JPH1116707A - 有機質正特性サーミスタ - Google Patents

有機質正特性サーミスタ

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JPH1116707A
JPH1116707A JP9171796A JP17179697A JPH1116707A JP H1116707 A JPH1116707 A JP H1116707A JP 9171796 A JP9171796 A JP 9171796A JP 17179697 A JP17179697 A JP 17179697A JP H1116707 A JPH1116707 A JP H1116707A
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JP
Japan
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resistor
nonwoven fabric
conductive
plated
organic polymer
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JP9171796A
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English (en)
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Yutaka Sato
佐藤  裕
Takaaki Domon
孝彰 土門
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電極と抵抗体とが強固に密着して両者間の界面
抵抗を小さく、素子全体の抵抗値を小さくすることがで
きると共に、電圧のオン−オフ繰り返し特性に優れた有
機質正特性サーミスタを提供する。 【解決手段】有機ポリマーに導電粒子を分散させてなる
組成物をシート状に成形して抵抗体1とする。抵抗体1
の表裏面に、有機ポリマーに一部を埋没させて導電性不
織布2を被着する。導電性不織布2に電極3を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ポリマーに導
電粒子を分散させてなる組成物をシート状に成形して抵
抗体とし、該抵抗体の表裏面に電極を形成してなる有機
質正特性サーミスタに係り、特に電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】有機質正特性サーミスタにおいて、シー
ト状抵抗体の表裏面に電極を形成するため、米国特許第
4426633号においては、シート状抵抗体の表裏面
にニッケル等の金属板を加熱圧着して電極を設けてい
る。また、特公平4−44401号においては、有機ポ
リマー内に導電粒子を分散させてなるシート状抵抗体の
表裏面を露出させ、その露出面に化学メッキまたは電気
メッキ等を施すことにより電極層を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第44266
33号に記載のように、シート状抵抗体の表裏面にニッ
ケル等の金属板を加熱圧着したサーミスタでは、抵抗体
と金属板との間の界面接触抵抗が大きく、また、接触抵
抗が不均一であるため、高抵抗層を形成し、電圧のオン
−オフの繰り返しによって界面部が発熱し、電極部と界
面の熱膨張差から抵抗値が上昇劣化し、信頼性上問題が
あった。
【0004】また、特公平4−44401号に記載のよ
うに、抵抗体の表裏面にエッチングにより導電粒子を露
出させて化学メッキ等により電極を形成したものは、導
電粒子と電極との接触は増加するが、サーミスタの特性
を確保するために抵抗体内の導電粒子の含有量が、通
常、20体積%〜30体積%の低い密度にしないと本来
のサーミスタ特性が得られないため、十分な電極の密着
強度が得られないという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、電極と抵抗
体とが強固に密着して両者間の界面抵抗を小さく、かつ
界面抵抗を電極面全面について均一にすることができ、
もって素子全体の抵抗値を小さくすることができると共
に、電圧のオン−オフ繰り返し特性に優れた有機質正特
性サーミスタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、有機ポリマーに導電粒子を分散させてな
る組成物をシート状に成形して抵抗体とし、該抵抗体の
表裏面に電極を形成してなる有機質正特性サーミスタに
おいて、前記抵抗体の表裏面に、前記有機ポリマーに一
部を埋没させて導電性不織布を被着し、該導電性不織布
に電極を形成したことを特徴とする(請求項1)。
【0007】ここで、導電性不織布は、鉄−クロム合金
(ステンレス)等の金属で作製された微細繊維からなる
複雑な三次元構造を有するもので、断面にした際の両端
距離が1μm〜30μmの寸法を有するものである。不
織布としての空孔率は、有機ポリマーに埋没させて強固
に固着させるためには、70%以下、10%以上とする
ことが好ましい。また、電圧オンーオフの繰り返しによ
る抵抗値の変化を抑制するには、繊維間で形成される空
隙の内接球を想定した場合の平均球径(以下これを平均
