JPH11171A - 豚丹毒菌の莢膜形成遺伝子群の塩基配列、それを利用した豚丹毒菌の弱毒株の作出方法および豚丹毒菌の鑑別方法 - Google Patents

豚丹毒菌の莢膜形成遺伝子群の塩基配列、それを利用した豚丹毒菌の弱毒株の作出方法および豚丹毒菌の鑑別方法

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JPH11171A
JPH11171A JP9166642A JP16664297A JPH11171A JP H11171 A JPH11171 A JP H11171A JP 9166642 A JP9166642 A JP 9166642A JP 16664297 A JP16664297 A JP 16664297A JP H11171 A JPH11171 A JP H11171A
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Yoshihiro Shimoji
善弘 下地
Yuichi Yokomizo
祐一 横溝
Yasuyuki Mori
康行 森
Tsutomu Sekizaki
勉 関崎
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NORIN SUISANSYO KACHIKU EISEI
NORIN SUISANSYO KACHIKU EISEI SHIKENJO
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NORIN SUISANSYO KACHIKU EISEI
NORIN SUISANSYO KACHIKU EISEI SHIKENJO
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起病性のないワクチン株の開発と豚丹毒菌の
特異的、かつ迅速な鑑別方法を確立すること。 【解決手段】 配列表の配列番号1に記載の、豚丹毒菌
の莢膜形成遺伝子群の塩基配列、豚丹毒菌の染色体上の
莢膜形成遺伝子群を不活化することを特徴とする豚丹毒
菌弱毒株の作出方法並びに前記豚丹毒菌の莢膜形成遺伝
子群の塩基配列を利用して豚丹毒菌の鑑別を行うことを
特徴とする豚丹毒菌の鑑別方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豚丹毒菌の病原遺
伝子である莢膜形成遺伝子群の塩基配列、それを利用し
た豚丹毒菌の弱毒菌株の作出方法および豚丹毒菌の鑑別
方法に関し、詳しくは上記の莢膜形成遺伝子群の塩基配
列並びに該塩基配列の情報を利用して豚丹毒菌を弱毒化
する方法と豚丹毒菌を鑑別する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】豚丹毒は、豚丹毒菌(Erysipelothrix
rhusiopathiae)を原因菌とする法定伝染病である。この
病気は経口感染や接触感染によって起こり、その症状に
は、急性敗血症型、蕁麻疹型および慢性型の3つの型が
ある。急性敗血症型の場合は、高熱、体力の急激な低
下、嗜眠状態、発疹が起こり、通常は発病後2〜5日で
死亡する。蕁麻疹型の場合には、発病初期に発熱し、1
〜2日後に特有の菱形疹が見られ、重症例では、その部
位が壊死を起こすことがあるが、多くの病豚は15日程
度で回復する。また、慢性型の場合は、関節炎や心内膜
炎を起こす。
【0003】このように多彩な症状を引き起こす豚丹毒
の原因菌である豚丹毒菌の病原因子として、ヒアルロニ
ダーゼ活性、ノイラミニダーゼ活性、細胞付着性などが
報告されている。しかし、遺伝子レベルでの解析につい
ては未だ報告がなく、これらの病原因子が具体的にどの
ように本菌の病原性に関わっているのか不明である。
【0004】豚丹毒を予防、治療するために、豚丹毒菌
を弱毒化した弱毒菌がワクチンとして使用されている。
ワクチン株を得るための弱毒化の手法は様々であるが、
その詳しいメカニズムは不明である。しかも、これらの
弱毒性ワクチン株は病原性の復帰が危惧されており、病
原性が安定した弱毒菌、すなわち病原遺伝子を不活化し
たワクチン株の開発が望まれている。わが国では、豚の
豚丹毒菌感染症のワクチン株として、アクリフラビン色
素耐性菌を利用した小金井株が用いられているが、この
ワクチン株は、SPF豚のように特殊な環境下で飼育さ
れた豚には依然として病原性がある。したがって、通常
の条件で飼育された豚に対しては勿論のこと、SPF豚
に対しても起病性のないワクチン株の開発が強く望まれ
ている。
【0005】一方、豚丹毒菌感染症の原因菌である豚丹
毒菌と類縁菌であるErysipelothrixtonsillarum等との
鑑別は、これまで生化学的手法または血清学的手法によ
り行われてきた。しかし、これらの手法による鑑別は、
煩雑な操作と長い時間を要するものである。そのため、
従来から豚丹毒菌の特異的、かつ迅速な鑑別方法の確立
が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、通常の条件で飼育された豚に対しては勿論のこと、
SPF豚に対しても起病性のないワクチン株を開発する
ことである。さらに、本発明の第2の目的は、豚丹毒菌
の特異的、かつ迅速な鑑別方法を確立することである。
以上のような目的を達成するために、本発明者らは、鋭
意検討の結果、豚丹毒菌の強毒株は莢膜を保有している
こと、およびその莢膜が病原性に関与していることを究
明した。そこで、莢膜形成に関与する遺伝子群の解析を
試みたところ、その塩基配列を決定することができた。
この遺伝子群の塩基配列を利用して弱毒性の変異株を作
出し、弱毒ワクチン株を得ることができる。また、この
遺伝子群の塩基配列を利用してサザン・ハイブリダイゼ
ーション法、ポリメラーゼ・チェイン・リアクション
(PCR)法などの遺伝子診断法を行うことにより、豚
丹毒菌を特異的に、簡便に、かつ迅速に鑑別することも
可能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、配列表の配列番号1に記載の、豚丹毒菌の莢膜形成
遺伝子群の塩基配列である。請求項2記載の本発明は、
豚丹毒菌の染色体上の莢膜形成遺伝子群を不活化するこ
とを特徴とする豚丹毒菌弱毒株の作出方法である。請求
項3記載の本発明は、上記請求項1記載の豚丹毒菌の莢
膜形成遺伝子群の塩基配列を利用して豚丹毒菌の鑑別を
行うことを特徴とする豚丹毒菌の鑑別方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明
する。本発明は、第1に配列表の配列番号1に記載の、
豚丹毒菌の莢膜形成に関与する遺伝子群の塩基配列を提
供するものであるが、以下の方法により該遺伝子群が病
原遺伝子であることを同定し、その塩基配列を決定し
た。まず、豚丹毒菌の病原性に関与する遺伝子を解析す
るため、トランスポゾン変異試験を行った。この方法
は、トランスポゾンを目印として、トランスポゾンの挿
入により突然変異を起こした遺伝子の一部を同定、クロ
ーニングできることから、種々の病原因子の解析に非常
に有効に使用されている。
【0009】トランスポゾンTn916(以下、単にT
