JPH11166607A - ボールネジ機構 - Google Patents

ボールネジ機構

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JPH11166607A
JPH11166607A JP35244197A JP35244197A JPH11166607A JP H11166607 A JPH11166607 A JP H11166607A JP 35244197 A JP35244197 A JP 35244197A JP 35244197 A JP35244197 A JP 35244197A JP H11166607 A JPH11166607 A JP H11166607A
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JP
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magnetic
screw shaft
ferromagnetic
ball screw
screw mechanism
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JP35244197A
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English (en)
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Masahiro Mita
正裕 三田
Masahiro Masuzawa
正宏 増澤
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Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発塵や製造上の困難さ、永久磁石に強力に吸
着した磁性粉除去の困難性、部品点数の増加や永久磁石
の使用増による製作コストの上昇等の問題を解決または
軽減できるボールネジ機構を提供する。 【解決手段】 複合磁性材料からなり回動周面に強磁性
部と非磁性部とが螺旋状に形成されている磁気ネジ軸
と、永久磁石を配しており前記磁気ネジ軸の強磁性部と
磁気空隙を介して対向する磁極を有しているとともに前
記磁気ネジ軸の正/逆回転によってその軸心方向に沿っ
て相対移動自在に配置されたナット部とを備えているこ
とを特徴とするボールネジ機構。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転運動を直線運
動に変換する、いわゆるボールネジ機構の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、位置決めなどに使用されるXYテ
ーブルを駆動するために、回転モータによってネジ軸を
回転し、そのネジ軸に対してナットを介してスライダ部
を直動させる、いわゆるボールネジを使用していた。こ
の従来のボールネジは、螺旋形に凹部が形成されている
ネジ軸と、このネジ軸に対し同じピッチの螺旋形のボー
ルベアリング回動用溝が切られているネジ軸周りに配置
されたナット部とからなる。ナット部はネジ軸周りで回
転しないようにフランジ部で別シャフトに支えられた直
動ベアリング等と機械的に結合されている場合が普通で
ある。そして、ネジ軸が外部からモータ等によって回転
されると、ネジ軸とナット部との間に挟まれているボー
ルベアリングを介して、ナット部にネジ軸に沿う軸方向
応力およびネジ軸の軸中心回りの回転応力とが印加され
る。これらの応力のうち前記回転応力は別シャフト等を
利用した反力によって打ち消されるので、ネジ軸に沿う
軸方向応力のみがナット部に作用して、ナット部がネジ
軸の軸方向に移動自在になっている。
【0003】しかしながら、ボールネジはネジ軸とボー
ルベアリング、あるいはボールベアリングとナットとの
間で摺動摩擦が起きるため、摩耗したり、摩耗粉の飛散
があったり、潤滑材としてグリースをネジ軸に塗布する
必要があるなど、クリーンルーム内部などの発塵を嫌う
環境下では使用することが困難であった。また、長尺な
ネジ軸を製作するためにはボールベアリングガイドを行
う精密なネジを長い距離にわたって製作する必要があ
り、製作技術上の困難を伴う。
【0004】上記従来のボールネジの欠点を補うため
に、いくつかの改良された従来技術が提案された。
【0005】改良された従来技術の一つは、永久磁石と
ネジ軸とを組み合わせた磁気ネジを用いたボールネジ機
構(特開平5−52248号等)であり、図5に代表的
な要部斜視図を、図6に図5の磁気ネジの軸心に沿った
要部断面図を示す。図5、図6に示す通り、ネジ軸50