孔径と称す)は5μm〜35μmとすることが好ましい
(請求項3)。
【0008】また、近年、市場よりサーミスタの薄型化
が要求されており、前記導電性不織布の厚みに関して
は、この薄型化の要求に応える意味で50μm以下とす
ることが好ましく、また、抵抗体へのアンカー効果を確
保する意味で、該導電性不織布の厚みを10μm以上と
することが好ましい(請求項2)。すなわち、有機ポリ
マー内に分散している導電粒子との十分な電気的接触と
十分なアンカー効果を得るためには、約5μm以上抵抗
体に導電性不織布を埋没させることが好ましく、このよ
うに導電性不織布の埋没部分を確保することと、導電性
不織布と抵抗体とを加熱圧着させた場合に、抵抗体が導
電性不織布の表面に流れ出ることを防止して導電性不織
布上に電極を形成するためには、導電性不織布の厚みは
10μm以上とすることが好ましい。
【0009】また、導電性不織布の厚みが50μmを超
えると、サーミスタの薄型化が困難となる。具体例で説
明すると、サーミスタの厚みを300μmに設定した場
合、電極の厚みを50μm、導電性不織布の厚みを50
μmを超える厚みに設定したとすると、導電性不織布を
含めた電極部の厚みが全体の2/3を超え、サーミスタ
の特性ないし信頼性を確保することが困難となる。この
ように、抵抗体への導電性不織布への圧着後、メッキ等
によって電極層を成膜することによって全体の厚みが増
し、またサーミスタの特性を確保する上で抵抗体の厚み
を確保する必要があることを考慮すると、導電性不織布
の厚みは好ましくはは10μm〜50μm、より好まし
くは10μm〜35μmである。
【0010】また、本発明において、前記電極は、ニッ
ケルメッキまたはクロムメッキであり、その表面に半田
メッキを施してなるものである(請求項4)ことが好ま
しい。
【0011】
【作用】本発明においては、導電性不織布は、導電粒子
を分散させた有機ポリマーへの加熱圧着されるが、導電
性不織布は繊維が複雑な三次元構造をなしていることか
ら、加熱圧着することにより、抵抗体が導電性不織布内
の空隙部に流れ込み、導電性不織布の有する複雑な三次
元構造により、抵抗体表面全体に導電性不織布が均一か
つ強固に密着する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明によるサーミ
スタの一実施例を示す断面図、(B)は斜視図、(C)
は部分拡大断面図である。1は抵抗体であり、該抵抗体
は、該有機ポリマーに導電粒子を分散させて構成したも
のである。なお、有機ポリマーとしては、従来例におい
ても開示されている各種の樹脂を用いることができる
が、実施例においては、フッ素系の樹脂を用いた。ま
た、導電粒子としてタングステンカーバイドを用いた
が、勿論この導電粒子としては、他の金属、合金やカー
ボン等を用いることができる。
【0013】2は前記抵抗体1の表裏面に一部を埋設し
て固着した導電性不織布であり、実施例においては、鉄
−クロム合金(ステンレス)でなる微細繊維を複雑な三
次元構造で形成したものを用いた。
【0014】3は前記導電性不織布2上に化学メッキあ
るいは電気メッキにより形成した電極である。この電極
として、抵抗体1に固着した導電性不織布2に化学メッ
キまたは電気メッキによりニッケルメッキまたはをクロ
ムメッキを施し、さらにメッキ表面に錫、または錫−鉛
(半田)のメッキを行った。
【0015】図2は本実施例のサーミスタの製造工程図
であり、図2(A)に示す抵抗体シート1は、タングス
テンカーバイトをフッ素系樹脂に30体積%で混入した
ものを、厚さが0.3mm〜0.35mmとなるように
シート状に成形した。
【0016】次に図2(B)に示すように、該抵抗体シ
ート1の表裏面(両主面)に導電性不織布2を当て、ロ
ール表面温度が200℃の圧延ロールにより、図2
(C)に示すように、導電性不織布2の一部をシート状
抵抗体1の有機ポリマーに埋没させて被着した。
【0017】次に図2(D)に示すように、化学メッキ
や電気メッキによりニッケルメッキあるいはクロムメッ
キを施し、その上に錫や半田のメッキを施しで電極3を
形成し、約0.40〜0.66mmの厚みのシートを得
た。
【0018】次に外径が16mm、内径が9mmにパン
チプレスで打ち抜きし、図1(A)、(B)に示す円板
リング状の正の抵抗/温度特性を持つ抵抗体を作った。
上述のような工程で作製する抵抗体について、表1に示
すように、導電性不織布の厚さを10μm〜70μm、
空孔率を10%〜70%、平均孔径を5μm〜40μm
の範囲で変更して試料を作製し、また、導電性不織布を
有しない従来構造の試料(試料番号17、18)を作製
し、各試料について電圧オン−オフのサイクル試験を行
って評価した。サイクル試験は、両電極3にDC15
V、通電電流を16Aにして電圧オンを15秒間、電圧
オフを165秒間持続させ、このオンーオフを500サ
イクル繰り返して抵抗値を測定すると共に、初期抵抗値
に対するサイクル試験後の抵抗値の比を求めた。その結
果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から分かるように、試料番号17、1
8の従来構造を踏襲した比較例は、抵抗の変化が初期値
に比べて8倍以上変化している。
【0021】また、実施例の導電性不織布の厚さが、5
5μm以上、平均孔径が40μmの試料(13〜16)
