置の間では損失の少な
い信号伝送を行い、かつ、他の待ち受け状態のデータ送
受信装置の入力インピーダンスの容量成分は極めて小さ
く設定されて反射の発生を抑えることができる。また、
各々のデータ送受信装置における誘導性インピーダンス
は、送受信状態制御回路100 の集中管理によってLAN
システムとして最適な値に設定できる。
【0094】なお、LANシステムの構成や送受信状態
の制御方法及び制御信号は上記の説明に限るものではな
い。例えば、送受信状態制御回路をある一つのデータ送
受信装置の内部に設置した構成としても同様な効果が得
られる。また、例えば、待ち受け状態の場合はEMIフ
ィルタ自体の接続を切断するように構成しても同様な効
果が得られる。
【0095】以上のように本発明の第12の実施の形態
によれば、各々のデータ送受信装置に対して、受信時及
び送信時のそれぞれの状態を集中管理を以て制御するこ
とで、各々のデータ送受信装置における誘導性インピー
ダンス値が、LANシステムとして最適な値に設定され
るため、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波
の放射を低減した信頼性の高いLANシステムを提供で
きる。
【0096】(第13の実施の形態)次に図15(a)
及び(b)は、図13に示した第11の実施の形態にお
けるLANシステム(例えば5Mbps )において、本発明
の第15の実施の形態におけるデータ信号波形、及びパ
ケット構成を示すものであり、図15(a)は、図13
の各々のデータ送受信装置19−1乃至19−nが送信
するデータの信号波形を示し、図15(b)はそのパケ
ット構成を示す。図15(a)において、104は受信装
置情報データ信号波形(例えば100kHz)、105 はユーザ
データ信号波形(例えば5MHz)、106 は受信終了情報デ
ータ信号波形(例えば5MHz)を示す。図15(b)にお
いて、107 は受信装置情報データ、108 はユーザデー
タ、109 は受信終了情報データを示す。
【0097】前記した図15においては、初期状態にお
いて、全てのデータ送受信装置は待ち受け状態であり、
誘導性インピーダンス値を並列容量成分が最も小さくな
るように設定されている。次にデータ送受信装置19−
1がデータ送受信装置19−2にデータを送信する場
合、データ送受信装置19−1は、送信状態となり、誘
導性インピーダンス値を無接続として伝送損失を最も小
さくなるように設定し、図15(a)及び(b)で示さ
れるパケット構成の信号を出力する。信号を出力した後
は、再度待ち受け状態となる。一方、データ送受信装置
19−2は、待ち受け状態から受信装置情報データ107
を受信し、データ送受信装置19−2宛のデータである
ことを認識すると受信状態となり、誘導性インピーダン
ス値を並列容量成分は待ち受け状態に比べわずかに大き
いが伝送損失が小さくなるように設定し、ユーザデータ
108 、受信終了情報データ109 を受信する。受信終了情
報データ109 を認識すると、再度待ち受け状態となる。
一方その他のデータ送受信装置19−3乃至19−nは
受信装置情報データ107 を受信し、自装置が受信でない
ことを認識し待ち受け状態のままである。
【0098】図15(a)で示される受信装置情報デー
タ信号波形104 は、ユーザデータ信号波形105 、受信終
了情報データ信号波形106 よりも周波数が低く、データ
送受信装置がデータ受信の際、伝送路上の反射の影響が
小さく受信上問題ない程度の周波数であるため、待ち受
け状態であっても受信が可能である。
【0099】このように、通信を行う二つのデータ送受
信装置の間では損失の少ない信号伝送を行い、かつ、他
の待ち受け状態のデータ送受信装置の入力インピーダン
スの容量成分は極めて小さく設定されて反射の発生を抑
えることができる。
【0100】なお、パケット構成は上記の説明のものに
限るものではなく、誘導性インピーダンス素子の設定ス
ピードによりパケットを分割し、受信装置情報データ1
07を先に送信しても同様の効果が得られる。また、受
信装置情報データ107の周波数は上記の説明に限るも
のではなく、反射が低く抑えられるものであるならば同
様の効果が得られる。また、データ受信装置が時間管理
を行い、待ち受け状態の設定を行うことにより受信終了
情報データ109 が無くても同様の効果が得られる。
【0101】以上のように本発明の第13の実施の形態
によれば、各々のデータ送受信装置が周波数の低い受信
装置情報データと受信終了情報データの送受信により、
