JPH11168000A - 電磁波発生方法及び電磁波発生装置 - Google Patents
電磁波発生方法及び電磁波発生装置Info
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- JPH11168000A JPH11168000A JP33448697A JP33448697A JPH11168000A JP H11168000 A JPH11168000 A JP H11168000A JP 33448697 A JP33448697 A JP 33448697A JP 33448697 A JP33448697 A JP 33448697A JP H11168000 A JPH11168000 A JP H11168000A
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Abstract
波を発生させ、かつ著しく指向性の良い電磁波を発生す
る装置並びに方法を提供する。 【解決手段】 時間的に変動する磁界を発生させる電磁
石、前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回
する円環状の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビ
ームの周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘
導加速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回
する電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生
させる構成にした。
Description
の短い電磁波を大強度で発生させる小型の電磁波発生装
置に関するものである。
「加速器科学(パリティ物理学コース)1993年、4
1頁」に記載されている従来のベータトロンを利用した
電磁波発生装置の概略構成図である。図11において、
1011は主磁極、1012はコイル、1013はフラ
ックス磁極、1014はヨーク、1015は真空ダク
ト、1016は電子銃、1017はターゲット、101
8は交流電源、1019は電子軌道をずらす補正コイル
である。また、図12において、1016は電子銃、1
017はターゲット、1015は真空ダクト、1021
はX線である。従来の電磁波発生装置は、1016の電
子銃で電子を発生させ、真空ダクト1015中を電子ビ
ームを周回させる。ヨーク1014、主磁極1011、
コイル1012で構成された電磁石に交流電源1018
から電流を供給し、真空ダクト1015上に時間的に変
動する磁界を発生させる。その結果、真空ダクト中にビ
ームの進行方向に電界が発生し、その電界により電子を
加速する。加速された電子は電子軌道1019をずらす
補正コイルを励磁することで、外側に軌道が変化させら
れ、ターゲット1017に衝突する。ターゲットに衝突
した電子ビームはエネルギーを失い、ターゲット中や真
空ダクトに衝突して失われる。電子がターゲットに衝突
すると、制動放射により電磁波を放出する。その電磁波
をダクト外へ取り出して主としてX線を透視等に利用す
る。
the 1GeV Synchrotron Radiation Source at SORTEC, P
roceedings of 7th Symposium on Accelerator Science
and Technology,1989, P7(第7回加速器科学と技術の
シンポジウム、7頁)」に記載されている従来の電磁波
発生装置(放射光発生装置)の平面図である。図におい
て、1031は電子ライナック、1032はブースター
シンクロトロン、1033は蓄積リング、1034はS
Rビームラインである。従来の電磁波発生装置は、電子
ライナック1031の電子銃で電子を発生させ、初期加
速を行い、ブースターシンクロトロン1032でさらに
電子を加速し、蓄積リング1033内で数時間から数1
0時間に渡って電子を蓄積する。
接線方向に強力な電磁波を放出する。この電磁波はシン
クロトロン放射光と呼ばれる。非常に強力で指向性のあ
る光であるので、物性研究や加工の光源として用いられ
ている。
1)の様な電磁波発生装置では、発生する電磁波の量が
少ないといった問題があった。よって、電磁波発生手段
は、電子ライナックで発生した電子ビームを重金属のタ
ーゲットに当てる装置が主流となり従来の電磁波発生装
置は用いられなくなった。また、従来例1の様な装置は
重金属のターゲットと電子ビームの相互作用が非常に大
きく、そこから発生する電磁波は広がったビームとなっ
て利用分野が制限されていた。
生装置では、装置が非常に大きく、高価であるといった
