JPH11173977A - 光学式成分計 - Google Patents

光学式成分計

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JPH11173977A
JPH11173977A JP9346037A JP34603797A JPH11173977A JP H11173977 A JPH11173977 A JP H11173977A JP 9346037 A JP9346037 A JP 9346037A JP 34603797 A JP34603797 A JP 34603797A JP H11173977 A JPH11173977 A JP H11173977A
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JP
Japan
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light
wavelength
optical component
control unit
unit
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JP9346037A
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English (en)
Inventor
Tadashi Miki
匡 三木
Masayo Haji
雅代 土師
Taketoshi Sato
武年 佐藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のケモメトリックス法は、処理に多数の
波長の光を必要とするために、分光のための構成や回路
などの装置が大がかりとなり、小型の検査器に応用する
ことは困難である。 【解決手段】 発光部1がレーザ光源1aと分光フィル
タ1bとを使用して照射する(2n+1)個以上の波長
域の光を生体試料を介して受光部2で受け、制御部6が
受光部2の出力を2m次に微分して成分濃度を算出する
ようにして、比較的少ない波長数でオフセット光量など
の変動要因を低減した小型の光学式成分計としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体に光を直接照
射したり、吸引などで浸出させた体液サンプルに光を照
射して、その透過光または反射光の光量変化から、血液
や体液が含む特定成分の濃度を測定する非侵襲や低侵襲
の成分計に関する技術であり、非侵襲血糖計などに応用
できるものである。
【0002】
【従来の技術】生体内成分の測定装置として、酸化ヘモ
グロビンの濃度を測定するパルスオキシメータや、糖尿
病の予防や管理、診断治療のために使用される非侵襲血
糖計などが提案されている。また、採血や生体組織の破
壊を伴わずに、光学的手段を用いて直接生体組織内の成
分を測定する無侵襲測定装置や、吸引や圧迫により浸出
させた体液や分泌物に対して光学的な手法により成分測
定を行う無侵襲に近い低侵襲式の血糖計も提案されてい
る。
【0003】こうした光学的な無侵襲式の成分濃度の測
定装置の測定原理は、グルコース糖などの測定物質に対
して吸収されやすい波長の光と、測定物質に吸収されに
くい波長の光を利用しているものである。このとき測定
物質に吸収される光の度合いは、測定物質の対数で表現
した濃度に比例して大きくなるものである。
【0004】この原理を用いた装置の一般的な構成は、
基準光量L0と、測定部位に光を照射して透過あるいは
拡散反射した測定光量L1との対数比率Log(L0/
L1)を吸光度とし、この吸光度と成分濃度との相関を
求めるものである。この方式では測定光量L1は、グル
コース糖などの測定成分の濃度が大きくなるに連れて小
さくなり、つまり吸光度が大きくなるものである。これ
らの構成では、基準光量L0は、試料中に測定成分が含
まれない場合の光量や、測定物質に吸収されにくい波長
の光量として演算する場合が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記従来使用さ
れている生体内成分の測定装置は、外光の紛れ込みや装
置内部での反射などの影響で、基準光量が変化すること
が多く、算出する吸光度が一定量のオフセット値を持つ
ケースなどが発生する。こうしたケースでは成分濃度と
関係なく吸光度が変動してしまう。
【0006】このような課題を解決するために、ケモメ
トリックスと呼ばれている方法がある。この方法は、分
光計のような大型の装置を使用して、広範囲な波長域に
