JPH11173176A - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

車両の姿勢制御装置

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Publication number
JPH11173176A
JPH11173176A JP9340940A JP34094097A JPH11173176A JP H11173176 A JPH11173176 A JP H11173176A JP 9340940 A JP9340940 A JP 9340940A JP 34094097 A JP34094097 A JP 34094097A JP H11173176 A JPH11173176 A JP H11173176A
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JP
Japan
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vehicle
output
control
state
wheel
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Withdrawn
Application number
JP9340940A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Tatehata
哲也 立畑
Yoshihiro Watanabe
嘉寛 渡辺
Hirotaka Mochizuki
浩孝 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH11173176A publication Critical patent/JPH11173176A/ja
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  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の旋回走行状態の目標旋回走行状態からの
ずれが大きいときに、各車輪に付与する制動力の大きさ
を相対的に変えエンジン出力を低下させるようにした車
両の姿勢制御装置において、運転者によって行なわれる
カウンタステアが車両の姿勢立て直しに有効に働くよう
にする。 【解決手段】前輪の舵角を検出する舵角センサを設け、
該舵角センサによって検出される旋回走行時の前輪舵角
と上記車両の旋回走行状態とに基づいて該前輪のカウン
タステアの程度を演算し、該カウンタステアの程度に応
じてエンジン出力が高まるように該エンジンの出力率を
変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の旋回走行時
の動きを制御する姿勢制御装置に関し、運転者がカウン
タステア操作を行なうことを考慮したものである。
【0002】
【従来の技術】車両の旋回走行時に、車体横滑り角(車
体の向きと実際の進行方向とのなす角度)やヨーレート
(車体重心の上下軸まわりの角速度)に基づいて前後左
右の4輪に付与する制動力の分配を制御することによ
り、ヨーモーメント(上記上下軸まわりのモーメント)
を発生させ、さらにはエンジン出力を低下させて車速を
落とすことにより、その操縦安定性を高める技術は一般
に知られている。
【0003】この種の車両姿勢制御装置に関して、特開
平8−310360号公報には運転者のカウンタステア
操作を考慮した制御を行なうことが記載されている(な
お、「ステア」とはステアリングの略である)。すなわ
ち、それは、車両の旋回走行時にカウンタステア操作が
なされたときには旋回外側の前輪に付与する制動力を増
加させることによって、また、前輪のスリップ率が大き
いときには、旋回内側の前輪に付与する制動力を減ずる
ことによって、該車両にその旋回方向とは逆方向のモー
メントを与えてカウンタステア効果を高める、というも
のである。
【0004】また、特開平8−332971号公報に
は、舵角に基づいてヨーモーメントを制御するものにお
いて、カウンタステア時には舵角に基づくヨーモーメン
ト制御を禁止することにより、カウンタステア終了時に
おける車両挙動の収束性を向上させることが記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、運転者がカウ
ンタステア操作を行なうのは、旋回走行時に車両が挙動
不安定に陥ることを予期し、このカウンタステアによっ
て車両に予定する挙動修正効果が現われることを期待す
るからであり、その効果はカウンタステアの程度によっ
て異なる。従って、カウンタステアの有無に基づいて単
に4輪の制動力の分配を画一的に変えても、そのことに
よって得られる効果は必ずしも運転者の意思に沿うもの
にはならず、かえって余計なヨーモーメントが車両に働
いて運転しづらくなる懸念がある。また、カウンタステ
ア時に舵角に基づくヨーモーメント制御を禁止する方式
では、そのときのカウンタステアが適切なものでないと
きに車両の挙動が不安定になり易い。
【0006】そこで、本発明は、カウンタステア操作が
行なわれたときに、その操作が適切であるときにはこの
カウンタステア効果を妨げないように、あるいはその効
