JPH11168631A - 小判型フィルムの自動画像依存型ディジタル化及び処理の方法 - Google Patents

小判型フィルムの自動画像依存型ディジタル化及び処理の方法

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JPH11168631A
JPH11168631A JP10265398A JP26539898A JPH11168631A JP H11168631 A JPH11168631 A JP H11168631A JP 10265398 A JP10265398 A JP 10265398A JP 26539898 A JP26539898 A JP 26539898A JP H11168631 A JPH11168631 A JP H11168631A
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Patricia D Snyder
ディー スナイダー パトリシア
Charles Albert Hasso
アルバート ハッソ チャールズ
Louis Paul Masi
ポール マシ ルイス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、歯科用放射線写真のような小判型
フィルムを自動、高速にディジタル化し、ディジタル画
像を処理する方法の提供を目的とする。 【解決手段】 放射線写真は透明アダプタを備えた平台
型スキャナで走査される。ディジタル化中に不所望のフ
レアを最小限に抑えるべく画像捕捉中の適正露出を得る
ためテンプレートが使用される。露出レベルはフィルム
に見られる多様な変化を適合させるべく調節される。走
査されるべきプラテン領域を自動的に境界決定するユー
ザインタフェースが設けられ、画像処理は画像毎に適合
される。画像濃淡階調アルゴリズムは電子式ディスプレ
イ等の出力装置にソフトコピー表示する画像を描写する
ため実装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に平台(fla
t-bed)型スキャナを用いる映像システム用のディジタル
データの処理及び捕捉の分野に係る。本発明の主な応用
は、歯科用（歯の）放射線写真フィルムのような小判型
フィルムの自動ディジタル化に関する。
【０００２】
【従来の技術】フィルムのディジタル化は、記録蛍光体
式コンピュータ放射線撮影法（ＣＲ）又は直接的なディ
ジタル画像捕捉法（ＣＣＤ）のようなディジタル放射線
撮影法よりも低コストであり、かつ、実際的である。デ
ィジタル画像捕捉器が無い場合、ハイブリッド式映像シ
ステムは、歯科医と保険会社の双方に便宜であり、低コ
ストの解決法を提供することができる。直接ディジタル
化装置のため非常に重大な設備投資が要求されないなら
ば、歯科開業医は、ディジタル方式によって、業務管理
に関する映像化能力のような、より大きいフォーマット
の像、及び、電子保険請求が行える利点が得られる。ま
た、保険会社は、人手による請求付託に関するオーバー
ヘッドを軽減するため、電子領域に進むように動機付け
られる。
【０００３】米国特許第５，１６４，９９３号明細書及
び第５，６３３，５１１号明細書には、濃淡階調ルック
アップテーブルが概略的に示されている。あらゆるハイ
ブリッド式映像システムにおいて重要なステップは初期
画像捕捉であり、本発明の場合には走査プロセスが該当
する。露出条件は、次のステップにおける画像の劣化が
最小限に抑えられるように画像をできるだけ最適に捕捉
するため、注意深く制御される必要がある。実際上、こ
のことは、望ましくない露出若しくはフレアを制御し、
走査される画像と光学構成部との適切なアライメントを
維持することを意味する。歯科用Ｘ線写真は非常に変わ
りやすい。この変わりやすさは、Ｘ線露光量の変化と放
射線写真の処理の双方に起因する。即ち、歯科用Ｘ線
は、非常に明るい“露出不足”画像から見え方が非常に
暗い“露出過多”画像まで変化する。露出不足の放射線
写真に対するプラテン上の露出が非常に多い場合、例え
ば、捕捉された画像は充分な濃淡値の内容を持たない。
画像捕捉中に考慮される別の重要な点は、ディジタイジ
ング用スキャナのＣＣＤアレイとの整合性を維持するた
