JPH11173147A - 内燃機関の水冷装置におけるサーモバルブの構造 - Google Patents

内燃機関の水冷装置におけるサーモバルブの構造

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JPH11173147A
JPH11173147A JP33849997A JP33849997A JPH11173147A JP H11173147 A JPH11173147 A JP H11173147A JP 33849997 A JP33849997 A JP 33849997A JP 33849997 A JP33849997 A JP 33849997A JP H11173147 A JPH11173147 A JP H11173147A
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JP
Japan
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cooling water
valve
valve body
temperature
radiator
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JP33849997A
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Inventor
Takashi Yoshida
吉田  隆
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 冷却水温度制御の応答性向上を図り、機関の
過冷却を防ぎ、冷却損失の低減、燃費の向上を図れる内
燃機関の水冷装置のサーモスバルブの構造を提供する。 【解決手段】 サーモバルブ20の弁体22の取付孔2
2Bに感温部23の弁体軸部35を挿通して、弁体を軸
部35外周部にその面が傾動可能に組み付け、弁体の取
付孔を、弁体中心からバイパス通路からの冷却水流入側
と平面上の相反する側に向かって所定分オフセットした
位置に開設し、本体ケース21内壁面の弁体の所定リフ
ト位置に対応しオフセットした方向に対応する位置に、
弁体のフランジ部22Aが当接可能な係止部38を設
け、リフト小のときはオフセット側に冷却水の主流が流
れ、リフトが所定以上のときは、弁体のフランジ部が係
止部38係止されることにより、弁体が傾動して連通口
37のバイパス通路からの冷却水流入側が開かれ、バイ
パス通路からの冷却水流入側と反対側が閉じられるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の水冷装
置におけるサーモバルブの構造に関し、特に、その特性
の改良に係わる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の水冷装置として、機関
本体内に形成されたウォータジャケットとラジエータの
アッパタンクとをウォータポンプを介して連通させて冷
却水を強制循環させるものが知られている。このような
強制循環式の冷却装置にあっては、図8に示すように、
機関本体1内の冷却水通路としてのウォータジャケット
2とラジエータ3とをウォータポンプ4を介して連通す
る冷却水循環通路5と、ウォータジャケット2の冷却水
出口6と冷却水戻し口7とを前記ラジエータ3をバイパ
スして連通するバイパス通路8と、感温作動部9と常時
はスプリング(図示せず)により閉弁方向に弾性付勢さ
れ、該感温作動部9の伸縮動作によってリフト動作され
る弁体10とを含んで構成されるサーモバルブ11と、
を備えて構成される。
【0003】そして、ウォータジャケット2内の冷却水
温度がサーモバルブ11の設定温度よりも低い間は、サ
ーモバルブ11を閉弁状態に維持し、ウォータジャケッ
ト2内の冷却水をラジエータ3を通すことなく循環させ
て、機関の暖機を促進し、ウォータジャケット2内の冷
却水温度が設定温度に達すると、サーモバルブ11を開
弁させてウォータジャケット2内の冷却水がラジエータ
3を通って熱交換により冷却されるように構成してあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の水冷装置におけるサーモバルブ11の感温作動部
9の感温部9Aは、図5に示すように、ラジエータ3か
らの冷却水流れとバイパス通路8からの冷却水流れとが
合流する部分に配設され、弁体10が前記合流する部分
の境部に形成された連通口12に配設されて、該感温作
動部9が所定値未満の冷却水温度を感知したときに弁体
10が前記連通口12を閉じる閉弁状態となってラジエ
ータ3からウォータジャケット2への冷却水流れを遮断
し、所定値以上を感知したときに弁体10が前記連通口
12を開く開弁状態となってラジエータ3からウォータ
ジャケット2への冷却水流れを許容することにより、冷
却水温度を制御する。
【0005】このようなサーモバルブ11の感温部9A
は、ラジエータ3からの冷却水温度とバイパス通路8か
らの冷却水温度の影響を受ける。即ち、サーモバルブ1
1の弁体10の開弁リフト量が小から大に変化するに従
って、ラジエータ3からの冷却水の流入量は小から大に
変化するが、図5(A),(B)に示すように、弁体1
0が全閉のとき並びに開弁リフト量が小でラジエータ3
からの冷却水の流入量が小の場合、感温部9Aはバイパ
ス通路8からの冷却水温度の影響を大きく受け、同図
(C)に示すように、開弁リフト量が大で、ラジエータ
3からの冷却水の流入量が大の場合、感温部9Aはラジ
