JPH11167733A - 光ディスク装置及び光ディスク - Google Patents

光ディスク装置及び光ディスク

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JPH11167733A
JPH11167733A JP10255581A JP25558198A JPH11167733A JP H11167733 A JPH11167733 A JP H11167733A JP 10255581 A JP10255581 A JP 10255581A JP 25558198 A JP25558198 A JP 25558198A JP H11167733 A JPH11167733 A JP H11167733A
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惠昭 古川
Kenichi Nishiuchi
健一 西内
Takashi Ishida
隆 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクのガイド溝の深さが変わっても、
目的とするグルーブトラックあるいはランドトラックを
正しく走査することができる光ディスク、及び光ディス
ク装置を提供する。 【解決手段】 凹凸状のガイド溝を設けた基板に記録薄
膜を備えた光ディスクにレーザ光を照射する収束光学系
と、前記収束光学系により収束されたレーザ光が前記ガ
イド溝の凸部又は凹部を走査するように制御するトラッ
キング制御手段とを備えた光ディスク装置であって、前
記トラッキング制御手段は、前記ガイド溝の深さに応じ
てトラッキング極性を反転するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に形成され
た材料薄膜にレーザービーム等の高エネルギービームを
照射することにより高密度の信号を記録、再生する光デ
ィスク装置及び光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の記録再生消去が可能な光デ
ィスクや、この光ディスクを記録再生する光ディスク装
置が商品化されている。さらに高画質の動画を記録再生
することが可能な高密度の書換型の光ディスクや光ディ
スク装置の研究開発が活発に行われている。
【0003】書換型の光ディスクとしては、ディスク形
状をした基板上に、例えばGe−Sb−TeやIn−S
e等のカルコゲナイド薄膜等を備えた相変化光ディスク
が知られている。また、Fe−Tb−Co等の金属薄膜
を記録層として備えた光磁気記録媒体が知られている。
【0004】相変化光ディスクでは、例えば、上記相変
化材料からなる記録薄膜層に集光したレーザビームを照
射し、照射部を局部的に所定の温度に加熱する。照射部
分は、到達温度が結晶化温度以上になれば結晶の状態に
転換し、融点を越え溶融した後急冷すればアモルファス
状態に転換する。アモルファス状態、結晶状態のいずれ
かを記録状態、消去状態(未記録状態)と定義し、情報
信号に対応させたパターンで形成することで、可逆的な
情報の記録または消去が行なわれる。結晶状態とアモル
ファス状態とでは光学的な特性が異なり、この特性差を
利用して、反射率変化、あるいは透過率変化として光学
的に検出することで信号を再生することができる。
【0005】光磁気記録媒体では、例えば、光磁気記録
薄膜に集光したレーザビームを照射し、局部的に所定の
温度に加熱する。加熱と同時に磁界を加え、光磁気記録
薄膜の磁化方向を情報に応じて反転させることによっ
て、情報の記録または消去が行われる。
【0006】上記のような光ディスクでは、予め凹凸状
のガイド溝(以下ガイドトラックと呼ぶことがある。)
が基板に刻まれ情報トラックが形成されている。凹凸状
のガイド溝のうち、光の入射側に対して、近い方をグル
ーブと呼び、遠い方をランドと呼ぶ。グルーブもしくは
ランドにレーザ光を集光させ、走査することによって、
情報信号の記録もしくは再生が行われる。この情報信号
は、ユーザ自身で記録できるという意味で、ユーザデー
タと呼ぶ。
【0007】現在市販されている一般的な光ディスクに
おいては、グルーブもしくはランドのどちらか一方にの
み情報信号が記録され、他方は隣り合うトラックを分離
する、ガードバンドとなっている。
【0008】さらに、光ディスクの記録容量を増加させ
る手段として、特公昭63−57859号公報にあるよ
うに、グルーブトラックとランドトラックの両方に情報
信号を記録して、トラック密度を大きくするという技術
がある。
【0009】さらにトラック密度を大きくするために、
上記のランドトラックとグルーブトラックの両方に情報
を記録しながらガイドトラックのトラックピッチを小さ
くする手法がある。この場合、レーザ光により昇温され
たトラックの熱が隣接トラックに伝達するのを遮断する
ために、ガイド溝を深くする技術がある。
【0010】一方、書き換え型の光ディスクにおいて
は、媒体上の位置情報などを表すアドレス信号を凹凸状
のピットとして予め記録しておく必要がある。このアド
レス信号の記録手段としては、例えば特開平6−176
404号公報に示されている中間アドレス法が提案され
ている。
【0011】以下、図を参照しながら、光ディスクから
情報を読みとるための光ビームのトラッキング制御方法
について説明する。
【0012】図7は従来の光ディスク装置の概要を示す
ブロック図である。光ディスク500上に情報トラック
501が形成されている。
【0013】図8は情報トラック501の拡大図であ
る。情報トラック501は、グルーブトラック606及
びランドトラック607とからなり、情報を記録するデ
ータ領域602、及び情報トラックの位置情報等を記録
したアドレス部(識別信号領域)601を有する。グル
ーブトラック606とランドトラック607は、トラッ
クピッチTpの間隔で交互に配される。アドレス部(識
別信号領域)601には突起又は窪みからなるプリピッ
ト604が形成され、その中心はグルーブトラック60
6の中心からTp/2だけ光ディスクの半径方向にずれ
るような位置に配置してある。このプリピット604の
配置により、グルーブトラックとランドトラックの双方
でアドレス信号が再生できる。プリピット604の深さ
又は高さは、データ領域602の溝深さ同一とされるの
が一般的である。
【0014】また図8では、記録マーク605はグルー
ブトラック606及びランドトラック607のいずれに
も形成されており、ビームスポット502はグルーブト
ラック606及びランドトラック607上を矢印方向に
走査する。
【0015】図7を用いて、光ディスク500に記録さ
れている情報を再生するときの動作について説明する。
【0016】レーザ駆動回路525はコントローラ51
8からの信号L3を受けて再生モードとなり、半導体レ
ーザ510に駆動電流を出力して一定の再生強度で発光
させる。
【0017】次に、ビームスポットの焦点方向(フォー
カス方向)の位置制御が行われるが、スポットサイズ
法、あるいは、非点収差法等の一般的なフォーカス制御
方法を用いれば良く、ここでは説明を省略する。
【0018】光ヘッド514に備えられた半導体レーザ
510から出射したレーザ光は、対物レンズ511によ
り情報トラック501上に集光される。情報トラック5
01で反射されたレーザ光は、反射光量分布によって情
報トラック501上の情報が与えられた後、光検出器5
12に入射される。光検出器512を構成する受光部5
12a、512bは、入射した光ビームの光量分布の変
化を電気信号に変換し、それぞれ差動アンプ515及び
加算アンプ521に出力する。差動アンプ515は、そ
れぞれの入力電流を電圧に変換した後、差動をとって、
差信号としてLPF(Low Pass Filter)516に出力
する。LPF516は差信号から低周波成分を抜き出
し、信号S1として極性反転回路517に出力する。
【0019】極性反転回路517は、コントローラ51
8からの制御信号L1に応じて、信号S1をそのまま通
過させるか、信号S1の極性を反転させるかして、信号
S2としてトラッキング制御回路519へ出力する。信
号S2はいわゆるプッシュプル信号であり、ビームスポ
ット502と、情報トラック501のトラッキング誤差
量に対応している。ここで、極性反転回路517の動作
は、記録(消去を含む。以下同様。)もしくは再生した
いトラックがグルーブである場合には、信号S1をその
まま通過させ、記録もしくは再生したいトラックがラン
ドである場合には、信号S1の極性を反転させるものと
する。
【0020】トラッキング制御回路519は、入力され
た信号S2のレベルに応じて、アクチュエータ駆動回路
520にトラッキング駆動信号を出力する。アクチュエ
ータ駆動回路520は、トラッキング駆動信号に応じ
て、アクチュエータ513に駆動電流を出力し、対物レ
ンズ511を情報トラック501を横切る方向に移動さ
せる。この制御により、ビームスポット502は情報ト
ラックの所望するグルーブあるいはランドの中心を走査
することができる。
【0021】ビームスポット502が情報トラック50
1上を正しく走査すると、プリピット604と記録マー
ク605(図8参照)では光が干渉することで反射光量
が変化し、受光部512a、512bの出力信号のレベ
ルが変わる。この出力信号を加算アンプ521で加えて
和信号としてプリアンプ522へ出力する。プリアンプ
522で増幅した信号は、再生信号処理回路523によ
り再生データに復調され、コントローラ518に出力す
る。
【0022】一方、記録時においては、レーザ駆動回路
525はコントローラ518からの信号L3を受けて記
録モードとなる。同時に、記録信号処理回路524は、
コントローラ518からの記録データ信号L2を受け取
り、レーザ駆動回路525に変調信号を出力する。レー
ザ駆動回路525は、変調信号に応じて半導体レーザ5
10に出力する駆動電流を変調する。これにより、ビー
ムスポット502の強度が変化し、情報トラック501
上に記録マークが形成される。
【0023】以上の各動作が行われている間、スピンド
ルモータ530は、光ディスク500を一定の角速度や
線速度で回転させる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の光ディスク装置では、信号S1の極性
が、情報トラック501の溝深さにより反転し、目的と
するグルーブまたは、ランドトラックにトラッキング制
御できない場合があった。
【0025】図9にプッシュプル法による情報トラック
の溝深さとトラッキングエラー信号の信号振幅との関係
を示す。λを記録再生するレーザ光の波長、nを基板の
屈折率とすると、トラッキングエラー信号の信号振幅
は、溝深さが、λ/8nで最大、λ/4nで0となる。
溝深さがλ/4nから3λ/8nに向かって振幅が増加
