JPH11174724A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH11174724A
JPH11174724A JP9340290A JP34029097A JPH11174724A JP H11174724 A JPH11174724 A JP H11174724A JP 9340290 A JP9340290 A JP 9340290A JP 34029097 A JP34029097 A JP 34029097A JP H11174724 A JPH11174724 A JP H11174724A
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JP
Japan
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wax
toner
fine particles
particle diameter
average
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Pending
Application number
JP9340290A
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English (en)
Inventor
Masaki Tsujihiro
昌己 辻廣
Nobuhiro Hirano
暢宏 平野
Takuya Kadota
拓也 門田
Toshiaki Akiyama
俊明 秋山
Hidenori Asada
英則 浅田
Akiyoshi Uchizono
明美 内園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とくに感光体表面へのワックスのフィルミン
グが発生するのを抑制して、感光体の画像形成特性など
への影響を低減する。 【解決手段】 定着用樹脂に、離型剤としてのワックス
を分散させるとともに、その平均粒径がワックスの平均
分散粒径よりも大きい固形微粒子を含有させた電子写真
用トナーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば静電式複写機、レーザービーム
プリンタ、普通紙ファクシミリ装置などの、電子写真法
を利用した画像形成装置に使用される電子写真用トナー
は、熱溶融性の定着用樹脂からなる粒子中に、着色剤や
ワックスなどを分散させた構造を有している。
【0003】かかるトナーの製造方法としては種々ある
が、とくに上記の各成分を溶融混練したのち粉砕し、さ
らに分級する、いわゆる粉砕法が最も一般的である。前
記の各成分のうちワックスは、紙上に転写されたトナー
像を紙面に定着させるべく、一対の加熱、加圧ロール間
などを通して加熱、加圧した際に、トナーがロール表面
に付着するいわゆるオフセットなどを防止するために、
離型剤として添加される。
【0004】近時、トナーに、定着用樹脂およびワック
スの両方との相溶性にすぐれた相溶化剤を添加して、定
着用樹脂に対するワックスの分散性を向上し、それによ
って、ワックスによるオフセットを防止する効果(耐オ
フセット性)を維持しつつ、ワックスの平均分散粒径を
これまでよりも小さくして、トナーの、紙への定着性な
どを向上させることが提案された(特開平6−2950
97号公報、特開平9−138521号公報など)。
【0005】すなわち従来のトナーにおいては、それぞ
れの成分に求められる機能を最優先して、つまりワック
スとしては、前述したオフセットの防止効果を主に考慮
して、また定着用樹脂としては、紙への定着性などを主
に考慮して、それぞれ材料が選択される結果、互いにあ
まり相溶性がよくない材料が組み合わされることが多
い。
【0006】たとえばワックスとして最も一般的に使用
されるのは、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン
などであり、一方、定着用樹脂としては、スチレン−ア
クリル系樹脂などが最も一般的に使用されるが、両者
は、ほとんど相溶性を有しないことが知られている。こ
のため従来のトナーは、ワックスの、定着用樹脂への分
散性が十分でなく、とくに前述した粉砕法によってトナ
ーを製造する際には、溶融混練後の段階でも、ワックス
が、定着用樹脂中に比較的大きな塊として分散してい
る。
【0007】そして粉砕工程では、定着用樹脂が、主と
してワックスなどの添加剤との界面で割れるために、製
造されたトナーの表面には、ワックスが、上記のように
比較的大きな塊として露出した状態となり、かかる露出
したワックスが、熱定着時などの熱によって溶け出し
て、トナーの紙への定着を妨げる。これに対し、上記の