エータ3からの冷却水温度の影響を大きく受ける。
【0006】図3のBは、従来のサーモバルブの特性を
示しており、サーモバルブの開弁リフト量が小で、ラジ
エータからの冷却水の流入量が小から、開弁リフト量が
大で、ラジエータからの冷却水の流入量が大に変化する
に従って、感温部はバイパス通路からの冷却水温度の影
響大からラジエータからの冷却水温度の影響大へと比例
的に変化する。
【0007】実際には、弁体の開弁リフト量が小から中
までは、ラジエータからの冷却水温度の影響をできるだ
け少なくして、弁体のリフト変化を早め、冷却を早くし
たいが、上記のようなサーモバルブの特性では、サーモ
バルブの開弁リフト量小から大に変化するに従って、感
温部はバイパス通路からの冷却水温度の影響大からラジ
エータからの冷却水温度の影響大へと比例的に変化する
だけであるから、弁体のリフト変化が遅く、冷却が遅
れ、ノッキングが発生する虞がある。
【0008】又、弁体の大リフト時には、ラジエータか
らの冷却水温度の影響をできるだけ多くして、冷却水温
度のフィードバック制御を早くしたいが、上記のような
サーモバルブの特性では、冷却水温度のフィードバック
制御が遅く、機関の過冷却が発生する虞がある。即ち、
従来のサーモバルブの特性では、冷却水温度制御の応答
性に劣ると共に、冷却損失が高く、燃費が悪化するとい
う不都合がある。
【0009】尚、従来の水冷装置として、ウォータジャ
ケットの冷却水戻し口とラジエータとを連通する冷却水
戻し路にサーモバルブを配置し、このサーモバルブのウ
ォータジャケット側部分とウォータポンプの冷却水吸い
込み口とをバイパス路で連通した冷却装置において、ラ
ジエータとウォータポンプの冷却水吸い込み口との間の
冷却水通路に感熱作動式の流量調整弁を配置し、この流
量調整弁を冷却水温度上昇に応じてその開口面積が増加
するように構成し、流量調整弁の作動開始温度をサーモ
バルブの開閉作動温度よりも低く設定することによっ
て、ウォータジャケット内の水温がサーモバルブの作動
温度以上であっても、ラジエータ側の冷却水温が低い間
は、流量調整弁がラジエータ側冷却水温に応じた開度が
開口するようにして、ウォータジャケット内にラジエー
タ側の低温冷却水が大量に流れ込むのを防止した技術が
知られている(特開平4−43813号公報参照)。
【0010】或いは、機関及びラジエータ間を結ぶ冷却
水循環回路に可変流量制御弁を設け、この制御弁の開度
を、機関入口水温が低水温域のときには目標出口温度を
目標値とするように制御し、機関入口水温が高水温域の
ときには目標出入口温度を目標値とするように制御する
技術が知られている(特開平5−288054号公報参
照)。
【0011】しかし、前者の従来技術にあっては、機関
の運転状態に依らず、冷却水の冷却量が決まるため、冷
却が遅れ、ノッキングが発生する虞がある。又、後者の
従来技術にあっては、機関入口水温が低水温域のときに
は目標出口温度を目標値とする出口温制御にしているも
のの、冷却水の昇温特性は変わらず、通常の入口温制御
の構成及び設定する冷却水温を可変とする構成によって
奏される効果しか得られない。
【0012】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、冷却水温度制御の応答性の向上を図れると共
に、機関の過冷却を防止して、冷却損失の低減、燃費の
向上等を図ることができる内燃機関の水冷装置における
サーモスバルブの構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、機関本体内の冷却水通路とラジエータとをウ
ォータポンプを介して連通する冷却水循環通路と、機関
冷却水通路の冷却水出口部と冷却水戻り口とを前記ラジ
エータをバイパスして連通するバイパス通路と、感温作
動部と常時はスプリングにより閉弁方向に弾性付勢さ
れ、該感温作動部の伸縮動作によってリフト動作される
弁体とを含んで構成されるサーモバルブであって、前記
感温作動部がラジエータからの冷却水流れと前記バイパ
ス通路からの冷却水流れとが合流する部分に配設され、
弁体が前記合流する部分の境部に形成された連通口に配
設されて、該感温作動部が所定値未満の冷却水温度を感
知したときに弁体が前記連通口を閉じる閉弁状態となっ
てラジエータから機関冷却水通路への冷却水流れを遮断
し、所定値以上を感知したときに弁体が前記連通口を開
く開弁状態となってラジエータから機関冷却水通路への
冷却水流れを許容することにより、冷却水温度を制御す
るサーモバルブと、を含んで構成される内燃機関の水冷
装置において、前記感温作動部を、感温部と弁体作動軸
部とから構成してサーモバルブ本体内にスライド自由に
支持し、前記弁体を取付孔が形成された板部材から構成
し、該取付孔に前記感温作動部の弁体作動軸部を挿通し
て、弁体を作動軸部外周部にその面が傾動可能となるよ
うに組み付ける一方、前記弁体の取付孔を、弁体中心か
ら前記バイパス通路からの冷却水流入側と平面上の相反
する側に向かって所定距離分オフセットした位置に開設
し、サーモバルブ本体内壁面の弁体の所定開弁リフト位
置に対応する位置で前記オフセットした方向に対応する
位置に、該弁体の外周縁部が当接係止可能な係止部を設
け、サーモバルブの弁体開弁リフト量が所定値以上のと
きに、弁体の外周縁部が係止部に当接係止されることに
より、弁体がオフセット側と反対側に開方向に傾動して
連通口の前記バイパス通路からの冷却水流入側が開か
れ、該バイパス通路からの冷却水流入側と反対側が閉じ
られるようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項2に係る発明は、前記弁体の取付孔
内周面を円弧面に形成する一方、前記感温作動部の弁体
作動軸部外周面に前記取付孔に係止される内周面が円弧
面の係止溝を設け、両円弧面相互の滑動により、弁体作
動軸部に対して弁体が傾動可能となるようにしたことを
特徴とする。
【0015】請求項3に係る発明は、一端部が弁体片面
に固着され、他端部が弁体作動軸部の外周面に固着され
た筒状のカバーであって、弁体の取付孔と弁体作動軸部
との貫通部分を覆う伸縮可能なカバーを設けたことを特
徴とする。請求項4に係る発明は、機関本体内の冷却水
通路とラジエータとをウォータポンプを介して連通する
冷却水循環通路と、機関冷却水通路の冷却水出口部と冷
却水戻り口とを前記ラジエータをバイパスして連通する
バイパス通路と、感温作動部と常時はスプリングにより
閉弁方向に弾性付勢され、該感温作動部の伸縮動作によ
ってリフト動作される弁体とを含んで構成されるサーモ
バルブであって、前記感温作動部がラジエータからの冷
却水流れと前記バイパス通路からの冷却水流れとが合流
する部分に配設され、弁体が前記合流する部分の境部に
形成された連通口に配設されて、該感温作動部が所定値
未満の冷却水温度を感知したときに弁体が前記連通口を
閉じる閉弁状態となってラジエータから機関冷却水通路
への冷却水流れを遮断し、所定値以上を感知したときに
弁体が前記連通口を開く開弁状態となってラジエータか
ら機関冷却水通路への冷却水流れを許容することによ
り、冷却水温度を制御するサーモバルブと、を含んで構
成される内燃機関の水冷装置において、前記サーモバル
ブの弁体開弁リフト量が所定値以上のときに、連通口の
前記バイパス通路からの冷却水流入側が開かれ、該バイ
パス通路からの冷却水流入側と反対側が閉じられるよう
に、該連通口の通路断面形状を変化させる通路断面形状
可変手段を設けたことを特徴とする。
【0016】請求項5に係る発明は、前記通路断面積可
変手段は、サーモバルブ本体の弁体開弁リフト位置に対
応する内周部に設けられる略円形のリング状のライナか
らなり、該ライナは、一端部の開口断面形状が、バイパ
ス通路からの冷却水流入側と相反する側が弁体の面形状
よりも大きく、一端部と他端部の略中間部の開口断面形
状は、平面視においてバイパス通路からの冷却水流入側
とこれと相反する側とを結ぶ線と直交する側が弁体の面
形状よりも大きく、他端部の開口断面形状が、平面視に
おいてバイパス通路からの冷却水流入側とこれと相反す
る側とを結ぶ線と直交する側及び該バイパス通路からの
冷却水流入側が弁体の面形状よりも大きくなるような形
状に形成されたことを特徴とする。
【0017】請求項6に係る発明は、機関本体内の冷却
水通路とラジエータとをウォータポンプを介して連通す
る冷却水循環通路と、機関冷却水通路の冷却水出口部と
冷却水戻り口とを前記ラジエータをバイパスして連通す
るバイパス通路と、感温作動部と常時はスプリングによ
り閉弁方向に弾性付勢され、該感温作動部の伸縮動作に
よってリフト動作される弁体とを含んで構成されるサー
モバルブであって、前記感温作動部がラジエータからの
冷却水流れと前記バイパス通路からの冷却水流れとが合
流する部分に配設され、弁体が前記合流する部分の境部
に形成された連通口に配設されて、該感温作動部が所定
値未満の冷却水温度を感知したときに弁体が前記連通口
を閉じる閉弁状態となってラジエータから機関冷却水通
路への冷却水流れを遮断し、所定値以上を感知したとき
に弁体が前記連通口を開く開弁状態となってラジエータ
から機関冷却水通路への冷却水流れを許容することによ
り、冷却水温度を制御するサーモバルブと、を含んで構
成される内燃機関の水冷装置において、前記サーモバル
ブの特性を、弁体開弁リフト量が小から中までは、バイ
パス通路からの冷却水温度の影響をより大にし、かつラ
ジエータからの冷却水温度の影響をより小にし、弁体開
弁リフト量が中から大までは、バイパス通路からの冷却
水温度の影響をより小にし、かつラジエータからの冷却
水温度の影響をより大にするように設定したことを特徴
とする。
【0018】かかる本発明の作用について説明する。請
求項1に係る発明において、サーモバルブの感温作動部
が所定値未満の冷却水温度を感知したときに弁体が連通
口を閉じる閉弁状態となってラジエータから機関冷却水
通路への冷却水流れを遮断し、所定値以上の冷却水温度
を感知したときに弁体が前記連通口を開く開弁状態とな
ってラジエータから機関冷却水通路への冷却水流れを許
容することにより、冷却水温度が制御される。
【0019】そして、サーモバルブの弁体の開弁リフト
量が小で、ラジエータからの冷却水の流入量が小の場合
には、弁体は係止部から離れている。このときは、弁体
に対する弁体作動軸部の取付位置がバイパス通路からの
冷却水流入方向と平面上のおよそ180度相反する方向
に所定距離分オフセットした位置となっているため、ば
ねの反力が作用するモーメントの腕の長さが右側(実施
形態説明中図1参照)が長いため、面圧として大きく作
用し、オフセット側に弁体が傾動し、開口部の弁体傾動
下位側が他よりも大きく開かれるため、主としてここか
らラジエータからの冷却水が流入する。
【0020】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、バ
イパス通路からの冷却水流れと反対側となり、感温部に
あまり接触せずに通過して、バイパス通路からの冷却水
と共に、エンジンに至る。サーモバルブの弁体の開弁リ
