JPH11175341A - 翻訳エージェント装置、仲介エージェント装置、情報要求側エージェント装置及び情報提供側エージェント装置 - Google Patents

翻訳エージェント装置、仲介エージェント装置、情報要求側エージェント装置及び情報提供側エージェント装置

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JPH11175341A
JPH11175341A JP34595497A JP34595497A JPH11175341A JP H11175341 A JPH11175341 A JP H11175341A JP 34595497 A JP34595497 A JP 34595497A JP 34595497 A JP34595497 A JP 34595497A JP H11175341 A JPH11175341 A JP H11175341A
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JP34595497A
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Inventor
Tamami Shiouchi
玉美 塩内
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、マルチエージェントシステムの実用
性を一層高められるようにすることを目的とする。 【解決手段】エージェント装置間の仲介処理を実行する
仲介エージェント装置とは別に、マルチエージェントシ
ステムに、翻訳元の用語体系から翻訳先の用語体系への
翻訳処理を実行する複数の翻訳関数を管理する管理手段
と、他エージェント装置が翻訳元と翻訳先の用語体系を
指定してメッセージの翻訳要求を発行するときに、その
メッセージを受信する受信手段と、受信手段の受信する
メッセージを翻訳対象として指定しつつ、受信手段の受
信する用語体系が指す管理手段の管理する翻訳関数を起
動することで、そのメッセージを翻訳する実行手段と、
実行手段により翻訳されるメッセージを、翻訳要求発行
元のエージェント装置に送信する送信手段とを備える翻
訳エージェント装置を備える構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチエージェン
トシステムで用いられる翻訳エージェント装置、仲介エ
ージェント装置、情報要求側エージェント装置及び情報
提供側エージェント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エージェントシステムとは、共通の言語
(例えばACL(Agent CommunicationLanguage)) を使
ってソフトウェアを連携させることで、コンピュータシ
ステム上で、利用者に働きかけて要求を確認し作業を組
み立てて行う自律的なソフトウェアの技術であり、イン
ターネットの普及に伴って、インターネット上に分散さ
れる情報を統合的に取り扱うことで、様々なエージェン
ト処理を実現することが可能になるものとしてと期待さ
れている。
【0003】しかしながら、エージェント世界でソフト
ウェアを連携させるには、依頼元の要求に応えるサービ
スを提供できるエージェントがどこにあるのかが分から
なくてはならない。また、ACLはメッセージの文法を
定めるだけで、メッセージの中身を表すための用語につ
いては定めていないので、この用語体系の翻訳機能につ
いても持つ必要がある。
【0004】マルチエージェントシステムは、基本的に
は、情報要求側エージェントと情報提供側エージェント
とで構成されているが、従来では、これらのエージェン
トの間に仲介エージェントを用意して、この仲介エージ
ェントに、依頼元の要求に応えるサービスを提供するエ
ージェントを特定する機能を持たせるとともに、エージ
ェント間の用語体系(オントロジーと呼ばれている)の
違いを吸収する翻訳機能を持たせるという構成を採って
いた。
【0005】本発明者らは、ネットワークに分散配置さ
れる商品情報やサービス情報のカタログ情報をあたかも
1つのカタログ情報として見せる仮想カタログシステム
を特許出願するとともに学会で発表してきたが、この仮
想カタログシステムのエージェントシステムでも、図5
5に示すように、ユーザエージェント(エージェント世
界とブラウザとの間を繋ぐもの)と、データベースエー
ジェント(エージェント世界とデータベースとの間を繋
ぐもの)との間に、仲介エージェントを用意する構成を
採って、この仲介エージェントに、ユーザエージェント
の必要とするカタログ情報を管理するデータベースエー
ジェントを特定する機能を持たせるとともに、エージェ
ント間の用語体系の違いを吸収する翻訳機能を持たせる
という構成を採っている。
【0006】すなわち、図55に示す仮想カタログシス
テムでは、データベースエージェントが、仲介エージェ
ントに対して、データベースを抽象化した仮想知識ベー
ス(VKB)の持つ能力をアドバタイズ(宣伝)するこ
とで、その仮想知識ベースで扱うことのできるカテゴリ
ーや、その仮想知識ベースで用いるオントロジーなどを
通知する構成を採っている。
【0007】このように構成されるときにあって、ユー
ザエージェントは、ユーザがブラウザを介して検索要求
を発行すると、その検索要求をACLメッセージに変換
して仲介エージェントに送り、これを受けて、仲介エー
ジェントは、先に受け取ったアドバタイズ情報から、そ
のACLメッセージを扱えるデータベースエージェント
を選択するとともに、そのACLメッセージの持つ用語
をその選択したデータベースエージェントの扱える用語
に翻訳してから、そのACLメッセージをデータベース
エージェントに送る。
【0008】この検索要求のACLメッセージを受け取
ると、データベースエージェントは、そのACLメッセ
ージからSQL(データベース操作言語)コマンドを生
成してデータベースを検索し、検索結果をACLメッセ
ージとして組み立てて、仲介エージェントに送る。この
検索結果のACLメッセージを受け取ると、仲介エージ
ェントは、複数のデータベースエージェントから送られ
てくる検索結果の回答を1つのメッセージとしてまとめ
て、ユーザエージェントに送る。
【0009】このようにして、本発明者らが開示した仮
想カタログシステムは、ネットワークに分散配置される
商品情報やサービス情報のカタログ情報をあたかも1つ
のカタログ情報として見せることを実現しているが、こ
の実現にあたって、ユーザエージェントとデータベース
エージェントとの間に、仲介エージェントを用意する構
成を採って、この仲介エージェントに、ユーザエージェ
ントの必要とするカタログ情報を管理するデータベース
エージェントを特定する機能を持たせるとともに、エー
ジェント間の用語体系の違いを吸収する翻訳機能を持た
せるという構成を採っているのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】用語体系を翻訳するに
あたって、どの翻訳機能を用いるのかということは、ど
のエージェントとどのエージェントとの間を繋げるのか
ということが決まらないと決定できない。
【0011】これから、仲介エージェントに、エージェ
ント間の用語体系の翻訳機能を持たせるという構成を採
ることは、極めて有効な方法である。すなわち、仲介エ
ージェントが、どのエージェントとどのエージェントと
の間を繋げるのかということを決定する機能を持つこと
から、仲介エージェントに、エージェント間の用語体系
の翻訳機能を持たせるという構成を採ることは、極めて
有効な方法であると言える。
【0012】しかしながら、仲介エージェントに、エー
ジェント間の用語体系の違いを吸収する翻訳機能を持た
せるという構成を採っていると、例えば、仮想カタログ
システムを発展させて、仮想カタログシステムで得たカ
タログ情報から、ユーザエージェントがデータベースエ
ージェントと電子取り引きをするようなシステムを構築
しようとする場合に、仲介エージェントの負荷が大きく
なってしまうという問題点や、仲介エージェントを介す
ることで、ユーザの個人情報が外部に漏れたり、他人に
より取引情報が操作される危険性があるというような問
題点の発生するという不都合があった。
【0013】このような問題点は、電子取引システムに
限られるものではなく、他のエージェントシステムでも
発生する問題点である。本発明はかかる事情に鑑みてな
されたものであって、マルチエージェントシステムの実
用性を一層高めることを実現可能にする新たな翻訳エー
ジェント装置の提供と、新たな仲介エージェント装置の
提供と、新たな情報要求側エージェント装置の提供と、
新たな情報提供側エージェント装置の提供とを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成
を図示する。図中、1は本発明を具備する情報提供側エ
ージェント装置、2は本発明を具備する情報要求側エー
ジェント装置、3は本発明を具備する仲介エージェント
装置、4は本発明を具備する翻訳エージェント装置であ
る。
【0015】情報提供側エージェント装置1は、データ
ベースなどにアクセスすることで、情報要求側エージェ
ント装置2に情報を提供する。情報要求側エージェント
装置2は、ブラウザなどを介してユーザと対話しつつ、
情報提供側エージェント装置1の提供する情報にアクセ
スする。仲介エージェント装置3は、情報提供側エージ
ェント装置1の持つ能力情報を管理することで、情報提
供側エージェント装置1と情報要求側エージェント装置
2との間の仲介処理を実行する。翻訳エージェント装置
4は、仲介エージェント装置3とは別に設けられて、エ
ージェント装置間でやり取りされるメッセージの持つ用
語の翻訳処理を実行する。
【0016】この翻訳エージェント装置4は、翻訳元の
用語体系から翻訳先の用語体系への翻訳処理を実行する
複数の翻訳関数を管理する管理手段40と、他エージェ
ント装置が翻訳元と翻訳先の用語体系を指定したり、翻
訳関数の識別子を指定してメッセージの翻訳要求を発行
するときに、その翻訳要求のメッセージを受信する受信