を強磁性体で製造し、磁気空隙55を介してネジ軸50
の突部52に対向するように円筒形の永久磁石61の着
磁磁極61aを配置した機構である。ネジ軸50の大径
軸部53に設けられた突部52は磁気空隙55を介して
対向するナット部60の磁極61aに近く、永久磁石6
1から見た磁気抵抗が小さい。それに対し、大径軸部5
3の溝部51は対向する磁極61aから遠くなるため、
永久磁石61から見た磁気抵抗が大きい。その結果、永
久磁石61の磁極61aがネジ軸50の突部52に適宜
の磁気空隙55の間隔を保持した状態で吸引されて、ネ
ジ軸50の正/逆(θ)方向への回転開始とともにナッ
ト部60が軸心x方向に相対移動するように構成されて
いるので、x方向にナット部60を自在に動かすことが
できる。図5、図6のボールネジ機構の特徴は力を伝達
するために磁気エネルギーを使用していることであり、
非接触で回転力から直進力への変換が可能で、接触型の
従来のボールネジで問題となった発塵、あるいはグリー
スの使用による環境汚染を避けることができる。しか
し、この従来の非接触型のボールネジ機構100は、磁
気ネジ軸50の表面に凹凸があるため、凹部51に埃等
が付着した場合に軸心方向への移動精度が阻害されるこ
とや、凹部51の清掃が困難になるという問題がある。
【0006】さらに、磁気ネジ軸50と永久磁石61と
の磁気空隙55の間隔を一定とするため、永久磁石51
の内径よりも小さく磁気ネジ軸50の外径53よりわず
かに大きい内/外径寸法とした樹脂製のガイドリング
(図示せず)を介設することが行われている。しかし、
磁気ネジ軸50表面の凹凸の角部分で前記ガイドリング
に傷が発生し耐久性の低下につながるという問題があ
り、この対策として磁気ネジ軸50の凹部51に別体の
非磁性体(図示せず)を埋め込み、磁気ネジ軸50の外
周表面を平滑にすることが提案されている。しかし、こ
の提案によれば、外周面が平滑な磁気ネジ軸を形成する
ために別体の強磁性材料と非磁性材料とを用いる必要が
あり、磁気ネジ軸の構造が複雑化し部品点数が増加する
ことや組立作業に多大の工数を要するという問題を招来
する。また、この結果、製作コストが上昇するという問
題がある。さらには、ナット部60が永久磁石(通常複
数個)61とヨーク62とで構成されており、部品点数
が多いという問題がある。
【0007】従来の他の改良されたボールネジ機構とし
て、ネジ軸に螺旋状に着磁を施した永久磁石を使用する
ことが提案されている(特開平7−280061号)。
この方式を図7の要部断面図に示す。図7では、磁気ネ
ジ軸123として永久磁石を用いており、着磁によって
螺旋状の磁極N,Sを形成している。ナット部120に
は例えばリング磁石を配し、このリング磁石の内周面に
磁気ネジ軸123の着磁による磁極N,Sと同様の磁極
ピッチで螺旋形の磁極118,119を形成してなる。
ガイドリング130,140はMCナイロン、デルリン
等の耐摩耗性、滑り性を有する合成樹脂材料(非磁性材
料)からなる。ガイドリング130,140は磁気ネジ
軸123に対してナット部120が所定の微小間隔を形
成し両者を非接触状態で同心状に保持する滑り軸受の機
能を有している。よって、磁気ネジ軸123の回転に伴
って、ナット部120が軸心方向に直進するときに、ガ
イドリング130,140が磁気ネジ軸123の外周を
摺動し、磁気ネジ軸123とナット部120とを非接触
状態に保持しながら、ナット部120を磁気ネジ軸12
3の軸心に沿って案内する。図7のボールネジ機構20
0では、磁気ネジ軸123が永久磁石で形成されている
ので、軸心を中心として回転する磁気ネジ軸123の外
周面形状を凹凸のない円筒形とすることができ、凹凸が
ない分清掃が容易と予想されるが、実際にはこの永久磁
石製の磁気ネジ軸123は軟磁性材料製の磁気ネジ軸に
比較して高価でありかつ磁気回路が開いている部分(漏
洩磁束分)が多く生じるために浮遊する磁性粉を強力に
吸着してナット部120の直進移動精度を低下させた
り、付着した磁性粉をワイピング作業等により簡便に除
去できないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、上記従来のボールネジ機構における発塵や製造
上の困難さ、凹部に付着した異物除去の困難性、永久磁
石に強力に吸着した磁性粉除去の煩雑性、部品点数の増
加や永久磁石の使用増による製作コストの上昇等の問題
を解決または軽減できるボールネジ機構を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明は、回動周面に強磁性部と非磁性部とが螺旋状に形成
されている複合磁性材料からなる磁気ネジ軸と、永久磁
石を配しており前記磁気ネジ軸の強磁性部と磁気空隙を