受信時及び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導性イン
ピーダンス値を設定することで、高い通信品質を確保す
るとともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステ
ムを提供できる。
【0102】(第14の実施の形態)次に図16は、本
発明の第14の実施の形態におけるデータ伝送装置の基
本的構成を示すものである。図16において、図9と同
一の符号のものは同一の動作を行い、29は平衡入出力
型EMIフィルタ、30a及び30bは遮断周波数切り
替え回路、31は遮断周波数制御信号を示す。
【0103】図16において、平衡入出力型EMIフィ
ルタ29は、2組のT型低域通過フィルタ(L10、L
11とC10又はC11及びL20、L21とC20又
はC21)から構成され、遮断周波数切り替え回路30
a及び30bにより、C10とC20か又はC11とC
21のいずれかを選択することで、低域通過フィルタの
遮断周波数を切り替えることができる。データ送受信回
路20は、データ伝送速度を変化する機能を備えてお
り、その時のデータ伝送速度に対応した遮断周波数制御
信号31を出力する。したがって、平衡入出力型EMI
フィルタ29は、データ伝送速度に対応した遮断周波数
に制御される。
【0104】図16において、データ送受信回路20が
送信状態においては、送信信号の伝送速度が低い程、そ
の信号に含まれる高調波成分の周波数が低くなる。この
高調波成分を十分減衰させて不要電磁波の放射を抑える
ためには、EMIフィルタの遮断周波数を低く設定する
必要がある。同様に、受信状態において、伝送速度が低
い場合には、内部クロック信号が低い周波数となるた
め、そのクロック信号成分の漏洩を防止するためにはE
MIフィルタの遮断周波数を低く設定する必要がある。
ここで、受信状態において、EMIフィルタの遮断周波
数が低い場合(C10、C11、C20及びC21が大
きい場合)は、LAN端子22から見たデータ送受信装
置19の入力インピーダンスの容量成分は大きくなる
が、伝送速度が比較的低い場合は、反射による波形歪み
の影響を受けにくいため問題とならない。
【0105】以上のように本発明の第14の実施の形態
によれば、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数
を設定することで、高い通信品質を確保するとともに、
不要電磁波の放射を低減したデータ送受信装置を提供で
きる。
【0106】(第15の実施の形態)次に図17は、本
発明の第15の実施の形態におけるLANシステムの基
本的構成を示すものであり、図16に示すデータ送受信
装置をn台接続したLANシステムを示すものである。
【0107】図17において、例えば、伝送速度が変更
可能なデータ送受信装置(例えば最高伝送速度が5.0Mbp
s )をn台接続したLANシステムにおいて、最高伝送
速度の低い(例えば2.5Mbps )データ送受信装置19−
xが追加される場合は、例えば、マスターとなるデータ
送受信装置が、OSI基本参照モデルにおけるデータリ
ンク層において、データ送受信装置19−xが追加され
たことを検出し、各データ送受信装置に現在のLANシ
ステムに最適な伝送速度(例えば2.5Mbps )を通知して
伝送速度を変更する。それとともに、データ送受信回路
20−1乃至20−nから出力される遮断周波数制御信
号31−1乃至31−nにより、EMIフィルタ29−
1乃至29−nの遮断周波数は低く(例えば25MHz )設
定される。逆に、データ送受信装置19−xを削除する
場合は、各データ送受信装置に現在のLANシステムに
最適な伝送速度(例えば5.0Mbps )が通知され、EMI
フィルタ29−1乃至29−nの遮断周波数は高く(例
えば50MHz )設定される。
【0108】以上のように本発明の第15の実施の形態
によれば、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数
を設定することで、高い通信品質を確保するとともに、
不要電磁波の放射を低減したLANシステムを提供でき
る。
【0109】(第16の実施の形態)次に図18(a)
及び(b)は、図17に示した第15の実施のLANシ
ステム(例えば5Mbps )において、本発明の第16の実
施の形態におけるデータ信号波形、及びパケット構成を
示すものであり、図18(a)は、図17の各々のデー