問題があった。特に数10keV以上のX線を利用する
為には、電子を5GeV〜8GeV程度に加速する必要
があり、装置は数100億円から1000億円程度とな
り、また、維持費も年間数10億円程度が必要であっ
た。
なされたものであり、従来例1の装置より数桁から数1
0桁の強い電磁波を発生させる方法並びに装置を提供す
るものである。また、従来例1の装置と比べて著しく指
向性の良い電磁波を発生する装置を提供するものであ
る。更に、従来例2の装置と比べて格段に安価な装置を
提供するものである。
る電磁波発生装置は、時間的に変動する磁界を発生させ
る電磁石、前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビーム
が周回する円環状の真空ダクト、電子発生手段、および
電子ビームの周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む
円形誘導加速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設
し、周回する電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁
波を発生させる構成のものである。
は、第1の構成の電磁波発生装置において、前記周回す
る電子ビームの進行方向に主成分を持つ磁界を発生させ
る磁界発生手段を有するものである。
は、第1の構成または第2の構成の電磁波発生装置にお
いて、水平方向と垂直方向のビームサイズを変える磁界
発生手段を有するものである。
は、第1の構成〜第3の構成のいずれかの電磁波発生装
置において、前記薄膜またはその集合体を電子ビームの
周回軌道に沿って複数個配設したものである。
は、第1の構成〜第4の構成のいずれかの電磁波発生装
置において、前記電磁石のハーモニック成分を発生させ
る磁界発生手段を有するものである。
は、第1の構成〜第5の構成のいずれかの電磁波発生装
置において、前記電磁石の磁場強度をビームの進行方向
に沿って周期的に変化させる磁界発生手段を有するもの
である。
は、第1の構成〜第6の構成のいずれかの電磁波発生装
置において、電磁波検出手段を配設し、前記手段で検出
される電磁波の強度に応じて、前記電磁石または前記軌
道変更手段の磁界強度を変化させるようにしたものであ
る。
は、時間的に変動する磁界を発生させる電磁石、前記電
磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回する円環状
の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビームの周回
軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘導加速器内
に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回する電子ビ
ームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生させるもの
である。
施の形態を図について説明する。図1は本発明の実施の
形態1による電磁波発生装置の模式図である。本装置は
ベータトロンを基にしており、図において、11はメイ
ンコイル(主コイル)、12はリターンヨーク、13は
主磁極、14はフラックス磁極、15は真空チェンバ、
16は電子銃、17は薄膜、18は補正コイルである。
る薄膜の概念図である。図2(a)は1枚の薄膜を用い
た場合であり、図2(b)は複数枚の薄膜を用いた場合
である。
電子ビームの運動を説明する図である。図において、1
6は電子銃、17は薄膜、15は真空チェンバ、31は
薄膜から発生するX線、32は加速中の平衡軌道、33
は薄膜に衝突中の平衡軌道である。
電子を発生させ、真空ダクト15中を電子ビームを周回
させる。主コイル11、リターンヨーク12、主磁極1
3、フラックス磁極14で構成された電磁石により、真
空チェンバ15中に時間的に変動する磁界を発生させ
る。その結果、真空ダクト中にビームの進行方向に誘導
電界が発生し、その電界により電子が加速される。加速
された電子は電子軌道をずらす補正コイル18を励磁す
ることにより、内側に(内側が望ましいが外側でも可能
である)軌道を変化させ、17の薄膜に衝突させる。1
7の薄膜に衝突した電子ビームは、運動エネルギーの一
部を失う。失ったエネルギーは、誘導電界により一部が
補われるが、1ターンで得られるエネルギーは、数ke
V〜数10keV程度であるので、だんだん軌道は内側
に移動し、最終的にはチェンバ等に衝突し失われる。し
かしながら、薄膜の厚さを数ミクロンmから数10ミク
ロンm程度にした場合には、電子は数10ターンから数