ように定着用樹脂およびワックスの両方との相溶性にす
ぐれた相溶化剤を添加すると、ワックスの定着用樹脂へ
の分散性が向上して、ワックスが、定着用樹脂中により
細かな状態で分散する。このため、製造されたトナーの
表面に露出するワックスの量がこれまでよりも少なくな
り、結果として、トナーの紙への定着性が向上するので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように相溶化剤
を添加して、ワックスの定着用樹脂への分散性を向上さ
せると、確かにトナーの紙への定着性は向上する。しか
し発明者らの検討によると、とくに粉砕法で製造された
トナーの場合には、前述した粉砕機構から明らかなよう
に依然としてその表面にワックスが露出した構造に変わ
りないために、かかる露出したワックスが、画像形成装
置の感光体の表面に付着して膜を形成して、感光体の画
像形成特性などに影響を及ぼす、いわゆるフィルミング
が発生するのを防止できないという問題がある。
【0009】これは、フィルミングの問題が、感光体表
面での電荷の授受への影響によって生じるものであり、
トナーの定着性に比べてごく少量のワックスの付着で
も、重大な影響が生じるためであると考えられる。本発
明の目的は、とくに感光体表面へのワックスのフィルミ
ングが発生するのを抑制して、感光体の画像形成特性な
どへの影響を低減しうる、新規な電子写真用トナーを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の電子写真用トナーは、定着用樹脂に、離型
剤としてのワックスを分散させたものであって、その平
均粒径がワックスの平均分散粒径よりも大きい固形微粒
子を含有させたことを特徴としている。前述したように
粉砕法では、粉砕工程において、定着用樹脂が、主とし
て添加剤との界面で割れるので、本発明の電子写真用ト
ナーの場合、その表面には、ワックスとともに固形微粒
子が露出した状態となる。
【0011】しかもこの固形微粒子は、上記のようにそ
の平均粒径が、ワックスの平均分散粒径よりも大きいた
めに、露出したワックスが感光体などの表面と接触し
て、その表面に転移、付着するのを抑制する働きをす
る。つまり、感光体などの表面に対しては、より粒径の
大きい固形微粒子の方が主に接触し、それよりも小さい
ワックスの塊が、かかる表面と接触する機会がこれまで
よりも著しく減少する。
【0012】このため本発明の電子写真用トナーによれ
ば、とくに感光体の表面などにワックスのフィルミング
が発生して、感光体の画像形成特性などに影響が生じる
のを抑制することができる。なお本発明においては、定
着用樹脂に対するワックスの平均分散粒径が1.0μm
以下であるのが好ましく、そのためにワックスが、定着
用樹脂およびワックスの両方との相溶性にすぐれた相溶
化剤とともに定着用樹脂に含有されているのが好まし
い。
【0013】かかる構成とすることにより、本発明の電
子写真用トナーは、前述した紙への定着性を向上する効
果にもすぐれたものとなる。また固形微粒子の平均粒径
を、ワックスの平均分散粒径よりどの程度大きくするか
についてはとくに限定されないが、前記のフィルミング
を抑制する効果をより一層、効果的なものとするために
は、上述したワックスの平均分散粒径が1.0μm以下
である場合、固形微粒子の平均粒径が、その1.2倍以
上であるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を説明する。本発
明の電子写真用トナーは、前述したように定着用樹脂
に、離型剤としてのワックスを分散させるとともに、当
該ワックスの平均分散粒径よりも平均粒径が大きい固形
微粒子を含有させたものである。
【0015】ワックスとしては、トナー用として従来公
知の種々のワックスが、いずれも使用可能である。かか
るワックスの具体例としては、たとえば脂肪族系炭化水
素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類
もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種天
然ワックス類などがあげられる。中でも、重量平均分子
量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好
ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子
量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以
上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合
体などの1種または2種以上の組み合わせが適当であ
る。
【0016】ワックスは、その離型効果を考慮して、後