介して対向する磁極を有しているとともに前記磁気ネジ
軸の正/逆回転によってその軸心方向に沿って相対移動
自在に配置されたナット部とを備えていることを特徴と
するボールネジ機構である。本発明によれば、磁気ネジ
軸は強磁性部と非磁性部とが共存した金属複合磁性材料
で形成されているので磁気ネジ軸の部品点数が低減でき
る。また、浮遊する磁性粉に対し永久磁石製の磁気ネジ
軸に比べて漏洩磁束分が少なく吸着力が小さいので磁性
粉吸着量を少なくすることが可能で、万一吸着した場合
にも除去(清掃)が容易である。
【0010】また、本発明は、永久磁石を配して回動周
面に螺旋状に磁極が形成されている磁気ネジ軸と、前記
磁気ネジ軸の磁極と磁気空隙を介して対向する螺旋状の
強磁性部および前記強磁性部に隣接した非磁性部が形成
されている複合磁性材料からなり前記磁気ネジ軸の正/
逆回転によってその軸心方向に沿って相対移動自在に配
置されたナット部とを備えていることを特徴とするボー
ルネジ機構である。本発明によれば、ナット部が強磁性
部と非磁性部とが共存した金属複合磁性材料で形成され
ているのでナット部の部品点数が低減できる。また、浮
遊する磁性粉に対し永久磁石製のナット部に比べて漏洩
磁束分が少なく吸着力が小さいので磁性粉吸着量を少な
くすることが可能で、万一吸着した場合にも除去(清
掃)が容易である。
【0011】本発明に用いる複合磁性材料とは、同一部
材(部品)において強磁性部と非磁性部とが共存した金
属組織を形成可能な金属材料をいう。強磁性部と非磁性
部とを共存させる方法として下記が例示される。 (1)強磁性相の母材を用いて、非磁性化が必要な局部
を熱処理することにより局部を非磁性化する方法。 (2)非磁性相の母材を用いて、強磁性化が必要な局部
を例えば冷間圧延等により強加工することにより局部を
強磁性化する方法。 (3)強磁性相の母材の局部を溶融させて、その溶融部分
に非磁性化促進元素を添加して拡散させた後凝固させて
局部を非磁性化し、強磁性部と非磁性部とが共存した同
一部材(部品)を得る方法。 (4)非磁性相の母材の局部を溶融させて、その溶融部分
に強磁性化促進元素を添加して拡散させた後凝固させて
局部を強磁性化し、強磁性部と非磁性部とが共存した同
一部材(部品)を得る方法。
【0012】本発明では複合磁性材料を製造するために
上記の方法のうちいずれを採用してもよいが、特に代表
的な製造方法として強磁性の金属材料母材の局部を加熱
変性することにより非磁性部を形成することができる。
非磁性部を形成する手段として、公知の局部加熱手段
(例えばレーザ光照射、電子ビーム照射、高温プラズマ
照射、高周波誘導加熱等)を適用できる。局部加熱手段
により、強磁性組織の金属材料母材の非磁性化したい部
分をオーステナイト化する温度域まで局部加熱後冷却す
るか、あるいは非磁性化したい部分に対応した局部を加
熱溶融後凝固させることにより、強磁性組織を母相と
し、オーステナイト組織を非磁性部とした複合磁性材料
製の磁気ネジ軸またはナット部を構成できる。特に、局
部を加熱溶融後凝固することにより、凝固組織と凝固組
織の周辺に存在するオーステナイト化温度以上に加熱後
冷却された熱影響部とからなる非磁性部分を形成した場
合は、この溶融凝固したオーステナイト組織は−60℃
の低温度域まで安定に存在するという優れた低温側での
非磁性部安定性を示す。
【0013】本発明では、複合磁性材料用としてステン
レス鋼(フェライト系またはマルテンサイト系)を用い
ることが良好な強磁性特性と非磁性特性とを獲得して上
記軸心方向への移動力(推力)を高めるために好まし
い。前記ステンレス鋼として望ましいものは例えばJIS
G 4303で規定されるSUS430やSUS410Lに代表されるフ
ェライト系ステンレス鋼およびSUS420系やSUS440系に代
表されるマルテンサイト系ステンレス鋼ならびにこれら
の改良鋼である。組成的には、重量%でCr=11〜1
8%、Cが0.15%以下またはCr=11.5〜18
%、C=0.4〜1.2%を含有するステンレス鋼が挙
げられる。これらのステンレス鋼には必要に応じてNi
やMoなどを含有してもよい。とにかく加熱や加工によ
ってその一部がオーステナイトに変態する能力を備えて
おればよい。また、磁気空隙における磁気作用力を増大
させて軸心方向への推力を増大させるために最大エネル
ギー積の大きな希土類磁石;例えば、NdFeB系の異
方性焼結磁石、異方性ボンド磁石、等方性のボンド磁石
や、SmFeN系の等方性ボンド磁石、異方性ボンド磁
石等を用いることが好ましい。また、MnAlC系磁
石、フェライト磁石、SmCo系の1−5型や2−17
型等の公知磁石を用いてもよい。
【0014】本発明では、磁気ネジ軸の中空円筒部分を
複合磁性材料で形成し、他の部分を別材料で形成する構
