JPH11171093A - 取水装置 - Google Patents

取水装置

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JPH11171093A
JPH11171093A JP9338833A JP33883397A JPH11171093A JP H11171093 A JPH11171093 A JP H11171093A JP 9338833 A JP9338833 A JP 9338833A JP 33883397 A JP33883397 A JP 33883397A JP H11171093 A JPH11171093 A JP H11171093A
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JP
Japan
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movable fin
water intake
water
intake device
movable
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JP9338833A
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English (en)
Inventor
Kuniyoshi Koike
邦好 菰池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本来はフィンが船体の進行方向に向けて船体
外に突出されつつ形成されている方が船舶の進行時に船
舶外の水を船体内に誘導しやすいため、水を効率良く取
り込むことができるが、フィンが船体外に突出している
と船体を運搬する際に邪魔となって同船体の破損等の原
因となるため、フィンは船体内に収容された状態で形成
せざるを得ず、実際には水を効率良く取り込むことがで
きなかった。 【解決手段】 ベンチュリーゲート31に備えられた可
動フィン31bを船底から下方へ突出させつつ水上オー
トバイ10を走行させると、可動フィン31bの前方に
ある水が同可動フィン31bに沿って前方取水口へ誘導
されるとともに、同可動フィン31bの背面に回り込ん
だ水が同様に後方取水口へ誘導されるため、ジェット推
進部30における取水効率を向上させることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取水装置に関し、
特に、船舶の取水口に設けられた取水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水上オートバイに備えられた取水
装置は、開口を有するとともに船底に装着可能なフレー
ムと、船体内に収容しつつ同開口に支持されたフィンと
が一体成形され、フレームとフィンとの間に形成された
スペースから水を取り込んでインペラに供給していた。
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の取水装
置においては、フィンが船体内に収容されつつ形成され
ているが、本来はフィンが船体の進行方向に向けて船体
外に突出されつつ形成されている方が船舶の進行時に船
舶外の水を船体内に誘導しやすいため、水を効率良く取
り込むことができる。
【0003】しかし、このようにフィンが船体外に突出
していると、船体を運搬する際に邪魔となって同船体の
破損等の原因となるため、フィンは船体内に収容された
状態で形成せざるを得ず、実際には水を効率良く取り込
むことができなかった。
【0004】本発明は、上記課題をかんがみてなされた
もので、水を効率良く取り込むことの可能な取水装置の
提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、船舶の取水口に設けられ
た取水装置であって、開口部を有するフレームと、上記
開口部に支持されて上記船舶内に収容された収容位置と
同船舶の進行時に同船舶外の水を上記取水口へ誘導可能
に進行方向へ向けて同船舶外に突出された突出位置との
間を移動可能な可動フィンとを具備する構成としてあ
る。
【0006】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、船舶の進行時、同船舶の取水口に配置さ
れたフレームの開口部に支持された可動フィンを突出位
置に移動し、進行方向へ向けて同船舶外に突出させる
と、同可動フィンにより船舶外の水が同取水口へ誘導さ
れる。一方、船舶の停止時、同可動フィンを収容位置に
移動して同船舶内に収容する。