916と略称する。)は、腸球菌(Enterococcus fa
ecalis)のある株で発見されたテトラサイクリン耐性遺
伝子を保有した転移遺伝子で、接合伝達により目的とす
る細菌の染色体に導入することができる。Tn916
保有するEnterococcus faecalis CG110株と、豚丹毒菌
の親株で強毒株であるFujisawa株のストレプトマイシン
耐性株 Fujisawa-SmR 株をメンブランフィルター上で培
養した後、テトラサイクリンとストレプトマイシンの入
った培地を用いて、Tn916の接合伝達された Fujis
awa-SmR 株を選択した。その結果、豚丹毒菌107〜108
個あたり1個と、Tn916挿入変異株を比較的効率よ
く得ることができたので、Tn916は、豚丹毒菌の病
原因子の解析に有用であることがわかった。
【0010】約6000個のTn916挿入変異株を作
成し、該変異株の中から、親株であるFujisawa-SmR株と
比較してコロニー形態が親株と比べて異なる変異株33
H6株を選択した。この33H6株の継代中にコロニー
形態が親株と同様のものに復帰した33H6−R株が得
られた。得られた33H6株および33H6−R株につ
いて、Tn916をプローブとしてサザン・ハイブリダ
イゼーションを行った。その結果、33H6株は1個の
Tn916を保有していることが確認された。一方、3
3H6−R株の染色体からは、Tn916が脱落してい
た。
【0011】さらに、親株、33H6株および33H6
−R株のそれぞれの菌体表層を走査電子顕微鏡により観
察した。その結果、親株および33H6−R株の菌体表
層には莢膜が存在していたが、33H6株の菌体表面に
は、莢膜が欠失していることが判明した。Tn916
挿入された33H6株は莢膜を失っているが、33H6
株からTn916の脱落した33H6−R株は、親株と
同様の莢膜を有することから、菌体表面の莢膜の有無
は、Tn916の特定の遺伝子領域への挿入と関連があ
ることが証明された。
【0012】33H6株および33H6−R株のそれぞ
れの病原性を調べるため、マウスに対する50%致死量
(LD50)を算出した。その結果、親株(Fujisawa-Sm
R)、33H6株および33H6−R株のLD50は、そ
れぞれ103.5、108、103.9であった。つまり、Tn
16の挿入された33H6株は病原性を失っているが、
Tn916の脱落した33H6−R株は、親株であるFu
jisawa-SmR株と同様に強い病原性を有している。このこ
とから、33H6株におけるTn916の挿入位置が、
豚丹毒菌の病原性に関与する遺伝子領域である可能性を
有することがわかった。
【0013】ところで、菌体の表層を覆う莢膜は、白血
球の認識を逃れて貪食作用に抵抗するため、生体内にお
いて重要な病原因子であることが種々の細菌で報告され
ている。そこで、豚丹毒菌の莢膜も病原性と関連を有す
るかどうかを調べるため、好中球の貪食能を調べた。マ
ウス(メス、BALB/cマウス、7〜9週齢)の腹腔
内より分離した好中球を豚丹毒菌とを試験管内で反応さ
せ(37℃、60分、8rpm )、貪食作用を行わせた。
細胞外の菌を除去するため、好中球を5%血清アルブミ
ンを含むPBS(FBS-PBS)で洗浄して細胞外の菌を除去
した後、塗抹標本を作成し、ギムザ染色を行った。油浸
下で光学顕微鏡観察を行い、細胞のなかに取り込まれて
いる菌の数を数えた。
【0014】その結果、莢膜を有する親株のFujisawa-S
mR株と33H6−R株は、強い貪食能を示したのに対
し、Tn916が挿入され、莢膜を失った33H6株は
抵抗できずに貪食作用を受けていた。これらの結果か
ら、豚丹毒菌も他の莢膜を有する菌と同様に、莢膜によ
る貪食抵抗能が重要な病原因子であることが確認され
た。
【0015】次に、豚丹毒の病原因子である莢膜の形成
に関与する遺伝子の単離を試みた。具体的には、以下に
示すように、無莢膜の変異株である33H6株の染色体
上のTn916を目印にして、突然変異を起こした遺伝
子をクローニングすることにより行った。基本的なリコ
ンビナント−DNAの操作は、Sambrook, j., Fritsch,
E. F. and Maniatis, T. (1989) Molecular cloning:
a laboratory manual, 2nd ed. Cold Spring Harbor La
boratory, Cold Spring Harbor, N. Y. に記載の方法に
従った。
【0016】33H6株からDNAを抽出し、制限酵素
EcoRIで消化後、EcoRIで消化したプラスミド
ベクターpUC19に連結した。この組換えプラスミド
を大腸菌JM109株に導入して形質転換した。この大
腸菌をテトラサイクリンとペニシリンとを加えた寒天培
地で培養し、目的のクローンを選択した。
【0017】インサートにTn916が含まれているか
どうかの確認は、プラスミドpAM120(Gawron-Bur
ke, C. and Clewell, D. B. (1984) Regeneration of i
nsertionally inactivated streptococcal DNA fragmen
ts after excision of transposon Tn 916 in Escheric
hia coli: strategy for targetting and cloning ofge
nes from gram-positive bacteria. J. Bacteriol. 15
9, 214-221)をプローブとしたサザン・ハイブリダイゼ
ーションにより行った。
【0018】こうして得たプラスミド(pYS186)
をテトラサイクリンを含まない培地で培養することによ
り、Tn916を脱落させた。このpYS186からT
916が脱落したプラスミドはpYS22とした。野
性株のFujisawa株の染色体DNAをClaIで切断し、
pYS22をプローブとしてハイブリダイズした約4.5
kbの断片をpBluescript にクローニングした。この約
4.5kbのインサート部分のDNAの塩基配列の決定
は、Sanger, F., Nicksen, S. and Coulson, A. R.(19
77)DNA sequencing with chain terminating inhibito
rs. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86, 699-703に記載の
方法に従い、オリゴヌクレオチドプライマーを作成し、
2本鎖の両方向から100〜300塩基ずつ決定した。
また、データの解析にはインターネットを用い、MPsr
ch及びBLASTのプログラムを用いて行った。
【0019】その結果得られたClaI断片の決定した
塩基配列を配列表の配列番号1に示す。この断片は、4
458塩基からなるものであり、莢膜形成遺伝子群の一
部である。また、ClaI断片の部分制限酵素地図を図
2に示す。図2から明らかなように、この断片は、4つ
のORF、すなわち完全な2つのORF(配列表の配列
番号1に記載の塩基配列のうち、548番目〜1876
