JPH11166798A - 滑水性材料をコーテイングした機能性装置 - Google Patents

滑水性材料をコーテイングした機能性装置

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JPH11166798A
JPH11166798A JP33318197A JP33318197A JPH11166798A JP H11166798 A JPH11166798 A JP H11166798A JP 33318197 A JP33318197 A JP 33318197A JP 33318197 A JP33318197 A JP 33318197A JP H11166798 A JPH11166798 A JP H11166798A
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JP
Japan
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water
heat exchanger
functional device
functional unit
slidable material
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JP33318197A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換率が高く、除霜までの時間が長く、除
霜回数が少なくて済み、一旦着霜したものは短時間で除
霜できるので省エネルギを図ることができる機能性装置
を提供する。 【解決手段】 着霜および/または結氷する可能性のあ
る表面を持つ機能性装置において、前記表面に塗付後、
加熱架橋して滑水性材料のコーテイング膜を形成する。
この機能性装置としては、一定間隔で多数平行に並べら
れ、その間を気流が流動する板状フィンと、この板状フ
ィンにほぼ直角に挿通された伝熱管とからなる熱交換
器、冷凍・冷蔵装置の製氷皿および/または送風ファン
などを挙げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は滑水性材料をコーテ
イングした機能性装置に関するものであり、さらに詳し
くは表面に滑水性材料をコーテイングした熱交換器、あ
るいは冷凍・冷蔵装置の製氷皿や送風ファンなどに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーン系、フッ素樹脂系塗料など塗
装乾燥硬化後の塗膜表面の水接触角が90度以上となる
ような化合物は、その塗膜が優れたはっ水性、潤滑性な
どを有するため、例えば空気調和機の熱交換器のコーテ
ィング材料、表面処理剤としても有効に使用されてい
る。空気調和機に用いられる熱交換器の大部分は、アル
ミフィンと、またこれに直行する冷媒管から構成されて
いるフィンチューブ型熱交換器である。しかし、冷房時
には室内側熱交換器のフィン表面に水分の凝縮が起こ
り、フィン間における凝縮水のブリッジ現象により、熱
交換器通過風量の低下を招き、ひいては、冷房能力の低
下の原因となる。一方、暖房時には、室外側熱交換器に
おいて、前述した冷房時、室内側熱交換器と同様な現象
が起こる。熱交換器に、着霜した場合は、通風抵抗が増
加し、暖房能力の低下の原因となり、更に進むと、着霜
によるフィンの目詰まりを生じ、その場合暖房運転を一
時停止し、除霜を行う必要があるため、暖房の快適性を
損なう原因にもなる。冷凍庫や冷蔵庫においても同様に
通過風量の低下などによって、冷却能力の低下が発生す
る。
【0003】これらの問題を解決するために、フィン表
面をはっ水化して凝縮水を転がり落とす方法があり、実
開昭48−11414号公報、実開昭51−15261
号公報で提案されているような4フッ化エチレン樹脂、
塩化3フッ化エチレン樹脂などのコーティングや、特開
平4−178472号公報に提案されているように、表
面に特定の凹凸ができるよう、シリコーン系樹脂に無機
または有機系微粒子を添加したはっ水性コーテイング用
組成物やそれをコーテイングした熱交換器が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記のはっ水性
に優れた樹脂やコーテイング組成物を塗布したフィン材
表面においては、フィン表面に残存した水膜が、フィン
間に溜るため、通風抵抗になったり、そのまま氷結し霜
となるなどそのはっ水性による除水効果は不十分であっ
た。また、一旦、着霜あるいは着氷するとそれを除去す
るための除霜時間が長くなるという問題があった。最
近、山県大学工学部の成澤郁夫教授らにより、フッ素系
高分子とシリコン系樹脂をグラフトさせ、かつ親水性原
子団を結合させてナノ相分離構造を形成させた新しい滑
水性を有する材料であって、被着体との付着性、強度、
硬さなどの物性、耐久性にもすぐれた材料が発表され
