JPH11165240A - 数値制御における送り軸制御方法および装置 - Google Patents

数値制御における送り軸制御方法および装置

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JPH11165240A
JPH11165240A JP33317897A JP33317897A JPH11165240A JP H11165240 A JPH11165240 A JP H11165240A JP 33317897 A JP33317897 A JP 33317897A JP 33317897 A JP33317897 A JP 33317897A JP H11165240 A JPH11165240 A JP H11165240A
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collision
feed
feed shaft
feed axis
axis
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Jun Yoshida
順 吉田
Yoshikatsu Teraoka
義勝 寺岡
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送り軸の移動中に生じる機械突出部の衝突に
よる損傷を最小限に止める。 【解決手段】 送り軸が受ける実負荷を算出する実負荷
算出手段6aおよび実負荷が予め設定した値を超えたこ
とで送り軸の過負荷を検出し、過負荷を検出した時の送
り軸の位置を衝突物体間の衝突検出位置として記憶する
過負荷検出手段6bを備える過負荷監視手段6と、過負
荷検出手段6bにより過負荷が検出された送り軸の制動
を開始する送り軸停止制御手段7a、送り軸が停止した
後送り軸を衝突検出位置へ戻す過負荷検出位置戻し手段
7b、を備え、衝突後直ちに送り軸を戻して衝突部材間
の力を瞬時に解放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は数値制御における送
り軸制御方法および装置に関し、特に、送り軸の移動に
より生じる工作機械の突出部の衝突における損傷を最小
限に止めるための数値制御における送り軸制御方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X,Y,Z,A,B,C軸等の送り軸に
より工具とワークとを相対移動させてワークを加工する
数値制御工作機械において、相対移動中に何等かの物
体、例えば工具やワークが工作機械の突出部に衝突し該
部位を損傷することがある。機械の高速化、特に送り軸
の高速化につれて、上記衝突が生じると衝突検出後に送
り軸を制動し停止するものの、衝突検出から停止までの
間に送り軸は流れ、この送り軸の流れ量は送り軸の高速
化にともない大きくなっており、工作機械の衝突部の受
ける損傷も増大している。このような工作機械の衝突部
の受ける損傷を防止する技術には次のようなものがあ
る。
【0003】特開平6−289917号公報に開示され
た推定外乱負荷トルクによるサーボモータ制御方法は、
送り軸のサーボモータに加わる外乱負荷トルクを推定
し、推定値が工具やワークの材質等で決まる切削状態に
応じて予め設定した基準値を超えた時を上記衝突の検出
時と判断して衝突の早期検出を行い、検出後はサーボモ
ータの駆動を短時間に停止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−289917号公報の方法は、前記衝突を検出して
送り軸を駆動するサーボモータを停止するが、衝突検出
から停止までの送り軸の流れ量が大きいと、停止後機械
の衝突部は、送り軸の流れ量に相当する食い込みが生じ
て変形し、これが放置されるので塑性変形されてしま
い、これによる衝突部の損傷の修理には多大な費用がか
かるという問題がある。また、この損傷を修理するため
には機械を長時間停止させなければならず、修理期間中
は機械が使用できないという問題がある。
【0005】それゆえ、本発明は上記問題を解決し、送
り軸の移動中に生じる機械各部位の衝突による損傷を最
小限に止めて、修理に要する時間と費用を削減する数値
制御における送り軸制御方法および装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
本発明は、送り軸における衝突を検出したら、まず当該
送り軸の送り動作を急停止させるとともに、流れ量によ
って食い込んで弾性変形している衝突部が塑性変形に至
