JPH11165919A - 印字機の巻取りスプール持ち上げ装置 - Google Patents

印字機の巻取りスプール持ち上げ装置

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JPH11165919A
JPH11165919A JP32998197A JP32998197A JPH11165919A JP H11165919 A JPH11165919 A JP H11165919A JP 32998197 A JP32998197 A JP 32998197A JP 32998197 A JP32998197 A JP 32998197A JP H11165919 A JPH11165919 A JP H11165919A
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take
lifting
arm
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JP32998197A
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Takeshi Matsuki
健 松木
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字機カバーの開き動作に連動させて記録紙
巻き取り済みの巻取りスプールを持ち上げることによ
り、巻取りスプールの取り出しを容易にする。 【解決手段】 印字機カバー5に左右一対の持ち上げア
ーム11,11と保持アーム12,12からなる巻取り
スプール持ち上げ機構10を取り付ける。保持アーム1
2は持ち上げアーム11に揺動自在に枢着され、平常時
は持ち上げアーム11に対して直角となっており、巻取
りスプール9の軸部9a,9aの下側に位置している。
印字機カバー5を開くと持ち上げアーム11・保持アー
ム12により巻取りスプール9が持ち上げられ、その持
ち上げられた巻取りスプール9を取り出す。空の巻取り
スプール9は本来のセット箇所にセットする。印字機カ
バー5を閉じると、保持アーム12が揺動して巻取りス
プール9の軸部9a,9aの下側に回り込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式キャッシュ
レジスタなどに搭載されている印字機の巻取りスプール
持ち上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子式キャッシュレジスタに搭載されて
いる印字機においては、客に渡すためのレシートを印字
する印字部と店に残すための控えを印字する印字部との
2つの印字部をもっているのが一般的である。レシート
用印字部にセットされたロール紙は印字の都度カットす
るので次第に少なくなり、最終的には芯材だけになる。
【0003】控え用印字部にセットされたロール紙は印
字の後に巻取りスプールに巻き取られ、順次に保存され
ていく。そのロール紙ももちろん最終的には芯材だけに
なる。控え用印字部においては、ロール紙は印字部の底
部の所定の位置にセットされ、ロール紙から繰り出され
た記録紙は印字機構部に挿通され、さらに巻取りスプー
ルに巻き付けられる。巻取りスプールは控え用のロール
紙の少し斜め上の位置において印字機本体のフレームの
凹溝にセットされるようになっている。巻取りスプール
は左右一対の円板と、両円板をつなぐ状態で記録紙を巻
き取る巻き芯部と、凹溝に回転自在にセットされる軸部
と、軸部の端部に取り付けられたギアを有し、そのギア
が駆動ギアに噛合することで巻取りスプールが印字動作
にタイミングを合わせて駆動回転され、印字済みの記録
紙を巻き取るようになっている。
【0004】外観体裁面や防塵等のために控え用印字部
とレシート用印字部とは共通の回動開閉可能な印字機カ
バーで覆うように構成されている。ロール紙がなくなる
直前にニアエンドスイッチが動作し、オペレータにロー
ル紙がなくなりかけであることを報知する。オペレータ
は印字機カバーを開けて、ロール紙を交換し、巻取りス
プールを取り出して巻き取った記録紙を外し、再び巻取
りスプールをセットし、再び印字機カバーを閉じる。交
換すべきロール紙をセットする場所は前記のとおり印字
部の底部の所定の位置であり、巻取りスプールをセット
する場所はロール紙の少し斜め上の位置である。巻取り
スプールを取り出す場所も同じ位置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】記録紙を巻き取った巻
取りスプールを印字機から取り出すに際して、巻取りス
プールがロール紙の少し斜め上の位置にあっても、それ
はかなり低い位置であり、印字機の多数の部品が輻輳し
ている狭い箇所であるので、その狭くて低い場所からの
巻取りスプールの取り出しに支障を来すことがある。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みて創案され
たものであって、印字機カバーの開き動作に連動させて
記録紙巻き取り済みの巻取りスプールを持ち上げるよう
にすることにより、巻取りスプールの取り出しを容易化
することを基本的な目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
印字機の巻取りスプール持ち上げ装置は、ロール紙のセ
ット箇所およびロール紙から繰り出された記録紙を巻き
取る巻取りスプールのセット箇所を回動開閉可能な印字
機カバーで覆うように構成してある機器に装備されるも
のであって、巻取りスプールの軸部を下から保持する保
持アームをもった巻取りスプール持ち上げ機構を印字機
カバーに取り付けてある。印字機カバーの開き動作に伴
って巻取りスプール持ち上げ機構を介して巻取りスプー
ルが持ち上げられるため、その持ち上げの状態で巻取り
スプールを取り出すことで、巻取りスプールの本来のセ
ット箇所である控え用印字部の低くて狭い箇所からの取
り出しに比べてはるかに容易に巻取りスプールを取り出
せる。
【0008】本発明に係る請求項2の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項1において、巻取りスプール
持ち上げ機構が印字機カバーから突設の持ち上げアーム
とこの持ち上げアームの遊端に所定角度範囲で揺動自在
に枢着された保持アームとを備えたものに構成されてい
る。そして、巻取りスプールをその本来のセット箇所に
セットした状態で印字機カバーを閉じたときに保持アー
ムが巻取りスプールの軸部に当接し揺動することにより
保持アームが軸部の下側に回り込むように構成してあ
る。請求項1と同様にして印字機カバーを開いたときは