ついて吸光度特性をスキャンして測定し、得られたデー
タに統計的な処理を施すものである。
【0007】しかしケモメトリックスは、処理に多数の
波長の光を必要とするために、分光のための構成や回路
などの装置が大がかりなものとなり、携帯型などの小型
の検査器に応用することが困難であまり実用的ではない
という課題を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、発光部がレー
ザ光源と分光フィルタとを使用して照射する(2n+
1)個以上の波長域の光を生体試料を介して受光部で受
け、制御部が受光部の出力を2m次に微分して成分濃度
を算出するようにして、比較的少ない波長数でオフセッ
ト光量などの変動要因を低減した小型の光学式成分計と
している。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、発光
部がレーザ光源と分光フィルタとを使用して照射する
(2n+1)個以上の波長域の光を生体試料を介して受
光部で受け、制御部が受光部の出力を2m次に微分して
成分濃度を算出するようにして、比較的少ない波長数で
オフセット光量などの変動要因を低減した小型の光学式
成分計としている。
【0010】請求項2に記載した発明は、発光部を複数
として、複数成分の算出や、より精度の高い計測を可能
とした光学式成分計としている。
【0011】請求項3に記載した発明は、制御部が受光
部の出力を2次微分するようにして、簡単な構成でオフ
セット光量などの変動要因を低減し、より小型の光学式
成分計としている。
【0012】請求項4に記載した発明は、制御部が受光
部の出力を2m次に微分するとともに(2mー1)次微分
値までの値を算出し、この微分値を使って予め決めた演
算式に基づいて成分濃度を算出するようにして、精度の
高い計測が出来る小型の光学式成分計としている。
【0013】請求項5に記載した発明は、1つの発光部
から複数の2m次微分値を得るようにして、一定次数の
高次微分値の代わりに、より低次の微分値を組み合わせ
て対応する波長域でのオフセット値の傾向に合わせた最
小の次数での演算式の設定が可能な、精度の高い計測が
出来る小型の光学式成分計としている。
【0014】請求項6に記載した発明は、制御部は、発
光部が放射する光の波長域ごとの波長強度の差を比率補
正して演算を行うようにして、分光フィルタやレーザ光
源の感度特性や波長透過特性などの制限をより緩和する
ことができ、構成部品の選択範囲をより広くした、小型
の光学式成分計としている。
【0015】請求項7に記載した発明は、分光フィルタ
を直方体形状の干渉型フィルタまたは回折格子型フィル
タとし、レーザ光源からの光の入射角度が変わる方向に
回転させる構成として、1つのフィルタを回転させて複
数の波長に分光できる簡単な構成の小型の光学式成分計
としている。
【0016】請求項8に記載した発明は、分光フィルタ
を厚みが階段状もしくは連続して変わる形状の干渉型フ
ィルタとし、レーザ光源からの光に対して垂直方向にス
ライドさせるようにして、簡単に複数の波長に分光する
ことができる小型の光学式成分計としている。
【0017】請求項9に記載した発明は、発光部は15
50nmから1700nm、または2100nmから2300
nmの波長域から選択した光を照射するようにして、グル
コース糖など生体の重要な成分指標の吸光度が高く且つ
生体への到達深度が深い非侵襲血糖計に応用できる小型
の光学式成分計としている。
【0018】
【実施例】(実施例1)以下本発明の第1の実施例につ
いて説明する。図1は本実施例の構成を示すブロック図
である。1は測定用の光線を生体試料である指先に照射
する発光部で、レーザ光源1aと分光フィルタ1bとか
ら成っている。2は発光部1が照射した光を生体試料を
介して受ける受光部で、受光量に応じた信号を制御部2
に伝達している。受光部2は、本実施例ではフォトトラ
ンジスタで構成した受光素子2aと、受光素子2aの信
号から受光量を検出する光量検出回路2bと、光量検出
回路2bのアナログ信号をディジタル信号に変換するA
/D変換部2cとから成っている。前記発光部1と受光
素子2aとは、プローブ3内に収容されている。またプ
ローブ3は、指などの測定部位を固定するための固定部
材を備えている。
【0019】本実施例では受光素子2aは発光部1が照
射した光の内生体試料を透過した光を受ける構成として
いるものであるが、発光部1と同一側に配置して、発光
部1が照射した光の内生体試料によって反射された光を
受ける構成としても支障はないものである。