フト量が大となり、ラジエータからの冷却水の流入量が
大となると、弁体の外周端部の一部が係止部に当接係止
され、この状態で弁体が開弁シフトされるため、弁体は
オフセット側と反対側に大きく傾動し、開口部の弁体傾
動下位側が大きく開かれるため、主としてここからラジ
エータからの冷却水が流入する。
【0021】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、バ
イパス通路からの冷却水流れと同じ側となり、感温部に
良好に接触して通過して、バイパス通路からの冷却水と
共に、エンジンに至る。かかるサーモバルブの作用によ
ると、弁体の開弁リフト量が小から中までは、ラジエー
タからの冷却水流れは、感温部にあまり接触せずに通過
するため、ラジエータからの冷却水温度の影響が従来よ
りも少ない。
【0022】又、弁体の開弁リフト量が大きくなると、
ラジエータからの冷却水流れは、感温部に良好に接触し
て通過するため、ラジエータからの冷却水温度の影響が
従来よりも大きくなる。請求項2に係る発明において、
弁体の取付孔内周面の円弧面と係止溝の円弧面相互の滑
動により、弁体作動軸部に対して弁体がスムーズに傾動
される。
【0023】請求項3に係る発明において、弁体の取付
孔と弁体作動軸部との貫通部分がカバーによって覆わ
れ、この貫通部分から冷却水が漏れるのが防止される。
請求項4に係る発明において、サーモバルブの弁体開弁
リフト量が所定値以上のときに、連通口の前記バイパス
通路からの冷却水流入側が開かれ、該バイパス通路から
の冷却水流入側と反対側が閉じられることにより、弁体
の開弁リフト量が小から中までは、ラジエータからの冷
却水流れは、感温部にあまり接触せずに通過するため、
ラジエータからの冷却水温度の影響が従来よりも少な
く、弁体の開弁リフト量が大きくなると、ラジエータか
らの冷却水流れは、感温部に良好に接触して通過するた
め、ラジエータからの冷却水温度の影響が従来よりも大
きくなる。
【0024】請求項5に係る発明において、サーモバル
ブの弁体が全閉状態から中の開弁リフト量となるまでの
小の開弁リフト量の間では、バイパス通路からの冷却水
流入側と相反する側が開かれた状態となって、ここから
ラジエータからの冷却水が通過して流れる。即ち、ラジ
エータからの冷却水流れは、感温部にあまり接触せずに
通過して、バイパス通路からの冷却水と共に、エンジン
に至る。
【0025】サーモバルブの弁体開弁リフト量が小から
中に移行する間、下壁部内側のバイパス通路からの冷却
水流入側と相反する側は徐々に閉じられ、開弁リフト量
が中となると、平面視においてバイパス通路からの冷却
水流入側と相反する側とを結ぶ線と直交する側が開かれ
た状態となって、ここからラジエータからの冷却水が通
過して流れる。
【0026】この場合にもラジエータからの冷却水流れ
は、感温部にあまり接触せずに通過して、バイパス通路
からの冷却水と共に、エンジンのウォータジャケットに
至る。サーモバルブの弁体開弁リフト量が中から大に移
行すると、平面視においてバイパス通路からの冷却水流
入側と相反する側とを結ぶ線と直交する側が開かれると
共に、下壁部内側のバイパス通路からの冷却水流入側も
開かれた状態となって、ここからラジエータからの冷却
水が通過して流れる。
【0027】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、感
温部に良好に接触して通過して、バイパス通路からの冷
却水と共に、エンジンのウォータジャケットに至る。請
求項6に係る発明において、弁体の開弁リフト量が小か
ら中までは、ラジエータからの冷却水流れは、感温部に
あまり接触せずに通過するため、ラジエータからの冷却
水温度の影響が従来よりも少ない。
【0028】又、弁体の開弁リフト量が大きくなると、
ラジエータからの冷却水流れは、感温部に良好に接触し
て通過するため、ラジエータからの冷却水温度の影響が
従来よりも大きくなる。
【0029】
【発明の効果】請求項1,4及び6に係る発明によれ
ば、サーモバルブの弁体の開弁リフト量が小から中まで
は、弁体のリフト変化を早めることができ、冷却が早く
行われ、ノッキングが発生する虞がなくなると共に、弁
体の開弁リフト量が大きくなると、冷却水温度のフィー
ドバック制御が早く行われ、機関の過冷却が発生する虞
がなくなり、冷却水温度制御の応答性の向上を図れると
共に、冷却損失の低減、燃費の向上等を図ることができ
る。
【0030】請求項2に係る発明によれば、弁体を作動
軸部外周部にその面が傾動可能となるように容易に組み
付けることができ、傾動もスムーズとなる。請求項3に
係る発明によれば、カバーにより弁体の取付孔と弁体作
動軸部との貫通部分が覆われるため、弁体を傾動可能に
支持しつつ、貫通部分のシールを確実に行うことができ
る。
【0031】請求項5に係る発明によれば、通路断面積
可変手段を、サーモバルブ本体の弁体開弁リフト位置に
対応する内周部に設けられる略円形のリング状のライナ
により容易に構成できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。本発明の前提となる内燃機関の水冷
装置の構成は、先に説明した図8に示した通りであり、
その説明を省略する。次に、本発明の概略を説明する。
【0033】先ず、本発明の基本概念は、図3のAのサ
ーモバルブの特性から明らかにされる。即ち、サーモバ
ルブの弁体開弁リフト量の変化に伴うラジエータからの
冷却水の流入量変化に応じて、感温部はバイパス通路か