めプラテン上の放射線写真を水平方向及び垂直方向で正
確にアライメントすることである。画像が走査中に適切
にアライメントされていない場合、画像の回転が必要と
され、原画像のアスペクト比が変わり得る。望ましくな
いフレア及び画像回転の影響を最小限に抑えるため、暗
いマスクを用いて小さいフィルムを取り囲むテンプレー
トを使用することが望ましい。或いは、画像は、典型的
に歯科開業医の記録保存用のホルダーに収めてもよい。
【０００４】文献には、ディジタル的に画像を捕捉する
多数の方法が記載されている。歯科用放射線写真に特有
であり、或いは、初期画像捕捉が過剰なフレアによって
劣化される可能性がある平台型スキャナ及び透過性アダ
プタを用いる画像捕捉の問題に言及している画像処理、
並びに、歯科用放射線画像の性質に関する特有の情報を
画像処理アルゴリズムに組み込む画像処理が記載されて
いる文献は無い。
【０００５】米国特許第５，３４５，５１３号は、各画
素が濃度値を表すようにディジタル化Ｘ線フィルム画像
のヒストグラム解析に基づく改良された方法を開示す
る。特に、この解析は胸部Ｘ線に関して例示されてい
る。ヒストグラムは、ユニークな局所的特徴を有し、各
特徴は心臓又は肺臓の領域のような解剖学的構造に対応
する。画像は、次に、胸部Ｘ線の解剖学的構造に特有の
区分コントラスト曲線により構成することによって動的
に処理される。この方法は、画像を描写する領域特有情
報を与えるためヒストグラムの特徴に基づく方法である
が、フィルムのディジタル化の問題については記述され
ていない。
【０００６】米国特許第５，２８３，７３６号明細書に
は、ディジタル化された放射線写真画像からの医療診断
のために、所望の各画像エリア毎にキー値を決定するた
め当該画像エリアを閾値処理することによって信号依存
型画像処理を行う手段の必要性が記載されている。所望
の関心のある領域からの画像データは、好ましい濃度範
囲、又は、濃淡階調マップを決定するため使用される。
【０００７】米国特許第５，１７２，４１９号には、Ｘ
線フィルムの露出を補正することによって、画像捕捉、
記憶及び表示装置が画像濃度を改良するため使用できる
ように第２の露出の必要性を回避するシステムが提案さ
れている。このシステムは、フィルムのディジタル化、
記憶、画像処理及びフィルムレコーダのためのフィルム
濃度計を含む。ディジタイザは、各画素毎の光学的濃度
の表現を生成する。放射線写真フィルムの光学的濃度及
び対応した露出を含む参照データ（ＬＵＴ）が記憶され
る。所望のフィルムタイプに対応したルックアップテー
ブルＬＵＴを用いることにより、ディジタル化されたデ
ータは画像の露出を決めるためテーブルと比較され、補
正値が計算され、画素データを変更するため使用され、
その結果として、変換された画素は、改良されたＸ線画
像を生成するハードコピー出力（フィルム）に対し割り
当てることができる。
【０００８】発明の名称“医療放射線フィルム用処理及
びディジタル化装置(Processing and Digitizing Appar
atus for Medical Radiograhic Film)”の欧州特許出願
第９０２００９６９．５号明細書には、露出されたフィ
ルムを処理及びディジタル化する手段が提案され、患者
の情報が保管の目的のため各画像と関連付けられるよう
に従来通りに生成された放射線写真を自動的にディジタ
ル化する方法が提供される。
【０００９】米国特許第５，４８３，３２５号明細書に
は、名刺のような小さい不透明な原画の位置検出及び除
去を容易に行う写真複写機又は電子的平台型スキャナに
取り付け可能なアクセサリフレームが記載されている。
この特許は、透明な原画を複写する際のフレアの問題を
指摘していない。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】放射線写真の処理が制
御される場合に、感度曲線に基づいて対応したディジタ
ル化放射線写真中で見つけられた画素値を調節すること
ができる。この技術は、露出レベル、フィルム及び感度
計についての非常に正確な知識を要求する。本発明にお
いて言及されている歯科医の間では、使用されているフ
ィルムタイプ及びフィルム処理は広範囲で変化するの
で、この技術はディジタル化された歯科用フィルムに対
し実施することができない。
