JPH11177360A - 増幅器 - Google Patents

増幅器

Info

Publication number
JPH11177360A
JPH11177360A JP9346264A JP34626497A JPH11177360A JP H11177360 A JPH11177360 A JP H11177360A JP 9346264 A JP9346264 A JP 9346264A JP 34626497 A JP34626497 A JP 34626497A JP H11177360 A JPH11177360 A JP H11177360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amplifier
output voltage
inverting
voltage
inverting amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9346264A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaya Chiba
孝也 千葉
Satoshi Ide
聡 井出
Satoru Matsuyama
哲 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP9346264A priority Critical patent/JPH11177360A/ja
Publication of JPH11177360A publication Critical patent/JPH11177360A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅器に関し、入力信号振幅に対するダイ
ナミック・レンジが大きい増幅器を提供する。 【解決手段】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続
した反転増幅器に対して、該反転増幅器の入力端子と出
力端子間に抵抗を接続し、該反転増幅器の入力端子と奇
数段目の該単位の反転増幅器の出力端子間に可変インピ
ーダンス素子を接続し、該反転増幅器の奇数段目の該単
位の反転増幅器の出力電圧をボトム検出した電圧と、ボ
トム検出する前の該単位の反転増幅器の出力電圧とを合
成した電圧によって、該可変インピーダンス素子のイン
ピーダンスを制御するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光伝送用受
信機に用いられる増幅器に係り、特に、入力信号振幅に
対するダイナミック・レンジが大きい増幅器に関する。
【0002】光伝送用受信機における増幅器は、フォト
・ダイオードによって受信光信号から電気変換された電
流信号を入力とし、その電流信号を電圧信号に変換す
る。そして、受信機の初段増幅器であるから低雑音であ
ることが必要であり、又、入力されるパルス信号を忠実
に増幅するために広帯域であることが必要である。
【0003】更に、当該光伝送用受信機が接続される光
伝送路の伝送距離の長短によって、受信光信号の振幅は
大幅に変わり、従って、増幅器の入力である電流信号の
振幅もそれに応じて変化するが、このような入力信号振
幅の変動に対するダイナミック・レンジの広さも必要で
ある。
【0004】
【従来の技術】図9は、従来の技術(その1)で、基本
的な構成の伝達インピーダンス型の増幅器である。
【0005】図9において、1はフォト・ダイオード、
2は入力と出力が逆位相である反転増幅器、3は該反転
増幅器2の出力端子から入力端子への帰還抵抗である。
そして、該反転増幅器2及び帰還抵抗3によって伝達イ
ンピーダンス型の増幅器が構成される。
【0006】又、12は該フォト・ダイオード1から該
増幅器の入力端子を見た時の浮遊容量である。ここで、
該反転増幅器2自体の利得を−G、該帰還抵抗3の抵抗
値をRF 、該浮遊容量12の容量値をCINとし、ボルツ
マン定数をk、絶対温度をT、円周率をπとすれば、伝
達インピーダンス型増幅器の低周波領域の入力換算雑音
電流密度iN と帯域Bは次の式で与えられる。
【0007】 iN =√(4kT/RF ) 〔式1〕 B=G/(2πRF IN) 〔式2〕 従って、増幅器を低雑音化するためには帰還抵抗3の抵
抗値RF を大きく設定する必要があり、増幅器の帯域を
広くするためには反転増幅器2の利得の絶対値Gを大き
くする必要がある。
【0008】一方、伝達インピーダンス型増幅器の出力
電圧Vo と入力電流IINの関係(正確には直流出力電圧
O と直流入力電流IINの関係というべきである。この
ことが理解されていることを前提に、以降でも単に入力
電流及び出力電圧と記載する。)は、増幅器が直線領域
で動作している時には、次の式で与えられる。
【0009】 VO =−IINF 〔式3〕 このように、出力電圧VO が入力電流IINと帰還抵抗3
の抵抗値RF の乗算に等しいことから、図9の構成の増
幅器を伝達インピーダンス型増幅器という訳である。従
って、図9の帰還抵抗のように増幅器の入力端子と出力
端子との間に接続されるインピーダンスのことを、通
常、伝達インピーダンスと呼ぶことがある。
【0010】既述の如く、増幅器を低雑音化するために
帰還抵抗3の抵抗値RF を大きく設定しているから、入
力電流の振幅が大きくなると出力電圧の振幅は飽和しや
すい。
【0011】図10は、図9の構成の入力電流−出力電
圧特性を示す図で、図10(イ)は入力電流−出力電圧
特性そのものを示し、図10(ロ)は飽和によるパルス
波形の変化を示している。
【0012】図10(イ)において縦軸は出力電圧
O 、横軸は入力電流IINである。そして、増幅器が直
線領域にある場合、即ちIINが図示の飽和電流IS より
小さい領域では出力電圧VO と入力電流IINの関係は上
記〔式3〕で表されるので、出力電圧は入力電流に対し
て図示の如く負勾配の直線になる。一方、増幅器が飽和
領域にある場合、即ちIINが図示のIS より大きい領域
では出力電圧VO は一定値となる。実際には図10
(イ)のように折れ線特性にはならず、飽和電流IS
前後で徐々に傾斜が変化するが、飽和を強調して図示す
るために折れ線で表現している。
【0013】飽和によるパルス波形の変化を示す図10
(ロ)において、出力電圧VO を表す図においては、縦
軸が出力電圧VO 、横軸が時間tであり、入力電流IIN