1000ターン周回することになる。電子が薄膜に衝突
する度に、制動放射により電磁波を放出するので大強度
の電磁波を取り出すことができる。その電磁波をダクト
外へ取り出して利用する。通常の厚いターゲットに衝突
させて電磁波を発生させると、発生する電磁波の大部分
はターゲット内で吸収され、さらに多重散乱により、放
射角は広がる。これに対して本発明の電磁波発生装置は
ターゲット内で吸収される電磁波が少なく、また、多重
散乱も少ないので多量の電磁波を取り出すことが可能で
ある。なお、補正コイルを励磁し軌道を変化させ、薄膜
に電子が衝突しはじめた時には、ベータトロン条件を崩
し電子の周回数がなるべく多くなる様にビーム周回部の
磁場強度と、フラックス磁極14の磁場強度の比を調整
する必要がある。
3を用いて更に詳しく説明する。電子銃16から出た電
子ビームは、加速中の平衡軌道32の周囲を振動しなが
ら加速される。具体的には、電子は平衡軌道32より少
し外側の半径位置に入射される。電子がその軌道に対し
て接線方向に入射されるが、ベータトロン条件を満たし
ていないのでエネルギー拾得が少なく、磁場が上昇する
に従って平衡軌道32に近づいていく。加速電流値を増
加させる為には、電子銃の位置、磁極の磁場強度の最適
調整が必要である。加速後に、加速中の平衡軌道32か
ら薄膜に衝突中の軌道33に軌道を移す必要がある。そ
の手法にはいろいろな手法がある。例えば、図1のフラ
ックス磁極14に巻いた補正コイル18にパルス電流を
流すことでベータトロン条件を瞬間にくずして軌道を薄
膜33に衝突中の平衡軌道上に近づける。薄膜に衝突す
ると制動放射により薄膜から電磁波31(主としてX
線)が放射される。X線を放射することにより、電子は
運動エネルギーの一部を失うので、軌道が若干内側へと
シフトする。周回中に誘導電場で再び加速を受けるが、
一般にベータトロン条件からずれてしまっており、また
1周当たりの加速エネルギーは最大でも数10keV以
下であるので、ビームは周回毎にエネルギーを失いなが
ら内側にシフトしていきやがて真空チェンバに衝突し失
われる。失われるまでに電子は数回転から数1000回
転し、その間電磁波を出し続ける。薄膜が薄いので薄膜
中で減衰する電磁波の量は少なく、大強度の電磁波を発
生させることが可能である。また、薄膜中では多重散乱
が少なく、出てくる電磁波は相対論の影響で光速近くで
放射される電磁波の特徴である前方放射が主となり、ビ
ーム方向に集中した領域に放射される。また、図2
(b)のように薄膜17を複数枚の薄膜の積層体とした
場合はトランジションラディエーションの原理により限
定された波長域内で強度の大きい電磁波を発生すること
ができる。
2による電磁波発生装置の模式図であり、電磁波発生装
置のビーム進行方向に対する垂直な面の断面を示してい
る。図において、41はフラックス磁極、42は主コイ
ル、43はビームの進行方向磁場を発生させるBsコイ
ル、44は主磁極、45は真空ダクトである。電子銃で
発生したビームは、主磁極44の働きで、真空ダクトの
ビーム進行方向に作られる誘導電界により加速される。
その時には、ベータトロン振動をしながら、真空ダクト
中を安定に周回する。本発明の電磁波発生装置は大電流
の電子を加速するので、低エネルギー時には空間電荷効
果の影響で集束力が弱くなり、ある閾値以上の電流を加
速することができなくなる。それを防止する為に、Bs
コイル43を配置する。Bsコイル43はビーム進行方
向の磁場を発生するので、ベータトロン振動を行う電子
ビームの垂直方向の集束力を強くする働きをする。ビー
ム進行方向の磁場があると、ビームはその磁束線に巻き
付く様な運動をしながら、真空ダクト内を周回するの
で、より集束作用が大きくなる。この集束力の増大によ
って、大電流の電子ビームを加速することが可能とな
り、結果的に大強度の電磁波を発生させることが可能と
なる。
3による電磁波発生装置の模式図であり、電磁波発生装
置のビーム進行方向に対する垂直な面の断面を示してい
る。図において、51は真空ダクト、52は加速されて
いる時の電子ビームの断面、53は補正コイル(スキュ
ー4極磁場発生)である。
ト中の平衡軌道上を周回する。正確には平衡軌道の近傍
を振動しながら周回する。その振動振幅の大きさから周
回する電子ビームのビームサイズが決まる。大電流加速
を行う場合、ビームサイズが小さいと空間電荷効果によ
りビームが失われやすくなる。よって、本発明の電磁波
発生装置では、補正コイル53によりスキュー4極磁場
を発生させ、水平方向と垂直方向のビームサイズを調整
できる構成とした。それぞれのエネルギーで最適なビー
ムサイズとなる様に、補正コイル53の電流値を変化さ
せる。それにより、大電流の電子ビームを加速すること
が可能となり、結果的に、大強度の電磁波を発生させる