【0020】発光部1を構成する分光フィルタ1bとし
て本実施例では干渉型フィルタを用いており、軸を中心
に回転可能に支持されており、このときの駆動源は駆動
回路4となっている。また、レーザ光源1aは発光回路
5によって点灯状態を制御されている。以上の構成で駆
動回路4が分光フィルタ1bを回転させると、レーザ光
源1aからの光の侵入角度が変わり、あるいは分光フィ
ルタ1b内の光路長が変化して、レーザ光源1aが照射
する波長λの光を、nを整数としたときに少なくとも
(2n+1)個以上の波長域の光に分光するものであ
る。つまり本実施例では、λ+2△λ、λ+△λ、λ、
λ―△λ、λ―2△λの5つの波長域の光に順次分光し
ている。
【0021】前記A/D変換部2cの出力信号は、すな
わち受光部2の出力信号は制御部6に伝達されている。
制御部6は、内部に演算部6aを有しており、受光部2
から受けた信号を演算して、予め実験等によって決定し
たプログラムの一部を構成する演算式によって成分濃度
を演算し、その結果を表示操作部7に表示するものであ
る。また、表示操作部7を使用して使用者が測定開始を
指示したときには、前記駆動回路4と発光回路5を駆動
するものである。なお前記演算は、受光部2からの出力
を取り込んで2m次に微分し、この微分値を予め決めた
演算式に使用するようにしているものである。制御部6
は、マイコンおよびその周辺回路などによって構成して
いる。なお前記A/D変換部2cは、制御部6にA/D
機能を有するマイクロコンピュータなどを使用する場合
には不要である。
【0022】また表示操作部7は、使用者の操作を制御
部2に伝達するキーボードや、測定結果を表示する液晶
パネルなどを備えている。
【0023】以下本実施例の光学式成分計の動作につい
て説明する。使用者が表示操作部7を使用して測定開始
を指示すると、制御部6がこの信号を受けて発光回路5
と分光フィルタ1bとを駆動する。すなわち、レーザ光
源1aが点灯し、分光フィルタ1bが回転するものであ
る。分光フィルタ1bが回転することによって発光部1
は(2n+1)個以上の波長域の光を放射する。この光
は、生体試料を透過することによって、生体試料中の血
液成分によって吸光されて減衰するものである。この吸
光度或いは減衰度は、前記光の波長によって、また血液
中に含まれる成分の濃度や温度によって異なるものであ
る。受光部2は、発光部1が照射した光を指先を介して
受け、この受光信号を光量検出回路2b・A/D変換部
2cから制御部6に伝達している。制御部6は内蔵して
いるプログラムに従って、このデータを処理して、血液
成分の濃度を演算して表示操作部7に表示するものであ
る。
【0024】このとき図2に示しているように、駆動回
路4によって分光フィルタ1bをc、d、eとなるよう
に制御したとする。本実施例では、cに示す垂直位置の
場合には光路長が(λ―△2λ)の整数倍となる設定と
しているものである。このときには、分光フィルタ1b
を通過する光は図3(a)に示している斜線部pのみと
なる。この理由は、本実施例では分光フィルタ1bとし
て使用して干渉型のフィルタを使用しているためであ
る。干渉型のフィルタでは、光の干渉作用によって、フ
ィルタ中の光路長がある波長の整数倍となっているとき
は、この波長の光の強度を強め、それ以外の波長の光は
互いに弱め合うものである。この結果、光路長が波長の
整数倍に一致する波長の光のみが分光フィルタ1bを通
過する事になるものである。駆動回路4が分光フィルタ
1bを更に回転させて、d・eに示す位置となった場合
には、フィルタ内の光路長は順次長くなる。dの位置の
場合は(λ―△λ)の整数倍の波長の光が、eに示す位
置の場合には、λの整数倍の波長の光が通過するもので
ある。つまり、図3(b)に示すq、図3(c)に示す
rのみとなるものである。
【0025】制御部6は、受光部2が出力する前記波長
の光を使用して、オフセット光量による影響を避ける形
で生体試料中の成分濃度を演算しているものである。
【0026】図4は、発明者らがオフセット光量による
影響を確認した実験結果を示している。すなわち、或る
水溶液に波長λの光を照射したときの吸光度の波長特性
を示しているものである。図4は、横軸に波長λを、縦
軸に吸光度を採っている。従って、吸光度が高いほどグ
ラフが上方に位置するものであり、受光部2に入射する
光量は少ないものである。こうした分光装置では、オフ
セット光量による影響を受けやすいものである。図4中
のaは、オフセット光量による影響がない場合の特性を
示している。また、図4中のbは、オフセット光量によ