を表す図においては、見かけ上の横軸が入力電流IIN
見かけ上の縦軸が時間tである。そして、入力電流の振
幅が飽和点の電流IS より大きい場合を示している。
【0014】もし、増幅器が飽和しないものとすると、
入力電流IINに比例した出力電圧が生ずるので、出力電
圧VO の波形は図10(ロ)の太い破線のようになる
(一部は太い実線と重なっている。)。即ち、出力波形
に劣化はない。
【0015】一方、増幅器が飽和電流IS で飽和すれ
ば、出力電圧VO は飽和電流IS に対応する振幅以上に
は変化しないので、出力電圧VO の波形は図10(ロ)
の太い実線のようになる。即ち、出力波形のデューティ
比が変動して波形が劣化する。
【0016】このように、基本的な構成の伝達インピー
ダンス型増幅器ではダイナミック・レンジが狭い。図1
1は、従来の技術(その2)で、図9の構成の伝達イン
ピーダンス型増幅器に可変インピーダンス素子を付加し
て、入力電流振幅が大きくなって出力電圧振幅が大きく
なる毎に、即ち1ビット毎に伝達インピーダンスを低下
させてダイナミック・レンジを広げるものである。
【0017】図11において、1はフォト・ダイオー
ド、2は入力と出力が逆位相である反転増幅器、3は該
反転増幅器2の出力端子から入力端子への帰還抵抗、4
はNチャネル型MOS(Metal Oxide Semiconductor )
型トランジスタ、5は出力電圧VO を反転した電圧を該
Nチャネル型MOSトランジスタ4のゲートに供給して
該Nチャネル型MOSトランジスタ4のドレイン−ソー
ス間のインピーダンスを制御する制御増幅器である。そ
して、該反転増幅器2、帰還抵抗3、Nチャネル型MO
Sトランジスタ4及び制御増幅器5によって伝達インピ
ーダンス型の増幅器が構成される。
【0018】図11の構成において、入力電流IINが大
きくなって出力電圧VO の絶対値が小さくなると、該制
御増幅器5の出力電圧が上昇して該Nチャネル型MOS
トランジスタ4のドレイン−ソース間のインピーダンス
を低下させる。該Nチャネル型MOSトランジスタ4の
ドレイン−ソース間のインピーダンスは該帰還抵抗3に
並列接続されているから、この時の伝達インピーダンス
は該帰還抵抗3の抵抗値RF と該MOSトランジスタの
ドレイン−ソース間のインピーダンスとの幾何平均に等
しくなり、伝達インピーダンスが低下する。従って、図
9の構成によって増幅器のダイナミック・レンジを広げ
ることが可能である。
【0019】図12は、図11の構成の入力電流−出力
電圧特性を示す図である。図12に示す如く、出力電圧
は、入力電流IINが小さい間は伝達インピーダンスRF
の傾斜で変化し、該Nチャネル型MOSトランジスタ4
がオンする振幅になると該帰還抵抗3の抵抗値RF と該
MOSトランジスタ4のドレイン−ソース間のインピー
ダンスの並列インピーダンスで決まる伝達インピーダン
スの傾斜で変化するようになり、最後に該反転増幅器2
の飽和によって出力電圧VO は一定になる。尚、実際に
は図12のような折れ線特性にはならず、徐々に傾斜が
小さくなってゆくが、図11の構成によってダイナミッ
ク・レンジが広がることを強調するために折れ線で図示
している。そして、ダイナミック・レンジの拡大分は図
12に矢印で示されているレベル範囲である。
【0020】このようにダイナミック・レンジを広げる
ことは可能であるが、図11の構成にも不都合なことが
ある。即ち、出力電圧VO が小さくなることに応じて該
Nチャネル型MOSトランジスタ4がオフからオンに変
わる時には応答が早いために、即ち伝達インピーダンス
が抵抗性のために、出力電圧VO の立ち下がり部の波形
には劣化が少ない。
【0021】しかし、出力電圧VO が最低値から立ち上
がっていって該制御増幅器5の出力電圧が低下してゆく
時、該Nチャネル型MOSトランジスタ4のオンからオ
フへの変化に遅延があるために、出力電圧VO の立ち上
がりが遅れて波形劣化を生ずる。
【0022】図13は、図11の構成の大入力時の出力
波形を示す図で、上記波形劣化を示している。図13に
おいて、縦軸は出力電圧VO 、横軸は時間tである。そ
して、太い破線(立ち下がり部とボトム部で太い実線と
重なっている。)が望ましい出力電圧VO の波形、太い
実線が図11の構成の実際の出力電圧VO の波形であ
る。この図に示すように、立ち下がり部では該Nチャネ
ル型MOSトランジスタ4のインピーダンス変化が高速
なので波形劣化は少ないが、立ち上がり部では該Nチャ
ネル型MOSトランジスタ4のインピーダンス変化に遅
延が生ずるために出力電圧VO の波形の立ち上がりに遅
延が生じて波形劣化が生ずる。
【0023】図14は、従来の技術(その3)で、図1
1の構成において出力端子と制御増幅器の間にボトム検
出回路を挿入した増幅器を示している。図14におい
て、1はフォト・ダイオード、2は入力と出力が逆位相
である反転増幅器、3は該反転増幅器2の出力端子から
入力端子への帰還抵抗、4はNチャネル型MOS(Meta
l Oxide Semiconductor )型トランジスタ、5は出力電
圧VO を反転した電圧を該MOSトランジスタ4のゲー
トに供給して該MOSトランジスタ4のドレイン−ソー
ス間のインピーダンスを制御する制御増幅器、6はボト
ム検出回路である。そして、該反転増幅器2、帰還抵抗
3、Nチャネル型MOSトランジスタ4、制御増幅器5
及びボトム検出回路6によって伝達インピーダンス型の
増幅器が構成される。
【0024】図14の構成の特徴は、該ボトム検出回路
6が一端出力電圧VO のボトムを検出した後は、入力信
号が継続している間は該Nチャネル型MOSトランジス
タ4のゲートには常に一定の電圧が供給され続けるため
に、該Nチャネル型MOSトランジスタ4のドレイン−
ソース間のインピーダンスもまた一定に保たれることで
ある。
【0025】図15は図14の構成の入力電流−出力電
圧特性を示す図である。図15において、縦軸は出力電
圧VO 、横軸は入力電流IINである。入力電流の振幅が
小さい間は、該Nチャネル型MOSトランジスタ4はオ
フしているために出力電圧VO は伝達インピーダンスR
F の傾斜で変化してゆく(図15にAで示してい
る。)。
【0026】更に、入力電流IINが大きくなって出力電
圧VO がボトム電圧に達すると該ボトム検出回路6が一
定の電圧を出力するようになり、該制御増幅器5を介し
て該Nチャネル型MOSトランジスタ4のゲートに一定
