JPH11170714A - 熱転写記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

熱転写記録媒体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11170714A
JPH11170714A JP9341181A JP34118197A JPH11170714A JP H11170714 A JPH11170714 A JP H11170714A JP 9341181 A JP9341181 A JP 9341181A JP 34118197 A JP34118197 A JP 34118197A JP H11170714 A JPH11170714 A JP H11170714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
release layer
layer
curable resin
ink layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9341181A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuuji Nagahamaya
祐二 長浜谷
Shiro Takahashi
四郎 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP9341181A priority Critical patent/JPH11170714A/ja
Publication of JPH11170714A publication Critical patent/JPH11170714A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型層の転写を防止して、適正にインクを転
写することができ、フルカラーによる適正な記録を行な
うこと。 【解決手段】 ベースフィルム1の上に離型層3を積層
するとともに、この離型層3の上にインク層4を積層
し、離型層3を、熱溶融性物質およびUV硬化性樹脂か
ら構成するとともに、インク層4を、UV硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂、熱溶融性物質および着色剤から構成し、
インク層4および離型層3にUVを照射して、インク層
4のUV硬化性樹脂を重合させるとともに、離型層3の
UV硬化性樹脂とインク層4のUV硬化性樹脂とを重合
させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写記録媒体およ
びその製造方法に係り、特に、プリンタ等の出力用端末
機器における記録媒体である熱転写記録媒体およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ワープロ、ファクシミリ、コンピ
ュータ等の情報処理装置の出力用端末機器として、各種
プリンタが用いられており、その記録方式として、熱転
写方式、電子写真方式、インクジェット方式、ワイヤド
ット方式等各種の方式が提案されている。
【0003】これらの中で、その静寂性、低コスト性、
小型化適応能力、簡易操作性、高信頼性の各点から、サ
ーマルヘッドと称される発熱抵抗素子アレイを用いた熱
転写方式が従来より広く用いられており、近年ではその
用途が業務用から家庭用、さらにはホビー用へと拡大し
ている。
【0004】このような熱転写方式のプリンタに使用さ
れインクリボンと称される熱転写記録媒体は、従来、ベ
ースフィルムの表面にワックスに着色剤を配合してなる
インク層を塗工して積層させた構造となっていた。
【0005】しかし、このような熱転写記録媒体におい
ては、表面の平滑な用紙に対するインクの転写性は良好
なものであるが、普通紙等の表面の粗い用紙に対して記
録を行なうと、ボイドやにじみ等が発生してしまうとい
う問題があった。
【0006】そのため、従来から、インクにエチレン酢
酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂を配合す
ることが行なわれている。しかしながら、この熱可塑性
樹脂を配合してなるインクは、ベースフィルムに対する
密着性が極めて高く、そのままではベースフィルムから
インクが剥離しないという問題を有している。
【0007】このような問題を解決するため、近年、図
3に示すように、熱転写記録媒体1を、ベースフィルム
2とインク層4との間に、ワックス等の熱溶融性物質か
らなる離型層3を設けて構成するようになってきた。
【0008】このように構成された熱転写記録媒体1
は、図4に示すように、まず、ベースフィルム2の裏面
側からサーマルヘッド6を圧接させることにより記録用
紙5に密着される。そして、所望の記録に対応する部位
の発熱抵抗素子を発熱させることにより、この発熱した
発熱抵抗素子に対向した部位のインクが熱溶融あるいは
軟化して記録用紙5に転写されて、この転写されたイン
クにより所望の記録を行なうようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の熱転写記録媒体1においては、図5に示すよ
うに、記録用紙5にインクが転写される際に、インクの
凝集破壊により、インクの上に離型層3の一部が一緒に
転写されてしまっていた。
【0010】このように離型層3の一部がインクととも
