JPH11176800A - シリコンウエハのエッチング方法 - Google Patents

シリコンウエハのエッチング方法

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JPH11176800A
JPH11176800A JP5379798A JP5379798A JPH11176800A JP H11176800 A JPH11176800 A JP H11176800A JP 5379798 A JP5379798 A JP 5379798A JP 5379798 A JP5379798 A JP 5379798A JP H11176800 A JPH11176800 A JP H11176800A
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etching
silicon wafer
nitric acid
wafer
silicon
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Hiroshi Tanaka
浩 田中
Atsusuke Sakaida
敦資 坂井田
Mitsuru Hoshino
充 星野
Yoshitsugu Abe
▲よし▼次 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコンウエハの面内でのエッチングばらつき
を低減することができるシリコンウエハのエッチング方
法を提供する。 【解決手段】半導体圧力センサとするためのシリコンウ
エハ11の一方の面にKOHによるウェットエッチング
にて、その一部領域にダイヤフラム形成用の凹部を形成
する。そして、シリコンウエハ11を硝酸溶液に浸漬
し、その後、連続して硝酸とフッ酸系の混合液を投入し
てライトエッチングを行い凹部の底面でのエッジ部の面
取り及び凹部の内壁の鏡面化する。シリコンウエハ11
を硝酸溶液に浸漬する際およびシリコンウエハ11を硝
酸とフッ酸系の混合液に浸漬する際において、エッチン
グ槽12の中に、被エッチング面が上向きとなるように
シリコンウエハ11を配置するとともに、エッチング槽
12を揺動させる。液表面から被エッチング面までの液
の深さdを、0.2〜0.7cmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シリコンウエハ
のエッチング方法に関し、より詳しくは、例えば、半導
体圧力センサや半導体加速度センサにおける薄肉部を形
成するためのエッチング方法として用いると好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体加速度センサや半導体圧力
センサにおける薄肉部を形成する際において凹部の底面
でのエッジ部の面取り等のためにライトエッチング(ウ
ェットエッチング)を行うことが知られている(特開平
2−159769号公報等)。より詳しくは、図10に
示すように、KOH等のアルカリエッチング液を用いて
シリコンウエハ50の一方の面に凹部51を形成し、さ
らに、図11に示すように、凹部51の底面でのエッジ
部を面取りするとともに凹部51の内壁を鏡面化するた
めに、シリコンウエハ50を硝酸とフッ酸系の混合液に
浸漬することが行われている。つまり、図12に示すよ
うに、凹部51を形成したシリコンウエハ50をウエハ
キャリア52にセットし、エッチング面が乾燥したま
ま、ウエハキャリア52をエッチング液(硝酸とフッ酸
系の混合液)の中に入れ、その後、引き上げて今度はウ
エハキャリア52を純水の中に入れて水洗し、その後、
ウエハキャリア52を純水の中から引き上げる。
【0003】しかし、シリコンウエハ50にはチップ形
成領域毎の多数の凹部51が形成されるが、この方法で
は、シリコンウエハ50をエッチング液(硝酸とフッ酸
系の混合液)に投入した初期においては、ウエハ面内の
特定箇所での凹部51内への液の回り込みが悪く他の凹
部51に比べエッチング開始が遅れたり、凹部51内に
気泡がたまり液が接触せずエッチングが開始されないな
どの問題があり、ウエハ面内でのエッチングばらつきが
大きいという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明の目
的は、シリコンウエハの面内でのエッチングばらつきを
低減することができるシリコンウエハのエッチング方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、シリコンウエハの一方の面での一部領域に凹部
を形成した後において、シリコンウエハが硝酸溶液に浸
漬される。よって、シリコン表面がエッチングされない
硝酸溶液になじむ。その後、連続して硝酸とフッ酸系の
混合液が投入され、ライトエッチングが行われる。
【0006】このように、予めシリコンウエハを硝酸溶
液に浸漬してシリコン表面を液になじませてから、連続
して(水洗、乾燥させることなく)硝酸とフッ酸系の混
合液を投入してエッチングが開始されるので、エッチン
グ液を投入したときエッチングをウエハ面内で均一に開
始させることができ、エッチング初期の液のなじみ不足
や回り込み不足が防止され、ウエハ面内でのエッチング
ばらつきを低減することができる。
【0007】つまり、硝酸とフッ酸系の混合液のエッチ
ングは硝酸によるシリコンの酸化とフッ酸による酸化さ
れたシリコンの溶解の繰り返しによって進む。よって、
予め硝酸のみに浸漬したシリコンウエハは、その表面が
均一な酸化状態となっており、また、シリコン表面は液
になじみがよく、エッチング液が投入されるとウエハ面
内で均一にエッチングが開始される。
【0008】ここで、請求項2に記載のように、前記シ
リコンウエハを硝酸溶液に浸漬する際およびシリコンウ
エハを硝酸とフッ酸系の混合液に浸漬する際において、
エッチング槽の中に、被エッチング面が上向きとなるよ
うにシリコンウエハを配置するとともに、エッチング槽
を揺動させるようにするとよい。
【0009】このようにすると、シリコン自体は硝酸溶
液にエッチングされないが、シリコン表面上の凹部内へ
硝酸溶液が入り、シリコン表面が硝酸で濡れるととも
に、凹部内にできた気泡が除去される。
【0010】より具体的には、請求項3に記載のよう
に、液表面から被エッチング面までの液の深さを、0.