するが、反射光の回折方向が逆転し、光検出器512
a、512bでの作動信号が逆転する。また、トラッキ
ングエラー信号振幅と反射光の強度分布は、λ/2周期
で繰り返される。以上のことから、従来の光ディスク装
置では、差動アンプ515から出力されたプッシュプル
信号、つまりS1の極性が、情報トラック501の溝深
さにより反転する。
【0026】なお、本説明では、トラッキング信号の極
性が溝深さλ/4nを境に反転するものとしたが、極性
の反転する溝深さは、溝の形状に依存する。即ち、溝深
さがλ/4n周期でトラッキング極性が反転するのは、
情報トラック501のランドトラック607とグルーブ
トラック606の境界壁面が光ディスク面に対して垂直
である場合に限られる。よって、ランドトラックとグル
ーブトラックの境界壁面が光ディスク面に対して斜面に
なっている場合には、トラッキング信号の極性が反転す
る溝深さはλ/4nよりやや大きな値となる。
【0027】図7において、極性反転回路517は、溝
深さが0からλ/4nの範囲のいずれか(例えば溝深さ
λ/6n)を有する光ディスク500のグルーブトラッ
クを走査する場合には、信号S1をそのまま通過させ、
ランドトラックを走査する場合には、信号S1の極性を
反転させ負極性になるように制御したとする。
【0028】ところが、この制御方法のまま溝深さがλ
/4nからλ/2nの範囲のいずれかを有する光ディス
クを走査すると、信号S1の極性は、溝深さλ/6nの
光ディスクを走査した場合に比べて反転する。このまま
従来の制御方法でグルーブトラックとランドトラックの
トラッキング極性の切り換え制御をすると、ビームスポ
ット502をグルーブトラックにトラッキングさせよう
とする場合には、極性反転回路517が信号S1をその
まま通過させるので、信号S2は負極性になり、ランド
トラックにトラッキングすることになる。また、ビーム
スポット502をランドトラックにトラッキングさせよ
うとする場合には極性反転回路517が信号S1を反転
させるので、信号S2は正極性になり、グルーブトラッ
クにトラッキングすることになる。
【0029】つまり、情報トラック501の溝深さによ
って、グルーブトラックとランドトラックを走査してい
るトラッキング極性が反転してしまい、トラッキングす
るトラックを誤ってしまうという問題があった。
【0030】このような問題は、ランドトラックとグル
ーブトラックの両方に情報を記録することでトラック密
度を向上させ、ガイド溝の深さを深くすることで隣接ト
ラックへの熱伝達を抑制する上記の光ディスクを記録再
生する場合の障害となる。
【0031】また、アドレス部を走査したときの差動ア
ンプ515の出力信号も、プリピット604の高さ又は
深さが変わることによって、同様にその正負が逆転す
る。従って、プリピット604をデータ領域602の凹
凸溝と同一の深さで形成すると、溝深さが異なる光ディ
スク間でアドレス部から得られる情報に互換性が維持で
きないという問題があった。
【0032】そこで、本発明は、上記の課題を解決し、
溝深さによってトラッキング極性が反転することをあら
かじめ検出し、任意の深さのガイド溝に対して、目的と
するグルーブトラックあるいはランドトラックにトラッ
キング制御が可能な光ディスク、及び光ディスク装置を
提供することを目的とする(以下、これを「第1の目
的」という)。
【0033】また、本発明は、任意の深さのガイド溝に
対して、トラッキング極性が反転した場合においても、
ランドトラック及びグルーブトラックのビームスポット
の照射条件や変調パターン等の記録再生条件が反転する
ことを補償できる光ディスクを提供することを目的とす
る(以下、これを「第2の目的」という)。
【0034】また、本発明は、情報トラックの溝深さに
関わらず、アドレス部から得られる情報に互換性が維持
できる光ディスクを提供することを目的とする(以下、
これを「第3の目的」という)。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明の光ディスク装置は以下の構成とす
る。
【0036】即ち、本発明の第1の構成にかかる光ディ
スク装置は、凹凸状のガイド溝を設けた基板に記録薄膜
を備えた光ディスクにレーザ光を照射する収束光学系
と、前記収束光学系により収束されたレーザ光が前記ガ
イド溝の凸部又は凹部を走査するように制御するトラッ
キング制御手段とを備え、前記トラッキング制御手段
は、前記ガイド溝の深さに応じてトラッキング極性を反
転するように制御することを特徴とする。
【0037】また、本発明の第2の構成にかかる光ディ
スク装置は、凹凸状のガイド溝を設けた基板に記録薄膜
を備えた光ディスクにレーザ光を照射する収束光学系
と、前記収束光学系により収束されたレーザ光が前記ガ
イド溝の凸部又は凹部を走査するように制御するトラッ
キング制御手段と、前記トラッキング制御手段の極性を
反転させる極性反転手段と、前記ガイド溝の深さを判別
するディスク判別手段とを備え、前記判別の結果に応じ
て前記極性反転手段が前記トラッキング制御手段の極性
を反転させることを特徴とする。
【0038】本発明の第1又は第2の構成にかかる光デ
ィスク装置によれば、トラッキング制御手段がガイド溝
の深さに応じてトラッキング極性を反転するように制御
するので、又は、ディスク判別手段の判別の結果に応じ
て極性反転手段がトラッキング制御手段の極性を反転さ
せるので、どのような溝深さを有する光ディスクであっ
ても、レーザ光を目的とするグルーブトラック又はラン
ドトラックに正しく走査させることができる。従って、
ガイド溝の深さが異なる光ディスクに対して、正しく記
録又は再生することが可能になる。
【0039】また、上記の第1の目的を達成するため
に、本発明の光ディスクは以下の構成とする。
【0040】即ち、本発明の第1の構成にかかる光ディ
スクは、凹凸状のガイド溝が形成された基板を有し、カ
ートリッジに収納されてなる光ディスクであって、前記
カートリッジに、前記ガイド溝の深さに関する識別子及
び/又は再生光学系のトラッキング極性に関する識別子
を備えたことを特徴とする。
【0041】また、本発明の第2の構成にかかる光ディ
スクは、凹凸状のガイド溝が形成された基板を有する光
ディスクであって、前記光ディスク上に設けられた識別
信号領域に、前記ガイド溝の深さに関する情報及び/又
は再生光学系のトラッキング極性に関する情報が記録さ
れていることを特徴とする。
【0042】上記第1及び第2の構成にかかる光ディス
クによれば、カートリッジ又は識別信号領域に、前記ガ
イド溝の深さに関する情報及び/又は再生光学系のトラ
ッキング極性に関する情報が記録されているので、記録
再生に先立って光ディスク装置がこれらの情報を読み取
ることにより、ガイド溝の深さに応じたトラッキング制
御を行うことができる。従って、どのような溝深さを有
する光ディスクであっても、レーザ光を目的とするグル
ーブトラック又はランドトラックに正しく走査させるこ
とができる。従って、ガイド溝の深さが異なる光ディス
クに対して、正しく記録又は再生することが可能にな
る。
【0043】また、本発明の第3の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスクであって、
前記光ディスクの管理領域に、再生光学系のトラッキン
グ極性に関する情報を記録したことを特徴とする。
【0044】また、本発明の第4の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスクであって、
前記光ディスクの管理領域に、前記ガイド溝の深さに関
する情報を記録したことを特徴とする。
【0045】また、本発明の第5の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスクであって、
前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有し、前記
アドレス部に再生光学系のトラッキング極性に関する情
報を記録したことを特徴とする。
【0046】また、本発明の第6の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスクであって、
前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有し、前記
アドレス部に前記ガイド溝の深さに関する情報を記録し
たことを特徴とする。
【0047】上記第3〜第6の構成にかかる光ディスク
によれば、(m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n
未満の深さを有するガイド溝が形成された光ディスクに
おいて、管理領域又はアドレス部に、再生光学系のトラ
ッキング極性に関する情報又はガイド溝の深さに関する
情報が記録されているので、記録再生に先立って光ディ
スク装置がこれらの情報を読み取ることにより、ガイド
溝の深さに応じたトラッキング制御を行うことができ
る。従って、このような深さを有する光ディスクに対し
て、レーザ光を目的とするグルーブトラック又はランド
トラックに正しく走査させることができる。従って、正
しく記録又は再生することが可能になる。
【0048】さらに、上記の第2の目的を達成するため
に、本発明の光ディスクは以下の構成とする。
【0049】即ち、本発明の第7の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド溝の凹部と
凸部の両方に信号を記録する光ディスクであって、mλ
/4n以上(m+1)λ/4n未満の深さを有する凹凸
状のガイド溝を設けた光ディスクと互換性を有し、凸部
記録再生情報及び凹部記録再生情報を記録する管理領域
を備え、前記凸部記録再生情報は、mλ/4n以上(m
+1)λ/4n未満の溝深さを有する光ディスクにおい
て凹部記録再生情報が記録される領域に記録されてお
り、前記凹部記録再生情報は、mλ/4n以上(m+
1)λ/4n未満の溝深さを有する光ディスクにおいて
凸部記録再生情報が記録される領域に記録されているこ
とを特徴とする。
【0050】また、本発明の第8の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド溝の凹部と
凸部の両方に信号を記録する光ディスクであって、mλ
/4n以上(m+1)λ/4n未満の深さを有する凹凸
状のガイド溝を設けた光ディスクと互換性を有し、前記
ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有し、前記アド
レス部には凸部記録再生情報を記録する領域と凹部記録
再生情報を記録する領域が設けられており、前記凸部記
録再生情報は、mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満