【００１１】本発明は、上記の従来技術の問題点の解決
を目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの特徴によ
れば、歯科用放射線写真のような小判型フィルム用の画
像依存型ハイブリッド式映像システムが提供される。本
発明は二つの段階を有する。第１の段階は、平台型スキ
ャナ上の歯科用放射線写真のような小判型フィルムを走
査することである。第２の段階はソフトコピー表示用の
ディジタル化画像を処理することである。
【００１３】第１の段階は画像に依存した捕捉を含む。
これには二つのコンポーネントがある。最初に、画像テ
ンプレート若しくはフィルムホルダーを用いて、プラテ
ンエリアが前走査される。この前走査に続いて、望まし
い画像エリアだけに境界を定めることにより走査される
べき画像が自動的に検出される。歯科用放射線写真のア
プリケーションの場合、サイズ０、１、２、３又は４の
歯科用フィルム用に寸法を定められたアパーチャを含む
テンプレートは、例えば、プラテン上に載せられ、歯科
用放射線写真がテンプレートのアパーチャ内に置かれ
る。これは、走査中に望ましくないフレアを最小限に抑
えるため行われる。前走査されたプラテンの画像はビデ
オディスプレイ（例えば、ＣＲＴ）上でユーザに提示さ
れ、（更に）ディジタル化されるべき画像がディスプレ
イ上で選択される。テンプレートのアパーチャの正確な
寸法及び位置が解る場合、ユーザの選択点から最も近い
開放領域の場所が走査されるべき画像を定義する。テン
プレートが使用されないか、若しくは、正確な寸法が解
らない場合に、歯科用ホルダーを使用できるようにする
ため、ハフ変換が前走査された画像サイズの先験的な知
識と共に実装される。関心のある走査エリアは自動的に
決定され、前走査によって表現されたような歯科用放射
線写真毎に矩形で境界が定められる。走査時間中の露出
レベルは、一画像毎により良好な画像捕捉条件を与える
ため自動的に調節される。プラテンの所望の画像エリア
は２回走査される。最初の前走査の平滑化されたヒスト
グラムのヒストグラム解析は、画像中で検出されたスキ
ャナコード値の範囲の解析によって最後の走査のため調
節されるべき露出レベルを決定する。
【００１４】平台型スキャナは、最初に、濃度ステップ
のステップ状くさび形を用いて較正される。スキャナに
よって出力されたようなスキャナコード値と、ステップ
状くさび形に含まれる光学的（又は散乱）濃度との間の
関係を与えるルックアップテーブルが構築される。これ
は、スキャナコード値が透過的に出力され、他の非線形
性がスキャナに取り込まれない場合に明示的にモデル化
され得る。光学的濃度から透過率への関係は公知であ
り、指数関数：
【００１５】
【数１】
【００１６】式中、α及びβは較正データの最小二乗フ
ィッティングによって決定される。ルックアップテーブ
ルは上式から明示的に計算されるので、濃度に関して解
法する際に、ディジタル化画像は光学的濃度に関して表
現される。この較正が実行され、関連したルックアップ
テーブルが異なる露出レベル又はスキャナのドエル時間
に対し計算される。光学的フィルム濃度と透過率値の間
の関係は露出の関数であるので、上記の透過率／濃度ル
ックアップテーブルＬＵＴは、露出不足、適正露出、露
出過多の歯科用放射線写真を適合させるため使用され
る。
【００１７】第２の段階は、走査された画像を処理する
段階を含む。対数変換は、データを解析するため、歯科
用Ｘ線フィルムに対する一般化Ｄ−ｌｏｇＥ曲線を用い
て画像に適用される。これにより、解剖学的な関心領域
（ＲＯＩ）を決定するヒストグラムベースの方法が得ら
れるので、濃淡階調ルックアップテーブルを構築するこ
とが可能である。この濃淡階調ルックアップテーブル
は、望み次第で、ディジタル画像をレーザフィルムに書
き込むため使用され得る。最後に、ビデオディスプレイ
上のソフトコピー表示場所に濃淡階調化された画像を提
示するためガンマルックアップテーブルが生成してもよ
い。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好ましい実施形態を詳細に説明する。ここに開示され
た本発明は、平台型スキャナを用いて歯科用放射線写真
のような小判型フィルムを自動的にディジタル化し、画