2〜0.7cmとするとよい。つまり、エッチング液は
シリコン表面上を対流しているが、エッチング槽全体が
揺動していることから、液深さが小さい方が(0.7c
m以下)液が速やかに対流するようになり、ウエハ面内
で均一なエッチングが行われやすくなる。また、液深さ
が小さすぎると(0.2cm以下)液がウエハ面内の全
体に均一に行き渡らなくなり、シリコン表面に液が接触
しない部分が現れるため効果が小さくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。本実施形態はピエゾ抵
抗層を用いた半導体圧力センサに具体化したものであ
る。
【0012】図1には半導体圧力センサの断面を示す。
(110)面方位のP型シリコン基板1にはその一面に
厚さ10μmのN型エピタキシャル層2が形成され、こ
の積層体により半導体基板3が構成されている。P型シ
リコン基板1には一面に開口する凹部4が形成され、こ
の凹部4の底面4aにて薄肉部5が構成されている。こ
の薄肉部5がセンサダイヤフラムとなる。また、この凹
部4はウェットエッチングにより形成したものである。
さらに、ライトエッチング(ウェットエッチング)によ
り凹部4の底面4aでのエッジ部4bが面取り加工され
るとともに、凹部4の内壁が鏡面化されている。
【0013】図1においてN型エピタキシャル層2には
+ 型不純物拡散層6が形成され、このP+ 型不純物拡
散層6が歪みを感知するためのピエゾ抵抗となる。N型
エピタキシャル層2の表面にはシリコン酸化膜7が形成
されている。P+ 型不純物拡散層6がアルミ配線8にて
シリコン酸化膜7の表面側に電気的に引き出されてい
る。
【0014】凹部4の形成のためのエッチングの際に
は、P型シリコン基板1の被エッチング面における所定
領域をマスク材9にて被覆した状態でエッチングが行わ
れ、マスク材9の無い領域のシリコンがエッチングされ
て凹部4が形成される。
【0015】より詳しくは、エッチングを行うシリコン
ウエハ11は図2に示すように多数のチップ形成領域1
4を有し、このシリコンウエハ11を図3に示すように
セラミック製支持板15の上に止着するとともに、ワッ
クス16でシリコンウエハ11をマスキングし被エッチ
ング面のみを露出させる。そして、KOH液によるウェ
ットエッチングを行い、シリコンウエハ11の一方の面
において一部領域に凹部4を形成し、さらに水洗する。
【0016】引き続き、仕上げ加工を行うべくライトエ
ッチングを行う。図4には、ライトエッチング装置の概
略図を示す。ウエハキャリア10はシリコンウエハ11
を支持した状態でエッチング槽12の中にセット(固
定)できるようになっている。エッチング槽12の中
に、硝酸とフッ酸系の混合液、硝酸溶液、及び純水を注
入することができるようになっている。また、エッチン
グ槽12は揺動装置13の上に配置される。そして、揺
動装置13にて水平方向にエッチング槽12を揺動する
ことができる。
【0017】ライトエッチングの際には、シリコンウエ
ハ11の被エッチング面を上向きとし、エッチング槽1
2を揺動させつつ所定時間シリコンウエハ11を硝酸溶
液に浸漬する。
【0018】このとき、シリコン自体はエッチングされ
ないが、シリコン表面上の凹部4内へ硝酸溶液が入り、
シリコン表面が硝酸で濡れるとともに、凹部4内にでき
た気泡は除去される。この状態のままのところへ、硝酸
とフッ酸系の混合液を入れ、エッチングを開始する。つ
まり、被エッチング面を上向きにしたまま、連続して硝
酸とフッ酸系の混合液を投入して揺動させつつ凹部4の
底面4aでのエッジ部4bの面取り及び凹部4の内壁の
鏡面化を行う。
【0019】硝酸とフッ酸系の混合液によるエッチング
は硝酸によるシリコンの酸化とフッ酸による酸化された
シリコンの溶解の繰り返しによって進む。よって、予め
硝酸のみに浸漬したシリコンウエハ11は、その表面が
ウエハ面内で均一な酸化状態となっており、また、シリ
コン表面は液になじみがよく、気泡も除去されているた
め、エッチング液が投入されるとウエハ面内で均一にエ
ッチングが開始される。
【0020】これをより詳細に説明すると、シリコンウ
エハ11を硝酸とフッ酸系の混合液でエッチングする場
合、予めそれのみではシリコンをエッチングしない硝酸