の電圧が供給されるようになる。従って、該Nチャネル
型MOSトランジスタ4のドレイン−ソース間のインピ
ーダンスは一定になるため、図14の構成の増幅器にお
ける伝達インピーダンスもまた一定になる。
【0027】そして、入力信号が継続している間は該ボ
トム検出回路6は一定の電圧を出力するので、入力信号
が継続している間は増幅器の伝達インピーダンスもまた
一定である。これが図15にBで示す特性である。
【0028】従って、図14の構成によってダイナミッ
ク・レンジは広がり、且つ、1ビット毎に該MOSトラ
ンジスタ4をオン・オフさせないために、出力電圧VO
の立ち上がり部でも波形劣化が少なくなる。
【0029】しかし、図14の構成でも新たな不都合が
生ずる。図16は、ボトム検出回路と応答波形を示す図
である。図16(イ)のボトム検出回路において、61
は差動増幅器、62はダイオード、63はコンデンサで
ある。
【0030】該差動増幅器61の入力電圧は図14の構
成における出力電圧VO である。出力電圧VO が低下し
てゆくと、該差動増幅器61の出力電圧が低下するの
で、該ダイオード62がオンし、該コンデンサ63の電
荷が放出されて、該コンデンサ63の端子電圧が低下す
る。
【0031】該コンデンサ63の低下した電圧が該差動
増幅器61の反転入力端子に帰還されるので、該差動増
幅器61の非反転入力端子に信号が印加され続ける間は
該コンデンサ63の端子電圧は図12の構成における出
力電圧VO のボトム電圧に保持される。従って、図14
の構成で伝達インピーダンスが一定に保たれ、ダイナミ
ック・レンジが広がると共に出力波形の劣化も改善され
る。これが、図16(ロ)の応答波形におけるボトム検
出電圧Vの平坦な部分における増幅器の特性である。
【0032】しかし、該ボトム検出回路6がボトム電圧
を検出するために遅延時間が生ずるために、実は、増幅
器の出力波形にアンダー・シュートが生ずるという問題
がある。
【0033】該コンデンサ63の容量をC、該差動増幅
器61への入力振幅をVC 、該コンデンサ63に流れる
放電電流をID とすると、該ボトム検出回路のボトム検
出時間τは次の式で与えられる。
【0034】 τ=CVC /ID 〔式4〕 従って、図16(ロ)に示す如く、ボトム電圧を検出す
る以前には、該ボトム検出回路6の出力電圧は十分に下
がりきらないために、図14の構成において該MOSト
ランジスタ4のドレイン−ソース間のインピーダンスが
高いままの時間帯が生ずる。
【0035】このため、図14の構成の増幅器の伝達イ
ンピーダンスが図15のAからBに切り替わるのが遅れ
て、増幅器の出力電圧にアンダー・シュートが生じて、
出力電圧VO の波形が劣化する。
【0036】尚、アンダー・シュートが生じた波形は、
本発明の実施の形態の出力波形を示す時に同時に示すこ
とにする。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】以上、複数の従来の技
術について解析すると、いずれについても波形劣化に関
する問題点があることが明らかである。
【0038】即ち、図9の基本的な伝達インピーダンス
型増幅器においては、ダイナミック・レンジが狭いとい
う問題がある。これに対して、図11の可変インピーダ
ンスを呈するNチャネル型MOSトランジスタを帰還抵
抗に並列に配置する構成においては、ダイナミック・レ
ンジが広がる代わりにNチャネル型MOSトランジスタ
のオンからオフへの切り替わりが遅いために出力電圧の
立ち上がり部で波形劣化が生ずるという問題があり、図
14のボトム検出回路の出力で可変インピーダンスを呈
するNチャネル型MOSトランジスタのドレイン−ソー
ス間のインピーダンスを制御する構成においては、やは
りダイナミック・レンジが広がる代わりに、ボトム検出
回路のボトム検出遅延時間のために、出力電圧に大きな
アンダー・シュートが生ずるという問題がある。
【0039】本発明は、かかる従来の技術の問題点に鑑
み、光伝送用受信機における増幅器において、特に、入
力信号振幅に対するダイナミック・レンジが大きく、且
つ、波形劣化が少ない増幅器を提供することを目的とす
る。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明の原理は、出力電
圧VO そのものと、出力電圧VO のボトムを検出した電
圧のいずれかによって、反転増幅器の入力端子と出力端
子との間に接続される固定の帰還抵抗に並列に配置す
る、可変インピーダンス素子であるMOSトランジスタ
のドレイン−ソース間のインピーダンスを制御するもの
である。
【0041】本発明の原理により、出力電圧VO そのも
のによってMOSトランジスタのドレイン−ソース間の
インピーダンスが制御される場合には、ボトム検出の遅
延時間の影響がなく、出力電圧VO をボトムを検出した
電圧によってMOSトランジスタのドレイン−ソース間
のインピーダンスが制御される場合には、MOSトラン
ジスタがオンからオフに移行する時の遅延時間の影響が
なくなる。
【0042】このため、ボトム検出の遅延時間の影響に
よって生ずるアンダー・シュートがなくなると共に、M
OSトランジスタのオンからオフへの切り替わりの遅延
時間の影響による波形劣化がなくなる。
【0043】しかも、出力電圧VO そのものによってM
OSトランジスタのドレイン−ソース間のインピーダン
スを制御する場合にも、出力電圧VO をボトムを検出し
た電圧によってMOSトランジスタのドレイン−ソース
間のインピーダンスが制御する場合にも、増幅器のダイ
ナミック・レンジは改善される。
【0044】従って、本発明の原理によって、増幅器の
ダイナミック・レンジを改善できると共に、出力電圧の
波形劣化を抑圧することができる増幅器を実現すること
が可能になる。
【0045】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態である。図1において、1はフォト・ダイオードであ
る。2は反転増幅器で、入力と出力の位相が反転の関係
にある単位の反転増幅器2−1、2−2、2─3によっ
て構成されている。3は帰還抵抗、4は可変インピーダ
ンス素子であるNチャネル型MOSトランジスタ、5は
入力と出力の位相が反転の関係にある制御増幅器、6は
ボトム検出回路、7及び8はそれぞれソース・フォロワ
を構成するPチャネル型MOSトランジスタ、9は該P
チャネル型MOSトランジスタ7及び8にバイアス電流
