JPH11166662A - 温度感知型の流量制御弁 - Google Patents

温度感知型の流量制御弁

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JPH11166662A
JPH11166662A JP33516397A JP33516397A JPH11166662A JP H11166662 A JPH11166662 A JP H11166662A JP 33516397 A JP33516397 A JP 33516397A JP 33516397 A JP33516397 A JP 33516397A JP H11166662 A JPH11166662 A JP H11166662A
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piston rod
fluid
flow rate
valve body
control valve
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JP33516397A
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Toyohiko Uehara
豊彦 上原
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Nippon Thermostat Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D23/00Control of temperature
    • G05D23/01Control of temperature without auxiliary power
    • G05D23/02Control of temperature without auxiliary power with sensing element expanding and contracting in response to changes of temperature
    • G05D23/021Control of temperature without auxiliary power with sensing element expanding and contracting in response to changes of temperature the sensing element being a non-metallic solid, e.g. elastomer, paste
    • G05D23/023Control of temperature without auxiliary power with sensing element expanding and contracting in response to changes of temperature the sensing element being a non-metallic solid, e.g. elastomer, paste the sensing element being placed outside a regulating fluid flow

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】温度感知型の流量制御弁のピストンロッドの外
周部位を加工することにより、高い精度の流体の小流量
制御を可能とする。 【解決手段】弁体10と流体流通路7に連設する流体流
入口2bとの間のピストンロッド6の軸径dを、拡幅又
は狭搾させることにより、弁体10の開弁後又は閉弁前
に、流体流通路7を流通する流体の流量の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンのシリ
ンダ壁温または、冷却水温度を感知して、エアークリー
ナからキャブレタへのバイパス回路に供給されるエアー
の流量を制御する温度感知型の流量制御弁に係り、特に
外気温度の変化および、エンジン温度の変化に伴うシリ
ンダ壁温の温度変化により、小流量のエアーの流量を微