らの冷却水温度の影響大からラジエータからの冷却水温
度の影響大へと変化するが、弁体開弁リフト量が小から
中までは、バイパス通路からの冷却水温度の影響を従来
よりも大にし、ラジエータからの冷却水温度の影響を従
来よりも小にする。又、弁体開弁リフト量が中から大ま
では、バイパス通路からの冷却水温度の影響を従来より
も小にし、ラジエータからの冷却水温度の影響を従来よ
りも大にする。
【0034】つまり、従来では、サーモバルブの弁体開
弁リフト量の変化に伴うラジエータからの冷却水の流入
量変化に応じて、感温部はバイパス通路からの冷却水温
度の影響大からラジエータからの冷却水温度の影響大へ
と比例的に変化するものであったが、本発明では、弁体
開弁リフト量の中の点を境として、小側と大側とで、特
性を変化させている。
【0035】従って、かかる特性によると、次のような
作用が奏される。即ち、弁体の小リフトから中リフトま
では、ラジエータからの冷却水温度の影響が従来よりも
少ないため、弁体のリフト変化を早めることができ、冷
却が早く行われ、ノッキングが発生する虞がなくなる。
又、弁体の大リフト時には、ラジエータからの冷却水温
度の影響が従来よりも大きいため、冷却水温度のフィー
ドバック制御が早く行われ、機関の過冷却が発生する虞
がなくなる。
【0036】次に、かかる本発明の具体的構成について
説明する。図1はサーモバルブの取付部分の縦断面図
(図のA−A矢視断面図)、図2はその底面図である。
これらの図において、サーモバルブ20は、本体ケース
21と、弁体22と、感温作動部23と、スプリング2
4と、ガイドシャフト25と、金属ベローズからなるカ
バー26とから構成される。
【0037】前記本体ケース21は、略ドーム状の上壁
部27と、該上壁部27の開口端部の外周部から張り出
すフランジ部28と、該フランジ部28の底面の複数位
置、本実施形態では、周方向に90度の角度ずつ離間し
た4位置から下方に延びる足部29と、各足部29の先
端部に連接される下壁部30と、を一体成形した構成で
ある。
【0038】前記上壁部27には、ラジエータからの冷
却水が流入する管体31が一体成形されている。又、下
壁部30には円形の開口部32が形成されている。かか
る本体ケース21は、エンジン本体33に形成された取
付口33Aからフランジ部28よりも下側部分(足部2
9及び下壁部30)を挿入した状態で、フランジ部28
をエンジン本体33外面に当接して固定することによっ
て取り付けられ、フランジ部28よりも下側部分(足部
29及び下壁部30)がラジエータからの冷却水流れと
バイパス通路からの冷却水流れとが合流する部分に臨ま
される。
【0039】一方、感温作動部23は、感温部34と弁
体作動軸部35とから構成される。即ち、感温作動部2
3の本体は、有底の筒体36から構成される。筒体36
の底部は、サーモワックスWが充填された感温部34と
して大径に形成され、その上部は弁体作動軸部35とし
て小径に形成される。尚、筒体36は、弁体作動軸部3
5において、上下に2分割されており、上部分割体36
Aの先端部外周面に形成されたねじ軸36aを、下部分
割体36Bの開口端部内周面に形成されたねじ孔36b
に嵌合することにより互いに組み付けられる。
【0040】前記ガイドシャフト25は、上壁部27内
側に配設されており、その下端部が弁体作動軸部35内
側にスライド自由に挿入されている。前記感温作動部2
3の感温部34が前記本体ケース21の下壁部30の開
口部32にスライド自由に貫通支持され、ガイドシャフ
ト25の上端部が前記上壁部の内面に形成された固定溝
に嵌入固定されて、本体ケース21内に収納される。
【0041】前記弁体22は、外周縁部にフランジ部2
2Aが形成された略円板状に形成されており、後述する
中心位置からオフセットした位置には円形の取付孔22
Bが開設されている。かかる弁体22は、下壁部30の
内側において、その取付孔22Bに弁体作動軸部35が
貫通され、該取付孔22Bに弁体作動軸部35外周に形
成された環状の係止溝35Aが係止され、弁体作動軸部
35と一体化される。
【0042】この場合、上述したように、弁体作動軸部
35は上下に2分割されており、分割した状態で弁体2
2をセットした後、互いに組み付けられる。又、取付孔
22B内周面は円弧面に形成される一方、係止溝35A
の内周面は円弧面に形成されており、両円弧面相互の滑
動により、弁体作動軸部35に対して弁体22が傾動可
能となる。
【0043】更に、前記金属ベローズからなるカバー2
6の一端部は弁体22上面に固着され、他端部は弁体作
動軸部35の上部外周面に固着されており、上記弁体2
2の傾動に追従して伸縮変形される。前記スプリング2
4は、下壁部内側に配設されており、一端部が下壁部3
0の内面に環状に形成された溝30Aに係止され、他端
部が弁体22のフランジ部22Aの内側部の底面に係止
される。
【0044】従って、弁体22はスプリング24の弾性
力により常時はフランジ部22Aが本体ケース21内壁
の上壁部27と下壁部30の境部に形成された段部21
Aに当接係止され、上壁部27と下壁部30間、即ち、
ラジエータからの冷却水流れとバイパス通路からの冷却
水流れとが合流する部分の境部に形成された連通口37
を遮断した状態にセットされる。
【0045】ここで、前記弁体22に対する弁体作動軸
部35の取付位置は、弁体22の中心位置ではなく、中
心位置から所定距離分オフセットした位置に設定され
る。即ち、弁体22の取付孔22Bは、弁体22中心か
ら前記バイパス通路からの冷却水流入側と平面上の略1
80度相反する側に向かって所定距離分オフセットした