の溝深さを有する光ディスクにおいて凹部記録再生情報
が記録される領域に記録されており、前記凹部記録再生
情報は、mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深
さを有する光ディスクにおいて凸部記録再生情報が記録
される領域に記録されていることを特徴とする。
【0051】上記第7又は第8の構成にかかる光ディス
クによれば、管理領域又はアドレス部に記録する記録再
生情報を特定の領域に記録するようにしたので、mλ/
4n以上(m+1)λ/4n未満の深さのガイド溝を設
けた従来の光ディスク用の光ディスク装置(以下、これ
を単に「従来の光ディスク装置」ということがある)に
おいて、(m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未
満の深さのガイド溝を設けた本発明の光ディスクのラン
ドトラック又はグルーブトラックへの記録再生条件を正
しく設定することができる。
【0052】即ち、従来の光ディスク装置で記録再生し
た場合、溝深さが異なることによりトラッキング信号の
正負が反転して、走査するトラックが反転して、グルー
ブトラックを走査すべきところをランドトラックを走査
し、ランドトラックを走査すべきところをグルーブトラ
ックを走査してしまうことになる。ところが、本発明に
よれば、このような場合であっても、実際に走査するラ
ンドトラック又はグルーブトラックの記録再生条件を光
ディスクからそれぞれ正しく読みとることができるの
で、走査するトラックに応じた記録再生条件が設定され
る。
【0053】この結果、従来の光ディスク装置に何ら変
更を加えることなく、溝深さが異なる本発明の光ディス
クに情報を記録し、又は記録された情報を再生すること
が可能になる。
【0054】上記の第3の目的を達成するために、本発
明の光ディスクは以下の構成とする。
【0055】即ち、本発明の第9の構成にかかる光ディ
スクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈折
率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+1)
λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有する凹
凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド溝の凹部と
凸部の両方に信号を記録する光ディスクであって、前記
ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有し、前記アド
レス部を構成するプリピットの高さ又は深さがmλ/4
n以上(m+1)λ/4n未満であることを特徴とす
る。
【0056】上記第9の構成にかかる光ディスクによれ
ば、情報トラックの溝深さは(m+1)λ/4n以上
(m+2)λ/4n未満としながらも、アドレス部のプ
リピットの高さ又は深さはmλ/4n以上(m+1)λ
/4n未満としたので、従来の光ディスク装置で、本発
明の光ディスクを記録再生する場合、アドレス部に関し
ては差動アンプの出力信号の正負が逆転することがな
い。このため、従来の光ディスク装置を用いて本発明の
光ディスクのアドレス部に記録された情報を読み込んだ
場合、得られる情報は従来の光ディスクの場合と互換性
を有し、何ら変換することなくそのまま利用することが
できる。
【0057】また、本発明の第10の構成にかかる光デ
ィスクは、記録再生するレーザ光の波長をλ、基板の屈
折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、(m+
1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有す
る凹凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド溝の凹
部と凸部の両方に信号を記録する光ディスクであって、
前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部をトラックに
沿って前記ガイド溝間に備え、前記アドレス部は、前記
ガイド溝のトラックに対し、半径方向の外周側に概略1
/2トラックピッチだけシフトした第1のプリピット
と、半径方向の内周側に概略1/2トラックピッチだけ
シフトした第2のプリピットとを有し、前記アドレス部
に続いて走査されるのが前記ガイド溝の凸部である場合
と凹部である場合とで、前記第1のプリピットと前記第
2のプリピットの走査方向の配列順序を異ならせてある
ことを特徴とする。
【0058】上記第10の構成にかかる光ディスクによ
れば、プリピットの半径方向の配置をmλ/4n以上
(m+1)λ/4n未満の深さのガイド溝を設けた従来
の光ディスクの場合と逆にすることにより、従来の光デ
ィスク装置を用いて、アドレス部に続くトラックが凸部
であるか凹部であるかの判断を正しく行うことができ
る。即ち、アドレス部に続くトラックが凸部であるか凹
部であるかという情報に関して、従来の光ディスクと互
換性を維持できる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて、本発明の光
ディスク装置及び光ディスクを説明する。
【0060】(実施の形態1)本発明の第1の目的を達
成するための、第1の実施の形態にかかるディスク装置
及び光ディスクについて説明する。
【0061】図1は、本実施の形態に係る光ディスク装
置のブロック図である。
【0062】光ディスク1は、情報を記録するためにレ
ーザ光を吸収して状態が変化する記録層、この記録層を
保護する誘電体層、及びレーザ光を反射させるための反
射層等が順次設けられて構成される。さらに、光ディス
ク1は、凹凸状に形成された情報トラック(ガイド溝)
4を有し、これはグルーブ部およびランド部からなる。
本実施の形態では、光ディスク1として、情報トラック
のガイド溝の溝深さが異なる2種の光ディスクを想定す
る。ここで、情報トラック4の溝深さが0からλ/4n
未満のものを第1の光ディスクとし、λ/4n以上λ/
2n未満ものを第2の光ディスクとする(ここで、λは
レーザの波長、nは光ディスク1を構成する基板の屈折
率)。
【0063】光ディスク1は、ディスク表面の保護等の
ためにカートリッジ2に収納されている。カートリッジ
2は、樹脂等の材料で形成されている。カートリッジ2
は、識別孔3を有しており、本実施形態では、第1の光
ディスクの場合には閉じてあり、第2の光ディスクの場
合には開いているものとする。
【0064】光ディスク装置に備えられた発光ダイオー
ド10は、光ディスク1が本実施の形態の光ディスク装
置に装着されたときに識別孔3の上部に位置するように
設置されている。フォトディテクタ11は、発光ダイオ
ード10とカートリッジ2をはさんで対向する位置に設
置されている。
【0065】光ディスク1を収納したカートリッジ2が
光ディスク装置に装着されると、コントローラ12は、
信号L1を出力し、発光ダイオード10を点灯させる。
発光ダイオード10の光は、識別孔3を通過してフォト
ディテクタ11へ入射し、電気信号L2に変換される。
ディスク判別回路32は、発光ダイオード10をON/
OFFする信号L1と、フォトディテクタ11からの信
号L2を検出し、ディスクの種類を判別し、判別結果出
力信号L3をコントローラ12に出力する。
【0066】本実施の形態では、識別孔3は、情報トラ
ック4の溝深さに対応して開閉状態が変わるように構成
されている。例えば、溝深さが0からλ/4n未満の第
1の光ディスクの場合は識別孔3を閉状態(信号L2は
0)とし、溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の第2の
光ディスクの場合は識別孔3を開状態(信号L2は1)
となるように構成する。この結果、ディスク判別回路3
2は、第1のディスクの場合が正極性、第2のディスク
の場合が負極性という信号L3をコントローラ12に送
る。
【0067】レーザ駆動回路51はコントローラ12か
らの信号L7を受けて再生モードとなり、半導体レーザ
20に駆動電流を出力して一定の再生強度で発光させ
る。
【0068】次に、ビームスポットの焦点方向(フォー
カス方向)の位置制御が行われるが、スポットサイズ
法、あるいは、非点収差法等の一般的なフォーカス制御
方法を用いれば良く、ここでは説明を省略する。
【0069】半導体レーザ20から出射したレーザ光
は、対物レンズ21により情報トラック4上にビームス
ポット5として集光される。情報トラック4で反射され
たレーザ光は、記録マークあるいは、アドレスピットに
より、回折あるいは、反射光量変化する。この結果、反
射光は、2分割の光検出器22に入射する。
【0070】光検出器22を構成する受光部22a、2
2bは、入射した光ビームの光量の変化を電気信号に変
換し、それぞれ差動アンプ30及び加算アンプ40に出
力する。差動アンプ30は、それぞれの入力電流を電圧
に変換した後、差動をとって、差信号としてLPF31
に出力する。LPF31は差信号から低周波成分を抜き
出し、信号S1として極性反転回路33に出力する。
【0071】ここで、信号S1の極性は、0からλ/4
n未満の溝深さの場合(第1の光ディスク)が正極性で
出力されるものとすると、λ/4n以上λ/2n未満の
溝深さの場合(第2の光ディスク)には溝深さλ/4n
を境に光の位相が反転するために負極性となって出力さ
れる。
【0072】コントローラ12は、ディスク判別回路3
2の信号L3より情報トラック4の溝深さを判別し、第
1の光ディスクであると判断した場合は、グルーブトラ
ックにトラッキングするときは信号S1をそのまま通過
させ、ランドトラックにトラッキングするときは信号S
1の極性を反転させるように制御信号L5を極性反転回
路33へ送る。また、信号L3より、第2の光ディスク
であると判断した場合は、グルーブトラックにトラッキ
ングするときは信号S1の極性を反転させ、ランドトラ
ックにトラッキングするときは信号S1をそのまま通過
させるように制御信号L5を極性反転回路33へ送る。
本発明の極性反転手段としての極性反転回路33は、信
号L5に従って信号S1の極性を反転させた信号S2を
トラッキング制御回路34に出力する。
【0073】信号S2はいわゆるプッシュプル信号であ
り、ビームスポット5と、情報トラック4のトラッキン
グ誤差量に対応している。
【0074】トラッキング制御回路34は、入力された
信号S2のレベルと極性に応じて、アクチュエータ駆動
回路35にトラッキング駆動信号を出力する。アクチュ
エータ駆動回路35は、トラッキング駆動信号に応じ
て、アクチュエータ23に駆動電流を出力し、対物レン
ズ21を情報トラック4を横切る方向に移動させる。