る影響を受けて見かけ上吸光度が小さくなっている場合
の特性を示している。図4に示している例は、前波長域
について一定量のオフセット光量が発生しているもので
ある。また図5は、同様にオフセット光量による影響の
現れ方が別のパターンとなっているものである。すなわ
ち、レーザ光源の温度変動などが原因して、波長に比例
したようなオフセット光量が発生しているものである。
aはオフセット光量による影響がない場合を、bはオフ
セット光量による影響がある場合を示している。
【0027】図4・図5に示しているように、波長λの
光の吸光度A(λ)は、オフセット光量によってA
‘(λ)に変化する。従って、この場合制御部7が使用
する成分濃度Cを検出するための演算検量式が、C=K
0×A(λ)+Bである場合には、成分濃度が同一であ
っても、K0×{A’(λ)―A(λ)}で示すΔCだ
け成分濃度の誤差を含んでしまうものである。
【0028】この点本実施例では、図6・図7で説明し
ているように、2次微分した値を(数2)に示す検量式
に使用しているものである。(数2)に示しているK0
やBの値は、成分濃度が予め判っている試料を測定する
ことによって決定しておき、制御部6のプログラムの一
部として記憶しているものである。
【0029】 C=K0×d2A(λ)+B (数2) 図6・図7は、図4・図5に示す波形a・bを2次微分
した波形を示している。2次微分することによって、図
4に示している波形a・bは、図6に示しているように
1本の特性曲線として示されるものである。また、図5
に示している波形a・bは、図7に示しているように1
本の特性曲線として示されるものである。つまり2次微
分した値は、オフセット光量による影響を除いた形とな
っているものである。本実施例では、測定結果を(数
3)に代入することによってd2A(λ)を求め、このd
2A(λ)を(数2)に代入して成分濃度を演算している
ものである。 d2A(λ)={A(λ―△λ)-2A(λ)+A(λ+△λ)}/4(△λ)2 (数3) 以上のように本実施例によれば、レーザ光源1aと分光
フィルタ1bとを組み合わせた簡易な構成で、複数の波
長における吸光度を測定することが可能となり、これら
の吸光度から演算した微分値を使った演算検量式により
目的成分の濃度を、オフセット光量の影響を避けて測定
することができるものである。
【0030】また本実施例によれば、微分値の次数を2
m次とした場合には、図4・図5と図6・図7に示して
いるようにピークを示す波長が同一の波長λとして出現
するため、演算式の作成が容易となるものである。特に
m=1の2次微分の場合は、分光する波長が最も少なく
て済むものである。
【0031】なお本実施例によれば、制御部6は受光部
2から(2n+1)個のデータを受けることができるも
のである。従って、制御部6は最高2n次微分値までを
算出することができる。例えばn=2とした場合には、
発光部12は5波長の光を照射することとなり、制御部
6は(数4)に示しているように4次微分値を得ること
ができる。
【0032】 d4A(λ)={A(λ-2△λ)-4A(λ-△λ)+6A(λ)-4A(λ+△λ)+A(λ +2△λ)}/16(△λ)2 (数4) またこのとき制御部6が有している演算式は、(数5)
に示すものとすることができる。
【0033】 C=K0×d2nA(λ)+B (数5) (実施例2)続いて本発明の第2の実施例について説明
する。図8は本実施例の構成を示すブロック図である。
本実施例では、実施例1で説明した発光部1に代えて複
数の発光部10a〜10kを使用しているものである。
つまり本実施例では、第1の発光部10a、第2の発光
部10b、第kの発光部10と、それぞれの発光部の光
を生体試料の同一部位に照射するための半透明ミラー1
3a〜13kを使用しているものである。第1の発光部
10aは、レーザ光源11aと分光フィルタ12aによ
って構成しており、第2の発光部10bはレーザ光源1
1bと分光フィルタ12bによって構成しており、第k
の発光部10kはレーザ光源11kと分光フィルタ12
kによって構成している。
【0034】従って、それぞれの発光部は(2n+1)
個の波長に分光した光を照射するものである。以上の構
成とすることによって、本実施例の制御部2は複数の波
長の光の吸光度を使用する精度の高い演算式を使用でき
るものである。つまり、本実施例では(数6)に示して
いるような、演算式を使用しているものである。この場
合、λ1、λ2、・・・λkは、測定成分の複数の吸収
波長や、生体試料中に存在する測定成分以外の成分の吸
収波長に一致させておくと効果が大きいものである。