成の採用により、安価なボールネジ機構を提供可能であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳説する。
【0016】本発明の一態様を示すボールネジ機構20
の要部斜視図を図1に、図1の軸心方向の要部断面図を
図2に示す。図1、図2において、磁気ネジ軸10は重
量%で13%Cr-0.65%C-残部Feおよび不可避
不純物からなる組成のマルテンサイト系ステンレス鋼母
材を用いて、後述の方法によりフェライト相と炭化物か
らなる強磁性組織7中にオーステナイト相からなる非磁
性組織の部分6を選択的に形成し、略円筒形状の複合磁
性材料に仕上げたものである。なお、非磁性部6の硬度
が必要な場合は母材を焼入、焼戻し処理後マルテンサイ
ト母材の局部を非磁性化するのがよい。磁気ネジ軸10
は正/逆回転可能に保持されており、大径軸部8の円筒
状外周面に螺旋状に強磁性部6と非磁性部7とが形成し
てある。そして、例えば上記図7のガイドリング機構に
より、この磁気ネジ軸10の強磁性部7は適宜の間隔に
保持された磁気空隙4を介してナット部5の磁極1aと
対向配置されている。ナット部5は中空円筒状の強磁性
バックヨーク2(例えばSS400製)の内周面にラジ
アル異方性のリング磁石1(日立金属(株)製のNdF
eB系異方性焼結磁石:HS−30CR)を必要な軸心
長分の個数だけ並べて同一内周面を形成し接着してあ
る。接着剤から発生するガスが問題となる真空等への用
途では接着剤に代えてかしめやボルト/ナットを用いて
機械的に締結してもよい。ナット部5の着磁は磁気ネジ
軸10の螺旋形の強磁性部7のピッチに合わせて着磁磁
極を形成可能な着磁ヨークを製作し行った。各磁極1a
は磁気ネジ軸10の強磁性部7と同一ピッチで軸心p方
向に沿う螺旋形に形成された図示の磁極N,Sを有し、
磁極1aのN極から磁気空隙4を貫通し磁気ネジ軸10
の強磁性部7を通り再度磁気空隙4を貫通し磁極1aの
S極に戻る閉磁路を形成している。このため、漏洩磁束
分が小さく、磁気ネジ軸10の回転力をナット部5の直
進力に変換する効率を十分高めることができる。磁気ネ
ジ軸10の両端には小径軸部9が設けてあり、この小径
軸部9には軸受(図示省略)が重ねてはめ込まれ、さら
にネジ部3には軸受固定用のナット(図示省略)が螺合
され、またネジ部3の先端には外部からの回転力をキー
を介して伝達するカップリングを重ねてはめ込むための
連結軸部(図示省略)が設けられる。
【0017】(実施例1)上記ボールネジ機構20は磁
気ネジ軸10の構造が単純なので、外周部は円筒加工す
るのみでよく製造が容易だった。また、上記ボールネジ
機構20を1週間連続運転後停止させて磁気ネジ軸10
の外周面の異物付着状況を目視で確認したところ一部に
異物が付着していたが、非粘着性の汎用清掃備品(紙タ
オル)を用いて磁気ネジ軸10の外周面を拭き取ったと
ころ、1回の拭き取り作業で異物を除去することができ
た。この拭き取り作業は数十秒で完了した。
【0018】(比較例1)上記従来の図5のボールネジ
機構100を1週間連続運転後停止させて、以後実施例
1と同様にして磁気ネジ軸50の凹凸部の異物付着状況
を確認したところ、凹部51に集中して異物が付着して
いた。凹部51の異物除去は手間がかかり、清掃に数時
間を要した。また、上記従来の図7のボールネジ機構2
00を1週間連続運転後停止させて、以後は実施例1と
同様にして磁気ネジ軸123の外周面の異物付着状況を
確認したところ、外周面には鉄粉等の付着が顕著に観察
された。この付着粉を紙タオルで拭き取ろうとしたが、
外周面に強力に吸着していて除去できなかった。このた
め、粘着テープを用いることにより付着粉を除去した
が、この除去作業に十数分を要した。実施例1、比較例
1の結果から、本発明のボールネジ機構20の磁気空隙
4に面した磁気ネジ軸10の表面には磁性粉がわずかに
付着していたが簡便な拭き取り作業で除去できる程度で
あり、かつ清掃(拭き取り)時間が非常に短いので清掃
に伴う停止時間を比較例1に比して大幅に少なくできた
る。このため、数ヶ月におよぶ長期連続運転を行っても
実働運転効率(実働運転効率=実働運転時間÷(実働運
転時間+清掃のための停止時間)×100(%))は十
分高かった。しかし、従来のボールネジ機構(100、
200)では、ナット部の円滑な移動を保証するために
磁気ネジ軸の凹凸部または円筒面の清掃を頻繁にかつ長
時間停止させて行う必要が生じて、実施例1と同様に評
価した実働運転効率はボールネジ機構100で実施例1
の88%、ボールネジ機構200で実施例1の92%だ
った。
【0019】(実施例2)次に、本発明のボールネジ機
構に用いる磁気ネジ軸の製造方法の一例を説明する。ま
ず、上記マルテンサイト系ステンレス鋼製の丸棒を所定
