JPH11166002A - エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法

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JPH11166002A
JPH11166002A JP33398297A JP33398297A JPH11166002A JP H11166002 A JPH11166002 A JP H11166002A JP 33398297 A JP33398297 A JP 33398297A JP 33398297 A JP33398297 A JP 33398297A JP H11166002 A JPH11166002 A JP H11166002A
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JP
Japan
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cyclopentadienyl
ethylene
dichloride
olefin copolymer
catalyst
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Application number
JP33398297A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kitagawa
猛 北川
Kazuya Uchida
一哉 内田
Kouhei Usami
香平 宇佐美
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分子量分布がシャープなままで分子量を向上さ
せ、大幅な耐熱性アップを図るエチレン−α−オレフィ
ン共重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】エチレン及び炭素数3以上のα−オレフィ
ンを共重合するエチレン−α−オレフィン共重合体の製
造方法において、重合反応器に担持型メタロセン触媒と
チーグラー型触媒をそれぞれ独立して供給し、重合反応
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエチレン−α−オレ
フィン共重合体の製造方法に関するものであり、特に、
エチレン及び炭素数3個以上のα−オレフィンを共重合
するエチレン−α−オレフィン共重合体の製造法におい
て、重合反応器に担持型メタロセン触媒及びチーグラー
型触媒をそれぞれ独立して供給し、重合反応を行うこと
により、触媒の重合活性、得られるエチレン−α−オレ
フィン共重合体の分子量分布に悪影響を及ぼさず、高分
子量で耐熱性に優れるエチレン−α−オレフィン共重合
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタロセン触媒を用いたエチレン−α−
オレフィン共重合体の製造法において、エチレン−α−
オレフィン共重合体の重合度はチーグラー型触媒よりも
低く、高分子量化は非常に難しいものであった。
【0003】したがって、メタロセン触媒でエチレン−
α−オレフィン共重合体の転化率を維持し、重合度を向
上させるには、通常反応器上部の反応温度を下降する方
法をとる。しかしメタロセン触媒で得られるはずのシャ
ープな分子量分布をもつエチレン−α−オレフィンの特
徴が失われてしまい、重合度の向上を実現できなかっ
た。またこの際反応器上部の温度を下降させることか
ら、転化率も下がった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は担持型
メタロセン触媒を同一反応器内にチーグラー触媒を別の
注入口から供給し、メタロセン触媒によって得られるエ
チレン−α−オレフィン共重合体の特徴を維持しながら
分子量分布がシャープなままでエチレン−α−オレフィ
ン共重合体の分子量を向上させ、大幅な耐熱性アップを
図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、エチレンおよび炭
素数3以上のα−オレフィンを共重合するエチレン−α
−オレフィン共重合体の製造法において、反応器内にお
いて、担持型メタロセン触媒とチーグラー型触媒を独立
に供給することでメタロセン触媒によって得られるエチ
レン−α−オレフィン共重合体の特徴を維持しながら、
エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量の向上と耐
熱性の向上が図れることを見い出し本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】上述したメタロセン触媒およびチーグラー
型触媒を併用する際に問題になった事項を解決して分子
量の向上を狙うには、反応器にて安定した触媒活性を発
揮しうる担持型メタロセン触媒とエチレン−α−オレフ
ィン共重合体の高分子量部分を生成するチーグラー型触
媒を独立して供給し反応させることが必須である。
【0007】また、本発明は、高圧法、スラリー法、溶
液法、気相法等のエチレン−α−オレフィン製造プロセ
スで用いられる。特に、高圧法のような高温高圧条件下
で反応を行い、反応時間の短いプロセスに適している。
【0008】本発明で用いられる担持型メタロセン触媒
とは下記に示すa)、b)、c)からなる触媒で、a)
メタロセン化合物として下記一般式(1),(2)叉は
(3)
【0009】
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】
【化3】
【0012】(式(1),(2)中、Cp1,Cp2は各
々独立してシクロペンタジエニル基叉は置換シクロペン
タジエニル基であり、R1は低級アルキレン基、置換ア
ルキレン基、ジアルキルシリコン基、ジアルキルゲルマ
ニウム基、アルキルホスフィン基叉はアルキルアミン基
であり、R1はCp1およびCp2を架橋するように作用
しており、R2,R3は各々独立して水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1〜12の炭化水素、アルコキシ基叉はア
リーロキシ基である)で示されるハフニウム化合物であ
り、(式(3)中、Cp3,Cp4は各々独立してシクロ
ペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基叉は
これらの置換体であり、R2,R3は各々独立して水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜12の炭化水素、アルコ
キシ基叉はアリーロキシ基である、R4,R5は各々独立
してアルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置換