に転写されてしまった場合、単色による記録の場合には
問題はないが、フルカラーによる記録の場合には、この
転写した離型層3の一部が問題となる。
【0011】すなわち、フルカラーによる記録を行なう
場合、通常、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のイン
クを重ね合わせることにより、すべての色を再現するよ
うにしているため、一度転写したインクの上に他の色の
インクを重ねて転写する必要がある。
【0012】この場合に、インクの転写は、インクが軟
化したときにインクリボンを引き剥がすことにより行な
われるものであるが、図6に示すように、インクととも
に離型層3も転写されていると、次の色のインクを転写
する際に、サーマルヘッドの発熱抵抗素子の発熱により
離型層3も溶融されてしまうため、離型層3が転写され
た部分には次の色のインクが定着できなくなってしま
い、その結果、フルカラーによる適正な記録を行なうこ
とができないという問題を有している。
【0013】このような問題を解決するために、離型層
3に熱可塑性樹脂を混入する手段や、離型層3の厚みを
薄くする手段等が考えられるが、前者においては、ベー
スフィルム2、離型層3およびインク層4の密着が強く
なってしまうため、インクの転写性が悪くなってしまう
という問題を有している。また、後者においては、イン
クの転写時に溶融した離型層3が、ヘッドの押圧力によ
りインク層4とベースフィルム2との間で寄ってしま
い、インク層4とベースフィルム2とが直接密着してし
まうため、インクの転写性が悪くなってしまうという問
題を有している。
【0014】本発明は前記した点に鑑みてなされたもの
であり、離型層の転写を防止して、適正にインクを転写
することができ、フルカラーによる適正な記録を行なう
ことのできる熱転写記録媒体およびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載の発明に係る熱転写記録媒体は、ベース
フィルムの上に離型層を積層するとともに、この離型層
の上にインク層を積層してなる熱転写記録媒体であっ
て、前記離型層を、熱溶融性物質およびUV硬化性樹脂
から構成するとともに、前記インク層を、UV硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、熱溶融性物質および着色剤から構成
し、前記インク層および離型層にUVを照射して、イン
ク層のUV硬化性樹脂を重合させるとともに、離型層の
UV硬化性樹脂とインク層のUV硬化性樹脂とを重合さ
せたことを特徴とするものである。
【0016】この請求項1の発明によれば、インク層お
よび離型層にUVを照射してインク層を硬化させること
により、インク層のUV硬化性樹脂が重合されるととも
に、離型層のUV硬化性樹脂とインク層のUV硬化性樹
脂とが重合され、これにより、親和性の悪いインク層と
離型層との間で、アンカー効果が生じ、離型層に対して
インク層を適正に積層保持することができる。また、離
型層とインク層との親和性が悪いため、離型層からのイ
ンク層の剥離が容易に行なわれることとなり、インクを
転写する際に離型層がインクとともに転写される量を制
限することができ、次の色のインクを転写する際に、適
正にインクを定着させることができるものである。
【0017】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
において、前記離型層のUV硬化性樹脂の量をUV照射
による硬化で連続膜になり得ない量としたことを特徴と
するものである。
【0018】この請求項2の発明によれば、離型層のU
V硬化性樹脂をUV照射による硬化後に成膜しない量と
しているので、離型層のUV硬化性樹脂とインク層のU
V硬化性樹脂との間で、適正にアンカー効果を生じさせ
ることができ、離型層に対してインク層を適正に積層保
持することができるものである。
【0019】請求項3に記載の発明に係る熱転写記録媒
体の製造方法は、ベースフィルムの上に離型層を積層す
るとともに、この離型層の上にインク層を積層するよう
にした熱転写記録媒体の製造方法であって、熱溶融性物
質およびUV硬化性樹脂からなる離型層を前記ベースフ
ィルムの上に塗工して乾燥させた後、この離型層の上
に、UV硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱溶融性物質およ
び着色剤からなるインク層を塗工し、前記インク層およ
び離型層にUVを照射して、インク層のUV硬化性樹脂
を重合させるとともに、離型層のUV硬化性樹脂とイン
ク層のUV硬化性樹脂とを重合させるようにしたことを
特徴とするものである。
【0020】この請求項3の発明によれば、インク層お
よび離型層にUVを照射してインク層を硬化させること
により、インク層のUV硬化性樹脂が重合されるととも
に、離型層のUV硬化性樹脂とインク層のUV硬化性樹
脂とが重合され、これにより、親和性の悪いインク層と
離型層との間で、アンカー効果が生じ、離型層に対して
インク層を適正に積層保持することができる。また、離
型層とインク層との親和性が悪いため、離型層からのイ
ンク層の剥離が容易に行なわれることとなり、インクを
転写する際に離型層がインクとともに転写される量を制
限することができ、次の色のインクを転写する際に、適
正にインクを定着させることができるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
