JPH05117637A - 撥水性コーテイング用組成物及び撥水性コーテイング用組成物を塗布した熱交換器 - Google Patents

撥水性コーテイング用組成物及び撥水性コーテイング用組成物を塗布した熱交換器

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JPH05117637A
JPH05117637A JP28262891A JP28262891A JPH05117637A JP H05117637 A JPH05117637 A JP H05117637A JP 28262891 A JP28262891 A JP 28262891A JP 28262891 A JP28262891 A JP 28262891A JP H05117637 A JPH05117637 A JP H05117637A
Authority
JP
Japan
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resin
water
coating composition
heat exchanger
repellent coating
Prior art date
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Pending
Application number
JP28262891A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Tsuda
善之 津田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Priority to JP28262891A priority Critical patent/JPH05117637A/ja
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は撥水性コーティング用組成物に関す
るもので、基材表面に従来より大幅に優れた撥水性皮膜
を形成することを目的とする。本組成物をヒートポンプ
エアコン用熱交換器に適用した場合、熱交換器の着霜に
よるフィン間の目詰まりを遅らせ、暖房能力の低下を減
少させることが可能となる。 【構成】 フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の溶液に、前記溶液中
の固形分に対し5〜60重量%の微粒子を添加し、撥水
性コーティング用組成物を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水性を付与する目的
で基材表面にコーティングするための組成物及び、空調
機器、冷凍冷蔵機器などの冷却システムに使用される熱
交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂等優れ
た撥水性を有する化合物は、その特性を活かすためのコ
ーティング材料は、表面処理剤として多くの分野で、実
用化されている。例えば、空気調和機の熱交換器の表面
処理としても有効である。
【0003】そして、空気調和機における空気熱源ヒー
トポンプ式空気調和機(以下ヒートポンプと呼ぶ)のし
める割合は急増してきており、家庭用ルームエアコン、
業務用ルームエアコン等については、半数以上を占めて
いる。又、これらヒートポンプに用いられる熱交換器の
大部分は、アルミフィンと、またこれに直行する冷媒管
から構成されているフィンチューブ型熱交換器である。
【0004】ヒートポンプにおいて、冷房時には室内側
熱交換器のフィン表面に水分の凝縮が起こり、フィン間
における凝縮水のブリッジ現象により、熱交換器通過風
量の低下を招き、ひいては、冷房能力の低下の原因とな
る。一方、暖房時には、室外側熱交換器において、前述
した冷房時、室内側熱交換器と同様な現象が起こる。熱
交換器に、着霜した場合は、通風抵抗が増加し、暖房能
力の低下の原因となり、更に進むと、着霜によるフィン
の目詰まりが生じ、その場合暖房運転を一時停止し、除
霜を行なう必要があるため、暖房の快適性を損なう原因
にもなる。したがって冷房能力、暖房能力の低下を減少
させるためや暖房時における室外側熱交換器の着霜を減
少し、除霜回数を減らし、快適性を向上させるために
は、室内機及び、室外機の熱交換器のフィン表面の凝縮
水を常に取り除けば、良いわけである。その方法として
フィン表面を撥水化して凝縮水を転がり落とす方法があ
り、実開昭48ー11414号公報、実開昭51ー15
261号公報で提案されているような4フッ化エチレン
樹脂、塩化3フッ化エチレン樹脂などのコーティングが
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記撥水性に優れた樹
脂を塗布したフィン材表面においては、直径2mm以上
の比較的大きな凝縮水をフィン表面から転がり落とすこ
とが可能であり、熱交換器用フィン材として、ある程度
の効果が期待できる。
【0006】しかし、最近の熱交換器は、高能力化を目
的とし、フィン総表面積を増やすためにフィン間隔が狭
くなる傾向にある。現在の熱交換器のフィン間隔は、約
2〜3mmが一般的でありこれからますます狭められて
いくと考えられる。そこで、前記の撥水性に優れた樹脂
を塗布する方法では、直径1mm程度の微細な水滴をフ
ィン表面から落とすことはできない。そこで、フィン表
面に残存した水滴が、フィン間に溜るため、通風抵抗に
なったり、そのまま氷結し霜となるなどその撥水効果は
不十分であった。
【0007】したがって、ヒートポンプの冷暖房能力を
低下させないようフィン表面の凝縮水を常に取り除くこ
とが可能な高性能な熱交換器用フィン材が望まれ、より
高い撥水性を付与しうるコーティング材料が必要とな
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の撥水性コーティング用組成物は、一般に撥水
性が高いことで知られるフッ素系樹脂、シリコーン系樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の有機系
樹脂溶液、もしくはそれらの樹脂成分を含む共重合体か
らなる有機系樹脂溶液及び前記溶液中の固形分に対する
構成比率が5〜60重量%である無機又は有機微粒子と
を主成分として構成されたものである。
【0009】又、本発明の熱交換器は一定間隔で多数平
行に並べられ、その間を気流が流動する板状フィンと、
この板状フィンに直角に挿通された伝熱管とから成り、
前記板状フィンには前述の撥水性コーティング用組成物
を塗布したものである。
【0010】
【作用】上記の構成の撥水性コーティング組成物を施し
た基材表面は、フッ素系樹脂やシリコーン系樹脂等の撥
水効果に加え、無機微粒子により形成された表面の微細
凹凸により、表面と水滴との接触面積が小さくなり、撥
水性が著しく高くなる。