ことが可能となる。
4による電磁波発生装置の軌道平面上の模式図である。
図において、60は真空ダクトの内壁、61は真空ダク
トの外壁、62は真空ダクト内に設置された薄膜、63
は薄膜へ衝突させる為に図1の補正コイル18を励磁し
た後の電子ビームの軌道、64は薄膜から発生した電磁
波である。
ターゲットに衝突させる為に電子ビームの軌道を変化さ
せ、ターゲットを通過した電子ビームがターゲットより
後方でさらに周回を続けることができなかった。よっ
て、X線は一カ所からしか発生させることができなかっ
た。一方、本発明では、薄膜通過後の電子ビームは、そ
の後も周回可能であるので、薄膜を図6の62の様にリ
ング中の複数箇所に設置することにより複数箇所で電磁
波を発生させることが可能となる。
5による電磁波発生装置の軌道平面上の模式図である。
図において、71は真空ダクトの外壁、72は真空ダク
ト内に設置された薄膜、73は加速中の電子の平衡軌
道、74はハーモニックコイル、75は電子銃、76は
ビーム位置モニタである。
ら50keV程度の低エネルギーで電子ビームを電子銃
75から発生させ、加速を行う。ハーモニック磁場と
は、電磁波発生装置中の電子ビームの平衡軌道に沿って
磁場をフーリエ変換した時の磁場の展開成分である。例
えば、1次の展開成分を1次のハーモニック磁場(ファ
ーストハーモニック磁場)と呼ぶ。低エネルギーでは
0.1ガウス程度のファーストハーモニック磁場の影響
で容易に軌道が変移する。また、大電流を蓄積するの
で、空間電荷の影響でビームを集束する力が非常に弱く
なる。その様な状態での運動では真空ダクト71内を周
回する電子の平衡軌道73の回転中心のずれが最も問題
となる。よって、本発明では加速中のビーム位置をビー
ム位置モニタ76で検出し、回転中心が平衡軌道73の
回転中心からずれた場合には、ハーモニックコイル74
を励磁して回転中心を戻すフィードバック制御を行う。
それにより大電流の電子ビームを安定に高エネルギーま
で加速でき、大強度の電磁波を発生することが可能とな
る。
6による電磁波発生装置の軌道平面上の模式図である。
図において、81は真空ダクトの外壁、82はポールチ
ップ磁極、83の点線は加速中の電子の平衡軌道、84
はフラックス磁極、85はリターンヨークである。
側81の上下に配置する。図の様に複数個配置(図では
4つ)することにより加速中の電子の平衡軌道83上の
磁場強度が周期的に変化することになる。ポールチップ
磁極82がない場合には、加速中の電子の平衡軌道83
は殆ど円であるが、例えば図の様に4つのポールチップ
磁極があると、ポールチップ磁極がある部分の磁場強度
が強い部分の偏向半径は短くなり、ポールチップ磁極が
ない部分の偏向半径は大きくなる。結果的に平衡軌道は
円軌道が4角形に歪んだ様な軌道となる。そして、ポー
ルチップ磁極に入る位置と出る位置で電子ビームは集
束、発散作用を受け、全体としてのビームの集束力はポ
ールチップ磁極が無い場合よりも強くなる。よって、大
電流の電子ビームを加速でき、結果的に多量の電磁波を
発生する装置が可能となる。
7による電磁波発生装置の軌道平面上の模式図である。
図において、91は真空ダクトの外壁、92は真空ダク
ト内に設置された薄膜、93は薄膜に衝突している際の
電子の平衡軌道、94はハーモニックコイル、95は補
正コイル、96はフラックス磁極、97はX線強度モニ
ター、98は信号処理回路である。
定の電磁波を発生させることが望ましい。よって、本発
明の電磁波発生装置ではX線強度モニター97で電磁波
の強度を測定し、その値が一定となる様なフィードバッ
ク制御を実施する。具体的には、加速された電子は96
のフラックス磁極の周囲に配置された、補正コイル95
を励磁することで、薄膜に衝突する際の平衡軌道93に
電子ビームの平衡軌道をシフトさせる。そして、薄膜9
2に衝突した電子は電磁波を発生する。発生した電磁波
はX線強度モニタ97でその強度を測定する。そしてそ
の強度を信号処理回路98に導き、信号処理を行う。そ
して、発生する電磁波の強度が一定となる様に補正コイ
ル95やハーモニックコイル94の電流値を変化させ
る。
法、及び電磁波発生装置から発生する電磁波の強度を概
略計算で見積もった結果を図10に示す。比較のため、
代表的な放射光(SR)装置のスペクトルも同時に示
す。計算は以下の条件で行った。 1)入射繰り返し数60Hz 2)ピーク電流値 10A 3)薄膜、カーボン、厚さ10ミクロン 4)周回数100ターン 図の縦軸は電磁波の強度を表す。図からわかる様に特に
短波長側(図では高エネルギー側)でSR装置を凌ぐ強
度の電磁波が発生できることがわかる。例えばUVSO
Rは全体で2500m2 程度の大きさなのに比較して、
本発明の電磁波発生装置は本体は1m2 以下、電源等全
て含めて2m2 程度である。