果を助長するようにし、その操作がそれほど適切なもの
ではないときには、車両の走行安定性を高める方向で走
行状態の制御を行なうものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
カウンタステア操作がなされたときはその程度に応じて
車両を駆動する出力を調節するようにするものである。
【0008】すなわち、この出願の発明は、車両の旋回
走行状態を規定するための車両の状態を検出し、この車
両の状態に基づいて目標とする旋回走行状態を設定し、
該車両の旋回走行状態の目標旋回走行状態からのずれが
大きいときには、該車両の旋回走行状態が上記目標旋回
走行状態となるように、前後左右の4輪に付与する制動
力の大きさを相対的に変えるとともに、車両の駆動源の
出力を低下させるようにしている。
【0009】従って、この発明は、車両状態の検出系、
車両の旋回走行時の挙動を調節する調節系としての上記
各車輪に付与する制動力を調節する制動力調節手段及び
車両の駆動原の出力を調節する出力調節手段、並びに車
両状態に基づいて目標とする旋回走行状態を設定し上記
調節系の作動を制御する制御系を備えている。
【0010】そうして、運転者が旋回走行時にカウンタ
ステア操作を行なうことを考慮して、この発明では、上
記検出系に車両の前輪舵角を検出する舵角センサを設け
るとともに、上記制御系が、該舵角センサによって検出
される旋回走行時の前輪舵角と上記車両の旋回走行状態
とに基づいて該前輪のカウンタステアの程度を演算する
手段を備え、該カウンタステアの程度に応じて上記駆動
源の出力が高まるように該駆動源の出力率を変えて、上
記出力調節手段の作動を制御するようにしている。
【0011】従って、カウンタステアに対応する制御は
車両の出力制御であって、車両に与えるヨーモーメント
を変更するものではないから、運転者が車両を運転しづ
らくなることは少ない。かえって、カウンタステアの程
度に応じて出力が高まることにより、全体としてみれ
ば、出力の低下が抑制されることになるから、カウンタ
ステアが運転者の意図する車両の姿勢立て直しに有効に
働き易くなり、運転操作性が向上することになる。本発
明ではカウンタステアの程度に応じて出力調節を行なう
ようにしているが、これは次の理由よる。
【0012】すなわち、適度のカウンタステアは車両の
駆動力が大きくとも挙動が不安定になることはあまりな
く、かえって挙動不安定に陥ることを速やかに回避する
効果が得られる一方、過剰なカウンタステアは車両の駆
動力が大きい場合には挙動不安定を招き易くなり、逆に
カウンタステア量が小さい場合はその効果が充分に得ら
れず、車両の走行安定性を確保することができない。
【0013】そこで、本発明では、車両の旋回走行状態
の目標値からのずれが大きいときには原則として出力低
減制御を行なうが、その際のカウンタステアが適度であ
るときには、それによって車両はその走行安定性が比較
的高い状態になるから、車両の駆動力を高めることによ
りそのカウンタステアの効果を高める、という運転者の
意思にできるだけ沿った制御を行なうようにし、カウン
タステアが適度でないときには、車両の駆動力を低下さ
せることによりその走行安定性を確保するようにしてい
るものである。
【0014】この場合、最適なカウンタステア状態は前
輪の向きが車両の進行方向に一致する状態である。すな
わち、前輪の向きが車両の進行方向に一致するときは、
コーナリングフォースが零となって車両の走行安定性が
高くなるからであり、それよりもカウンタステアが過剰
になるほど走行安定性が低下し、それよりもカウンタス
テアが小さくなるほど当該カウンタステアによる挙動修
正力が弱くなる。従って、カウンタステアによって前輪
の向きが車両の進行方向に一致するときに出力が最も高
くなり、車両の進行方向から反れる角度が大きくなるほ
ど出力が低くなるようにすることが好適である。
【0015】また、このようなカウンタステア時の出力
制御は、上記前輪が車両の進行方向を基準として旋回外
側を向いているときは内側へ同角度向いているときより
も上記駆動源の出力が大きくなるように、上記出力調節
手段の作動を制御するものとすることができる。これ
は、運転者の意思を尊重してカウンタステアの効果を高
める場合である。
【0016】逆に、上記前輪が車両の進行方向を基準と
して旋回外側を向いているときは内側へ同角度向いてい
るときよりも上記駆動源の出力が小さくなるように、上
記出力調節手段の作動を制御することもできる。これ
は、過剰のカウンタステアによって車両の挙動が不安定
になることを避けるためである。
【0017】また、車両が車体前部に配置された駆動源
によって後輪を駆動する所謂FR車においては、前輪ス
リップ量が所定値よりも大きいときには上記駆動源の出
力が低下するように、上記出力調節手段の作動を制御す
るようにしてもよい。すなわち、前輪のスリップ量が大
きいときは、カウンタステアを行なってもそれによる挙
動修正効果が小さいから、出力の低下によって車両の走
行安定性を確保するものである。
【0018】ここに、車両の駆動源は、内燃機関によっ
て駆動される車両ではその内燃機関となり、電気自動車
ではモータとなり、内燃機関とモータとを併用する車両
ではその両者又はそのいずれか一方になる。
【0019】