【0007】ここでいう船舶は、取り込んだ水に対して
プロペラ等で水流を作り、このときに生じる圧力エネル
ギーを動力源として進行する推進装置を備えたものであ
れば良く、ボート等の通常船舶であっても良いし、水上
オートバイ等の水上遊技器具であっても良い。また、本
発明は水流を動力源とする船舶の底部に備える取水装置
に関するものであるとの観点から、上述した既存の船舶
や水上遊技器具に限定されることなく、広く水流を動力
源とする船舶に適用可能である。
【0008】上記フレームは、開口を有する構成であれ
ば良く、船舶に脱着可能なものであっても良いし、船舶
に一体成形されたものであっても良い。
【0009】上記可動フィンは、上記船舶内に収容され
た収容位置と同船舶の進行時に同船舶外の水を上記取水
口へ誘導可能に進行方向へ向けて同船舶外に突出された
突出位置との間を移動可能に上記開口部に支持されたも
のであれば良い。同可動フィンの構成の一例として、請
求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の取水装置
において、上記可動フィンは、上記フレームに回転可能
に支持され、一方向への回転により上記収容位置に移動
するとともに、逆方向への回転により上記突出位置に移
動する構成としてある。
【0010】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、上記フレームに回転可能に支持された上
記可動フィンは、一方向へ回転すると上記収容位置に移
動するとともに、逆方向へ回転すると上記突出位置に移
動する。
【0011】また、上記可動フィンの構成の別の一例と
して、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請
求項2のいずれかに記載の取水装置において、上記可動
フィンは、上記船舶の進行方向に対して所定仰角を維持
しつつ上記突出位置と収容位置との間を平行移動可能に
支持される構成としてある。
【0012】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、上記可動フィンは、上記船舶の進行方向
に対して所定仰角を維持しつつ上記突出位置と収容位置
との間を平行移動し、同突出位置と収容位置との間を移
動する。
【0013】上記可動フィンは、船舶の進行時に突出位
置へ移動させ、停止時に収容位置へ移動させることがで
きれば良く、使用開始時及び終了時にボルトを締めた
り、操作レバー等で同可動フィンに接続されたワイヤを
駆動させる等の利用者による所定操作により同移動を行
うものであっても良いし、船舶の進行時にかかる水圧で
突出位置へ移動可能なように磁石を備えたもの等であっ
ても良い。
【0014】また、バネ片や弦巻バネ等により同可動フ
ィンを付勢し、船舶の底部に外力を加えたときに上記収
容位置へ移動するものや船舶が進行するときにかかる水
圧等により上記突出位置へ移動するもの等であっても良
い。
【0015】ここで、上記可動フィンが付勢されている
場合における構成の一例として、請求項4にかかる発明
は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の取水装
置において、上記可動フィンは、上記収容位置の側から
突出位置の側に向けて付勢される構成としてある。
【0016】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、上記可動フィンは、上記収容位置の側か
ら突出位置の側に向けて付勢され、上記船舶の底部から
外力がかかると同可動フィンはこの収容位置に移動す
る。
【0017】同様に上記可動フィンが付勢されている場
合における構成の別の一例として、請求項5にかかる発
明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の取水
装置において、上記可動フィンは、上記突出位置の側か
ら収容位置の側に向けて付勢される構成としてある。
【0018】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、上記可動フィンは、上記突出位置の側か
ら収容位置の側に向けて付勢される。
【0019】従って、上記船舶が進行するとき、この可
動フィンに水が当たって水圧がかかると、同可動フィン
は自動的に上記突出位置へ移動して上記取水口へ水を誘
導する。
【0020】また、上記可動フィンの位置をワイヤによ
り移動させる場合における構成の一例として、請求項6
にかかる発明は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに
記載の取水装置において、繰り出し及び引き戻しに応じ
て上記可動フィンを上記突出位置と収容位置との間で駆
動可能に接続されたワイヤと、同ワイヤの繰り出し及び
引き戻しが可能な操作子とを備える構成としてある。
【0021】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、利用者が操作子により上記可動フィンに
接続されたワイヤを繰り出し及び引き戻しを行うと、同
可動フィンは上記突出位置と収容位置との間で移動す
る。
【0022】この操作子は、利用者の操作により駆動ワ
イヤを介して可動フィンを駆動できれば良く、操作レバ
ーであっても良いし、同駆動ワイヤを巻き取り及び繰り
出し可能なリール等であっても良い。
【0023】このように、駆動ワイヤを介して可動フィ
ンを駆動可能な操作子を備えると、利用者による操作に
応じて同可動フィンを駆動できるという点で適例である
が、この可動フィンは必ずしも利用者の操作により駆動
されるものに限られる必要はなく、可動フィンを上記突
出位置と収容位置との間を移動させるために備えられた
駆動ワイヤを操作可能な構成であれば良いとの観点か
ら、自動的に可動フィンの位置を移動させる構成であっ
ても良い。
【0024】自動的に可動フィンの位置を移動させるこ
との可能な構成の一例として、請求項7にかかる発明
は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の取水装
置において、繰り出し及び引き戻しに応じて上記可動フ
ィンを上記突出位置と収容位置との間で駆動可能に接続
されたワイヤと、同ワイヤの繰り出し及び引き戻しを行
うことにより上記船舶の使用時に同可動フィンを同突出
位置に移動させるとともに同船舶の非使用時に同可動フ
ィンを同収容位置に移動させるワイヤ駆動制御手段を有
する構成としてある。
【0025】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、ワイヤ駆動制御手段は、可動フィンに接
続されたワイヤの繰り出し及び引き戻しを行い、上記船
舶の使用時に可動フィンを突出位置に移動させるととも
に、非使用時に同可動フィンを収容位置に移動させる。
【0026】従って、例えば、上記船舶のエンジンを始
動及び停止させたときに自動的に可動フィンの位置を移
動させるものであっても良いし、所定スピードに達する
まで同可動フィンを突出位置にして同所定スピードに達
した時点で収容位置に移動させるものであっても良い。
【0027】上記船舶の使用時には、上述したように可
動フィンを上記突出位置に移動させ、同可動フィン付近
にある水を上記取水口へ誘導して取水効率を向上させて
いるが、この可動フィン以外の構成を併用してさらに取
水効率を向上させることも可能である。
【0028】この場合における上記フレームの構成の一
例として、請求項8にかかる発明は、上記請求項1〜請
求項7のいずれかに記載の取水装置において、上記フレ
ームから上記船舶内へ開口を対面させつつ配置される筒
体と、同筒体の内部に配設された複数の渦流生成フィン
とを有する構成としてある。
【0029】上記のように構成した請求項8にかかる発
明においては、上記取水口から水を取り込むと、同フレ
ームから上記船舶内へ開口を対面させつつ配置される筒
体の内部に配設された渦流生成フィンにより渦流を発生
する。
【0030】この渦流生成フィンは、複数のフィンを重
なり合わないように交互に配設したものであっても良い
し、螺旋型に形成されたフィンを配設したもの等であっ
ても良い。
【0031】また、同渦流生成フィンは、少なくとも取
水口から取り込まれる水に渦流を発生させることが可能
な構成であれば良く、上記船舶内に形成されたものであ
っても良いし、上記取水装置のフレームに形成されたも
の等であっても良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、水を効率
良く取り込むことの可能な取水装置を提供することがで
きる。また、請求項2にかかる発明によれば、可動フィ
ンを回転駆動により上記突出位置と収容位置との間を移
動させることができる。
【0033】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
可動フィンを上記突出位置と収容位置との間で平行移動
させることができる。
【0034】さらに、請求項4にかかる発明によれば、
可動フィンは常に上記突出位置に配置され、船舶の底部
にかかる外力で同可動フィンを上記収容位置に移動させ
ることができる。