【0035】 C=K1×d2A(λ1)+K2×d2A(λ2)+・・・+Kk×d2A(λk)+B (数6) (数6)中のK1、K2、・・・KkとBは、予め濃度
の分かっている試料を測定することによって決定し、制
御部6のプログラムとして記憶しているものである。
【0036】以上の構成で、例えば第1の発光部10a
は制御部6が分光フィルタ12aを駆動することによっ
て、(λ1−2△λ)、(λ1−△λ)、λ、(λ1+
△λ)、(λ1+2△λ)の波長の光を順次照射する。
受光部2は、生体試料を透過したこれらの光を順次受光
して光量を測定し、(数3)に従って波長λ1での2次
微分値d2A(λ1)を算出する。以下第2の発光部1
0b〜第kの発光部10kが照射する光について、受光
部2が受光した信号によって2次微分値d2A(λ2)
〜d2A(λk)を算出する。制御部6はこれらの2次
微分値を予め記憶した演算式(数6)に代入して、測定
成分の濃度を算出するものである。
【0037】
【実施例3】続いて本発明の第3の実施例について説明
する。発実施例の構成は前記実施例1と同様であり、制
御部6が有している検量式の形式を異にするものであ
る。
【0038】本実施例では、(2n+1)個に分光した
波長から最高次の2n次微分値を求める他に、その算出
の途中段階で複数の(2n―1)次微分値を算出するこ
とができる。
【0039】例えば、n=2の5波長の場合には、(数
4)に示す4次微分値の他に、(数7)(数8)に示す
2つの2次微分値を得ることもできる。
【0040】 d2A(λ+△λ)={A(λ)-2A(λ+△λ)+A(λ+2△λ)}/4(△λ)2 (数7) d2A(λ―△λ)={A(λ)-2A(λ―△λ)+A(λ―2△λ)}/4(△λ)2 (数8) 従って本実施例によれば、(数9)に示しているような
同じ次数の微分値を複数使用する検量式や、(数10)
に示しているような次数混合型の検量式であっても、自
由に使用することができるものである。このとき、実施
例1で説明しているように、K0、K1、K2、Bなど
の係数は、成分濃度が予め判っている試料を測定して決
定しておくものである。本実施例では生体試料の測定結
果を(数7)(数8)に代入することによって、(数
9)(数10)のCを求めるものである。
【0041】 C=K0×d2A(λ―△λ)+K1×d2(λ+△λ)+B (数9) C=K0×d4A(λ)+K1×d2A(λ―△λ)+K2×A(λ+△λ)+B (数10) このように、本実施例によれば複数の微分値を用いた検
量式を使用することによって、より多くの情報を使用す
ることができ、成分濃度の算出がより正確にできるもの
である。
【0042】(実施例4)続いて本発明の第4の実施例
について説明する。本実施例では図9あるいは図10に
示している分光フィルタを使用しているものである。
【0043】図9に示しているものは、階段状加工した
分光フィルタ15としているものである。会談部分の厚
みdを波長の整数倍に設定しており、駆動回路4によっ
て光の入射方向に対して垂直方向に移動させるようにし
ている。こうすることによって、レーザ光源1aに対応
する光路となる厚み部分を変更でき、レーザ光源1aの
光を複数の波長に分光するものである。
【0044】図10に示しているものは、一方の端面を
斜面状に加工した分光フィルタ16としているものであ
る。駆動回路4によって分光フィルタ16を上下に駆動
したときに、レーザ光源1aが照射した光の内、光路長
が波長の整数倍に一致した波長の光だけが通過する構成
となっているものである。
【0045】以上のように本実施例によれば、分光フィ
ルタを厚みが階段状もしくは連続して変わる形状の緩衝
型フィルタとし、レーザ光源からの光に対して垂直方向
にスライドさせるようにして、複数の波長に分光できる
ものであり、簡単な構成の小型の光学式成分計を実現で
きるものである。
【0046】(実施例5)次に本発明の第5の実指令に
ついて説明する。本実施例では、発光部1が1550n
mから1700nm、または2100nmから2300
nmの波長域から選択した光を照射する構成としている
ものである。前記波長域の波長の光は、グルコース糖な
どの生体の重要な成分指標に対する吸光度が高く、かつ
生体への到達深度が深いものである。このため前記構成
としたものは、非侵襲血糖計に応用できる小型の光学式
成分計を実現できるものである。
【0047】なおまた、前記各実施例では基準光量を測
定する方法については触れなかったが、一例としては、
指などを挿入する前に減光フィルタを入れてマイコンに