手段41と、受信手段41の受信する翻訳要求のメッセ
ージを翻訳対象として指定しつつ、受信手段41の受信
する用語体系や識別子が指す管理手段40の管理する翻
訳関数を起動することで、そのメッセージを翻訳する実
行手段42と、実行手段42により翻訳されるメッセー
ジを翻訳要求発行元のエージェント装置に送信する送信
手段43とを備える。
【0017】一方、仲介エージェント装置3は、情報要
求側エージェント装置2の使用する用語体系を前もって
又は動的に入手する第1の入手手段30と、情報提供側
エージェント装置1の使用する用語体系を前もって又は
動的に入手する第2の入手手段31と、第1及び第2の
入手手段30,31の入手する用語体系に従って、仲介対
象となるメッセージの指定するエージェント装置間の用
語体系が異なるものであるのか否かを判断する判断手段
32と、判断手段32が用語体系の異なることを判断す
るときに、翻訳エージェント装置4に対して、仲介対象
となるメッセージの翻訳依頼を発行する発行手段33と
を備える。
【0018】一方、情報要求側エージェント装置2は、
仲介エージェント装置3を介して、あるいは、仲介エー
ジェント装置3を介さずに、情報提供側エージェント装
置1の使用する用語体系を前もって又は動的に入手する
入手手段20と、入手手段20の入手する用語体系に従
って、メッセージの送信先の情報提供側エージェント装
置1の用語体系が自装置のものと異なるものであるのか
否かを判断する判断手段21と、判断手段21が用語体
系の異なることを判断するときに、翻訳エージェント装
置4に対して、情報提供側エージェント装置1に送るメ
ッセージの翻訳依頼を発行する発行手段22と、発行手
段22の翻訳要求に応答して返信されてくる翻訳メッセ
ージを、仲介エージェント装置3を介さずに、直接、情
報提供側エージェント装置1に送信する送信手段23と
を備える。
【0019】ここで、発行手段22は、翻訳エージェン
ト装置4に対してメッセージの翻訳要求を発行するとき
に、翻訳結果のメッセージを指定の情報提供側エージェ
ント装置1に送信することを指示することがある。
【0020】一方、情報提供側エージェント装置1は、
仲介エージェント装置3を介して、あるいは、仲介エー
ジェント装置3を介さずに、情報要求側エージェント装
置2の使用する用語体系を前もって又は動的に入手する
入手手段10と、入手手段10の入手する用語体系に従
って、メッセージの送信元の情報要求側エージェント装
置2の用語体系が自装置のものと異なるものであるのか
否かを判断する判断手段11と、判断手段11が用語体
系の異なることを判断するときに、翻訳エージェント装
置4に対して、情報要求側エージェント装置2から送ら
れてきたメッセージの翻訳依頼を発行する発行手段12
とを備える。
【0021】ここで、翻訳エージェント装置4や仲介エ
ージェント装置3や情報要求側エージェント装置2や情
報提供側エージェント装置1の持つ機能は具体的にはプ
ログラムで実現されるものであり、このプログラムは、
フロッピィディスクなどに記憶されたり、サーバなどの
ディスクなどに記憶され、それらからインストールされ
てメモリ上で動作することで、本発明を実現することに
なる。
【0022】このように、本発明のエージェントシステ
ムでは、情報提供側エージェント装置1と情報要求側エ
ージェント装置2との間の仲介処理を実行する仲介エー
ジェント装置3とは別に、メッセージの翻訳処理を実行
する翻訳エージェント装置4を備える構成を採る。
【0023】これから、例えば、情報要求側エージェン
ト装置2は、仲介エージェント装置3の仲介処理に従っ
て、複数の情報提供側エージェント装置1から要求した
情報を受け取るときに、その中のいくつかの情報提供側
エージェント装置1に絞り込んでアクセスを続けたいと
考えるときには、翻訳エージェント装置4を使ってメッ
セージを翻訳してそれを情報提供側エージェント装置1
に直接送ったり、あるいは、メッセージを翻訳せずに情
報提供側エージェント装置1に送って、それを情報提供
側エージェント装置1の側で翻訳エージェント装置4を
使って翻訳させることにより、仲介エージェント装置3
を介さずに、情報提供側エージェント装置1にアクセス
できるようになる。
【0024】このように、本発明によれば、従来技術の
有していた、仲介エージェント装置3の負荷が大きくな
ってしまうという問題点や、仲介エージェント装置3を
介することで、ユーザの個人情報が外部に漏れたり、他
人により取引情報が操作される危険性があるというよう
な問題点の発生を防止できるようになって、エージェン
トシステムの実用性を高められるようになる。
【0025】翻訳エージェント装置4を仲介エージェン
ト装置3とは別に備える構成を採ると、情報要求側エー
ジェント装置2が情報提供側エージェント装置1と直接
やり取りが可能になることで、エージェントシステムの
対話性能が向上するという利点が得られるものの、仲介
エージェント装置3が介在しなくなることで、同一の情
報提供側エージェント装置1に対する複数の情報要求側
エージェント装置2の情報要求が競合することが起こ
る。
【0026】そこで、本発明の情報提供側エージェント
装置1では、情報要求側エージェント装置2からのアク
セスにより、情報要求側エージェント装置2に提供する
情報に変動が生ずるのか否かを検出する検出手段13
と、検出手段13が情報の変動を検出するときに、その
変動した情報をアクセスする別の情報要求側エージェン
ト装置2が存在するのか否かを判断する判断手段14
と、判断手段14が競合する情報要求側エージェント装
置2の存在を判断するときに、その変動情報についての
情報を、その競合する情報要求側エージェント装置2に
通知する通知手段15とを備える構成を採る。
【0027】この構成により、本発明の発揮するエージ
ェントシステムの対話性能の向上を確実なものにできる
ようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、電子取引に適用した実施の
形態に従って本発明を詳細に説明する。図2に、本発明
の一実施例を図示する。
【0029】図中、100は商品/サービス・データベ
ース、200はデータベースエージェント、300はブ
ラウザ、400はユーザエージェント、500は仲介エ
ージェント、600は翻訳エージェント、700はネッ
トワークである。
【0030】これらのデータベースエージェント200
とユーザエージェント400と仲介エージェント500
と翻訳エージェント600とは、ACL(Agent Communi
cation Language)により通信を行うことで、図3に示す
ように相互に通信が可能になる構成を採っている。
【0031】ACLは、エージェント間でやり取りする
メッセージを規定するエージェント間通信言語であり、
情報の内容などの知識を表現する知識表現言語KIF
(Knowledge Interchange Format) と、パーフォーマテ
ィブと呼ばれるエージェント間通信のトランザクション
の動詞部分を規定する言語のKQML(Knowledge Quer
y and Manipulation Language)と、エージェントで使用
する用語体系の種別を示すオントロジー(Ontology)と
からなっている。
【0032】エージェントがACLにより通信を行うた
めには、実際の情報をエージェントの持つ知識(仮想知
識ベース:VKB)として抽象化する必要がある。図2
の実施例では、扱う情報が商品/サービス・データベー
ス100であることから、商品/サービス・データベー
ス100の情報を抽象化したものがデータベースエージ
ェント200の持つVKBとなる。ここで、検索機能を
実現するためのVKBを、「指定したフィールド値を取
り出す操作が可能なレコードの集合」と定義する。
【0033】KIFによるVKBの定義は、次のように
なる。 (defrelation database (?db) := (and (set ?db) (exists (?set-of-fields) (and (set ?set-of-fields) (not (empty ?set-of-fields)) (forall (?record ?field) (=> (member ?record ?db) (member ?field ?set-of-fields) (defined (field-value ?record ?field)))))))) ここで、?db は集合であり、?db に対して集合?set-of-
fieldsが存在する。?db の任意の要素?record と、?set
-of-fieldsの任意の要素?fieldの全ての組に対して、(f
ield-value ?record ?field)という関数が定義されてい
る。(field-value ?record ?field)は、?record で指定
する?fieldの値を返す関数である。
【0034】VKBへのアクセスは、VKBにより記述
されている知識の一部を条件によって切り出すこと、切
り出した知識に対する操作(取り出す、消去する、書き
換えるなど)を指定することからなる。ACLでVKB
にアクセスする場合には、KIFのリレーションにより
対象となるVKB上の知識を切り出し、それに対する操
作をKQMLのパーフォーマティブで指定する。
【0035】このKQMLのパーフォーマティブとして
は、「ask-all/ask-one(質問する)」や、「reply(回答
する)」や、「advertise(宣伝する)」や、「sorry(回
答不能を伝える)」などがある。
【0036】また、KIFのリレーションとしては、
「VKBのレコードの特定のフィールドとその値とを対
応付けるリレーション」や、「数値同士を比較する算術
的なリレーション」や、「リレーション同士の論理的な
組み合わせを定義するリレーション」や、「条件にあて
はまるもの適用して二次的な結果を得るリレーション」
などがある。
【0037】後述するように、データベースエージェン
ト200が仲介エージェント500に対して能力をアド
バタイズすることにより、ユーザエージェント400か
らのアクセスが可能になる。
