JPH11166132A - 光触媒性親水性組成物 - Google Patents
光触媒性親水性組成物Info
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- JPH11166132A JPH11166132A JP9335976A JP33597697A JPH11166132A JP H11166132 A JPH11166132 A JP H11166132A JP 9335976 A JP9335976 A JP 9335976A JP 33597697 A JP33597697 A JP 33597697A JP H11166132 A JPH11166132 A JP H11166132A
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Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 基材表面に対する固着性に優れた光触媒性親
水性組成物を提供する。 【解決手段】 例えば、コロイダルシリカ(日産化学社
製 スノーテックスUP:固形分濃度20wt%)を55
重量部、ポリウレタン(第一工業製薬 スーパーフレッ
クスSF107M:固形分濃度30wt%)を45重量
部、エポキシ含有架橋剤(ナガセ化成 デコナールEX
850)を3重量部秤量し、これらを水に分散して混合
液とし、この混合液にアナターゼ型チタニアを10重量
%混合して光触媒性親水性組成物液を調製し、この光触
媒性親水性組成物液をガラス板の表面にスポンジ拭きに
より塗布した後、25℃で24時間乾燥させることによ
り、光触媒層を形成する。
水性組成物を提供する。 【解決手段】 例えば、コロイダルシリカ(日産化学社
製 スノーテックスUP:固形分濃度20wt%)を55
重量部、ポリウレタン(第一工業製薬 スーパーフレッ
クスSF107M:固形分濃度30wt%)を45重量
部、エポキシ含有架橋剤(ナガセ化成 デコナールEX
850)を3重量部秤量し、これらを水に分散して混合
液とし、この混合液にアナターゼ型チタニアを10重量
%混合して光触媒性親水性組成物液を調製し、この光触
媒性親水性組成物液をガラス板の表面にスポンジ拭きに
より塗布した後、25℃で24時間乾燥させることによ
り、光触媒層を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂やガラス等
の基材表面に塗布することで表面を親水性にする光触媒
性親水性組成物に関する。
の基材表面に塗布することで表面を親水性にする光触媒
性親水性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂やガラス等の基材表面は表面エ
ネルギーが比較的小さく、疎水性を呈する。このため、
表面に結露や曇りが生じる。このため合成樹脂等の基材
表面にコロナ放電処理を行って親水性を付与する物理的
な手段の試みもなされているが、満足な親水性は得られ
ていない。
ネルギーが比較的小さく、疎水性を呈する。このため、
表面に結露や曇りが生じる。このため合成樹脂等の基材
表面にコロナ放電処理を行って親水性を付与する物理的
な手段の試みもなされているが、満足な親水性は得られ
ていない。
【0003】そこで、一般的には以下のような手段にて
親水性を発揮するようにしている。 (1)熱可塑性合成樹脂材料で成形品を製造するにあた
り、界面活性剤のような親水性物質を練り込んでおく方
法。しかしながら、この方法では、親水性物質が水によ
って流されてしまい、短期間のうちに防曇性がなくなっ
てしまう。 (2)ポリビニルアルコール等の水溶性親水性物質を製品
表面に塗布する方法(特公昭46−13252号公
報)。アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを主成分
とする親水性ポリマーと界面活性剤とからなる組成物を
製品表面に塗布する方法(特公昭50−6437号公
報)。しかしながら、これらの方法では、親水性物質が
加水分解を受けやすく耐水性に劣るため、充分な防曇効
果を発揮し得ない。 (3)ヒドロキシ基を有する親水性アクリル酸エステル系
重合体を架橋剤にて水不溶化する方法(特公昭56−3
4219号公報)。しかしながら、この方法では、防曇
性自体が低下してしまう。 (4)アルミナゾルに界面活性剤を加えた組成物を成形品
表面に塗布する(特公昭49−32668号公報)。し
かしながら、この組成物は保存安定性に欠けるという欠
点がある。
親水性を発揮するようにしている。 (1)熱可塑性合成樹脂材料で成形品を製造するにあた
り、界面活性剤のような親水性物質を練り込んでおく方
法。しかしながら、この方法では、親水性物質が水によ
って流されてしまい、短期間のうちに防曇性がなくなっ
てしまう。 (2)ポリビニルアルコール等の水溶性親水性物質を製品
表面に塗布する方法(特公昭46−13252号公
報)。アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを主成分
とする親水性ポリマーと界面活性剤とからなる組成物を
製品表面に塗布する方法(特公昭50−6437号公
報)。しかしながら、これらの方法では、親水性物質が
加水分解を受けやすく耐水性に劣るため、充分な防曇効
果を発揮し得ない。 (3)ヒドロキシ基を有する親水性アクリル酸エステル系
重合体を架橋剤にて水不溶化する方法(特公昭56−3
4219号公報)。しかしながら、この方法では、防曇
性自体が低下してしまう。 (4)アルミナゾルに界面活性剤を加えた組成物を成形品
表面に塗布する(特公昭49−32668号公報)。し
かしながら、この組成物は保存安定性に欠けるという欠
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の親水性を付与する手段には種々の不具合があり、更に
従来の手段には共通して以下の課題がある。即ち、第1
に、従来の水性液を塗布・乾燥せしめ、合成樹脂表面に
親水性が付与されても、長期間親水性を維持するのは困