番目及び1945番目〜3717番目の2つ)を中に挟
んで、その両側に不完全な2つのORF(配列表の配列
番号1に記載の塩基配列のうち、1番目〜273番目及
び3727番目〜4458番目から構成されている。
【0020】これらの4つのORFのうちの3つは、リ
ボゾーム結合部分を有していたことから、それぞれcps
A (548番目〜1876番目)、cps B (1945番
目〜3717番目)及びcps C (3727番目〜445
8番目)と命名した。
【0021】本発明の豚丹毒菌の莢膜形成遺伝子群は、
上記のような構造から成るが、該遺伝子群の全部あるい
は一部を不活化することにより、菌体表面に莢膜を有さ
ない豚丹毒菌弱毒株を得ることができる。莢膜形成遺伝
子群の不活化は、例えば先に述べたように、配列表の配
列番号1に記載の塩基配列の1435番目と1436番
目の間に転移遺伝子(トランスポゾン)を導入すること
により行うことができる。このようにして得られる豚丹
毒菌弱毒株は、豚丹毒菌感染症のワクチン株として用い
ることができる。また、この豚丹毒菌弱毒株は、後記す
る実施例に示した通り、無菌状態で飼育されたSPF豚
等の特殊な環境下で飼育された豚に投与しても発病しな
いことから、SPF豚等を含むあらゆる豚丹毒菌感染症
に対する効果的な生ワクチンとしての利用が期待され
る。
【0022】さらに、この豚丹毒菌の莢膜形成に関与す
る遺伝子を利用することにより、豚丹毒菌を他の菌の中
から正確、かつ迅速に鑑別することができる。本発明の
鑑別方法は、本発明者らの特定した莢膜形成遺伝子群
が、豚丹毒菌に特有のものであることを利用したもので
ある。本方法を用いれば、Erysipelothrix属以外の菌か
らは勿論のこと、Erysipelothrix tonsillarum など、
豚丹毒菌と同じErysipelothrix属に属する菌からも、豚
丹毒菌のみを鑑別することができる。
【0023】本発明の鑑別方法は、例えば以下のように
実施される。第1の例としては、配列表の配列番号1に
記載の、莢膜形成に関与する遺伝子群の塩基配列のう
ち、1333番目から1978番目の塩基配列、すなわ
cpsA 及びcps B 内の塩基配列の一部を利用したサザ
ン・ハイブリダイゼーションを利用して豚丹毒菌を特異
的に検出する方法を挙げることができる。具体的には、
莢膜形成遺伝子群のうちの1333番目から1978番
目の塩基配列及びその相補鎖をオリゴヌクレオチドDN
Aプローブとして、各菌種のゲノムDNAとサザン・ハ
イブリダイゼーションを行うことにより、豚丹毒菌を鑑
別することができる。この方法によれば、豚丹毒菌のD
NAのみが特異的に強くハイブリダイズするが、類縁菌
はハイブリダイズしないか、あるいはハイブリダイズし
たとしても非常に弱い。したがって、豚丹毒菌を選択的
に鑑別することが可能である。
【0024】また、第2の鑑別方法の例としては、配列
表の配列番号1に示した塩基配列のうち、2477番目
から3414番目の塩基配列、すなわちcps B 内の塩基
配列の一部を利用したポリメラーゼ・チェイン・リアク
ション(PCR)法により豚丹毒菌を特異的に検出する
方法を挙げることができる。具体的には、豚丹毒菌のゲ
ノムDNAを鋳型とし、配列表の配列番号1に記載の塩
基配列の2477番目から3414番目の塩基配列を基
に作成したプライマーを用いてPCR法を行うことによ
り、豚丹毒菌を鑑別することができる。この第2の例に
よれば、調べようとする菌種の菌から常法により抽出し
たDNAについて、cps B をプライマーとしたPCR法
を行う。PCRの条件は、特に限定されないが、例えば
94℃で1分間、72℃で30秒間、63℃で1分間の
サイクルで35サイクル行うことができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1〔マウスに対する感染防御能〕 マウス(7〜9週齢、雌)36匹を6匹づつ5区にわ
け、そのうちの4区に、豚丹毒菌の弱毒変異株である3
3H6株を、第2表に示す量で皮下接種(免疫)した。
残りの1区については、対照区として培地のみを接種し
た。接種から2週間経過後、50LD50個の Fujisawa-
SmR 株で皮下接種攻撃試験を行い、攻撃4週間後におけ
る生残数を調べた。結果を第1表に示す。
【0026】
【表1】 第1表 ──────────────────────────── 免疫菌量 (cfu) 生残数(匹)/攻撃試験数(匹) ──────────────────────────── 1.5×108 6/6 1.5×107 6/6 1.5×106 6/6 1.5×104 6/6 対照区 0/6 ────────────────────────────
【0027】第1表により、33H6株を接種したマウ
スは、いずれも豚丹毒菌強毒株の攻撃に対する抵抗力を
有していたことがわかる。この結果から、豚丹毒菌の強
毒株から莢膜を欠失することによって弱毒化した変異株
は、マウスについて豚丹毒菌感染症に対するワクチン株
として有効であることが判明した。
【0028】実施例2〔33H6変異株のSPF豚にお
ける防御感染能試験〕 無菌状態で飼育された生後15日齢のSPF豚4頭に、
豚丹毒菌の弱毒変異株である33H6株(約108個の
菌)を皮下接種(免疫)した。その結果、33H6株を
接種された個体は、いずれも接種部位に発赤がみられる
のみで、豚丹毒を発症しなかった。このことから、33
H6株の豚における安全性が確認された。
【0029】さらに、これらの豚4頭と、対照として培
地のみを接種した豚3頭について攻撃試験を行った。す
なわち、33H6株の接種後19日目に、約6×107
の豚丹毒菌強毒株 (Fujisawa-SmR株) を接種し、ワクチ
ン効果を検定した。その結果、対照の豚3頭は、いずれ
も菌接種後2日後に死亡したが、33H6を接種された
豚4頭については、1頭に左後肢に軽度の関節炎がみら
れたが、他の3頭は全く発病しなかった。このことか
ら、33H6株のワクチン効果が証明された。以上の結
果から、豚丹毒菌の強毒株から莢膜を欠失することによ
って弱毒化した変異株は、マウスだけでなく豚に対して
も安全であり、豚丹毒菌感染症に対するワクチン株とし
て有効であることが判明した。
【0030】実施例3〔サザン・ハイブリダイゼーショ
ンによる豚丹毒菌の鑑別〕 配列表の配列番号1に記載の塩基配列の1333番目か
ら1978番目の配列をプローブとして、Erysipelothr
ix属に属する各菌種のゲノムDNAとでサザン・ハイブ
リダイゼーションを行った。供試した菌株は、E. rhus
iopathiae の血清型参照株16株、E. tonsillarum
血清型参照株7株及び未命名の菌種2株(血清型13型
及び18型)の計25株である。
【0031】ここで用いた具体的な菌株名を以下に示
す。E. rhusiopathiae 〔16株〕:Fujisawa(1a)、42
2/1E1 (1b)、ATCC19414T (2)、Doggerscharbe
(4)、Pecs 67 (5)、Tuzok (6)、Goda(8)、
Kaparek (9)、IV 12/8 (11)、Pecs 9(12)、
Pecs 3597 (15)、Tanzania(16)、545 (1