る前に、最短時間で衝突部材同志を離せば最小の損傷で
復旧できるという考えに立っている。すなわち本発明に
よる数値制御における送り軸制御方法は、数値制御工作
機械の送り軸により工具とワークとを相対移動させ、前
記ワークを加工する数値制御における送り軸制御方法に
おいて、前記送り軸の相対移動により工作機械の突出部
位が衝突したことを検出し、前記衝突を検出したとき前
記送り軸における衝突検出位置を記憶し、前記送り軸を
停止し、前記送り軸を直ちに所定方向に所定位置まで移
動させる退避動作を行う、ことを特徴とする。
【0007】本発明の数値制御における送り軸制御方法
において、前記退避動作は、衝突時に動作していた送り
軸を前記記憶した衝突検出位置まで戻す、または前記衝
突検出位置より前の衝突部材間の接触開始推定位置まで
戻す動作である。本発明の数値制御における送り軸制御
方法において、前記退避動作は、前記工具またはワーク
を装着する主軸の軸線方向のZ方向送り軸を、前記工具
とワークとが離れる方向に、衝突部材間の接触状態が解
除される予め決めた所定量だけ後退させる動作を更に行
う。
【0008】上記問題を解決する本発明による数値制御
における送り軸制御装置は、数値制御工作機械の送り軸
により工具とワークとを相対移動させ、前記ワークを加
工する数値制御における送り軸制御装置において、前記
送り軸の相対移動により工作機械の突出部位が衝突した
ことを検出する衝突検出手段と、前記送り軸の位置を検
出する位置検出手段と、前記衝突検出手段で衝突を検出
したとき、前記位置検出手段による検出位置を衝突検出
位置として記憶し、動作中の送り軸を停止し、送り軸を
直ちに所定方向、所定位置まで移動させる退避動作を行
う送り軸制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
【作用】上記構成により、送り軸における衝突を検出し
たとき、動作中の送り軸を急停止させるとともに、直ち
に退避動作を行い、例えば衝突検出位置まで戻し、衝突
による部材間の変形の大半を解除させる。これによって
衝突部材の弾性変形は、塑性変形に至らず復旧し、衝突
部材間の損傷を極力小さくする。
【0010】または退避動作として、衝突開始時の衝突
部材間の接触位置から衝突検出位置に至るまでの衝突検
出遅れ時間に移動したと推定される移動量相当分、送り
軸を更に戻すことによって、つまり接触開始推定位置ま
で送り軸を戻すことによって、上記弾性変形の復旧をよ
り確実にする。更に、上記退避動作と同時的に、Z方向
送り軸を工具とワークとが離れる方向に予め決めた所定
量だけ後退させてもよい。この動作は、衝突時にZ方向
送り軸が動作中であったか、停止中であったかにかかわ
りなく行える。ただZ方向送り軸が停止中の方がより早
く退避動作が開始でき、より短時間で衝突部材間の接触
状態が解除される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の実施の形態について以下に説明する。また、図1に
おいて送り軸1つの制御に必要な構成のみを示すが、実
際の機械では送り軸の数に対応する同様な構成が設けら
れる。図1は本発明による数値制御における送り軸制御
装置の一実施形態のブロック構成図である。図1に示す
数値制御における送り軸制御装置を用いて送り軸により
工具とワークとを相対移動させてワークを加工する数値
制御工作機械(NC旋盤、マシニングセンタ、NC放電
加工機等)を例にあげて本発明を説明する。
【0012】数値制御部1における移動指令分配制御部
1aは、加工プログラムに応じた分配指令を所定周期、
例えば8ms毎にサーボ制御部2の位置指令制御部2a
へ送る。位置指令制御部2aは、移動指令制御部1aか
らの移動分配指令を所定周期毎に受け、早送りや補間等
の通常の位置決め制御時にこの移動分配指令をサーボ制
御部2の位置ループ制御部2bへ送る。
【0013】位置ループ制御部2bは、位置指令制御部
2aからの移動分配指令を受けるとともに、工作機械の
送り軸の位置の変化を検出できる箇所に配設された位置
検出器5から位置フィードバック信号を受け、移動分配
指令と位置フィードバック信号との間の位置偏差εに比
例定数kpを掛けた値εkpを速度指令値としてサーボ
制御部2の速度ループ制御部2cへ送る。速度ループ制
御部2cは、この速度指令値εkpの信号を受けるとと
もに、サーボモータ3の出力軸に取付けられたパルスエ
ンコーダ4から速度フィードバック信号を受け、速度指
令値εkpと速度フィードバック信号を速度に換算した
信号vとの速度偏差によりPI制御を行いトルク指令