難で、一旦親水性を失うと、再度塗布しない限り、親水
性は回復しない。第2に、数10μm以上の厚みで水性
液を塗布しないと親水性を発揮しないため、その厚みで
塗布すると、光の乱反射による白濁が生じたり、光の干
渉による発色が生じる。第3に親水性の度合いが水との
接触角に換算してせいぜい10°程度までしかならず、
充分な親水性を発揮することができない。
の親水性を付与する手段には種々の不具合があり、更に
従来の手段には共通して以下の課題がある。即ち、第1
に、従来の水性液を塗布・乾燥せしめ、合成樹脂表面に
親水性が付与されても、長期間親水性を維持するのは困
難で、一旦親水性を失うと、再度塗布しない限り、親水
性は回復しない。第2に、数10μm以上の厚みで水性
液を塗布しないと親水性を発揮しないため、その厚みで
塗布すると、光の乱反射による白濁が生じたり、光の干
渉による発色が生じる。第3に親水性の度合いが水との
接触角に換算してせいぜい10°程度までしかならず、
充分な親水性を発揮することができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係る光触媒性親水性組成物は、基材の表面に親水
性を付与する組成物であって、光触媒性金属酸化物粒子
と、無機質コロイドと、実質的に水不溶性で且つ水分散
性のポリウレタンと、水溶性ポリエポキシ化合物とを水
に分散させて構成される。
発明に係る光触媒性親水性組成物は、基材の表面に親水
性を付与する組成物であって、光触媒性金属酸化物粒子
と、無機質コロイドと、実質的に水不溶性で且つ水分散
性のポリウレタンと、水溶性ポリエポキシ化合物とを水
に分散させて構成される。
【0006】この場合、ポリウレタンが固体分散相とし
て、水溶性ポリエポキシ化合物が水性媒体相としてそれ
ぞれ存在するため、この組成物は早期ゲル化等に対して
安定であるとともに乾燥時には架橋反応を生じて緻密で
強固な被膜を形成する。
て、水溶性ポリエポキシ化合物が水性媒体相としてそれ
ぞれ存在するため、この組成物は早期ゲル化等に対して
安定であるとともに乾燥時には架橋反応を生じて緻密で
強固な被膜を形成する。
【0007】また、前記無機質コロイドとして、シリカ
やアルミナを用いることで、暗所での親水性維持効果が
向上し、また膜の強度も向上する。シリカやアルミナは
ゾル状以外でもよく、平均粒径は5〜100nmが適当
である。
やアルミナを用いることで、暗所での親水性維持効果が
向上し、また膜の強度も向上する。シリカやアルミナは
ゾル状以外でもよく、平均粒径は5〜100nmが適当
である。
【0008】また、無機質コロイドの重量をA、ポリウ
レタンの重量をB、水溶性ポリエポキシ化合物の重量を
Cとすると、A/Bは20/80〜80/20が好まし
い。これは、無機質コロイドの割合が少なすぎると充分
な弾き防止効果が得られず、ポリウレタンの割合が少な
すぎると、膜の柔軟性が失われることによる。また、水
溶性ポリエポキシ化合物の割合は、C/(A+B)で表
して、1/99〜10/90とするのが好ましい。更
に、表面処理剤中の固形分濃度は無機質コロイドとポリ
ウレタンを合せて、10〜70重量%、特に40〜60
重量%とするのが、分散体の安定性、塗布作業性、塗布
効率等の点で好ましい。
レタンの重量をB、水溶性ポリエポキシ化合物の重量を
Cとすると、A/Bは20/80〜80/20が好まし
い。これは、無機質コロイドの割合が少なすぎると充分
な弾き防止効果が得られず、ポリウレタンの割合が少な
すぎると、膜の柔軟性が失われることによる。また、水
溶性ポリエポキシ化合物の割合は、C/(A+B)で表
して、1/99〜10/90とするのが好ましい。更
に、表面処理剤中の固形分濃度は無機質コロイドとポリ
ウレタンを合せて、10〜70重量%、特に40〜60
重量%とするのが、分散体の安定性、塗布作業性、塗布
効率等の点で好ましい。
【0009】一方、水性液中の光触媒性金属酸化物粒子
は0.01重量%以上〜10重量%以下とするのが好ま
しい。光触媒性金属酸化物粒子の割合が上記範囲よりも
少ないと、光触媒による親水性作用が不十分となり、上
記範囲以上に添加しても添加による効果向上はなく、却
って塗膜の結合強度を低下せしめることになる。また、
塗膜中の光触媒性金属酸化物粒子の量としては、1×1
0-7〜1×10-3g/cm2、好ましくは5×10-7〜
5×10-4g/cm2、更に好ましくは1×10-6〜1
×10-4g/cm2である。
は0.01重量%以上〜10重量%以下とするのが好ま
しい。光触媒性金属酸化物粒子の割合が上記範囲よりも
少ないと、光触媒による親水性作用が不十分となり、上
記範囲以上に添加しても添加による効果向上はなく、却
って塗膜の結合強度を低下せしめることになる。また、
塗膜中の光触媒性金属酸化物粒子の量としては、1×1
0-7〜1×10-3g/cm2、好ましくは5×10-7〜
5×10-4g/cm2、更に好ましくは1×10-6〜1
×10-4g/cm2である。
【0010】尚、本発明による親水化現象は以下の機構
によってもたらされる。即ち、光触媒の価電子帯上端と
伝導帯下端とのエネルギーギャップ以上のエネルギーを
有する光が光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中
の電子が励起されて伝導電子と正孔とが生成する。そし
て、その結果、表面に極性(おそらくは電子吸引性)が
付与される。それにより、表面に雰囲気との平衡以上の
量の水が化学吸着する。すると、その表面の水素結合に
基づく表面自由エネルギーが増加し、その表面自由エネ
ルギーの増加に応じた量の水分子がさらに物理吸着し、
表面に固定される。ところで、表面自由エネルギーが近
い物質同士は互いに接着しやすいことから、水分子が物
理吸着した表面は水になじみやすいものとなる。即ち、
そのような表面は親水化されることになる。
によってもたらされる。即ち、光触媒の価電子帯上端と
伝導帯下端とのエネルギーギャップ以上のエネルギーを
有する光が光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中