7)、2017(19)、Bano 36 (21)、MEW 22(N)E. tonsillarum 〔7株〕:Wittling(3)、ATCC 433
39T (7)、Lengyel-P (10)、Iszap-4 (14)、
2553(20)、Bano 107(22)、KS20A (23) 未命名(Erysipelothrix spp.)〔2株〕:Pecs 56 (1
3)、715 (18)
【0032】サザン・ハイブリダイゼーションの結果を
図1に示す。図1から以下のことがわかる。プローブ
は、E. rhusiopathiae の血清型参照株16株にのみ特
異的に強くハイブリダイズしたが、E. tonsillarum
血清型参照株7株及び未命名の菌種2株には、全くハイ
ブリダイズしないか、ハイブリダイズしても、非常に弱
いものであった。このことから、莢膜形成遺伝子のうち
cps A 及びcps B 遺伝子の配列を利用したプローブは、
Erysipelothrix属各菌種の中から豚丹毒菌を特異的に鑑
別するのに有効であることがわかった。
【0033】実施例4〔PCR法による豚丹毒菌のErys
ipelothrix属菌株からの鑑別〕 配列表の配列番号1に示した塩基配列のうち、2477
番目から3414番目の塩基配列、すなわちcps B 内の
配列をターゲットとしたプライマーを用いて、Erysipel
othrix属各菌株についてのPCRを行った。供試菌とし
て、第4表に示すE. rhusiopathiae またはE. tonsil
larum の各菌種に属する菌株及び未命名の菌種2株を用
いた。各菌株からのDNAの抽出は、Galan and Timone
y (1990)の方法あるいはInstaGene (BIO-RAD) に準じ
た。PCRは、以下の第2表に示すような組成及び濃度
からなる反応液中で、94℃で1分間、72℃で30秒
間、63℃で1分間のサイクルで35サイクル行った。
各菌種のPCRの結果を第3表に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】第3表から、cps B 内の配列をターゲット
にしてプライマーを選択した場合、E. rhusiopathiae
の全ての菌株で目的のサイズに増幅されたが、その他の
菌種の菌株は全く増幅されなかったことがわかる。この
ことから、莢膜遺伝子のcps B 内の配列を用いて設計し
たPCRのプライマーにより、Erysipelothrix属各菌株
の中から豚丹毒菌のみを特異的に鑑別することができる
ことが証明された。
【0037】参考例1〔PCR法による豚丹毒菌のErys
ipelothrix属菌株からの鑑別〕Erysipelothrix 属菌株以外の菌種に属する菌株を用いた
他は、実施例3と同様の条件でPCRを行った。供試し
た菌株名は、グラム陽性菌11種、グラム陰性菌13種
及びマイコプラズマ3種の計27種である。結果を第4
表に示す。
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】第4表に示すとおり、いずれの菌株も全く
増幅されなかった。このことから、莢膜遺伝子のcps B
内の配列を用いて設計したPCRのプライマーにより、
Erysipelothrix属以外の他の菌株の中からも、豚丹毒菌
のみを特異的に鑑別することができることが証明され
た。
【0041】
【発明の効果】豚丹毒菌の莢膜形成に関与する遺伝子群
は、その莢膜形成能を欠失させることにより、豚丹毒菌
感染症に対するワクチン株の作出に利用することができ
る。また、他の微生物の遺伝子や生理活性物質遺伝子な
どの外来遺伝子を組み込むことによって、他の疾病に対
しても免疫効果を賦与するためのベクターとなる。本発
明の莢膜遺伝子群の塩基配列を利用することにより、他
の菌株の中から豚丹毒菌を特異的に、かつ迅速に検出す
ることができる。
【0042】
【配列表】
【0043】配列番号:1 配列の長さ:4458 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源:豚丹毒菌 生物名:Erysipelothrix rhusiopathiae 直接の起源:Erysipelothrix rhusiopathiae Fujisaw
a 株 配列の特徴 特徴を表す記号:cps genes 特徴を決定した方法:E 配列 ATC GAT AAA GTG ATT ATT GGT GGT GGT GGC GCA TAT AAT CCC GTA TTG 48 Ile Asp Lys Val Ile Ile Gly Gly Gly Gly Ala Tyr Asn Pro Val Leu 1 5 10 15 CTC GAA GAA ATA CGA ATG ATG TTA CCT GAT GAC ATC ATG GTT TGT ACT 96 Leu Glu Glu Ile Arg Met Met Leu Pro Asp Asp Ile Met Val Cys Thr 20 25 30 CAA GAA GAC CTC GGT TTT TCA AGT GAT GCA AAA GAA GCC ATT GCG TTT 144 Gln Glu Asp Leu Gly Phe Ser Ser Asp Ala Lys Glu Ala Ile Ala Phe 35 40 45 GCA ATA TTG GGT AAT GAA ACA TTG GCG GGC AGG TCA AGT AAT GTG CCA 192 Ala Ile Leu Gly Asn Glu Thr Leu Ala Gly Arg Ser Ser Asn Val Pro 50 55 60 TCT GCA ACA GCT TCG AAA GAA CAT ATG ATC CTT GGT CAA ATC TGC CCA 240 Ser Ala Thr Ala Ser Lys Glu His Met Ile Leu Gly Gln Ile Cys Pro 65 70 75 80 AAC CCG TGG TCA TCA CTA ACA GAA TCA GAT TGA TTCTGTTTTT TTTTATTGTT 293 Asn Pro Trp Ser Ser Leu Thr Glu Ser Asp 85 90 TCTTAACAAT TACTGAAGAC GTCCTATCAA TATTGAATCT AATACGTCAA AATGATATAA 353 TTGACAAGGA TAAATAGGTT ATCTACTGTG TTTTATACAA AATGATTCCA TTGAAACATG 413 ATTCAACCAC TTCAATGGAA TTTATTGTGA TTACACTTTA TCTATAACGT ATTTGATTAC 473 TAAAAATATA AAAATGTTTC TATATGAAAA CGAATTTGTG TTTTACGAGT AGTAGTTAAT 533 AATTAGGAGA AAAT ATG AGT AAA AAT CTA AAG TCA TTA GTA ATT GTG GCT 583 Met Ser Lys Asn Leu Lys Ser Leu Val Ile Val Ala 91 95 100 CTA AAG GGA