述する定着用樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部、好ましくは0.5〜8重量部の割合で配合され
る。また定着用樹脂に対するワックスの平均分散粒径
は、先に述べたように1.0μm以下であるのが好まし
く、0.7μm以下であるのがさらに好ましい。その理
由は前述したとおりである。
【0017】定着用樹脂に対するワックスの平均分散粒
径を上記の範囲内とするには、これも先に述べたように
ワックスを、定着用樹脂およびワックスの両方との相溶
性にすぐれた相溶化剤とともに定着用樹脂に含有させる
のが好ましい。かかる相溶化剤の具体例としては、これ
に限定されないがたとえばワックスとの相溶性にすぐれ
たポリオレフィン部分(たとえばポリエチレンなど)
と、定着用樹脂との相溶性にすぐれたビニルポリマー部
分(たとえばポリスチレン、スチレン−アクリル樹脂な
ど)とをグラフト化した共重合体などがあげられる。
【0018】上記相溶化剤の含有量は、当該相溶化剤、
ワックス、定着用樹脂などの種類や、たとえば前記粉砕
法にてトナーを製造する際の溶融混練条件などととも
に、ワックスの平均分散粒径に影響する重要な因子であ
り、目的とする平均分散粒径に応じて、また上記の各条
件との関係も考慮した上で適宜、設定すればよいが、前
記のようにワックスの平均分散粒径を1.0μm以下と
するには、通常、相溶化剤を、ワックス100重量部に
対して5〜300重量部の割合で配合するのが好まし
い。
【0019】固形微粒子としては、たとえば前記粉砕法
にてトナーを製造する際の溶融混練時に熱溶融せずに微
粒子の形状を維持し、粉砕工程においてワックスの塊と
ともにその表面に露出して、前述した機能を有する突起
を形成しうる、種々の微粒子がいずれも使用可能であ
る。かかる固形微粒子の具体例としては、これに限定さ
れないがたとえば、りん酸三カルシウム、硫酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アル
ミニウム、酸化チタニウム、酸化亜鉛、二酸化ケイ素
(シリカ)、マグネタイトなどの無機微粒子や、あるい
は架橋樹脂微粒子などがあげられる。
【0020】このうち架橋樹脂微粒子は種々の方法にて
製造されるが、とくにジビニルベンゼンなどの2ないし
多官能のモノマー(架橋性のモノマー)を含むモノマー
と、その重合開始剤とを、分散安定剤などとともに、モ
ノマーは溶解するがその重合物は溶解しない溶媒中でか
く拌しつつ重合させる、いわゆる分散重合法が好適に採
用される。かかる分散重合法によれば、以下で説明する
粒径範囲に一致し、かつ粒度分布がシャープである上、
形状の揃った架橋樹脂微粒子を製造できるという利点が
ある。
【0021】固形微粒子の平均粒径は、前記のようにワ
ックスの平均分散粒径より大きければよいが、ワックス
の平均分散粒径を1.0μm以下とする場合には、その
平均粒径が、当該ワックスの平均分散粒径の1.2倍以
上であるのが好ましい。固形微粒子の平均粒径が上記の
範囲未満では、当該固形微粒子による、前述したワック
スのフィルミングを防止する効果が不十分になるおそれ
がある。
【0022】なお固形微粒子の平均粒径は、上記範囲内
でもとくに、ワックスの平均分散粒径の10倍以下であ
るのが好ましい。固形微粒子の平均粒径が上記の範囲を
超えた場合には、トナー粒子個々の電気特性、帯電特性
および熱溶融特性にばらつきを生じて、形成画像の余白
部分にトナーが付着するかぶりや、あるいは装置内部が
飛散したトナーで汚されるトナー飛散などの問題を生じ
たり、トナーの、紙への定着性が低下したりするおそれ
がある。
【0023】固形微粒子は、定着用樹脂100重量部に
対して、1〜50重量部の割合で配合するのが好まし
い。固形微粒子の配合量が上記の範囲未満では、当該固
形微粒子による、前述したワックスのフィルミングを防
止する効果が不十分になるおそれがある。また逆に上記
の範囲を超えた場合には、トナーの、紙への定着性が低
下するおそれがある。
【0024】本発明の電子写真用トナーは、上記の点以
外は、従来同様に構成される。すなわちトナーとして
は、定着用樹脂に、上述したワックス、固形微粒子の
他、着色剤その他の成分を配合し、乾式ブレンダー、ヘ
ンシェルミキサー、ボールミルなどによって均質に予備
混合して得られた混合物を、バンバリミキサー、ロー
ル、1軸または2軸の混練押出機などの混練装置を用い
て均一に溶融、混練した後、得られた混練物を冷却して
粉砕し、さらに必要に応じて分級する、いわゆる粉砕法
にて製造されたものが好適に使用される他、懸濁重合
法、分散重合法などを利用した製造法で製造された、ほ
ぼ球形に近い樹脂の粒子もトナーとして使用できる。
【0025】ただし球形に近い形状のトナーは、クリー