の電子が励起されて伝導電子と正孔とが生成する。そし
て、その結果、表面に極性(おそらくは電子吸引性)が
付与される。それにより、表面に雰囲気との平衡以上の
量の水が化学吸着する。すると、その表面の水素結合に
基づく表面自由エネルギーが増加し、その表面自由エネ
ルギーの増加に応じた量の水分子がさらに物理吸着し、
表面に固定される。ところで、表面自由エネルギーが近
い物質同士は互いに接着しやすいことから、水分子が物
理吸着した表面は水になじみやすいものとなる。即ち、
そのような表面は親水化されることになる。
【0011】このように、本発明による親水性は、無機
質コロイドと、実質的に水不溶性で且つ水分散性のポリ
ウレタンと、水溶性ポリエポキシ化合物とを含む水性液
に由来するよりも、光触媒の親水化作用によるものと考
えられる。このことは、無機質コロイドと、実質的に水
不溶性で且つ水分散性のポリウレタンと、水溶性ポリエ
ポキシ化合物とを含む水性液によって親水性を発揮する
には数10μm以上の厚みで塗布しなければならなかっ
たが、本発明による組成物の場合には0.4μm以下で
も親水性を発揮することからも首肯できる。
質コロイドと、実質的に水不溶性で且つ水分散性のポリ
ウレタンと、水溶性ポリエポキシ化合物とを含む水性液
に由来するよりも、光触媒の親水化作用によるものと考
えられる。このことは、無機質コロイドと、実質的に水
不溶性で且つ水分散性のポリウレタンと、水溶性ポリエ
ポキシ化合物とを含む水性液によって親水性を発揮する
には数10μm以上の厚みで塗布しなければならなかっ
たが、本発明による組成物の場合には0.4μm以下で
も親水性を発揮することからも首肯できる。
【0012】ここで、塗膜の厚みを0.4μm以下の厚
みにすることで、光の乱反射による白濁を防止すること
ができ、更に0.2μm以下の厚みにすることで、光の
干渉による表面相の発色を防止することができる。
みにすることで、光の乱反射による白濁を防止すること
ができ、更に0.2μm以下の厚みにすることで、光の
干渉による表面相の発色を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施例1)コロイダルシリカ
(日産化学社製 スノーテックスUP:固形分濃度20
wt%)を55重量部、ポリウレタン(第一工業製薬 ス
ーパーフレックスSF107M:固形分濃度30wt%)
を45重量部、エポキシ含有架橋剤(ナガセ化成 デコ
ナールEX850)を3重量部秤量し、これらを水に分
散して混合液とし、この混合液にアナターゼ型チタニア
を10重量%混合して光触媒性親水性組成物液(A)を
調製した。同様にして、アナターゼ型チタニアの代わり
にルチル型チタニアを分散させた光触媒性親水性組成物
液(B)及びブルカイト型チタニアを分散させた光触媒
性親水性組成物液(C)を調製した。これら光触媒性親
水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にスポンジ拭
きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥させること
により、光触媒層を硬化させて試料を得た。上記試料に
ついて、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒すことによ
り、紫外線が照射されるようにした後、水を噴霧したと
ころ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が観察
された。また、暗所に放置した後、再び紫外線を照射す
ると、水が一様に広がる状態に戻った。
(日産化学社製 スノーテックスUP:固形分濃度20
wt%)を55重量部、ポリウレタン(第一工業製薬 ス
ーパーフレックスSF107M:固形分濃度30wt%)
を45重量部、エポキシ含有架橋剤(ナガセ化成 デコ
ナールEX850)を3重量部秤量し、これらを水に分
散して混合液とし、この混合液にアナターゼ型チタニア
を10重量%混合して光触媒性親水性組成物液(A)を
調製した。同様にして、アナターゼ型チタニアの代わり
にルチル型チタニアを分散させた光触媒性親水性組成物
液(B)及びブルカイト型チタニアを分散させた光触媒
性親水性組成物液(C)を調製した。これら光触媒性親
水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にスポンジ拭
きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥させること
により、光触媒層を硬化させて試料を得た。上記試料に
ついて、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒すことによ
り、紫外線が照射されるようにした後、水を噴霧したと
ころ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が観察
された。また、暗所に放置した後、再び紫外線を照射す
ると、水が一様に広がる状態に戻った。
【0014】(実施例2)実施例1と同様にして得た混
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々1重量%分散させて光触媒
性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら光触媒
性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にスポン
ジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥させる
ことにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。上記試
料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒すこと
により、紫外線が照射されるようにした後、水を噴霧し
たところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が
観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外線を照
射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々1重量%分散させて光触媒
性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら光触媒
性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にスポン
ジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥させる
ことにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。上記試
料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒すこと
により、紫外線が照射されるようにした後、水を噴霧し
たところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様子が
観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外線を照
射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
【0015】(実施例3)実施例1と同様にして得た混
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々0.1重量%分散させて光
触媒性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら光
触媒性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にス
ポンジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥さ
せることにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。上
記試料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒す
ことにより、紫外線が照射されるようにした後、水を噴
霧したところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様
子が観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外線
を照射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々0.1重量%分散させて光
触媒性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら光
触媒性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面にス
ポンジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥さ
せることにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。上
記試料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒す
ことにより、紫外線が照射されるようにした後、水を噴
霧したところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる様
子が観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外線
を照射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
【0016】(実施例4)実施例1と同様にして得た混
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々0.01重量%分散させて
光触媒性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら
光触媒性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面に
スポンジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥
させることにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。
上記試料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒
すことにより、紫外線が照射されるようにした後、水を
噴霧したところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる
様子が観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外
線を照射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
合液に、アナターゼ型チタニア、ルチル型チタニア及び
ブルカイト型チタニアを夫々0.01重量%分散させて
光触媒性親水性組成物液(A〜C)を調製した。これら
光触媒性親水性組成物液(A〜C)をガラス板の表面に
スポンジ拭きにより塗布した後、25℃で24時間乾燥
させることにより、光触媒層を硬化させて試料を得た。
上記試料について、光触媒層形成後、3時間太陽光に晒
すことにより、紫外線が照射されるようにした後、水を
噴霧したところ、水滴が形成されず、水が一様に広がる
様子が観察された。また、暗所に放置した後、再び紫外
線を照射すると、水が一様に広がる状態に戻った。
【0017】(比較例)上記実施例1から結晶性チタニ