TTT ATC TTT GTG TTT TTA GCA GCG GTA TTC TTT TAT CTC 631 Leu Lys Gly Phe Ile Phe Val Phe Leu Ala Ala Val Phe Phe Tyr Leu 105 110 115 TTT GGA AAA GAA AAT ATT GCG CTA CAA AAT TGG TCA AGA ACA GCG GTC 679 Phe Gly Lys Glu Asn Ile Ala Leu Gln Asn Trp Ser Arg Thr Ala Val 120 125 130 ATT ACA GGA TCG ACC TTT ATC TTG ATT GGC ATT TTA ATG CTT AAG GTT 727 Ile Thr Gly Ser Thr Phe Ile Leu Ile Gly Ile Leu Met Leu Lys Val 135 140 145 150 TAC GGA CCT TTT GAA ATT GGT GTA AAA AAG AGC AAA CCA ATT ATT TAT 775 Tyr Gly Pro Phe Glu Ile Gly Val Lys Lys Ser Lys Pro Ile Ile Tyr 155 160 165 AAT TCA ACG ATT GCA ATT ATG TTA ACG GAT TTA GCG ACA TTT TTT CAA 823 Asn Ser Thr Ile Ala Ile Met Leu Thr Asp Leu Ala Thr Phe Phe Gln 170 175 180 TTG ATG GTC ATG AAT ACA AAT CCT AAT AAC AAT CAA TCT TTT AAA ATT 871 Leu Met Val Met Asn Thr Asn Pro Asn Asn Asn Gln Ser Phe Lys Ile 185 190 195 GAG CAA TTG GAT TTA TTA TTC TAT ACC ATA CTC ATT CAG ATT ATT GGG 919 Glu Gln Leu Asp Leu Leu Phe Tyr Thr Ile Leu Ile Gln Ile Ile Gly 200 205 210 ATT GTG ATT TTT GCC TAT TTA GGC AAT TAT ATT TAC TTC AAG ATG TAC 967 Ile Val Ile Phe Ala Tyr Leu Gly Asn Tyr Ile Tyr Phe Lys Met Tyr 215 220 225 230 AAG CCG TCT CGT ACT ATT ATT GTA TAT GAT GAA AAC GAC CAA GTG AGT 1015 Lys Pro Ser Arg Thr Ile Ile Val Tyr Asp Glu Asn Asp Gln Val Ser 235 240 245 TTA GGA AAA GTT AAA CAT TAT TTA GAG CGT TTT AAG CTG CAA TAT GAT 1063 Leu Gly Lys Val Lys His Tyr Leu Glu Arg Phe Lys Leu Gln Tyr Asp 250 255 260 ATT TTA GGA TGC ATT GCT GTT GAT GAT CCG AAT TTG GAA GCA ATG CTT 1111 Ile Leu Gly Cys Ile Ala Val Asp Asp Pro Asn Leu Glu Ala Met Leu 265 270 275 TAC AAT GTT GAT TAT GTT GTA ATC TTA GAA ACA CCT ATA AGT GAG CGA 1159 Tyr Asn Val Asp Tyr Val Val Ile Leu Glu Thr Pro Ile Ser Glu Arg 280 285 290 AAA CGT CTG GTT GAT CTT TGT TAC AAG CAT CAA TTA AAT TTC ATG TTT 1207 Lys Arg Leu Val Asp Leu Cys Tyr Lys His Gln Leu Asn Phe Met Phe 295 300 305 310 GCG CCT TCG ATT TCG GAT ATT GTT GAA TTA TCA GGG TTC TCG ATG GTT 1255 Ala Pro Ser Ile Ser Asp Ile Val Glu Leu Ser Gly Phe Ser Met Val 315 320 325 GTC GAT GAT AAG GCT ATG GTT GAG GTA AAT ATT CAA GGT CTA TCT TTC 1303 Val Asp Asp Lys Ala Met Val Glu Val Asn Ile Gln Gly Leu Ser Phe 330 335 340 GAA CAA CGT GTT TTA AAA CGA ATT CTC GAT ATC TTT GTA GCG GTA GTT 1351 Glu Gln Arg Val Leu Lys Arg Ile Leu Asp Ile Phe Val Ala Val Val 345 350 355 GGT GCC ATT TTA TCA TCA CCA ATT TGG ATT ATC GCA GCA ATT GCT ATC 1399 Gly Ala Ile Leu Ser Ser Pro Ile Trp Ile Ile Ala Ala Ile Ala Ile 360 365 370 AAA CTT AAT GAT GGT GGC TCA ATT CTT TTT AAA CAA AAA AGA GCG ACA 1447 Lys Leu Asn Asp Gly Gly Ser Ile Leu Phe Lys Gln Lys Arg Ala Thr 375 380 385 390 ATT GAC GGA CGC ATT TTC GAT GTT TAT AAA TTC AGA ACA ATG AAA GAA 1495 Ile Asp Gly Asp Ile Phe Asp Val Tyr Lys Phe Arg Thr Met Lys Glu 395 400 405 AAT GTT GAA AAT TAT TCT GCT ACA GAG CAT GAT GAC CGA ATC ACA TCA 1543 Asn Val Glu Asn Tyr Ser Ala Thr Glu His Asp Asp Arg Ile Thr Ser 410 415 420 GTT GGA AAG GTT CTT CGT AAA ATT CGT ATG GAT GAA CTT CCC CAA CTC 1591 Val Gly Lys Val Leu Arg Lys Ile Arg Met Asp Glu Leu Pro Gln Leu 425 430 435 ATC AAT ATA CTT AAA GGT GAA ATG AGC ATT GTA GGT CCT CGT CCT GAA 1639 Ile Asn Ile Leu Lys Gly Glu Met Ser Ile Val Gly Pro Arg Pro Glu 