小に制御できる温度感知型の流量制御弁に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】被計測体の温度変化を感知して流体流通
路内に設けられた弁体の開閉を行い、流体流通路内にお
ける流体の流れを制御する温度感知型の流量制御弁が知
られているが、このような流量制御弁の一例としては図
5に示す流量制御弁V3がある。 この流量制御弁V3
は、エンジンのスロットルバルブをバイパスするエアー
の通路内に配置されて、ウォータージャケットの温度上
昇に伴ってこの通路内を流れるエアーの流量制御をリニ
ア的に行うものである。この温度変化に伴うエアーのリ
ニア的な流量制御により、エンジンへの燃料の霧化の促
進向上を図ることができ、これに伴い一酸化炭素(C
O)や炭化水素(HC)等の有害物質の発生量の低減化
を図ることを可能とするものである。
【0003】図5は、温度感知型の流量制御弁V3の従
来例を示すものであって、同図はその全体構成を説明す
る縦断面図を示すものである。この図における流量制御
弁V3は、エンジンのスロットルバルブをバイパスする
エアーの通路内に配置されている。そして、この流量制
御弁V3の計測体であるサーモエレメントEは、ウォー
タージャケットWに螺着されて、ウォータージャケット
Wの冷却水の温度変化を感知してピストンロッド6’を
一側(図において上側)および他側(同下側)に進退移
動させる。このサーモエレメントEは、ウォータージャ
ケットWの冷却水の温度変化によって膨張または収縮す
るワックス(熱膨張体)を内蔵する温度感知部4’と、
このワックスの膨張により一側に移動するピストンロッ
ド6’と、このピストンロッド6’の進退移動を案内す
るピストンガイド5’により構成されている。
【0004】このピストンガイド5’の上部には有底筒
状のカバー2’が嵌着されていて、その底部には流体流
出口2a’が、またピストンガイド5’の側部には流体
流入口2b’がそれぞれ形成されている。流体流入口2
b’からカバー2’内に流入したエアーは、流体流入口
2b’からピストンガイド5’とピストンロッド6’と
の間に形成される流体流通路7’を経由してカバー2’
外へ排出されるようになっている。また、カバー2’と
ピストンガイド5’との間にはパッキンやOリング等の
シール部材12’が設けられていて、カバー2’内のエ
アーの機密性の維持が図られている。
【0005】ピストンガイド5’内に突出するピストン
ロッド6’の先端には、ピストンロッド6’の軸線Cと
同一の軸線上に弁体10’が取り付けられている。そし
てこの弁体10’とカバー2’の底部との間にコイルば
ね9’が設けられていて、ピストンロッド6’が常に復
帰方向(他側方向)に付勢されている。従って、ウォー
タージャケットWの冷却水の温度低下により温度感知部
4’のワックスが収縮すると、ピストンロッド6’およ
び弁体10’はコイルばね9’の付勢力により強制的に
復帰方向へ移動させられる。
【0006】このような態様によって、エンジンの始動
時にあっては、温度感知部4’のワックスは収縮状態で
あり、コイルばね9’の付勢力によりピストンロッド
6’、弁体10’は他側へ移動した状態となり、従っ
て、弁体10’のシール部11’が弁座5a’に当接す
る事により、流体流入口2b’を閉じてエアーの流通を
規制するので、エンジンのスロットルバルブをバイパス
する通路を閉じることができる。暖機運転等によりウォ
ータージャケットWの冷却水の温度が上昇すると、この
温度変化は温度感知部4’で感知される。すなわち、温
度感知部4’内のワックスの膨張によりピストンロッド
6’、および弁体10’がコイルばね9’の付勢力に抗
して一側へ移動する。ウォータージャケットWの冷却水
の温度が所定温度以上になると、弁体10’のシール部
11’が弁座5a’から離接する事により流体流入口2
b’を開放し、エアーの流通の規制が解除され、エアー
はエンジンのスロットルバルブ側に急激に排出される。
【0007】ところで、このような従来の温度感知型の
流量制御弁V3においては、次のような問題となる点が
ある。 (1)エンジンの暖気運転によりウォータージャケット
Wの冷却水の温度が上昇すると、始動時に収縮状態であ
った温度感知部4’内のワックスは膨張し、加えてコイ