位置に開設される。
【0046】又、本体ケース21の足部29の内面の前
記オフセットした方向に対応する位置には弁体22の所
定の開弁シフト位置で該弁体22のフランジ部22Aと
当接係止な係止部38が形成される。この係止部38の
高さ方向位置は、弁体22の全閉位置、即ち、段部21
A面から所定距離(例えば弁体のフルストロークが8〜
10mmの場合、1〜2mm)の位置に設定される。
【0047】次に、かかる水冷装置の作用について説明
する。サーモバルブ20の感温部34が所定値未満の冷
却水温度を感知したときに弁体22が連通口37を閉じ
る閉弁状態となってラジエータからウォータジャケット
への冷却水流れを遮断し(図4(A)参照)、所定値以
上の冷却水温度を感知したときに弁体22が前記連通口
37を開く開弁状態となってラジエータからウォータジ
ャケットへの冷却水流れを許容することにより(図4
(B),(C)参照)、冷却水温度が制御される。
【0048】即ち、サーモバルブ20が閉弁状態に維持
されることによって、ラジエータからの冷却水戻し通路
が閉塞されるため、ウォータジャケット内の冷却水がラ
ジエータを通ることなく循環されて、機関の暖機が促進
される。又、サーモバルブ20の感温部34が所定値以
上を感知したときには、サーモバルブ20のサーモワッ
クスWの膨張によって、ガイドシャフト25に対して弁
体作動軸部35が延び方向にスライドし、これにより、
弁体22が図1の下方に移動して開弁される。
【0049】これにより、ラジエータからの冷却水戻し
通路が開放されるため、ウォータジャケット内の冷却水
がラジエータを通って熱交換により冷却される。ここ
で、サーモバルブ20の開弁リフト量が小で、ラジエー
タからの冷却水の流入量が小の場合には、弁体22位置
は係止部38位置の上方である。このときは、弁体22
に対する弁体作動軸部35の取付位置がバイパス通路か
らの冷却水流入方向と平面上の180度相反する方向に
所定距離分オフセットした位置となっているため、図4
(B)に示すように、オフセット側に弁体22が傾動
し、連通口37の弁体傾動下位側が開かれるため、主と
してここからラジエータからの冷却水が流入する。
【0050】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、バ
イパス通路からの冷却水流れと反対側となり、感温部3
4にあまり接触せずに通過して、バイパス通路からの冷
却水と共に、エンジンのウォータジャケットに至る。サ
ーモバルブ20の開弁リフト量が大となり、ラジエータ
からの冷却水の流入量が大となると、図4(C)に示す
ように、弁体22のフランジ部22Aの一部が係止部3
8に当接係止され、この状態で弁体22が開弁シフトさ
れるため、弁体22はオフセット側と反対側に大きく傾
動し、連通口37の弁体傾動下位側が大きく開かれるた
め、主としてここからラジエータからの冷却水が流入す
る。
【0051】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、バ
イパス通路からの冷却水流れと同じ側となり、感温部3
4に良好に接触して通過して、バイパス通路からの冷却
水と共に、エンジンのウォータジャケットに至る。かか
るサーモバルブ20の作用によると、弁体22の小リフ
トから中リフトまでは、ラジエータからの冷却水流れ
は、感温部34にあまり接触せずに通過するため、ラジ
エータからの冷却水温度の影響が従来よりも少ない。
【0052】又、弁体22の大リフト時には、ラジエー
タからの冷却水流れは、感温部34に良好に接触して通
過するため、ラジエータからの冷却水温度の影響が従来
よりも大きくなる。即ち、図1及び図2のサーモバルブ
20の構成によって、図3のAのサーモバルブの特性を
得ることができる。
【0053】従って、上述したように、弁体22の開弁
リフト量が小から中までは、弁体22のリフト変化を早
めることができ、冷却が早く行われ、ノッキングが発生
する虞がなくなると共に、弁体22の開弁リフト量が大
きくなると、冷却水温度のフィードバック制御が早く行
われ、機関の過冷却が発生する虞がなくなる。次に、図
6及び図7に基づいて、本発明の他の実施形態について
説明する。
【0054】この実施形態は、サーモバルブの弁体開弁
リフト量が所定値以上のときに、連通口の前記バイパス
通路からの冷却水流入側が開かれ、該バイパス通路から
の冷却水流入側と反対側が閉じられるように、該連通口
の通路断面形状を変化させる通路断面形状可変手段を設
けたものである。即ち、この実施形態において、弁体4
0は、その中心位置に円形の取付孔41が開設されてい
る。
【0055】かかる弁体40は、その取付孔41に感温
作動部23の弁体作動軸部35が貫通され、溶接等によ
って固着されて、弁体作動軸部35と固定一体化され
る。更に、この実施形態においては、本体ケース21の
足部29内面に図1及び図2の実施形態の係止部38の
代わりに、通路断面積可変手段としてのライナ42が設
けられており、このライナ42が連通口43を構成す
る。
【0056】そして、このライナ42は、略円形のリン
グ状に形成されており、上端部の開口断面形状は、バイ
パス通路からの冷却水流入側と相反する側が弁体40の
面形状よりも大きく(図7(A)参照)、上端部と下端
部の略中間部の開口断面形状は、平面視においてバイパ
ス通路からの冷却水流入側とこれと相反する側とを結ぶ
線と直交する側が弁体40の面形状よりも大きく(図7
(B)参照)、下端部の開口断面形状は、平面視におい