【0075】以上の制御により、異なる溝深さのディス
クを再生する場合においても、光ディスク判別手段とし
てカートリッジに形成した識別孔3とこの開閉を判断す
る検出手段を設けることにより、ランドトラック及びグ
ルーブトラックに正しくトラッキングすることができ
る。
【0076】ビームスポット5が情報トラック4上を正
しく走査すると、プリピット604と記録マーク605
に対応して(図8参照)反射光量あるいは光量分布が変
化し、受光部22a、22bの出力信号のレベルが変わ
る。この出力信号を加算アンプ40で加えて和信号とし
てプリアンプ41へ出力する。プリアンプ41で増幅し
た信号は、再生信号処理回路42により再生データに複
合され、コントローラ12に出力する。
【0077】一方、記録時においては、レーザ駆動回路
51はコントローラ12からの信号L7を受けて記録モ
ードとなる。同時に、記録信号処理回路50は、コント
ローラ12からの記録データ信号L6を受け取り、レー
ザ駆動回路51に変調信号を出力する。レーザ駆動回路
51は、変調信号に応じて半導体レーザ20に出力する
駆動電流を変調する。これにより、ビームスポット5の
強度が変化し、情報トラック4上に記録マークが形成さ
れる。
【0078】以上の各動作が行われている間、スピンド
ルモータ13は、光ディスク1を一定の角速度や線速度
で回転させる。
【0079】以上のように本実施の形態によれば、情報
トラック4の溝深さの情報に基づくコントローラ12の
制御信号L5により、差動アンプ30の出力信号S1の
極性を適宜反転させるので、情報トラック4の溝深さが
異なる光ディスクを装着しても、常に目的とするランド
トラック又はグルーブトラックを正しくトラッキングす
ることができる。その結果、目的とするランドトラック
又はグルーブトラックに情報を記録し、又は目的とする
ランドトラック又はグルーブトラックに記録された情報
を再生することができる。
【0080】なお、本実施の形態では、溝深さが0から
λ/4n未満の場合(第1の光ディスク)とλ/4n以
上λ/2n未満の場合(第2の光ディスク)の2種類の
ディスクを例にしたが、トラッキング信号振幅の正負の
反転は、λ/2n周期で繰返される。よって、溝深さが
λ/2n以上のディスクにおいても、0又は正の偶数を
mとして、mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝
深さの光ディスクと、(m+1)λ/4n以上(m+
2)λ/4n未満の溝深さの光ディスクとの2種類に場
合分けして制御すればよい。
【0081】さらに、本実施の形態では、溝深さの判別
手段として、カートリッジ2に設けた識別孔3、発光ダ
イオード10、及びフォトディテクタ11を用いた例を
示したが、発明はこれに限定されるものではない。
【0082】例えば、識別孔3の代わりに、カートリッ
ジ2の所定領域、あるいは、光ディスク1の表面の所定
領域にガイド溝の深さに関する情報を記録しておいても
よい。具体的には、カートリッジ2又は光ディスク1の
所定領域を、第1の光ディスクと第2の光ディスクとで
反射率が異なるように形成し、反射率が一定の値未満の
場合を第1の光ディスク、一定の反射率以上の場合を第
2の光ディスクと設定しても良い。
【0083】また、カートリッジ2の所定箇所に機械式
のスイッチを設け、オン状態を第1のディスク、オフ状
態を第2のディスクとして設定しても良い。
【0084】さらに、後に詳述する図2の管理領域61
に、ガイド溝の深さに関する情報を凹凸ビットとして設
けておく方法がある。このようにすれば、光ディスクを
光ディスク装置に装着した段階で、管理領域61のリー
ドインの識別子を再生することにより溝深さを判別する
ことが可能である。さらに、この場合は、光ディスク1
が半径方向に複数のゾーンを有しており、このゾーンに
よって溝深さが変わるような場合においても、各ゾーン
の半径位置と溝深さの情報を記録しておくことで、各ゾ
ーンごとに溝深さを判別することができる。
【0085】また、図2の管理領域61ではなく、図8
のアドレス部601に溝深さの情報を記録しておいても
良い。この場合においても、光ディスク1が半径方向に
複数のゾーンを有しており、このゾーンによって溝深さ
が変わるような場合に、各ゾーンのアドレス部に溝深さ
の情報を記録しておくことで、各ゾーンごとに溝深さを
判別することができる。
【0086】以上のように、光ディスクの管理領域やア
ドレス部等の識別信号領域にガイド溝の深さに関する情
報を記録しておく場合は、光ディスク装置側に発光ダイ
オード10やフォトディテクタ11等の検出器が不要と
なる。また、カートリッジを用いない光ディスクにおい
ても溝深さの情報が取得可能となる。
【0087】なお、カートリッジ、あるいは光ディスク
の管理領域又はアドレス部に記録する情報を、溝深さに
関する情報ではなく、光ディスク装置の再生光学系のト
ラッキング極性に関する情報とすることもできる。例え
ば、極性反転回路33が信号S1をそのまま通過させる
か、信号S1の極性を反転させて通過させるかのいずれ
を選択するかに関する情報を記録しておくことができ
る。光ディスク装置は、この情報を読み取ることによ
り、トラッキング極性を適切に設定でき、目的とするグ
ルーブトラック又はランドトラックに正しくトラッキン
グ制御することができる。
【0088】更に、カートリッジ、あるいは光ディスク
の管理領域又はアドレス部には、上記情報に加えて、光
ディスクに照射するレーザ光の照射パワーに関する情
報、又は、レーザ光の変調パターンの選択に関する情報
等が記録されていてもよい。これらの情報を光ディスク
装置が読みとることにより、光ディスク装置の記録再生
条件を適切に設定することができる。
【0089】(実施の形態2)次に、本発明の第1の目
的を達成するための、第2の実施の形態にかかる光ディ
スクについて説明する。本実施の形態の光ディスクは、
従来のmλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深さ
を有する光ディスクと互換性を持つ、(m+1)λ/4
n以上(m+2)λ/4n未満の溝深さを有する光ディ
スクである。
【0090】図2は、本実施の形態に係る光ディスクの
概略斜視図である。本実施の形態の光ディスク60は、
光ディスクの種別や記録再生条件等の情報が凹凸のピッ
トとして形成された管理領域(再生専用のROM領域)
61と、画像情報等のデータを記録再生するRAM領域
62を有している。
【0091】図3は、図2のRAM領域62の半径方向
における厚み方向断面の一部を拡大して模式的に示した
図である。基板63は、ポリカーボネイトなどの樹脂材
料、あるいは、ガラス材料等からなる。基板63のRA
M領域には凹凸状の情報トラック66が形成されてお
り、情報トラック66はグルーブトラック64とランド
トラック65とから構成される。基板63には、情報を
記録するために、レーザ光を吸収して状態が変化する記
録層、この記録層を保護する誘電体層、及びレーザ光を
反射させるための反射層等が順次設けられており、これ
にオーバーコートや保護板を張り合わせて(図示せず)
光ディスク60を構成している。
【0092】本実施の形態の光ディスクは、RAM領域
の情報トラック66のグルーブトラック64及びランド
トラック65にレーザ光5を照射し、情報を記録再生し
て使用される。RAM領域62の記録再生条件は、図2
の、凹凸ピットからなる管理領域61にあらかじめ記録
された条件を読み出すことによって決められる。
【0093】例えば、管理領域61に、ビームスポット
が情報トラック66のグルーブトラック64及びランド
トラック65を走査する際のトラッキング極性を示す情
報を記録しておく。あるいは、情報トラック66の溝深
さの情報を記録しておく。記録再生前にこれらの情報を
光ディスク装置に読み取らせることにより、光ディスク
装置に目的とするグルーブトラック64又はランドトラ
ック65を正しく走査させることができる。
【0094】また、管理領域61に、グルーブトラック
64とランドトラック65の間で生じる熱的光学的特性
差を補正するために、記録する場合のレーザ光5の照射
パワー等を記録しておくこともできる。光ディスク装置
は、記録前にこの照射条件を読み出して、記録条件を設
定する。
【0095】また、管理領域61に、グルーブトラック
64あるいはランドトラック65に記録する場合の、レ
ーザ光5を変調する変調パターンを選択する情報を記録
しておくこともできる。光ディスク装置は、記録前にこ
の照射条件を読み出して、記録条件を設定する。
【0096】以上のように、本実施の形態の光ディスク
を光ディスク装置に装着した時に、光ディスク装置が最
初に管理領域に記録された上記の情報を読み出すことに
より、目的とするグルーブトラック又はランドトラック
に安定な記録再生動作を行うことが可能となる。
【0097】なお、上記の管理領域に記録するとした情
報の全て又は一部を、アドレス部に記録しておくことも
もちろん可能である。光ディスク装置は、所定アドレス
に記録再生する際に、アドレス部に記録されたこれらの
情報を読み取り、アドレス毎に適切なトラッキング制御
を行い、また適切な記録再生条件を設定することができ
る。
【0098】(実施の形態3)次に、本発明の第2の目
的を達成するための、第3の実施の形態にかかる光ディ
スクについて説明する。
【0099】本発明の目的の一つは、溝深さが、従来の
0からλ/4n未満の光ディスクと互換性を有し、かつ
溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の光ディスクを作る
ことである。即ち、従来の0からλ/4nの溝深さに対
応した従来の光ディスク装置において記録再生可能な溝
深さがλ/4n以上λ/2n未満の光ディスクを提供す
ることである。
【0100】即ち、溝深さがλ/4n以上λ/2n未満
の本発明の光ディスクは、溝深さがλ/4n未満の従来
の光ディスクと、グルーブトラック及びランドトラック
に記録する際又はこれらを再生する際のレーザ光の照射
パワーや変調パターン等の記録再生条件に関して互換性
を有することが必要である。
【0101】上記の目的に対し、本発明では、以下の構
成をとる。
【0102】本実施の形態の光ディスクの記録層、誘電
体層、反射層等の層構成は実施の形態2と同様のものを
用いればよく、ここでは説明を省略する。
【0103】従来の溝深さが0からλ/4n未満の光デ
ィスクの管理領域61内において、グルーブトラックの
記録再生情報を記録する領域をグルーブ情報記録領域A
と、ランドトラックの記録再生情報を記録する領域をラ
ンド情報記録領域Bとする。ここで、記録すべき記録再
生情報としては、たとえば、情報トラックに情報を記録
する際のビームスポット403の照射パワーに関する情
報、又は、ビームスポット403の変調パターンの選択