巻取りスプール持ち上げ機構における保持アームを介し
て巻取りスプールを持ち上げておき、その持ち上げた巻
取りスプールを取り出すので巻取りスプールの取り出し
が容易となる。空の巻取りスプールはその本来のセット
箇所にセットしてもよい。本来のセット箇所からの巻取
りスプールの取り出しはむずかしいが、セットは容易で
あるからである。印字機カバーを閉じると、保持アーム
が揺動して巻取りスプールの軸部の下側に回り込むの
で、次の印字機カバーの開放時に巻取りスプールを持ち
上げる準備態勢をとることになる。
【0009】本発明に係る請求項3の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項2において、保持アームの持
ち上げアームに対する揺動を規制するロック機構を設け
たものである。巻取りスプールの取り出しは印字機カバ
ーの開きに連動して持ち上げアーム・保持アームにより
巻取りスプールを持ち上げさせた状態で取り出す。巻取
りスプールのセットは持ち上げアーム・保持アームに対
して行う。印字機カバーを閉めると、持ち上げアーム・
保持アームが下降し、巻取りスプールはその本来のセッ
ト箇所にセットされる。ロック機構によるロックを解除
して保持アームの揺動を許容すれば、請求項2と同様に
最初から巻取りスプールを本来のセット箇所にセットす
ることになる。このようにオペレータの好みや使い勝手
の良さに応じて使い分けることができる。
【0010】本発明に係る請求項4の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項1から請求項3までのいずれ
かにおいて、巻取りスプール持ち上げ機構を印字機カバ
ーに対して脱着機構を介して取り付けたものである。脱
着機構を介して巻取りスプール持ち上げ機構を印字機カ
バーに取り付けてある状態では、印字機カバーの開き動
作に伴って巻取りスプールを持ち上げて、取り出しやす
いようにした状態で巻取りスプールを取り出すことがで
きる。巻取りスプール持ち上げ機構を外した状態では、
印字機カバーを開いたときに巻取りスプールが持ち上げ
られることがなく、巻取りスプールの取り出しは本来の
セット箇所からの取り出しとなる。すなわち、オペレー
タの好みや使い勝手の良さに応じて使い分けることがで
きる。
【0011】本発明に係る請求項5の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項4において、取り外された巻
取りスプール持ち上げ機構を印字機カバー内に収納して
おく収納機構を有している。印字機カバー内で巻取りス
プール持ち上げ機構を収納しておくので、巻取りスプー
ル持ち上げ機構を使わないときでもその紛失のおそれが
なくなる。
【0012】本発明に係る請求項6の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項4において、取り外された巻
取りスプール持ち上げ機構を印字機カバー内に収納して
おく収納機構が脱着機構をもって兼用されている。兼用
により構造の簡素化が図られる。
【0013】本発明に係る請求項7の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項1から請求項6までのいずれ
かにおいて、巻取りスプール持ち上げ機構における保持
アームを持ち上げアームに対して平行な姿勢とほぼ直角
な姿勢とに切り換える保持アーム切り換え機構を備えて
いる。そして、平常時には保持アーム切り換え機構をも
って保持アームを持ち上げアームと平行な姿勢にロック
しておく。ロール紙の繰り出し終端近傍のニアエンドを
検出したときに保持アーム切り換え機構を動作させて保
持アームを持ち上げアームに対してほぼ直角な姿勢に切
り換えるように構成してある。オペレータの誤操作によ
る印字誤りを犯したときに記録内容を修正しなければな
らず、印字機カバーを開くが、ロール紙がニアエンドに
達していないときには、印字機カバーの開きとともに巻
取りスプールが持ち上がってしまうと記録紙の引き出し
が生じ、記録紙のたわんだ部分で修正をしなくてはなら
なくなる。このようなときには、印字機カバーを開いて
も巻取りスプール持ち上げ機構が動作せず、巻取りスプ
ールの同時持ち上げが生じない。巻取りスプールはセッ
ト箇所に残るから、巻取りスプール上の記録紙に対して
ボールペン等で修正を行うことが容易となる。ニアエン
ドを検出したときは、印字機カバーの開きに連動して巻
取りスプールが所期通り持ち上がることになる。
【0014】本発明に係る請求項8の巻取りスプール持
ち上げ装置は、上記請求項1から請求項7までのいずれ
かにおいて、巻取りスプール持ち上げ機構の持ち上げア
ームを突出付勢する機構と、その付勢力に抗して持ち上
げアームを引退状態にロックする機構とを備えている。
そして、印字機カバーのオープンを検出したときに前記
のロック機構を解除して持ち上げアームを保持アームと
ともに突出させるように構成してある。印字機カバーを
開けたときに巻取りスプールが巻取りスプール持ち上げ
機構によって持ち上げられるのであるが、その印字機カ
バーのオープンを検出したときには持ち上げアーム・保
持アームを手前側に突出させて、保持している巻取りス
プールも手前側に近づける。近づけた分だけ巻取りスプ
ールを取り出しやすくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子式キャッ
シュレジスタの印字機の巻取りスプール持ち上げ装置の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】〔実施の形態1〕図1は実施の形態1に係
る印字機の巻取りスプール持ち上げ装置を搭載している
電子式キャッシュレジスタの外観を示す斜視図、図2は
控え用印字部における概略の構造を示す斜視図である。
図1において、1はボトムキャビネット、2はトップキ
ャビネット、3はキー入力部、4は表示部、5は印字機
カバー、6はレシート用印字部に対応したレシート排出
口、7はジャーナル窓である。8は控え用印字部の底部
の所定の位置にセットされたロール紙、9はロール紙8
の少し斜め上でその軸部9aが図示しないフレームの凹
溝にセットされる巻取りスプールである。巻取りスプー
ル9は、左右一対の円板9b,9bと、両円板9b,9
bをつなぐ状態で記録紙を巻き取る巻き芯部(図示せ
ず)と、各円板9b,9bの中心部に一体的に取り付け
られて前記フレームの凹溝に回転自在にセットされる軸
部9a,9aと、一方の軸部9aの端部に取り付けられ
たギア(図示せず)を有し、そのギアが駆動ギアに噛合
することで巻取りスプール9が印字動作にタイミングを
合わせて駆動回転され、印字済みの記録紙を巻き取るよ
