JPH11174395A - 磁気光学用ガーネット - Google Patents

磁気光学用ガーネット

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JPH11174395A
JPH11174395A JP36409897A JP36409897A JPH11174395A JP H11174395 A JPH11174395 A JP H11174395A JP 36409897 A JP36409897 A JP 36409897A JP 36409897 A JP36409897 A JP 36409897A JP H11174395 A JPH11174395 A JP H11174395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
garnet
magneto
optical
composition
magnetic field
Prior art date
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Pending
Application number
JP36409897A
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English (en)
Inventor
Yoichi Honda
洋一 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光アイソレータ等、光部品の小型化、構成単
純化、低コスト化を実現するファラデー回転子として
の、磁気光学用ガーネットを提供すること。 【解決手段】 化学式Gd(3-X-Y)XBiYFe(5-A)
A12(ただし、RはEuおよびHoの少なくとも1
種であり、1.3≦X≦2.4、0.3≦Y≦1.5、1.
6≦X+Y≦3.0、0.6≦A≦1.4)で示される組
成を有する磁気光学用ガーネット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、とくに、近赤外光
に用いる光アイソレータ、光サーキュレータ、光スイッ
チ用ファラデー回転子としての磁気光学用ガーネットに
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、光通信、光計測、光磁気記録
等を行う光学的装置の光源には、そのコヒーレント性か
ら半導体レーザが使用されることが多い。しかし、半導
体レーザから出射された光の一部が、半導体レーザ自体
に帰還されると、波長の揺らぎやノイズを発生する。従
来、この帰還光を阻止するために、ファラデー回転角が
45度となるような、非相反素子としてのファラデー素
子を使用した光アイソレータが実現されている。
【0003】ファラデー素子には、光源の波長に依存し
て、それぞれ適切な材料が選択して使用される。たとえ
ば、光通信に用いられる1.31μm、1.55μmの波
長に対して、磁性体であるビスマス置換鉄ガーネット
(以下、磁気光学用ガーネットという)単結晶がファラ
デー回転子として用いられている。その中でも、(Gd
Bi)3(FeAlGa)512で示される組成の磁気光
学用ガーネット単結晶厚膜は、液相エピタキシャル法
(以下、LPE法という)によって低コストで得られる
ために、広く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図2は、従来の磁気光
学用ガーネット(GdBi)3(FeAlGa)512
印加磁界強度とファラデー回転角との関係を示す図であ
る。ファラデー回転子は、磁気光学用ガーネット単結晶
厚膜が、磁気的に飽和するHs以上の外部磁界を光の進
行方向と平行に印加したとき、ファラデー回転角が45
度となるように厚さを制御して得られる。従来は、光ア
イソレータの場合、磁気的に飽和させ単一磁区にするた
めに、磁気光学用ガーネット単結晶厚膜を円筒形の永久
磁石に挿入して用いられてきた。
【0005】しかし、図2から明らかなように、印加さ
れた外部磁界を取り除くと、所定のファラデー回転角は
得られない。つまり、ファラデー回転子としての磁気光
学用ガーネットには、永久磁石は必須の要因であった。
磁界印加用の永久磁石の存在は、光アイソレータをはじ
めとする光サーキュレータ、光スイッチ等の光部品の小
型化、構成単純化、あるいは低コストの実現を阻んでい
たとさえいうことができる。
【0006】本発明の目的は、これらの光部品の小型
化、構成単純化、低コスト化を実現するファラデー回転
子としての、磁気光学用ガーネットを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学式Gd
(3-X-Y)XBiYFe(5-A)GaA12(ただし、RはE
uおよびHoの少なくとも1種であり、1.3≦X≦2.
4、0.3≦Y≦1.5、1.6≦X+Y≦3.0、0.6
≦A≦1.4)で示される組成を有する磁気光学用ガー
ネットである。
【0008】また、本発明は、前記組成を有し、いった
ん、磁気的に飽和させた後は、印加磁界を取り除いて
も、ファラデー回転子としての磁気光学特性を保つ、保
磁力が250エルステッド以上である磁気光学用ガーネ
ットである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面および表を参照し、さらに実施例をもとに説
明する。
【0010】本発明による磁気光学用ガーネットは、こ
れを構成するGdの一部をEuおよびHoで置換するこ
とにより、大きな保磁力を実現し、磁界印加手段である
円筒形の永久磁石を使用しなくても、45度のファラデ