タ送受信装置19−1乃至19−nが送信するデータの
信号波形を示し、図18(b)はそのパケット構成を示
す。図18(a)において、110 は伝送速度切り替え要
求データ信号波形(例えば100kHz)、111 はユーザデー
タ信号波形(例えば5MHz)を示す。図18(b)におい
て、112 は伝送速度切り替え要求データ、113 はユーザ
データを示す。
【0110】前記した図17においては、初期状態にお
いて、全てのデータ送受信装置は伝送速度が比較的低く
(例えば2.5Mbps )、遮断周波数は低く設定(例えば25
MHz)されている。次にデータ送受信装置19−1がL
ANシステム全体の伝送速度を高く(例えば5Mbps )す
る場合、データ送受信装置19−1は、図18で示され
る伝送速度切り替え要求データ112 (最低伝送周波数)
を出力後、遮断周波数を高く設定(例えば50MHz )し、
ユーザデータ113 を出力する。一方、データ送受信装置
19−2乃至19−nは、伝送速度切り替え要求データ
112 を受信すると、遮断周波数を高く設定し、ユーザデ
ータ113 を受信する。
【0111】図18(a)で示される伝送速度切り替え
要求データ信号波形110 は、ユーザデータ信号波形111
よりも周波数が低いため、データ送受信装置がデータ送
受信の際、不要電磁波は低く抑えられている。
【0112】なお、パケット構成は上記の説明のものに
限るものではなく、遮断周波数の設定スピードによりパ
ケットを分割し、伝送速度切り替え要求データ112 を先
に送信しても同様の効果が得られる。
【0113】また、伝送速度切り替え要求データの周波
数は上記の説明に限るものではなく、不要電磁波が低く
抑えられるものであるならば同様の効果が得られる。
【0114】また、伝送速度の変化は上記説明に限るも
のではなく、伝送速度を低くする場合でも同様の効果が
得られる。
【0115】以上のように本発明の第16の実施の形態
によれば、各々のデータ送受信装置が周波数の低い伝送
速度切り替え要求データの送受信により、その時のデー
タ伝送速度に適した遮断周波数を設定することで、高い
通信品質を確保するとともに、不要電磁波の放射を低減
したLANシステムを提供できる。
【0116】(第17の実施の形態)次に図19は、本
発明の第17の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示すものであり、図11における平衡入出力
型EMIフィルタにおいて、誘導性インピーダンス値の
制御(切り替え)に連動して、遮断周波数を変化できる
構成としたものである。図19において、図11及び図
14と同一の符号を付すものは同一の動作を行い、32
はEMIフィルタ、33は外部制御端子を示す。
【0117】図19において、切り替え回路25、誘導
性インピーダンス素子(L3とR3又はL4とR4)の
動作は、図11と同様な動作を行い、外部制御端子33
の信号により誘導性インピーダンス値(L3とR3又は
L4とR4)を切り替えられる。この切り替え動作に連
動して、2組のT型低域通過フィルタの遮断周波数を、
遮断周波数切り替え回路30a及び30bにより切り替
えることができる。ここで、図14において説明したよ
うに、EMIフィルタの遮断周波数が低く設定された場
合(C10、C11、C20及びC21の容量が大きい
側に切り替えられた場合)は、容量性高インピーダンス
負荷で終端した場合の容量成分は大きくなる。その場合
に、その時の容量成分に最適な誘導性インピーダンス値
が選択されるように構成される。
【0118】なお、誘導性インピーダンス素子(L3と
R3、L4とR4、切り替え回路25)は第1入出力端
子の正側14と第1入出力端子の負側15との間に挿入
しても同様な効果が得られる。また、二つの誘導性イン
ピーダンス素子を第1入出力端子の正側14と第1入出
力端子の負側15との間及び第2入出力端子の正側16
と第2入出力端子の負側17との間の両方に挿入しても
同様な効果が得られる。
【0119】以上のように本発明の第17の実施の形態
によれば、遮断周波数に対して最適な誘導性インピーダ
ンス素子のインピーダンス値を設定することができる。
【0120】(第18の実施の形態)次に図20は、本
発明の第18の実施の形態におけるデータ伝送装置の基
本的構成を示すものであり、図9におけるデータ送受信
装置19に、図19に示すEMIフィルタ32を備え
て、最適な遮断周波数と誘導性インピーダンス値を設定
する機能を付加したものである。図20において、34
は遮断周波数制御信号を示す。