うになっている。
【0017】図3は印字機カバー5とその内部に設けら
れた巻取りスプール持ち上げ機構10を示す斜視図であ
る。この図ではロール紙8および巻取りスプール9は省
略している。印字機カバー5の天板5aの内面にほぼ直
角に左右一対の持ち上げアーム11,11が取り付けら
れ、各持ち上げアーム11,11の遊端部に保持アーム
12,12が揺動自在に枢着されている。
【0018】図4の(a),(b)は持ち上げアーム1
1に対する保持アーム12の枢着構造を示す。持ち上げ
アーム11の遊端部に対して保持アーム12の基部が支
軸13をもって揺動自在に枢着され、支軸13に套嵌し
たつる巻きスプリング14の一端を持ち上げアーム11
に係止し、他端を保持アーム12に係止して、保持アー
ム12を図面上で反時計方向に付勢しているとともに、
その付勢された保持アーム12を持ち上げアーム11と
ほぼ直角をなす位置で受け止めるストッパー15が持ち
上げアーム11の遊端部に取り付けられている。保持ア
ーム12はつる巻きスプリング14の付勢力に抗して時
計方向に揺動し得る。以上のようにして巻取りスプール
持ち上げ機構10が構成されている。巻取りスプール持
ち上げ機構10の左右の保持アーム12,12は、図2
の印字機カバー5の閉止状態で巻取りスプール9の左右
の軸部9a,9aの下側に位置するように構成してあ
る。
【0019】次に、動作を説明する。控え用印字部のロ
ール紙8の残りが少なくなってニアエンドスイッチが動
作しブザーが鳴動したとき、オペレータはロール紙8の
交換と巻取りスプール9に巻き取られた記録紙8aの取
り出しのために図5に示すように回動開閉自在な印字機
カバー5を開く。この状態では巻取りスプール持ち上げ
機構10の左右の保持アーム12,12が巻取りスプー
ル9の左右の軸部9a,9aの下側に位置しているの
で、印字機カバー5の開き動作に伴って巻取りスプール
持ち上げ機構10も一緒に移動し、持ち上げアーム1
1,11および保持アーム12,12により記録紙巻き
取り済みの巻取りスプール9が持ち上げられる。
【0020】なお、Oは印字機カバー5の回動軸心であ
る。図6は印字機カバー5が完全に開き切った状態を示
すが、このフルオープンの状態になるに至るまでで巻取
りスプール9が最も高くなった段階で(これは図5の状
態が近い)、巻取りスプール持ち上げ機構10から巻取
りスプール9を取り出せば、その取り出しが比較的容易
に行える。なお、フルオープンの状態で巻取りスプール
9を取り出してもよい。この巻取りスプール9の取り出
しの説明においては、図6で二点鎖線で示す巻取りスプ
ール9およびロール紙8は考えないこととする。
【0021】ロール紙8の残りあるいは場合によっては
ロール紙8の芯材を取り除き、新しいロール紙8を図6
の二点鎖線のように控え用印字部の本体側の底部の所定
の位置にセットする。取り出した巻取りスプール9から
巻き取り状態の記録紙を取り外し、空となった巻取りス
プール9を図6の二点鎖線のように控え用印字部の本体
側においてロール紙8の少し斜め上の所定の位置にセッ
トする。すなわち、前述した図示しないフレームの凹溝
に軸部9a,9aをセットする。
【0022】以上のように記録紙巻き取り済みの巻取り
スプール9の取り出しは印字機カバー5と一体の巻取り
スプール持ち上げ機構10からの取り出しとなり、空の
巻取りスプール9のセットは控え用印字部の本体側にお
いてロール紙8の少し斜め上の所定の位置へのセットと
なる。
【0023】ロール紙8および巻取りスプール9のセッ
トが完了すると、印字機カバー5を図7に示すように閉
めていく。そのとき、巻取りスプール持ち上げ機構10
における左右の保持アーム12,12が巻取りスプール
9の左右の軸部9a,9aに当接するため、つる巻きス
プリング14の付勢力に抗して持ち上げアーム11,1
1に対して時計方向に揺動する。保持アーム12,12
の揺動量が一定以上になると、保持アーム12,12の
先端が軸部9a,9aとの当接を解除され、つる巻きス
プリング14の付勢力によって反時計方向に揺動し、軸
部9a,9aの下側に回り込み、ストッパー15に当接
して、持ち上げアーム11,11に対してほぼ直角の姿
勢で停止する。これが図8の状態であり、印字機カバー
5が完全に閉止した状態では保持アーム12,12は巻
取りスプール9の軸部9a,9aの下側に位置している
初期状態となる。印字機カバー5の閉止動作中において
巻取りスプール9は所定の位置から動かない。
【0024】以上のように本実施の形態1によれば、印
字機カバー5の開き動作に伴って巻取りスプール持ち上
げ機構10を介して一緒に持ち上げられた記録紙巻き取
り済みの巻取りスプール9をその持ち上げ状態で取り出
すから、巻取りスプール9の本来のセット位置である控
え用印字部の低くて狭い箇所からの取り出しに比べては
るかに容易に巻取りスプール9を取り出すことができ
る。印字機カバー5の開き角度が180度にもなると、
巻取りスプール9の取り出し箇所が遠すぎて、取り出し
にくくなる。しかし、本実施の形態1においては、印字
機カバー5の開き角度はほぼ90度であるから、フルオ
ープンの状態で取り出しても、その取り出しは容易であ
る。
【0025】〔実施の形態2〕上記の実施の形態1にお
いては持ち上げアーム11に対して保持アーム12を揺
動自在に構成していたが、本実施の形態2の場合には、
持ち上げアーム11に対して保持アーム12を枢着した
上で、保持アーム12の揺動を規制するように構成して
いる。
【0026】図9は保持アームの揺動を規制するための
ロック機構21を備えた巻取りスプール持ち上げ機構1
0を後方斜め上から見た斜視図、図10は巻取りスプー
ル持ち上げ機構10を側方から見た斜視図、図11は保
持アーム12を拡大した斜視図、図12はロック機構2
1の構造説明図である。つる巻きスプリング14の構成
については実施の形態1の場合と同様であり、図面の関
係上図示を省略する。ロック機構21は次のような構成
となっている。保持アーム12を持ち上げアーム11に
枢着する支軸13が持ち上げアーム11の長手方向に沿
ったカッティングラインで分割され、その支軸中央部が
上下に出退するロッキングバー13aに構成されてい
る。一方、保持アーム12には支軸13を挿通する軸孔
12aが形成されているが、ロッキングバー13aを係
止するためのロッキング溝12bが軸孔12aに連続し
た状態に形成されている。ロッキングバー13aにはL
字形連結杆22を介してロッキングレバー23が取り付
けられている。L字形連結杆22は持ち上げアーム11
の内部に形成された空所11a内に配され、この空所1
1a内で上下動自在となっている。ロッキングレバー2
3は持ち上げアーム11の後面に接する状態に配され、