【0038】このアドバタイズ情報としては、VKBの
名前、VKBで扱うことのできるカテゴリー、VKBに
現れるフィールド、VKBで用いるオントロジー、VK
Bへのアクセスに利用できるリレーションなどがある。
下記にアドバタイズ情報の一例を示す。
【0039】 ((database百道浜市場) (=> (member ?x百道浜市場) (isa ?x 農産物) (field-definition 百道浜市場 商品名 'is-text) (field-definition 百道浜市場 カテゴリー名 'is-text) (field-definition 百道浜市場 カテゴリーコード 'is-number) (field-definition 百道浜市場 生産社名 'is-text) ・・・ (default-ontolgy standard.database.kif) (allows-relational-db-query 百道浜市場))) このアドバタイズ情報では、VKBの名前が百道浜市場
であり、扱うカテゴリーは農産物であり、フィールドと
して、商品名/カテゴリー名/カテゴリーコード/生産
者名などが存在し、標準のオントロジーを用い、KIF
の全てのリレーションが利用可能であることをアドバタ
イズしている。
【0040】図4にユーザエージェント400の構成
図、図5に仲介エージェント500の構成図、図6デー
タベースエージェント200の構成図、図7に翻訳エー
ジェント600の構成図を図示する。
【0041】ユーザエージェント400の主な機能は、
ブラウザを通して入力されてきた検索要求をACLメッ
セージに変換することである。このユーザエージェント
400は、図4に示すように、検索条件指定の画面と検
索結果の画面をアプレットにより表示するGUI401
と、ユーザ側に設けられてサーバ側との間の通信処理を
司るHTTP通信部402と、サーバ側に設けられてユ
ーザ側との間の通信処理を司るhttpd403と、G
UI401を動作させるときのユーザ認証に必要となる
ユーザ情報や、メッセージを生成するときに必要となる
ユーザ情報を管理するユーザ管理部404と、ユーザの
発行する検索要求からKIFメッセージを生成するKI
F生成部405と、KIFメッセージの内容を保持(回
答メッセージの解析に利用される)するKIFメッセー
ジ管理部406と、発行元のメッセージを参考にして回
答されたKIFメッセージを解析して適切な項目に回答
値を対応させる処理を行うKIF解析部407と、KQ
MLメッセージを生成したり、KQMLメッセージを解
析したり、適切な処理関数の呼び出しを行うKQMLエ
ンジン部407と、データベースエージェント200の
扱うことのできるメッセージ情報を保持するディレクト
リ保持部408と、他エージェントと通信を行うととも
に、受信したメッセージを保管(他のモジュールは関数
呼び出しで読み出すことができる)するエージェント通
信部409とを備えている。
【0042】仲介エージェント500の主な機能は、ユ
ーザエージェント400の要求する情報を扱うデータベ
ースエージェント200を特定することである。この仲
介エージェント500は、図5に示すように、KQML
メッセージの解析を行い、KQMLのパーフォーマティ
ブ対応に設けられる各処理部(ディレクトリ保持部50
2に保持される情報を利用して仲介処理を行い、処理結
果をセッション管理部503に送る処理を行う)を呼び
出すKQMLエンジン部501と、アドバタイズ情報を
保存したり、KQMLエンジン部501の各処理部に対
して、指定されたカテゴリーを扱うことのできるデータ
ベースエージェント200を回答したり、指定されたメ
ッセージを扱うことのできるデータベースエージェント
200を回答するディレクトリ保持部502と、1セッ
ション(ユーザエージェント400から受け付けた質問
をデータベースエージェント200に送り、その返事を
受け取って、それをまとめてユーザエージェント400
に返すまでの期間)でのメッセージのやり取りを管理す
るセッション管理部503と、他エージェントと通信を
行うとともに、受信したメッセージを保管(他のモジュ
ールは関数呼び出しで読み出すことができる)するエー
ジェント通信部504とを備えている。
【0043】データベースエージェント200の主な機
能は、ACLメッセージをSQL(データベース操作言
語)コマンドに変換して商品/サービス・データベース
100をアクセスしたり、自エージェントの持つ能力を
仲介エージェント500に宣伝することである。
【0044】このデータベースエージェント200は、
図6に示すように、他エージェントと通信を行うととも
に、受信したメッセージを保管(他のモジュールは関数
呼び出しで読み出すことができる)するエージェント通
信部201と、アドバタイズ処理のタイミング制御や、
KQMLメッセージを解析したり、KQMLメッセージ
の生成するKQMLエンジン部202と、KIFメッセ
ージをSQLコマンドに変換して商品/サービス・デー
タベース100にアクセスしたり、商品/サービス・デ
ータベース100から返ってくるメッセージをKIFメ
ッセージに変換するKIF/SQL変換部203とを備
えている。
【0045】翻訳エージェント600の機能は、ユーザ
エージェント400の使用している用語体系と、データ
ベースエージェント200の使用している用語体系とを
合わせることで、ユーザエージェント400が異なる用
語体系を持つ複数のデータベースエージェント200に
アクセスできるようにすることである。
【0046】この翻訳エージェント600は、図7に示
すように、他エージェントと通信を行うとともに、受信
したメッセージを保管(他のモジュールは関数呼び出し
で読み出すことができる)するエージェント通信部60
1と、KQMLメッセージを解析したり、KQMLメッ
セージを生成するKQMLエンジン部602と、翻訳元
オントロジー名と翻訳先オントロジー名とを検索キーに
して、それらの間の翻訳処理を実行する翻訳ルール(翻
訳関数)を管理する図8に示すようなデータ構造を持つ
翻訳ルールデータベース603と、翻訳ルールデータベ
ース603の管理する翻訳ルールを使って、メッセージ
の翻訳処理を実行する翻訳エンジン部604とを備えて
いる。
【0047】翻訳エージェント600は、例えば、図9
に示すように、百道浜市場データベースがAオントロジ
ーを使用し、小田中市場データベースがBオントロジー
を使用しているときに、ユーザが百道浜市場データベー
スのAオントロジーを意識しているときには、Aオント
ロジー体系の検索画面を利用して検索要求を発行するこ
とになる。このとき、Bオントロジーを使用する小田中
市場データベースにもアクセスできるようにするため
に、翻訳エージェント600は、AオントロジーからB
オントロジーへの翻訳を実行する翻訳関数を使って、A
オントロジー体系の検索画面で使用される項目名の「産
地」をBオントロジーで使用される「生産地」に変換す
るとともに、Aオントロジー体系の検索画面で入力され
るカテゴリーコードの「01597218」をBオントロジーで
使用される「30168945」に変換する処理を行う。
【0048】図10ないし図30に、データベースエー
ジェント200/ユーザエージェント400/仲介エー
ジェント500/翻訳エージェント600の実行する処
理フローの一実施例、図31図ないし図41に、このと
きの処理の説明図、図42ないし図53に、このときに
発行するメッセージの一例を図示する。
【0049】ここで、図42ないし図53に示すメッセ
ージでは、Aオントロジーを使用するデータベースエー
ジェントDBA−1と、Bオントロジーを使用するデー
タベースエージェントDBA−2という2つのデータベ
ースエージェント200を想定している。
【0050】次に、これらの図面に従って、本発明によ
り実行される電子取引処理について詳細に説明する。デ
ータベースエージェント200は、商品/サービス・デ
ータベース100を立ち上げると、図10の処理フロー
に示すように、自分の持つ能力を仲介エージェント50
0にアドバタイズする。
【0051】すなわち、図31(a)に示すように、各
データベースエージェント200は、自分の持つ能力を
仲介エージェント500にアドバタイズするのである。
図42(a)に示すメッセージは、データベースエージ
ェントDBA−1の発行するアドバタイズ情報の一例で
あり、VKBの名前がDBA−1で、扱うカテゴリーが
農産物で、商品名/商品コード/カテゴリー/カテゴリ
ーコード/産地/生産者/取引先名/取引価格/割引率
というフィールドを持ち、Aオントロジーを使い、KI
Fの全リレーションが利用可能であることをアドバタイ
ズしている。
【0052】また、図42(b)に示すメッセージは、
データベースエージェントDBA−2の発行するアドバ
タイズ情報の一例であり、VKBの名前がDBA−2
で、扱うカテゴリーが農産物で、品名/品コード/カテ
ゴリー/カテゴリーコード/生産地/生産者/取引先名
/価格/割引率というフィールドを持ち、Bオントロジ
ーを使い、KIFの全リレーションが利用可能であるこ
とをアドバタイズしている。
【0053】このデータベースエージェントDBA−1
では、Aオントロジーに従って、商品名/商品コード/
産地/取引価格というフィールド名を使用するのに対し
て、データベースエージェントDBA−2では、Bオン
トロジーに従って、品名/品コード/生産地/価格とい
うフィールド名を使用することになる。
【0054】一方、ユーザエージェント400は、ユー
ザにより自分の取り扱うオントロジーが変更されると、
図11の処理フローに示すように、自分の取り扱うオン
トロジーを仲介エージェント500にアドバタイズす
る。
【0055】すなわち、図31(b)に示すように、各
ユーザエージェント400は、自分の取り扱うオントロ
ジーを仲介エージェント500にアドバタイズするので
ある。
【0056】この図11の処理フローでは、ユーザエー
ジェント400が、検索要求の発行に先立って、前もっ
て自分の使用するオントロジーを仲介エージェント50
0にアドバタイズする構成を採っているが、後述するこ