ルばね9’の付勢力により弁座5a’に当接状態であっ
た弁体10’は開放状態となり、流体流入口2b’から
エアーが流体流通路7’とカバー2’を経由してカバー
2’外へ急激に排出される。このように急激なエアーの
排出が生じると、エンジンのスロットルバルブ内で霧化
されるガソリンの濃度は不安定なものとなり、従って、
一酸化炭素等の有害物質の発生量増加の要因となってい
た。 (2)また、弁体10’が閉状態から開状態となると、
インレットマニホールドへエアーが急激に排出されるこ
ととなるが、この急激な排出を防止して平滑な流量とす
るために、弁体10’の流体流通路7’内に位置する部
位にテーパ部10a’を形成し、開状態における少量の
エアーの流量を制御することも可能である。 しかし、少量のエアーの流量を徐々に増加させる流量制
御、すなわちいわゆる小流量制御を精度よくコントロー
ルするためには、弁体10’にテーパーを設けることに
なり、弁体10’自体が縦方向に長くなって小型化が困
難である。また、全開状態で多くの流量を流すためには
弁体10’の弁径を大きくする必要があり、このような
弁体10’によって開弁直後の微小流量の制御を行う場
合には弁体10’自体の加工精度も要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこれらの問
題点に鑑みてなされたものであり、温度感知型の流量制
御弁のピストンロッドの外周部位を加工することによ
り、小流量の流体の流量制御を高い精度で可能とする温
度感知型の流量制御弁を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため本発明の温度感知型の流量制御弁は、被計測体の
温度変化により膨張、収縮する熱膨張体を他側に内蔵
し、一側に設けられるピストンロッドをこの熱膨張体の
膨張・収縮によりピストンガイド内で進退移動させ、当
該ピストンガイドとピストンロッドとの間に流体流通路
を形成するサーモエレメントと、流体開口部を有するカ
バー内にあって、前記被計測体の温度変化による前記ピ
ストンロッドの進退移動に伴って前記流体流通路の開閉
を行うために、前記ピストンロッドの一側端部と一体的
に設けられるとともにシール部を有する弁体と、前記弁
体を復帰方向に付勢する付勢手段と、からなる温度感知
型の流量制御弁において、前記弁体と前記流体流通路に
連設する流体開口部との間の前記ピストンロッドの軸径
を、拡幅、若しくは狭搾させることにより、前記弁体の
開弁後または閉弁前に、前記流体流通路を流通する流体
の流量の制御を行う流量制御機構を備えることを特徴と
するものである。
【0010】また、前記ピストンロッドは、その軸径
を、弁体側の端部から熱膨張体側の端部に向かって段階
的な狭搾部位を形成し、異なった形状の狭搾部位により
流量の制御を行うものとしてもよい。
【0011】さらに、前記ピストンロッドは、その軸径
を、弁体側の端部から熱膨張体側の端部に向かってテー
パー状の狭搾部位を形成し、当該狭搾部位により流量の
制御を行うものとしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】このような構成とする本発明に係
る温度感知型の流量制御弁の実施の形態について図面に
沿って説明を行う。なお、以下の実施形態において説明
を行う流量制御弁は、エンジンのシリンダーに取り付け
られ、キャブレター内のエアー通路に通じるバイパス回
路を、シリンダー壁面の温度変化を感知して開閉を行う
ことにより、同回路内の空気量をエンジンの負荷に伴っ
てリニア的に流量制御ができる流量制御弁について説明
を行うものである。なお、この流量制御弁は本実施形態
に限定されるものではなく、従来例で説明を行ったよう
なウォータージャケットWに螺着して、このウォーター
ジャケットWの冷却水の温度を検知して流量制御を行う
ものとしてもよいのは勿論である。さらに、被計測体の
温度上昇に伴って弁体を開弁状態とする機構とは反対
に、温度下降に伴って開弁状態とする内部構造の機構の
ものであっても流体の流量制御を可能とするのは勿論で
ある。
【0013】図1は本発明の第1の実施形態にかかり、
流量制御弁の全体構成を説明する縦断面図、図2は図1