を供給する電流源である。
【0046】そして、該反転増幅器2、帰還抵抗3、N
チャネル型MOSトランジスタ4、制御増幅器5、ボト
ム検出回路6、Pチャネル型MOSトランジスタ7及び
8、電流源9によって増幅器が構成される。
【0047】図2は、図1の構成における該ボトム検出
回路6の入力電圧V1 と出力電圧V 2 を示す図で、図2
のCが該ボトム検出回路6の入力電圧V1 の波形を示
し、Dが出力電圧V2 の波形を示している。
【0048】そして、該ボトム検出回路6の入力電圧V
1 と出力電圧V2 が等しい電圧の時には、原理的には、
該Pチャネル型MOSトランジスタ7及び8からなる対
のソース・フォロワの出力電圧は該ボトム検出回路6の
入力電圧V1 (出力電圧V2)に等しくなる。
【0049】又、該ボトム検出回路6の入力電圧V1
該ボトム検出回路6の出力電圧V2より低い時には、原
理的には、該Pチャネル型MOSトランジスタ7及び8
からなる対のソース・フォロワの出力電圧は該ボトム検
出回路6の入力電圧V1 に等しくなる。
【0050】更に、該ボトム検出回路6の入力電圧V1
が該ボトム検出回路6の出力電圧V 2 より高い時には、
原理的には、該Pチャネル型MOSトランジスタ7及び
8からなる対のソース・フォロワの出力電圧は該ボトム
検出回路6の出力電圧V2 に等しくなる。
【0051】つまり、図2において、の時間帯では該
P型MOSトランジスタ7及び8からなる対のソース・
フォロワの出力電圧は該ボトム検出回路6の入力電圧V
1 (出力電圧V2 )に等しく、の時間帯では該Pチャ
ネル型MOSトランジスタ7及び8からなる対のソース
・フォロワの出力電圧は該ボトム検出回路6の入力電圧
1 に等しく、、、の時間帯では該Pチャネル型
MOSトランジスタ7及び8からなる対のソース・フォ
ロワの出力電圧は該ボトム検出回路6の出力電圧V2
等しく、、の時間帯では該Pチャネル型MOSトラ
ンジスタ7及び8からなる対のソース・フォロワの出力
電圧は該ボトム検出回路6の入力電圧V 1 (出力電圧V
2 )に等しくなる。
【0052】従って、該Pチャネル型MOSトランジス
タ7及び8からなる対のソース・フォロワの出力電圧
は、原理的には、該ボトム検出回路6のボトム検出遅延
時間がない場合の出力電圧になる。
【0053】このように、該Pチャネル型MOSトラン
ジスタ7及び8より成る対のソース・フォロワは、該ボ
トム検出回路6の入力電圧V1 と出力電圧V2 とを合成
するように作用するので、電圧合成回路と呼ぶことにす
る。
【0054】図3は、電圧合成回路の出力電圧を示す図
である。図3に示す如く、該対のソース・フォロワより
成る電圧合成回路の出力電圧は、ほぼ上において説明し
た電圧波形と類似の波形になっている。従って、図1の
構成における該Pチャネル型MOSトランジスタ7及び
8からなる電圧合成回路によって、該ボトム検出回路6
にボトム検出遅延時間がない場合の出力電圧が得られて
いることが判る。尚、原理的には、上記からの時間
帯では該電圧合成回路の出力電圧はほぼ一定の電圧にな
る筈であるが、該電圧合成回路を構成する該Pチャネル
型MOSトランジスタ7及び8における電流切り替えの
過渡現象によって若干の振幅変化が生じていることが図
3のシミュレーション結果に示されているが、この振幅
変化は図1の構成における該Nチャネル型MOSトラン
ジスタ4のドレイン−ソース間のインピーダンスには殆
ど影響がないと考えてよい。
【0055】図4は、図1の構成、図11の構成及び図
14の構成の出力電圧波形を示す図である。いずれも同
一条件によるシミュレーションの結果であり、図4のE
が図1の構成の出力電圧、Fが図11の構成の出力電
圧、Gが図14の構成の出力電圧である。
【0056】図11の構成の出力電圧Fは立ち上がり部
で波形劣化が大きい。又、図14の構成の出力電圧Gは
最初の立ち下がり部で大きくアンダー・シュートしてお
り、更に、出力振幅が他と比較して著しく小さくなって
いる。これは、該ボトム検出回路6がアンダー・シュー
トのレベルを保持してしまうために、該Nチャネル型M
OSトランジスタのインピーダンスが低くなり過ぎて、
振幅が低下するものである。
【0057】一方、図1の構成の出力電圧Eは最初の立
ち下がり部や立ち上がり部での波形劣化が小さいことが
よく判る。従って、図1の構成によって、ダイナミック
・レンジが広く、且つ、波形劣化が少ない増幅器を実現
できる。
【0058】尚、図4には図9の構成の出力波形を図示
していないが、それは、図9の構成ではダイナミック・
レンジが狭いことは図10にて説明しているため、無用
な波形を図示して図が煩雑になるのを避けるためであ
る。
【0059】図5は、本発明の第二の実施の形態であ
る。図5において、1はフォト・ダイオードである。2
は反転増幅器で、入力と出力の位相が反転の関係にある
単位の反転増幅器2−1、2−2、2─3によって構成
されている。3は帰還抵抗、4は可変インピーダンス素
子であるNチャネル型MOSトランジスタ、5aは入力
と出力の位相が非反転の関係にある制御増幅器(以降、
非反転型制御増幅器と記載する。)、6aはピーク検出
回路、10及び11はそれぞれソース・フォロワを構成
するNチャネル型MOSトランジスタ、9は該Nチャネ
ル型MOSトランジスタ10及び11にバイアス電流を
供給する電流源である。
【0060】そして、該反転増幅器2、帰還抵抗3、N
チャネル型MOSトランジスタ4、制御増幅器5a、ピ
ーク検出回路6a、Nチャネル型MOSトランジスタ1
0及び11、電流源9によって増幅器が構成される。
【0061】図5の構成と図1の構成で見かけ上違うと
ころは、図1の構成が奇数段目(図1では3段目)の単
位の反転増幅器の出力を取り出して該ボトム検出回路6
に供給し、該ボトム検出回路6の入力電圧と出力電圧を
該PチャネルMOSトランジスタ7及び8より成る電圧
合成回路によって合成し、該制御増幅器5を介して該N
チャネル型MOSトランジスタのゲートに供給している
のに対して、図5の構成では偶数段目(図5では2段
目)の単位の反転増幅器の出力を取り出して該ピーク検
出回路6aに供給し、該ピーク検出回路6aの入力電圧
と出力電圧を該NチャネルMOSトランジスタ10及び
11より成る電圧合成回路によって合成し、該非反転型
制御増幅器5aを介して該Nチャネル型MOSトランジ
スタ4に供給している点である。
【0062】上記のように、見かけ上は構成が異なって