(電流指令)Iをサーボ制御部2の電流ループ制御部2
dへ送る。電流ループ制御部2dはこの電流指令Iに応
じてサーボモータ3へ電流を流してサーボモータ3を駆
動する。
【0014】本発明の送り軸制御装置は、また過負荷監
視部6を備える。過負荷監視部6は、送り軸が受ける実
負荷を、例えば送り軸を駆動するサーボモータ3のトル
ク指令と実速度から算出する実負荷算出部6aと、その
実負荷が予め設定した値を超えたことで過負荷を検出
し、その過負荷を検出した時の送り軸の位置を衝突位置
として記憶する過負荷検出部6bと、上記過負荷の値を
予め設定する異常負荷設定部6cと、を備える。過負荷
検出部6bで検出する過負荷は、衝突を意味する過負荷
であり、予め設定された値を越えた負荷である。この過
負荷検出部6bが特許請求の範囲に記載の衝突検出手段
である。衝突検出手段は、他の形態も考えられ、例えば
工作機械の衝突が発生する可能性の高い主軸先端部や主
軸頭前部の突出部に、接触検知センサ、圧力センサ、ひ
ずみゲージ等を設け、このセンサからの出力信号の大き
さを判定する構成でもよい。
【0015】本発明の送り軸制御装置は、また送り軸制
御部7を備える。送り軸制御部7は、過負荷検出部6b
により過負荷が検出された信号を受けて送り軸の制動を
開始する信号を位置指令制御部2aへ送る送り軸停止制
御部7aを備える。送り軸制御部7は、また上記制動に
より送り軸が停止した後、その送り軸を衝突位置へ戻す
過負荷検出位置戻し制御部7bを備える。
【0016】送り軸制御部7は、また送り軸を前記衝突
位置へ戻した後、その衝突位置の検出遅れ時間中に移動
したと推定される移動量だけその送り軸を戻す検出遅れ
量戻し部7cを備える。送り軸制御部7は、さらに過負
荷が検出された直後に、工具またはワークを装着する主
軸の軸線方向のZ方向送り軸を工具とワークとが離れる
方向に所定距離だけ退避させるとともに、Z方向送り軸
以外の送り軸を制動するZ軸退避制御部7dを備える。
【0017】次に、図1に示す送り軸制御装置の衝突時
の動作を以下に説明する。図2および図3はそれぞれ本
発明の第1実施例および第2実施例に係る衝突時の送り
軸制御の説明図であり、(A)は送り軸の速度の変化を
示す図であり、(B)は送り軸の位置の変化を示す図で
ある。図2、図3において、(A)、(B)の横軸はと
もに時間を示し、(A)の縦軸は送り軸の速度を示し、
(B)の縦軸は送り軸の位置を示す。
【0018】最初に、第1実施例について以下に説明す
る。第1実施例は衝突検出位置まで送り軸を戻す制御を
行うものである。先ず、時刻t1 に送り軸の移動によ
り、例えばワークが工作機械の主軸先端部に接触し始
め、時刻t2 に両者が衝突したことを過負荷監視部6の
過負荷検出部6bにより検出したものとする。過負荷検
出部6bからこの衝突検出信号は送り軸制御部7の送り
軸停止制御部7a、過負荷検出位置戻し制御部7b、検
出遅れ量戻し制御部7cおよびZ軸退避制御部7dへそ
れぞれ送られる。
【0019】送り軸停止制御部7aは、時刻t2 に過負
荷検出部6bからこの衝突検出信号を受けた後、数値制
御部1の移動指令分配制御部1aからサーボ制御部2の
位置指令制御部2aへ供給されている移動分配指令を遮
断する。過負荷検出位置戻し制御部7bは、時刻t2
過負荷検出部6bから上記衝突検出信号と送り軸の衝突
位置のデータとを受けた後、送り軸の衝突位置のデータ
を位置指令制御部2aへ送る。
【0020】時刻t2 直後に、位置指令制御部2aから
位置ループ制御部2bへ出力される送り軸の移動指令は
送り軸の衝突位置のデータとなり、その後、位置ループ
制御部2bはこの移動指令と位置フィードバック信号と
の位置偏差、すなわち時刻t 2 以降に機械のイナーシャ
等により送り軸が機械の衝突部に食い込んだ分だけ負と
なる送り軸を逆回転させる速度指令を速度ループ制御部
2cへ送る。電流ループ制御部2dはこの速度指令に応
じた電流指令を速度ループ制御部2cから受けてサーボ
モータ3を最大トルクで制動し、送り軸を停止するが、
機械のイナーシャ等により送り軸は送り方向に流れ、時
刻t3 に停止に至る。
【0021】さらに、サーボモータ3は逆回転して時刻
2 直後に位置ループ制御部2bに設定された移動指令
と位置フィードバック信号との位置偏差が0になるま
で、すなわち衝突時の送り軸の位置、すなわち衝突検出
位置まで戻されて時刻t5 に停止する。この時刻t3
5 との間の時刻t4 に、位置ループ制御部2bは送り
軸の逆方向への移動により、上記移動指令と位置フィー
ドバック信号との位置偏差に応じた逆回転速度を指令す