像毎に（ＣＲＴのような）ビデオディスプレイに描写す
るためディジタル画像を処理する。本発明を実現するシ
ステムの上位レベルの構成が図１に示されている。シス
テムへの入力は歯科用放射線写真（又は他の小判型フィ
ルム）１０である。本発明の出力又は最終的な結果は、
入力画像がＣＲＴ（ビデオディスプレイ）に表示するた
め濃淡階調化された形６０のものである。この処理は概
念的に２段階の処理を含む。
【００１９】第１の段階は、露出制御システム２０と、
画像選択システム３０と、画像捕捉システム４０とを含
む。画像捕捉システム４０は、走査された画像により構
成された中間結果を生成する。ルックアップテーブルＬ
ＵＴがスキャナ４０にダウンロードされている。第２の
段階は画像依存型処理システム５０の段階である。画像
依存型ディジタル化及び処理は以下の解決法を用いて計
算される。
【００２０】図１で参照された露出制御システム２０
は、図２及び３に示されている。入力されたＸ線画像
（図１の歯科用放射線写真１０と図２の歯科用放射線写
真７０は同じ実体を表す）は、システムに対する初期入
力である。この入力画像は、露出制御テンプレート９０
の内側、又は、歯科用放射線写真を収容する任意の形式
の歯科用放射線写真ホルダー内の平台型スキャナのプラ
テン上に載せられる。テンプレート９０は、サイズ０、
１、２、３及び４を含む標準サイズの歯科用放射線写真
を保持するように寸法が定められたアパーチャ９２を含
む。アパーチャ９２の周辺の領域９４は走査中の望まし
くないフレアを最小限に抑えるため不透明である。テン
プレート９０の材料は、理想的には、つや消し仕上げさ
れた黒色がよい。各アパーチャ９２に隣接した場所に
は、テンプレート内でフィルムの向きを適切に決めるた
め、歯科用フィルムのディンプルマーカーを容易に配置
できるようにさせる表示器９が設けられる。フィルムの
向きを適切に定めることを補助するため他の表示を設け
てもよい。
【００２１】テンプレート９０（又はホルダー）を使用
する目的は、透明性のアダプタを備えた平台型スキャナ
の構造に起因して画像捕捉の処理中に発生する望ましく
ないフレアを減少させることである。テンプレート９０
を使用する第２の目的は、スキャナのセンサアレイに対
する歯科用放射線写真の適切な垂直方向及び水平方向ア
ライメントを補助することである。露出制御テンプレー
ト９０は、ディジタル化画像を裏返し、若しくは、回転
する必要性が除去されるように放射線写真を配置する方
法を示す。プラテン全体は、最初に、低解像度で前走査
され、ビデオディスプレイ上で画像選択１００のためユ
ーザに提示される。引き続き、高解像度走査及び処理が
行われる。
【００２２】図８には、同じ歯科用放射線写真について
露出制御テンプレートを用いる場合と用いない場合のヒ
ストグラムによって、本質的ではないフレアが画像捕捉
を変える様子が示されている。画像選択システム（図１
の画像選択システム１００及び図４の画像選択システム
１４０）が図４に示されている。露出制御テンプレート
９０（図３）が使用される場合、放射線写真を保持する
ため配列された全ての矩形９２（図３）の正確な場所は
解っている。この場合、前走査されたプラテンによって
表現されるような選択された放射線画像の内部にあるユ
ーザ選択点は、上記画像の最も近い境界定義用矩形の位
置を見つけるため使用される。このプラテンの領域は次
にディジタル化される。露出制御テンプレート９０が使
用されない場合、若しくは、アパーチャの正確な場所が
不明である場合、放射線写真はテンプレートの歯科用ホ
ルダーに収容され、前走査される。小領域境界定義シス
テム１６０−１９０は、前走査されたプラテン上の選択
された画像の内部にあるユーザ選択点から境界定義用矩
形を決める。所望の画像を含む前走査されたプラテンの
表示された小領域は、更に選択、処理される。閾値処理
された階調度画像が生成され、その結果、小領域１６
０、１７０で検出された垂直方向及び水平方向ラインの
場所を含むアレイを生成するためハフ変換が使用され
る。これを行うための多数の方法は、Ballard, D.H. 及
びBrown, C.M. 著の Computer Vision, Prentice Hall
刊、1982年発行、ページ76-78 、並びに、Abdou, I.D.