は抵抗の変化が初期値に比べて4.78〜7.45倍変
化している。一方、導電性不織布の厚みが10μm以
上、50μm以下、平均孔径5μm以上、35μm以下
の試料(試料番号1〜12)は、抵抗の変化が初期値に
比べて2.5倍以下の変化であり、比較例(試料番号1
7、18)および試料番号13〜16に比べて抵抗の変
化が約1/2以下であり、非常に信頼性の高い正特性サ
ーミスタが製造できた。
【0022】
【発明の効果】請求項1によれば、抵抗体の表裏面に導
電性不織布の一部を埋没させて被着し、該導電性不織布
に電極を形成したので、導電性不織布の固有の複雑な三
次元構造を有し、導電性不織布に抵抗体の有機ポリマー
が流れ込んで導電性不織布や電極のアンカー効果を得る
ため、導電性不織布および電極を抵抗体に強固に固着さ
せることができる。また、導電性不織布により、抵抗体
表裏面における導電体の密度を均一化することができ、
電極と抵抗体との間の界面抵抗を抵抗体全面について均
一化できる。これらのことから、請求項1によれば、素
子全体の抵抗値を小さくすることができると共に、電圧
のオン−オフ繰り返し特性に優れた有機質正特性サーミ
スタを提供することができる。
【0023】請求項2によれば、前記導電性不織布の厚
みを10μm以上としたので、導電性不織布の一部を有
機ポリマーに埋没させて良好なアンカー効果を得ること
ができ、かつ導電性不織布の厚みを50μm以下とした
ので、薄型のサーミスタを実現できる。
【0024】請求項3によれば、導電性不織布の平均孔
径を5μm〜35μmとしたので、電圧オンーオフの繰
り返しによる抵抗値の変化を抑制することができる。
【0025】請求項4によれば、前記電極は、ニッケル
メッキまたはクロムメッキであり、その表面に半田メッ
キを施してなるため、他の部品への電気的接続が容易な
サーミスタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)はそれぞれ本発明によ
るサーミスタの一実施例を示す断面図、斜視図、部分拡
大断面図である。
【図2】(A)〜(D)は本実施例の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1:抵抗体、2:導電性不織布、3:電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ポリマーに導電粒子を分散させてなる
    組成物をシート状に成形して抵抗体とし、該抵抗体の表
    裏面に電極を形成してなる有機質正特性サーミスタにお
    いて、 前記抵抗体の表裏面に、前記有機ポリマーに一部を埋没
    させて導電性不織布を被着し、該導電性不織布に電極を
    形成したことを特徴とする有機質正特性サーミスタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記導電性不織布の厚
    みが10μm〜50μmであることを特徴とする有機質
    正特性サーミスタ。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記導電性不織布は、平均孔径が5μm〜35μmであ
    ることを特徴とする有機質正特性サーミスタ。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかにおいて、 前記電極は、ニッケルメッキまたはクロムメッキであ
    り、その表面に半田メッキを施してなることを特徴とす
    る有機質正特性サーミスタ。
JP9171796A 1997-06-27 1997-06-27 有機質正特性サーミスタ Withdrawn JPH1116707A (ja)

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JP9171796A JPH1116707A (ja) 1997-06-27 1997-06-27 有機質正特性サーミスタ

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010079845A (ko) * 1999-07-16 2001-08-22 하네타 유이치 정온도 계수 소자 및 그 제조 방법
US6287446B1 (en) * 1997-12-31 2001-09-11 S.C.P.S. Societe De Coneil Et De Prospective Scientifique S.A. High porosity three-dimensional structures in chromium based alloys

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6287446B1 (en) * 1997-12-31 2001-09-11 S.C.P.S. Societe De Coneil Et De Prospective Scientifique S.A. High porosity three-dimensional structures in chromium based alloys
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Effective date: 20040907