440 445 450 ATG CTT GAA AAT GTC GAT TCT TAT CAA AAA GTG TTG CCC GAA TTT GCT 1687 Met Leu Glu Asn Val Asp Ser Tyr Gln Lys Val Leu Pro Glu Phe Ala 455 460 465 470 TAC CGC TTG AAG GTT AAA GCA GGC TTA ACA GGT CTA GCG CAG ATC GAG 1735 Tyr Asp Leu Lys Val Lys Ala Gly Leu Thr Gly Leu Ala Gln Ile Glu 475 480 485 GGT AAG TAC AAT ACA TCT CCA AAA GAT AAA CTT CTT ATG GAT CTT ATG 1783 Gly Lys Tyr Asn Thr Ser Pro Lys Asp Lys Leu Leu Met Asp Leu Met 490 495 500 TAT ATA GAA AAC TAT TCA ATT TGG ACT GAT TTT AAA TTA ATC TTA CGC 1831 Tyr Ile Glu Asn Tyr Ser Ile Trp Thr Asp Phe Lys Leu Ile Leu Asp 505 510 515 ACT GTT GTA GTT ATT TTT AAA AAA GAC AGT ACA GAA GGG TTT TAA 1876 Thr Val Val Val Ile Phe Lys Lys Asp Ser Thr Glu Gly Phe 520 525 530 532 ACTCGTTTAA GTCTTAGGGA ATTTATCTTT AAGACTTATT ATTTTATATT ATTTTATTGG 1936 AGGTAATT ATG TAC TAT TTT GCA CTG GTA TTT CCT TTT ATT GTT AGT TTA 1986 Met Tyr Tyr Phe Ala Leu Val Phe Pro Phe Ile Val Ser Leu 533 535 540 545 TTA CCA AAA TTA ACA AAA AAG CAA AAG TTT TAT TTG GCA ACG GTC CCA 2034 Leu Pro Lys Leu Thr Lys Lys Gln Lys Phe Tyr Leu Ala Thr Val Pro 550 555 560 CTT TTT ATT ATC GTA ATT TTT AGA GTA GGT GTA GGT ACA GAT TAT TTT 2082 Leu Phe Ile Ile Val Ile Phe Arg Val Gly Val Gly Thr Asp Tyr Phe 565 570 575 TCC TAT GAG TAT CTC TAT AAT TTA CAA AAC GTA ACA ACG TTT GGG AAA 2130 Ser Tyr Glu Tyr Leu Tyr Asn Leu Gln Asn Val Thr Thr Phe Gly Lys 580 585 590 ATG TTA GAC CAT CAA AGC AAC ATT GAA CTC GGA TTT CGC ATT TTT ATA 2178 Met Leu Asp His Gln Ser Asn Ile Glu Leu Gly Phe Asp Ile Phe Ile 595 600 605 610 TTT ATA TTT AAA TCC ATT GGT TTA CCA TTC CAA TTT TTT ATT GGT TTT 2226 Phe Ile Phe Lys Ser Ile Gly Leu Pro Phe Gln Phe Phe Ile Gly Phe 615 620 625 TTT GGA GCC GTT ACA CTC GGT TTC TTT GTA AAA TGG ATT GAT GAG ACG 2274 Phe Gly Ala Val Thr Leu Gly Phe Phe Val Lys Trp Ile Asp Glu Thr 630 635 640 ACG GAT TCA TCA CTC GTT TCG CTG ATT CTC TTT ATT GGT ATG TTT TTC 2322 Thr Asp Ser Ser Leu Val Ser Leu Ile Leu Phe Ile Gly Met Phe Phe 645 650 655 TTT GTT TGG AAT TTA AGT GCA ATT CGT CAA GGT CTT GTT ATG GCA GTT 2370 Phe Val Trp Asn Leu Ser Ala Ile Arg Gln Gly Leu Val Met Ala Val 660 665 670 GCG TCC TAT TAC TTC TTT AAT CCT CAA AAA AAT CTA TCC AAA AAG CAA 2418 Ala Ser Tyr Tyr Phe Phe Asn Pro Gln Lys Asn Leu Ser Lys Lys Gln 675 680 685 690 TCA ATC TTA CTT GTA GCA GCA CTT GCG CTA TTC CAT ATT TCT GTA TTA 2466 Ser Ile Leu Leu Val Ala Ala Leu Ala Leu Phe His Ile Ser Val Leu 695 700 705 TTC TAC CTA CCG ATT ATA TTC TTA GCA CGC AAC GTT AAA TGG AAT AAA 2514 Phe Tyr Leu Pro Ile Ile Phe Leu Ala Asp Asn Val Lys Trp Asn Lys 710 715 720 AAA ACA CTG ATC ATT GTT CTT GGT ATT TCT TTT GTT TTT GCA TTC ATT 2562 Lys Thr Leu Ile Ile Val Leu Gly Ile Ser Phe Val Phe Ala Phe Ile 725 730 735 CCA TGG CAA CGC GTA CTC ACA CAC CTT CCA TTT ATT CCA GGA TCT AAG 2610 Pro Trp Gln Asp Val Leu Thr His Leu Pro Phe Ile Pro Gly Ser Lys 740 745 750 AAA ATA ATG GGA TAT ATT GAT GCG AAG ACA CAA GTC TTG AAC TTT GCA 2658 Lys Ile Met Gly Tyr Ile Asp Ala Lys Thr Gln Val Leu Asn Phe Ala 755 760 765 770 GGA ATT GTC CGT ATT GCA TTC GCT ACA GTA ATT CTT TAT CAC TAC GAT 2706 Gly Ile Val Arg Ile Ala Phe Ala Thr Val Ile Leu Tyr His Tyr Asp 775 780 785 AAA ATC ACG GAT TCC GTA TTT AAG AAA TTC