その後面に沿って上下にスライド自在になっている。
【0027】なお、左右一対の持ち上げアーム11,1
1が図示しない印字機カバー5の天板5aに実施の形態
1の場合と同様に取り付けられていることはいうまでも
ない。その他の構成は実施の形態1と同様であるので、
対応する部分に同一符号を付すにとどめ、説明を省略す
る。
【0028】ロック機構21におけるロッキングレバー
23を下げてL字形連結杆22を介してロッキングバー
13aを支軸13の円内に収めると、そのロッキングバ
ー13aは保持アーム12の軸孔12aのロッキング溝
12bから離脱し、支軸13はその全体として円柱形を
なすため、実施の形態1の場合と同様に保持アーム12
を持ち上げアーム11に対して揺動自在とすることがで
きる。このロック機構21を解除した状態での巻取りス
プール9の取り出し・セットの仕方は実施の形態1の場
合と同じである。
【0029】ロック機構21におけるロッキングレバー
23を上げてL字形連結杆22を介してロッキングバー
13aを支軸13の円内から突出させると、ロッキング
バー13aが保持アーム12の軸孔12aのロッキング
溝12bに係合し、支軸13はその全体の形状が円柱の
一部が突出した形となり相対回転が阻止されるため、保
持アーム12は持ち上げアーム11に対してその直角の
初期姿勢でロックされることになり、揺動が阻止され
る。このロック状態では一対の保持アーム12,12は
巻取りスプール9の軸部9a,9aの下側に位置してい
ることになる。
【0030】このロック機構21による保持アーム1
2,12のロック状態で印字機カバー5を開けると、実
施の形態1の場合と同様に巻取りスプール持ち上げ機構
10の左右の保持アーム12,12が巻取りスプール9
の左右の軸部9a,9aの下側に位置しているので、印
字機カバー5と一緒に動く持ち上げアーム11,11お
よび保持アーム12,12により記録紙巻き取り済みの
巻取りスプール9が持ち上げられ、巻取りスプール9が
最も高くなった段階またはフルオープンの状態で巻取り
スプール持ち上げ機構10から巻取りスプール9を取り
出せば、その取り出しが比較的容易に行える。
【0031】ロール紙8の残りあるいは場合によっては
ロール紙8の芯材を取り除き、新しいロール紙8を図6
と同様に控え用印字部の本体側の底部の所定の位置にセ
ットする。取り出した巻取りスプール9から巻き取り状
態の記録紙を取り外す。本実施の形態2の場合には、空
となった巻取りスプール9は図6の二点鎖線の状態のよ
うに控え用印字部の本体側にセットするのではない。印
字機カバー5内において巻取りスプール持ち上げ機構1
0の左右一対の持ち上げアーム11,11と保持アーム
12,12とに対して空の巻取りスプール9をセットす
る。印字機カバー5を閉止すると、巻取りスプール持ち
上げ機構10が一緒に動き、それに伴って巻取りスプー
ル9も保持アーム12,12に保持された状態で下降
し、印字機カバー5の閉止が完了した段階では巻取りス
プール9は控え用印字部の本体側においてロール紙8の
少し斜め上の所定の位置にセットされることとなる。す
なわち、印字機本体のフレームの凹溝に巻取りスプール
9の軸部9a,9aがセットされる。
【0032】本実施の形態2によれば、ロック機構21
の動作・非動作にかかわりなく、印字機カバー5を開い
て巻取りスプール持ち上げ機構10により記録紙巻き取
り済みの巻取りスプール9を持ち上げた状態で、その巻
取りスプール9を取り出すことができるため、巻取りス
プール9の取り出しを容易に行うことができる。また、
ロック機構21の動作・非動作の切り換えによって、空
の巻取りスプール9のセットについてはオペレータの好
みや使い勝手の良さに応じて使い分けることができる。
【0033】〔実施の形態3〕実施の形態3は巻取りス
プール持ち上げ機構10を脱着できるようにしたもので
ある。図13は巻取りスプール持ち上げ機構10の脱着
機構31を示す斜視図である。巻取りスプール持ち上げ
機構10における持ち上げアーム11および保持アーム
12が印字機カバー5とは別体構成となっている。印字
機カバー5の天板5aに持ち上げアーム11を弾性的に
挟持する状態で掛止する掛止爪32,32が取り付けら
れている。持ち上げアーム11の1つに対して一対の掛
止爪32,32が設けられている。持ち上げアーム11
の上部の左右両側面に掛止爪32,32の爪部に引っ掛
けられる掛止孔33,33が形成されている。持ち上げ
アーム11と保持アーム12との枢着構造は実施の形態
1の場合と同様になっている。
【0034】記録紙巻き取り済みの巻取りスプール9を
印字機カバー5の開きに連動して持ち上げたい場合に
は、巻取りスプール持ち上げ機構10を脱着機構31を
介して印字機カバー5に取り付ける。すなわち、各持ち
上げアーム11の上端部を一対の掛止爪32,32に差
し込むと、掛止爪32,32が弾性的に広げられ、持ち
上げアーム11の進入を許す。そして、掛止孔33,3
3が掛止爪32,32の爪部に合致したときに、弾性復
元力により掛止爪32,32が掛止孔33,33に掛止
し、持ち上げアーム11は印字機カバー5に対して直角
の姿勢で取り付けられることになる。この状態では一対
の保持アーム12,12は巻取りスプール9の軸部9
a,9aの下側に位置していることになる。この場合の
巻取りスプール持ち上げ機構10の動作は実施の形態1
の場合と同様である。すなわち、印字機カバー5を開け
ると、左右の保持アーム12,12が巻取りスプール9
の左右の軸部9a,9aの下側に位置しているので、印
字機カバー5と一緒に動く持ち上げアーム11,11お
よび保持アーム12,12により記録紙巻き取り済みの
巻取りスプール9が持ち上げられ、巻取りスプール9が
最も高くなった段階またはフルオープンの状態で巻取り
スプール持ち上げ機構10から巻取りスプール9を取り
出せば、その取り出しが比較的容易に行える。
【0035】ロール紙8の残りあるいは場合によっては
ロール紙8の芯材を取り除き、新しいロール紙8を図6
と同様に控え用印字部の本体側の底部の所定の位置にセ
ットする。取り出した巻取りスプール9から巻き取り状
態の記録紙を取り外す。本実施の形態2の場合には、空
となった巻取りスプール9を図6に示すように控え用印
字部の本体側においてロール紙8の少し斜め上の所定の
位置にセットする。つまり、図示しないフレームの凹溝
に軸部9a,9aをセットする。印字機カバー5を閉め
ていくと、保持アーム12,12が巻取りスプール9の
左右の軸部9a,9aに当接するため、保持アーム1
2,12は持ち上げアーム11,11に対して時計方向
に揺動し、その揺動量が一定以上になると、保持アーム
12,12が反時計方向に揺動して軸部9a,9aの下
側に回り込み、持ち上げアーム11,11に対してほぼ