【0121】図20において、EMIフィルタ32の遮
断周波数と誘導性インピーダンス値は、データ送受信回
路20の状態(送信又は受信)や伝送速度に対して最適
な値となるように、遮断周波数制御信号34を介して制
御される。
【0122】以上のように本発明の第18の実施の形態
によれば、データ伝送速度にデータ伝送速度に適した遮
断周波数と誘導性インピーダンス素子のインピーダンス
値を設定することで、高い通信品質を確保するととも
に、不要電磁波の放射を低減したデータ送受信装置を提
供できる。
【0123】(第19の実施の形態)次に図21は、本
発明の第19の実施の形態におけるLANシステムの基
本的構成を示すものであり、図20に示すデータ送受信
装置をn台接続したLANシステムを示すものである。
【0124】図21において、例えば、伝送速度が変更
可能なデータ送受信装置(例えば最高伝送速度が5.0Mbp
s )をn台接続したLANシステムにおいて、最高伝送
速度の低い(例えば2.5Mbps )データ送受信装置19−
xが追加される場合は、例えば、マスターとなるデータ
送受信装置が、OSI基本参照モデルにおけるデータリ
ンク層において、データ送受信装置19−xが追加され
たことを検出し、各データ送受信装置に現在のLANシ
ステムに最適な伝送速度(例えば2.5Mbps )を通知して
伝送速度を変更する。それとともに、データ送受信回路
20−1乃至20−nから出力される遮断周波数制御信
号34−1乃至34−nにより、EMIフィルタ32−
1乃至32−nの遮断周波数は低く(例えば25MHz )設
定される。逆に、データ送受信装置19−xを削除する
場合は、各データ送受信装置に現在のLANシステムに
最適な伝送速度(例えば5.0Mbps )が通知され、EMI
フィルタ32−1乃至32−nの遮断周波数は高く(例
えば50MHz )設定される。ここで、EMIフィルタ32
−1乃至32−nの誘導性インピーダンス値は、その時
の伝送速度(遮断周波数)に対して最適な値となり、受
信状態(待ち受け状態)のデータ送受信装置の入力イン
ピーダンスの容量成分が低く抑えられ、反射による波形
歪みがなく、高い通信品質が確保される。
【0125】以上のように本発明の第19の実施の形態
によれば、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数
を設定することで、高い通信品質を確保するとともに、
不要電磁波の放射を低減したLANシステムを提供でき
る。
【0126】(第20の実施の形態)次に図22(a)
及び(b)は、図21に示した第19の実施の形態にお
けるLANシステム(例えば5Mbps )において、本発明
の第20の実施の形態におけるデータ信号波形、及びパ
ケット構成を示すものであり、図22(a)は、図18
の各々のデータ送受信装置19−1乃至19−nが送信
するデータの信号波形を示し、図22(b)はそのパケ
ット構成を示す。図22(a)において、114は受信装
置情報データ信号波形(最低伝送周波数)、115 は伝送
速度切り替え要求データ信号波形(最低伝送周波数)、
116 はユーザデータ信号波形(例えば5MHz)、117 は受
信終了情報データ信号波形(例えば5MHz)を示す。図2
2(b)において、118 は受信装置情報データ、119 は
伝送速度切り替え要求データ、120 はユーザデータ、12
1 は受信終了情報データを示す。
【0127】前記した図21においては、初期状態にお
いて、全てのデータ送受信装置は待ち受け状態であり、
誘導性インピーダンス値を並列容量成分が最も小さくな
るように設定されており、かつ、伝送速度が比較的低く
(例えば2.5Mbps )、遮断周波数は低く設定(例えば25
MHz )されている。次にデータ送受信装置19−1が伝
送速度を高く(例えば5Mbps )し、データ送受信装置1
9−2にデータを送信する場合、データ送受信装置19
−1は送信状態となり、誘導性インピーダンス値を無接
続として伝送損失を最も小さくなるように設定し、図2
2(b)で示される受信装置情報データ118 (最低伝送
周波数)、伝送速度切り替え要求データ119 (最低伝送
周波数)を出力後、遮断周波数を高く設定し(例えば50
MHz )、ユーザデータ120 、受信終了情報データ121 を
出力する。信号を出力した後は、再度待ち受け状態とな
る。一方、データ送受信装置19−2は、待ち受け状態
から受信装置情報データ118 を受信し、データ送受信装
置19−2宛のデータであることを認識すると受信状態