記憶した値と比較するといった方法や、ビームスプリッ
タで2系統に分割した光で基準値を採るような構成とす
ることもできる。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、レーザ光源
と分光フィルタとを有しレーザ光源の光を少なくとも
(2n+1)個以上(nは整数)の波長域の光に分光し
て照射する発光部と、発光部から照射され生体試料を透
過した、または生体試料で反射した光を受光し受光量に
応じた信号を出力する受光部と、前記受光部および発光
部を制御する制御部とを備え、前記制御部は受光部の出
力を取り込んで2m次(m<n)に微分するとともにこ
の微分値を使って予め決めた演算式に基づいて成分濃度
を算出する構成として、比較的少ない波長数でオフセッ
ト光量などの変動要因を低減した小型の光学式成分計を
実現するものである。
【0049】請求項2に記載した発明は、レーザ光源と
分光フィルタとを有しレーザ光源の光を少なくとも(2
n+1)個以上(nは整数)の波長域の光に分光して照
射する複数の発光部と、発光部から照射され生体試料を
透過した、または生体試料で反射した光を受光し受光量
に応じた信号を出力する受光部と、前記受光部および発
光部を制御する制御部とを備え、前記制御部は受光部の
出力を取り込んで2m次に微分するとともにこの微分値
を使って予め決めた演算式に基づいて成分濃度を算出す
る構成として、複数成分の算出や、より精度の高い計測
を可能とした光学式成分計を実現するものである。
【0050】請求項3に記載した発明は、mを1とし、
制御部が受光部の出力を2次微分するようにして、簡単
な構成でオフセット光量などの変動要因を低減し、より
小型の光学式成分計を実現するものである。
【0051】請求項4に記載した発明は、レーザ光源と
分光フィルタとを有しレーザ光源の光を少なくとも(2
n+1)個以上(nは整数)の波長域の光に分光して照
射する発光部と、発光部から照射され生体試料を透過し
た、または生体試料で反射した光を受光し受光量に応じ
た信号を出力する受光部と、前記受光部および発光部を
制御する制御部とを備え、前記制御部は受光部の出力を
取り込んで2m次に微分するとともに(2mー1)次微分
値までの値を算出し、この微分値を使って予め決めた演
算式に基づいて成分濃度を算出する構成として、精度の
高い計測が出来る小型の光学式成分計を実現するもので
ある。
【0052】請求項5に記載した発明は、1つの発光部
から複数の2m次微分値を得る構成として、より低次の
微分値を組み合わせて対応する波長域でのオフセット値
の傾向に合わせた最小の次数での演算式の設定が可能
な、精度の高い計測が出来る小型の光学式成分計を実現
するものである。
【0053】請求項6に記載した発明は、制御部は、発
光部が放射する光の波長域ごとの波長強度の差を比率補
正して演算を行う構成として、分光フィルタやレーザ光
源の感度特性や波長透過特性などの制限をより緩和する
ことができ、構成部品の選択範囲をより広くした小型の
光学式成分計を実現するものである。
【0054】請求項7に記載した発明は、分光フィルタ
を直方体形状の干渉型フィルタまたは回折格子型フィル
タとし、レーザ光源からの光の入射角度が変わる方向に
回転させる構成として、1つのフィルタを回転させて複
数の波長に分光できる簡単な構成の小型の光学式成分計
を実現するものである。
【0055】請求項8に記載した発明は、分光フィルタ
を厚みが階段状もしくは連続して変わる形状の干渉型フ
ィルタとし、レーザ光源からの光に対して垂直方向にス
ライドさせる構成として、簡単に複数の波長に分光する
ことができる小型の光学式成分計を実現するものであ
る。
【0056】請求項9に記載した発明は、発光部は15
50nmから1700nm、または2100nmから2300
nmの波長域から選択した光を照射する構成として、グル
コース糖など生体の重要な成分指標の吸光度が高く且つ
生体への到達深度が深い非侵襲血糖計に応用できる小型
の光学式成分計を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である光学式成分計の構
成を示すブロック図
【図2】同、発光部の構成を説明する説明図
【図3】(a)同、図2に示す位置cの時に受光部が受
光する光の波長を説明する説明図 (b)同、図2に示す位置dの時に受光部が受光する光
の波長を説明する説明図 (c)同、図2に示す位置eの時に受光部が受光する光
の波長を説明する説明図
【図4】同、水溶液を使用してオフセット光量による影
響を確認した吸光特性図