の長さに切断した後、直径が25.5mmになるように
切削加工して図3に示す円筒状の強磁性母材33を得
た。この母材33において非磁性化すべき螺旋形軌跡部
分36を破線で示している。次いで、丸棒を回転させる
とともにその軸方向に移動させることが可能な図示省略
の移動テーブル上にこの加工した丸棒を取り付けた。そ
の後、図3に示すように、母材33の軸心A方向に沿っ
て毎秒5mmの速度で母材33を移動させると同時に毎
秒0.5回転で周(B)方向に回転させながら、母材3
3の垂直上方に設けたレーザヘッド31から母材33の
非磁性化すべき部分36に対応した局部にレーザ光32
を照射し、連続した螺旋形の非磁性部37と強磁性部3
8とを形成した複合磁性材料からなる一体の磁気ネジ軸
用素材34を得た。次に、再度切削加工を行い、直径2
5mmの丸棒に仕上げた後、両端を段付き加工、小径軸
部9のネジ部3の加工を行って本発明に用いる磁気ネジ
軸10を得た。上記非磁性部37は直径約2mmのレー
ザ光32のスポット照射により母材33の表面から深さ
約4mmに達する部分まで溶融凝固される条件の連続照
射によって形成した。この局部溶融時において溶融部分
の周囲がヒートシンクの役割を果たす結果、溶融部分が
急冷凝固されていた。この非磁性部37の代表的な断面
を光学顕微鏡により撮影した写真を図8に示す。図8に
おいて、レーザ光32の照射により溶融凝固したデンド
ライト組織の部分37aと、37aの周辺のオーステナ
イト化温度以上に加熱された未溶融の熱影響部37bと
からなる非磁性部37が観察された。図8の断面の面積
比率で、(溶融凝固部37a):(熱影響部37b)=
70%:30%である。この溶融凝固の熱処理は大気中
で行ってもよいが、酸化防止のためにレーザヘッド31
および母材33などにアルゴンガスを吹き付けながら行
うことが好ましい。
【0020】(実施例3)実施例1と同様の母材33を
用いて、図3のレーザ光32を照射して非磁性部を形成
するに際し、レーザ光32のスポット径および強度を調
整して、母材33のオーステナイト化温度以上に加熱後
冷却された未溶融の熱影響部のみからなる螺旋形の非磁
性部37’と強磁性部38とを形成した磁気ネジ軸用素
材34’を得た。この素材34’により本発明のボール
ネジ機構を構成することができる。
【0021】(実施例4)実施例1、2により得られた
磁気ネジ軸用素材34、34’の各強磁性部38のB−
H特性を20℃において測定した結果を図10に示す。
図10より、実施例1、2のいずれの強磁性部38も最
大飽和磁束密度Bs=14KG、保磁力Hc=10 O
eという優れた強磁性特性であることがわかる。ここ
で、本発明のボールネジ機構において、永久磁石として
RFeB系磁石(RはYを含めた希土類元素の1種以
上)を用いる場合には、複合磁性材料からなる部材の強
磁性特性は磁気飽和の関係からBs≧10kGが好まし
く、Bs≧12kGがより好ましい。また、残留磁化に
よる磁性粉を吸着しにくいと言う観点から、Hc≦50
Oeが好ましく、Hc≦20 Oeがより好ましい。
【0022】次に、上記非磁性部分37、37’を室温
20℃でX線回折し、結晶構造を同定したところ、いず
れもオーステナイト組織であることを確認した。また、
上記非磁性部分37、37’のB−Hカーブを室温20
℃で測定したところ、両者ともに図11の結果が得られ
た。図11より、非磁性部分37、37’の比透磁率μ
sはいずれも約1.1であり、μs≦2という良好な非
磁性特性が確保できていた。μs=1.1という値はほ
ぼ空気と同等の非常に優れた非磁性特性である。
【0023】(実施例5)次に、本発明に用いる複合磁
性材料からなる磁気ネジ軸またはナット部において、そ
の非磁性部の優れた低温度側安定性について説明する。
まず、非磁性部分37の溶融凝固部37a、および未溶
融の加熱冷却による非磁性部37’を各々、ドライアイ
スを加えることによって−10℃〜−60℃に調整した
液体メタノール冷媒中に浸し、非磁性部分37a、3
7’部分のオーステナイト相がフェライト相に変態する
温度を調べた。冷媒に浸した時間は30分である。その
後室温20℃に戻し、X線回折で結晶構造を同定した結
果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1から、未溶融の非磁性部37’では−
20℃より低い温度でそのオーステナイト相がフェライ
ト相に変態していた。したがって、−20℃までの温度
環境で使用する本発明のボールネジ機構に有用であるこ
とがわかる。また、溶融凝固による非磁性部37aは−
60℃でもそのオーステナイト相が変態することなく安
定に存在していた。したがって、溶融凝固部37aを含