となり、誘導性インピーダンス値を並列容量成分は待ち
受け状態に比べわずかに大きいが伝送損失が小さくなる
ように設定し、伝送速度切り替え要求データ119 を受信
すると、遮断周波数を高く設定し、ユーザデータ120 、
受信終了情報データ121 を受信する。受信終了情報デー
タ121 を認識すると、再度待ち受け状態となる。また、
その他のデータ送受信装置19−3乃至19−nは、受
信装置情報データ118 を受信し、自装置が受信でないこ
とを認識し待ち受け状態のままであり、伝送速度切り替
え要求データ119 を受信すると遮断周波数を高く設定す
る。
【0128】図22(a)で示される受信装置情報デー
タ信号波形114 は、ユーザデータ信号波形116 、受信終
了情報データ信号波形117 よりも周波数が低く、データ
送受信装置がデータ受信の際、伝送路上の反射の影響が
小さく受信上問題ない程度の周波数であるため、待ち受
け状態であっても受信が可能である。また、伝送速度切
り替え要求データ信号波形115 は、ユーザデータ信号波
形116 、受信終了情報データ信号波形117 よりも周波数
が低いため、データ送受信装置がデータ送受信の際、不
要電磁波は低く抑えられている。
【0129】なお、パケット構成は上記の説明のものに
限るものではなく、誘導性インピーダンス素子の設定ス
ピード、遮断周波数の設定スピードによりパケットを分
割し、受信装置情報データ118 、伝送速度切り替え要求
データ119 を先に送信しても同様の効果が得られる。ま
た、受信装置情報データ、及び伝送速度切り替え要求デ
ータの周波数は上記の説明に限るものではなく、反射、
不要電磁波が低く抑えられるものであるならば同様の効
果が得られる。また、受信装置情報データ118、伝送速
度切り替え要求データ119 の送信順序を逆にしても同様
の効果が得られる。また、データ受信装置が時間管理を
行い、待ち受け状態の設定を行うことにより受信終了情
報データ121 が無くても同様の効果が得られる。また、
伝送速度の変化は上記説明に限るものではなく、伝送速
度を低くする場合でも同様の効果が得られる。
【0130】以上のように本発明の第20の実施の形態
によれば、各々のデータ送受信装置が周波数の低い受信
装置情報データ、伝送速度切り替え要求データと受信終
了情報データの送受信により、受信時及び送信時のそれ
ぞれの状態に最適な誘導性インピーダンス値の設定と、
その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定する
ことで、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波
の放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0131】
【発明の効果】以上のように本発明は、低域通過フィル
タの容量成分を打ち消すことができる。
【0132】また、広帯域な周波数範囲にわたって低域
通過フィルタの容量成分を打ち消すことができるEMI
フィルタを提供できる。
【0133】また、低域通過フィルタの容量成分を打ち
消すことができる平衡入出力型EMIフィルタを提供で
きる。
【0134】また、広帯域な周波数範囲にわたって低域
通過フィルタの容量成分を打ち消すことができる平衡入
出力型EMIフィルタを提供できる。
【0135】また、高い伝送速度において高い通信品質
を確保するとともに、不要電磁波の放射を低減したデー
タ伝送装置を提供できる。
【0136】また、最適な誘導性インピーダンス値を設
定することができる。
【0137】また、受信時及び送信時のそれぞれの状態
に最適な誘導性インピーダンス値を設定することができ
るデータ伝送装置を提供できる。
【0138】また、各々のデータ送受信装置が受信時及
び送信時のそれぞれの状態に最適な誘導性インピーダン
ス値を設定することで、高い通信品質を確保するととも
に、不要電磁波の放射を低減したLANシステムを提供
できる。
【0139】また、各々のデータ送受信装置に対して、
受信時及び送信時のそれぞれの状態を集中管理を以て制
御することで、各々のデータ送受信装置における誘導性
インピーダンス値が、LANシステムとして最適な値に
設定されるため、高い通信品質を確保するとともに、不
要電磁波の放射を低減した信頼性の高いLANシステム
を提供できる。
【0140】また、各々のデータ送受信装置に対して、
受信時及び送信時のそれぞれの状態を、周波数の低い受
信装置情報データと受信終了情報データの送受信によ