【0035】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
可動フィンは常に上記収容位置に配置され、可動フィン
自体にかかる外力で同可動フィンを上記突出位置に移動
させることができる。
【0036】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
利用者による操作により駆動ワイヤを介して可動フィン
を移動させることができる。
【0037】さらに、請求項7にかかる発明によれば、
利用者による操作を必要とせず、自動的に駆動ワイヤを
介して可動フィンを移動させることができる。
【0038】さらに、請求項8にかかる発明によれば、
渦流を発生させることで水を効率良く取り込むことがで
きる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる水上オートバイの主要構成を透視斜視図により示し
ている。以下、説明の理解を簡単にするため、紙面の右
方を船首側、左方を船尾側と呼ぶこととする。
【0040】水上オートバイ10は、駆動系の主要構成
として、駆動源としてのエンジン20と、同エンジン2
0からの駆動力によって水を取り込んでジェット噴射す
るジェット推進部30とを備え、エンジン20を駆動さ
せると同エンジン20の駆動力で水を取り込んでジェッ
ト噴射する。
【0041】エンジン20は、2サイクルのガソリンエ
ンジンで構成され、始動させるとシャフト21を介して
駆動力をジェット推進部30に伝達する。なお、本実施
形態では、2サイクルのガソリンエンジンを適用してい
るが、少なくともジェット推進部30に駆動力を供給可
能なエンジンであれば良く、4サイクルのガソリンエン
ジンであっても良いし、ガソリン以外の燃料を用いるエ
ンジンを適用することも可能である。
【0042】ジェット推進部30は、図2に示すよう
に、船底から船尾に向けて湾曲形成された略円筒型のハ
ウジングに、水を取り込むベンチュリーゲート31と、
エンジン20からの駆動力により回転してこの取り込ま
れた水に渦流を発生させるインペラ32と、この渦流の
回転成分を整流して後方への水流に変換する静翼33
と、この水流を噴射させる噴射ノズル34とを備えてい
る。
【0043】かかる構成により、エンジン20からの駆
動力によりインペラ32が回転すると、ベンチュリーゲ
ート31から取り込まれた水に渦流を発生させる。する
と、静翼33は、この渦流の回転成分を整流して後方へ
の水流に変換し、噴射ノズル34はこの水流を水上オー
トバイ10の船体後方に噴射させる。従って、この噴射
されたジェット水流により同船体は前方に進行する。
【0044】なお、ベンチュリーゲート31とインペラ
32との間のハウジング内壁には、相対する側の周壁面
から同ハウジングの軸線方向へ渦流生成フィン35,3
5が延設され、ベンチュリーゲート31から取り込まれ
た水流に渦流を発生させてインペラに供給している。こ
のため、インペラ32の回転により同インペラ32の前
方で生じる負圧を利用した水を吸い上げと、この渦流に
よる水の吸い上げとの相乗効果によって取水効率の向上
が図られている。
【0045】なお、本実施形態にかかる渦流生成フィン
は、複数のフィンを重なり合わないように交互に配設し
たものであるが、少なくともベンチュリーゲート31か
ら取り込まれた水流に渦流を発生させることが可能な構
成であれば良く、螺旋型に形成されたフィンを配設した
もの等であっても良い。また、この渦流生成フィンは、
このようにハウジング内壁に延設されたものに限定され
ず、ベンチュリーゲート31とインペラ32との間に配
置可能な構成であれば良く、ベンチュリーゲート31に
形成されたものであっても良い。
【0046】ベンチュリーゲート31は、図3及び図4
に示すように、複数のボルト孔31a1を有するととも
に開口壁面に誘導溝31a2が形成された枠体31a
と、誘導溝31a2に両側端を挿入しつつ回転可能に支
持された可動フィン31bと、可動フィン31bを船尾
側に付勢する弦巻バネ31cとを備え、水上オートバイ
10の船底にボルトで固定されている。かかる構成によ
り、インペラ32の前方で生じる上記負圧を利用して枠
体31aと可動フィン31bとの間に形成されたスペー
スから水が吸い込まれる。以下、可動フィン31bの船
首側で形成されるスペースを前方取水口と呼び、可動フ
ィン31bの船尾側で形成されるスペースを後方取水口
と呼ぶこととする。なお、開口を有する枠体31aは、
この意味で、本発明におけるフレームを構成している。
【0047】この可動フィン31bは、弦巻バネ31c
により船尾側に付勢され、図4の(A)に示すように、