む非磁性部37は−60℃までの厳しい低温度環境で使
用する本発明のボールネジ機構に有用であることがわか
る。
【0026】(実施例6)次に、溶融凝固部37aおよ
び未溶融の非磁性部37’の断面組織を電子顕微鏡によ
り観察した結果を図9に示す。図9(a)は溶融凝固部
37aのミクロ組織であり、図9(b)は未溶融の非磁
性部37’のミクロ組織である。図9(a)では析出し
ている炭化物の数がわずかであるが、図9(b)では析
出している炭化物粒子(白い略球状に観察されるもの)
の数が非常に多い。図9(b)に比べて図9(a)の析
出炭化物粒子の総占有面積は1/40程度に減少してい
た。このことから、未溶融熱処理によって局部を非磁性
化するだけではその局部に析出している炭化物が母相に
固溶できず、溶融凝固の熱処理によって初めてその局部
に析出していた炭化物のほとんどが母相に固溶し、その
母相部分の含有する有効炭素量が増加したことで37a
部分のオーステナイト相の存在安定性が高められ、−6
0℃までの低温度域で安定な状態が実現されたものと考
えられる。なお、上記図8の37bのミクロ組織は図9
(b)と同様の形態を示した。
【0027】実施例2の結果では、溶融凝固部37aと
熱影響部37bとの面積比率は70%:30%であった
が、本発明のボールネジ機構において、−60℃までの
非磁性部の安定性を確保するためには、溶融凝固部37
aと熱影響部37bとの面積比率を30〜95%:70
〜5%とすることが好ましい。溶融凝固部が30%未満
では−60℃における非磁性部の形成面積が不足し、本
発明に用いる磁気ネジ軸の強磁性部を螺旋形に形成する
ことが困難となる。また、非磁性部に占める溶融凝固部
が95%を越えるようにすることは工業生産性を阻害し
実用的でない。
【0028】次に、本発明のボールネジ機構に用いる磁
気ネジ軸の他の態様を図4に示す。図4(a)は金属複
合磁性材料からなる中空円筒形部材43の中空部分に円
筒状の構造用鋼製部材44(例えばSS400などの炭
素鋼)を配置した構成である。この場合、中空円筒形部
材43の外周面から内周面にわたって貫通して強磁性部
42と非磁性部41とが螺旋形に形成してあり、構造用
鋼製部材44を焼きばめやかしめ、ボルト/ナット、溶
接等の公知の締結手段で固定することができる。この構
造の利点は、磁気ネジ軸をベアリング等で保持する場合
にその機械的特性に応じた最適材質を選択できることで
ある。図4(b)は、金属複合磁性材料からなる中空円
筒形部材47において、螺旋形に強磁性部46と非磁性
部45とが形成されており、かつ非磁性部45が外周面
側に形成された場合を示している。図4(a)、図4
(b)では、内部に配置した円筒状部材44を非磁性材
料で形成してもよいが、円筒状部材44を強磁性材料で
形成すると中空円筒形部材43,47の強磁性部42,
46を通る閉磁路の形成に有効に寄与し漏洩磁束分を少
なく抑える作用を有している。
【0029】図12は本発明の他の態様を示す要部断面
図である。図12において、本発明のボールネジ機構9
0は、MnAlC系磁石からなる磁気ネジ軸80と金属
複合磁性材料からなる中空円筒状のナット部85とを備
えている。86は磁気空隙である。ナット部85には内
周面側に連続した螺旋形の強磁性部82と非磁性部81
とが形成されている。磁気ネジ軸80には着磁により螺
旋形の磁極84が形成されているが、未着磁部の非磁化
部分83を有している。そして、磁気空隙86を介して
磁極84と強磁性部82とが対向配置されて、磁気ネジ
軸80の回転とともにナット部85が軸心方向に移動自
在に構成されている。このように、ナット部85側を金
属複合磁性材料を用いて構成することにより高効率であ
り、かつ、ナット部85の構造が簡略化できるので部品
点数の低減に有効である。
【0030】(実施例7)図13は、本発明に用いる磁
気ネジ軸の他の製造方法を示す図である。図13(a)
は非磁性の18ー8ステンレス鋼(オーステナイト鋼)
製素材を加工して軸心方向に螺旋形の凸部71と凹部7
2とを形成した磁気ネジ軸用素材70の要部斜視図であ
る。図13(b)は図13(a)の軸心方向の要部断面
図である。図13(c)は、上記磁気ネジ軸用素材70
の凸部71を、凹部72と同一外径寸法になるまで冷間
圧延することにより、非磁性部72を母相とし、凸部7
1をつぶして加工誘起変態による強磁性部73を螺旋形
に形成した磁気ネジ軸75の構成例である。この磁気ネ
ジ軸75を用いて本発明のボールネジ機構を構成可能で
ある。この製造方法に適する非磁性のステンレス鋼とし
ては、上記の18−8ステンレス鋼の他にJIS G 4303
で規定されるオーステナイト系ステンレス鋼が広く適用
できる。
【0031】(実施例8)本発明では、強磁性部と非磁
性部とが共存した複合磁性材料を形成するに際し、例え