直角の姿勢で停止する。印字機カバー5が完全に閉止し
た状態では保持アーム12,12は巻取りスプール9の
軸部9a,9aの下側に位置している初期状態となる。
【0036】上記とは逆に、記録紙巻き取り済みの巻取
りスプール9を印字機カバー5の開きに連動して持ち上
げたくない場合には、巻取りスプール持ち上げ機構10
を脱着機構31を介して印字機カバー5から取り外す。
すなわち、一対の掛止爪32,32をドライバーなどの
工具で押し広げて、掛止孔33,33に対する掛止爪3
2,32の掛止を解除し、その状態で持ち上げアーム1
1を引き抜くと、持ち上げアーム11を掛止爪32,3
2から離脱することができる。持ち上げアーム11と保
持アーム12とは一体である。
【0037】図14に示すように離脱した持ち上げアー
ム11および保持アーム12からなる巻取りスプール持
ち上げ機構10を横寝かせ姿勢にして、持ち上げアーム
11の中間部分を一対の掛止爪32,32に掛止させ、
印字機カバー5の天板5aの裏側に収納しておく。つま
り、脱着機構31が収納機構を兼ねた構成となってい
る。この収納状態は安定の良いものとなっている。この
ように収納しておくことにより、離脱した持ち上げアー
ム11および保持アーム12の紛失を防止することがで
きる。ただし、脱着機構31としては収納機構を兼ねた
構成でなくてもよく、その場合には、離脱した持ち上げ
アーム11および保持アーム12は別の箇所に保管する
ことになる。また、脱着機構31とは別に印字機カバー
5あるいは他の部位に持ち上げアーム11および保持ア
ーム12からなる巻取りスプール持ち上げ機構10の収
納機構を設けてもよい。
【0038】持ち上げアーム11および保持アーム12
を離脱した状態では印字機カバー5を開いても記録紙巻
き取り済みの巻取りスプール9は連動して持ち上げられ
ることはない。巻取りスプール9は控え用印字部の本体
側においてロール紙8の少し斜め上の所定の位置にセッ
トされたままの状態である。そのセット位置から巻取り
スプール9を取り出す。空の巻取りスプール9をセット
するのも同じ位置である。
【0039】本実施の形態3によれば、脱着機構31を
介しての巻取りスプール持ち上げ機構10の脱着によ
り、巻取りスプール9の取り出しおよびセットについ
て、オペレータの好みや使い勝手の良さに応じて使い分
けることができる。
【0040】〔実施の形態4〕実施の形態4は控え用印
字部にセットしているロール紙8がまだ充分に残ってい
る状態で印字機カバー5を開いたときには、巻取りスプ
ール持ち上げ機構10が動作せず、巻取りスプール9の
同時持ち上げをしないようにしたものである。
【0041】巻取りスプール9に巻き取られる控え用の
記録紙は、オペレータの誤操作による印字誤りを犯した
ときに記録内容を修正しなければならない。鉛筆やボー
ルペンで誤りを消し線で消したり書き直しをしたりす
る。このとき記録紙にアプローチできるように印字機カ
バー5を開くが、印字機カバー5の開きとともに巻取り
スプール9が持ち上がってしまうと、記録紙の引き出し
が生じ、記録紙のたわんだ部分で修正をしなくてはなら
なくなる。しかし、そのような状態での修正は非常にむ
ずかしいしわずらわしい。また、控え用印字部にセット
しているロール紙8がまだ充分に残っていても、レシー
ト用印字部にセットしているロール紙が少なくなって、
それを交換する必要が生じたときも印字機カバー5を開
くことになるが、印字機カバー5の開きとともに巻取り
スプール9が持ち上がって記録紙が引き出されると不都
合である。したがって、巻取りスプール持ち上げ機構1
0を設けた場合においては、控え用印字部にセットして
いるロール紙8がまだ充分に残っている状態で印字機カ
バー5を開いたときには、巻取りスプール9の同時持ち
上げをしないように工夫することは有用なことである。
【0042】図15は巻取りスプール持ち上げ機構10
の保持アーム切り換え機構41を印字機カバー5ととも
に示す斜視図、図16は保持アーム切り換え機構41の
構造の説明図、図17は制御系の電気的構成を示すブロ
ック図、図18は制御系の要部を示す回路図である。
【0043】持ち上げアーム11に対して保持アーム1
2が支軸13を介して枢着され、保持アーム12はつる
巻きスプリング14によって時計方向に付勢されている
が、その付勢に抗して保持アーム12を持ち上げアーム
11と平行な姿勢に保つための保持アームロック用のプ
ランジャ42が持ち上げアーム11に取り付けられてい
る。プランジャ42は通電により磁界を形成するソレノ
イド42aと、通常は下方に突出しソレノイド42aへ
の通電時に磁気吸引によって上方へ引退する出退ストッ
パー42bとから構成されており、突出姿勢にある出退
ストッパー42bによって保持アーム12が受け止めら
れ、持ち上げアーム11と平行な姿勢を保つようになっ
ている。これが巻取りスプール持ち上げ機構10の非動
作状態である。ソレノイド42aが励磁されて出退スト
ッパー42bが二点鎖線で示すように引退すると、保持
アーム12はつる巻きスプリング14の付勢力によって
時計方向に揺動し、引退した出退ストッパー42bの先
端に受け止められて、二点鎖線で示すように持ち上げア
ーム11に対して直角な姿勢を保つようになる。これが
巻取りスプール持ち上げ機構10の動作状態である。
【0044】制御系を示す図17において、70は電子
式キャッシュレジスタのシステム全体の制御を司るCP
U(中央演算処理装置)、71はその制御のためのプロ
グラムを格納しているROM(リードオンリーメモ
リ)、72は制御を補助するとともにデータを格納する
RAM(ランダムアクセスメモリ)、73は売上金等を
収納するドロワー、74はエラー等の警告を発するブザ
ー、75はキーディスプレイコントローラ、76はモー
ドスイッチ、77はキーボード、78はディスプレイ、
79は印字機コントローラ、80は印字機構部、81は
控え用印字部のロール紙8が繰り出しの終端近傍(ニア
エンド)に達したことを検出する常開のニアエンドスイ
ッチ、82は保持アーム12の立ち上げ用のソレノイド
ドライバである。なお、キーボード77は図1のキー入
力部3に相当し、ディスプレイ78は表示部4に相当す
る。
【0045】印字機コントローラ79の周辺回路の構成
を示す図18において、81は前記のニアエンドスイッ
チ、82は前記のソレノイドドライバ、42aは図16
に示したソレノイド、91は印字機コントローラ79と
の間の接続端子、92はプルアップ抵抗、93は信号レ
ベルを反転するインバータである。
【0046】次に、動作を説明する。控え用印字部にセ
ットされているロール紙8がまだ充分に残っている状態
では常開のニアエンドスイッチ81はOFFとなってい
る。
【0047】したがって、直流電源(+5V)の電圧