水上オートバイ10の走行時には可動フィン31bの下
端が水上オートバイ10の船底から突出している。従っ
て、この突出した可動フィン31bの前方にある水が可
動フィン31bに沿って前方取水口へ誘導されるととも
に、同可動フィンの背面に回り込んだ水が同様に後方取
水口へ誘導されるため、ジェット推進部30における取
水効率が向上する。
【0048】一方、船体を水上から引き上げて地上に置
くときやトレーラで運搬するとき、船底から突出された
可動フィン31bは船体が水面から上げられると、図4
の(B)に示すように、自動的に船体の内方へ押し上げ
られて収容される。従って、水上オートバイ10の非使
用時に、可動フィン31bが船底から突出して破損事故
が発生するのを防止することができる。
【0049】インペラ32は、シャフト21後端の軸線
上に装着され、エンジン20が始動されてシャフト21
が回転すると、この回転力によりシャフト21と同軸状
態で駆動し、ベンチュリーゲート31から取り込まれた
水に渦流を発生させる。
【0050】静翼33は、ハウジングの内周壁から軸線
方向へ等間隔に配置された複数の羽根で構成され、イン
ペラ32により生成された渦流の回転成分を同羽根で整
流して後方への水流に変換している。
【0051】噴射ノズル34は、後方に向けて径を絞っ
たノズルで構成され、静翼33にて変換された水流を絞
って船尾からジェット噴射させている。
【0052】ここで、上記ベンチュリーゲート31は、
水上オートバイ10の走行時に外方へ突出した可動フィ
ン31bの前方で船首からの水流を前方取水口及び後方
取水口へ引き込むことで取水効率を向上させるととも
に、同水上オートバイ10の非使用時にこの可動フィン
31bを船体の内方に収容して運搬のときなどに邪魔に
ならないようにするとの観点から考えられた構成の一例
にすぎないため、可動フィン31bの構成はこのような
ものに限定されない。従って、図4に示すように、可動
フィンを船底に対して上下動可能に構成することも可能
である。
【0053】この可動フィン41bは、両側端に支持板
が一体成形され、枠体41aには、この支持板を挿入し
て上下動可能な矩形形状の誘導溝41a2が形成されて
いる。かかる構成により、可動フィン41bの支持板を
誘導溝41a2に挿入し、弦巻バネ41c,41cによ
り同支持板を船底側へ付勢している。このため、船底の
下方から外力がかからないとき、すなわち、船体が水上
にあるとき等には、図5の(A)に示すように、可動フ
ィン41bは船底から下方に突出される。一方、船底の
下方から外力が加わるとき、すなわち、船体が水面から
上げられて地上に置かれたとき等には、図5の(B)に
示すように、可動フィン41bは自動的に押し込まれて
同船体の内方に収容される。
【0054】これらの場合、船体を地上に置く等して船
底の下方から外力を加えない限り、可動フィンが船体の
走行時及び非走行時とを問わず、常に船底から外方へ突
出するように付勢されているが、必ずしもこのように可
動フィンを付勢する場合に限定されない。
【0055】従って、可動フィンを弦巻バネで船首側へ
付勢しておくことも可能である。すると、図6の(A)
に示すように、船体を地上に置いても水上に置いても可
動フィン51bは船体の内方へ収容された状態となるた
め、船体を水上から引き上げて地上に置いたり、トレー
ラで運搬するとき等に、可動フィン51bが邪魔になっ
て破損原因となるのを防止することができる。
【0056】一方、船体を水上で走行させると、船首側
からの水流が可動フィン51bの下端に押し当てられて
船尾側へ押し開かれるため、図6の(B)に示すよう
に、上述した場合と同様にこの可動フィン51bの前方
にある水が可動フィン51bに沿って前方取水口へ誘導
されるとともに、同可動フィン51bの背面に回り込ん
だ水が同様に後方取水口へ誘導されることとなる。
【0057】以上の可動フィンは、少なくともジェット
推進部30の取水効率を向上させるとともに地上で運搬
するとき等の破損事故を防止することが可能な構成であ
れば良く、必ずしも上述したように可動フィンを弦巻バ
ネで付勢し、船体の置かれた状況や走行状況に応じて船
底から下方へ突出させたり、船体の内方へ収容させる構
成とする必要はない。
【0058】例えば、船体の走行時にかかる水圧で突出
可能なように磁石を備えたり、ワイヤ等を介して利用者
による所望の操作で可動フィンの位置を変更する等して
も良い。ここで、後者の場合にかかる具体例を図7を参
照しながら説明する。
【0059】運転席に備えられた図示しない操作パネル
に配置された操作レバー70と、上述した本実施形態に