に関する情報等が例示できる。
【0104】これに対して、本実施の形態の、溝深さが
λ/4n以上λ/2n未満の光ディスクでは、管理領域
61における、上記グルーブ情報記録領域A(溝深さが
0からλ/4n未満の光ディスクであればグルーブトラ
ックの記録再生情報が記録される領域)にランドトラッ
クの記録再生条件に関する情報を記録し、上記ランド情
報記録領域B(溝深さが0からλ/4n未満の光ディス
クであればランドトラックの記録再生情報が記録される
領域)にグルーブトラックの記録再生条件に関する情報
を記録する。
【0105】この結果、ガイド溝の深さによるトラッキ
ング極性の反転を補償することができ、従来の光デスク
装置により、本発明の溝深さλ/4n以上λ/2n未満
の光ディスクを記録再生することが可能となる。
【0106】次に、本実施の形態の光ディスクに情報を
記録再生する方法について詳細に説明する。
【0107】光ディスク60の記録再生には、0からλ
/4n未満の溝深さの光ディスクと互換性を持っている
ことから、図7に記載したような従来の光ディスク装置
を用いればよい。光ディスクは、スピンドルモータ53
0に装着後、所定の回転数で回転する。光ヘッド514
から光ビームが照射され、ビームスポット502が光デ
ィスク500の管理領域(ROM領域)61(図2参
照)に集光される。管理領域61を反射したレーザ光
は、光ヘッド514の受光部512へ入射し、電気信号
に変換される。この電気信号は、加算アンプ521、プ
リアンプ522、及び再生信号処理回路523を経て、
管理領域61の再生信号となり、この再生信号により、
光ディスク装置は、光ディスク500の種別判定やRA
M領域62のグルーブトラック64及びランドトラック
65の照射パワー、変調パターン等の記録再生条件を設
定する。
【0108】次に、光ディスクのRAM領域62に情報
を記録し、又はその情報を再生する場合について説明す
る。
【0109】まず、情報トラックの溝深さがλ/4n未
満の溝を有した従来の光ディスクを再生する場合につい
て説明する。
【0110】この光ディスクのグルーブトラックを再生
する場合は、まず、グルーブ情報記録領域Aに記録され
たグルーブトラックに関する再生情報を読み取る。つい
で、所定のグルーブトラックをトラッキングする。極性
反転回路517は信号S1をそのまま通過させるから、
ビームスポット502をグルーブトラックにトラッキン
グさせることができる。そして、先に読み取ったグルー
ブトラックに関する再生情報に基づく再生条件にて、グ
ルーブトラックを再生できる。
【0111】一方、ランドトラックを再生する場合は、
まず、ランド情報記録領域Bに記録されたランドトラッ
クに関する再生情報を読み取る。ついで、所定のランド
トラックをトラッキングする。極性反転回路517は信
号S1の極性を反転させるから、ビームスポット502
をランドトラックにトラッキングさせることができる。
そして、先に読み取ったランドトラックに関する再生情
報に基づく再生条件にて、ランドトラックを再生でき
る。
【0112】次に、図7の従来の光ディスク装置を用い
て、情報トラック66の溝深さがλ/4n以上λ/2n
未満の溝を有する本実施の形態の光ディスク60を再生
する場合を説明する。この場合には、図9で説明したよ
うに、λ/4nを境にトラッキング信号S1の信号振幅
の正負が反転する。
【0113】しかし、前述のように、本実施の形態の光
ディスクでは、管理領域61の、グルーブ情報記録領域
Aにはランドトラックの情報が記録されており、ランド
情報記録領域Bにはグルーブトラックの情報が記録され
ている。従って、例えばグルーブトラックを再生しよう
とする場合、光ディスク装置はグルーブ情報記録領域A
に記録された情報を読み取る。ところが、光ディスク装
置が実際に読み取るのはランドトラックの再生情報であ
り、この情報に基づき各種再生条件を設定する。次に、
光ディスク装置は所定アドレスのグルーブトラックをト
ラッキングしようとする。ところが、図9に示したよう
に、トラッキング信号S1の極性が反転するから、実際
にはランドトラックにトラッキングしてしまう。従っ
て、光ディスク装置は、先に読みとったランドトラック
の再生情報に基づいて、ランドトラックを再生すること
になる。
【0114】ランドトラックを再生しようとする場合も
全く同様にして、光ディスク装置は、管理領域から読み
取ったグルーブトラックの再生情報に基づいて、グルー
ブトラックを再生することになる。
【0115】このように、トラッキング極性が反転して
も、ランドトラックをトラッキングするときにはランド
トラックの記録再生情報に基づいてトラッキングでき、
また、グルーブトラックをトラッキングするときにはグ
ルーブトラックの記録再生情報に基づいてトラッキング
することができる。即ち、本実施の形態の光ディスクを
従来の光ディスク装置で記録再生すると、走査している
トラックの記録再生条件等が正しく設定される。
【0116】以上の結果、本実施の形態の光ディスクに
よれば、光ディスク装置には、管理領域に記録されたグ
ルーブトラックの情報がランドトラックの情報として、
またランドトラックの情報がグルーブトラックの情報と
して認識される。従って、ガイド溝の深さがλ/4n以
上λ/2n未満である本実施の形態の光ディスクに対し
て、溝深さが0からλ/4n未満の光ディスクと同様の
トラッキング動作が可能となる。また、記録条件の設定
においても、ガイド溝の深さがλ/4n以上λ/2n未
満の本実施の形態の光ディスクにおいては、グルーブト
ラックに記録するための記録情報はランド情報記録領域
Bに、ランドトラックに記録するための記録情報はグル
ーブ情報記録領域Aに、それぞれ記録されているから、
実際にトラッキングしているトラックに関する記録条件
に基づいて記録が可能である。
【0117】かくして、λ/4n未満の溝深さに対応し
た従来の光ディスク装置(図7参照)に対して、本発明
の溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の光ディスクの溝
深さによるトラッキング極性の反転を補償することがで
き、ランド・グルーブの双方に対して最適な記録再生が
可能になる。この結果、λ/4n未満の溝深さを有する
光ディスクとの互換性が確保できる。
【0118】上記の例では、管理領域61に記録する記
録再生情報の記録領域を工夫することにより、従来の光
ディスクとの互換性を確保した。しかしながら、管理領
域ではなく、アドレス部に記録する情報を工夫すること
によっても同様に互換性を確保することが可能である。
以下に、その一例を示す。
【0119】本実施の形態の光ディスクでは、光ディス
クのアドレス部を所定の形式で構成する。以下に、情報
トラックの溝深さが0からλ/4n未満の光ディスクと
互換性を有する本実施の形態の光ディスクのアドレス部
の形成方法について説明する。
【0120】図4に、本実施の形態に係る光ディスクの
情報トラックの一例の部分拡大図を示す。アドレスは、
例えばアドレス部401に、凹凸のプリピット404の
列として形成されている。図中、402はデータ領域、
405は記録マーク、406はグルーブトラック、40
7はランドトラックである。
【0121】情報トラック408の溝深さがλ/4n未
満の光ディスクとトラッキング極性の互換性を確保する
ために、溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の本発明の
光ディスクでは、ビームスポット403が走査する情報
トラック408がランドトラック407である場合には
直前のアドレス部にグルーブトラックの記録再生情報を
記載し、走査する情報トラック408がグルーブトラッ
ク406である場合には直前のアドレス部にランドトラ
ックの記録再生情報を記載しておく。
【0122】例えば、グルーブトラック406を再生し
ようとする場合、従来の光ディスク装置は、当該グルー
ブトラックの直前のアドレス部に記録された再生情報を
読み取る。このとき光ディスク装置が実際に読み取るの
は、ランドトラックに関する記録再生情報である。読み
取った再生条件で、当該アドレスに続くグルーブトラッ
クを再生しようとする。ところが、図9に示したよう
に、トラッキング信号S1の極性が反転するから、実際
にはランドトラック407にトラッキングしてしまう。
従って、光ディスク装置は、先に読みとったランドトラ
ックに関する再生情報に基づいて、ランドトラック40
7を再生することになる。
【0123】このように、トラッキング極性が反転して
も、ランドトラックをトラッキングするときにはランド
トラックの記録再生情報に基づいてトラッキングでき、
また、グルーブトラックをトラッキングするときにはグ
ルーブトラックの記録再生情報に基づいてトラッキング
することができる。即ち、本実施の形態の光ディスクを
従来の光ディスク装置で記録再生すると、走査している
トラックの記録再生条件等の情報が正しく設定される。
【0124】この結果、λ/4n未満の溝深さに対応し
た従来の光ディスク装置(図7参照)に対して、本発明
の溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の光ディスクの溝
深さによるトラッキング極性の反転を補償することがで
き、ランド・グルーブの双方に対して最適な記録再生が
可能になる。この結果、λ/4n未満の溝深さを有する
光ディスクとの互換性が確保できる。
【0125】この直前のアドレス部401に記載する情
報としては、情報トラックに情報を記録する際のビーム
スポット403の照射パワーに関するものであっても良
いし、ビームスポット403の変調パターンの選択に関
するものであってもよい。
【0126】なお、本実施の形態では、溝深さがλ/4
n未満の従来の光ディスクでは、グルーブ情報記録領域
Aにグルーブトラックの記録再生条件に関する情報を記
録し、ランド情報記録領域Bにランドトラックの記録再
生条件に関する情報を記録してある場合に、溝深さがλ
/4n以上λ/2n未満の本発明の光ディスクでは、グ
ルーブ情報記録領域Aにランドトラックの記録再生条件
に関する情報を記録し、ランド情報記録領域Bにグルー
ブトラックの記録再生条件に関する情報を記録するよう
にしたが、本発明はこれにこだわらない。溝深さがλ/
4n未満の光ディスクでは、グルーブ情報記録領域Aに
ランドトラックの記録再生条件に関する情報を記録し、
ランド情報記録領域Bにグルーブトラックの記録再生条
件に関する情報を記録してある場合に、λ/4n以上λ
/2n未満の本発明の光ディスクでは、グルーブ情報記
録領域Aにグルーブトラックに関する情報を記録し、ラ
ンド情報記録領域Bにランドトラックに関する情報を記
録するようにしても良い。
【0127】また、本実施の形態では、溝深さが0から
λ/4n未満の場合とλ/4n以上λ/2n未満の場合