【発明の効果】従って、この出願の発明によれば、車両
の旋回走行状態を規定する状態量を検出し、この車両状
態量に基づいて目標とする旋回走行状態を設定し、車両
の旋回走行状態がこの目標とする旋回走行状態となるよ
うに、各車輪に付与する制動力の大きさを相対的に変え
るとともに、駆動源の出力を低下させるようにした車両
の姿勢制御装置において、前輪のカウンタステアの程度
に応じて駆動源の出力を高めるようにしたから、運転者
が自ら車両の挙動を安定させようとするカウンタステア
時には出力低下が抑制されて、カウンタステアが車両の
姿勢立て直しに有効に働き易くなり、車両の運転操作性
を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0021】(全体構成)図1は、車両の姿勢制御装置
(Stability Control System:以下SCSという)を適
用した車両を示す。同図において、1は車体、2,2,
…は、前後左右の4つの車輪21FR,21FL,21RR,
21RLに個別に配設された4つの液圧式ブレーキ、3は
上記各ブレーキ2に圧液を供給するための加圧ユニッ
ト、4は該加圧ユニット3からの圧液を上記各ブレーキ
2に分配供給する液圧ユニット(Hudraulic Unit:以下
HUという)である。5は加圧ユニット3及びHU4を
介して各ブレーキ2の制御を行なうとともにエンジン出
力の制御を行なうSCSコントローラ、6は上記各車輪
の車輪速を検出する車輪速センサ、7は車両の横方向
(左右方向)の加速度Yを検出する横加速度センサ、8
は車両のヨーレイトψ′を検出するヨーレイトセンサ、
9は前輪操舵角θH を検出する舵角センサ、10は運転
者のブレーキ操作に応じた液圧を発生するマスタシリン
ダ、11は多気筒のエンジン、12はオートマチックト
ランスミッション(AT)である。
【0022】図示しないが、エンジン11の吸気通路に
は、アクチュエータにより駆動されるスロットル弁が設
けられ、このスロットル弁下流の吸気通路にはエンジン
11の各気筒毎にインジェクタが設けられている。13
は、運転者によるアクセル操作に応じて上記スロットル
弁の開度制御、インジェクタの作動制御及び点火時期制
御を行って、エンジン運転状態を制御するEGIコント
ローラである。
【0023】図2に示すように、右側前輪21FR及び左
側後輪21RLの各ブレーキ2,2は第1液圧管路22a
によりマスタシリンダ10に接続され、左側前輪21FL
及び右側後輪21RRの各ブレーキ2,2は第2液圧管路
22bによりマスタシリンダ10に接続されて、所謂、
X配管タイプの互いに独立した2つのブレーキ系統が構
成されており、ブレーキペダル14の踏み操作に応じて
各車輪に制動力が付与されるようになっている。
【0024】上記加圧ユニット3は、液圧管路22a,
22bにそれぞれ接続された液圧ポンプ31a,31b
と、これらの液圧ポンプ31a,31b及びマスタシリ
ンダ10を断続可能なように液圧管路22a,22bの
各々に配設されたカットバルブ32a,32bと、これ
らのカットバルブ32a,32b及び上記マスタシリン
ダ10の間の液圧を検出する液圧センサ33とを備えて
いる。そして、SCSコントローラ5からの信号に応じ
て上記カットバルブ32a,32bが閉状態にされるこ
とで、運転者によるブレーキ操作とは無関係に、上記液
圧ポンプ31a,31bから吐出される圧液がHU4を
介して各ブレーキ2に供給される。
【0025】上記HU4は、第1液圧管路22a又は第
2液圧管路22bを介して加圧ユニット3から供給され
る圧液を各ブレーキ2に供給して増圧させる加圧バルブ
41,41…と、上記各ブレーキ2をリザーバタンク4
2に接続し圧液を排出させて減圧する減圧バルブ43,
43…とを備えている。そして、SCSコントローラ5
からの信号に応じて上記加圧バルブ41,41,…及び
減圧バルブ43,43,…の開度がそれぞれ独立に増減
制御されることで、上記ブレーキ2,2,…の液圧が増
減されて、各車輪21FR,21FL,…に付与される制動
力がそれぞれ増減変更される。
【0026】上記SCSコントローラ5は、マイクロコ
ンピュータを利用してなるものであり、SCSの制御を
行う姿勢制御手段としての第1のCPU(Central Proc
essing Unit )、従来周知のABS(Anti-Skid Brake
System)制御及びTCS(Traction Control System )
制御を行う第2のCPU等を備えている。
【0027】上記SCS制御は、後に詳述する如く、車
両の旋回走行状態が所定以上崩れたときに、各車輪毎の
制動力の制御を行なうことにより車両にヨーモーメント
を作用させて、また、必要に応じてエンジン出力を制御
することにより、車両の旋回走行状態を目標走行状態に
なるようにするものである。なお、上記第1のCPU
は、液圧センサ33からの入力信号に基づいて運転者の
ブレーキ操作が検出されたときには、このブレーキ操作
に対応して上記加圧ユニット3及びHU4の作動制御を
行うようになっている。
【0028】上記ABS制御は、周知のように、各車輪
21FR,21FL,…のロック傾向が強まったとき、各ブ
レーキ2に供給される液圧を低下させることで、ブレー
キロックを阻止するものである。すなわち、第2のCP