【図5】同、水溶液を使用してオフセット光量による影
響を確認した吸光特性図
【図6】同、図4に示した吸光度特性を有するものの2
次微分の波形を示す説明図
【図7】同、図5に示した吸光度特性を有するものの2
次微分の波形を示す説明図
【図8】本発明の第2の実施例である光学式成分計の構
成を示すブロック図
【図9】本発明の第4の実施例である光学式成分計に使
用している発光部の構成を説明する説明図
【図10】本発明の第4の実施例である光学式成分計に
使用している発光部の構成を説明する説明図
【符号の説明】
1 発光部 1a レーザ光源 1b 分光フィルタ 2 受光部 3 プローブ 4 駆動回路 5 発光回路 6 制御部 7 表示操作部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源と分光フィルタとを有しレー
    ザ光源の光を少なくとも(2n+1)個以上(nは整
    数)の波長域の光に分光して照射する発光部と、発光部
    から照射され生体試料を透過した、または生体試料で反
    射した光を受光し受光量に応じた信号を出力する受光部
    と、前記受光部および発光部を制御する制御部とを備
    え、前記制御部は受光部の出力を取り込んで2m次(m
    <n)に微分するとともにこの微分値を使って予め決め
    た演算式に基づいて成分濃度を算出する光学式成分計。
  2. 【請求項2】 レーザ光源と分光フィルタとを有しレー
    ザ光源の光を少なくとも(2n+1)個以上(nは整
    数)の波長域の光に分光して照射する複数の発光部と、
    発光部から照射され生体試料を透過した、または生体試
    料で反射した光を受光し受光量に応じた信号を出力する
    受光部と、前記受光部および発光部を制御する制御部と
    を備え、前記制御部は受光部の出力を取り込んで2m
    に微分するとともにこの微分値を使って予め決めた演算
    式に基づいて成分濃度を算出する光学式成分計。
  3. 【請求項3】 mを1とした請求項1または2に記載し
    た光学式成分計。
  4. 【請求項4】 レーザ光源と分光フィルタとを有しレー
    ザ光源の光を少なくとも(2n+1)個以上(nは整
    数)の波長域の光に分光して照射する発光部と、発光部
    から照射され生体試料を透過した、または生体試料で反
    射した光を受光し受光量に応じた信号を出力する受光部
    と、前記受光部および発光部を制御する制御部とを備
    え、前記制御部は受光部の出力を取り込んで2m次に微
    分するとともに(2mー1)次微分値までの値を算出
    し、この微分値を使って予め決めた演算式に基づいて成
    分濃度を算出する光学式成分計。
  5. 【請求項5】 1つの発光部から複数の2m次微分値を
    得る請求項1に記載した光学式成分計。
  6. 【請求項6】 制御部は、発光部が放射する光の波長域
    ごとの波長強度の差を比率補正して演算を行う請求項1
    または2記載の光学式成分計。
  7. 【請求項7】 分光フィルタを直方体形状の干渉型フィ
    ルタまたは回折格子型フィルタとし、レーザ光源からの
    光の入射角度が変わる方向に回転させる構成とした請求
    項1または2に記載した光学式成分計。
  8. 【請求項8】 分光フィルタを厚みが階段状もしくは連
    続して変わる形状の干渉型フィルタとし、レーザ光源か
    らの光に対して垂直方向にスライドさせる構成とした請
    求項1または2に記載した光学式成分計。
  9. 【請求項9】 発光部は1550nmから1700nm、ま
    たは2100nmから2300nmの波長域から選択した光
    を照射する請求項1または2に記載した光学式成分計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112351735A (zh) * 2018-07-20 2021-02-09 桐生电子开发有限责任公司 非破坏测定装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112351735A (zh) * 2018-07-20 2021-02-09 桐生电子开发有限责任公司 非破坏测定装置
CN112351735B (zh) * 2018-07-20 2024-01-30 桐生电子开发有限责任公司 血糖值变化量测定装置

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