てバイパス通路からの冷却水流入側とこれと相反する側
とを結ぶ線と直交する側及びバイパス通路からの冷却水
流入側が弁体40の面形状よりも大きくなるような形状
に形成される。
【0057】更に、上端部から略中間部間及び略中間部
から下端部間の開口断面形状が、夫々徐々にその形状が
次の形状に移行するように、ライナ42の上端部内周面
と下端部内周面とに夫々テーパ面42A,42Bが設け
られている。かかる構成によると、サーモバルブの弁体
40が全閉状態から開弁リフト量が中となるまでの間、
即ち、小の開弁リフト量では、連通路43が図7(A)
の形状となり、バイパス通路からの冷却水流入側と相反
する側が開かれた状態となって、主としてここからラジ
エータからの冷却水が通過して流れる。
【0058】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、感
温部34にあまり接触せずに通過する。弁体40の開弁
リフト量が小から中に移行する間、バイパス通路からの
冷却水流入側と相反する側は徐々に閉じられ、開弁リフ
ト量が中となると、連通路43が図7(B)の形状とな
り、平面視においてバイパス通路からの冷却水流入側と
相反する側とを結ぶ線と直交する側が開かれた状態とな
って、主としてここからラジエータからの冷却水が通過
して流れる。
【0059】この場合にもジエータからの冷却水流れ
は、感温部34にあまり接触せずに通過すると共に相応
の冷却水量の流れが確保されることになる。開弁リフト
量が中から大に移行すると、連通路43が図7(C)の
形状となり、平面視においてバイパス通路からの冷却水
流入側と相反する側とを結ぶ線と直交する側が開かれる
と共に、バイパス通路からの冷却水流入側も開かれた状
態となって、ここからラジエータからの冷却水が通過し
て流れる。
【0060】即ち、ラジエータからの冷却水流れは、感
温部34に良好に接触して通過する。かかる実施形態の
サーモバルブにあっても、先の実施形態と同様に、弁体
40の開弁リフト量が小から中までは、ラジエータから
の冷却水流れは、感温部34にあまり接触せずに通過す
るため、ラジエータからの冷却水温度の影響が従来より
も少なく、弁体40の開弁リフト量が大となると、ラジ
エータからの冷却水流れは、感温部34に良好に接触し
て通過するため、ラジエータからの冷却水温度の影響が
従来よりも大きくなり、図3のAのサーモバルブの特性
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の水冷装置におけるサ
ーモバルブの構造の一実施形態を示す縦断面図で、図2
中A−A矢視断面図
【図2】 同上のサーモバルブの底面図
【図3】 本発明と従来のサーモバルブ特性を示す図
【図4】 (A)〜(C)は同上の実施形態におけるサ
ーモバルブの弁体の動作を説明する概略図
【図5】 (A)〜(C)は従来のサーモバルブの弁体
の動作を説明する概略図
【図6】 本発明に係る内燃機関の水冷装置におけるサ
ーモバルブの構造の他の実施形態を示す縦断面図
【図7】 (A)は図6中A−A矢視断面図、(B)は
図6中B−B矢視断面図、(C)は図6中C−C矢視断
面図
【図8】 内燃機関の水冷装置の概略図
【符号の説明】
20 サーモバルブ 21 本体ケース 22 弁体 23 感温作動部 24 スプリング 25 ガイドシャフト 26 カバー 34 感温部 35 弁体作動軸部 37 連通口 38 係止部 40 弁体 42 ライナ 43 連通口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関本体内の冷却水通路とラジエータとを
    ウォータポンプを介して連通する冷却水循環通路と、機
    関冷却水通路の冷却水出口部と冷却水戻り口とを前記ラ
    ジエータをバイパスして連通するバイパス通路と、感温
    作動部と常時はスプリングにより閉弁方向に弾性付勢さ
    れ、該感温作動部の伸縮動作によってリフト動作される
    弁体とを含んで構成されるサーモバルブであって、前記
    感温作動部がラジエータからの冷却水流れと前記バイパ
    ス通路からの冷却水流れとが合流する部分に配設され、
    弁体が前記合流する部分の境部に形成された連通口に配
    設されて、該感温作動部が所定値未満の冷却水温度を感
    知したときに弁体が前記連通口を閉じる閉弁状態となっ
    てラジエータから機関冷却水通路への冷却水流れを遮断
    し、所定値以上を感知したときに弁体が前記連通口を開
    く開弁状態となってラジエータから機関冷却水通路への
    冷却水流れを許容することにより、冷却水温度を制御す
    るサーモバルブと、を含んで構成される内燃機関の水冷
    装置において、 前記感温作動部を、感温部と弁体作動軸部とから構成し
    てサーモバルブ本体内にスライド自由に支持し、 前記弁体を取付孔が形成された板部材から構成し、該取
    付孔に前記感温作動部の弁体作動軸部を挿通して、弁体
    を作動軸部外周部にその面が傾動可能となるように組み
    付ける一方、 前記弁体の取付孔を、弁体中心から前記バイパス通路か
    らの冷却水流入側と平面上の相反する側に向かって所定
    距離分オフセットした位置に開設し、 サーモバルブ本体内壁面の弁体の所定開弁リフト位置に
    対応する位置で前記オフセットした方向に対応する位置
    に、該弁体の外周縁部が当接係止可能な係止部を設け、 サーモバルブの弁体開弁リフト量が所定値以上のとき