のA部位の部分拡大図であり、同図の(a)は弁体が閉
状態を示す説明図、同図の(b)は弁体が開状態を示す
説明図、図3は本発明の第2の実施形態にかかり、流量
制御弁の全体構成を説明する縦断面図、図4は図3のB
部位の部分拡大図であり、同図の(a)は弁体が閉状態
を示す説明図、同図の(b)は弁体が開状態を示す説明
図を示すものである。なお、以下の説明において、「一
側」というときには図面の上側を、「他側」というとき
には図面の下側を指すものとし、従来例と同一部位,同
一部材には同一の符号を付して、詳しい説明は省略し
た。
【0014】[第1の実施形態]まず、本発明の第1の
実施形態について説明する。本発明の温度感知型の流量
制御弁V1は、被計測体であるシリンダ壁面Sの温度変
化により膨張、収縮する熱膨張体であるワックスを他側
に内蔵し、一側に設けられるピストンロッド6をこのワ
ックスの膨張・収縮によりピストンガイド5の内側で進
退移動させ、このピストンガイド5とピストンロッド6
との間に流体流通路7を形成するサーモエレメントE
と、流体開口部の流体流出口2aを有するカバー2内に
あって、前記被計測体の温度変化による前記ピストンロ
ッド6の進退移動に伴って前記流体流通路7の開閉を行
うために、前記ピストンロッド6の一側端部と一体的に
設けられるとともにシール部材11を有する弁体10
と、この弁体10を復帰方向に付勢する付勢手段のコイ
ルばね9とを備える温度感知型の流量制御弁V1とする
ものであって、前記弁体10と前記流体流通路7に連設
する流体開口部の流体流入口2bとの間のピストンロッ
ド6の軸径dを、拡幅、若しくは狭搾させることによ
り、流体流通路7を流通する流体の流量の制御を行う流
量制御機構を備える構成とするものである。
【0015】本実施の形態例においては、流体の流量を
段階的に増加させる流量制御を行う流量制御機構とする
ものであるため、その機構は、前記ピストンロッド6の
軸径dを、弁体10側の端部から熱膨張体側の端部に向
かって段階的に狭搾し、この異なった形状の狭搾部位と
する軸径d1,d2,d3...とすることによって流
量を段階的に増加させる制御を行う機構とするものであ
る。
【0016】温度感知型の流量制御弁V1をより具体的
に説明を行うと、この流量制御弁V1の駆動源であるサ
ーモエレメントEは、図1に示すようにピストンガイド
5に収納されるとともに、このピストンガイド5にはシ
ール部材12a,12bを介して有底筒形状とするカバ
ー2が取り付けられている。そしてカバー2の側面部に
は流体流出口2aが形成されている。なお、この第1の
実施形態では、流体流出口2aは側面部とするものであ
るが、有底筒形状のカバー2の底部からエアーが流出す
るものであってもよく、従って、側面部若しくは底部に
流体流出口2aを設けるものとしてもよい。
【0017】[弁体の構成の説明]ピストンロッド6の
先端には、ゴムや樹脂等の弾性体若しくは対腐蝕性・対
温度性に優れた金属材料からなる弁体10が取り付けら
れている。この弁体10の弁部の周縁部位は、流体流通
路7の外周縁部位よりも大きな形状とするものである。
また、ゴムや樹脂等の弾性体からなる弁体10の場合に
は、気密効果を向上させるためのシール部11を一体成
形とするものとしてもよく、一方、金属材料からなる弁
体10の場合にはゴムや樹脂等からなるシール部11
を、弁体10の底部に接着等により固着してもよい。さ
らにこの弁体10のピストンロッド6への取り付けは、
図1乃至図2に示すようにピストンロッド6に取付部6
bを形成し、接着や焼付け等により固着するものとして
もよい。そしてこの弁体10の外周面には鍔状のばね受
け部10bが形成されていて、後述する付勢手段のコイ
ルばね9が外嵌できるようになっており、コイルばね9
の内径よりも若干小さい外径の円柱に形成されている。
このコイルばね9は、ばね受け部10bにピストンロッ
ド6を復帰方向(ワックスの膨張によりピストンロッド
6が移動する方向と逆方向)に付勢する付勢手段として
の作用を有するものであって、ワックスの膨張により一
側に向けて移動したピストンロッド6は、このコイルば
ね9により復帰方向(他側)に向けて付勢される。
【0018】[ピストンロッドによる流体流通路の流量