ATC GTT GAT TCG ACT TTA 2754 Lys Ile Thr Asp Ser Val Phe Lys Lys Phe Ile Val Asp Ser Thr Leu 790 795 800 CTT GGA TTT GCA GTT TAC TTT TGT TTG AAA TTC TCA GAA TTA ATT GCT 2802 Leu Gly Phe Ala Val Tyr Phe Cys Leu Lys Phe Ser Glu Leu Ile Ala 805 810 815 GGT CGA ACA ACG ATT TAT ACG TTT ATT CTC TGC ATC GTC GTA TTC AAA 2850 Gly Arg Thr Thr Ile Tyr Thr Phe Ile Leu Cys Ile Val Val Phe Lys 820 825 830 TAT ATA CTT GAC CAC TAT TTC TTA AAA GAC TCA AAA GTT CTA AAT GGA 2898 Tyr Ile Leu Asp His Tyr Phe Leu Lys Asp Ser Lys Val Leu Asn Gly 835 840 845 850 TTA ATC TAT ACA GGA CTC GCA TGT TTT ACA GGT TTG TTT CTC TAC AAA 2946 Leu Ile Tyr Thr Gly Leu Ala Cys Phe Thr Gly Leu Phe Leu Tyr Lys 855 860 865 GAT ATT AAT GCC TAC ATG CAC CAA TCT AAT TAT CGT GGA CCA AAC AAG 2994 Asp Ile Asn Ala Tyr Met His Gln Ser Asn Tyr Arg Gly Pro Asn Lys 870 875 880 CTA TTA CGA TTT AAC ACA ATT TTC AAT CGT CCG AGC TAT GAT GAT TAT 3042 Leu Leu Arg Phe Asn Thr Ile Phe Asn Arg Pro Ser Tyr Asp Asp Tyr 885 890 895 GAC AAT CGT TTT GCA TAT CTA ACA GTT CGA CGT AAT TGT AAT GAT GAG 3090 Asp Asn Arg Phe Ala Tyr Leu Thr Val Arg Arg Asn Cys Asn Asp Glu 900 905 910 CGC GAT GAG CTT TTA GAT TCT CAA GCC GCG TTA CCT TCA TCT TCA AAG 3138 Asp Asp Glu Leu Leu Asp Ser Gln Ala Ala Leu Pro Ser Ser Ser Lys 915 920 925 930 TAT CAA GAG AAT CTT TCC TAT TAT GCA ATG TGG GAT CAT GAA TCA GAA 3186 Tyr Gln Glu Asn Leu Ser Tyr Tyr Ala Met Trp Asp His Glu Ser Glu 935 940 945 CTG TAT GGA ATT TTA GGA ACC GAT CGA ACT TGG ATT GTA GAA CCG ACC 3234 Leu Tyr Gly Ile Leu Gly Thr Asp Arg Thr Trp Ile Val Glu Pro Thr 950 955 960 TTT AAA CGT AAA CCA ACA GTC TAT GGT TCG CTG GTT GCA TTT ACT CCT 3282 Phe Lys Arg Lys Pro Thr Val Tyr Gly Ser Leu Val Ala Phe Thr Pro 965 970 975 AAT GAT GAC TTA AAA CAA GCT TTT AAA TCT ACA GAG TAT CTT GAT TTA 3330 Asn Asp Asp Leu Lys Gln Ala Phe Lys Ser Thr Glu Tyr Leu Asp Leu 980 985 990 TCG GGT AAA GAA GTC ACC GAA GAA CAC ATT CAA GAA GCT TTA AGC AAG 3378 Ser Gly Lys Glu Val Thr Glu Glu His Ile Gln Glu Ala Leu Ser Lys 995 1000 1005 1010 GAT TCA CTT GAA CGT CAA GAA ATC ACA ACA CAA GCA CTT GAT GTC AAA 3426 Asp Ser Leu Glu Arg Gln Glu Ile Thr Thr Gln Ala Leu Asp Val Lys 1015 1020 1025 TCT TAC GAT GTT GAG AAA CTT CCT GAA AGC ATT GTT AAT ATG TTT CCT 3474 Ser Tyr Asp Val Glu Lys Leu Pro Glu Ser Ile Val Asn Met Phe Pro 1030 1035 1040 TAT AAA GAT GAA ATC ATA AGT GCA AAA TAT GTT GAA TTC AAC AAA CCT 3522 Tyr Lys Asp Glu Ile Ile Ser Ala Lys Tyr Val Glu Phe Asn Lys Pro 1045 1050 1055 TAT GCC TAC AAG ATT CTA GAT CTT GAA TAC ATT GAT TAT CAT TTC TTT 3570 Tyr Ala Tyr Lys Ile Leu Asp Leu Glu Tyr Ile Asp Tyr His Phe Phe 1060 1065 1070 ATT TAT GTA GAT GAG TCA TTT GAA CCC ATT GTA CCT GTT TTA AGT AAT 3618 Ile Tyr Val Asp Glu Ser Phe Glu Pro Ile Val Pro Val Leu Ser Asn 1075 1080 1085 1090 GAT TTT TAT CGG ATT GCA CCG GAT GGT GTT ATC ACT GTA GAT ACA TAT 3666 Asp Phe Tyr Arg Ile Ala Pro Asp Gly Val Ile Thr Val Asp Thr Tyr 1095 1100 1105 TGT CGT CAA CGC CTT TAC AAT AAA GAT GGT TCT TTA TTG TGG CAA TAT 3714 Cys Arg Gln Asp Leu Tyr Asn Lys Asp Gly Ser Leu Leu Trp Gln Tyr 1110 1115 1120 1122 TAA GGAGGTCCT ATG AAA GTA CTT TAT TTA AGT TCA ACA AAT TCA GGG ATG 3765 Met Lys Val Leu Tyr Leu Ser Ser Thr Asn Ser Gly Met 