“H”レベルがプルアップ抵抗92を介してインバータ
93に入力し、インバータ93の出力は反転されて
“L”レベルとなっており、ソレノイドドライバ82は
インアクティブの状態を保つ。この状態では保持アーム
切り換え機構41のプランジャ42のソレノイド42a
は非励磁で出退ストッパー42bは突出姿勢にあって保
持アーム12を持ち上げアーム11と平行な姿勢に規制
しており、巻取りスプール持ち上げ機構10は非動作状
態となっている。したがって、印字機カバー5を開いて
も巻取りスプール9はその場に残り、一緒に持ち上げら
れることはない。印字機カバー5を開いて所定位置にセ
ットされたままの状態にある巻取りスプール9上の記録
紙に対してボールペン等で修正を行う。
【0048】控え用印字部にセットされているロール紙
8が終端近傍(ニアエンド)まで繰り出されたときに換
言すれば巻取りスプール9が記録紙の大部分を巻き取る
に至ったときにニアエンドスイッチ81がONになり、
直流電源(+5V)からの電流はニアエンドスイッチ8
1を介してグランドGNDに流れ込むため、インバータ
93の出力は反転して“H”レベルとなり、ニアエンド
信号を印字機コントローラ79に出力する。すると、C
PU70を介してブザー74が鳴動し、ロール紙8の交
換と記録紙巻き取り済みの巻取りスプール9の取り出し
とをオペレータに要求する。また、印字機コントローラ
79からソレノイドドライバ82に対して所定時間にわ
たってパルス信号が出力され、ソレノイドドライバ82
が保持アーム切り換え機構41のプランジャ42のソレ
ノイド42aを励磁する。ソレノイド42aが励磁され
ると、図16で二点鎖線で示すように出退ストッパー4
2bが引退し、保持アーム12はつる巻きスプリング1
4の付勢力によって時計方向にほぼ90度揺動し、引退
した出退ストッパー42bの先端に受け止められて、持
ち上げアーム11に対して直角な姿勢を保つようにな
る。すなわち、巻取りスプール持ち上げ機構10が動作
状態に切り換わる。この状態では印字機カバー5を開く
と、動作状態にある巻取りスプール持ち上げ機構10の
持ち上げアーム11,11と保持アーム12,12とに
よって記録紙巻き取り済みの巻取りスプール9を一緒に
持ち上げる。その持ち上げの最高点またはフルオープン
の状態で巻取りスプール持ち上げ機構10から巻取りス
プール9を取り出すので、その取り出しが容易である。
【0049】〔実施の形態5〕実施の形態5は印字機カ
バー5を開いたときに巻取りスプール持ち上げ機構10
を手前側へ移動させることにより、巻取りスプール9の
取り出しをより容易にするものである。
【0050】図19は巻取りスプール持ち上げ機構10
の持ち上げアーム突出付勢機構51とそのロック機構6
1を閉じ姿勢の印字機カバー5とともに示す斜視図、図
20は持ち上げアーム突出付勢機構51の構造の説明
図、図21はロック機構61の構造の説明図、図22は
印字機カバー5の開き姿勢で持ち上げアーム11,11
が手前側に突出された状態を示す斜視図、図23は印字
機カバー5の開き動作とカバーオープンスイッチ83と
の関係を示す側面図、図24は制御系の電気的構成を示
すブロック図、図25は制御系の要部を示す回路図であ
る。
【0051】持ち上げアーム突出付勢機構51の構成は
次のとおりである。印字機カバー5の天板5aにガイド
筒52が直角に取り付けられている。持ち上げアーム1
1の基部側に一対のスライダー部11b,11bが一体
的に突設されている。スライダー部11b,11bも含
めて持ち上げアーム11がガイド筒52にスライド自在
に嵌合されている。ガイド筒52内において持ち上げア
ーム11の基部と印字機カバー5の天板5aとの間に持
ち上げアーム11を突出付勢するための圧縮スプリング
53が介装されている。持ち上げアーム11に長孔11
cが形成され、その長孔11cに挿入されたピン54が
ガイド筒52の対向壁部間に掛け渡されており、長孔1
1cとピン54との関係が持ち上げアーム11をガイド
筒52に押し込む限界とガイド筒52から突出させる限
界とを規定している。一方のスライダー部11bの基部
にロック孔11dが形成されており、このロック孔11
dには次に説明するロック機構61のロックシャフト6
5が出退自在となっている。ロック孔11dに対応して
ガイド筒52に挿通孔52aが形成されている。持ち上
げアーム11と保持アーム12との結合関係は実施の形
態1の場合と同様である。
【0052】ロック機構61の構成は次のとおりであ
る。一対のガイド筒52,52の後方の中央部で印字機
カバー5の天板5aの裏面にプランジャ62が取り付け
られている。プランジャ62の出退ロッド62bはその
ソレノイド62aの励磁によって引退されるように構成
されている。プランジャ62の左右両脇においてそれぞ
れ中間部が支軸63,63を介して印字機カバー5の天
板5aに枢支された揺動アーム64,64の各内端部は
出退ロッド62bの先端に枢着され、各外端部は各ガイ
ド筒52,52に挿通されるロックシャフト65,65
に枢着されている。
【0053】印字機カバー5がほぼ開き切ったときに動
作するマイクロスイッチからなる常閉のカバーオープン
スイッチ83がボトムキャビネット1の奥側に取り付け
られ、印字機カバー5にはそれがほぼ開き切ったときに
カバーオープンスイッチ83から離間してこのスイッチ
83をOFFにするためのスイッチ作動子66が取り付
けられている。
【0054】制御系を示す図24において、83は前記
のカバーオープンスイッチ、84はロック機構61にお
けるプランジャ62のソレノイド62aを駆動するため
のソレノイドドライバである。その他の構成は図17と
同様であるので、対応する部分に同一符号を付すにとど
め、説明を省略する。
【0055】印字機コントローラ79の周辺回路の構成
を示す図25において、83は前記のカバーオープンス
イッチ、84は前記のソレノイドドライバ、62aは図
19、図21に示したソレノイド、91は印字機コント
ローラ79との間の接続端子、94はプルアップ抵抗、
95は信号レベルを反転するインバータである。
【0056】次に、動作を説明する。印字機カバー5が
閉じられた状態にあるときは常閉のカバーオープンスイ
ッチ83はONとなっている。したがって、直流電源
(+5V)による電流がカバーオープンスイッチ83を
介してグランドGNDに流れるため、インバータ95の
入力端子は“L”レベルとなり、その出力端子は“H”
レベルとなる。この状態ではソレノイドドライバ84は
駆動されず、ロック機構61のソレノイド62aが非励
磁であるため、ロックシャフト65は持ち上げアーム1
1のロック孔11dに係合し、持ち上げアーム11はガ
イド筒52に収納された状態にある。この収納状態で一