制御の説明]流体流通路7はピストンロッド6とピスト
ンガイド5との間に形成される流体の通路であるが、こ
の流体流通路7はピストンロッド6の軸径dを、弁体1
0側の端部からワックス側の端部に向かって、図2に示
すように段階的に狭搾して異なった軸径d1,d2,d
3...とするように形成されている。そして、流体流
通路7の弁体10とワックス側の端部間に連設される流
体流入口2bから流入する流体は、この流体流通路7を
通過して前述のカバー2の流体流出口2aより排出され
る。すなわち、シリンダ壁面Sの温度が上昇するとワッ
クスは膨張し、ピストンガイド5の内側でピストンロッ
ド6も前進することとなるが、その際、先ず弁体10の
シール部11がピストンガイド5に形成された弁座5a
より離れ、さらにワックスの膨張速度に伴ってピストン
ロッド6も前進する。このときピストンロッド6とピス
トンガイド5との間の空隙は、ピストンロッド6の軸径
d,d1,d2,d3...によって異なった空隙とな
り、従ってこの空隙を通過する流体の流量も軸径d,d
1,d2,d3...によって制御されることとなる。
なお、流量の制御とともに流量に時間的な制御を必要と
する場合には、ピストンロッド6の段階的に形成する狭
搾部位、すなわち軸径d,d1,d2,d3...の長
さを調整することにより可能となる。
【0019】[流体流入口および流体流出口の説明]流
体流入口2bは、カバー2を介して流体流出口2aに連
通できるものであって、流体流通路7のピストンロッド
6に形成される狭搾部位のワックス側の部位であれば、
ピストンガイド5のどの位置に設けてもよく、また、流
体流出口2aはカバー2のどの位置におよびどの方向に
設けてもよい。
【0020】[第1の実施形態の作用の説明]次に、上
記構成の流量制御弁V1の作用を説明する。エンジン始
動時においては、図1に示す如くインレットマニホール
ドに沿った配管内にエアーの流量を制御させるべく、ピ
ストンロッド6が最も他側へ移動した位置にあって弁体
10を閉じており、流体流入口2bから流体流通路7に
流入したエアーは、図2の(a)に示す弁体10のシー
ル部11により遮断される。図2の(b)に示す如くシ
リンダ壁面Sの温度が上昇すると、この温度上昇は温度
感知部4に感知され、膨張したワックスがピストンガイ
ド5の内側でピストンロッド6を押し出し前進すること
となるが、その際、先ず弁体10のシール部11がピス
トンガイド5に形成された弁座5aより離れ、さらにワ
ックスの膨張速度に伴ってピストンロッド6も前進す
る。このとき、ピストンロッド6とピストンガイド5と
の間の空隙は、ピストンロッド6の軸径d,d1,d
2,d3...によって異なった空隙が形成されるため
に、この空隙を通過するエアーの流量は軸径d,d1,
d2,d3...によって異なった流量となる。さら
に、時間的な流量制御を要する場合には軸径d,d1,
d2,d3...の長さの調整によって行われる。これ
らのエアーの流量制御により、インレットマニホールへ
の急激なエアーの排出が防止され、温度変化に応じた段
階的な流量制御が可能となる。
【0021】[第2の実施形態の説明]次に、図3乃至
図4に沿って本発明の第2の実施形態について説明す
る。なお、図3乃至図4において第1の実施形態と同一
部位,同一部材には同一の符号を付して、詳しい説明は
省略する。図3は、本発明の第2の実施形態にかかり、
流量制御弁V2の主要部の拡大断面図である。以下に説
明する本発明の第2の実施形態において上記の第1の実
施形態と異なる点は、ピストンロッド6の軸径dを、弁
体10側の端部から熱膨張体4のワックス側の端部に向
かってテーパー状の軸径dnに形成した点である。即
ち、本実施の形態例においては、エアーの流量を無段階
のリニア制御を行う流量制御機構とするものであり、そ
の機構は、前記ピストンロッド6の軸径dを、弁体10
側の端部から熱膨張体4のワックス側の端部に向かって
テーパー状に狭搾し、このテーパー形状の軸径dからd
nとすることによって流体流通路7を流通するエアーの
流量をリニア的に制御を行う機構とするものである。な
お、この第2の実施形態においてはエアーの流量を増加
方向に流量制御を行う流量制御弁についての説明を行
う。