る。
【0022】上述した第1実施例において、Z軸退避制
御部7dは、送り軸の過負荷が検出された時、工具をワ
ークから遠ざけるとともに、Z軸以外の送り軸を制動す
る。すなわち、図2に示す送り軸がZ軸であるときは、
送り軸停止制御部7a、過負荷検出位置戻し制御部7b
に加えてZ軸退避制御部7dから位置指令制御部2aへ
移動指令をZ軸を所定距離だけ上乗せして退避させる移
動量に設定する。このように設定された移動指令に応じ
てZ軸は位置決め制御され、このZ軸の退避は送り軸の
衝突による食い込みを逃がす方向に作用する。Z軸以外
の送り軸を戻す場合、その戻し移動量を必要以上に多く
すると、戻しにより新たな衝突が発生する危険性がある
が、Z軸を戻す場合は、通常、工具をワークから引き離
す方向であり無条件でいくらの移動量でも移動させるこ
とができる。よって、ここで上乗せして退避させる所定
距離は、衝突部材同志が確実に離れる予め決めた量に設
定されている。
【0023】また、Z軸退避制御部7dは、衝突時にZ
軸が停止している場合、衝突検出直後にZ軸を所定距離
退避(工具とワークとが離れる方向に逃がす)させる。
このとき同時的にZ軸以外の送り軸は、急停止後直ちに
接触検出位置まで戻る。さらに、上述した第1実施例に
おいて、過負荷検出位置戻し制御部7bが、時刻t2
過負荷検出部6bから上記衝突検出信号と送り軸の衝突
位置のデータとを受けた後、送り軸の衝突位置のデータ
を位置指令制御部2aへ送り、この衝突位置に送り軸を
戻す制御を説明したが、この変形例として、時刻t2
降は位置ループ制御部2bの出力、すなわち速度指令ε
kpが0となるように設定し、この速度指令を速度ルー
プ制御部2cへ入力して速度ループ制御部2cから電流
指令の出力を得て送り軸のサーボモータ3を制動し、こ
の電流指令が略0となる時刻t3 に、送り軸の衝突検出
位置のデータを過負荷検出位置戻し制御部7bから位置
指令制御部2aへ送り、時刻t3 以降に、位置指令制御
部2aから位置ループ制御部2bへ出力される送り軸の
移動指令を送り軸の衝突検出位置のデータとして送り軸
を戻すよう制御してもよい。
【0024】次に、第2実施例について以下に説明す
る。第2実施例は送り軸を衝突検出位置まで戻した後、
さらに衝突前に接触したと推定される送り軸の位置に戻
す制御を行うものである。時刻t5 までの送り軸の制御
は第1実施例と略同一であるのでその説明を省略し、時
刻t5 からt6 までの制御について以下に説明する。時
刻t5 に送り軸を衝突検出位置へ戻した後、接触した時
刻t1 から衝突検出位置の検出時刻t2 までの検出遅れ
時間に移動した移動量を推定し、時刻t1 における送り
軸の位置のデータを算出して検出遅れ量戻し制御部7c
から位置制御部2aへ送る。この推定は、衝突により生
じた弾性変形を復旧するのに十分な戻し量を見込むため
に行うものである。この推定戻し移動量の算出方法に
は、次の2通りがある。まず第1の方法は、予め実験的
に求めた衝突検出遅れ時間を設定記憶しておき、衝突検
出時の送り軸の送り速度をパルスエンコーダ4によって
検出し、両者の積を推定戻し移動量とするものである。
第2の方法は、各送り軸毎に予め実験的に求めた最高送
り速度時の検出遅れによる移動量をパラメータとして設
定しておき、衝突検出時に当該送り軸のパラメータを読
み出して推定戻し移動量とするものである。
【0025】時刻t5 直後に、位置指令制御部2aから
位置ループ制御部2bへ出力される送り軸の移動指令は
送り軸の衝突前の接触時の位置のデータとなり、その
後、位置ループ制御部2bはこの接触位置に相当する移
動指令と位置フィードバック信号との位置偏差に応じ
て、時刻t5 以降送り軸をその接触位置に逆回転して戻
す速度指令を速度ループ制御部2cへ送る。電流ループ
制御部2dはこの速度指令に応じた電流指令を速度ルー
プ制御部2cから受けてサーボモータ3を逆転し、送り
軸を接触位置まで戻す。以上説明した実施形態におい
て、同時2軸以上の送り軸が動作中に衝突した場合は、
戻り動作もそれらの送り軸で同時に行われる。また、請
求項3に記載したZ軸を後退させる方式は、Z軸が停止
中、つまり他の送り軸だけの移動中に衝突した場合が最
も効果が大きい。何故ならZ軸が移動中に衝突したとす
ると、Z軸は一旦停止してからでないと後退できない
が、Z軸が停止中の衝突なら、衝突検出後直ちにZ軸が
後退動作に入ることができ、衝突部材間の接触が解除さ
れる時間が最短になるからである。Z軸と他の送り軸、
例えばX軸との同時2軸で移動中に衝突した場合で、か