いるが、図1の構成で反転増幅器2の出力電圧VO がボ
トムになる時点では図5の構成の単位の反転増幅器2−
2の出力電圧はピークになるので、該ピーク検出回路6
aを適用すると共に、該非反転型制御増幅器5aを適用
するものである。
【0063】従って、図5の構成の動作は図1の構成の
動作と本質的に同じであり、図2乃至図4によって説明
したのと同様に、図5の構成によってもダイナミック・
レンジが広く、且つ、波形劣化が少ない増幅器を実現で
きる。
【0064】このように見てくると、図1の構成におい
て可変インピーダンス素子としてNチャネル型MOSト
ランジスタを適用することは必須ではなく、反転型の制
御増幅器の代わりに非反転型制御増幅器を適用するなら
ば可変インピーダンス素子としてPチャネルMOSトラ
ンジスタを適用することが可能になる。
【0065】同様に、図5の構成においても可変インピ
ーダンス素子としてNチャネル型MOSトランジスタを
適用することが必須ではなく、非反転型制御増幅器の代
わりに反転型制御増幅器を適用するならば可変インピー
ダンス素子としてPチャネルMOSトランジスタを適用
することが可能になる。
【0066】又、可変インピーダンス素子として適用で
きる物はMOSトランジスタには限定されない。例え
ば、接合ダイオードを用いて、それに流す電流を制御す
ることによっても可変インピーダンスを得ることができ
る。ただ、接合ダイオードを用いる場合には電流を制御
する電圧が増幅すべき信号に影響がないように配慮する
必要があるのに対して、MOSトランジスタを用いる場
合にはゲートが絶縁されているためにそういう配慮が不
要であるという利点がある。
【0067】上記のことは以降に示す実施の形態におい
ても同様である。更に、図1の構成においても、図5の
構成においても、可変インピーダンス素子としてのNチ
ャネル型MOSトランジスタ4は単位の反転増幅器2−
1の入力端子と出力端子との間に接続されているが、図
1及び図5の場合、単位の反転増幅器2−1の入力端子
と単位の反転増幅器2−3の出力端子との間(反転増幅
器2の入力端子と出力端子との間)に接続してもよい。
即ち、可変インピーダンス素子は反転増幅器の入力端子
と、入力端子とは信号の位相が反対になる端子との間に
接続すればよい。
【0068】ただ、図1又は図5の構成においては反転
増幅器2の利得配分に注意を要する。今、単位の反転増
幅器2−1、2−2及び2−3の各々の電圧利得を−G
1 、−G2 及び−G3 とし、帰還抵抗3の抵抗値を
F 、可変インピーダンス素子のインピーダンス値をZ
とすると、図1又は図5の構成の増幅器における伝達イ
ンピーダンスはRF Z/(Z+RF /G2 3 )となる
ので、単位の反転増幅器の電圧利得が一定の場合、G2
3 が極めて大きいと上記伝達インピーダンスは信号振
幅の如何にかかわらず一定値RF となって、増幅器のダ
イナミック・レンジを広げることが不可能になる。即
ち、単位の反転増幅器の電圧利得が一定の場合には、G
2 3 をあまり大きくしないような利得配分が望まし
い。
【0069】逆に、図1又は図5の構成において、可変
インピーダンス素子の代わりに固定抵抗を適用し、単位
の反転増幅器の電圧利得を制御しても伝達インピーダン
スが可変な増幅器を実現することができる。
【0070】図6は、本発明の第三の実施の形態であ
る。図6において、1はフォト・ダイオードである。2
は反転増幅器で、入力と出力の位相が反転の関係にある
単位の反転増幅器2−1、2−2、2─3によって構成
されている。3は帰還抵抗、3aは該単位の反転増幅器
2−1だけに帰還をかける帰還抵抗、5は入力と出力の
位相が反転の関係にある制御増幅器、6はボトム検出回
路、7及び8はそれぞれソース・フォロワを構成するP
チャネル型MOSトランジスタ、9は該Pチャネル型M
OSトランジスタ7及び8にバイアス電流を供給する電
流源である。
【0071】そして、該反転増幅器2、帰還抵抗3、帰
還抵抗3a、、制御増幅器5、ボトム検出回路6、Pチ
ャネル型MOSトランジスタ7及び8、電流源9によっ
て増幅器が構成される。
【0072】図6の構成の特徴は、ボトム検出した電圧
によって可変インピーダンス素子を制御せず、単位の反
転増幅器2−2及び2−3の利得を制御する点にある。
単位の反転増幅器2−2及び2−3の電圧利得を各々−
2 、−G3 とし、帰還抵抗3の抵抗値をRF1、帰還抵
抗3aの抵抗値をRF2とすれば、図6の増幅器における
伝達インピーダンスは(RF1F2)/(RF2+RF1/G
2 3 )である。
【0073】従って、入力振幅が小さく出力電圧のボト
ム値が検出されるまでの間は該単位の反転増幅器2−2
及び2−3の電圧利得の積G2 3 を大きくしておき、
入力振幅が大きくなって出力電圧のボトム値が検出され
たら該単位の反転増幅器2−2及び2−3の電圧利得の
積G2 3 を小さくなるように制御すれば、図6の構成
の増幅器の伝達インピーダンスを信号振幅によって可変
にすることができる。
【0074】しかも、図6の構成でも図1の構成と同様
に、Pチャネル型MOSトランジスタを対にした電圧合
成回路の出力電圧を利用するので、ボトム検出回路の検
出遅延時間の影響がない。
【0075】従って、図6の構成によっても、ダイナミ
ック・レンジが広く、且つ、出力波形の劣化が少ない増
幅器を実現することが可能である。又、図6の構成は、
帰還抵抗に可変インピーダンス素子を適用していないの
で、回路の直線性に優れているという利点を有する。
【0076】更に、図6の構成では単位の反転増幅器2
−2と2−3の双方の利得を制御する例を示している
が、いずれか一方の利得を制御することで電圧利得の積
2 3 の大小を制御することが可能なのでいずれか一
方を制御するだけでもよく、更に、単位の反転増幅器2
−1の利得を小さくしすぎない限り、単位の反転増幅器
2−1の利得を制御することも妨げるものではない。
【0077】尚、単位の反転増幅器の利得を制御する具
体的な方法には、例えば単位の反転増幅器に縦続接続さ
れる抵抗減衰器をバイパスしている配線をボトム検出電
圧によってオープンにする方法や、単位の増幅器を差動
増幅器で構成しておき、その電流源の電流をボトム検出
電圧によって減少させる方法や、単位の増幅器をボトム
検出電圧によってバイパスする方法など、通常適用され
る方法が多数ある。
【0078】ところで、図6ではボトム検出電圧によっ
て単位の反転増幅器の利得を制御する例を示している