Uは、車輪速センサ6,6,…からの入力信号に基づい
て各車輪21FR,21FL,…のスリップ率を求め、スリ
ップ率が所定のしきい値を越えた車輪21FR,21FL,
…の減圧バルブ43,43,…を開作動させて、ブレー
キ2,2,…に供給される液圧を低下させる。これによ
り、各車輪21FR,21FL,…のスリップ率がそれぞれ
路面状況に応じた目標スリップ率に制御され、各車輪2
1FR,21FL,…はそれぞれ最大の制動力を発生する状
態にされる。この第2のCPUのABS制御部、ブレー
キ2,2,…、加圧ユニット3、HU4及び車輪速セン
サ6,6,…によりABS制御装置が構成されている。
【0029】上記TCS制御は、周知のように、駆動輪
である左右の後輪21RL,21RRの空転傾向が強まった
とき、該左右の後輪21RL,21RRの駆動力を抑制する
ことで空転を阻止するものである。すなわち、第2のC
PU5bは、車輪速センサ6,6,…からの入力信号に
基づいて左右の後輪21RL,21RRのスリップ率を求
め、いずれか一方のスリップ率が所定のしきい値を越え
たとき、加圧バルブ41,41,…を開作動させてブレ
ーキ2,2,…に供給される液圧を増圧するTCSブレ
ーキ制御を行うとともに、EGIコントローラ13によ
りエンジン11の出力を所定量低下させるTCSトルク
ダウン制御を行う。これにより、左右の後輪21RL,2
1RRのそれぞれに所要の制動力が付与されて駆動力が制
限され、該後輪21RL,21RRがそれぞれ最大のトラク
ションを発生する状態にされる。上記第2のCPU5b
のTCS制御部、EGIコントローラ13、ブレーキ
2,2,…、加圧ユニット3、HU4及び車輪速センサ
6,6,…によりTCS制御装置が構成されている。
【0030】(SCS制御装置)SCS制御装置の構成
は図3に示されている。
【0031】−検出系− 車両の旋回走行状態を規定するための車両の状態を検出
する検出系としては、上記車輪速センサ6、横加速度セ
ンサ7、ヨーレイトセンサ8及び舵角センサ9がある。
また、液圧センサ33も当該検出系を構成している。
【0032】−制御される調節系− 調節系としては、車両の前後左右の各車輪に付与する制
動力を調節する制動力調節手段と、車両を駆動する駆動
原の出力を調節する出力調節手段とが設けられている。
この場合、加圧ユニット3と液圧ユニット4が制動力調
節手段を構成している。また、スロットル弁の開度制御
及びインジェクタの作動制御により、エンジン出力を調
節することができ、従って、このスロットル弁及びイン
ジェクタは出力調節手段を構成する。
【0033】−制御系− 制御系は、検出系6〜9,33からの入力信号値に基づ
いて現在の車両状態量(車両の旋回走行状態量)を演算
する状態量演算部51と、該検出系からの入力信号値に
基づいて制御の目標とする状態量(目標旋回走行状態
量)を演算し設定する目標状態量演算部52と、上記車
両状態量及び目標状態量の間の偏差に基づいてSCS制
御に入るか否かの判定を行う制御要否判定部53とを備
えている。た、制御部としては、加圧ユニット3及びH
U4の作動を制御することによって上記4輪の各々に付
与する制動力を独立して調節して車両にヨーモーメント
を発生させる制動力制御部54と、EGIコントローラ
13によってエンジン11の出力を原則として所定量低
下させるエンジン制御部55とがある。制動力制御には
後述するβ制御とψ´制御とがあり、エンジン制御はβ
制御と共に実行される。
【0034】エンジン制御部55は、オーバステアを判
定するオーバステア判定部56、オーバステア量演算部
57、カウンタステアの程度を演算するカウンタステア
演算部58、過大な前輪スリップを判定する前輪スリッ
プ判定部59、並びにエンジン制御量演算部60を備え
ている。それらの判定は上記検出系からの出力信号値及
び状態量演算部51の演算結果に基づいて行なわれる。
また、制御系はSCS制御とABS制御・TCS制御と
を協調させるための協調処理部61を備えている。
【0035】(制御の基本フロー)図4は車両の走行制
御を実行するための全体的動作を示し、まず、運転者に
よりイグニッションスイッチがオンされてエンジンが始
動されると、ステップS2でコントローラ5を初期設定
し、前回の処理で記憶しているセンサ検出信号や演算値
等をクリアする。ステップS4では各車輪速信号v1〜v
4、舵角信号θH 、ヨーレート信号ψ´、横加速度信号
Yなど検出系の信号を入力する。ステップS6では上述
の各検出信号に基づく車両状態量を演算する。ステップ
S8ではステップS6で演算された車両状態量からSC
S制御に必要となるSCS制御目標値や制御出力値を演
算する。同様に、ステップS10ではABS制御に必要
なABS制御目標値や制御出力値等を演算し、ステップ
S12ではTCS制御に必要なTCS制御目標値や制御
出力値等を演算する。
【0036】ステップS14はABS、SCS及びTC
Sの各制御のうちから実行すべき制御を選択する協調処
理である。この協調処理は、基本的にはSCS制御出力
値、ABS制御出力値、TCS制御出力値をそれぞれ比
較し、最も大きな値に対応した制御に移行させるという
ものである。但し、SCS制御出力値とABS制御出力
値との協調処理は、運転者のブレーキ踏力圧の大きさに
応じて実行される。つまり、該踏力圧が所定値以上の場