の2種類のディスクを例にしたが、トラッキング信号振
幅の正負の反転は、λ/2n周期で繰返される。よっ
て、溝深さがλ/2n以上のディスクにおいても、0又
は正の偶数をmとして、mλ/4n以上(m+1)λ/
4n未満の溝深さの光ディスクと、(m+1)λ/4n
以上(m+2)λ/4n未満の溝深さの光ディスクとの
2種類に場合分けして制御すればよい。
【0128】(実施の形態4)次に、本発明の第3の目
的を達成するための、第4の実施の形態にかかる光ディ
スクについて説明する。
【0129】上記の実施の形態に説明した光ディスクに
おいては、アドレス部401に形成されるプリピット4
04の高さ又は深さは、情報トラック402の溝深さと
同一に形成されるのが一般的である。しかしながら、λ
/4n以上λ/2n未満の溝深さを有する本実施の形態
の光ディスクにおいて、アドレス部401に形成される
プリピット404の高さ又は深さをλ/4n未満に形成
しておくこともできる。即ち、情報トラックの溝深さと
アドレス部のプリピットの高さ又は深さを異ならせてお
くのである。こうすることにより、従来の光ディスク装
置において、アドレスに続くトラックがランドトラック
であるかグルーブトラックであるかを正確に判定するこ
とができる。
【0130】図4に示したアドレス部401を、ビーム
スポット403が走査する場合に出力される差動アンプ
515の信号を図5に示す。ここで、アドレス部401
のプリピット404は、ビームスポット403の走査経
路の中央部に形成されておらず、トラックに対し半径方
向のいずれかに概略Tp/2だけシフトした位置に形成
されている。
【0131】アドレス部のプリピットが深さλ/4未満
で形成されている場合に、ビームスポット403がグル
ーブトラック406の直前のアドレス部401を走査し
た場合の差動アンプの出力信号を図5(a)とする。こ
の例では、ビームスポット403の走査経路の中心線に
対してプリピット404が光ディスクの外周側に形成さ
れている場合には、作動アンプは正の出力信号を出し、
プリピットが内周側に形成されている場合には負の出力
信号を出すように設定されている。
【0132】これに対し、アドレス部のプリピットが深
さλ/4n以上λ/2n未満で形成されている場合に、
ビームスポット403がグルーブトラック406の直前
のアドレス部401を走査した場合の差動アンプの出力
信号は、図5(b)のように出力され、これは、図5
(a)の出力信号の正負が逆転したものに一致する。こ
れは、アドレス部のプリピットの形成深さが異なること
により、図9で説明した作用により、図5(a)と信号
の正負が反転するためである。
【0133】従来、アドレス部を走査したときの差動ア
ンプの出力信号の正負の出力順序に基づいて、それに続
く情報トラックがグルーブトラックであるかランドトラ
ックであるかを判定するように構成された光ディスク装
置が知られている。このような光ディスク装置では、ア
ドレス部の平面的なプリピット形状が全く同一でプリピ
ットの深さのみが異なる光ディスクに対して、ランドト
ラックとグルーブトラックの判定結果が逆転してしま
う。
【0134】しかしながら、溝深さがλ/4n未満の光
ディスクに対応した従来の光ディスク装置を用いて、情
報トラック402の溝深さがλ/4n以上λ/2n未満
の本発明の光ディスクを記録再生しようとする場合に、
アドレス部のプリピットの深さをλ/4n未満にしてお
くと、アドレス部を走査するときのトラッキング信号の
信号振幅の正負が溝深さがλ/4n未満の場合と同一に
なり、アドレス部に続くトラックがランドトラックであ
るかグルーブトラックであるかの判定を正確に行うこと
ができる。即ち、従来の光ディスク装置を用いてアドレ
ス部に記録された情報を読み込んだ場合、得られる情報
は従来の光ディスクの場合と互換性を有し、何ら変換す
ることなくそのまま利用することができる。
【0135】更に、アドレス部にそれに続くトラックの
記録再生条件等の情報を実施の形態3で説明した構成で
記録しておくこともできる。これによれば、従来の光デ
ィスク装置を用いて、λ/4n未満の溝深さを有する光
ディスクと同様にアドレス部に記録された記録再生条件
を正しく読み取ることができる。
【0136】(実施の形態5)次に、本発明の第3の目
的を達成するための、第5の実施の形態にかかる光ディ
スクについて説明する。
【0137】図4のアドレス部を形成するプリピット4
04の配列を、情報トラックの溝深さに応じて光ディス
クの半径方向に異ならせることができる。
【0138】例えば図4及び図6のように、トラックに
対し半径方向のいずれかに概略Tp/2だけシフトした
位置にプリピット404を配置する。ここで、半径方向
の外周側にシフトしたプリピットを第1のプリピットと
呼び、半径方向の内周方向にシフトしたプリピットを第
2のプリピットと呼ぶことにする。また、プリピットの
形成深さは情報トラックの溝深さと略同一であるとす
る。
【0139】情報トラックの溝深さが0からλ/4n未
満の従来の光ディスクの場合に、図4に示したように、
プリピット404の列が、ビームスポット403の進行
方向に対し第1のプリピット列、第2のプリピット列の
順に配置している場合には、このプリピット404の列
に続くトラックはグルーブトラック406であり、プリ
ピット404の列が、ビームスポット403の進行方向
に対し第2のプリピット列、第1のプリピット列の順に
配置している場合には、このプリピット404の列に続
くトラックはランドトラック407であったとする。こ
のとき、ビームスポット403がグルーブトラック40
6の直前のアドレス部401を走査した場合の差動アン
プの出力信号は図5(a)のようであったとする。
【0140】これに対して、情報トラックの溝深さがλ
/4n以上λ/2n未満の本実施の形態の光ディスクで
は、図6に示したようにプリピット404を配置する。
すなわち、プリピット404の列に続くトラックがグル
ーブトラック406の場合には、プリピット404の列
を、ビームスポット403の進行方向に対し第2のプリ
ピット列、第1のプリピット列の順に配置し、プリピッ
ト404の列に続くトラックがランドトラック407の
場合には、プリピット404の列を、ビームスポット4
03の進行方向に対し第1のプリピット列、第2のプリ
ピット列の順に配置する。このように配置された図6の
グルーブトラック406の直前のアドレス部401を上
記と同一の光ディスク装置で走査した場合の差動アンプ
の出力信号は図5(a)のようになる。つまり、情報ト
ラックの溝深さがλ/4n以上λ/2n未満の本実施の
形態の光ディスクのグルーブトラック406の直前のア
ドレス部を走査したときに得られる出力信号は、情報ト
ラックの溝深さが0からλ/4n未満の従来の光ディス
クのグルーブトラック406の直前のアドレス部401
を走査したときに得られる出力信号と同一となる。これ
は、プリピットの半径方向の配置が、本実施の形態の光
ディスクと従来の光ディスクの場合とで逆転しており、
更にプリピットの形成深さが異なることにより差動アン
プの出力信号の正負が逆転するためである。
【0141】以上のような構成とすることにより、従来
の光ディスク装置を用いてアドレス部を走査するときの
トラッキング信号の信号振幅の正負が溝深さがλ/4n
未満の場合と同一になり、アドレス部に続くトラックが
ランドトラックであるかグルーブトラックであるかの判
定を正確に行うことができる。即ち、アドレス部に続く
トラックがランドトラックであるかグルーブトラックで
あるかという情報に関して、従来の光ディスクと互換性
を維持できる。
【0142】更に、アドレス部にそれに続くトラックの
記録再生条件等の情報を実施の形態3で説明した構成で
記録しておくこともできる。これによれば、従来の光デ
ィスク装置を用いて、λ/4n未満の溝深さを有する光
ディスクと同様にアドレス部に記録された記録再生条件
を正しく読み取ることができる。
【0143】なお、上記の例とは逆に、0からλ/4n
未満の溝深さを有する従来の光ディスクにおいて、アド
レス部に続くトラックがグルーブトラックの場合にアド
レス部に第2のプリピット列と第1のプリピット列がこ
の順に配列されており、アドレス部に続くトラックがラ
ンドトラックの場合にアドレス部に第1のプリピット列
と第2のプリピット列がこの順に配列されている場合に
は、本発明の光ディスクは、アドレス部に続くトラック
がグルーブトラックの場合にはアドレス部に第1のプリ
ピット列と第2のプリピット列をこの順に配列し、アド
レス部に続くトラックがランドトラックの場合にはアド
レス部に第2のプリピット列と第1のプリピット列をこ
の順に配列すればよい。
【0144】また、上記の実施の形態4,5では、溝深
さがλ/4n未満の場合とλ/4n以上λ/2n未満の
場合の2種類のディスクを例にしたが、トラッキング信
号振幅の正負の反転は、λ/2n周期で繰返される。よ
って、溝深さがλ/2n以上のディスクにおいても、0
又は正の偶数をmとして、mλ/4n以上(m+1)λ
/4n未満の溝深さの光ディスクと、(m+1)λ/4
n以上(m+2)λ/4n未満の溝深さの光ディスクと
の2種類に場合分けして制御すればよい。
【0145】
【発明の効果】本発明の光ディスク装置によれば、トラ
ッキング制御手段がガイド溝の深さに応じてトラッキン
グ極性を反転するように制御するので、又は、ディスク
判別手段の判別の結果に応じて極性反転手段がトラッキ
ング制御手段の極性を反転させるので、どのような溝深
さを有する光ディスクであっても、レーザ光を目的とす
るグルーブトラック又はランドトラックに正しく走査さ
せることができる。従って、ガイド溝の深さが異なる光
ディスクに対して、正しく記録又は再生することが可能
になる。
【0146】また、本発明の光ディスクによれば、カー
トリッジ又は識別信号領域に、前記ガイド溝の深さに関
する情報及び/又は再生光学系のトラッキング極性に関
する情報が記録されているので、記録再生に先立って光
ディスク装置がこれらの情報を読み取ることにより、ガ
イド溝の深さに応じたトラッキング制御を行うことがで
きる。従って、どのような溝深さを有する光ディスクで
あっても、レーザ光を目的とするグルーブトラック又は
ランドトラックに正しく走査させることができる。従っ
て、ガイド溝の深さが異なる光ディスクに対して、正し
く記録又は再生することが可能になる。
【0147】また、本発明の光ディスクによれば、(m
+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さを有
するガイド溝が形成された光ディスクにおいて、管理領
域又はアドレス部に、再生光学系のトラッキング極性に
関する情報又はガイド溝の深さに関する情報が記録され
ているので、記録再生に先立って光ディスク装置がこれ
らの情報を読み取ることにより、ガイド溝の深さに応じ