が、偶数断目の単位の増幅器の出力をピーク検出した電
圧で単位の増幅器の利得を制御しても同様な動作を得ら
れることは、図1の構成の説明と図5の構成の説明とか
ら容易に類推できることである。
【0079】図7は、本発明の第四の実施の形態であ
る。図7において、1はフォト・ダイオードである。2
は反転増幅器で、入力と出力の位相が反転の関係にある
単位の反転増幅器2−1、2−2、2─3によって構成
されている。4は可変インピーダンス素子であるNチャ
ネル型のMOSトランジスタ、5は入力と出力の位相が
反転の関係にある制御増幅器(以降、反転型制御増幅器
と記載する。)、6はボトム検出回路、7及び8はそれ
ぞれソース・フォロワを構成するPチャネル型MOSト
ランジスタ、9は該Pチャネル型MOSトランジスタ7
及び8にバイアス電流を供給する電流源である。
【0080】そして、該反転増幅器2、Nチャネル型M
OSトランジスタ4、制御増幅器5、ボトム検出回路
6、Pチャネル型MOSトランジスタ7及び8、電流源
9によって増幅器が構成される。
【0081】図7の構成の特徴は、図1の構成におい
て、帰還抵抗3を除去した上に可変インピーダンス素子
であるNチャネル型MOSトランジスタを反転増幅器2
の入力端子と出力端子の間に接続した点にある。即ち、
帰還抵抗3が不要になり、可変インピーダンス素子であ
るNチャネル型MOSトランジスタのインピーダンスを
制御するだけでダイナミック・レンジの拡大を行なう。
【0082】そして、ダイナミック・レンジの拡大に関
する動作は図1の構成と全く同じである。図8は、本発
明の第五の実施の形態である。
【0083】図8において、1はフォト・ダイオードで
ある。2は反転増幅器で、入力と出力の位相が反転の関
係にある単位の反転増幅器2−1、2−2、2─3によ
って構成されている。4は可変インピーダンス素子であ
るNチャネル型のMOSトランジスタ、5は入力と出力
の位相が反転の関係にある制御増幅器、6はボトム検出
回路、7及び8はそれぞれソース・フォロワを構成する
Pチャネル型MOSトランジスタ、9は該Pチャネル型
MOSトランジスタ7及び8にバイアス電流を供給する
電流源である。
【0084】そして、該反転増幅器2、Nチャネル型M
OSトランジスタ4、制御増幅器5、ボトム検出回路
6、Pチャネル型MOSトランジスタ7及び8、電流源
9によって増幅器が構成される。
【0085】図8の構成の特徴は、図7の構成におい
て、制御増幅器5の出力によって単位の増幅器2−1、
2−2、2−3の利得を低下させる点にある。ボトムを
検出した電圧によって該Nチャネル型MOSトランジス
タ4のインピーダンスを低下させる時、該反転増幅器2
の利得を一定にしておくと、該反転増幅器2と該Nチャ
ネル型MOSトランジスタ4によって構成される帰還増
幅器の帰還量(所謂μβ)の絶対値が1になる周波数で
の位相余裕及び帰還量の位相が180度回転する周波数
における利得余裕を確保できなくなって、該反転増幅器
2と該Nチャネル型MOSトランジスタ4によって構成
される帰還増幅器が発振する恐れがある。
【0086】そこで、ボトムを検出した電圧によって該
Nチャネル型MOSトランジスタのインピーダンスを低
下させる時に、同じ電圧によって該反転増幅器2の利得
を低下させれば、該反転増幅器2と該Nチャネル型MO
Sトランジスタ4によって構成される帰還増幅器の帰還
量自体が全周波数帯域で小さくなるので、帰還量の絶対
値が1になる周波数での位相余裕及び帰還量の位相が1
80度回転する周波数における利得余裕をとりやすくな
って、該反転増幅器2と該Nチャネル型MOSトランジ
スタ4によって構成される帰還増幅器の安定性が増す。
【0087】尚、単位の反転増幅器2−1、2−2及び
2−3の利得を制御する具体的な方法には、例えば単位
の反転増幅器に縦続接続される抵抗減衰器をバイパスし
ている配線をボトム検出電圧によってオープンにする方
法や、単位の増幅器を差動増幅器で構成しておき、その
電流源の電流をボトム検出電圧によって減少させる方法
や、単位の増幅器をボトム検出電圧によってバイパスす
る方法など、通常適用される手段が多数ある。
【0088】この場合、図8では該単位の増幅器2−
1、2−2、2−3の全ての利得を制御する例を示して
いるが、位相余裕及び利得余裕が確保できる範囲で利得
制御をすればよいので全ての利得を制御することは必須
ではなく、少なくとも一の単位の反転増幅器の利得を制
御すればよい。
【0089】いずれの手段によっても安定性を増すこと
が可能であるが、二の単位の増幅器をボトム検出電圧に
よってバイパスすれば反転増幅器は1段の増幅器になる
ため、理想的には帰還量の位相回転は180度以下にな
って(現実的には1段の増幅器でも寄生素子の影響によ
ってロール・オフが2次以上になるが、寄生素子の影響
が出る周波数は帰還量の絶対値が1になる周波数より十
分に高いのが通常であるので、実質的に帰還量の位相回
転は180度以下と考えてよい。)、最も安定な回路を
得ることができる。
【0090】この意味では、図6の構成において単位の
反転増幅器2−2及び2−3の利得を制御する場合、該
単位の反転増幅器2−2及び2−3をボトム検出電圧に
よってバイパスするのが最も好ましいといえる。
【0091】尚、図8では図7の構成に対して単位の反
転増幅器の利得を制御する例を示しているが、図7の構
成に反転増幅器2の入力端子と出力端子の間に接続され
る帰還抵抗を付加した回路や、図1又は図5の回路にお
いて単位の反転増幅器の利得をボトム検出電圧又はピー
ク検出電圧によって制御することも可能である。
【0092】いずれの場合にも、反転増幅器2の利得は
任意ではなく、少なくとも1より十分大きく保つ必要が
ある。ところで、図7及び図8では反転増幅器2の出力
のボトム検出電圧によって可変インピーダンス素子4の
インピーダンスを制御する例を示しているが、偶数断目
の単位の反転増幅器の出力のピーク検出電圧によって可
変インピーダンス素子のインピーダンスを制御しても同
様な作用が得られることは、図1と図5の説明を対比す
れば容易に類推がつくことである。
【0093】最後に、本発明は光伝送用受信機の開発に
際して行なわれたものであるために光伝送用受信機を例
にした説明をしたが、伝達インピーダンス型の増幅器で
あれば用途は限定しないことを付言しておく。
【0094】
【発明の効果】本発明により、伝達インピーダンスを可
変にすることができ、且つ、ボトム又はピーク検出の遅