ー回転角を得られる組成を示す。
【0011】本発明による磁気光学用ガーネットは、保
磁力が250エルステッド(以下、エルステッドをOe
と表示する)以上となる組成範囲を示す。保磁力が25
0Oe未満の磁気光学用ガーネットの場合、永久磁石に
よる磁界の印加がないと、外部の擾乱磁界によってファ
ラデー回転角が変動し、磁気光学特性の低下を招きやす
くなる。図1は、本発明による磁気光学用ガーネット
の、印加磁界強度に対するファラデー回転角の関係を示
す図である。
【0012】
【実施例】以下、実施例をもとに説明する。
【0013】(実施例1)出発原料として、純度99.
99%のGd23,Eu23,Ho23,Fe23,G
23と、フラックスとしてBi23,PbO,B23
を使用した。これらを、表1に示す成分組成になるよう
に配合し、磁気光学用ガーネット単結晶厚膜を育成し
た。Biの組成は一定とし、Eu+HoであるRの組成
を変化させた。育成された単結晶を、波長1.31μm
および1.55μmでファラデー回転角が45度になる
ように、研磨して厚さを制御した。その結果、得られた
保磁力を表1に併せて示した。
【0014】
【0015】表1から明らかなように、本発明の組成を
有するNo.3〜7の磁気光学用ガーネットは、実用に
耐える保磁力を有することが判る。No.3〜7の磁気
光学用ガーネット単結晶厚膜を、磁界印加用の永久磁石
をもたないマグネットレス光アイソレータに組み込み、
良好な磁気光学特性が得られた。
【0016】(実施例2)出発原料として、純度99.
99%のGd23,Eu23,Ho23,Fe23,G
23と、フラックスとしてBi23,PbO,B23
を使用した。これらを、表2に示す成分組成になるよう
に配合し、磁気光学用ガーネット単結晶厚膜を育成し
た。BiおよびRの組成は、それぞれ一定とし、Euと
Hoの比を変化させた。育成された単結晶を、波長1.
31μmおよび1.55μmでファラデー回転角が45
度になるように、研磨して厚さを制御した。その結果、
得られた保磁力を表2に併せて示した。
【0017】
【0018】表2から明らかなように、No.8を除
き、本発明の組成を有するNo.3,No.9〜12の磁
気光学用ガーネットは、実用に適した保磁力を有するこ
とが判る。No.3,No.9〜12の磁気光学用ガーネ
ット単結晶をグネットレス光アイソレータに組み込み、
良好な磁気光学特性が得られた。
【0019】(実施例3)出発原料として、純度99.
99%のGd23,Eu23,Ho23,Fe23,G
23と、フラックスとしてBi23,PbO,B23
を使用した。これらを、表3に示す成分組成になるよう
に配合し、磁気光学用ガーネット単結晶厚膜を育成し
た。Biの組成Yを変化させ、EuおよびHoのそれぞ
れの組成は一定とした。育成された単結晶を、波長1.
31μmおよび1.55μmでファラデー回転角が45
度になるように、研磨して厚さを制御した。その結果、
得られた保磁力を表3に併せて示した。
【0020】
【0021】No.17については、結晶欠陥が多く、
実用的でない。No.17を除く磁気光学用ガーネット
単結晶をグネットレス光アイソレータに組み込み、良好
な磁気光学特性が得られた。
【0022】前述した実施例1ないし実施例3の結果か
ら、つぎのことが明らかになった。 (1)化学式Gd(3-X-Y)XBiYFe(5-A)GaA12
において、Eu,Hoを代表するRの組成Xの範囲は、
1.3未満および2.4を越えると、保磁力が250 O
e未満となり、実用に適しない。 (2)またBiの組成Yの範囲が0.3未満では、ファ
ラデー回転係数が小さく、45度のファラデー回転角を
得るためには、磁気光学用ガーネット単結晶の厚さを大
きくとることが必要となり、ファラデー回転子として実
用的でない。さらに、Yが1.5を越えると、磁気光学
用ガーネット単結晶内に欠陥が生じ磁気光学特性が低下
する。よって、Biの組成Yの範囲は、0.3〜1.5の
範囲がよい。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の磁気光
学用ガーネットによって、構成するGdの一部をEuお
よびHoで置換し、永久磁石をもたない光アイソレータ
等の光部品が可能となった。これは、取りも直さず、光
部品の小型化、構成単純化、あるいは低コスト化の実現
につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気光学用ガーネットの、印加磁
界強度に対するファラデー回転角の関係を示す図。
【図2】従来の磁気光学用ガーネット(GdBi)
3(FeAlGa)512 の印加磁界強度とファラデー
回転角との関係を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式Gd(3-X-Y)XBiYFe(5-A)
    A12(ただし、RはEuおよびHoの少なくとも1
    種であり、1.3≦X≦2.4,0.3≦Y≦1.5,1.
    6≦X+Y≦3.0,0.6≦A≦1.4)で示される組
    成を有することを特徴とする磁気光学用ガーネット。
  2. 【請求項2】 前記組成を有し、保磁力が250エルス
    テッド以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気
    光学用ガーネット。
JP36409897A 1997-12-16 1997-12-16 磁気光学用ガーネット Pending JPH11174395A (ja)

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