著の“Quantitative Methods of Edge Detection”、US
CIPI Report 830、Image Processing Institute、南カ
リフォルニア大学、1978年7 月に記載されている。この
小領域は、エッジ情報及びライン要素の近傍エリアの統
計量を用いて、ハフ配列内で検出された水平方向及び垂
直方向の場所をテストするため探索される。エッジ画像
中で検出された閾値処理されたエッジ画素の標準偏差及
び数が計算される。閾値処理されたエッジの標準偏差及
び個数の規準と適合するハフ配列内の最も近いライン要
素は、水平及び垂直の各方向の境界定義ラインとして選
択される。
【００２３】図５には、歯科用ホルダーに収容されてい
る選択された放射線写真に対するライン検出システムの
出力が示されている。矩形は、所望の解像度でディジタ
ル化されるべき前走査されたプラテンのエリアを定義す
る。図４を参照するに、画像捕捉システム２００は、画
像毎に露出レベルを別々に調節するので（露出決定シス
テム２１０、２２０）、得られた露出調節は、上記画像
をディジタル化するため使用される（走査画像２３０、
２４０）。この結果として、上記画像のＳＮ比を増大す
るため、露出不足の放射線写真の場合には（典型的に
は、ドエル時間に関して実現される）低い露出レベルが
生じ、露出過多の放射線写真をディジタル化する場合に
は高い露出レベルが生じる。これは、選択された画像の
最初の前走査が行われた後、第２の最後の走査の前に実
施される。平滑化されたヒストグラムのヒストグラム解
析は、放射線写真中で検出される背景若しくはアマルガ
ム以外の構造と非常に関連したスキャナコード値の範囲
を判定するため、画像の第１の走査に基づいて行われ
る。
【００２４】図７の（Ａ）乃至（Ｃ）には、露出不足、
適正露出、露出過多の場合の歯科用放射線写真のヒスト
グラムが示されている。アマルガムと関連したスキャナ
コード値を回避するため、重要ではない変化がある場所
で、ヒストグラムの領域の探索における１次微分を考え
る。解析の結果として、解剖学的領域と関連し、歯科用
放射線写真が露出不足、適正露出又は露出過多であるか
否かを判定するため使用される最大スキャナコード値が
得られる。露出レベル又はドエル時間はこれに応じて調
節される。判定された露出レベル又はドエル時間は関連
したルックアップテーブルＬＵＴを有する。ルックアッ
プテーブルＬＵＴは、以下の指数関数を用いる先行のス
キャナの較正によって計算される。
【００２５】
【数２】
【００２６】式中、α及びβは較正データの最小二乗フ
ィッティングから決定され得る。この式は、スキャナコ
ード値と光学的濃度の間の関係を与えるため使用され
る。上記ルックアップテーブルＬＵＴはビット選択を最
大限に生かすため走査時間中にダウンロードしてもよ
い。この放射線写真は、次に、ディジタル化され、画像
処理システム２５０（図４）の入力になる。
【００２７】本発明の第２の段階は、画像処理システム
３３０（図６）と称される。濃度ルックアップテーブル
３１０、３２０がスキャナにダウンロードされていない
場合、これらのルックアップテーブルは濃淡階調ルック
アップテーブルを適用する前に画像処理段階で適用して
もよい。濃淡階調ルックアップテーブル３４０、３５０
は、濃度を表すディジタル値の対数のヒストグラムを解
析することにより計算される。この対数関数は、一般化
歯科用Ｘ線フィルム特性曲線を考慮することにより設定
され、画像内で解剖学的関心のある領域（ＲＯＩ）を検
出すべく平滑化されたヒストグラムのヒストグラム解析
を補助するために、データを更に圧縮する目的のため使
用される。
【００２８】図１１の（Ａ）及び（Ｂ）は、濃度と濃度
の対数の両方を表す画像ヒストグラムを示す図である。
これらのヒストグラムの形状は、単一モーダル、２重モ
ーダル、又は、３重モーダルでもよく、画像内容に依存
する。背景及び多量のアマルガム（例えば、義歯、冠）
の存在は、３重ヒストグラムを生ずる。１次微分及び２
次微分は、ピークと谷の両方、並びに、あらゆる凹部の
点を探索するため解析中に使用される。関心のある領域
（ＲＯＩ）の端点は、ピークが正規化ヒストグラムの閾
値よりも下がる場所でピークと谷の間の距離のパーセン
テージであるように決められる。重要な凹部の点が存在
する場合、凹部と、対数画像内で最小コード値を減算及