たトラッキング制御を行うことができる。従って、この
ような深さを有する光ディスクに対して、レーザ光を目
的とするグルーブトラック又はランドトラックに正しく
走査させることができる。従って、正しく記録又は再生
することが可能になる。
【0148】また、本発明の光ディスクによれば、管理
領域又はアドレス部に記録する記録再生情報を特定の領
域に記録するようにしたので、mλ/4n以上(m+
1)λ/4n未満の深さのガイド溝を設けた従来の光デ
ィスク用の光ディスク装置において、(m+1)λ/4
n以上(m+2)λ/4n未満の深さのガイド溝を設け
た本発明の光ディスクのランドトラック又はグルーブト
ラックへの記録再生条件を正しく設定することができ
る。この結果、従来の光ディスク用の光ディスク装置に
何ら変更を加えることなく、溝深さが異なる本発明の光
ディスクに情報を記録し、又は記録された情報を再生す
ることが可能になる。
【0149】更に、本発明の光ディスクによれば、従来
の光ディスク用の光ディスク装置を用いてアドレス部に
記録された情報を読み込んだ場合、得られる情報は従来
の光ディスクの場合と互換性を有し、何ら変換すること
なくそのまま利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光ディスク装置
の概要を示したすブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態2に係る光ディスクの概
略斜視図である。
【図3】 図2の光ディスクのRAM領域の半径方向に
おける厚み方向断面の部分拡大図である。
【図4】 本発明の実施の形態3に係る光ディスクの情
報トラックの一例を示した拡大平面図である。
【図5】 差動アンプの出力信号を示した図である。
【図6】 本発明の実施の形態5に係る光ディスクの情
報トラックの一例を示した拡大平面図である。
【図7】 従来の光ディスク装置の概要を示したすブロ
ック図である。
【図8】 図6の光ディスクの情報トラックの一例を示
した拡大平面図である。
【図9】 ガイド溝の深さとトラッキングエラー信号の
振幅との関係を示した図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 カートリッジ 3 識別孔 4 情報トラック 10 発光ダイオード 11 フォトディテクタ 13 スピンドルモータ 20 半導体レーザ 21 対物レンズ 22 光検出器 22a、22b 受光部 23 アクチュエータ 24 光ヘッド 60 光ディスク 61 管理領域 62 RAM領域 63 基板 64 グルーブトラック 65 ランドトラック 66 情報トラック 401 アドレス部 403 ビームスポット 404 プリピット 405 記録マーク 406 グルーブトラック 407 ランドトラック 408 情報トラック 500 光ディスク 501 情報トラック 502 ビームスポット 510 半導体レーザ 511 対物レンズ 512 光検出器 512a、512b 受光部 513 アクチュエータ 514 光ヘッド 530 スピンドルモータ 601 アドレス部 602 データ領域 604 プリピット 605 記録マーク 606 グルーブトラック 607 ランドトラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 23/03 604 G11B 23/03 604B

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸状のガイド溝を設けた基板に記録薄
    膜を備えた光ディスクにレーザ光を照射する収束光学系
    と、前記収束光学系により収束されたレーザ光が前記ガ
    イド溝の凸部又は凹部を走査するように制御するトラッ
    キング制御手段とを備え、前記トラッキング制御手段
    は、前記ガイド溝の深さに応じてトラッキング極性を反
    転するように制御することを特徴とする光ディスク装
    置。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光の波長をλ、基板の屈折率
    をn、0又は正の偶数をmとした場合に、前記トラッキ
    ング制御手段は、前記ガイド溝の深さがmλ/4n以上
    (m+1)λ/4n未満の場合と、(m+1)λ/4n
    以上(m+2)λ/4n未満の場合とで、トラッキング
    の極性が反転するように制御する請求項1に記載の光デ
    ィスク装置。
  3. 【請求項3】 前記トラッキング制御手段は、前記ガイ
    ド溝の深さが前記基板の半径方向の位置によって異なる
    光ディスクに対して、前記レーザ光の波長をλ、基板の
    屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、前記ガ
    イド溝の深さがmλ/4n以上(m+1)λ/4n未満
    の場合と、(m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n
    未満の場合とで、トラッキングの極性が反転するように
    制御する請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 凹凸状のガイド溝を設けた基板に記録薄
    膜を備えた光ディスクにレーザ光を照射する収束光学系
    と、前記収束光学系により収束されたレーザ光が前記ガ
    イド溝の凸部又は凹部を走査するように制御するトラッ
    キング制御手段と、前記トラッキング制御手段の極性を
    反転させる極性反転手段と、前記ガイド溝の深さを判別
    するディスク判別手段とを備え、前記判別の結果に応じ
    て前記極性反転手段が前記トラッキング制御手段の極性
    を反転させることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記ディスク判別手段は、前記光ディス
    クを収納するカートリッジに付されたガイド溝の深さに
    対応する識別子から識別情報を読み取ることにより前記
    ガイド溝の深さを判別する請求項4に記載の光ディスク
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ディスク判別手段は、前記光ディス
    ク上に設けられた識別信号領域に記録されたガイド溝の
    深さに関する識別情報を検出することにより前記ガイド
    溝の深さを判別する請求項4に記載の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 凹凸状のガイド溝が形成された基板を有
    し、カートリッジに収納されてなる光ディスクであっ
    て、前記カートリッジに、前記ガイド溝の深さに関する
    識別子及び/又は再生光学系のトラッキング極性に関す
    る識別子を備えたことを特徴とする光ディスク。
  8. 【請求項8】 前記カートリッジが、更に、照射される
    レーザ光の照射パワーに関する識別子及び/又は照射さ
    れるレーザ光の変調パターンに関する識別子を含む請求
    項7に記載の光ディスク。
  9. 【請求項9】 凹凸状のガイド溝が形成された基板を有
    する光ディスクであって、前記光ディスク上に設けられ
    た識別信号領域に、前記ガイド溝の深さに関する情報及
    び/又は再生光学系のトラッキング極性に関する情報が
    記録されていることを特徴とする光ディスク。
  10. 【請求項10】 前記識別信号領域が管理領域である請
    求項9に記載の光ディスク。
  11. 【請求項11】 前記識別信号領域が、前記ガイド溝の
    位置を識別するアドレス部である請求項9に記載の光デ
    ィスク。
  12. 【請求項12】 前記ガイド溝の深さが前記基板の半径
    方向の位置によって異なる請求項9に記載の光ディス
    ク。
  13. 【請求項13】 前記識別信号領域に、更に、照射され
    るレーザ光の照射パワーに関する情報及び/又は照射さ
    れるレーザ光の変調パターンに関する情報が記録されて
    いる請求項9に記載の光ディスク。
  14. 【請求項14】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスク
    であって、前記光ディスクの管理領域に、再生光学系の
    トラッキング極性に関する情報を記録したことを特徴と
    する光ディスク。
  15. 【請求項15】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスク
    であって、前記光ディスクの管理領域に、前記ガイド溝
    の深さに関する情報を記録したことを特徴とする光ディ
    スク。
  16. 【請求項16】 前記管理領域に、更に、照射されるレ
    ーザ光の照射パワーに関する情報、及び/又は照射され
    るレーザ光の変調パターンに関する情報が記録されてい
    る請求項14又は15に記載の光ディスク。
  17. 【請求項17】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスク
    であって、前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を
    有し、前記アドレス部に再生光学系のトラッキング極性
    に関する情報を記録したことを特徴とする光ディスク。
  18. 【請求項18】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設けた光ディスク
    であって、前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を
    有し、前記アドレス部に前記ガイド溝の深さに関する情
    報を記録したことを特徴とする光ディスク。
  19. 【請求項19】 前記アドレス部に、更に、照射される
    レーザ光の照射パワーに関する情報、及び/又は照射さ
    れるレーザ光の変調パターンに関する情報が記録されて
    いる請求項17又は18に記載の光ディスク。
  20. 【請求項20】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド
    溝の凹部と凸部の両方に信号を記録する光ディスクであ
    って、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の深さを有する
    凹凸状のガイド溝を設けた光ディスクと互換性を有し、 凸部記録再生情報及び凹部記録再生情報を記録する管理
    領域を備え、 前記凸部記録再生情報は、mλ/4n以上(m+1)λ