(新エネルギー・産業技術総合開発機構、平成7年度提
案公募型・最先端(重点)分野研究開発成果報告会、主
催;新エネルギー産業技術総合開発機構、A−2、平成
9年2月12日、東京ビッグサイト国際会議場)、実用
化が検討されている。
【0005】本発明の目的は、この新材料を、着霜およ
び/または結氷する可能性のある表面に適用して、熱交
換率を向上させたり、除霜までの時間を長くして除霜回
数を減少させたり、一旦着霜あるいは着氷したものは短
時間で除霜できるので省エネルギを図ることができるよ
うな機能性装置(熱交換器、冷凍冷蔵庫の製氷皿や送風
ファンなど)を提供することである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記課題を解決するた
め請求項1の発明は、着霜および/または結氷する可能
性のある表面を持つ機能性装置において、前記表面に塗
付後、加熱架橋されて形成された滑水性材料のコーテイ
ング膜が形成されていることを特徴とするものである。
前記新材料である滑水性材料のコーテイング膜を着霜お
よび/または結氷する可能性のある表面に形成すると、
水に対する接触角は90°前後であるが、この表面に形
成した水滴はこの表面を約20°以下の角度、場合によ
り約1°の角度だけ傾けると滑り始めるという優れた滑
水性を有する。実際の機能性装置(熱交換器、冷凍冷蔵
庫の製氷皿や送風ファンなど)における着霜・結氷する
可能性のある表面は通常傾いているので、滑水性材料の
コーテイング膜を有する表面を水が流れ易くなる。水が
流れ易くなると熱交換率も向上する。また、長時間使用
後などに着霜・着氷した場合でも、融かすと接触面の霜
や氷は水になり、わずかな傾斜で滑ってしまうので、除
霜時間も大幅に短縮することができる。しかもこの滑水
性材料のコーテイング膜は、被着体との付着性、強度、
硬さなどの物性から安定して使用できる。
【0007】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の滑水性材料をコーテイングした機能性装置において、
機能性装置が、一定間隔で多数平行に並べられ、その間
を気流が流動する板状フィンと、この板状フィンにほぼ
直角に挿通された伝熱管とからなる熱交換器であること
を特徴とする。特に板状フィンに滑水性材料をコーテイ
ングすることによりフィン表面から水滴が流れ落ち易く
なって、通風抵抗が増加せず、例え氷結し霜となっても
容易に除霜できる。
【0008】本発明の請求項3の発明は、請求項1記載
の滑水性材料をコーテイングした機能性装置において、
機能性装置が、冷凍・冷蔵装置の製氷皿および/または
送風ファンであることを特徴とする。前記製氷皿や送風
ファンの表面に滑水性材料をコーテイングすることによ
り上記と同様の効果が得られ、例え氷結・霜が生じても
短時間の加熱で容易に除霜できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を詳述する。図1は、本発明の機能性装置の一例
の熱交換器を説明する斜視図である。図2は、本発明の
他の機能性装置の熱交換器を説明する斜視図である。図
3に代表的な冷凍回路の例を示す。1は圧縮機、2は凝
縮器、3はドライヤ、4はキャピラリーチューブ、5は
蒸発器、6はアキュムレーターである。矢印は冷媒の流
れ方向を示す。図1に示した本発明の熱交換器7は、例
えば、図3に示した蒸発器5に使用される。熱交換器7
は、一定間隔で多数平行に並べられ、その間を気流が流
動する板状フィン8と、この板状フィン8にほぼ直角に
挿通された伝熱管9とから構成されている。矢印は冷媒
の流れ方向を示す。入口Aから熱交換器7に入った冷媒
は伝熱管9中を流れて熱交換されて出口Bからでる。こ
の板状フィン8の表面には塗付後、加熱架橋されて形成
された滑水性材料のコーテイング膜が形成されている。
滑水性材料のコーテイング膜を有する表面から水が流れ
落ち易くなるので熱交換率も低下しない。また、着霜や
着氷の量が減少し、除霜間隔を長くしたり、除霜時間を
短縮できる。また、着霜・着氷した場合でも、融かすと
接触面の霜や氷は水になり速やかに滑落するので、一層
除霜回数を減少させたり、除霜時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0010】図2に示した本発明の他の熱交換器7A
は、やはり、図3に示した蒸発器5などに使用されるも
のである。熱交換器7Aは独立フィン型の熱交換器であ
り、一定間隔で多数平行に並べられ、その間を気流が流
動する複数の独立した板状フィン8a〜fと、この板状
フィン8a〜fにほぼ直角に挿通された伝熱管9とから
構成されている。矢印は冷媒の流れ方向を示す。入口A
から熱交換器7Aに入った冷媒は伝熱管9中を流れて熱
交換されて出口Bからでる。この板状フィン8a〜fの
表面に塗付後、加熱架橋されて形成された滑水性材料の