対の保持アーム12,12は巻取りスプール9の軸部9
a,9aの下側に位置している。
【0057】記録紙巻き取り済みの巻取りスプール9を
取り出すために印字機カバー5を開けると、巻取りスプ
ール持ち上げ機構10を介して巻取りスプール9が一緒
に持ち上げられる。すなわち、巻取りスプール9は一対
の保持アーム12,12に保持されて持ち上げられる。
印字機カバー5がほぼ開き切った段階でスイッチ作動子
66がカバーオープンスイッチ83から離間し、カバー
オープンスイッチ83がOFFとなる。すると、直流電
源(+5V)がプルアップ抵抗94を介してインバータ
95の入力端子に印加され“H”レベルとなるので、イ
ンバータ95の出力端子は反転して“L”レベルとな
り、カバーオープン信号となって印字機コントローラ7
9に出力する。すると、印字機コントローラ79からソ
レノイドドライバ84に対して所定時間にわたってパル
ス信号が出力され、ソレノイドドライバ84がロック機
構61のプランジャ62のソレノイド62aを励磁す
る。ソレノイド62aが励磁されると、プランジャ62
の出退ロッド62bが引退し、揺動アーム64,64が
支軸63,63まわりに揺動される結果、ロックシャフ
ト65,65が持ち上げアーム11,11のスライダー
部11b,11bのロック孔11d,11dから抜け出
し、持ち上げアーム突出付勢機構51のロックを解除す
る。すると、圧縮スプリング53,53の付勢力により
持ち上げアーム11,11がガイド筒52,52に案内
される状態で図22、図23に示すように手前側へスラ
イドして突出してくる。持ち上げアーム11,11の突
出量は長孔11c,11cがピン54,54に当接する
ことで規定される。このとき印字機カバー5はフルオー
プンの状態であり、持ち上げアーム11,11は水平
で、保持アーム12,12は鉛直である。持ち上げアー
ム11,11の手前側への突出移動に伴って、それに保
持されている巻取りスプール9も手前側に移動してく
る。
【0058】したがって、巻取りスプール9の取り出し
がより容易なものとなる。突出した持ち上げアーム11
をガイド筒52に収納するときは、持ち上げアーム11
および保持アーム12を手で持って圧縮スプリング53
に抗して押し込み、持ち上げアーム11のロック孔11
dに対してロック機構61のロックシャフト65を係合
すればよい。
【0059】その他の動作については実施の形態4の場
合と同様である。
【0060】なお、実施の形態5においてはニアエンド
センサ81と保持アーム切り換え機構41のプランジャ
42のソレノイド42aとを連動させる構成を併せ有し
ているが、この構成は省略してもよい。また、実施の形
態5に実施の形態4の保持アーム切り換え機構41の構
成を組み合わせてもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る請求項1の巻取りスプール
持ち上げ装置によれば、印字機カバーの開き動作に連動
して巻取りスプールを持ち上げて、その持ち上げ状態で
巻取りスプールを取り出すので、巻取りスプールの本来
のセット箇所である控え用印字部の低くて狭い箇所から
の取り出しに比べてはるかに容易に巻取りスプールを取
り出すことができる。
【0062】本発明に係る請求項2の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、印字機カバーの開き動作とともに
持ち上げた巻取りスプールを取り出した後に、空の巻取
りスプールをその本来のセット箇所にセットした状態で
印字機カバーを閉じれば保持アームが巻取りスプールの
軸部の下側に回り込むので、次回の印字機カバーの開き
動作時にも巻取りスプールを持ち上げる準備が整う。本
来のセット箇所からの巻取りスプールの取り出しはむず
かしいが、セットすることは容易であり、便利である。
【0063】本発明に係る請求項3の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、保持アームの持ち上げアームに対
する揺動を規制した状態では、印字機カバーを開けて巻
取りスプールを持ち上げて取り出し、空の巻取りスプー
ルは持ち上げアーム・保持アームに対してセットし、印
字機カバーを閉めると、持ち上げアーム・保持アームの
下降に伴って巻取りスプールをその本来のセット箇所に
セットすることができる。
【0064】保持アームの揺動を許容すれば、請求項2
と同様に最初から巻取りスプールを本来のセット箇所に
セットすることもでき、オペレータの好みや使い勝手の
良さに応じて使い分けることができる。
【0065】本発明に係る請求項4の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、印字機カバーの開きとともに巻取
りスプールを持ち上げる必要がないときには巻取りスプ
ール持ち上げ機構を外しておけばよく、オペレータの好
みや使い勝手の良さに応じて使い分けることができる。
【0066】本発明に係る請求項5の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、印字機カバー内で巻取りスプール
持ち上げ機構を収納しておくので、巻取りスプール持ち
上げ機構を使わないときでもその紛失のおそれをなくせ
る。
【0067】本発明に係る請求項6の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、巻取りスプール持ち上げ機構を印
字機カバー内に収納しておく収納機構を脱着機構をもっ
て兼用することにより、構造の簡素化を図ることができ
る。
【0068】本発明に係る請求項7の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、ロール紙がニアエンドに達してい
ないときには、印字機カバーを開いても巻取りスプール
の同時持ち上げが生じず、本来のセット箇所にある巻取
りスプールの記録紙に対して容易に修正を行うことがで
きる。ニアエンドに達したときには所期通り印字機カバ
ー開きに連動して巻取りスプールを持ち上げる。
【0069】本発明に係る請求項8の巻取りスプール持
ち上げ装置によれば、印字機カバーのオープンを検出し
たときに持ち上げアームを保持アームとともに突出さ
せ、巻取りスプールを手前側に近づけるので、巻取りス
プールの取り出しが一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子式キャッシュレ
ジスタの外観の斜視図
【図2】実施の形態1における控え用印字部の概略の構
造を示す斜視図
【図3】実施の形態1における印字機カバーと巻取りス
プール持ち上げ機構を示す斜視図
【図4】実施の形態1における持ち上げアームに対する