【0022】[ピストンロッドによる流体流通路の流量
制御の説明]流体流通路7はピストンロッド6とピスト
ンガイド5との間に形成されるエアーの通路であるが、
この流体流通路7はピストンロッド6の軸径dを、弁体
10側の端部からワックス側の端部に向かって、図4に
示すようにテーパー状に狭搾されるテーパー状の軸径d
nが形成されている。そして、第1の実施形態例で既説
明の如く流体流入口2bから流入するエアーは、流体流
通路7を通過してカバー2の流体流出口2aより排出さ
れる。シリンダ壁面Sの温度が上昇するとワックスは膨
張し、ピストンガイド5の内側でピストンロッド6は前
進することとなるが、ワックスの膨張速度に伴ってピス
トンロッド6も前進する。このときピストンロッド6と
ピストンガイド5との間の空隙は、ピストンロッド6の
軸径dからdnに至るテーパー状の形状によって均等な
空隙とはならず、従ってこのテーパー状の形状の空隙を
通過するエアーの流量も軸径dからdnまでの、いわゆ
るリニア的な流量制御が行われる。なお、流量の制御と
ともに流量に時間的な制御を必要とする場合には、ピス
トンロッド6の段階的に形成する狭搾部位、すなわち軸
径d乃至dn間のテーパー形状の長さを調整することに
より可能となる。
【0023】[第2の実施形態の作用の説明]次に、上
記構成の流量制御弁V2の作用を説明する。寒冷期のエ
ンジン始動時においては、図3に示すようにインレット
マニホールドに沿った配管内にエアーの流量を規制させ
るべく、ピストンロッド6が最も他側へ移動した位置に
あって弁体10を閉じている。流体流入口2bから流体
流通路7に流入したエアーは、図4の(a)に示す弁体
10のシール部11により遮断される。そして図4の
(b)に示すようにシリンダ壁面Sの温度が上昇する
と、この温度上昇は温度感知部4に感知され、膨張した
ワックスがピストンガイド5の内側でピストンロッド6
を押し出し前進することとなるが、その際、先ず弁体1
0のシール部11がピストンガイド5に形成された弁座
5aより離れ、さらにワックスの膨張速度に伴ってピス
トンロッド6も前進する。このとき、ピストンロッド6
とピストンガイド5との間の空隙は、軸径dからdnに
至る迄に形成されるテーパー形状のピストンロッド6に
よって無段階の空隙が形成されるために、この空隙を通
過するエアーの流量はリニア的な流量制御となり、小流
量の微細な流量制御が行われる。そして、このピストン
ロッド6の軸径dからdnに至る迄の長さを調整するこ
とにより時間的な流量制御も可能となり、これらのエア
ーの流量制御によりインレットマニホールドへの急激な
エアーの排出が防止され、温度変化に応じたリニア的な
流量制御が可能となる。
【0024】[その他]本発明の好適な実施形態を説明
してきたが、本発明は上記の実施形態により何ら限定さ
れるものではない。例えば、上記第1および第2の実施
形態では流体としてインレットマニホールドへのエアー
の流量制御を一例に挙げて説明を行ったが、流体はエア
ーやその他のガス等の気体に限定されるものではなく
水,油等の液体であってもよいのは勿論である。また、
上記第1および第2の実施形態において付勢手段は、ピ
ストンロッド6を復帰方向に付勢するコイルばね9であ
るとして説明したが、ワックスの膨張によるピストンロ
ッド6の移動方向と逆方向にピストンロッド6を付勢し
て復帰させることができるものであれば、ゴム等の他の
付勢手段でもよく、また、弁体10を直接付勢するよう
にしてもよい。さらに、上記第1および第2の実施形態
において温度感知型の流量制御弁は、被計測体の上昇す
る温度変化を感知して、流量制御を行うピストンロッド
6を閉状態から開状態とする構造のものとしての説明を
行ったが、この構造とは反対に被計測体の上昇する温度
変化を感知して、開状態から閉状態の流量制御とする構
造の温度感知型の流量制御弁とすることができるのは勿
論である。
【0025】
【発明の効果】本発明は、上述したような構成とするこ
とにより以下のような効果を奏する。 (1)エンジンの暖気運転に伴って温度感知部内のワッ
クスは膨張し弁体は開放され、流体は流体流通路からカ
バーを経由してカバー外へ急激に排出されることとなる
が、ピストンロッドの軸径を拡幅、若しくは狭搾させる