び／又は加算する最大値との間の距離の僅かなパーセン
テージを加算することにより、端点は選択される。ヒス
トグラムが単一モーダルであるならば、ＲＯＩはコード
値の値によって決定される。画像の最初のコード値にこ
の領域の僅かなパーセンテージｒを加算することによ
り、ＲＯＩの最初のコード値が得られる。同様に、最後
のコード値からρを減算することにより、ＲＯＩの端点
が得られる。
【００２９】ＲＯＩの最初のコード値は、例えば、咬翼
放射線写真内のエナメル質エリアのような低濃度値の解
剖学的構造を表現するように決定される。ＲＯＩの最後
の値は、歯周骨レベルと放射線写真の背景との間の閾値
の近くに決められる。図６のブロック３４０、３５０に
示されるように、濃淡階調曲線が作成される。区分的非
線形曲線は、直線部分がＲＯＩの開始点及び終了点とし
て決定された２点から延びるように作成され、第１のポ
イントは歯科用画像中で検出されたエナメル質エリアに
対する所望の濃度にマップされ、ＲＯＩの終了点は背景
の近くにある隣接歯間エリアに対する所望の濃度にマッ
プされる。２本の非線形セグメントは、区分的に作成さ
れ、濃淡階調曲線の“つまさき”と“肩”を表す。
【００３０】図６のブロック３６０、３７０には、ＣＲ
Ｔディスプレイ上に表示するため必要なＣＲＴルックア
ップテーブルＬＵＴが示されている。歯科用画像が表示
されない場合、ＣＲＴルックアップテーブルは使用され
ない。濃淡階調ルックアップテーブル３４０、３５０に
よって処理された画像は、レーザフィルム書込み器を用
いてフィルムに書き込むことができる。入力は、濃淡階
調ルックアップテーブル３４０、３５０から出力された
画像である。ＣＲＴルックアップテーブルは、ＣＲＴ又
は他の電子ディスプレイ装置のガンマ値γに関連して生
成される。各モニタは、精密なγを決めるため較正する
ことが可能であり、その際、ＣＲＴ上で検出された輝度
レンジが考慮される。光度計で精密な測定値が得られな
い場合、一般的なガンマ値が決定される（例えば、γ＝
１．８）。文献に記載されているような一般的なＣＲＴ
ルックアップテーブルは、
【００３１】
【数３】
【００３２】によって決定される。図４に示されるよう
に入力された画像２０は、本発明によって出力される最
終的な生成物である濃淡階調画像を生成するため処理さ
れる。図６に示された濃淡階調画像３８０、３９０の実
体は、図１に示された濃淡階調画像６０と同じである。
【００３３】
【実施例】図９の（Ａ）及び（Ｂ）には、本発明によっ
て出力されるような処理された放射線写真画像と、デフ
ォルト設定値が変更されずにディジタル化された同じ放
射線写真画像とが対比されている。図１０の（Ａ）及び
（Ｂ）には、夫々、図９の（Ａ）及び（Ｂ）のディジタ
ル画像のヒストグラムが示されている。
【００３４】上記の通り歯科用放射線写真に関して本発
明の説明を行ったが、他のタイプの放射線写真又は小判
型フィルムが本発明の走査段階で使用できることは明ら
かである。また、本発明の画像処理の面は、画像のソー
スとは無関係にあらゆる種類のディジタル画像に適用で
きることが明らかである。本発明は、特に、ある種の好
ましい実施例を参照して詳述されているが、本発明の精
神及び範囲を逸脱することなく種々の変更及び置換が行
えることを理解する必要がある。
【００３５】
【発明の効果】本発明の技術は、システムに入力された
各画像を走査中の露出を調節することにより捕捉し、デ
ィジタル放射線画像用の画像依存型処理方法を提供す
る。開示した発明は、平台型スキャナのプラテン上でデ
ィジタル化中に露出を自動的に制御、調節する能力があ
る。これは、歯科用放射線写真中で検出された光学的濃
度がスキャナのダイナミックレンジと近い場合に重要で
ある。露出の増加は、濃度が高い場合にＳＮ比を高め
る。本発明の技術は、走査処理中の平台型スキャナ上の
フレアを減少させ、前走査されたプラテンから単一の選
択画像を自動的に決定し、次に、ＣＲＴ上に描写するた
め画像を処理することにより、画像捕捉の露出要求条件
を別々に適合させる。また、本発明の技術は、歯科用放
射線写真中で検出された種々の解剖学的構造と関連した
所望の濃度値に関する特定の情報を適用し、この情報を
画像処理段階中に使用する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を実施するシステムの全体的な略構成図