および図2を参照して説明する。
【0022】図1は本発明に係る熱転写記録媒体の実施
の一形態を示したもので、熱転写記録媒体1は、ベース
フィルム2の上に離型層3を積層するとともに、この離
型層3の上に熱転写用記録材料からなるインク層4を積
層することにより構成されている。
【0023】本実施形態においてベースフィルム2の材
料としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレ
フタレート(PETP)、ポリフェニレンサルファイト
(PPS)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポ
リイミド、アラミド等の通常用いられる材料が挙げられ
る。
【0024】また、前記ベースフィルム2の上に積層さ
れる離型層3は、ワックス等の熱溶融性物質と、UV硬
化性樹脂とから構成されている。この場合に、UV硬化
性樹脂は、熱溶融性物質に対して、重量比で5〜50%
となることが好ましい。UV硬化性樹脂が5%以下では
効果がなく、50%以上では成膜してしまい転写不良が
生じることとなってしまうためである。
【0025】このような離型層3の材料としては、分子
中に1つ以上のエチレン性不飽和二重結合を持つアクリ
ル酸エステルと、このアクリル酸エステルと相溶性があ
る樹脂と、アクリル酸エステルに分散性があるワックス
と光重合開始剤とから構成される。
【0026】分子中に1つ以上のエチレン性不飽和二重
結合を持つアクリル酸エステルとして、単官能の代表的
なものとしては、ラウリルアクリレートのようなアルキ
ルモノアクリレート、メトキシジエチレングリコールア
クリレートのようなアルコキシアルキレングリコールモ
ノアクリレート、4−ターシャリブチルシクロヘキシル
アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、イソ
ボルニルアクリレート、アクリロイルモルホリンのよう
な脂環型モノアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェ
ノキシプロピルアクリレート、p−クミルフェノールE
O変性アクリレートのような芳香族モノアクリレートが
挙げられ、多官能の代表的なものとしては、エチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレートのようなアルキレングリコールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールジアクリレートモノステアレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、グリセリンPO付
加トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
の他、多官能のエポキシアクリレート、ウレタンアクリ
レート、オリゴエステルアクリレート等が挙げられ、こ
れらを単独または混合して使用する。
【0027】また、樹脂としては、ポリビニルブチラー
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹
脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エス
テル等のアクリル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセ
ルロース、セルロースアセテートブチレート等のセルロ
ース系樹脂等が挙げられ、これらを単独または混合して
使用する。
【0028】ワックスとしては、パラフィン、酸化パラ
フィン、酸化マイクロクリスタリンワックス、モンタン
ワックス、蜜蝋、白蝋、ライスワックス、キャンデリラ
ワックス、アルコール系ワックス、カルナウバワック
ス、植物硬化油、脂肪酸アマイド等が挙げられ、これら
を単独または混合して使用する。
【0029】光重合開始剤としては、ベンゾフェノンお
よびその誘導体、チオキサントンおよびその誘導体、p
−ジメチルアミノ安息香酸のエステル、アシルフォスフ
ィンオキサイド、チバガイギー社製イルガキュアやダロ
キュア、フラッテリランベルッティ社製エザキュア等が
拳げられ、これらを単独または混合して使用する。
【0030】また、これらの離型層3の構成材料を溶解
するための溶剤としては、トルエンとMEK、あるい
は、トルエンと酢酸エチルの混合比90:10〜10:
90の溶剤がよく、必要に応じてIPA、エタノール等
を添加することができる。
【0031】その他、必要に応じて、体質顔料や重合禁
止剤、微粉末のポリエチレンワックス等の助剤を添加す
ることができる。
【0032】そして、これらの離型層3の形成材料と溶
剤とをボールミルまたはアトライター等で分散して塗工
可能な分散溶液を作製する。
【0033】このようにして得られた分散溶液を、ベー
スフィルム2に塗工して後、80℃〜100℃で乾燥さ
せることにより、離型層3が形成される。前記分散溶液
をベースフィルム2に塗工する方法としては、グラビア
印刷、フレキソ印刷の他、ナイフコーター、バーコータ
ー等の既存の塗工方法を適宜使用することができる。
【0034】また、本実施形態においては、前記インク
層4は、UV硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱溶融性物質