り、誘導性インピーダンス素子のインピーダンス値を制
御することで、各々のデータ送受信装置における誘導性
インピーダンス値が、LANシステムとして最適な値に
設定されるため、高い通信品質を確保するとともに、不
要電磁波の放射を低減した信頼性の高いLANシステム
を提供できる。
【0141】また、その時のデータ伝送速度に適した遮
断周波数を設定することで、高い通信品質を確保すると
ともに、不要電磁波の放射を低減したデータ送受信装置
を提供できる。
【0142】また、その時のデータ伝送速度に適した遮
断周波数を設定することで、高い通信品質を確保すると
ともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステムを
提供できる。
【0143】また、各々のデータ送受信装置に対して、
周波数の低い伝送速度切り替え要求データの送受信によ
り、その時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定
することで、高い通信品質を確保するとともに、不要電
磁波の放射を低減したLANシステムを提供できる。
【0144】また、遮断周波数に対して最適な誘導性イ
ンピーダンス素子のインピーダンス値を設定することが
できる。
【0145】また、データ伝送速度にデータ伝送速度に
適した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子のインピ
ーダンス値を設定することで、高い通信品質を確保する
とともに、不要電磁波の放射を低減したデータ送受信装
置を提供できる。
【0146】また、データ伝送速度にデータ伝送速度に
適した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子のインピ
ーダンス値を設定することで、高い通信品質を確保する
とともに、不要電磁波の放射を低減したLANシステム
を提供できる。
【0147】また、各々のデータ送受信装置に対して、
周波数の低い受信装置情報データ、伝送速度切り替え要
求データと受信終了情報データの送受信により、誘導性
インピーダンス素子のインピーダンス値の制御と低域通
過フィルタの遮断周波数値の制御を行うことで、各々の
データ送受信装置における誘導性インピーダンス値が、
LANシステムとして最適な値に設定され、また、その
時のデータ伝送速度に適した遮断周波数を設定されるこ
とで、高い通信品質を確保するとともに、不要電磁波の
放射を低減したLANシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図2】(a)第1の実施の形態におけるEMIフィル
タの動作説明のための回路図 (b)第1の実施の形態におけるEMIフィルタの動作
説明のための特性図
【図3】(a)第1の実施の形態におけるEMIフィル
タの動作説明のための回路図 (b)第1の実施の形態におけるEMIフィルタの動作
説明のための特性図
【図4】第2の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図5】第3の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図6】第4の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図7】第5の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図8】第6の実施の形態におけるEMIフィルタの基
本的構成を示す回路図
【図9】第7の実施の形態におけるデータ送受信装置の
基本的構成を示すブロック図
【図10】第8の実施の形態におけるLANシステムの
基本的構成を示すブロック図
【図11】第9の実施の形態におけるEMIフィルタの
基本的構成を示す回路図
【図12】第10の実施の形態におけるデータ送受信装
置の基本的構成を示すブロック図
【図13】第11の実施の形態におけるLANシステム
の基本的構成を示すブロック図
【図14】(a)第12の実施の形態におけるLANシ
ステムの基本的構成を示すブロック図 (b)第12の実施の形態におけるタイムテーブルの一
覧図
【図15】(a)第13の実施の形態におけるLANシ
ステムにおけるデータ信号波形図 (b)第13の実施の形態におけるLANシステムにお
けるパケット構成図
【図16】第14の実施の形態におけるデータ送受信装
置の基本的構成を示すブロック図