延の影響を受けずに伝達インピーダンスを可変にするこ
とが可能な増幅器が実現できる。これにより、波形劣化
が少なくてダイナミック・レンジが広い増幅器を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 図1の構成における該ボトム検出回路6の入
力電圧V1 と出力電圧V2 を示す図
【図3】 電圧合成回路出力電圧を示す図
【図4】 図1の構成、図11の構成及び図14の構成
の出力電圧波形を示す図
【図5】 本発明の第二の実施の形態。
【図6】 本発明の第三の実施の形態。
【図7】 本発明の第四の実施の形態。
【図8】 本発明の第五の実施の形態。
【図9】 従来の技術(その1)。
【図10】 図9の構成の入力電流−出力電圧特性。
【図11】 従来の技術(その2)。
【図12】 図11の構成の入力電流−出力電圧特性。
【図13】 図11の構成の大入力時の出力波形。
【図14】 従来の技術(その3)。
【図15】 図14の構成の入力電流−出力電圧特性。
【図16】 ボトム検出回路と応答波形。
【符号の説明】
1 フォト・ダイオード 2 反転増幅器 2−1、2−2、2−3 単位の反転増幅器 3 帰還抵抗 3a 帰還抵抗 4 Nチャネル型MOSトランジスタ 5 制御増幅器 5a 非反転型制御増幅器 6 ボトム検出回路 6a ピーク検出回路 7、8 Pチャネル型MOSトランジスタ 9 電流源 10、11 Nチャネル型MOSトランジスタ 12 浮遊容量 61 差動増幅器 62 ダイオード 63 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/06 (72)発明者 松山 哲 北海道札幌市中央区北一条西2丁目1番地 富士通北海道ディジタル・テクノロジ株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と出力端子間に抵抗を接続し、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子の間に可変インピーダンス素子を接続し、 該反転増幅器の奇数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をボトム検出した電圧と、ボトム検出する前の該反転
    増幅器の奇数段目の該単位の反転増幅器の出力電圧とを
    合成した電圧によって、該可変インピーダンス素子のイ
    ンピーダンスを制御することを特徴とする増幅器。
  2. 【請求項2】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と出力端子間に抵抗を接続し、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子の間に可変インピーダンス素子を接続し、 該反転増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をピーク検出した電圧と、ピーク検出する前の該反転
    増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電圧とを
    合成した電圧によって、該可変インピーダンス素子のイ
    ンピーダンスを制御することを特徴とする増幅器。
  3. 【請求項3】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と出力端子間に第一の抵抗を接
    続し、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子間に第二の抵抗を接続し、 該反転増幅器の奇数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をボトム検出した電圧と、ボトム検出する前の該単位
    の反転増幅器の出力電圧とを合成した電圧によって、少
    なくとも一の該単位の反転増幅器の利得を制御すること
    を特徴とする増幅器。
  4. 【請求項4】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と出力端子間に第一の抵抗を接
    続し、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子間に第二の抵抗を接続し、 該反転増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をピーク検出した電圧と、ピーク検出する前の該反転
    増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電圧とを
    合成した電圧によって、少なくとも一の該単位の反転増
    幅器の利得を制御することを特徴とする増幅器。
  5. 【請求項5】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子の間に可変インピーダンス素子を接続し、 該反転増幅器の奇数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をボトム検出した電圧と、ボトム検出する前の該反転
    増幅器の奇数段目の該単位の反転増幅器の出力電圧とを
    合成した電圧によって、該可変インピーダンス素子のイ
    ンピーダンスを制御することを特徴とする増幅器。
  6. 【請求項6】 奇数段の単位の反転増幅器を縦続接続し
    た反転増幅器に対して、 該反転増幅器の入力端子と奇数段目の該単位の反転増幅
    器の出力端子の間に可変インピーダンス素子を接続し、 該反転増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電
    圧をボトム検出した電圧と、ボトム検出する前の該反転
    増幅器の偶数段目の該単位の反転増幅器の出力電圧とを
    合成した電圧によって、該可変インピーダンス素子のイ
    ンピーダンスを制御することを特徴とする増幅器。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項5、請求
    項6のいずれかに記載の増幅器において、 前記可変インピーダンス素子のインピーダンスを制御す
    ると共に、少なくとも一の前記単位の反転増幅器の利得
    を制御することを特徴とする増幅器。