ニングブレードを用いた、感光体表面からの除去などが
容易でないので、製造後の工程で、あるいは製造過程
で、なんらかの手段によって異形化した上で使用するの
が好ましい。前記の粉砕法にて製造されるトナーを構成
する定着用樹脂としては、たとえばポリスチレン、クロ
ロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン
−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化
ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル
共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体な
ど)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体な
ど)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体などのスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレ
ン置換体を含む単独重合体または共重合体)、ポリ塩化
ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリビ
ニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジ
ン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、
ポリアミド樹脂などがあげられ、これらが単独で、また
は2種以上混合して用いられる。
【0026】また着色剤としては、従来公知の種々の染
料、顔料などが使用可能であるが、とくに黒色のトナー
の場合は、カーボンブラックが主として使用される。カ
ーボンブラックとしては、たとえばチャンネルブラッ
ク、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファー
ネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブ
ラック、アセチレンブラックなどの、従来公知の種々の
カーボンブラックが使用できる。
【0027】カーボンブラックの、定着用樹脂に対する
配合量はとくに限定されないが、上記カーボンブラック
はそれ自体、導電性を有するため、トナーの帯電に関係
する、電気特性のコントロール手段としての役割をも果
たしている。したがって、目的とするトナーの性能(と
くにトナーの抵抗値など)にあわせて、配合量の好まし
い範囲を設定するのがよい。なおこれに限定されるもの
ではないが、カーボンブラックは、定着用樹脂100重
量部に対して、3〜15重量部の割合で配合するのが好
ましい。
【0028】着色剤とともに定着用樹脂に配合される他
の成分としては、たとえば電荷制御剤や、あるいは各種
の安定剤などがあげられる。上記のうち電荷制御剤とし
ては、トナー粒子の帯電極性に応じて正電荷制御用と負
電荷制御用の2種の電荷制御剤のうちの少なくとも一方
が用いられる。このうち正電荷制御用の電荷制御剤とし
ては、たとえば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン
化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類など
の、塩基性窒素原子を有する有機化合物や、上記各化合
物で表面処理された充てん剤、スチレン−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート共重合体などの電荷制御性樹脂
(CCR)などがあげられる。
【0029】また負電荷制御用の電荷制御剤としては、
たとえばアルキルサリチル酸金属キレートなどのカルボ
キシル基を有する化合物、金属錯塩染料、脂肪酸石け
ん、樹脂酸石けん、ナフテン酸金属塩などがあげられる
他、ニグロシンベース(C.I.5045)、オイルブ
ラック(C.I.26150)、ボントロンS、スピロ
ンブラックなどの油溶性染料や、あるいはスチレン−ス
チレンスルホン酸共重合体などの電荷制御性樹脂(CC
R)などがあげられる。
【0030】電荷制御剤は、定着用樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量
部の割合で配合される。本発明の電子写真用トナーの粒
径は3〜35μm、とくに5〜25μmであるのが好ま
しく、形成画像の高画質化を目的とした小粒径トナーの
場合は4〜10μm程度が好ましい。
【0031】また電子写真用トナーには、流動性向上等
の目的で外添剤を外部添加することもできる。外添剤と