とから分かるように、各エージェントは、自分の使用す
るオントロジーが何であるのかをメッセージに付加する
ことができる。これから、翻訳エージェント600を起
動する各エージェントは、この付加情報により他のエー
ジェントの使用するオントロジーを動的に知ることが可
能になるので、この図11の処理フローについては省略
することが可能である。
【0057】図10の処理フローに従って、各データベ
ースエージェント200が自分の持つ能力を仲介エージ
ェント500にアドバタイズすると、仲介エージェント
500は、図12の処理フローに示すように、そのアド
バタイズのメッセージを受け取ってディレクトリ保持部
502に格納する。そして、図11の処理フローに従っ
て、各ユーザエージェント400が自分の使用するオン
トロジーを仲介エージェント500にアドバタイズする
ときには、仲介エージェント500は、図12の処理フ
ローに示すように、そのアドバタイズのメッセージを受
け取ってディレクトリ保持部502に格納する。
【0058】このようにして、仲介エージェント500
がデータベースエージェント200の持つ能力を管理す
る状態になると、ユーザエージェント400によるデー
タベースエージェント200へのアクセスが可能にな
る。
【0059】ユーザエージェント400は、ユーザから
商品/サービス・データベース100に対する検索要求
が発行されると、図13の処理フローに示すように、ユ
ーザからの検索要求をユーザインタフェース言語のHT
ML(Hyper Text Markup Language)で受け取り、それ
をACLに変換して仲介エージェント500に送り、そ
の送付した検索要求のACLメッセージを回答が戻るま
で保持する。
【0060】すなわち、図32(a)に示すように、ユ
ーザエージェント400は、ユーザから商品/サービス
・データベース100に対する検索要求が発行される
と、仲介エージェント500に対して検索要求のACL
メッセージを送るのである。
【0061】図43に示すメッセージは、ユーザエージ
ェント400が仲介エージェント500に送付する検索
要求のACLメッセージの一例であり、青森県が産地
で、1500円以下の「りんご」(カテゴリーコード
“987654”は「りんご」を指定することを想定してい
る)を検索して欲しいということを表しており、KIF
/Aオントロジーを使用していることを通知するととも
に、返信する際には「question1 」のIDを付けるよう
にということを指示している。
【0062】この検索要求を受け取ると、仲介エージェ
ント500は、図14の処理フローに示すように、先ず
最初に、ステップ1で、ユーザエージェント400から
の検索要求のACLメッセージを受け取り、続くステッ
プ2で、保持してあるデータベースエージェント200
からのアドバタイズ情報を参照することで、そのACL
メッセージの指定するデータベースエージェント200
を選択する。
【0063】続いて、ステップ3で、保持してあるデー
タベースエージェント200からのアドバタイズ情報を
参照することで、選択したデータベースエージェント2
00の使用するオントロジーを特定して、そのオントロ
ジーと、検索要求発行元のユーザエージェント400の
使用するオントロジー(ユーザエージェント400から
のアドバタイズ情報から特定したり、検索要求のメッセ
ージから特定する)とが異なるものであるのか否かをチ
ェックする。
【0064】このチェック処理に従って、両者のオント
ロジーが異なるものであることを判断するときには、ス
テップ4に進んで、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指
定しつつ、受け取ったメッセージを翻訳エージェント6
00に送ることでメッセージの翻訳依頼を発行し、続く
ステップ5で、その翻訳依頼に応答して翻訳エージェン
ト600から返信されてくる翻訳結果のメッセージを受
け取る。一方、このチェック処理に従って、両者のオン
トロジーが同一であることを判断するときには、メッセ
ージを翻訳する必要はないので、ステップ4/ステップ
5の処理を省略する。
【0065】続いて、ステップ6で、保持してあるデー
タベースエージェント200からのアドバタイズ情報を
参照しつつ、ステップ2で選択したデータベースエージ
ェント200に送付する検索要求のACLメッセージを
生成し、続くステップ7で、データベースエージェント
200に対してその検索要求のACLメッセージを送っ
てから、続くステップ8で、ステップ2で選択した全て
のデータベースエージェント200に対して、ステップ
3〜ステップ7の処理を施したのか否かを判断して、未
処理のものが残されていないことを判断するときには、
全処理を終了し、未処理のものが残されていることを判
断するときには、ステップ3に戻っていく。すなわち、
仲介エージェント500は、ユーザエージェント400
から検索要求を受け取ると、図32(b)に示すよう
に、その検索要求の指す情報を管理するデータベースエ
ージェント200に対して、ユーザエージェント400
から送られてきた検索要求のメッセージを送るのであ
る。
【0066】図44に示すメッセージは、検索要求の指
定する「りんご」を取り扱うとともに、検索要求を発行
したユーザエージェント400と同じAオントロジーを
使用しているデータベースエージェントDBA−1に送
付するメッセージの一例であり、ユーザエージェント4
00から送られてきた図43のメッセージから、DBA
名の質問事項が取り除かれている。
【0067】図45に示すメッセージは、検索要求の指
定する「りんご」を取り扱うとともに、検索要求を発行
したユーザエージェント400と異なるBオントロジー
を使用しているデータベースエージェントDBA−2に
送付するメッセージの一例である。この場合には、後述
する翻訳エージェント600の翻訳処理に従って、図4
3のメッセージの持つ「産地」が「生産地」に、「商品
名」が「品名」に、「商品コード」が「品コード」に、
「取引価格」が「価格」に翻訳されることになる。
【0068】仲介エージェント500からの翻訳依頼を
受け取ると、翻訳エージェント600は、図15の処理
フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、仲介
エージェント500からの翻訳要求のACLメッセージ
を受け取り、続くステップ2で、そのACLメッセージ
の持つ翻訳元/翻訳先のオントロジーを抽出して、それ
らのオントロジーを検索キーにして、図8に示したデー
タ構造を持つ翻訳ルールデータベース603を検索する
ことで、翻訳処理に用いる翻訳ルール(翻訳関数)を特
定する。
【0069】続いて、ステップ3で、その特定した翻訳
ルール(翻訳関数)を用いて、仲介エージェント500
から送られてきた翻訳要求のACLメッセージの翻訳処
理を実行し、続くステップ4で、翻訳結果のACLメッ
セージを仲介エージェント500に返信する。
【0070】すなわち、検索要求を発行したユーザエー
ジェント400の使用するオントロジーと、検索先のデ
ータベースエージェント200の使用するオントロジー
とが異なることで、図33(a)に示すように、仲介エ
ージェント500がユーザエージェント400から送ら
れてきた検索要求のACLメッセージの翻訳要求を発行
すると、翻訳エージェント600は、図33(b)に示
すように、そのACLメッセージを翻訳して仲介エージ
ェント500に返信するのである。
【0071】図46(a)に示すメッセージは、仲介エ
ージェント500の発行する翻訳要求のメッセージの一
例であり、図46(b)に示すメッセージは、翻訳エー
ジェント600の返信する翻訳結果のメッセージの一例
である。
【0072】仲介エージェント500がユーザエージェ
ント400から受け取る図43に示した検索要求のAC
Lメッセージは、Aオントロジーで記述されており、B
オントロジーを使用するデータベースエージェント20
0に送るときには、そのcontent 部分をBオントロジー
に翻訳する必要がある。これから、仲介エージェント5
00は、翻訳エージェント600に対して、このconten
t 部分のBオントロジーへの翻訳を指示する図46
(a)に示すような翻訳要求のメッセージを発行するの
である。そして、この翻訳要求のメッセージを受け取る
と、翻訳エージェント600は、AオントロジーからB
オントロジーへの翻訳処理を実行する翻訳ルール(翻訳
関数)に従って、「産地」を「生産地」に、「商品名」
を「品名」に、「商品コード」を「品コード」に、「取
引価格」を「価格」に翻訳することで、図46(b)に
示すように翻訳メッセージを生成して、それを仲介エー
ジェント500に返信するのである。
【0073】ここで、この実施例では、仲介エージェン
ト500は、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指定して
翻訳エージェント600に対して翻訳要求を発行する構
成を採ったが、翻訳元/翻訳先のオントロジーと、その
オントロジー間の翻訳処理を実行する翻訳ルールのID
との対応関係を管理する構成を採って、その対応関係に
従って、翻訳処理に用いる翻訳ルールのIDを特定し
て、それを翻訳エージェント600に通知することで翻
訳依頼を発行するという構成を採ることも可能である。
【0074】仲介エージェント500からの検索要求を
受け取ると、データベースエージェント200は、図1
6の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1
で、仲介エージェント500からの検索要求のACLメ
ッセージを受け取り、続くステップ2で、そのACLメ
ッセージを商品/サービス・データベース100の検索
に用いるSQLコマンドに変換する。
【0075】続いて、ステップ3で、その生成したSQ
Lコマンドを使って、商品/サービス・データベース1
00を検索し、続くステップ4で、その検索結果をAC
Lメッセージに変換する。続いて、ステップ5で、その
変換したACLメッセージを仲介エージェント500に
返信する。
【0076】すなわち、データベースエージェント20