溶液に浸漬してシリコン表面を液になじませてから、連
続して(水洗、乾燥させることなく)硝酸とフッ酸系の
混合液を投入してエッチングを開始するので、エッチン
グ液を投入したときエッチングをウエハ面内で均一に開
始させることができ、エッチング初期の液のなじみ不足
や回り込み不足が防止され、エッチングばらつきを低減
することができる。
【0021】図5,6には、図4の揺動装置13を備え
たライトエッチング装置をより具体化したもの示す。図
5はライトエッチング装置の平面図であり、図6は図5
のA−A断面図である。
【0022】以下、このライトエッチング装置について
詳細に説明する。まず、エッチング槽としてのエッチン
グポット20を、図7を用いて説明する。エッチングポ
ット20は、プレート状のウエハベース21と筒状のウ
エハリング22とを具備し、ウエハベース21の上には
シリコンウエハ11が載置できるとともにその上にウエ
ハリング22が一方の開口部を下にした状態で載置され
る。つまり、シリコンウエハ11が筒状のウエハリング
22の下面開口部を塞ぐように配置される。そして、真
空ポンプ等でポケット21a,22a内の空気を排出す
ることでX型パッキン23が収縮してウエハベース21
とウエハリング22とが引き寄せられ、ウエハリング2
2に設けた縁面シール用リップパッキン24によるシー
ルが行われるとともに、ウエハベース21に設けた電極
25がシリコンウエハ11に押しつけられる。
【0023】このように構成したエッチングポット20
が図6に示すように揺動機構を設けた装置にセットさ
れ、エッチングポット20内にエッチング液(硝酸溶
液、および硝酸とフッ酸系の混合液)が注入される。図
6において、揺動ベース26および揺動キャップ27は
直交して配置された直動軸受け28,29を介して本体
ベース30およびキャップベース31に水平方向(図5
のX−Y方向)に揺動可能に支持されている。また、本
体ベース30とキャップベース31との間には2本の支
柱32,33が介在されている。キャップベース31の
中央部には給排液ブロック34が固定され、給排液ブロ
ック34の中央部には排液パイプ35が垂下されてい
る。排液パイプ35の下端部には白金製拡散プレート3
6が固定されている。拡散プレート36は円板状をな
し、多数の穴が設けられている。同プレート36はエッ
チング液に浸漬する。
【0024】給排液ブロック34に形成した注入口37
を通して硝酸あるいは硝酸とフッ酸の混合液がエッチン
グポット20に注入できるようになっている。また、揺
動キャップ27に形成した注入口38を通して純水ある
いは窒素ガスがエッチングポット20に注入できるよう
になっている。さらに、揺動キャップ27に形成したオ
ーバーフロー液排出口39を通してエッチングポット2
0内の液をオーバーフローにて排出できるようになって
いる。
【0025】図5に示すように、揺動ベース26には長
方形の穴40a,40bが設けられ、この穴40a,4
0bの中に偏心カム41a,41bが回転自在に嵌合し
ている。この偏心カム41a,41bの駆動軸42a,
42bがモータ等と駆動連結され、駆動軸42a,42
bを中心に偏心カム41a,41bが回転する。そし
て、偏心カム41a,41bが回転すると図5中X方向
およびY方向に揺動ベース26を移動させることができ
る。より正確には、偏心カム41aの回転によりY方向
に、偏心カム41bの回転によりX方向に揺動ベース2
6が移動する。
【0026】ライトエッチングの際には、図7に示すよ
うに、シリコンウエハ11をエッチングポット20にセ
ットする。このとき、図3に示すワックス16にてマス
キングするのではなく、図7の縁面シール用リップパッ
キン24にてマスキングする。このエッチングポット2
0を図6のライトエッチング装置にセットし、揺動キャ
ップ27を乗せてクランプねじ43,44でX−Y方向
に揺動可能に支持する。そして、給排液ブロック34の
注入口37を通してエッチングポット20の中に硝酸を
注入する。硝酸は拡散プレート36上に落下しシリコン
ウエハ11の上面に均等に拡がる。このとき、抵抗測定
器45により電極25と拡散プレート36に接続した電
極46間の抵抗を測定することでシリコンウエハ11が
硝酸に浸漬したことを確認しX−Y揺動を開始する。こ
の揺動を伴う硝酸への浸漬を所定時間行う。