1123 1125 1130 1135 CAT CGT CAC AGT ATT TAC TTT GAT CTA CTT TCT GAA TTT CAG AAA AAA 3813 His Arg His Ser Ile Tyr Phe Asp Leu Leu Ser Glu Phe Gln Lys Lys 1140 1145 1150 GGA CAT GAT GTT ACG ATT GCA TAT GCT CGT GAA AAA CGT TTA GGC CAA 3861 Gly His Asp Val Thr Ile Ala Tyr Ala Arg Glu Lys Arg Leu Gly Gln 1155 1160 1165 GAA ACA GAG TAT TAT GAA CAA TTT GGC ATG CAC TAT CTT GGC ATT AAA 3909 Glu Thr Glu Tyr Tyr Glu Gln Phe Gly Met His Tyr Leu Gly Ile Lys 1170 1175 1180 ACT GGA AAT TTA ACG AAA AAT AGT AAT TTA ATT GAT AAA GGC ATC GCA 3957 Thr Gly Asn Leu Thr Lys Asn Ser Asn Leu Ile Asp Lys Gly Ile Ala 1185 1190 1195 ACA CTT CGA ATT GAT TCA CAA TTC AAG AAT GCG CTG AAA AAA CAT CTG 4005 Thr Leu Arg Ile Asp Ser Gln Phe Lys Asn Ala Leu Lys Lys His Leu 1200 1205 1210 1215 GGA CAT GAA TCG TTT GAT CTT ATT CTG TAT TCA ACG CCC CCT ATA ACA 4053 Gly His Glu Ser Phe Asp Leu Ile Leu Tyr Ser Thr Pro Pro Ile Thr 1220 1225 1230 CTA CTA AAA ACC GTT AAT TAT CTT AAA ACA AAG AAT CCA AAC GCG TTA 4101 Leu Leu Lys Thr Val Asn Tyr Leu Lys Thr Lys Asn Pro Asn Ala Leu 1235 1240 1245 CTC TAC TTA ATG CTC AAG GAT ATC TTT CCG CAA AAT GCC GTT GAT CTT 4149 Leu Tyr Leu Met Leu Lys Asp Ile Phe Pro Gln Asn Ala Val Asp Leu 1250 1255 1260 GGA TTT ATG AAA GAA ATG GGT TTG ATT CAT CGT TTC TTC TCT CAT AAA 4197 Gly Phe Met Lys Glu Met Gly Leu Ile His Arg Phe Phe Ser His Lys 1265 1270 1275 GAA AAA GCA CTC TAC AAA ATG TTT GAT GTG ATT GGC ACG ATG TCG CCT 4245 Glu Lys Ala Leu Tyr Lys Met Phe Asp Val Ile Gly Thr Met Ser Pro 1280 1285 1290 1295 GCG AAC CTA AAC TAT ATG GAA AAA CAT CAT CCA TCT ACC GTA GGA CGA 4293 Ala Asn Leu Asn Tyr Met Glu Lys His His Pro Ser Thr Val Gly Arg 1300 1305 1310 CTC GAA ATC TTA CCA AAC GCA TTA GAT ATT AAC GAA AAC AAT ACG GCT 4341 Leu Glu Ile Leu Pro Asn Ala Leu Asp Ile Asn Glu Asn Asn Thr Ala 1315 1320 1325 CAT GAC AGC ATT TCC ATT CGT GAG ACG TAT TCC ATT CGT GAT GAC CAA 4389 His Asp Ser Ile Ser Ile Arg Glu Thr Tyr Ser Ile Arg Asp Asp Gln 1330 1335 1340 ACG ATT CTT CTC TAT GGC GGT AAC TTA GGG GCA CCA CAG GCA ATT CCA 4437 Thr Ile Leu Leu Tyr Gly Gly Asn Leu Gly Ala Pro Gln Ala Ile Pro 1345 1350 TTT GTG ATC GAA TGT ATC GAT 4458 Phe Val Ile Glu Cys Ile Asp 1360 1365
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3の結果を示す電気泳動写真である。
【図2】 ClaI断片の部分制限酵素地図を示したも
のである。
【符号の説明】orf 1、cpsA、cpsB及びcpsCは、遺伝子
名であり、ClaIは制限酵素名である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:01) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12Q 1/68 C12R 1:01)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載の、豚丹毒菌
    の莢膜形成遺伝子群の塩基配列。
  2. 【請求項2】 豚丹毒菌の染色体上の莢膜形成遺伝子群
    を不活化することを特徴とする豚丹毒菌弱毒株の作出方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の豚丹毒菌の莢膜形成遺伝
    子群の塩基配列を利用して豚丹毒菌の鑑別を行うことを
    特徴とする豚丹毒菌の鑑別方法。
JP9166642A 1997-06-10 1997-06-10 豚丹毒菌の莢膜形成遺伝子群の塩基配列、それを利用した豚丹毒菌の弱毒株の作出方法および豚丹毒菌の鑑別方法 Pending JPH11171A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545618A (ja) * 2005-03-14 2008-12-18 ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ インコーポレイテッド ローソニア・イントラセルラリスを含む免疫原性組成物
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CN110878337A (zh) * 2019-11-01 2020-03-13 拱北海关技术中心 一种红斑丹毒丝菌的检测方法及其引物和探针

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