て弦巻バネ31cを配置していた可動フィンの付勢箇所
とこの操作レバー70とを接続するワイヤ80とを備
え、利用者が走行開始時及び走行終了時等に操作レバー
70を切替操作を行うと、図7の(A)に示すように同
切替操作に応じて可動フィン61bは船底から下方へ突
出したり、図7の(B)に示すように船体の内方へ収容
される。従って、上述した場合と同様に、走行時に可動
フィン61bを船底から突出させて取水効率を向上させ
ることができるとともに、運搬時などに可動フィン61
bを船体の内方に収容させて邪魔にならないようにする
ことができる。なお、図7では可動フィン61bから船
尾側へワイヤ80を接続しているが、同様に可動フィン
61bから船首側へワイヤ80を接続することも可能で
ある。
【0060】このように、ワイヤ80を介して可動フィ
ン61bの位置を変更する場合、操作レバー70を備え
る等して手動操作で行うことも可能であるが、エンジン
20に連動する駆動モータや電磁石等を配置した構成と
することも可能である。かかる構成により、利用者がエ
ンジン20を始動させるときに自動的に可動フィン61
bを船底から下方へ突出させ、一方、利用者がエンジン
20を停止させるときに自動的に可動フィン61bを船
体の内方へ収容するように自動制御することが可能とな
る。
【0061】また、自動制御される場合であっても上述
したようにエンジン20に連動するものに限定されず、
スピードメータに連動して所定スピードにまで船体が加
速されるまでの間だけ可動フィン61bを船底から突出
させてジェット推進部30の取水効率を向上させるとと
もに、同所定スピードに達した時点で可動フィン61b
による抵抗を少なくするために同可動フィン61bを船
体の内方に収容することも可能である。
【0062】さらに、上記駆動モータ等をハンドルに連
動させたり、船体の傾斜方向に応じて制動させることに
より、船体が傾いたときに可動フィン61bを船底から
突出させ、ベンチュリーゲート31が水上に出てしまっ
た場合であっても、可動フィン61bを水中へ向けて突
出させてジェット推進部30に水を取り込むことができ
るように自動制御することも可能である。
【0063】以上のような各構成を適宜組み合わせて可
動フィンを構成することも可能であり、例えば、図4に
示すように船底に対して上下動可能に構成した可動フィ
ンをワイヤで駆動可能としても良い。また、上記自動制
御を行う場合について、利用者による操作機能とエンジ
ンやハンドルに連動した制御機能とを併用する等の構成
としても良い。
【0064】利用者が船体を使用する際にあらかじめ可
動フィンが船底から突出する量を決めて固定しておくこ
とも可能である。例えば、図8に示すように、可動フィ
ン91bの側壁面に複数のネジ孔91b1を形成し、こ
の中から所望のネジ孔91b1を選択して枠体91aに
ネジ止めすると、図9に示すように可動フィン91bの
突出量を所望の条件に合わせて変更することができる。
【0065】なお、図8及び図9の場合、取水効率を向
上させるために船首側部分を取り除いて略コの字型に成
形した枠体31aを使用しているが、この場合に限らず
上述した構成からなる各ベンチュリーゲート31〜61
についても同様に略コの字型の枠体を適用することも可
能である。
【0066】次に、本実施形態にかかる水上オートバイ
10の動作を説明する。利用者が水上オートバイ10の
船体を運搬用トレーラから降ろして水上に浮かべると、
ベンチュリーゲート31に配置された可動フィン31b
は上端を前方に付勢されているため、同運搬用トレーラ
の台座から船底にかかる外力が取り除かれ、船底から下
方へ突出する。
【0067】この状態でエンジン20を始動させると、
インペラ32が回転してインペラ32の前後で生じる圧
力差によりベンチュリーゲート31から水が吸い上げら
れる。すると、インペラ32はこの水により渦流を生成
して船尾側へ送出する。静翼33はこの渦流の回転成分
を羽根で整流して後方への水流に変換し、噴射ノズル3
4はこの水流を絞って船尾からジェット噴射させる。
【0068】そして、船体が走行を開始すると、船底付
近の水流を船体が前進する力により可動フィン31bで
すくい上げるようにして前方取水口及び後方取水口へ誘
導するため、効率良くジェット推進部30に水が取り込
まれる。このため、船体はより多くの水を船体に取り込
んで船尾からジェット噴射して走行する。
【0069】また、上記走行を終了して水上オートバイ
10の船体を運搬用トレーラに備えられた台座へ戻すた
めに船体を水面から上げると、上記可動フィン31bは
自動的に船体の内方に収容される。
【0070】このように、ベンチュリーゲート31に備