0は、仲介エージェント500から検索要求を受け取る
と、図34(a)に示すように、その検索要求に従って
商品/サービス・データベース100を検索して、図3
4(b)に示すように、その検索結果を仲介エージェン
ト500に返信するよう処理するのである。
【0077】図47(a)に示すメッセージは、データ
ベースエージェントDBA−1が仲介エージェント50
0に送付する検索結果のメッセージの一例であり、図4
7(b)に示すメッセージは、データベースエージェン
トDBA−2が仲介エージェント500に送付する検索
結果のメッセージの一例である。
【0078】この例では、データベースエージェントD
BA−1は、仲介エージェント500から図44に示し
た検索要求のACLメッセージを受け取ると、「美味林
檎(商品名)、2468(商品コード)、りんご(カテ
ゴリー)、山田太郎(生産者)、青森農場(取引先
名)、1300円(取引価格)」と、「青森林檎(商品
名)、2499(商品コード)、りんご(カテゴリ
ー)、山田太郎(生産者)、青森農場(取引先名)、1
200円(取引価格)」と、「津軽林檎(商品名)、2
456(商品コード)、りんご(カテゴリー)、佐藤次
郎(生産者)、津軽農場(取引先名)、1340円(取
引価格)」という検索結果を返している。
【0079】また、データベースエージェントDBA−
2は、仲介エージェント500から図45に示した検索
要求のACLメッセージを受け取ると、「うまいりんご
(品名)、12789(品コード)、りんご(カテゴリ
ー)、鈴木一郎(生産者)、青森農場(取引先名)、1
150円(価格)」と、「みさわりんご(品名)、45
789(品コード)、りんご(カテゴリー)、鈴木三郎
(生産者)、三沢農場(取引先名)、1200円(価
格)」という検索結果を返している。
【0080】検索要求を発行したデータベースエージェ
ント200からの検索結果を受け取ると、仲介エージェ
ント500は、図17の処理フローに示すように、先ず
最初に、ステップ1で、データベースエージェント20
0からの検索結果のACLメッセージを受け取り、続く
ステップ2で、検索要求を発行したユーザエージェント
400の使用するオントロジーと、検索結果を返信して
きたデータベースエージェント200の使用するオント
ロジーとが異なるものであるのか否かをチェックする。
【0081】データベースエージェント200から返信
される検索結果は、検索された項目値であることから、
本来は翻訳する必要はない。すなわち、データベースエ
ージェント200の使用するオントロジーで用いられて
いる項目の用語表現と、ユーザエージェント400の使
用するオントロジーで用いられている項目の用語表現と
が異なると、データベースエージェント200の検索を
実行できないので、仲介エージェント500は、データ
ベースエージェント200に対して検索要求を発行する
ときに、翻訳エージェント600を使ってこの違いを翻
訳するという構成を採ったが、検索結果の項目値につい
ては翻訳せずに、そのままユーザエージェント400に
返信することが可能である。
【0082】これから、従来技術でも、検索結果につい
ては、そのままユーザエージェント400に返信すると
いう構成が採られている。しかしながら、例えば、ユー
ザエージェント400ではkgの単位を使い、データベ
ースエージェント200ではポンドの単位を使っている
とか、ユーザエージェント400では日本語を使い、デ
ータベースエージェント200では英語を使っていると
か、ユーザエージェント400では円の単位を使い、デ
ータベースエージェント200ではドルの単位を使って
いるというような場合に、それをそのまま返信するより
は、ユーザエージェント400の使用するオントロジー
に変換する方のが親切である。そこで、本発明では、項
目値についても翻訳するという構成を採るのである。
【0083】これから、ステップ2で、検索要求を発行
したユーザエージェント400の使用するオントロジー
と、検索結果を返信してきたデータベースエージェント
200の使用するオントロジーとが異なるものであるこ
とを判断するときには、ステップ3に進んで、翻訳元と
翻訳先のオントロジーを指定しつつ、受け取ったメッセ
ージを翻訳エージェント600に送ることでメッセージ
の翻訳依頼を発行し、続くステップ4で、その翻訳依頼
に応答して翻訳エージェント600から返信されてくる
翻訳結果のメッセージを受け取る。一方、ステップ2
で、両者のオントロジーが同一であることを判断すると
きには、メッセージを翻訳する必要はないので、ステッ
プ3/ステップ4の処理を省略する。
【0084】この翻訳要求発行に応答して実行される翻
訳エージェント600の処理は、基本的には、図15の
処理フローで説明したものと同じものとなる。続いて、
ステップ5で、検索要求を発行した全てのデータベース
エージェント200からの回答を待つのか否か(ユーザ
エージェント400などから指示される)を判断して、
待たないことを判断するときには、ステップ7に進ん
で、データベースエージェント200から送られてきた
検索結果のACLメッセージを検索要求発行元のユーザ
エージェント400に返信する。
【0085】一方、ステップ5で、全ての回答を待つこ
とを判断するときには、ステップ6に進んで、検索要求
を発行した全てのデータベースエージェント200から
の回答が出揃うのを待って、全て出揃うときに、それら
をマージして、検索要求発行元のユーザエージェント4
00に返信する。
【0086】すなわち、仲介エージェント500は、デ
ータベースエージェント200から検索結果のメッセー
ジを受け取ると、図35に示すように、必要に応じてマ
ージしつつ、そのメッセージを検索要求発行元のユーザ
エージェント400に返信していくのである。
【0087】図48に示すメッセージは、ユーザエージ
ェント400に返信する検索結果のメッセージの一例で
あり、データベースエージェントDBA−1から返信さ
れてきた図47(a)の検索結果のメッセージと、デー
タベースエージェントDBA−2から返信されてきた図
47(b)の検索結果のメッセージとをマージしたもの
である。
【0088】仲介エージェント500からの検索結果を
受け取ると、ユーザエージェント400は、図18の処
理フローに示すように、仲介エージェント500からの
検索結果のACLメッセージを受け取り、検索要求を発
行するときに保持しておいて検索要求のACLメッセー
ジを参照することで、仲介エージェント500から受け
取ったACLメッセージをHTMLに変換してユーザに
表示する。
【0089】すなわち、ユーザエージェント400は、
仲介エージェント500から検索結果のメッセージを受
け取ると、図35に示すように、そのメッセージをユー
ザに表示していくのである。
【0090】このユーザエージェント400による表示
処理に従って、ユーザは、図54に示すような検索結果
表示画面に従って、 「りんご、美味林檎、山田太郎、青森農場、1300
円」 「りんご、青森林檎、山田太郎、青森農場、1200
円」 「りんご、津軽林檎、佐藤次郎、津軽農場、1340
円」 「りんご、うまいりんご、鈴木一郎、青森農場、115
0円」 「りんご、みさわりんご、鈴木三郎、三沢農場、120
0円」 という検索結果を得ることになる。
【0091】この検索結果を得ると、ユーザは、続い
て、検索された取引相手の中から、1つ又は複数の取引
相手(全ての場合もある)を選択して、その取引相手と
電子取引を行うことになる。
【0092】この電子取引を行う場合には、ユーザエー
ジェント400は、図19の処理フローに示すように、
先ず最初に、ステップ1で、ユーザの選択した取引相手
の情報を受け取る。
【0093】続いて、ステップ2で、ユーザの選択した
取引相手が、仲介エージェント500から送られてきた
検索結果の取引相手の中に含まれているのか否かを判断
して、含まれていることを判断するときには、ステップ
3に進んで、ユーザの選択した取引相手に対する商品/
サービス・データベース100のアドバタイズ情報を得
るためのACLメッセージを作成して、それを仲介エー
ジェント500に送る。
【0094】一方、ステップ2で、ユーザの選択した取
引相手が検索結果の中に含まれていないことを判断する
ときには、ステップ4に進んで、ユーザの選択した取引
相手に対する商品/サービス・データベース100と、
そのアドバタイズ情報を得るために、ユーザの選択した
情報から、検索先の商品/サービス・データベース10
0と、そのアドバタイズ情報を得るためのACLメッセ
ージを作成して、それを仲介エージェント500に送
る。
【0095】すなわち、ユーザエージェント400は、
ユーザが仲介エージェント500から送られてきた検索
結果の中から取引相手を選択すると、図36(a)に示
すように、仲介エージェント500に対して、その取引
相手の商品/サービス・データベース100(データベ
ースエージェント200)のアドバタイズ情報の取得要
求を発行するのである。
【0096】図49(a)に示すメッセージは、ユーザ
エージェント400が仲介エージェント500に送るア
ドバタイズ情報要求のメッセージの一例であり、データ
ベースエージェントDBA−2のアドバタイズ情報を要
求している。このときに指定するDBA名はURL(Un
iform Resource Locator)を指している。
【0097】このユーザエージェント400の発行処理
を受け取ると、仲介エージェント500は、図20の処
理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、仲
介エージェント500からのACLメッセージを受け取
り、続くステップ2で、そのACLメッセージの内容が
アドバタイズ情報のみの要求であるのか否かを判断す
る。
【0098】ステップ2で、アドバタイズ情報のみの要
求であることを判断するとき、すなわち、図19の処理
フローのステップ3で作成されるメッセージであること
を判断するときには、ステップ3に進んで、保持してあ
るアドバタイズ情報の中から、その要求の指定するアド
バタイズ情報を選択して、それをユーザエージェント4