合はABS制御が実行され、所定値未満の場合はSCS
制御が実行される。
【0037】(SCS演算処理の説明)次に、上記ステ
ップS8のSCS演算処理の詳細について説明する。
尚、ステップS10,S12のABS制御演算処理及び
TCS制御演算処理については周知であるので説明を省
略する。
【0038】図5にSCS演算処理を実行するためのフ
ローが示されており、ステップS30では車輪速v1〜v
4、車体速V、前輪舵角θ、実ヨーレート(実際のヨー
レート)ψ'act、実横方向加速度Yactを入力する。な
お、車体速Vは従動輪の車輪速に基づいて演算され、実
ヨーレートψ'act及び実横加速度Yact はヨーレートセ
ンサ8、横加速度センサ7の出力信号から求められる。
ステップS32では車両に発生する垂直荷重を車体速V
と横加速度Yact とに基づいて周知の数学的手法により
推定演算する。ステップS33では車両に実際に発生す
る実横滑り角βactを演算する。実横滑り角βact は、
その変化速度Δβact を積分することにより演算され、
変化速度Δβact は下記の式(1)により算出される。
【0039】Δβact =ψact +Yact /V…(1)
【0040】次に、ステップS34では、SCS制御に
実際に利用される推定横滑り角βcontの演算において参
照される参照値βref を演算する。この参照値βref
は、車両諸元と、車両状態量(車体速V、ヨーレート
ψ'act、実横方向加速度Yact 、実横滑り角βact の変
化速度Δβact 、ヨーレートψ'actの変化量(微分値)
Δψ'act)、ブレーキにより生じるヨーモーメントの推
定値D1、ブレーキにより生じる横方向の力の低下量の推
定値D2に基づいて2自由度モデルを流用して演算され
る。この参照値βref は、要するに、検出された車両状
態量及びブレーキ操作力に基づいて推定される横滑り角
を演算している。その後、ステップS35ではSCS制
御に実際に利用される推定横滑り角βcontを演算する。
この推定横滑り角βcontは、下記の式(2),(3)か
ら導かれる微分方程式を解くことにより算出される。す
なわち、
【0041】 Δβcont=Δβact +e+Cf ・(βref −βcont)…(2) Δe=Cf ・(Δβref −Δβact −e)…(3) 但し、e:ヨーレートセンサと横加速度センサのオフセ
ット修正値 Cf :カットオフ周波数
【0042】カットオフ周波数Cf は、推定横滑り角β
contを参照値βref の信頼性に応じてこの参照値βref
に収束するように補正して、推定横滑り角βcontに発生
する積分誤差をリセットする際の補正速度の変更ファク
タとなり、参照値βref の信頼性が低いほど小さくなる
ように補正される係数である。また、参照値βref の信
頼性が低くなるのは前輪のコーナリングパワーCpf或い
は後輪のコーナリングパワーCprに変化が生じたときで
ある。
【0043】ステップS36では各車輪の車輪スリップ
率及び車輪スリップ角を演算する。車輪スリップ率及び
車輪スリップ角は、各車輪の車輪速v1〜v4、車体速V、
推定横滑り角βcont、前輪舵角θH から周知の数学的手
法により推定演算される。ステップS38では各車輪へ
の負荷率を演算する。車輪負荷率は、各車輪のタイヤ2
3の発揮し得る全グリップ力に対する現在のグリップ力
の割合であり、ステップS36で演算された車輪スリッ
プ率及び車輪スリップ角とステップS32で演算された
垂直荷重から周知の数学的手法により推定演算される。
ステップS40では走行中の路面の摩擦係数μを、実横
方向加速度YactとステップS38で演算された車輪負荷
率から周知の数学的手法により推定演算する。
【0044】ステップS42では実ヨーレートψ'act及
び推定横滑り角βcontを収束させる目標値となる目標ヨ
ーレートψTR、目標横滑り角βTRを演算する。目標ヨー
レートψTRは、車体速V、ステップS40で演算された
路面の摩擦係数μ、前輪舵角θH から周知の数学的手法
により推定演算される。また、目標横滑り角βTRは、下
記の式(4),(5)から導かれる式(6)の微分方程
式を解くことにより算出される。すなわち、
【0045】 βx =1/(1+A・V2 )・{1−(M・Lf・V2 ) /(2L・Lr・Cpr)}・Lr・θH /L…(4) A=M・(Cpr・Lr−Cpf・Lf)/2L2 ・Cpr・Cpf…(5) ΔβTR=C・(βx −βTR)…(6) 但し、V:車体速 θH :前輪舵角 M:車体質量 I:慣性モーメント L:ホイルベース Lf:前輪から車体重心までの距離 Lr:後輪から車体重心までの距離 Cpf:前輪のコーナリングパワー Cpr:後輪のコーナリングパワー C:位相遅れに相当する値
【0046】次に、図6に示すステップS44では、目
標横滑り角βTRから推定横滑り角βcontを減算した値
(以下、β偏差という)の絶対値がSCS制御開始しき
い値A以上か否かを判定する。この判定がYESのとき
はステップS46に進んでSCS制御目標値を目標横滑
り角βTRに設定する。一方、この判定がNOのときはス
テップS52に進んで、目標ヨーレートψTRから実ヨー
レートψ'actを減算した値(以下、ψ' 偏差という)の
絶対値がSCS制御開始しきい値B以上か否かを判定す