【図17】第15の実施の形態におけるLANシステム
の基本的構成を示すブロック図
【図18】(a)第13の実施の形態におけるLANシ
ステムにおけるデータ信号波形図 (b)第13の実施の形態におけるLANシステムにお
けるパケット構成図
【図19】第17の実施の形態におけるEMIフィルタ
の基本的構成を示す回路図
【図20】第18の実施の形態におけるデータ送受信装
置の基本的構成を示すブロック図
【図21】第19の実施の形態におけるLANシステム
の基本的構成を示すブロック図
【図22】(a)第13の実施の形態におけるLANシ
ステムにおけるデータ信号波形図 (b)第13の実施の形態におけるLANシステムにお
けるパケット構成図
【符号の説明】
1 第1入出力端子 2 第2入出力端子 3 アース端子 4 EMIフィルタ 5 誘導性インピーダンス素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 島 博 幸 石川県金沢市彦三町二丁目1番45号 株式 会社松下通信金沢研究所内 (72)発明者 高 野 敏 幸 石川県金沢市彦三町二丁目1番45号 株式 会社松下通信金沢研究所内 (72)発明者 角 義 明 石川県金沢市彦三町二丁目1番45号 株式 会社松下通信金沢研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルとコンデンサにより構成される低
    域通過フィルタを備えたEMIフィルタであって、第1
    入出力端子又は第2入出力端子のいづれか一方とアース
    端子との間に、低域通過フィルタの容量性インピーダン
    スを打ち消すための誘導性インピーダンス素子を備えた
    ことを特徴とするEMIフィルタ。
  2. 【請求項2】 コイルとコンデンサにより構成される低
    域通過フィルタを備えたEMIフィルタであって、第1
    入出力端子とアース端子との間及び第2入出力端子とア
    ース端子との間の両方に、低域通過フィルタの容量性イ
    ンピーダンスを打ち消すための複数の誘導性インピーダ
    ンス素子を備えたことを特徴とするEMIフィルタ。
  3. 【請求項3】 低域通過フィルタの容量性インピーダン
    スを打ち消すための誘導性インピーダンス素子として、
    コイルと抵抗の直列接続回路を備えたことを特徴とする
    請求項1又は2記載のEMIフィルタ。
  4. 【請求項4】 コイルとコンデンサにより構成された2
    組の低域通過フィルタを備えた平衡入出力型EMIフィ
    ルタであって、第1入出力端子の正側と負側との間又は
    第2入出力端子の正側と負側との間のいずれか一方に、
    低域通過フィルタの容量性インピーダンスを打ち消すた
    めの誘導性インピーダンス素子を備えたことを特徴とす
    るEMIフィルタ。
  5. 【請求項5】 コイルとコンデンサにより構成された2
    組の低域通過フィルタを備えた平衡入出力型EMIフィ
    ルタであって、第1入出力端子の正側と負側との間と第
    2入出力端子の正側と負側との間の両方に、低域通過フ
    ィルタの容量性インピーダンスを打ち消すための複数の
    誘導性インピーダンス素子を備えたことを特徴とするE
    MIフィルタ。
  6. 【請求項6】 低域通過フィルタの容量性インピーダン
    スを打ち消すための誘導性インピーダンス素子として、
    コイルと抵抗の直列接続回路を備えたことを特徴とする
    請求項3又は4記載のEMIフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のEMIフィルタを
    信号伝送線路に備えたことを特徴とするデータ送受信装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のデータ送受信装置を複数
    台接続したことを特徴とするLANシステム。
  9. 【請求項9】 低域通過フィルタの容量性インピーダン
    スを打ち消すための誘導性インピーダンス素子のインピ
    ーダンス値を外部から制御する手段を備えたことを特徴
    とする請求項1乃至6記載のEMIフィルタ。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のEMIフィルタを信号
    伝送線路に備え、受信時及び送信時のそれぞれの状態に
    最適な誘導性インピーダンス値を設定することを特徴と