    /4n未満の溝深さを有する光ディスクにおいて凹部記
    録再生情報が記録される領域に記録されており、前記凹
    部記録再生情報は、mλ/4n以上(m+1)λ/4n
    未満の溝深さを有する光ディスクにおいて凸部記録再生
    情報が記録される領域に記録されていることを特徴とす
    る光ディスク。
  21. 【請求項21】 前記記録再生情報がレーザ光の照射パ
    ワーに関する情報である請求項20に記載の光ディス
    ク。
  22. 【請求項22】 前記記録再生情報がレーザ光を変調す
    る変調パターンに関する情報である請求項20に記載の
    光ディスク。
  23. 【請求項23】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド
    溝の凹部と凸部の両方に信号を記録する光ディスクであ
    って、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の深さを有する
    凹凸状のガイド溝を設けた光ディスクと互換性を有し、 前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有し、 前記アドレス部には凸部記録再生情報を記録する領域と
    凹部記録再生情報を記録する領域が設けられており、 前記凸部記録再生情報は、mλ/4n以上(m+1)λ
    /4n未満の溝深さを有する光ディスクにおいて凹部記
    録再生情報が記録される領域に記録されており、前記凹
    部記録再生情報は、mλ/4n以上(m+1)λ/4n
    未満の溝深さを有する光ディスクにおいて凸部記録再生
    情報が記録される領域に記録されていることを特徴とす
    る光ディスク。
  24. 【請求項24】 前記記録再生情報がレーザ光の照射パ
    ワーに関する情報である請求項23に記載の光ディス
    ク。
  25. 【請求項25】 前記記録再生情報がレーザ光を変調す
    る変調パターンに関する情報である請求項23に記載の
    光ディスク。
  26. 【請求項26】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド
    溝の凹部と凸部の両方に信号を記録する光ディスクであ
    って、前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部を有
    し、前記アドレス部を構成するプリピットの高さ又は深
    さがmλ/4n以上(m+1)λ/4n未満であること
    を特徴とする光ディスク。
  27. 【請求項27】 記録再生するレーザ光の波長をλ、基
    板の屈折率をn、0又は正の偶数をmとした場合に、
    (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の深さ
    を有する凹凸状のガイド溝を基板上に設け、前記ガイド
    溝の凹部と凸部の両方に信号を記録する光ディスクであ
    って、 前記ガイド溝の位置を識別するアドレス部をトラックに
    沿って前記ガイド溝間に備え、 前記アドレス部は、前記ガイド溝のトラックに対し、半
    径方向の外周側に概略1/2トラックピッチだけシフト
    した第1のプリピットと、半径方向の内周側に概略1/
    2トラックピッチだけシフトした第2のプリピットとを
    有し、前記アドレス部に続いて走査されるのが前記ガイ
    ド溝の凸部である場合と凹部である場合とで、前記第1
    のプリピットと前記第2のプリピットの走査方向の配列
    順序を異ならせてあることを特徴とする光ディスク。
  28. 【請求項28】 前記光ディスクがmλ/4n以上(m
    +1)λ/4n未満の深さを有する凹凸状のガイド溝を
    設けた光ディスクと互換性を有し、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深さを有す
    る光ディスクにおいて、アドレス部に続いて走査される
    のが凸部の場合にはアドレス部に第1のプリピット列と
    第2のプリピット列がこの順に配列されており、アドレ
    ス部に続いて走査されるのが凹部の場合にはアドレス部
    に第2のプリピット列と第1のプリピット列がこの順に
    配列されている場合に、 (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の溝深
    さを有する前記光ディスクにおいて、前記アドレス部に
    続いて走査されるのが凸部の場合には前記アドレス部に
    前記第2のプリピット列と前記第1のプリピット列がこ
    の順に配列されており、前記アドレス部に続いて走査さ
    れるのが凹部の場合には前記アドレス部に前記第1のプ
    リピット列と前記第2のプリピット列とがこの順に配列
    されている請求項27に記載の光ディスク。
  29. 【請求項29】 前記光ディスクがmλ/4n以上(m
    +1)λ/4n未満の深さを有する凹凸状のガイド溝を
    設けた光ディスクと互換性を有し、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深さを有す
    る光ディスクにおいて、アドレス部に続いて走査される
    のが凸部の場合にはアドレス部に第2のプリピット列と
    第1のプリピット列がこの順に配列されており、アドレ
    ス部に続いて走査されるのが凹部の場合にはアドレス部
    に第1のプリピット列と第2のプリピット列がこの順に
    配列されている場合に、 (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の溝深
    さを有する前記光ディスクにおいて、前記アドレス部に
    続いて走査されるのが凸部の場合には前記アドレス部に
    前記第1のプリピット列と前記第2のプリピット列がこ
    の順に配列されており、前記アドレス部に続いて走査さ
    れるのが凹部の場合には前記アドレス部に前記第2のプ
    リピット列と前記第1のプリピット列がこの順に配列さ
    れている請求項27に記載の光ディスク。
  30. 【請求項30】 前記ガイド溝の位置を識別するアドレ
    ス部を有し、前記アドレス部を構成するプリピットの高
    さ又は深さがmλ/4n以上(m+1)λ/4n未満で
    あることを特徴とする請求項20、23及び27のいず
    れかに記載の光ディスク。
  31. 【請求項31】 前記ガイド溝の位置を識別するアドレ
    ス部をトラックに沿って前記ガイド溝間に備え、前記ア
    ドレス部は、前記ガイド溝のトラックに対し、半径方向
    の外周側に概略1/2トラックピッチだけシフトした第
    1のプリピットと、半径方向の内周側に概略1/2トラ
    ックピッチだけシフトした第2のプリピットとを有し、
    前記アドレス部に続いて走査されるのが前記ガイド溝の
    凸部である場合と凹部である場合とで、前記第1のプリ
    ピットと前記第2のプリピットの走査方向の配列順序を
    異ならせてあることを特徴とする請求項20又は23に
    記載の光ディスク。
  32. 【請求項32】 前記光ディスクがmλ/4n以上(m
    +1)λ/4n未満の深さを有する凹凸状のガイド溝を
    設けた光ディスクと互換性を有し、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深さを有す
    る光ディスクにおいて、アドレス部に続いて走査される
    のが凸部の場合にはアドレス部に第1のプリピット列と
    第2のプリピット列がこの順に配列されており、アドレ
    ス部に続いて走査されるのが凹部の場合にはアドレス部
    に第2のプリピット列と第1のプリピット列がこの順に
    配列されている場合に、 (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の溝深
    さを有する前記光ディスクにおいて、前記アドレス部に
    続いて走査されるのが凸部の場合には前記アドレス部に
    前記第2のプリピット列と前記第1のプリピット列がこ
    の順に配列されており、前記アドレス部に続いて走査さ
    れるのが凹部の場合には前記アドレス部に前記第1のプ
    リピット列と前記第2のプリピット列とがこの順に配列
    されている請求項31に記載の光ディスク。
  33. 【請求項33】 前記光ディスクがmλ/4n以上(m
    +1)λ/4n未満の深さを有する凹凸状のガイド溝を
    設けた光ディスクと互換性を有し、 mλ/4n以上(m+1)λ/4n未満の溝深さを有す
    る光ディスクにおいて、アドレス部に続いて走査される
    のが凸部の場合にはアドレス部に第2のプリピット列と
    第1のプリピット列がこの順に配列されており、アドレ
    ス部に続いて走査されるのが凹部の場合にはアドレス部
    に第1のプリピット列と第2のプリピット列がこの順に
    配列されている場合に、 (m+1)λ/4n以上(m+2)λ/4n未満の溝深
    さを有する前記光ディスクにおいて、前記アドレス部に
    続いて走査されるのが凸部の場合には前記アドレス部に
    前記第1のプリピット列と前記第2のプリピット列がこ
    の順に配列されており、前記アドレス部に続いて走査さ
    れるのが凹部の場合には前記アドレス部に前記第2のプ
    リピット列と前記第1のプリピット列がこの順に配列さ
    れている請求項31に記載の光ディスク。
  34. 【請求項34】 前記光ディスクが、mλ/4n以上
    (m+1)λ/4n未満の深さを有する凹凸状のガイド
    溝を設けた光ディスクと互換性を有することを特徴とす
    る請求項14、15、17、及び18のいずれかに記載
    の光ディスク。
  35. 【請求項35】 前記互換性が、トラッキングの極性、
    あるいは、ガイド溝の凸部及び/又は凹部に記録する際
    の、レーザ光の照射パワー又は変調パターンに関する互
    換性であることを特徴とする請求項34に記載の光ディ
    スク。
  36. 【請求項36】 前記互換性が、ガイド溝の凸部及び/
    又は凹部に記録する際の、レーザ光の照射パワー又は変
    調パターンに関する互換性であることを特徴とする請求
    項20、23、28、及び29のいずれかに記載の光デ
    ィスク。
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