および着色剤を混合してなるUV硬化型インクにより構
成されている。
【0035】そして、離型層3の上にインクを塗工す
る。この離型層3の上にインクを塗工する方法として
は、平版印刷、凸版印刷、グラビア印刷、フレキソ印
刷、スクリーン印刷の他、ナイフコーター、バーコータ
ー等の既存の塗工方法を適宜使用することができる。
【0036】続いて、本実施形態においては、インク層
4が塗工されたベースフィルム2に対してUVを照射す
ることにより、インク層4を硬化させる。このインク層
4の硬化は、高圧水銀ランプやメタルハライドランプお
よび中低圧水銀ランプ等によりUVを照射することによ
り行なわれる。
【0037】そして、このようにUVを照射してインク
層4を硬化させることにより、インク層4のUV硬化性
樹脂が重合されるとともに、離型層3のUV硬化性樹脂
とインク層4のUV硬化性樹脂とが重合され、これによ
り、親和性の悪いインク層4と離型層3との間で、アン
カー効果が生じ、離型層3に対してインク層4を適正に
積層保持することができるものである。
【0038】このように構成された熱転写記録媒体1
は、親和性の悪い離型層3とインク層4とを用いた場合
でも、離型層3とインク層4とを適正に積層保持するこ
とができるので、記録の際に、インク層4が剥離してし
まうことがない。さらに、離型層3とインク層4との親
和性が悪いため、離型層3からのインク層4の剥離が容
易に行なわれることとなり、インクを転写する際に離型
層3がインクとともに転写される量を制限することがで
きる。すなわち、図2に示すように、記録用紙5に対し
て、インク層4のインクを転写する際に、離型層3とイ
ンク層4との親和性が悪く、離型層3からインク層4が
容易に剥離することになるので、離型層3がインクとと
もに転写される量を制限することができ、その結果、次
の色のインクを転写する際に、適正にインクを定着させ
ることができるものである。
【0039】したがって、本実施形態においては、親和
性の悪い離型層3とインク層4とを用いた場合でも、離
型層3とインク層4とを適正に積層保持することができ
るので、記録の際に、インク層4が剥離してしまうこと
がなく、その結果、インクの切れがよく、潰れの少ない
品質の高い画像を得ることができる。また、親和性の悪
い離型層3とインク層4とにより、離型層3からのイン
ク層4の剥離を容易に行なうことができ、インクを転写
する際に離型層3がインクとともに転写される量を制限
することができるようにしているので、複数のインクを
重ねてフルカラーによる記録を行なう場合でも、一度転
写したインクの上に他の色のインクを重ねて転写するこ
とができ、フルカラーによる適正な記録を行なうことが
できる。
【0040】なお、記録用紙に転写したインクは必要に
応じて、UV照射して皮膜強度をさらに強くすることも
できる。
【0041】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例についてさら
に説明する。
【0042】VAGH(UCC社製塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体)(15重量部)、大豆硬化油(7重量
部)、p−クミルフェノールEO変性アクリレート(2
重量部)、アロニックスM1200(東亜合成化学工業
社製ウレタンアクリレート)(3重量部)、イルガキュ
ア184(2重量部)、トルエン(35重量部)、ME
K(35重量部)をロールミルで分散して溶液を作製し
た。
【0043】この溶剤溶液を、バーコーターで大きさ5
6mm×200mmで厚み4.5μmの2枚のポリエス
テルフィルムに、ウェット状態で厚さが約2μmになる
ようにそれぞれ塗工し、ドライヤーで熱風乾燥して離型
層を作製した。
【0044】一方、UV硬化型のインクを作製する。
【0045】まず、アロニックスM110(東亜合成化
学工業社製p−クミルフェノールEO変性アクリレー
ト)(70重量部)にハリエスターDS90S(ハリマ
化成社ロジンエステル、軟化点93.1℃)(30重量
部)、2−ターシャリブチルハイドロキノン(0.05
重量部)を加え、加熱溶解してビヒクルを作製した。
【0046】また、アロニックスM110(70重量
部)にキャンデリラワックス(18重量部)とカーディ
ス320(東洋ペトロライト社製酸化マイクロクリスタ
リンワックス、融点91℃)(12重量部)を加えて加
熱溶解し、攪拌しながら冷却して均一な分散状態のワッ
クスコンパウンドを作製した。
【0047】続いて、ビヒクル(38重量部)、ワック
スコンパウンド(30重量部)、フタロシアニンブルー
(CIピグメントブルー15:4)(6重量部)、メガ
ファック177(大日本インキ化学工業社製フッソ化合
物)(1重量部)、ルシリンTPO(BASF社製アシ
ルフォスフィンオキサイド)(2重量部)、イルガキュ
ア1800(チバガイギー社製光重合開始剤)(4重量
部)、イルガキュア907(3重量部)、ジエチルチオ
キサントン(1重量部)、ラロマーTBCH(BASF
社製4−ターシャリブチルシクロヘキシルアクリレー
ト)(8重量部)、アクリロイルモルホリン(5重量
部)、セリダスト(ヘキスト社製ポリエチレンワック
ス)(2重量部)を3本ロールミルで練肉分散してシア
ンインクを作製した。
【0048】また、ビヒクル(36重量部)、ワックス
コンパウンド(30重量部)、ブリリアントカーミン6