コーテイング膜が形成されている。図1に示した本発明
の熱交換器7と同様、滑水性材料のコーテイング膜を有
する表面から水が流れ落ち易くなるので熱交換率も低下
しないなどの効果を奏する。
【0011】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明は以下実施例にのみ限定されるものでは
ない。 接触角の評価 アルミニウム金属プレート表面に、滑水性材料の原料組
成物を塗付後、加熱架橋して滑水性材料のコーテイング
膜を形成した。この表面に水0.5μlを滴下して水滴
を作り、接触角を測定した。14回測定し平均93°
(最大:99°、最小:80°)であった。 滑水性の評価 前記表面に水を20μl滴下し、このプレートを徐々に
傾けていき、水滴が流れ出した時点の角度を5回測定
し、測定結果および平均値を表1に示す。無処理のアル
ミニウム金属プレートについても同様にして測定した測
定結果および平均値を表1に示す。なお、水を20μl
滴下する条件を選択したのは、20μl未満であると無
処理のアルミニウム金属プレートの場合、角度を90°
としても流れないからである。
【0012】
【表1】
【0013】表1から、滑水性材料のコーテイング膜を
形成したアルミニウム金属プレートの場合は、約20°
以下の角度傾けると滑り始めるという優れた滑水性を有
することが判る。これに対して、無処理のアルミニウム
金属プレートの場合は、約70°の角度傾けないと滑り
始めない。
【0014】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱
しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明の滑水性材料をコーテイングした
機能性装置(熱交換器、冷凍冷蔵庫の製氷皿や送風ファ
ンなど)は、熱交換率が高く、除霜までの時間が長く、
除霜回数が少なくて済み、一旦着霜したものは短時間で
除霜できるので省エネルギを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の機能性装置の一例の熱交換器を説明
する斜視図である。
【図2】 本発明の他の機能性装置の熱交換器を説明す
る斜視図である。
【図3】 代表的な冷凍回路の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 3 ドライヤ 4 キャピラリーチューブ 5 蒸発器 6 アキュムレーター 7、7A 熱交換器 8、8a、8b、8c、8d、8e、8f 板状フィン 9 伝熱管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着霜および/または結氷する可能性のあ
    る表面を持つ機能性装置において、前記表面に塗付後、
    加熱架橋されて形成された滑水性材料のコーテイング膜
    が形成されていることを特徴とする滑水性材料をコーテ
    イングした機能性装置。
  2. 【請求項2】 機能性装置が、一定間隔で多数平行に並
    べられ、その間を気流が流動する板状フィンと、この板
    状フィンにほぼ直角に挿通された伝熱管とからなる熱交
    換器であることを特徴とする請求項1記載の滑水性材料
    をコーテイングした機能性装置。
  3. 【請求項3】 機能性装置が、冷凍・冷蔵装置の製氷皿
    および/または送風ファンであることを特徴とする請求
    項1記載の滑水性材料をコーテイングした機能性装置。
JP33318197A 1997-12-03 1997-12-03 滑水性材料をコーテイングした機能性装置 Pending JPH11166798A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012014934A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 住友軽金属工業株式会社 空気調和機用サーペンタイン熱交換器
CN106403641A (zh) * 2015-07-28 2017-02-15 三菱电机株式会社 热交换器以及制冷循环装置

Cited By (3)

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WO2012014934A1 (ja) * 2010-07-27 2012-02-02 住友軽金属工業株式会社 空気調和機用サーペンタイン熱交換器
JPWO2012014934A1 (ja) * 2010-07-27 2013-09-12 住友軽金属工業株式会社 空気調和機用サーペンタイン熱交換器
CN106403641A (zh) * 2015-07-28 2017-02-15 三菱电机株式会社 热交换器以及制冷循环装置

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