ば図15に示すように、軸心A’方向に毎秒2.5mm
の速度で移動させると同時に毎秒0.5回転で周
(B’)方向に回転するように配置された強磁性ステン
レス鋼母材93の非磁性化すべき部分96の対応位置に
窒素ガス、炭素、Ni、Ni−Cr合金、Ni−Cu合
金、Co、Mn、Cu、Au、Zn、Pd、Pt等の非
磁性化促進物質95の少なくとも1種をレーザ光92の
溶融スポット部分(図示省略)に添加し拡散させた後凝
固することにより、局部的に組成を変えてなる非磁性部
97および強磁性母相98からなる磁気ネジ軸用素材9
4を製作し用いてもよい。図15には非磁性化促進物質
としてNi粉末95を用いた例を示した。軸心(A’)
方向に移動しながら周(B’)方向に回転する強磁性母
材93のレーザ光照射予定位置96に順次レーザ光92
を照射し溶融スポット(図示省略)を形成した状態で、
この溶融スポットにレーザヘッド91に隣接した供給ノ
ズル(図示省略)からNi粉末95を供給し溶解拡散さ
せた後凝固させることにより、螺旋状に連続した非磁性
部97と強磁性部98とが共存した磁気ネジ軸用素材9
4を形成できた。なお、図15のレーザ光照射におい
て、強磁性ステンレス鋼母材93に代えて非磁性ステン
レス鋼母材を用いるとともにレーザ光92の溶融スポッ
トにCr、Mo、Si、Ti、V、Be、P等のフェラ
イト化促進物質の少なくとも1種を添加し拡散させた後
凝固することにより、局部的に組成を変えてなる強磁性
部および非磁性母相からなる磁気ネジ軸用素材を製作す
ることができる。フェライト化促進物質としてCrが特
に有効である。
【0032】図14は本発明の他の態様を示すボールネ
ジ機構20’の要部断面図であり、2条の非磁性部を有
した磁気ネジ軸10’を備えている。この磁気ネジ軸1
0’には軸心方向に2条の連続した螺旋状の非磁性部6
a’,6b’が形成してある。2条の非磁性部6a’,
6b’は円筒面上で所定間隔lをあけて配置されてい
る。また、2条の非磁性部6a’,6b’に挟まれて軸
心方向に連続した螺旋状の強磁性部7’が形成されてい
る。図14中の波線に示すように、外周面にあらわれた
強磁性部7’とナット部5’のN極またはS極が対向す
るように構成されている。このため、ナット部5’のN
極から発した磁束が磁気空隙4’を貫通して強磁性部
7’を通り再度磁気空隙4’を貫通してS極に戻る短い
閉磁路を形成するので高効率のボールネジ機構20’を
構成できる。
【0033】(実施例9)磁気ネジ軸10’の製造方法
の一例を次に説明する。図16に示すように、上記図3
と同様の強磁性素材33を用いて周(B’’)方向に回
転させながら軸心(A’’)方向へ移動させつつ2つの
レーザヘッド101,103からのレーザ光102、1
04を各々非磁性化予定位置105、106に順次照射
して溶融スポットを形成後順次凝固させることにより、
軸心方向に連続した螺旋状の非磁性部121と、非磁性
部121と強磁性部107を挟んで軸心方向に間隔lを
もって並列に配置されている連続した螺旋状の非磁性部
122とを形成してなる素材108を製作した。この素
材に所定の機械加工を施して図14の磁気ネジ軸10’
とした。この構成によっても良好な磁気作用力の磁気空
隙4’を形成することができた。
【0034】上記本発明の態様では、強磁性部と非磁性
部とが軸心方向に沿う連続した螺旋形の場合を示した
が、強磁性部または非磁性部が連続した螺旋形に形成さ
れていない場合でも、部分的に螺旋形に形成されており
磁気ネジ軸の回転力をナット部の直進力に変換可能とな
っていれば、本発明に含まれることは勿論である。ま
た、上記本発明の態様では、磁気ネジ軸の外周面に連続
した螺旋状の非磁性部を1条または2条形成した場合を
示したが、3条以上のより多条の非磁性部を形成できる
ことは勿論である。また、上記本発明の態様では、強磁
性部と非磁性部とが共存する磁気ネジ軸またはナット部
を1つの部品で構成したが、例えば、強磁性部と非磁性
部とが共存する任意寸法の部品単位で分割(例えば、図
2の波線19や図12の波線39で示す分割境界でもっ
て、長手方向に磁気ネジ軸10またはナット部85を分
割する等)してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明のボールネジ機構は、下記の優れ
た効果を奏し得る。 (1)ボールネジ機構の構造を簡略化でき、部品点数を
低減できる。 (2)磁気ネジ軸またはナット部が金属複合磁性材料か
らなるとともに表面が平滑な構成のボールネジ機構を提
供できるため、非接触型で発塵が抑えられ、かつ、清掃
が非常に短時間で済むため連続運転を阻害することなく