る。この判定がYESのときはステップS54に進んで
SCS制御目標値を目標ヨーレートψTRに設定する。こ
の判定がNOのときはステップS30にリターンして上
述の処理を繰り返し実行する。
【0047】次に、ステップS50ではSCS制御に実
際に利用されるSCS制御量βamtを演算する。また、
ステップS56ではSCS制御に実際に利用されるSC
S制御量ψ'amtを演算する。
【0048】SCS制御量ψ′amt は、ψ′偏差の絶対
値に制御ゲインG1 を乗算して求める。 ψ′amt =G1 ×|ψ′偏差| SCS制御量βamt は、β偏差の絶対値に制御ゲインG
2 を乗算して求める。 βamt =G2 ×|β偏差|
【0049】つまり、車両の旋回走行状態の目標状態か
らのずれがそれほど大きくない場合(ステップS44=
NO且つステップS45=YES)は、ヨーレイトψ′
が運転操作に対応する目標ヨーレイトψ′TRに収束する
ように、上記ψ′偏差の絶対値に比例する比較的小さい
ヨーモーメントを車両に作用させるψ′制御が行なわれ
る。一方、車両の旋回走行状態の目標状態からのずれが
大きい場合(ステップS44=YES)は、車体横滑り
角βが目標横滑り角βTRに収束するように、上記β偏差
の絶対値に比例する比較的大きなヨーモーメントを車両
に作用させるβ制御が行なわれることなる。
【0050】(ブレーキ制御)ψ′制御及びβ制御にお
けるブレーキ制御は、それぞれステップS58,59に
おいて、SCS制御量ψ′amt 又はβamt に基づき、S
CS制御のために制動力を付与する車輪を4輪のうちか
ら選択するとともに、これらの選択された車輪に付与す
る制動力量を演算するとによって行なう。すなわち、
ψ′制御においてヨーレイトψ′を右回りに増加させる
場合、及び、β制御において車両の旋回姿勢を右側寄り
に修正しようとする場合には、右側前輪21FRもしくは
右側前後輪21FR,21RRに対し、上記SCS制御量
ψ′amt 又はβamt に対応する制動力を付与して、車両
に右回りのヨーモーメントを作用させる。反対に、ヨー
レイトψ′を左回りに増加させる場合、及び、車両の旋
回姿勢を左側寄りに修正しようとする場合には、左側前
輪21FLもしくは左側前後輪21FL,21RLに対し、上
記SCS制御量ψ′amt 又はβamt に対応する制動力を
付与して、車両に左回りのヨーモーメントを作用させ
る。このブレーキ制御は、選択された車輪に対しそれぞ
れ所要の制動力を付与するためのHU4の加圧バルブ4
1及び減圧バルブ43のそれぞれのバルブ開度等を演算
して実行する(ステップS62)。
【0051】(エンジン制御)エンジン制御は、ψ′制
御の際には行なわれず、β制御の際に行なわれる(ステ
ップS60)。すなわち、図7に示すように、SCS制
御中において、先に説明したようにβ偏差の絶対値がし
きい値Aよりも小さいときにはψ′制御が行なわれ、A
以上のときにβ制御が行なわれるが、エンジン制御は車
両がオーバステア(図7ではO/Sと略記している)状
態にあるときに行なわれる(ステップS72〜S7
8)。
【0052】このエンジン制御の目的の一つは、車両の
減速による旋回走行状態の安定化にあり、他の目的は運
転者によって行なわれるカウンタステアを有効なものに
することにあり、そのためにエンジンのトルクダウン量
を演算することになる。このエンジンのトルクダウン
は、EGIコントローラ13により、スロットル弁のア
クチュエータを作動させて、ドライバのアクセル操作に
関係なくスロットル弁開度を絞ることにより、さらには
燃料カット又は気筒カットを行ってエンジンの出力トル
クを低下させることにより行なわれる。燃料カットはエ
ンジン11の全気筒の燃料噴射を瞬間的に停止させるこ
とであり、気筒カットはいくつかの気筒の燃料噴射を停
止させることである。
【0053】ステップS78におけるオーバステア状態
か否かの判定はβ偏差がプラスかマイナスかに基づいて
行なう。すなわち、β偏差を車体が目標とする旋回走行
状態よりも旋回外側へ進行しているときにプラスとなる
ように演算する場合には、このβ偏差がマイナスである
ときに当該車両はオーバステア状態にあると判定される
ことになる。このオーバステアが判定されたときのエン
ジン出力の低減制御としては、そのときのオーバステア
量に基づく制御、前輪のスリップ量に基づく制御、並び
にカウンタステアに基づく制御とがある。
【0054】すなわち、ステップS80では、オーバス
テア量に応じてエンジン出力率K1が演算される。この
場合の出力率K1 はオーバーステア量が大きくなるに従
ってエンジン出力が低下するように設定されている。ま
た、図7のステップS80に示すように、FR車(車体
前部に配置されたエンジンによって後輪を駆動する車
両)の方が、FF車(車体前部に配置されたエンジンに
よって前輪を駆動する車両)よりも出力率K1 が小さく
なっている。
【0055】ステップ82では前輪スリップ量が大きい
か否かが判定され、大きいときにはエンジン出力率K2
=0.9(10%低減)が設定され、大きくないときに
はK2 =1(出力の低減なし)が設定される(ステップ
S84,S86)。
【0056】ステップS88では、前輪のカウンタステ
アの程度が演算され、該カウンタステアの程度に基づい
てエンジン出力率K3 が演算される。エンジン出力率K