B(CIピグメントレッド57:1)(6重量部)、サ
イリシア440(富士シリシア化学社製合成シリカ)
(2重量部)、メガファック177(1重量部)、ルシ
リンTPO(2重量部)、イルガキュア1800(4重
量部)、イルガキュア907(3重量部)、ジエチルチ
オキサントン(1重量部)、ラロマーTBCH(8重量
部)、アクリロイルモルホリン(5重量部)、セリダス
ト(2重量部)を3本ロールミルで練肉分散してレッド
インクを作製した。
【0049】インキの粘度はE型回転粘度計で25℃、
20回転の条件でシアンインキが1600mPa・s、
レッドインキが2100mPa・sであった。
【0050】前記離型層の上に、前記のように作製され
たUV硬化型感熱転写インキのシアンとレッドを、バー
コーターでインキ厚みが2μmになるようにそれぞれ塗
工し、出力80W/cmのメタルハライドランプの下を
80m/分のスピードで硬化させた。
【0051】インキを硬化させた2枚のポリエステルフ
ィルムをシアン、レッドの順に熱転写できるようにプリ
ンター(アルプス電気社製スマイルプロフィール)のリ
ボンに繋いだ。シアンインキを硬化させたポリエステル
フィルムから名刺用普通紙上にシアンを熱転写させ、鮮
明なシアンの画像を得た。
【0052】次いで、レッドインキを硬化させたポリエ
ステルフィルムからシアンの画像のある名刺用普通紙の
上に同じ画像で転写させ、シアンとレッドが重なってで
きた鮮明な紫の画像を得た。
【0053】なお、本発明は前記各実施形態のものに限
定されるものではなく、必要に応じて種々変更すること
が可能である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように請求項1に記載の発明
に係る熱転写記録媒体は、親和性の悪い離型層とインク
層とを用いた場合でも、離型層とインク層とを適正に積
層保持することができるので、記録の際に、インク層が
剥離してしまうことがなく、その結果、インクの切れが
よく、潰れの少ない品質の高い画像を得ることができ
る。また、親和性の悪い離型層とインク層とにより、離
型層からのインク層の剥離を容易に行なうことができ、
インクを転写する際に離型層がインクとともに転写され
る量を制限することができるようにしているので、複数
のインクを重ねてフルカラーによる記録を行なう場合で
も、一度転写したインクの上に他の色のインクを重ねて
転写することができ、フルカラーによる適正な記録を行
なうことができる。
【0055】また、請求項2に記載の発明は、離型層の
UV硬化性樹脂をUV照射による硬化後に成膜しない量
としたので、離型層のUV硬化性樹脂とインク層のUV
硬化性樹脂との間で、適正にアンカー効果を生じさせる
ことができ、離型層に対してインク層を適正に積層保持
することができる。
【0056】請求項3に記載の発明に係る熱転写記録媒
体の製造方法は、親和性の悪い離型層とインク層とを用
いた場合でも、離型層とインク層とを適正に積層保持す
ることができるので、記録の際に、インク層が剥離して
しまうことがなく、その結果、インクの切れがよく、潰
れの少ない品質の高い画像を得ることができる。また、
親和性の悪い離型層とインク層とにより、離型層からの
インク層の剥離を容易に行なうことができ、インクを転
写する際に離型層がインクとともに転写される量を制限
することができるようにしているので、複数のインクを
重ねてフルカラーによる記録を行なう場合でも、一度転
写したインクの上に他の色のインクを重ねて転写するこ
とができ、フルカラーによる適正な記録を行なうことが
できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱転写記録媒体の実施の一形態
を示す断面図
【図2】 本発明に係る熱転写記録媒体によるインクの
転写状態を示す説明図
【図3】 従来の熱転写記録媒体を示す断面図
【図4】 従来の熱転写記録媒体による記録状態を示す
説明図
【図5】 従来の熱転写記録媒体による一次インクの転
写状態を示す説明図
【図6】 従来の熱転写記録媒体による二次インクの転
写状態を示す説明図
【符号の説明】
1 熱転写記録媒体 2 ベースフィルム 3 離型層 4 インク層 5 記録用紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの上に離型層を積層する
    とともに、この離型層の上にインク層を積層してなる熱
    転写記録媒体であって、前記離型層を、熱溶融性物質お
    よびUV硬化性樹脂から構成するとともに、前記インク
    層を、UV硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱溶融性物質お
    よび着色剤から構成し、前記インク層および離型層にU
    Vを照射して、インク層のUV硬化性樹脂を重合させる
    とともに、離型層のUV硬化性樹脂とインク層のUV硬
    化性樹脂とを重合させたことを特徴とする熱転写記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 前記離型層のUV硬化性樹脂の量をUV
    照射による硬化で連続膜になり得ない量としたことを特
    徴とする請求項1に記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 ベースフィルムの上に離型層を積層する
    とともに、この離型層の上にインク層を積層するように