    に、弁体の外周縁部が係止部に当接係止されることによ
    り、弁体がオフセット側と反対側に開方向に傾動して連
    通口の前記バイパス通路からの冷却水流入側が開かれ、
    該バイパス通路からの冷却水流入側と反対側が閉じられ
    るようにしたことを特徴とする内燃機関の水冷装置にお
    けるサーモバルブの構造。
  2. 【請求項2】前記弁体の取付孔内周面を円弧面に形成す
    る一方、前記感温作動部の弁体作動軸部外周面に前記取
    付孔に係止される内周面が円弧面の係止溝を設け、両円
    弧面相互の滑動により、弁体作動軸部に対して弁体が傾
    動可能となるようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の内燃機関の水冷装置におけるサーモバルブの構造。
  3. 【請求項3】一端部が弁体片面に固着され、他端部が弁
    体作動軸部の外周面に固着された筒状のカバーであっ
    て、弁体の取付孔と弁体作動軸部との貫通部分を覆う伸
    縮可能なカバーを設けたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の内燃機関の水冷装置におけるサーモバルブの構
    造。
  4. 【請求項4】機関本体内の冷却水通路とラジエータとを
    ウォータポンプを介して連通する冷却水循環通路と、機
    関冷却水通路の冷却水出口部と冷却水戻り口とを前記ラ
    ジエータをバイパスして連通するバイパス通路と、感温
    作動部と常時はスプリングにより閉弁方向に弾性付勢さ
    れ、該感温作動部の伸縮動作によってリフト動作される
    弁体とを含んで構成されるサーモバルブであって、前記
    感温作動部がラジエータからの冷却水流れと前記バイパ
    ス通路からの冷却水流れとが合流する部分に配設され、
    弁体が前記合流する部分の境部に形成された連通口に配
    設されて、該感温作動部が所定値未満の冷却水温度を感
    知したときに弁体が前記連通口を閉じる閉弁状態となっ
    てラジエータから機関冷却水通路への冷却水流れを遮断
    し、所定値以上を感知したときに弁体が前記連通口を開
    く開弁状態となってラジエータから機関冷却水通路への
    冷却水流れを許容することにより、冷却水温度を制御す
    るサーモバルブと、を含んで構成される内燃機関の水冷
    装置において、 前記サーモバルブの弁体開弁リフト量が所定値以上のと
    きに、連通口の前記バイパス通路からの冷却水流入側が
    開かれ、該バイパス通路からの冷却水流入側と反対側が
    閉じられるように、該連通口の通路断面形状を変化させ
    る通路断面形状可変手段を設けたことを特徴とする内燃
    機関の水冷装置におけるサーモバルブの構造。
  5. 【請求項5】前記通路断面積可変手段は、サーモバルブ
    本体の弁体開弁リフト位置に対応する内周部に設けられ
    る略円形のリング状のライナからなり、該ライナは、一
    端部の開口断面形状が、バイパス通路からの冷却水流入
    側と相反する側が弁体の面形状よりも大きく、一端部と
    他端部の略中間部の開口断面形状は、平面視においてバ
    イパス通路からの冷却水流入側とこれと相反する側とを
    結ぶ線と直交する側が弁体の面形状よりも大きく、他端
    部の開口断面形状が、平面視においてバイパス通路から
    の冷却水流入側とこれと相反する側とを結ぶ線と直交す
    る側及び該バイパス通路からの冷却水流入側が弁体の面
    形状よりも大きくなるような形状に形成されたことを特
    徴とする請求項4記載の内燃機関の水冷装置におけるサ
    ーモバルブの構造。
  6. 【請求項6】機関本体内の冷却水通路とラジエータとを
    ウォータポンプを介して連通する冷却水循環通路と、機
    関冷却水通路の冷却水出口部と冷却水戻り口とを前記ラ
    ジエータをバイパスして連通するバイパス通路と、感温
    作動部と常時はスプリングにより閉弁方向に弾性付勢さ
    れ、該感温作動部の伸縮動作によってリフト動作される
    弁体とを含んで構成されるサーモバルブであって、前記
    感温作動部がラジエータからの冷却水流れと前記バイパ
    ス通路からの冷却水流れとが合流する部分に配設され、
    弁体が前記合流する部分の境部に形成された連通口に配
    設されて、該感温作動部が所定値未満の冷却水温度を感
    知したときに弁体が前記連通口を閉じる閉弁状態となっ
    てラジエータから機関冷却水通路への冷却水流れを遮断
    し、所定値以上を感知したときに弁体が前記連通口を開
    く開弁状態となってラジエータから機関冷却水通路への
    冷却水流れを許容することにより、冷却水温度を制御す
    るサーモバルブと、を含んで構成される内燃機関の水冷
    装置において、 前記サーモバルブの特性を、弁体開弁リフト量が小から
    中までは、バイパス通路からの冷却水温度の影響をより
    大にし、かつラジエータからの冷却水温度の影響をより
    小にし、弁体開弁リフト量が中から大までは、バイパス
    通路からの冷却水温度の影響をより小にし、かつラジエ
    ータからの冷却水温度の影響をより大にするように設定
    したことを特徴とする内燃機関の水冷装置におけるサー
    モバルブの構造。
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