3 は、上記前輪舵角が理想カウンタステア角(所定値)
θi に近付くほど高くなるように、1以下の範囲で設定
されている。
【0057】一方、車両がオーバステア状態でないとき
はエンジン出力率K1 〜K3 はすべて「1」とされる
(ステップS78→S90)。つまり、この場合はエン
ジン出力の低減制御は行なわれない。
【0058】上述のようにエンジン出力率K1 〜K3 が
演算された後、これらの出力率に基づいてエンジン制御
量(K1 ×K2 ×K3 に対応する制御量)が求められる
ことになり、従って、エンジン出力は、運転者のアクセ
ル操作量に対応する基本出力BASEにK1 ×K2 ×K
3 を乗算したものになる(ステップS92)。
【0059】上記ステップS80のオーバステア量はβ
偏差の絶対値に相当するものであり、エンジン出力率K
1 は、オーバステア量に基づきテーブルを参照して演算
される。このテーブルは、オーバステア量の変化におけ
る最適な出力率K1 の変化を予め実験的に求めて作成さ
れたものであり、電子的に格納されている。上記ステッ
プS82の前輪スリップ量は、車体速Vと前輪の車輪速
v1,v2 との偏差であり、ステップS82ではいずれか
大きい方のスリップ量が所定のしきい値を越えるか否か
によって判定される。
【0060】上記ステップS88のカウンタステアの程
度は、舵角センサによって検出される前輪舵角θH の理
想カウンタステア角θi への近付き度合いであり、理想
カウンタステア角θi は図8に示すフローに従って演算
される。すなわち、車体速V、横加速度Yact 及び車体
横滑り角βcontを入力し、車体速Vと横加速度Yactと
に基づいて次式により当該車両の旋回半径Rが算出さ
れ、理想カウンタステア角θi が算出される(ステップ
S94〜S98)。
【0061】R =V2 /Yact θc =Rを満足する舵角−βcontに相当する舵角
【0062】エンジン出力率K3 の演算は、前輪舵角θ
H の理想カウンタステア角θi からの偏差(θi −θH
)に基づき、電子的に格納されたテーブルを参照して
演算される。このテーブルは、当該偏差の変化における
最適なエンジン出力率K3 の変化を実験的に求めて作成
されたものである。このエンジン出力率K3 は、偏差零
のときが最も高く、該偏差がマイナスに大きくなる(カ
ウンタステアの程度が小さくなる)ほど、また、該偏差
がプラスに大きくなる(カウンタステアの程度が過大に
なる)ほど、エンジン出力率K3 は小さくなる。なお、
カウンタステアが行なわれずにハンドルがさらに切り込
まれていった場合は、エンジン出力率K3がさらに小さ
くなる。
【0063】上記理想カウンタステア角θi は前輪の向
きが車両の進行方向に一致する状態であり、従って、上
記出力率K3 は、上記前輪の向きが車両の進行方向に一
致するときに最も高くなり、前輪の向きが車両の進行方
向から反れる角度が大きくなるほど低くなるように設定
されているものである。また、この場合も、FR車の方
がFF車よりも出力率K3 は低い。さらに、上記前輪が
車両の進行方向を基準として旋回外側を向いているとき
は内側へ同角度向いているときよりも出力率K3 が高く
なっている。
【0064】従って、車両がオーバステア状態になって
いるときはその旋回走行状態が不安定になっているとき
であって、車両の運転操作が難しくなるが、このときは
オーバステア量が大きくなるほどエンジン出力が低下し
て車両は減速するから、車両の旋回半径が小さくなるこ
と、つまり車両がスピンすることが避けられる。
【0065】また、運転者によってカウンタステアが行
なわれたときは、エンジン出力の低下が少なくなるか
ら、カウンタステアが車両姿勢立て直しに有効に働くこ
とになり、そのことは運転者の意思に合致するから、車
両の運転操作性が向上する。特に、前輪の向きが車両の
進行方向に一致して車両の走行安定性が高くなるカウン
タステア状態のときにエンジン出力が最も高くなるか
ら、車両の姿勢の立て直しに有利になる。一方、過剰な
カウンタステアは車両の駆動力が大きい場合には挙動不
安定を招き易くなり、逆にカウンタステア量が小さい場
合はその効果が充分に得られず、車両の走行安定性を確
保することができないが、このときはエンジン出力の低
減率が大きくなるから、それによって車両の走行安定性
が確保されることになる。
【0066】また、前輪が車両の進行方向を基準として
旋回外側を向くような大きなカウンタステアが行なわれ
たときは前輪が車両の進行方向を基準として内側へ同角
度向いているときよりもエンジン出力が高くなる。しか
し、このような大きなカウンタステアは、一般には車両
の運転に熟練した運転者によって行なわれるから、エン
ジン出力が高くなっても、それによって運転者は運転し
づらくなることは少なく、かえってカウンタステアの効
果が高くなって運転操作性の向上を期待することができ
ると考えられる。
【0067】また、FR車において、前輪のスリップ量
が大きいときは、カウンタステアを行なってもそれによ
る挙動修正効果が小さいが、その場合にはエンジン出力
が低下するから、車両の走行安定性を確保に有利にな
る。
【0068】なお、過剰のカウンタステアによって車両
の挙動が不安定になることを避けるために、上記前輪が
車両の進行方向を基準として旋回外側を向いているとき