保持アームの枢着構造の説明図
【図5】実施の形態1における印字機カバーの開き動作
を示す斜視図
【図6】実施の形態1における印字機カバーのフルオー
プンの状態を示す側面図
【図7】実施の形態1における印字機カバーの閉め動作
を示す斜視図
【図8】実施の形態1における印字機カバーのフルクロ
ーズの状態を示す側面図
【図9】実施の形態2における保持アームのロック機構
を備えた巻取りスプール持ち上げ機構を後方斜め上から
見た斜視図
【図10】実施の形態2における巻取りスプール持ち上
げ機構を側方から見た斜視図
【図11】実施の形態2における保持アームを拡大した
斜視図
【図12】実施の形態2におけるロック機構の構造説明
【図13】実施の形態3における巻取りスプール持ち上
げ機構および脱着機構を備えた印字機カバーの斜視図
【図14】実施の形態3における離脱した巻取りスプー
ル持ち上げ機構を脱着機構に収納した状態を示す斜視図
【図15】実施の形態4における巻取りスプール持ち上
げ機構および保持アーム切り換え機構を備えた印字機カ
バーの斜視図
【図16】実施の形態4における保持アーム切り換え機
構の構造説明図
【図17】実施の形態4における制御系の電気的構成を
示すブロック図
【図18】実施の形態4における制御系の要部の回路図
【図19】実施の形態5における巻取りスプール持ち上
げ機構と持ち上げアーム突出付勢機構とそのロック機構
とを備えた印字機カバーの斜視図
【図20】実施の形態5における持ち上げアーム突出付
勢機構の構造説明図
【図21】実施の形態5におけるロック機構の構造説明
【図22】実施の形態5における持ち上げアームが突出
された状態の斜視図
【図23】実施の形態5におけるフルオープンの状態の
側面図
【図24】実施の形態5における制御系の電気的構成を
示すブロック図
【図25】実施の形態5における制御系の要部の回路図
【符号の説明】
5……印字機カバー 8……ロール紙 9……巻取りスプール 9a…巻取りスプールの軸部 10……巻取りスプール持ち上げ機構 11……持ち上げアーム 11d…ロック孔 12……保持アーム 12b…ロッキング溝 13a…ロッキングバー 21……ロック機構 23……ロッキングレバー 31……脱着機構 32……掛止爪 33……掛止孔 41……保持アーム切り換え機構 42……プランジャ 42a…ソレノイド 42b…出退ストッパー 51……持ち上げアーム突出付勢機構 52……ガイド筒 53……圧縮スプリング 61……ロック機構 62……プランジャ 62a…ソレノイド 62b…出退ロッド 64……揺動アーム 65……ロックシャフト 81……ニアエンドスイッチ 82……ソレノイドドライバ 83……カバーオープンスイッチ 84……ソレノイドドライバ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール紙のセット箇所およびロール紙か
    ら繰り出された記録紙を巻き取る巻取りスプールのセッ
    ト箇所を回動開閉可能な印字機カバーで覆うように構成
    してある機器において、巻取りスプールの軸部を下から
    保持する保持アームをもった巻取りスプール持ち上げ機
    構が前記印字機カバーに取り付けられている印字機の巻
    取りスプール持ち上げ装置。
  2. 【請求項2】 巻取りスプール持ち上げ機構は印字機カ
    バーから突設の持ち上げアームとこの持ち上げアームの
    遊端に所定角度範囲で揺動自在に枢着された保持アーム
    とを備え、巻取りスプールをその本来のセット箇所にセ
    ットした状態で印字機カバーを閉じたときに保持アーム
    が巻取りスプールの軸部に当接し揺動することにより保
    持アームが軸部の下側に回り込むように構成してある請
    求項1に記載の印字機の巻取りスプール持ち上げ装置。
  3. 【請求項3】 保持アームの持ち上げアームに対する揺
    動を規制するロック機構を備えている請求項2に記載の
    印字機の巻取りスプール持ち上げ装置。
  4. 【請求項4】 巻取りスプール持ち上げ機構が印字機カ
    バーに対して脱着機構を介して取り付けられている請求
    項1から請求項3までのいずれかに記載の印字機の巻取
    りスプール持ち上げ装置。
  5. 【請求項5】 取り外された巻取りスプール持ち上げ機
    構を印字機カバー内に収納しておく収納機構を有する請
    求項4に記載の印字機の巻取りスプール持ち上げ装置。
  6. 【請求項6】 取り外された巻取りスプール持ち上げ機
    構を印字機カバー内に収納しておく収納機構が脱着機構
    をもって兼用されている請求項4に記載の印字機の巻取
    りスプール持ち上げ装置。
  7. 【請求項7】 巻取りスプール持ち上げ機構における保
    持アームを持ち上げアームに対して平行な姿勢とほぼ直
    角な姿勢とに切り換える保持アーム切り換え機構を備
    え、平常時には保持アーム切り換え機構をもって保持ア
    ームを持ち上げアームと平行な姿勢にロックしておき、
    ロール紙の繰り出し終端近傍のニアエンドを検出したと
    きに保持アーム切り換え機構を動作させて保持アームを
    持ち上げアームに対してほぼ直角な姿勢に切り換えるよ
    うに構成してある請求項1から請求項6までのいずれか
    に記載の印字機の巻取りスプール持ち上げ装置。
  8. 【請求項8】 巻取りスプール持ち上げ機構の持ち上げ
    アームを突出付勢する機構と、その付勢力に抗して持ち
    上げアームを引退状態にロックする機構とを備え、印字
    機カバーのオープンを検出したときに前記のロック機構
    を解除して持ち上げアームを保持アームとともに突出さ
    せるように構成してある請求項1から請求項7までのい
    ずれかに記載の印字機の巻取りスプール持ち上げ装置。
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JP32998197A Pending JPH11165919A (ja) 1997-12-01 1997-12-01 印字機の巻取りスプール持ち上げ装置

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JP (1) JPH11165919A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115108362A (zh) * 2022-07-12 2022-09-27 滁州天鼎丰非织造布有限公司 一种用于非织造布生产的卷料切换组件

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