00に返信する。
【0099】一方、ステップ2で、アドバタイズ情報の
みの要求でないことを判断するとき、すなわち、図19
の処理フローのステップ4で作成されるメッセージであ
ることを判断するときには、ステップ4に進んで、ログ
があるのか否かを判断して、ログがあることを判断する
ときには、ステップ6に進んで、そのログを参照するこ
とでアクセス先となる商品/サービス・データベース1
00を割り出し、続くステップ7で、その割り出した商
品/サービス・データベース100のデータベース名
と、保持してあるその商品/サービス・データベース1
00のアドバタイズ情報をACLメッセージでユーザエ
ージェント400に返信する。一方、ログがないことを
判断するときには、これまでに説明した処理に従って、
データベースエージェント200に対して検索依頼を発
行する。
【0100】すなわち、仲介エージェント500は、ユ
ーザエージェント400に送った検索結果の中からユー
ザが取引相手を選択することで、その取引相手の商品/
サービス・データベース100(データベースエージェ
ント200)のアドバタイズ情報の取得要求が発行され
ると、図36(b)に示すように、そのアドバタイズ情
報を要求元のユーザエージェント400に送るのであ
る。
【0101】図49(b)に示すメッセージは、仲介エ
ージェント500がユーザエージェント400に送るア
ドバタイズ情報のメッセージの一例であり、データベー
スエージェントDBA−2のアドバタイズ情報を送って
いる。
【0102】仲介エージェント500から送られてくる
アドバタイズ情報を受け取ると、ユーザエージェント4
00は、図21の処理フローに示すように、仲介エージ
ェント500から送られてくるアドバタイズ情報(図1
9の処理フローのステップ4を経由するときにはデータ
ベース名を含む)のACLメッセージを受け取り、その
アドバタイズ情報(データベース名)をディレクトリ保
持部408に格納する。
【0103】このようにして、取引相手の商品/サービ
ス・データベース100(データベースエージェント2
00)のアドバタイズ情報を取得すると、ユーザは、ユ
ーザエージェント400を使い、仲介エージェント50
0を介することなく、そのデータベースエージェント2
00と直接取り引きを実行できるようになる。
【0104】これから、ユーザエージェント400は、
データベースエージェント200と直接取り引きを行う
ときには、ユーザから取引要求が発行されると、図22
の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1
で、ユーザの要求する情報をHTMLで受け取り、続く
ステップ2で、それをACLに変換する。
【0105】続いて、ステップ3で、仲介エージェント
500から取得したアドバタイズ情報に従って、アクセ
ス先のデータベースエージェント200の使用するオン
トロジーを調べ、続くステップ4で、そのオントロジー
が自分の使用するオントロジーと異なるのか否かをチェ
ックする。
【0106】このチェック処理に従って、両者のオント
ロジーが異なるものであることを判断するときには、ス
テップ5に進んで、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指
定しつつ、ステップ2で作成したメッセージを翻訳エー
ジェント600に送ることでメッセージの翻訳依頼を発
行し、続くステップ6で、その翻訳依頼に応答して翻訳
エージェント600から翻訳されたメッセージが送られ
てくると、続くステップ7で、そのメッセージを受け取
ってアクセス先のデータベースエージェント200に送
る。
【0107】一方、このステップ4のチェック処理で、
アクセス先のデータベースエージェント200の使用す
るオントロジーが自分の使用するオントロジーと同一で
あることを判断するときには、メッセージを翻訳する必
要はないので、直ちにステップ7に進んで、ステップ2
で作成したメッセージをアクセス先のデータベースエー
ジェント200に送る。
【0108】ユーザエージェント400からの翻訳依頼
を受け取ると、翻訳エージェント600は、図23の処
理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ユ
ーザエージェント400からの翻訳要求のACLメッセ
ージを受け取り、続くステップ2で、そのACLメッセ
ージの持つ翻訳元/翻訳先のオントロジーを抽出して、
それらのオントロジーを検索キーにして、図8に示した
データ構造を持つ翻訳ルールデータベース603を検索
することで、翻訳処理に用いる翻訳ルール(翻訳関数)
を特定する。
【0109】続いて、ステップ3で、その特定した翻訳
ルール(翻訳関数)を用いて、ユーザエージェント40
0から送られてきた翻訳要求のACLメッセージの翻訳
処理を実行し、続くステップ4で、翻訳結果のACLメ
ッセージをユーザエージェント400に返信する。
【0110】すなわち、ユーザエージェント400の使
用するオントロジーと、アクセス先のデータベースエー
ジェント200の使用するオントロジーとが異なること
で、図37(a)に示すように、ユーザエージェント4
00がデータベースエージェント200に送付するAC
Lメッセージの翻訳要求を発行すると、翻訳エージェン
ト600は、図37(b)に示すように、そのACLメ
ッセージを翻訳してユーザエージェント400に返信す
るのである。
【0111】図50(a)に示すメッセージは、ユーザ
エージェント400の発行する翻訳要求のメッセージの
一例であり、図50(b)に示すメッセージは、翻訳エ
ージェント600の返信する翻訳結果のメッセージの一
例である。
【0112】ここでは、ユーザエージェント400が、
取引相手として、Bオントロジーを使用するデータベー
スエージェントDBA−2の取り扱う「三沢農場の鈴木
三郎」を選択したことを想定し、その「三沢農場の鈴木
三郎」の情報にアクセスすべく、図50(a)に示すメ
ッセージに従って、データベースエージェントDBA−
2へのアクセス要求を発行したことを想定している。こ
れから、翻訳エージェント600は、Aオントロジーか
らBオントロジーへの翻訳処理を実行する翻訳ルール
(翻訳関数)に従って、「産地」を「生産地」に、「商
品名」を「品名」に、「商品コード」を「品コード」
に、「取引価格」を「価格」に翻訳することで、図50
(b)に示すような翻訳メッセージを生成して、それを
ユーザエージェント400に返信するのである。
【0113】ユーザエージェント400からのアクセス
要求を受け取ると、データベースエージェント200
は、図24の処理フローに示すように、ユーザエージェ
ント400からのアクセス索要求のACLメッセージを
受け取り、商品/サービス・データベース100を検索
しつつ、ユーザエージェント400と取り引きを行い、
その取引の内容のACLメッセージを作成して、それを
ユーザエージェント400に送ることでユーザエージェ
ント400との間で取引を行う。
【0114】この取引情報を受け取ると、ユーザエージ
ェント400は、図25の処理フローに示すように、先
ず最初に、ステップ1で、データベースエージェント2
00からの取引情報のACLメッセージを受け取る。続
いて、ステップ2で、保持しているアドバタイズ情報を
参照することで、アクセス要求先のデータベースエージ
ェント200の使用するオントロジーを調べ、続くステ
ップ3で、そのオントロジーと、自分の使用するオント
ロジーとが異なるものであるのか否かをチェックする。
【0115】このチェック処理に従って、両者のオント
ロジーが異なるものであることを判断するときには、ス
テップ4に進んで、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指
定しつつ、受け取ったメッセージを翻訳エージェント6
00に送ることでメッセージの翻訳依頼を発行し、続く
ステップ5で、その翻訳依頼に応答して翻訳エージェン
ト600から返信されてくる翻訳結果のメッセージを受
け取る。一方、このチェック処理に従って、両者のオン
トロジーが同一であることを判断するときには、メッセ
ージを翻訳する必要はないので、ステップ4/ステップ
5の処理を省略する。
【0116】この翻訳要求発行に応答して実行される翻
訳エージェント600の処理は、基本的には、図23の
処理フローで説明したものと同じものとなる。続いて、
ステップ6で、受け取った取引情報のACLメッセージ
をHTMLに変換してユーザに提示する。
【0117】このようにして、ユーザエージェント40
0とデータベースエージェント200とは、図38
(a)(b)及び図39に示すように、仲介エージェント
500を介さずに、直接取り引きを行うのである。
【0118】例えば、ユーザエージェント400は、デ
ータベースエージェント200に対して、図51(a)
に示すようなメッセージを発行することで、データベー
スエージェント200に対して「割引率」を問い合わ
せ、これを受けて、データベースエージェント200
は、ユーザエージェント400に対して、図51(b)
に示すようなメッセージを回答することで、「0.4」と
いう「割引率」を通知する。
【0119】そして、この「0.4」という「割引率」を
受けて、ユーザエージェント400は、データベースエ
ージェント200に対して、図52(a)に示すよう
な"subscribe" というパーフォーマティブを持つメッセ
ージを発行することで、取り引きを行うことを通知し、
これを受けて、データベースエージェント200は、ユ
ーザエージェント400に対して、図52(b)に示す
ような"tell"というパーフォーマティブを持つメッセー
ジを回答することで、取り引きの成立を通知して取り引
きを行っていくことになる。
【0120】ユーザエージェント100は、翻訳エージ
ェント600を介して、データベースエージェント20
0と取り引きを行う構成を採ることも可能である。この
構成を採るときには、翻訳エージェント600に翻訳依
頼を行うときに、その翻訳結果のメッセージを自分が受
け取るのではなくて、アクセス要求先のデータベースエ