しては、無機微粒子やふっ素樹脂粒子等の、従来公知の
種々の外添剤を使用することができ、とくに疎水性また
は親水性のシリカ微粒子を含むシリカ系表面処理剤、た
とえば超微粒子状無水シリカやコロイダルシリカ等が好
適に使用される。
【0032】外添剤の外部添加量はとくに限定されず、
従来と同程度でよい。具体的には、トナー粒子100重
量部に対して、外添剤を0.1〜3.0重量部程度、外
部添加するのが好ましいが、場合によっては、外添剤の
外部添加量はこの範囲を外れてもよい。本発明の電子写
真用トナーの構成は、単独で非磁性1成分現像剤として
使用したり、磁性キャリアとともに磁性2成分現像剤を
構成したりする非磁性トナーや、単独で磁性1成分トナ
ーとして使用される磁性トナー、あるいはそれ自体が光
感度を有する感光性トナー等の、従来公知の種々のトナ
ーに適用することができる。
【0033】磁性2成分現像剤に使用する場合のトナー
濃度は、従来と同程度、すなわち2〜15重量%程度が
好ましい。磁性トナーの場合は、定着用樹脂中に磁性顔
料を配合すればよい。さらに感光性トナーの場合は、定
着用樹脂中に光導電性顔料とその増感成分としてのシア
ニン色素等を配合すればよい。
【0034】
【実施例】以下に本発明の電子写真用トナーを、実施
例、比較例に基づいて説明する。 実施例1 定着用樹脂としてのスチレン−アクリル酸ブチル共重合
体〔重量平均分子量Mw=202000、数平均分子量
Mn=6000、分子量の分散Mw/Mn=33.7〕
100重量と、下記の各成分とをヘンシェルミキサーを
用いて混合し、二軸混練機を用いて溶融混練し、さらに
ジェットミルを用いて粉砕したのち、風力分級機を用い
て分級して、平均粒径9.0μmのトナー粒子を作製し
た。
【0035】 (成 分) (重量部) ・離型剤 ポリエチレンワックス 3 ・相溶化剤 ポリスチレン−ポリエチレングラフト共重合体 3 ・固形微粒子 マグネタイト(平均粒径0.7μm) 4 ・電荷制御剤 スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体〔スチレン:ジメチ ルアミノエチルメタクリレート=100:3(モル比)〕 2 ・着色剤 カーボンブラック 7 そして上記トナー粒子100重量部に対して、外添剤と
しての疎水性シリカ(平均粒径0.02μm)0.5重
量部を外部添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合し
て電子写真用トナーを製造した。
【0036】実施例2 相溶化剤としてのポリスチレン−ポリエチレングラフト
共重合体の配合量を1重量部としたこと以外は実施例1
と同様にして、電子写真用トナーを製造した。 実施例3 固形微粒子として、マグネタイトに代えて、下記の分散
重合法で製造した架橋樹脂微粒子(平均粒径1.0μ
m)8重量部を配合したこと以外は実施例1と同様にし
て、電子写真用トナーを製造した。 〈架橋樹脂微粒子の製造〉下記の各成分を、窒素ガスを
充てんした反応容器中でかく拌、還流しつつ、55℃で
8時間、反応させた。
【0037】 (成 分) (重量部) ・モノマー ジビニルベンゼン 20 ・重合開始剤 アゾビスイソブチロニトリル 2 ・分散安定剤 ポリアクリル酸 5 ・溶媒 メタノール 100 そして反応終了後の反応液をろ過し、メタノールで洗浄
したのち乾燥させて、平均粒径1.0μmの架橋樹脂微
粒子を製造した。
【0038】比較例1 相溶化剤としてのポリスチレン−ポリエチレングラフト
共重合体を配合しなかったこと以外は実施例1と同様に
して、電子写真用トナーを製造した。 比較例2 固形微粒子として、平均粒径が0.3μmのマグネタイ
ト4重量部を配合したこと以外は実施例1と同様にし
て、電子写真用トナーを製造した。
【0039】上記各実施例、比較例の電子写真用トナー
について、以下の各試験を行って、その特性を評価し
た。 ワックスの平均分散粒径の測定 各実施例、比較例の電子写真用トナーの混練工程でサン
プリングした混練物を、マイクロトームを用いて薄層切
片に加工し、オスミウム酸で染色したのち、透過型電子
顕微鏡写真を撮影した。
【0040】そしてこの画像の所定範囲を、画像解析装
置〔NIPPON AVIONICS(株)製の商品名
EXCEL〕を用いて解析して、範囲内に存在するワッ
クス塊の面積を1つずつ測定した。そしてこの測定値か
ら、ワックス塊が球形であると仮定して各ワックス塊の
分散粒径を求め、その平均値を、平均分散粒径として算
出した。
【0041】フィルミング防止効果の評価 各実施例、比較例の電子写真用トナーをフェライトキャ
リア(平均粒径100μm)と混合して、トナー濃度
4.0重量%の磁性2成分現像剤を作製した。そしてこ
の現像剤を、静電式複写機〔三田工業(株)製の商品名