【0027】その後、給排液ブロック34の注入口37
を通してエッチングポット20の中に硝酸とフッ酸系の
混合液を注入する。このとき、抵抗測定器45により電
極25と拡散プレート36に接続した電極46間の抵抗
を測定することでシリコンウエハ11が硝酸とフッ酸系
の混合液に浸漬したことを確認しX−Y揺動を開始す
る。この揺動を伴う混酸への浸漬を所定時間行う。
【0028】引き続き、排液パイプ35から硝酸とフッ
酸系の混合液を抜き、さらに、揺動キャップ27の注入
口38から純水を注入し、その純水のオーバーフロー分
は液排出口39から排出される。さらに、揺動キャップ
27の注入口38から窒素ガスを送り込みバブリング洗
浄を行う。その後、排液パイプ35から純水を抜く。再
び揺動キャップ27の注入口38から純水を注入してエ
ッチング面を希釈洗浄する。この操作を抵抗測定器45
により電極25と拡散プレート36に接続した電極46
間の抵抗値が十分下がるまで繰り返し、洗浄が終了した
ことを確認する。
【0029】洗浄終了後、窒素ガスを送り込みながら排
液パイプ35から純水を抜く。その後、窒素ガスの送り
込みを終了してX−Y揺動を止め、ライトエッチング装
置からエッチングポット20を取り外し、エッチングポ
ット20の真空を解除してシリコンウエハ11を取り出
す。
【0030】なお、ウエハベース21に厚み測定センサ
47(図6参照)を設け、エッチング量を測定してエッ
チング終了時期を検出するようにしてもよい。図6のセ
ンサ47はシリコンウエハ11のエッチング面とその反
対面の二重反射を利用して片側から厚み測定を行う測定
器の例を示す。
【0031】図5,6に示す装置により、ライトエッチ
ング処理した結果を図8に示す。具体的処理方法として
は、硝酸溶液としては70vol%水溶液を用い、エッ
チング液はHF:HNO3 =1:50の水溶液を用い
た。シリコンウエハは4インチウェハを用いた。
【0032】まず、揺動を開始し、硝酸を15ml入
れ、30秒浸漬した。その後、硝酸を入れたまま、エッ
チング液を40ml入れ、120秒エッチングを行っ
た。処理は室温で行った。エッチング後速やかに純水を
投入しエッチングを停止させた。
【0033】図8において、縦軸には3σ(バラツキ)
/xバー(エッチング量)×100をとり、HF:HN
3 =1:50の水溶液のみを用いた従来方法による場
合と、予め硝酸液に浸漬する本実施形態とを示す。つま
り、従来法と実施形態とにおける、図2に示すように、
シリコンウエハ11における各チップ形成領域14での
ダイヤフラム厚の測定を行い、バラツキを測定したもの
である。
【0034】この図8から、予め硝酸に浸漬することな
く、エッチング液のみで処理した場合に比べ、実施形態
では、加工精度を約2倍向上させることができることが
分かる。
【0035】図9には、液表面からシリコンウエハ表面
までの液深さ、つまり、図4の液の浸漬深さdと加工精
度との関係の測定結果を示す。即ち、d値を変えたとき
に、図2に示すように、シリコンウエハ11における各
チップ形成領域14でのダイヤフラム厚の測定を行い、
バラツキを測定したものである。硝酸濃度、エッチング
液組成は上記と同じである。
【0036】図9から、液表面からシリコン表面までの
液深さdを、0.2〜0.7cmとすることにより、良
好な加工精度を確保することができることが分かる。つ
まり、被エッチング物であるシリコンウエハ11を含む
エッチング槽全体を揺動させた場合に、液面からシリコ
ン表面までの深さdを0.2〜0.7cmにするとより
効果が大きい。これは、エッチング液はシリコン表面上
を対流しているが、エッチング槽全体が揺動しているこ
とから、液深さが小さい方が(0.7cm以下)液が速
やかに対流するようになり、均一なエッチングが行われ
やすくなるからである。また、液深さが小さすぎると
(0.2cm以下)液が全体に均一に行き渡らなくな
り、シリコン表面に液が接触しない部分が現れるため効
果が小さくなる。
【0037】このように、エッチング開始を均一に行え
るため、ダイヤフラム加工をより高精度に行うことがで
きる。このように本実施の形態は、下記の特徴を有す
る。 (イ)シリコンウエハ11の一方の面での一部領域に凹
部4を形成した後において、シリコンウエハ11を硝酸