ジション・ラディエーションの原理により、モノクロ化
された電磁波が非常に強い強度で発生する。その場合の
強度は積層数の2乗に比例するので、さらに大強度の電
磁波が得られると考えられる。
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
によれば、時間的に変動する磁界を発生させる電磁石、
前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回する
円環状の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビーム
の周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘導加
速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回する
電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生させ
る構成にしたので、電子が薄膜に衝突する度に、制動放
射により電磁波を放出するので大強度の電磁波を取り出
すことができる。また、薄膜が薄いので薄膜中で減衰す
る電磁波の量は少なく、大強度の電磁波を発生させるこ
とが可能である。更に、薄膜中では多重散乱が少なく、
出てくる電磁波は相対論の影響で光速近くで放射される
電磁波の特徴である前方放射が主となり、絞られた領域
に放射される。
によれば、第1の構成の電磁波発生装置において、前記
周回する電子ビームの進行方向に主成分を持つ磁界を発
生させる磁界発生手段を有するようにしたので、大電流
の電子ビームを加速することが可能となり、結果的に大
強度の電磁波を発生させることが可能となる。
によれば、第1の構成または第2の構成の電磁波発生装
置において、水平方向と垂直方向のビームサイズを変え
る磁界発生手段を有するようにしたので、大電流の電子
ビームを加速することが可能となり、結果的に大強度の
電磁波を発生させることが可能となる。
によれば、第1の構成〜第3の構成のいずれかの電磁波
発生装置において、前記薄膜またはその集合体を電子ビ
ームの周回軌道に沿って複数個配設したので、複数箇所
で電磁波を発生させることが可能となる。
によれば、第1の構成〜第4の構成のいずれかの電磁波
発生装置において、前記電磁石のハーモニック成分を発
生させる磁界発生手段を有するようにしたので、大電流
の電子ビームを加速することが可能となり、結果的に大
強度の電磁波を発生させることが可能となる。
によれば、第1の構成〜第5の構成のいずれかの電磁波
発生装置において、前記電磁石の磁場強度をビームの進
行方向に沿って周期的に変化させる磁界発生手段を有す
るようにしたので、大電流の電子ビームを加速すること
が可能となり、結果的に大強度の電磁波を発生させるこ
とが可能となる。
によれば、第1の構成〜第6の構成のいずれかの電磁波
発生装置において、電磁波検出手段を配設し、前記手段
で検出される電磁波の強度に応じて、前記電磁石または
前記軌道変更手段の磁界強度を変化させるようにしたも
ので、一定強度の多量の電磁波を発生することが可能と
なる。
によれば、時間的に変動する磁界を発生させる電磁石、
前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回する
円環状の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビーム
の周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘導加
速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回する
電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生させ
るようにしたので、電子が薄膜に衝突する度に、制動放
射により電磁波を放出するので大強度の電磁波を取り出
すことができる。また、薄膜が薄いので薄膜中で減衰す
る電磁波の量は少なく、大強度の電磁波を発生させるこ
とが可能である。更に、薄膜中では多重散乱が少なく、
出てくる電磁波は相対論の影響で光速近くで放射される
電磁波の特徴である前方放射が主となり、絞られた領域
に放射される。
の模式図である。
概念図である。
するための図である。
の模式図である。
の模式図である。
の軌道平面上の模式図である。
の軌道平面上の模式図である。
の軌道平面上の模式図である。
の軌道平面上の模式図である。
装置の概略構成図(立断面図)である。
装置の概略構成図(平面図)である。
の平面図である。
リターンヨーク、13,44,1011 主磁極、1