アルコキシ基、アリール基、置換アリール基叉は水素原
子であり、Mはチタン又はジルコニウムである)で示さ
れる化合物である。
【0013】式(1)又は(2)のハフニウム化合物と
して、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(イン
デニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシリルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジメチルシリルビス(3−メチル
シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメ
チルシリルビス(4−t−ブチル,2−メチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシリ
ルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシリルビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウム
ジクロライド、ジエチルシリルビス(3−メチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシ
リルビス(4−t−ブチル,2−メチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピル(シク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ハフニウムジクロライド、メチルフェ
ニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、イソプロピル(シクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニル)
ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(2,7−ジt−ブチルフル
オレニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン
ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレンビス(シクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロライド、メチルフェニルメチレンビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、イ
ソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、
イソプロピリデンビス(インデニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムジクロライド、メチルフェニルメチレンビス(イン
デニル)ハフニウムジクロライド等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0014】式(3)の化合物して、例えば、イソプロ
ピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チ
タニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)チタニウムジクロラ
イド、メチルフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ
(t−ブチル)フルオレニル)チタニウムジクロライ
ド、イソプロピリデン(2,7−ジ(t−ブチル)フル
オレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ(t−ブチ
ル)フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニ
ルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ(t
−ブチル)フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
メチルフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(2,7−ジ(t−ブチル)フルオレニル)チタニウム
ジクロライド、メチルフェニルメチレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7−ジ(t−ブチル)フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)チ
タニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)チタニ
ウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロライド、メチルフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)チタ
ニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(2,7−ジメチルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジフェニルフルオレニル)チ
タニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(2,7−ジフェニルフルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジフェニルフルオレニル)チ
タニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(2,7−ジフェニルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(2,7−ジフェニルフルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、メチルフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(2,7−ジフェニルフルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフルオレ
ニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフルオレ
ニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフル
オレニル)チタニウムジクロライド、メチルフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル)(a,i−ジベンゾフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリ
デン(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフル
オレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフルオレ
ニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチルフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフル
オレニル)チタニウムジクロライド、メチルフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル)(b,h−ジベンゾフ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(4−メ
チルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタニウムジクロライド、ビス(4−メチ
ルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(4−フェ
ニルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタニウムジクロライド、ビス(4−フェ
ニルフェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリ
デンビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロラ
イド、イソプロピリデンビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレンビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、メチルフェニルメチレンビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチル
フェニルメチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデンビス
(インデニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリ
デンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレンビス(インデニル)チタニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロライド、メチルフェニルメチレンビス(イ
ンデニル)チタニウムジクロライド、メチルフェニルメ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド等
が挙げられる。これらのうち、特に一般式(3)中の置
換基Cp4がフルオレニル基又はフルオレニル基の置換
体および/又は置換基R4,R5の少なくとも一方がアリ
ール基又は置換アリール基であるメタロセン化合物を用
いると効率よく共重合を行うことができるので好まし
い。
【0015】また、本発明で担持型メタロセン触媒の担
体として用いられる化合物はb)層間架橋粘土をプロト
ンを放出可能な有機カチオンで処理した変性粘土および
無機酸化物でa)メタロセン化合物をカチオン性のメタ
ロセン化合物にしうる化合物である。層間架橋粘土に
は、モンモリロナイト、ヘクトライト、バイデライト、
サポナイト、カオリナイト、バーミキュライト等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。有機カチ
オンとしては、トリメチルアミン塩酸塩、トリブチルア
ミン塩酸塩およびこれらのフッ化水素酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、または、トリフェニルホスフィン
ヒドロブロマイド、トリ(oートリル)ホスフィンヒド
ロブロマイド、トリ(pートリル)ホスフィンヒドロブ
ロマイド、トリ(メシチル)ホスフィンヒドロブロマイ
ド、およびこれらのヒドロクロライド、ヒドロアイオダ
イド、ヒドロフルオライド等が例示できる、またシリ
カ、アルミナ、ヘテロポリ酸等の無機酸化物およびそれ
らを上記有機カチオンで処理した化合物もあるがこれら
に限定されるものではない。さらに本発明で用いられる
c)有機アルミニウム化合物は下記一般式(4)
【0016】
【化4】
【0017】(式中、R6,R,R6`は各々独立して
水素原子、ハロゲン原子、アミド基、アルキル基、アル
コキシ基又はアリール基であり、かつ少なくとも1つは
アルキル基である)で示される化合物であり、具体的に
はトリメチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム、
トリイソプロピルアルミニウム、ジイソプロピルアルミ
ニウムクロライド、イソプロピルアルミニウムジクロラ
イド、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、ジイソブチルアルミニウムクロライド、イソブ
チルアルミニウムジクロライド、トリ(t−ブチル)ア
ルミニウム、ジ(t−ブチル)アルミニウムクロライ
ド、t−ブチルアルミニウムジクロライド、トリアミル
アルミニウム、ジアミルアルミニウムクロライド、アミ
ルアルミニウムジクロライド等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0018】本発明において上記のa)メタロセン化合
物、b)粒子状のイオン化イオン性化合物およびc)有
機アルミニウム化合物から触媒を調製する方法として
は、例えば、これらの化合物を不活性な溶媒下で混合す
る方法が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0019】また、本発明に用いるb)イオン化イオン
性化合物の量はa)メタロセン化合物に対して0.1〜
100倍molで、特に0.1〜10.0倍molとす
ることが好ましい。
【0020】さらに、c)有機アルミニウム化合物の量
は特に限定されないが、好ましくはa)メタロセン化合
物に対して1〜10000倍molである。
【0021】チーグラー型触媒はチタン、マグネシウ
ム、塩素および必要に応じて含まれる電子供与体または
電子受容体で構成される触媒成分をいう。例えば、特公
昭62−32204、特公平2−31085、特開昭6
1−123605号公報に記載のものである。具体的に
は、特開昭61−123605号公報に記載の[A]
(イ)三塩化チタンまたは三塩化チタンと塩化マグネシ
ウムの複合体成分(ロ)三塩化バナジウムおよび一般