ージェント200に転送させることで、データベースエ
ージェント200と取り引きを行うことになる。
【0121】この構成に従ってデータベースエージェン
ト200と取り引きを行う場合には、ユーザエージェン
ト400は、ユーザから取引要求が発行されると、図2
6の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1
で、ユーザの要求する情報をHTMLで受け取り、続く
ステップ2で、それをACLに変換する。
【0122】続いて、ステップ3で、仲介エージェント
500から取得したアドバタイズ情報に従って、アクセ
ス先のデータベースエージェント200の使用するオン
トロジーを調べ、続くステップ4で、そのオントロジー
が自分の使用するオントロジーと異なるのか否かをチェ
ックする。
【0123】このチェック処理に従って、両者のオント
ロジーが異なるものであることを判断するときには、ス
テップ5に進んで、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指
定しつつ、ステップ2で作成したメッセージを翻訳エー
ジェント600に送ることでメッセージの翻訳依頼を発
行するとともに、翻訳メッセージをアクセス先のデータ
ベースエージェント200に転送することを依頼する。
【0124】一方、このステップ4のチェック処理に従
って、アクセス先のデータベースエージェント200の
使用するオントロジーが自分の使用するオントロジーと
同一であることを判断するときには、メッセージを翻訳
する必要はないので、ステップ6に進んで、ステップ2
で作成したメッセージをアクセス先のデータベースエー
ジェント200に送る。
【0125】ユーザエージェント400からこの翻訳転
送依頼を受け取ると、翻訳エージェント600は、図2
7の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1
で、ユーザエージェント400からの翻訳転送要求のA
CLメッセージを受け取り、続くステップ2で、そのA
CLメッセージの持つ翻訳元/翻訳先のオントロジーを
抽出して、それらのオントロジーを検索キーにして、図
8に示したデータ構造を持つ翻訳ルールデータベース6
03を検索することで、翻訳処理に用いる翻訳ルール
(翻訳関数)を特定する。
【0126】続いて、ステップ3で、その特定した翻訳
ルール(翻訳関数)を用いて、ユーザエージェント40
0から送られてきた翻訳要求のACLメッセージの翻訳
処理を実行し、続くステップ4で、翻訳結果のACLメ
ッセージを指定されるアクセス先のデータベースエージ
ェント200に転送する。
【0127】ユーザエージェント400からこのアクセ
ス要求(翻訳エージェント600を介する場合がある)
を受け取ると、データベースエージェント200は、図
28の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ
1で、ユーザエージェント400からのアクセス要求の
ACLメッセージを受け取る。続いて、ステップ2で、
商品/サービス・データベース100を検索しつつ、ユ
ーザエージェント400と取り引きを行い、続くステッ
プ3で、その取引の内容のACLメッセージを作成す
る。
【0128】続いて、ステップ4で、ユーザエージェン
ト400から送られてきたメッセージに付加されるオン
トロジーに従って、ユーザエージェント400の使用す
るオントロジーを調べ、続くステップ5で、そのオント
ロジーと、自分の使用するオントロジーとが異なるもの
であるのか否かをチェックする。
【0129】このチェック処理に従って、両者のオント
ロジーが異なるものであることを判断するときには、ス
テップ6に進んで、翻訳元と翻訳先のオントロジーを指
定しつつ、ステップ3で作成したメッセージを翻訳エー
ジェント600に送ることでメッセージの翻訳依頼を発
行するとともに、翻訳メッセージをアクセス要求発行元
のユーザエージェント400に転送することを依頼す
る。
【0130】この翻訳要求発行に応答して実行される翻
訳エージェント600の処理は、基本的には、図27の
処理フローで説明したものと同じものとなる。一方、ス
テップ5のチェック処理に従って、アクセス要求発行元
のユーザエージェント400の使用するオントロジーが
自分の使用するオントロジーと同一であることを判断す
るときには、メッセージを翻訳する必要はないので、ス
テップ7に進んで、ステップ3で作成したメッセージを
アクセス要求発行元のユーザエージェント400に送
る。
【0131】このようにして、ユーザエージェント40
0とデータベースエージェント200とは、図40
(a)(b)及び図41に示すように、翻訳エージェント
600に翻訳転送依頼を発行しつつ、仲介エージェント
500を介さずに、直接取り引きを行うのである。
【0132】この取り引きの実行時に、複数のユーザエ
ージェント400がデータベースエージェント200の
取り扱う同一の取り引きの対象物に対して、同時に取り
引きを要求することがある。
【0133】データベースエージェント200にアクセ
スするときに、常に、仲介エージェント500を介する
構成を採るならば、仲介エージェント500がこの取り
引きの競合を制御することが可能であり、何ら問題は起
こらない。しかるに、本発明では、翻訳エージェント6
00を仲介エージェント500とは別に設けることで、
ユーザエージェント400が直接データベースエージェ
ント200にアクセスできるようにする構成を採ってい
るので、ユーザエージェント400とデータベースエー
ジェント200との間の対話性能は向上するという利点
がでるものの、この制御を実行することができないとい
う問題点が残る。
【0134】そこで、データベースエージェント200
は、ユーザエージェント400により商品/サービス・
データベース100のデータが更新されると、図29の
処理フローに示すように、その更新データを取引対象と
する別のユーザエージェント400が存在するのか否か
を判断して、存在する場合には、そのユーザエージェン
ト400に対して、更新データに係る情報をACLメッ
セージで通知する構成を採っている。
【0135】このデータベースの更新通知を受けて、ユ
ーザエージェント400は、図30に示すように、デー
タベースエージェント200からのデータベース更新通
知のACLメッセージを受け取り、それをHTMLに変
換してユーザに表示する。
【0136】例えば、他のユーザエージェント400に
より商品/サービス・データベース100のデータが更
新されることで、別のユーザエージェント400の取引
要求に応えることができなくなる場合には、"untell"と
いうパーフォーマティブにより取引不可能を通知する図
53に示すメッセージを使って、取り引きの要求に応え
ることができない旨を通知することになる。
【0137】図示実施例に従って本発明を説明したが、
本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施
例では、ユーザエージェント400とデータベースエー
ジェント200とが取り引きを実行するときにあって、
ユーザエージェント400が取引要求のメッセージを送
信するときに翻訳エージェント600を起動する構成を
採ったが、データベースエージェント200が取引要求
のメッセージを受信するときに翻訳エージェント600
を起動するという構成を採るようにしてもよい。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエージェ
ントシステムでは、情報提供側エージェントと情報要求
側エージェントとの間の仲介処理を実行する仲介エージ
ェントとは別に、メッセージの翻訳処理を実行する翻訳
エージェントを備える構成を採る。
【0139】これから、例えば、情報要求側エージェン
トは、仲介エージェントの仲介処理に従って、複数の情
報提供側エージェントから要求した情報を受け取るとき
に、その中のいくつかの情報提供側エージェントに絞り
込んでアクセスを続けたいと考えるときには、翻訳エー
ジェントを使ってメッセージを翻訳してそれを情報提供
側エージェントに直接送ったり、あるいは、メッセージ
を翻訳せずに情報提供側エージェントに送って、それを
情報提供側エージェントの側で翻訳エージェントを使っ
て翻訳させることにより、仲介エージェントを介さず
に、情報提供側エージェントにアクセスできるようにな
る。
【0140】これから、従来技術の有していた、仲介エ
ージェントの負荷が大きくなってしまうという問題点
や、仲介エージェントを介することで、ユーザの個人情
報が外部に漏れたり、他人により取引情報が操作される
危険性があるというような問題点の発生を防止できるよ
うになって、エージェントシステムの実用性を高められ
るようになる。
【0141】そして、本発明によれば、複数の情報要求
側エージェントのアクセス要求が競合するときに、それ
を調整する機能を情報提供側エージェントに設ける構成
を採ることから、情報要求側エージェントが仲介エージ
ェントを介さずに情報提供側エージェントにアクセスす
ることで実現される対話性能の向上を確実なものにでき
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例である。
【図3】本発明の一実施例である。
【図4】ユーザエージェントの構成図である。
【図5】仲介エージェントの構成図である。
【図6】データベースエージェントの構成図である。
【図7】翻訳エージェントの構成図である。
【図8】翻訳ルールデータベースの説明図である。
【図9】用語変換の説明図である。
【図10】データベースエージェントの処理フローであ
る。
【図11】ユーザエージェントの処理フローである。
【図12】仲介エージェントの処理フローである。
【図13】ユーザエージェントの処理フローである。
【図14】仲介エージェントの処理フローである。
【図15】翻訳エージェントの処理フローである。
【図16】データベースエージェントの処理フローであ
る。
【図17】仲介エージェントの処理フローである。
【図18】ユーザエージェントの処理フローである。