【0011】又、前述の撥水性コーティング用組成物を
施した熱交換器は、撥水性コーティング用組成物の作用
により板状フィン表面に凝縮した水滴を転がり落とすこ
とが可能となり、冷房、暖房能力の低下を減少させるこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について(表1)を参
照して説明する。
【0013】
【表1】
【0014】(表1)において実施例1〜8及び比較例
2、3、5、6、8〜10は、所定量の微粒子を各種樹
脂コーティング剤中に添加して、常温で撹拌分散し、コ
ーティング組成物を作成し、厚さ0.5mmのアルミニ
ウム板に浸漬塗布し、乾燥硬化したものである。比較例
1、4、7はコーティング剤のみを同様に、厚さ0.5
mmのアルミニウム板に浸漬塗布し、100℃の熱風乾
燥炉中で30分間乾燥硬化したものである。微粒子とし
ては、一次粒子径40nmの二酸化ケイ素粉を用いた。
【0015】塗膜の評価は塗膜の密着性、及び撥水性効
果により行なった。撥水性については、水に対する接触
角を測定することにより、評価した。尚、水に対する接
触角とは、図1に示すように、基材1の試料2表面に形
成した水滴3と試料2表面が作る角度θで表わされ、接
触角θが大きい程、撥水性が高いといえる。水に対する
接触角は、協和界面科学製コンタクトアングルメータD
A−T型で測定した。
【0016】又(表1)でも判るように、実施例1〜8
及び比較例3、6は、水に対する接触角が比較例1、
2、4、5、7のシリコーン系樹脂等のみの場合や二酸
化ケイ素粉の添加量が2重量%のものより、著しく接触
角が大きくなっている。すなわち、二酸化ケイ素粉を5
重量%以上添加することにより、大幅に撥水性が向上し
ていることを示す。一方、比較例8〜10の撥水性の低
いアクリル系樹脂に二酸化ケイ素粉を5重量%以上添加
しても撥水性向上は見られず、むしろ親水性が向上す
る。これは、撥水性樹脂に、微粒子を添加すると、撥水
性樹脂により、表面が撥水性になっていることに加え
て、微粒子を添加することにより、表面に微細な凹凸が
形成される。従って水滴と、表面の接触面積が小さくな
り、表面上における水滴の付着力が大幅に低下し、撥水
性が高くなると考えられる(モルフォロジカル効果)。
【0017】しかし、二酸化ケイ素粉を70重量%以上
添加した場合は撥水性は向上するものの塗膜自体が脆く
なり、クラック発生により良好な塗膜は得られない。
又、添加量が5重量%未満になると有効な微細凹凸にな
らず、撥水性の向上効果が少なくなると考えられる。
【0018】尚、本実施例では、ベースとなる物質とし
てシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、等の溶液を用いた
が、これらに限定されるものではなく、水接触角90度
以上を示す撥水性表面を形成可能な物質であれば同様の
効果を得ることができる。一般には、フッ素系樹脂、シ
リコーン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹
脂等の有機系樹脂溶液、もしくはそれらの樹脂成分を含
む共重合体からなる有機系樹脂溶液等である。
【0019】又、添加する微粒子としては、本実施例で
は、一次粒子径40nmの二酸化ケイ素粉を用いたが、
表面に微細凹凸を付与しうるものであれば、無機粉体、
有機粉体にかかわらずいずれも同様の効果を有するもの
と考える。
【0020】以上、今回の結果より、シリコーン系樹脂
等撥水性表面を形成可能なコーティング材に微粒子を添
加することにより撥水性に優れたコーティング組成物を
提供することができる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明のコーティング用組
成物では、一般に撥水性が高いことで知られるフッ素系
樹脂、シリコーン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエ
チレン樹脂等の有機系樹脂溶液、もしくはそれらの樹脂
成分を含む共重合体からなる有機系樹脂溶液及び前記溶
液中の固形分に対する構成比率が5〜60重量%である
無機又は有機微粒子とを主成分として構成されたもので
あり、この撥水性コーティング用組成物を塗布した基材
は非常に高い撥水性を示すとともに基板と強固に結合す
る。
【0022】又、この撥水性コーティング用組成物を熱
交換器用フィン材に塗布し、熱交換器を構成した場合、
フィン間隔が2mm程度と狭い場合でも、フィン表面に
凝縮した水滴を、転がり落とすために有効な性能を有す
る。したがって、ヒートポンプエアコンの熱交換器の着
霜によるフィン間の目詰まりを遅れさせることにより、
ヒートポンプとして、冷房能力、暖房能力の低下を減少
させるとともに、暖房時室外機熱交換器の除霜間隔を延
長することができ、快適性を向上させることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触角について説明した図
【符号の説明】
1 基材 2 試料 3 水滴 θ 接触角
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F28F 17/00 9141−3L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリ
    プロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の有機系樹脂溶
    液、もしくはそれらの樹脂成分を含む共重合体からなる
    有機系樹脂溶液、及び前記溶液中の固形分に対する構成
    比率が5〜60重量%である無機又は有機微粒子を主成
    分とする撥水性コーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 一定間隔で多数平行に並べられ、その間
    を気流が流動する板状フィンと、この板状フィンに直角
    に挿通された伝熱管とからなり、前記板状フィンには請
    求項1記載の撥水性コーティング用組成物を塗布した熱
    交換器。
JP28262891A 1991-10-29 1991-10-29 撥水性コーテイング用組成物及び撥水性コーテイング用組成物を塗布した熱交換器 Pending JPH05117637A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09168250A (ja) * 1995-12-13 1997-06-24 Nishishiba Electric Co Ltd 船舶用開放形回転電機
WO2017086342A1 (ja) 2015-11-20 2017-05-26 株式会社Uacj プレコートフィン及び熱交換器

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