4,96 フラックス磁極、15 真空チェンバ、1
6,75,1016 電子銃、17 薄膜、18,5
3,95 補正コイル、31 薄膜から発生するX線、
32 加速中の平衡軌道、33 薄膜に衝突中の電子ビ
ームの平衡軌道、41,84,1013 フラックス磁
極、43 ビームの進行方向磁場を発生させるBsコイ
ル、45,51,1015 真空ダクト、52 加速さ
れている時の電子ビームの断面、60 真空ダクトの内
壁、61,71,81,91 真空ダクトの外壁、6
2,73,92 真空ダクト内に設置された薄膜、63
電子ビームの軌道、64 薄膜から発生した電磁波、
73加速中の電子の平衡軌道、74,94ハーモニック
コイル、76 ビーム位置モニタ、82 ポールチップ
磁極、83 加速中の電子の平衡軌道、93 薄膜に衝
突している際の電子の平衡軌道、97 X線強度モニタ
ー、98 信号処理回路、1012 コイル、1014
ヨーク、1017 ターゲット、1018 交流電
源、1019 電子軌道をずらす補正コイル、1021
発生するX線、1031 電子ライナック、1032
ブースターシンクロトロン、1033 蓄積リング、
1034 SRビームライン。
Claims (8)
- 【請求項1】 時間的に変動する磁界を発生させる電磁
石、前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回
する円環状の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビ
ームの周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘
導加速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回
する電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生
させることを特徴とする電磁波発生装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の電磁波発生装置におい
て、前記周回する電子ビームの進行方向に主成分を持つ
磁界を発生させる磁界発生手段を有する電磁波発生装
置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の電磁波発
生装置において、水平方向と垂直方向のビームサイズを
変える磁界発生手段を有する電磁波発生装置。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
電磁波発生装置において、前記薄膜またはその集合体を
電子ビームの周回軌道に沿って複数個配設したことを特
徴とする電磁波発生装置。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
電磁波発生装置において、前記電磁石のハーモニック成
分を発生させる磁界発生手段を有する電磁波発生装置。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
電磁波発生装置において、前記電磁石の磁場強度をビー
ムの進行方向に沿って周期的に変化させる磁界発生手段
を有することを特徴とする電磁波発生装置。 - 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
電磁波発生装置において、電磁波検出手段を配設し、前
記手段で検出される電磁波の強度に応じて、前記電磁石
または前記軌道変更手段の磁界強度を変化させることを
特徴とする電磁波発生装置。 - 【請求項8】 時間的に変動する磁界を発生させる電磁
石、前記電磁石の磁極を包囲し内部を電子ビームが周回
する円環状の真空ダクト、電子発生手段、および電子ビ
ームの周回軌道を移動させる軌道変更手段を含む円形誘
導加速器内に、薄膜または薄膜の集合体を配設し、周回
する電子ビームを複数回薄膜を通過させ、電磁波を発生
させることを特徴とする電磁波発生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33448697A JP3456132B2 (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 電磁波発生方法及び電磁波発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33448697A JP3456132B2 (ja) | 1997-12-04 | 1997-12-04 | 電磁波発生方法及び電磁波発生装置 |
Publications (2)
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