【図19】ユーザエージェントの処理フローである。
【図20】仲介エージェントの処理フローである。
【図21】ユーザエージェントの処理フローである。
【図22】ユーザエージェントの処理フローである。
【図23】翻訳エージェントの処理フローである。
【図24】データベースエージェントの処理フローであ
る。
【図25】ユーザエージェントの処理フローである。
【図26】ユーザエージェントの処理フローである。
【図27】翻訳エージェントの処理フローである。
【図28】データベースエージェントの処理フローであ
る。
【図29】データベースエージェントの処理フローであ
る。
【図30】ユーザエージェントの処理フローである。
【図31】実施例の処理説明図である。
【図32】実施例の処理説明図である。
【図33】実施例の処理説明図である。
【図34】実施例の処理説明図である。
【図35】実施例の処理説明図である。
【図36】実施例の処理説明図である。
【図37】実施例の処理説明図である。
【図38】実施例の処理説明図である。
【図39】実施例の処理説明図である。
【図40】実施例の処理説明図である。
【図41】実施例の処理説明図である。
【図42】メッセージの説明図である。
【図43】メッセージの説明図である。
【図44】メッセージの説明図である。
【図45】メッセージの説明図である。
【図46】メッセージの説明図である。
【図47】メッセージの説明図である。
【図48】メッセージの説明図である。
【図49】メッセージの説明図である。
【図50】メッセージの説明図である。
【図51】メッセージの説明図である。
【図52】メッセージの説明図である。
【図53】メッセージの説明図である。
【図54】検索結果表示画面の説明図である。
【図55】仮想カタログシステムの説明図である。
【符号の説明】
1 情報提供側エージェント装置 2 情報要求側エージェント装置 3 仲介エージェント装置 4 翻訳エージェント装置 10 入手手段 11 判断手段 12 発行手段 13 検出手段 14 判断手段 15 通知手段 20 入手手段 21 判断手段 22 発行手段 23 送信手段 30 第1の入手手段 31 第2の入手手段 32 判断手段 33 発行手段 40 管理手段 41 受信手段 42 実行手段 43 送信手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報要求側エージェント装置と、情報提
    供側エージェント装置と、これらのエージェント装置間
    を仲介する仲介エージェント装置とを備えるエージェン
    トシステムで用いられる翻訳エージェント装置であっ
    て、 翻訳元の用語体系から翻訳先の用語体系への翻訳処理を
    実行する複数の翻訳関数を管理する管理手段と、 他エージェント装置が翻訳元と翻訳先の用語体系を指定
    してメッセージの翻訳要求を発行するときに、該翻訳要
    求のメッセージを受信する受信手段と、 上記受信手段の受信する翻訳要求のメッセージを翻訳対
    象として指定しつつ、上記受信手段の受信する用語体系
    が指す上記管理手段の管理する翻訳関数を起動すること
    で、該メッセージを翻訳する実行手段と、 上記実行手段により翻訳されるメッセージを、翻訳要求
    発行元のエージェント装置に送信する送信手段とを備え
    ることを、 特徴とする翻訳エージェント装置。
  2. 【請求項2】 情報要求側エージェント装置と、情報提
    供側エージェント装置と、これらのエージェント装置間
    を仲介する仲介エージェント装置とを備えるエージェン
    トシステムで用いられる翻訳エージェント装置であっ
    て、 翻訳元の用語体系から翻訳先の用語体系への翻訳処理を
    実行する複数の翻訳関数を管理する管理手段と、 他エージェント装置が上記翻訳関数の識別子を指定して
    メッセージの翻訳要求を発行するときに、該翻訳要求の
    メッセージを受信する受信手段と、 上記受信手段の受信する翻訳要求のメッセージを翻訳対
    象として指定しつつ、上記受信手段の受信する識別子が
    指す上記管理手段の管理する翻訳関数を起動すること
    で、該メッセージを翻訳する実行手段と、 上記実行手段により翻訳されるメッセージを、翻訳要求
    発行元のエージェント装置に送信する送信手段とを備え
    ることを、 特徴とする翻訳エージェント装置。
  3. 【請求項3】 情報提供側エージェント装置の持つ能力
    情報を管理することで、情報要求側エージェント装置と
    情報提供側エージェント装置との間の仲介処理を実行す
    る仲介エージェント装置において、 情報要求側エージェント装置の使用する用語体系を前も
    って又は動的に入手する第1の入手手段と、 情報提供側エージェント装置の使用する用語体系を前も
    って又は動的に入手する第2の入手手段と、 上記第1及び第2の入手手段の入手する用語体系に従っ
    て、仲介対象となるメッセージの指定するエージェント
    装置間の用語体系が異なるものであるのか否かを判断す
    る判断手段と、 上記判断手段が用語体系の異なることを判断するとき
    に、仲介エージェント装置とは別に設けられて用語体系
    間の翻訳処理を実行する翻訳エージェント装置に対し
    て、上記メッセージの翻訳依頼を発行する発行手段とを
    備えることを、 特徴とする仲介エージェント装置。
  4. 【請求項4】 仲介エージェント装置を介して、情報提
    供側エージェント装置にアクセスする情報要求側エージ
    ェント装置において、 仲介エージェント装置を介して、あるいは、仲介エージ
    ェント装置を介さずに、情報提供側エージェント装置の
    使用する用語体系を前もって又は動的に入手する入手手
    段と、 上記入手手段の入手する用語体系に従って、メッセージ
    の送信先の情報提供側エージェント装置の用語体系が自
    装置のものと異なるものであるのか否かを判断する判断
    手段と、 上記判断手段が用語体系の異なることを判断するとき
    に、仲介エージェント装置とは別に設けられて用語体系
    間の翻訳処理を実行する翻訳エージェント装置に対し
    て、上記メッセージの翻訳依頼を発行する発行手段とを
    備えることを、 特徴とする情報要求側エージェント装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の情報要求側エージェント
    装置において、 発行手段の翻訳要求に応答して返信されてくる翻訳メッ
    セージを、仲介エージェント装置を介さずに、直接、情
    報提供側エージェント装置に送信する送信手段を備える
    ことを、 特徴とする情報要求側エージェント装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の情報要求側エージェント
    装置において、 発行手段は、翻訳エージェント装置に対してメッセージ
    の翻訳要求を発行するときに、翻訳結果のメッセージを
    指定の情報提供側エージェント装置に送信することを指
    示することを、 特徴とする情報要求側エージェント装置。
  7. 【請求項7】 仲介エージェント装置を介して、情報要
    求側エージェント装置からのアクセスを受け付ける情報
    提供側エージェント装置において、 仲介エージェント装置を介して、あるいは、仲介エージ
    ェント装置を介さずに、情報要求側エージェント装置の
    使用する用語体系を前もって又は動的に入手する入手手
    段と、 上記入手手段の入手する用語体系に従って、メッセージ
    の送信元の情報要求側エージェント装置の用語体系が自
    装置のものと異なるものであるのか否かを判断する判断
    手段と、 上記判断手段が用語体系の異なることを判断するとき
    に、仲介エージェント装置とは別に設けられて用語体系
    間の翻訳処理を実行する翻訳エージェント装置に対し
    て、上記メッセージの翻訳依頼を発行する発行手段とを
    備えることを、 特徴とする情報提供側エージェント装置。
  8. 【請求項8】 仲介エージェント装置を介して、情報要
    求側エージェント装置からのアクセスを受け付ける情報
    提供側エージェント装置において、 情報要求側エージェント装置からのアクセスにより、情
    報要求側エージェント装置に提供する情報に変動が生ず
    るのか否かを検出する検出手段と、 上記検出手段が情報の変動を検出するときに、該情報を
    アクセスする別の情報要求側エージェント装置が存在す
    るのか否かを判断する判断手段と、 上記判断手段が競合する情報要求側エージェント装置の
    存在を判断するときに、上記検出手段により検出される
    変動情報についての情報を、競合する情報要求側エージ
    ェント装置に通知する通知手段とを備えることを、 特徴とする情報提供側エージェント装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002140575A (ja) * 2000-10-30 2002-05-17 Nec Corp 電子商取引システム、電子商取引方法、及びその制御プログラムを記録した記録媒体
JP2002318935A (ja) * 2001-04-23 2002-10-31 Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd 電子代理人センター及び電子商取引システム
KR20030008323A (ko) * 2001-07-20 2003-01-25 임홍균 번역 서비스 중개 방법
JP2008510223A (ja) * 2004-08-11 2008-04-03 オラクル インターナショナル コーポレーション リレーショナルデータベースシステムにおけるオントロジーベースの意味的照合システム

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