アを除いた組成物液を調製し、これをガラス板の表面に
塗布し、25℃で24時間乾燥させることにより、塗膜
を硬化させて試料を得た。その結果、ガラス板表面の親
水性は水との接触角に換算して約10°になった。ま
た、当該製品を1ヵ月放置したところ、水との接触角は
約50°になった。これに紫外線を照射しても水との接
触角に変化はなかった。
アを除いた組成物液を調製し、これをガラス板の表面に
塗布し、25℃で24時間乾燥させることにより、塗膜
を硬化させて試料を得た。その結果、ガラス板表面の親
水性は水との接触角に換算して約10°になった。ま
た、当該製品を1ヵ月放置したところ、水との接触角は
約50°になった。これに紫外線を照射しても水との接
触角に変化はなかった。
【0018】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、光
触媒性金属酸化物粒子と、無機質コロイドと、実質的に
水不溶性で且つ水分散性のポリウレタンと、水溶性ポリ
エポキシ化合物とを水に分散させて光触媒性親水性組成
物を構成したので、基材に対する塗膜の固着性が向上
し、また一旦形成された光触媒性親水性被膜は高度に親
水化した表面を長期に亘って維持でき、しかも被膜の厚
みを薄くできるので、白濁や発色などの問題も生じな
い。更に、水性組成物であるので、溶剤臭がなく、取り
扱い性にも優れる。そして、特にシリカ粒子やアルミナ
粒子を添加することで、暗所での親水性維持効果が向上
し、また膜の強度も向上する
触媒性金属酸化物粒子と、無機質コロイドと、実質的に
水不溶性で且つ水分散性のポリウレタンと、水溶性ポリ
エポキシ化合物とを水に分散させて光触媒性親水性組成
物を構成したので、基材に対する塗膜の固着性が向上
し、また一旦形成された光触媒性親水性被膜は高度に親
水化した表面を長期に亘って維持でき、しかも被膜の厚
みを薄くできるので、白濁や発色などの問題も生じな
い。更に、水性組成物であるので、溶剤臭がなく、取り
扱い性にも優れる。そして、特にシリカ粒子やアルミナ
粒子を添加することで、暗所での親水性維持効果が向上
し、また膜の強度も向上する
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/02 CFF C08J 5/02 CFF C09D 1/00 C09D 1/00 163/00 163/00 175/04 175/04 // C08J 7/04 C08J 7/04 T C08L 75:04
Claims (2)
- 【請求項1】 基材の表面に親水性を付与する組成物で
あって、この組成物は、光触媒性金属酸化物粒子と、無
機質コロイドと、実質的に水不溶性で且つ水分散性のポ
リウレタンと、水溶性ポリエポキシ化合物とを水に分散
させてなることを特徴とする光触媒性親水性組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の光触媒性親水性組成物
において、前記無機質コロイドは、シリカ及び/又はア
ルミナであることを特徴とする光触媒性親水性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9335976A JPH11166132A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 光触媒性親水性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9335976A JPH11166132A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 光触媒性親水性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11166132A true JPH11166132A (ja) | 1999-06-22 |
Family
ID=18294418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9335976A Pending JPH11166132A (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 光触媒性親水性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11166132A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004051644A (ja) * | 2001-08-30 | 2004-02-19 | Toto Ltd | 光触媒性コーティング剤及び光触媒性複合材並びにその製造方法 |
JP2004269898A (ja) * | 2001-08-30 | 2004-09-30 | Toto Ltd | 光触媒性コーティング剤及び光触媒性複合材並びにその製造方法 |
JP2012233051A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 塗料組成物 |
-
1997
- 1997-12-05 JP JP9335976A patent/JPH11166132A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004051644A (ja) * | 2001-08-30 | 2004-02-19 | Toto Ltd | 光触媒性コーティング剤及び光触媒性複合材並びにその製造方法 |
JP2004269898A (ja) * | 2001-08-30 | 2004-09-30 | Toto Ltd | 光触媒性コーティング剤及び光触媒性複合材並びにその製造方法 |
JP2012233051A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 塗料組成物 |
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