である。
【図２】本発明の画像捕捉システムへの入力を生成する
第１の段階である図１の露出制御システム２０を示す図
である。
【図３】図２の露光制御テンプレートの詳細説明図であ
る。
【図４】露光制御テンプレートの代わりに、歯科用放射
線写真が歯科用ホルダーに分類され、ディジタル化のた
めプラテン上に載せられる図１の画像選択システム３０
の詳細を示すブロック図である。
【図５】プラテン中の定義された小領域だけがディジタ
ル化されるように、ユーザ定義点が境界を定義する矩形
を決定するため使用される図１の画像選択システム３０
からの出力を示す図である。
【図６】図１の画像処理システム５０内の全体的な段階
を示すブロック図である。
【図７】（Ａ）乃至（Ｃ）は、露出不足画像、適正露出
画像、露出過多画像の３種類の露出クラスの場合の夫々
の歯科用放射線写真と関係したスキャナコード値ヒスト
グラムを示す図である。
【図８】露光制御テンプレートを用いる方法と、露光制
御テンプレートを用いない方法の２種類の方法でディジ
タル化された単一の歯科用放射線写真のヒストグラムを
示す図である。
【図９】（Ａ）及び（Ｂ）は、夫々、本発明を用いてデ
ィジタル化された場合の歯科用放射線写真の例、及び、
スキャナのデフォルト設定値だけを用いてディジタル化
された場合の歯科用放射線写真の例を示す図である。
【図１０】（Ａ）及び（Ｂ）は、夫々、図９の（Ａ）及
び（Ｂ）で検出されたディジタル化画像のヒストグラム
を表す図である。
【図１１】（Ａ）は光学的濃度の値を表すディジタル画
像のヒストグラムであり、（Ｂ）は濃度値に対数関数を
適用した値を表すディジタル画像のヒストグラムであ
る、二つのディジタル化歯科用放射線画像のヒストグラ
ムを示す図である。
【符号の説明】
１０ 歯科用放射線写真 ２０ 露出制御システム ３０ 画像選択システム ４０ 画像捕捉システム ５０ 画像依存型処理システム ６０ ＣＲＴ用濃淡階調画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｎ 1/00 Ｇ０６Ｆ 15/68 ３１０Ｊ (72)発明者 ルイス ポール マシ アメリカ合衆国，ニューヨーク 14526, ペンフィールド，ヒドゥン・メドウズ ４

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 小判型フィルムを画像に依存してディジ
    タル化し、得られたディジタル画像を処理し、出力表現
    するため上記ディジタル画像を描写する方法において、 プラテンを有する平台型ディジタル化スキャナの前走査
    の際に、上記プラテンに載せられた小判型フィルムをデ
    ィジタル化し、フレアを減少させるべく上記フィルムを
    適切な材料で取り囲むため、フィルムが収められるアパ
    ーチャを有する不透明露出テンプレート又は他の手段を
    使用し、 上記前走査された画像をディスプレイに表示し、上記前
    走査された画像から更に処理されディジタル化されるべ
    き画像を選択するため上記ディスプレイ上に境界定義用
    矩形を生成する画像選択システムを使用し、 第２の走査の際に上記選択された前走査された画像をデ
    ィジタル化するため、上記選択された各前走査された画
    像の平滑化されたヒストグラムのヒストグラム解析によ
    って露出調節量を自動的に決定し、 出力装置による表現用の画質の向上した画像を生成する
    ため上記選択された各ディジタル化画像を処理する段階
    を含む方法。
  2. 【請求項２】 上記ディジタル化画像を処理する段階
    は、上記選択された各ディジタル化画像を、上記画像中
    の関心のある領域に基づく濃淡階調ルックアップテーブ
    ルを用いて処理する段階を含む、請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 上記出力装置は電子式ディスプレイであ
    り、 上記ディジタル化画像を処理する段階は、上記選択され
    た各ディジタル化画像を、上記電子式ディスプレイ用の
    ガンマ値ルックアップテーブルを用いて処理する段階を
    含む、請求項２記載の方法。
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