式;B(OR1m1 3-m・Yn(ここでR1は炭素数1〜
20の炭化水素基,X1はハロゲン原子,Yは電子供与
性化合物を表し、mは0≦m≦3,nは0または1の数
である。)で示されるホウ素化合物を共粉砕して得られ
る固体触媒成分および[B]有機アルミニウム化合物と
からなる触媒系が挙げられる。
【0022】また特開平5−287021号公報に記載
の(A)成分として(i)金属マグネシウムと水酸化有
機化合物、マグネシウムの酸素含有有機化合物およびハ
ロゲン含有化合物からなる群より選んだ少なくとも1員
と、(ii)チタンの酸素含有有機化合物とを反応させ
て得られる反応物に(iii)ハロゲン化有機アルミニ
ウム化合物を反応させて得られる固体触媒成分と、
(B)成分として、有機化合物から選ばれた少なくとも
1種からなる触媒系において、(B)成分中の有機アル
ミニウム化合物を(A)成分中に含まれるチタン1グラ
ム原子に対して20以下のモル量とするチーグラー型触
媒も挙げられる。なお、チーグラー型触媒は上記のもの
に限定されるものではない。
【0023】炭素数3以上のα−オレフィンとしてはプ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテンまたはスチレン等を挙げるこ
とができ、これらの1種を用いても2種以上混合しても
よい。なお、α−オレフィンは上記のものに限定される
ものではない。
【0024】
【実施例】本発明を実施例、比較例により詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に制限されるものではな
い。なお各実施例、比較例の反応条件等は表1に示す。
【0025】本発明で用いた試験測定方法は次の通りで
ある。
【0026】<ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)>ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)(WALTERS社製、150C型)を用
い、カラムとしてTSK−GEL GMHHR−H
(S)(東ソー(株)製)、溶媒としてo−ジクロロベ
ンゼンを用い、測定温度140℃、測定濃度7mgサン
プル/10ml(o−ジクロロベンゼン)の条件下で測
定した。
【0027】<クロス分別クロマトグラフィー(CF
C)>クロス分別クロマトグラフィー(CFC)(三菱
化学社製、CFC T−150A)を用い、カラムとし
てTSK−GEL GMHHR−H(S)(東ソー
(株)製)、溶媒としてo−ジクロロベンゼンを用い、
コーテング速度1℃/min、0℃ホールド時間30m
in、昇温は0℃から50℃までは10℃間隔、70℃
から70℃までは5℃間隔、70℃から76℃までは3
℃間隔、以後76℃からは2℃間隔で測定した。
【0028】<密度>密度勾配管法の正規法を用いた。
勾配管の溶媒はイソプロパノール/水で、ストランドを
採取後、沸騰水で1時間煮沸し、水中で2時間放冷し、
1時間の状態調節の後に密度勾配管に投入し、1時間後
勾配管の目盛でサンプル位置を読むことにより、測定し
た。
【0029】<メルトフローレート(MFR)>MFR
計(東海精機C−5059D2)を用いて、荷重216
0g、温度190℃ダイ内径2.095mmφの条件で
10分間に押し出される樹脂の重量をMFRとして測定
した。
【0030】実施例1 反応器上部に担持型メタロセン触媒を反応器下部にチー
グラー型触媒を供給しながら、反応圧力900Kg/c
2、反応器の温度を220℃にて、コモノマーとして
1−ヘキセンを用いて、1500rpmで撹拌しながら
連続運転を実施した。なお、担持型メタロセン触媒には
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロライドとヘクトライト変性
粘土からなる担持型触媒、トリエチルアルミニウムを、
アルミニウム/ジルコニウムのモル比が2500で、ジ
ルコニウム濃度500μmol/リットルに調製したト
ルエン溶液を用いた。チーグラー型触媒として主触媒に
はチタンテトラクロライドを金属アルミニウムで還元し
て得られるチタントリクロライド(TiCl3・1/3
Al3)とマグネシウムジクロライドをモル比1:2.
5で共粉砕したものと助触媒にはトリエチルアルミニウ
ムをチタン/アルミニウムのモル比で1/3になるよう
に調製し、これをノルマルヘプタンにてチタン濃度7.
5mmol/リットルに希釈したスラリー液を用いた。
系内の1−ヘキセン濃度は37mol%を維持するよう
に供給し、担持型メタロセン触媒/チーグラー型触媒の
モル比は0.59で運転を実施した結果、密度=0.9
10g/cm3、MFR=3.5、Mw=80500、
Qw=1.84のエチレン−α−オレフィン共重合体が
得られた。
【0031】実施例2 担持型メタロセン触媒/チーグラー型触媒のモル比を
0.10で運転した以外は実施例1と同様である。結果
として密度=0.910g/cm3、MFR=3.5、
Mw=88700、Qw=2.01のエチレン−α−オ
レフィン共重合体が得られた。
【0032】比較例1 反応器の温度を200℃にて、メタロセン触媒のみを供
給して運転した以外は実施例1と同様である。結果とし
て密度=0.912g/cm3、MFR=5.2、Mw
=71100、Qw=1.78のエチレン−α−オレフ
ィン共重合体が得られた。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上の結果のように、チーグラー触媒の
供給比率が増加するに従って、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体の重量平均分子量(Mw)が増加し分子量分
布(Qw)も大きい値をとるようになる、また低温溶出
分も減少しており、耐熱性が向上している。またメタロ
セン触媒単独供給で得られるエチレン−α−オレフィン
共重合体でのMFRと同等のエチレン−α−オレフィン
共重合体を得るためには、反応器温度の上昇が可能とな
るため転化率も向上し、コストメリットも期待できる。
【0035】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン及び炭素数3以上のα−オレフィ
    ンを共重合するエチレン−α−オレフィン共重合体の製
    造方法において、重合反応器に担持型メタロセン触媒と
    チーグラー型触媒をそれぞれ独立して供給し、重合反応
    を行うことを特徴とするエチレン−α−オレフィン共重
    合体の製造方法。
  2. 【請求項2】反応器温度を120〜300℃、反応器圧
    力を400〜4000Kg/cm2で反応を行うことを
    特徴とする請求項1に記載のエチレン−α−オレフィン
    共重合体の製造方法。
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