えられた可動フィン31bを船底から下方へ突出させつ
つ水上オートバイ10を走行させると、可動フィン31
bの前方にある水が同可動フィン31bに沿って前方取
水口へ誘導されるとともに、同可動フィン31bの背面
に回り込んだ水が同様に後方取水口へ誘導されるため、
ジェット推進部30における取水効率を向上させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる水上オートバイの主要構成
を示す透視斜視図である。
【図2】ジェット推進部の構成を示す透視斜視図であ
る。
【図3】ベンチュリーゲートの構成を示す斜視図であ
る。
【図4】可動フィンの動作を示す断面図である。
【図5】上下動可能な可動フィンの動作を示す断面図で
ある。
【図6】逆方向から付勢された可動フィンの動作を示す
断面図である。
【図7】ワイヤにより操作可能な可動フィンの動作を示
す断面図である。
【図8】可動フィンをネジ止め固定可能なベンチュリー
ゲートの構成を示す分解斜視図である。
【図9】突出量を変えてネジ止め固定された場合の可動
フィンを示す断面図である。
【符号の説明】
10…水上オートバイ 20…エンジン 21…シャフト 30…ジェット推進部 31…ベンチュリーゲート 31a…枠体 31b…可動フィン 31c…弦巻バネ 32…インペラ 33…静翼 34…噴射ノズル 35…渦流生成フィン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶の取水口に設けられた取水装置であ
    って、 開口部を有するフレームと、 上記開口部に支持されて上記船舶内に収容された収容位
    置と同船舶の進行時に同船舶外の水を上記取水口へ誘導
    可能に進行方向へ向けて同船舶外に突出された突出位置
    との間を移動可能な可動フィンとを具備することを特徴
    とする取水装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の取水装置におい
    て、 上記可動フィンは、上記フレームに回転可能に支持さ
    れ、一方向への回転により上記収容位置に移動するとと
    もに、逆方向への回転により上記突出位置に移動するこ
    とを特徴とする取水装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の取水装置において、 上記可動フィンは、上記船舶の進行方向に対して所定仰
    角を維持しつつ上記突出位置と収容位置との間を平行移
    動可能に支持されることを特徴とする取水装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の取水装置において、 上記可動フィンは、上記収容位置から突出位置に向けて
    付勢されることを特徴とする取水装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の取水装置において、 上記可動フィンは、上記突出位置から収容位置に向けて
    付勢されることを特徴とする取水装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の取水装置において、 繰り出し及び引き戻しに応じて上記可動フィンを上記突
    出位置と収容位置との間で駆動可能に接続されたワイヤ
    と、同ワイヤの繰り出し及び引き戻しが可能な操作子と
    を備えることを特徴とする取水装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の取水装置において、 繰り出し及び引き戻しに応じて上記可動フィンを上記突
    出位置と収容位置との間で駆動可能に接続されたワイヤ
    と、同ワイヤの繰り出し及び引き戻しを行うことにより
    上記船舶の使用時に同可動フィンを同突出位置に移動さ
    せるとともに同船舶の非使用時に同可動フィンを同収容
    位置に移動させるワイヤ駆動制御手段を有することを特
    徴とする取水装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記
    載の取水装置において、 上記フレームから上記船舶内へ開口を対面させつつ配置
    される筒体と、同筒体の内部に配設された渦流生成フィ
    ンとを有することを特徴とする取水装置。
JP9338833A 1997-12-09 1997-12-09 取水装置 Pending JPH11171093A (ja)

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