は内側へ同角度向いているときよりも上記駆動源の出力
が小さくなるようにしてもよい。
【0069】また、上記エンジン出力率K3 は1以上に
なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車両の概略平面図。
【図2】同車両のブレーキ系統を示す平面図。
【図3】車両姿勢制御装置の制御系統を示すブロック
図。
【図4】同制御の基本の流れを示すフロー図。
【図5】SCS演算処理の流れを示すフロー図。
【図6】同演算結果を利用したSCS制御の流れを示す
フロー図。
【図7】SCSエンジン制御のための演算処理の流れを
示すフロー図。
【図8】理想カウンタステア角の演算処理の流れを示す
フロー図。
【符号の説明】
2 ブレーキ 3 加圧ユニット(制動力調節手段) 4 ハイドロリックユニット(制動力調節手段) 5 コントローラ(制御系) 6 車輪速センサ(検出系) 7 横加速度センサ(検出系) 8 ヨーレイトセンサ(検出系) 9 舵角センサ(検出系) 11 エンジン(駆動源)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の旋回走行状態を規定するための車
    両の状態を検出する検出系と、 車両の前後左右の各車輪に付与する制動力を調節する制
    動力調節手段と、 車両を駆動する駆動原の出力を調節する出力調節手段
    と、 上記検出系によって検出される車両の状態に基づいて目
    標とする旋回走行状態を設定し、上記車両の旋回走行状
    態の上記目標旋回走行状態からのずれが大きいときに、
    該車両の旋回走行状態が上記目標旋回走行状態となるよ
    うに、上記各車輪に付与する制動力の大きさを相対的に
    変えるべく上記制動力調節手段の作動を制御するととも
    に、上記駆動源の出力を低下させるべく上記出力調節手
    段の作動を制御する制御系とを備えた車両の姿勢制御装
    置において、 上記検出系が前輪の舵角を検出する舵角センサを備え、 上記制御系が、上記舵角センサによって検出される旋回
    走行時の前輪舵角と上記車両の旋回走行状態とに基づい
    て該前輪のカウンタステアの程度を演算する手段を備
    え、該カウンタステアの程度に応じて上記駆動源の出力
    が高まるように該駆動源の出力率を変えて、上記出力調
    節手段の作動を制御することを特徴とする車両の姿勢制
    御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている車両の姿勢制
    御装置において、 上記制御系は、上記前輪の向きが車両の進行方向に一致
    するカウンタステア状態であるときに上記駆動源の出力
    が最も高くなり、車両の進行方向から反れる角度が大き
    くなるほど上記駆動源の出力が低くなるように、上記カ
    ウンタステアの程度に応じて上記出力調節手段の作動を
    制御することを特徴とする車両の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載されている車両の姿勢制
    御装置において、 上記制御系は、上記前輪が車両の進行方向を基準として
    旋回外側を向いているときは内側へ同角度向いていると
    きよりも上記駆動源の出力が大きくなるように、上記カ
    ウンタステアの程度に応じて上記出力調節手段の作動を
    制御することを特徴とする車両の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載されている車両の姿勢制
    御装置において、 上記制御系は、上記前輪が車両の進行方向を基準として
    旋回外側を向いているときは内側へ同角度向いていると
    きよりも上記駆動源の出力が小さくなるように、上記カ
    ウンタステアの程度に応じて上記出力調節手段の作動を
    制御することを特徴とする車両の姿勢制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載されている車両の姿勢制
    御装置において、 車両が車体前部に配置された駆動源によって後輪を駆動
    するものであり、 前輪のスリップ量を検出する手段を備え、 上記制御系は、さらに、上記検出手段によって検出され
    た前輪スリップ量が所定値よりも大きいときには上記駆
    動源の出力が低下するように、上記出力調節手段の作動
    を制御することを特徴とする車両の姿勢制御装置。
JP9340940A 1997-12-11 1997-12-11 車両の姿勢制御装置 Withdrawn JPH11173176A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7142969B2 (en) 2002-11-26 2006-11-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Behavior control system for vehicle

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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