つX軸の送り速度よりZ軸の送り速度が小さい場合は、
Z軸の方が先に停止でき、すぐ後退動作に入ることがで
きるので、衝突部材同志の接触を極力短かい時間で解除
でき、次いで効果が大きい。
【0026】ここで、Z軸を衝突部材間の接触が完全に
解除できる所定量だけ後退させる方式は、NC旋盤、マ
シニングセンタ、NC放電加工機等で手前より加工径の
大きい内奥部の中ぐり加工等を行っている最中の衝突の
場合に、Z軸を後退させると工具とワークとが新たな干
渉を起こして2次災害を招く恐れがあるため、注意する
必要がある。
【0027】前述の実施形態において、3軸直交座標系
の各送り軸(X、Y、Z等)を例にあげて説明したが、
本発明はこれに限定されるものでなく、回転送り軸
(A、B、C等)に対しても同様に適用できることは言
うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送り軸の衝突を検出して送り軸を停止し、送り軸停止後
送り軸を衝突検出位置まで戻す、また更に接触開始推定
位置まで戻すことにより、衝突部が塑性変形する前に弾
性変形状態を復旧させることができる。換言すれば、衝
突により機械が干渉物から受けている力と変位を瞬時に
解放するので、衝突部の塑性変形を未然に防止でき、機
械の受ける損傷を極力小さくし、修理を可能な限り不要
とし、修理に要する時間と費用を削減できる。
【0029】また、本発明によればZ方向送り軸を工具
とワークとが離れる方向に退避させることにより、機械
が干渉物に接触している時間を可能な限り短縮し、上記
弾性変形の復旧を促進し衝突部の損傷を軽減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による数値制御における送り軸制御装置
の一実施形態のブロック構成図である。
【図2】第1実施例に係る衝突時の送り軸制御の説明図
であり、(A)は送り軸の速度の変化を示す図であり、
(B)は送り軸の位置の変化を示す図である。
【図3】第2実施例に係る衝突時の送り軸制御の説明図
であり、(A)は送り軸の速度の変化を示す図であり、
(B)は送り軸の位置の変化を示す図である。
【符号の説明】
1…数値制御部 2…サーボ制御部 3…サーボモータ 4…パルスエンコーダ 5…位置検出器 6…過負荷監視部 6a…実負荷算出部 6b…過負荷検出部 6c…異常負荷設定部 7…送り軸制御部 7a…送り軸停止制御部 7b…過負荷検出位置戻し制御部 7c…検出遅れ量戻し制御部 7d…Z軸退避制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数値制御工作機械の送り軸により工具と
    ワークとを相対移動させ、前記ワークを加工する数値制
    御における送り軸制御方法において、 前記送り軸の相対移動により工作機械の突出部位が衝突
    したことを検出し、 前記衝突を検出したとき前記送り軸における衝突検出位
    置を記憶し、前記送り軸を停止し、前記送り軸を直ちに
    所定方向に所定位置まで移動させる退避動作を行う、 ことを特徴とした数値制御における送り軸制御方法。
  2. 【請求項2】 前記退避動作は、衝突時に動作していた
    送り軸を前記記憶した衝突検出位置まで戻す、または前
    記衝突検出位置より前の衝突部材間の接触開始推定位置
    まで戻す動作である請求項1に記載の数値制御における
    送り軸制御方法。
  3. 【請求項3】 前記退避動作は、前記工具またはワーク
    を装着する主軸の軸線方向のZ方向送り軸を、前記工具
    とワークとが離れる方向に、衝突部材間の接触状態が解
    除される予め決めた所定量だけ後退させる動作を更に行
    う請求項2に記載の数値制御における送り軸制御方法。
  4. 【請求項4】 数値制御工作機械の送り軸により工具と
    ワークとを相対移動させ、前記ワークを加工する数値制
    御における送り軸制御装置において、 前記送り軸の相対移動により工作機械の突出部位が衝突
    したことを検出する衝突検出手段と、 前記送り軸の位置を検出する位置検出手段と、 前記衝突検出手段で衝突を検出したとき、前記位置検出
    手段による検出位置を衝突検出位置として記憶し、動作
    中の送り軸を停止し、送り軸を直ちに所定方向、所定位
    置まで移動させる退避動作を行う送り軸制御手段と、 を具備することを特徴とした数値制御における送り軸制
    御装置。
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