    した熱転写記録媒体の製造方法であって、熱溶融性物質
    およびUV硬化性樹脂からなる離型層を前記ベースフィ
    ルムの上に塗工して乾燥させた後、この離型層の上に、
    UV硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱溶融性物質および着
    色剤からなるインク層を塗工し、前記インク層および離
    型層にUVを照射して、インク層のUV硬化性樹脂を重
    合させるとともに、離型層のUV硬化性樹脂とインク層
    のUV硬化性樹脂とを重合させるようにしたことを特徴
    とする熱転写記録媒体の製造方法。
JP9341181A 1997-12-11 1997-12-11 熱転写記録媒体およびその製造方法 Withdrawn JPH11170714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9341181A JPH11170714A (ja) 1997-12-11 1997-12-11 熱転写記録媒体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9341181A JPH11170714A (ja) 1997-12-11 1997-12-11 熱転写記録媒体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11170714A true JPH11170714A (ja) 1999-06-29

Family

ID=18343988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9341181A Withdrawn JPH11170714A (ja) 1997-12-11 1997-12-11 熱転写記録媒体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11170714A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101307134B1 (ko) * 2011-12-30 2013-09-10 율촌화학 주식회사 패턴 전사용 이형필름, 패턴 형성용 전사필름 및 패턴 형성방법
CN107433788A (zh) * 2016-05-25 2017-12-05 孔东灿 一种精细图案热转印结构

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101307134B1 (ko) * 2011-12-30 2013-09-10 율촌화학 주식회사 패턴 전사용 이형필름, 패턴 형성용 전사필름 및 패턴 형성방법
CN107433788A (zh) * 2016-05-25 2017-12-05 孔东灿 一种精细图案热转印结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3364318B2 (ja) 画像形成方法
JPH0370637B2 (ja)
JP2004122756A (ja) 保護層熱転写シートおよびマット調印画物
US6853394B2 (en) Radiation-curable thermal printing ink and ink ribbons and methods of making, using and printing using the same
JPH0752522A (ja) 中間転写記録媒体を用いた画像形成方法
JPH10315630A (ja) Uv硬化型感熱転写インキ
WO2004091915A2 (en) Methods of thermal transfer printing and thermal transfer printers
JP3787897B2 (ja) 光熱変換型記録材料及び光熱変換型画像形成材料、並びに画像形成方法
JPH11170714A (ja) 熱転写記録媒体およびその製造方法
JP3752296B2 (ja) 熱転写シートおよび両面転写方法
JPH0345391A (ja) 熱転写カバーフイルム
JPH11165474A (ja) 熱転写記録媒体
JPH06262861A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
EP0349238B1 (en) Process for thermal transfer recording and heat-sensitive transfer material
JP2000025370A (ja) カード
JPS6360788A (ja) 放電転写記録媒体
JPH0357696A (ja) 感熱転写記録媒体
JP2003145816A (ja) 中間転写記録媒体を用いた画像形成装置
JP2576062B2 (ja) 感熱記録材料
JP2915017B2 (ja) カラー転写方法
JPH06210974A (ja) ヒートモード受像材料及び二次転写方法
JP3197924B2 (ja) 熱転写シート
JPH02229086A (ja) 感熱転写記録媒体
JPH10203019A (ja) 熱転写記録用インクリボン
JPH02310089A (ja) 熱転写記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301