Antico80〕に使用して、1万枚の連続画像形成
を行ったのち、感光体表面の明電位(V)を測定すると
ともに、画像形成したべた画像の画像濃度を測定して、
感光体表面におけるフィルミングの程度を評価した。
【0042】すなわちフィルミングが発生すると、感光
体表面の明電位が高くなって、べた画像にかすれが生じ
ることから、感光体表面の明電位が低く、かつべた画像
の画像濃度が高いほど、トナーの、フィルミングを防止
する効果が高く、感光体表面にフィルミングが発生して
いないことが予測される。評価は、◎:フィルミングが
全く発生しなかった、○:フィルミングが僅かに発生し
たが実用上差し支えなし、×:フィルミングが発生して
形成画像に影響がでた、の3段階とした。
【0043】定着性および耐オフセット性の評価 上記と同じ磁性2成分現像剤を、上記と同じ静電式複写
機に使用して、その定着温度を種々変化させながら、べ
た画像を画像形成した。そして各定着温度ごとに、定着
部のロールの表面にオフセットが発生しているか否かを
観察して、オフセットが発生した温度から、耐オフセッ
ト性を評価した。
【0044】また各定着温度で画像形成したべた画像の
画像濃度ID1 をあらかじめ測定し、ついでその表面
を、布を用いて一定条件で擦った後、再び画像濃度ID
2 を測定して、下記式により、定着率F(%)を求め
て、定着性を評価した。
【0045】
【数1】F(%)=ID2/ID1×100 以上の結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表より、各実施例、比較例の電子写真用ト
ナーはいずれも、定着性および耐オフセット性にすぐれ
るものの、含有させた固形微粒子の平均粒径が、ワック
スの平均分散粒径よりも小さかった比較例1、2の電子
写真用トナーは、フィルミングが発生した。これに対し
て各実施例の電子写真用トナーは、フィルミングが発生
せず、良好な画像を形成することができた。なお各実施
例を比較すると、固形微粒子の平均粒径が、ワックスの
平均分散粒径の1.2倍を下回る1.17倍であった実
施例2は、実用上差し支えない程度であるが僅かにフィ
ルミングが発生しており、このことから、上記の倍率は
1.2倍以上が好ましいことが確認された。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
とくに感光体表面へのワックスのフィルミングが発生す
るのを抑制して、感光体の画像形成特性などへの影響を
低減しうる、新規な電子写真用トナーを提供できるとい
う特有の作用効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 俊明 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 浅田 英則 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 内園 明美 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着用樹脂に、離型剤としてのワックスを
    分散させた電子写真用トナーであって、その平均粒径が
    ワックスの平均分散粒径よりも大きい固形微粒子を含有
    させたことを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】ワックスの平均分散粒径が1.0μm以下
    である請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】固形微粒子の平均粒径が、ワックスの平均
    分散粒径の1.2倍以上である請求項2記載の電子写真
    用トナー。
  4. 【請求項4】固形微粒子の平均粒径が、ワックスの平均
    分散粒径の10倍以下である請求項3記載の電子写真用
    トナー。
  5. 【請求項5】ワックスが、定着用樹脂およびワックスの
    両方との相溶性にすぐれた相溶化剤とともに定着用樹脂
    に含有されている請求項2記載の電子写真用トナー。
  6. 【請求項6】固形微粒子が、無機微粒子および架橋樹脂
    微粒子のうちの少なくとも1種である請求項1記載の電
    子写真用トナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6686112B2 (en) * 2000-03-10 2004-02-03 Seiko Epson Corporation Electrophotographing dry-type toner and production method therefor

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