    するデータ送受信装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のデータ送受信装置を
    複数台接続し、各々のデータ送受信装置が受信時及び送
    信時のそれぞれの状態に最適な誘導性インピーダンス値
    を設定することを特徴とするLANシステム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のLANシステムであ
    って、各々のデータ送受信装置に対して、受信時及び送
    信時のそれぞれの状態を制御する送受信状態制御手段を
    備えたことを特徴とするLANシステム。
  13. 【請求項13】請求項11記載のLANシステムにおい
    て、周波数の低い受信装置情報データと受信終了情報デ
    ータの送受信により、誘導性インピーダンス素子のイン
    ピーダンス値を制御することを特徴とするLANシステ
    ム。
  14. 【請求項14】 データ伝送速度を変化できる機能を備
    えたデータ送受信装置であって、低域通過フィルタの遮
    断周波数を外部から制御する手段を備えたEMIフィル
    タを信号伝送線路に備え、その時のデータ伝送速度に適
    した遮断周波数を設定することを特徴とするデータ送受
    信装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のデータ送受信装置を
    複数台接続し、各々のデータ送受信装置がその時のデー
    タ伝送速度に適した遮断周波数を設定することを特徴と
    するLANシステム。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のLANシステムにお
    いて、周波数の低い伝送速度切り替え要求データの送受
    信により、低域通過フィルタの遮断周波数値を制御する
    ことを特徴とするLANシステム。
  17. 【請求項17】 低域通過フィルタの遮断周波数を外部
    から制御する手段を備えた請求項1乃至6記載のEMI
    フィルタであって、低域通過フィルタの容量性インピー
    ダンスを打ち消すための誘導性インピーダンス素子のイ
    ンピーダンス値を前記遮断周波数の制御に連動してその
    時の遮断周波数に対して最適な値に設定する手段を備え
    たことを特徴とする請求項1乃至6記載のEMIフィル
    タ。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のEMIフィルタを信
    号伝送線路に備え、その時のデータ伝送速度と受信時及
    び送信時とのそれぞれの状態に適した遮断周波数と誘導
    性インピーダンス素子のインピーダンス値を設定するこ
    とを特徴とするデータ送受信装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載のデータ送受信装置を
    複数台接続し、各々のデータ送受信装置がその時のデー
    タ伝送速度と受信時及び送信時とのそれぞれの状態に適
    した遮断周波数と誘導性インピーダンス素子のインピー
    ダンス値を設定することを特徴とするLANシステム。
  20. 【請求項20】 請求項19記載のLANシステムにお
    いて、周波数の低い受信装置情報データ、伝送速度切り
    替え要求データと受信終了情報データの送受信により、
    誘導性インピーダンス素子のインピーダンス値の制御と
    低域通過フィルタの遮断周波数値の制御を行うことを特
    徴とするLANシステム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003008153A (ja) * 2001-06-19 2003-01-10 Taiyo Yuden Co Ltd 電子回路装置及びローパスフィルタ
CN100426667C (zh) * 2005-09-21 2008-10-15 东南大学 电力系统自动化设备电磁干扰抑制器
CN110504949A (zh) * 2019-07-23 2019-11-26 中国航空无线电电子研究所 用于时钟缓存器芯片的emi防护电路
WO2022123707A1 (ja) * 2020-12-10 2022-06-16 三菱電機株式会社 信号伝送システム

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