JP9346264A 1997-12-16 1997-12-16 増幅器 Withdrawn JPH11177360A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9346264A JPH11177360A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9346264A JPH11177360A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 増幅器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11177360A true JPH11177360A (ja) 1999-07-02

Family

ID=18382232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9346264A Withdrawn JPH11177360A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11177360A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7330670B2 (en) 2002-04-19 2008-02-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Bottom level detection device for burst mode optical receiver
WO2015019450A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 三菱電機株式会社 電流電圧変換回路、光受信器及び光終端装置
CN105262548A (zh) * 2015-10-20 2016-01-20 中国电子科技集团公司第四十四研究所 光接收电路

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7330670B2 (en) 2002-04-19 2008-02-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Bottom level detection device for burst mode optical receiver
WO2015019450A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 三菱電機株式会社 電流電圧変換回路、光受信器及び光終端装置
JP6058140B2 (ja) * 2013-08-07 2017-01-11 三菱電機株式会社 電流電圧変換回路、光受信器及び光終端装置
JPWO2015019450A1 (ja) * 2013-08-07 2017-03-02 三菱電機株式会社 電流電圧変換回路、光受信器及び光終端装置
US9712254B2 (en) 2013-08-07 2017-07-18 Mitsubishi Electric Corporation Current-voltage conversion circuit, optical receiver, and optical terminator
CN105262548A (zh) * 2015-10-20 2016-01-20 中国电子科技集团公司第四十四研究所 光接收电路
CN105262548B (zh) * 2015-10-20 2017-09-22 中国电子科技集团公司第四十四研究所 光接收电路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3338771B2 (ja) 演算増幅器
US5381114A (en) Continuous time common mode feedback amplifier
JP3109560B2 (ja) ばらつき補償技術による半導体集積回路
JPH08195631A (ja) センス増幅器
US6778014B2 (en) CMOS differential amplifier
JP2885177B2 (ja) 電源モニタ回路
US4668919A (en) High speed operational amplifier
JP2578594B2 (ja) 1対の差動入力を比較しかつディジタル出力を与える比較器回路
US5235218A (en) Switching constant current source circuit
US5793239A (en) Composite load circuit
JP2000156616A (ja) 多入力差動増幅回路
US7068090B2 (en) Amplifier circuit
EP0484129A2 (en) Sample-and-hold circuit
JPH11345054A (ja) 信号伝送用ドライバ回路
US6128228A (en) Circuit for high-precision analog reading of nonvolatile memory cells, in particular analog or multilevel flash or EEPROM memory cells
JPH11177360A (ja) 増幅器
US7068098B1 (en) Slew rate enhancement circuit
JPH04115622A (ja) カレントミラー型増幅回路及びその駆動方法
US5952882A (en) Gain enhancement for operational amplifiers
JPH0722924A (ja) ピーク検出回路
US3958135A (en) Current mirror amplifiers
WO1996038912A1 (fr) Circuit a retard variable
JPH0645892A (ja) 信号遅延回路
JP3370169B2 (ja) 出力回路
US7312658B2 (en) Differential amplifier with two outputs and a single input of improved linearity

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301