溶液に浸漬し、その後、連続して硝酸とフッ酸系の混合
液を投入するようにした。よって、硝酸溶液に浸漬して
シリコン表面を液になじませてから、水洗、乾燥させる
ことなく連続して硝酸とフッ酸系の混合液によるエッチ
ングが開始され、エッチングをウエハ面内で均一に開始
させることができ、エッチング初期の液のなじみ不足や
回り込み不足が防止され、エッチングばらつきを低減す
ることができる。 (ロ)シリコンウエハ11を硝酸溶液に浸漬する際、お
よびシリコンウエハ11を硝酸とフッ酸系の混合液に浸
漬する際において、エッチング槽の中に、被エッチング
面が上向きとなるようにシリコンウエハ11を配置する
とともに、エッチング槽を揺動させるようにしたので、
シリコン自体はエッチングされないが、シリコン表面上
の凹部内へ硝酸溶液が入り、シリコン表面を硝酸で濡ら
すことができるとともに、凹部内にできた気泡を除去す
ることができる。 (ハ)より具体的には、液表面から被エッチング面まで
の液の深さdを、0.2〜0.7cmとするとよい。
【0038】これまで説明してきた実施の形態以外にも
下記のように実施してもよい。シリコンウエハ11の一
方の面において一部領域に凹部4を形成する工程は、こ
れまでの説明においてはKOHによるウェットエッチン
グにより凹部4を形成したが、他にも水酸化テトラメチ
ルアンモニウム水溶液によるウェットエッチングであっ
たり、アルカリエッチング液によるウェットエッチング
以外にも、CF 4 等によるドライエッチングにて凹部4
を形成したり、このような化学的手法を用いるのではな
く、放電加工等による機械的手法を用いてもよい。
【0039】また、硝酸とフッ酸系の混合液としては、
硝酸とフッ酸の混合液(HNO3 +HF+H2 O)以外
にも、(HNO3 +HF+NH4 F+H2 O)等であっ
てもよい。
【0040】また、これまでの説明においては半導体圧
力センサのダイヤフラムを形成する場合について説明し
たが、半導体加速度センサの薄肉部(梁部)を形成する
場合等に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における半導体圧力センサの断面
図。
【図2】 シリコンウエハの平面図。
【図3】 シリコンウエハを示す図。
【図4】 ライトエッチング装置の概略図。
【図5】 ライトエッチング装置の具体的構成図。
【図6】 図5のA−A断面図。
【図7】 エッチングポットの断面図。
【図8】 ライトエッチング処理した結果を示す図。
【図9】 液の浸漬深さdに対する加工精度の測定結果
を示す図。
【図10】 ライトエッチングを説明するための図。
【図11】 ライトエッチングを説明するための図。
【図12】 ライトエッチングを説明するための図。
【符号の説明】
4…凹部、11…シリコンウエハ、12…エッチング
槽、20…エッチングポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 ▲よし▼次 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンウエハの一方の面での一部領域
    に凹部を形成した後において、前記シリコンウエハを硝
    酸溶液に浸漬し、その後、連続して硝酸とフッ酸系の混
    合液を投入するようにしたことを特徴とするシリコンウ
    エハのエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコンウエハを硝酸溶液に浸漬す
    る際およびシリコンウエハを硝酸とフッ酸系の混合液に
    浸漬する際において、エッチング槽の中に、被エッチン
    グ面が上向きとなるようにシリコンウエハを配置すると
    ともに、エッチング槽を揺動させるようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載のシリコンウエハのエッチング
    方法。
  3. 【請求項3】 液表面から被エッチング面までの液の深
    さを、0.2〜0.7cmとしたことを特徴とする請求
    項2に記載のシリコンウエハのエッチング方法。
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