流量制御機構により、流体流通路から排出される流量の
制御が可能となる。そして、ピストンロッドの軸径を段
階的な軸径とする流量制御機構とすることにより、所定
の流量を可能とする流量制御弁を得ることができる。さ
らに、ピストンロッドの軸径をテーパー形状を形成する
流量制御機構とすると、リニア的な流量の制御を可能と
する流量制御弁を得ることができる。 (2)そして、このような流量制御機構を有する流量制
御弁とすれば、開弁直後又は直前に多量の流体が瞬間に
排出されることを防止するとともに、小軸径のピストン
ロッドとこのピストンロッドのピストンガイドにより微
小流量の精度の高い流量制御が可能となる。 (3)さらに、弁体には流体の開閉を行うシール部を形
成するだけであるために、弁体自体の縦方向の寸法も小
型化を図ることが可能となり、従って流量制御弁自体の
小型化および軽量化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかり、流量制御弁
の全体構成を説明する縦断面図である。
【図2】図1のA部位の部分拡大図であり、同図の
(a)は弁体の閉状態を、同図の(b)は弁体の開状態
を示すものである。
【図3】 本発明の第2の実施形態にかかり、流量制御
弁の全体構成を説明する縦断面図である。
【図4】図3のB部位の部分拡大図であり、同図の
(a)は弁体の閉状態を、同図の(b)は弁体の開状態
を示すものである。
【図5】 温度感知型の流量制御弁の従来例にかかり、
エンジンのインレットマニホールドに供給するエアーの
流量制御を行う流量制御弁の全体構成を説明する縦断面
図である。
【符号の説明】
C ピストンロッドの軸線 E サーモエレメント S シリンダ壁面 Sa 取付部 V1 流量制御弁(第1の実施形態例) V2 流量制御弁(第2の実施形態例) V3 流量制御弁(従来例) W ウォータージャケット 2,2′ カバー(開閉部) 2a,2a’ 流体流出口 2b,2b’ 流体流入口 4,4’ 温度感知部 5,5’ ピストンガイド 6,6’ ピストンロッド 7,7’ 流体流通路 9,9’ コイルばね(付勢手段) 10,10’ 弁体 10a’ テーパー部 11,11’ シール部 12a,12b シール部材 12 シール部材(従来例)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測体の温度変化により膨張、収縮す
    る熱膨張体を他側に内蔵し、一側に設けられるピストン
    ロッドをこの熱膨張体の膨張・収縮によりピストンガイ
    ド内で進退移動させ、当該ピストンガイドとピストンロ
    ッドとの間に流体流通路を形成するサーモエレメント
    と、 流体開口部を有するカバー内にあって、前記被計測体の
    温度変化による前記ピストンロッドの進退移動に伴って
    前記流体流通路の開閉を行うために、 前記ピストンロッドの一側端部と一体的に設けられると
    ともにシール部を有する弁体と、 前記弁体を復帰方向に付勢する付勢手段と、 からなる温度感知型の流量制御弁において、 前記弁体と前記流体流通路に連設する流体開口部との間
    の前記ピストンロッドの軸径を、拡幅、若しくは狭搾さ
    せることにより、前記弁体の開弁後または閉弁前に、前
    記流体流通路を流通する流体の流量の制御を行う流量制
    御機構を備えることを特徴とする、温度感知型の流量制
    御弁。
  2. 【請求項2】 前記ピストンロッドは、 その軸径を、弁体側の端部から熱膨張体側の端部に向か
    って段階的な狭搾部位を形成し、異なった形状の狭搾部
    位により流量の制御を行うことを特徴とする、請求項1
    に記載の温度感知型の流量制御弁。
  3. 【請求項3】 前記ピストンロッドは、 その軸径を、弁体側の端部から熱膨張体側の端部に向か
    ってテーパー状の狭搾部位を形成し、当該狭搾部位によ
    り流量の制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載
    の温度感知型の流量制御弁。
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