長期にわたって信頼性に富んだボールネジ機構を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様を示す斜視図である。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】本発明に用いる磁気ネジ軸の製造方法の一例を
示す図である。
【図4】本発明に用いる磁気ネジ軸に形成される強磁性
部、非磁性部の厚み方向の分布を示す図に関わり、
(a)は非磁性部が複合磁性材料製部材を貫通していな
い場合、(b)は非磁性部が複合磁性材料製部材を貫通
している場合である。
【図5】従来のボールネジ機構を示す斜視図である。
【図6】図5の要部断面図である。
【図7】従来のボールネジ機構を示す要部断面図であ
る。
【図8】溶融凝固処理により形成された非磁性部の光学
顕微鏡写真である。
【図9】本発明に用いる非磁性部の断面組織の電子顕微
鏡写真に関わり、(a)は溶融凝固部、(b)は加熱冷
却部を示している。
【図10】本発明に用いる強磁性部のB−H特性であ
る。
【図11】本発明に用いる非磁性部のB−H特性であ
る。
【図12】本発明の他の態様を示す要部断面図である。
【図13】本発明に用いる磁気ネジ軸の他の製造方法を
示す図である。
【図14】本発明の他の態様を示す要部断面図である。
【図15】本発明に用いる磁気ネジ軸のさらに他の製造
方法を示す図である。
【図16】本発明に用いる磁気ネジ軸のさらに他の製造
方法を示す図である。
【符号の説明】
1、61 リング磁石、1a,1a’,61a,84
磁極、1b,1b’,61b,83 非磁化部、2,6
2 バックヨーク、3,58 ネジ部、4’,55,8
6 磁気空隙、5,5’,60,85,120 ナット
部、6,6a’,6b’,37,41,45,72,8
1,97,121,122非磁性部、7,7’,38,
42,46,73,82,98、107 強磁性部 8,53 大径軸部、9,54 小径軸部、10,1
0’,40,49,50,75,80,123 磁気ネ
ジ軸、20,20’,90,100,200 ボールネ
ジ機構、19,39 分割境界、31,91,101,
103 レーザヘッド、32,92,102,104
レーザ光線、33,93 強磁性材料母材、34,3
4’,94,108 複合磁性材料、36,96,10
5,106非磁性化予定位置、37a 溶融凝固部、3
7b、37’ 加熱冷却部、43,47 中空円筒部
材、44 円筒部材、51 溝、52,71 突部、7
0 非磁性加工母材、72 凹部、95 Ni粉末、1
09,112 隔壁部、110,113 ガイド嵌合凹
部、114,115 ネジ、118,125 N極、1
19,124 S極、126 螺旋溝、130,140
ガイドリング、150ハウジング、160 フラン
ジ、180 雌ねじ孔、220 突起。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動周面に強磁性部と非磁性部とが螺旋
    状に形成されている複合磁性材料からなる磁気ネジ軸
    と、永久磁石を配しており前記磁気ネジ軸の強磁性部と
    磁気空隙を介して対向する磁極を有しているとともに前
    記磁気ネジ軸の正/逆回転によってその軸心方向に沿っ
    て相対移動自在に配置されたナット部とを備えているこ
    とを特徴とするボールネジ機構。
  2. 【請求項2】 非磁性部が加熱変性部である請求項1に
    記載のボールネジ機構。
  3. 【請求項3】 磁気ネジ軸の中空円筒部分を複合磁性材
    料で形成し、他の部分を別材料で形成した請求項1また
    は2に記載のボールネジ機構。
  4. 【請求項4】 複合磁性材料がステンレス鋼である請求
    項1乃至3のいずれかに記載のボールネジ機構。
  5. 【請求項5】 永久磁石を配して回動周面に螺旋状に磁
    極が形成されている磁気ネジ軸と、前記磁気ネジ軸の磁
    極と磁気空隙を介して対向する螺旋状の強磁性部および
    前記強磁性部に隣接した非磁性部が形成されている複合
    磁性材料からなり前記磁気ネジ軸の正/逆回転によって
    その軸心方向に沿って相対移動自在に配置されたナット
    部とを備えていることを特徴とするボールネジ機構。
  6. 【請求項6】 非磁性部が加熱変性部である請求項5に
    記載のボールネジ機構。
  7. 【請求項7】 ナット部の中空円筒部分を複合磁性材料
    で形成し、他の部分を別材料で形成した請求項5または
    6に記載のボールネジ機構。
  8. 【請求項8】 複合磁性材料がステンレス鋼である請求
    項5乃至7のいずれかに記載のボールネジ機構。
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