JPH11165048A - スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 - Google Patents

スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法

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JPH11165048A
JPH11165048A JP33438397A JP33438397A JPH11165048A JP H11165048 A JPH11165048 A JP H11165048A JP 33438397 A JP33438397 A JP 33438397A JP 33438397 A JP33438397 A JP 33438397A JP H11165048 A JPH11165048 A JP H11165048A
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separation membrane
hollow tube
spiral
perforated hollow
outer peripheral
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JP33438397A
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Hajime Hisada
肇 久田
Yuji Nishida
祐二 西田
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱および冷却のサイクルが繰り返された場
合または素材群の端面の目詰まりによる軸方向への変形
が起こった場合でも分離性能が低下しないスパイラル型
分離膜エレメントおよびその製造方法を提供することで
ある。 【解決手段】 分離膜6の両端部の集水管2に接する側
に切欠きを形成することにより集水管2の外周面に巻回
された素材群の両端面に集水管2の外周面を取り囲む環
状凹部9を形成し、環状凹部9内に樹脂10を注入して
硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分離膜を用いて逆
浸透技術、濾過技術等により流体の成分を分離するスパ
イラル型分離膜エレメントおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】流体の成分を分離するための逆浸透膜分
離装置、限外濾過装置、精密濾過装置等の膜分離装置に
スパイラル型分離膜エレメントが用いられている。図7
はスパイラル型分離膜エレメントの一部切欠き斜視図で
ある。
【0003】図7に示すスパイラル型分離膜エレメント
1aは、透過液流路材5の両面に分離膜6を重ね合わせ
て3辺を接着することにより封筒状膜(袋状膜)3を形
成し、その封筒状膜3の開口部を有孔中空管からなる集
水管2に取り付け、ネット状(網状)の原液流路材4と
ともに集水管2の外周面にスパイラル状に巻回すること
により構成される。
【0004】図7に示すように、原液51はスパイラル
型分離膜エレメント1aの一方の端面側から供給され
る。供給された原液51は原液流路材4に沿って流れ、
スパイラル型分離膜エレメント1aの他方の端面側から
濃縮液53として排出される。原液51が原液流路材4
に沿って流れる過程で分離膜6を透過した透過液52が
透過液流路材5に沿って集水管2の内部に流れ込み、集
水管2の端部から排出される。
【0005】上記のようなスパイラル型分離膜エレメン
トは、透過液流路材5を挟んで封筒状に形成された分離
膜6および原液流路材4からなる1組または複数組の素
材群(リーフ)を有する。
【0006】図8は複数組の素材群を有するスパイラル
型分離膜エレメントの軸方向の断面図、図9は図8のス
パイラル型分離膜エレメントのA−A線断面図、図10
は図8のスパイラル型分離膜エレメントの端面図であ
る。
【0007】スパイラル型分離膜エレメント1aの製造
の際には、折り畳んだ分離膜6、原液流路材4および透
過液流路材5を重ね合わせ、透過液流路材5を介して背
中合わせとなる各2枚の分離膜6の両端を樹脂からなる
接着剤7で接着しながら、図9および図10に示すよう
に、集水管2の外周面に渦巻き状に巻き付ける。そし
て、図8に示すように、集水管2に巻回された素材群の
両端面にパッキンホルダ8を取り付ける。
【0008】この場合、図9および図10に示すよう
に、集水管2の外周面には封筒状膜3の先端16が接す
ることとなり、封筒状膜3の先端16の両側に三角形の
隙間が生じる。そのため、通常、分離膜6と集水管2と
の間の気密性を向上させるために、樹脂による補修を行
う必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のスパイラル型分
離膜エレメントの用途が浄水処理または潅水や海水の脱
塩処理を目的とする場合には、原液の温度は常温であ
る。
【0010】一方、食品用途の液や医薬品用途の液は無
菌であることが要求される。したがって、スパイラル型
分離膜エレメントの処理対象とする原液が食品用途の液
や医薬品用途の液である場合には、膜分離処理の開始前
または終了後に、雑菌汚染を防止するためにスパイラル
型分離膜エレメントに熱水や温水による殺菌および洗浄
を行う必要がある。
【0011】殺菌および洗浄の後、スパイラル型分離膜
エレメントに原液を供給する際に、液の種類によっては
腐敗防止のために原液の温度を10℃以下の低温にする
ことがある。このような場合、膜分離処理前の熱水や温
水による殺菌および洗浄、10℃以下の低温での原液の
供給、および膜分離処理後の熱水や温水による殺菌およ
び洗浄が繰り返される。このように、加熱および冷却と
いうサイクルの繰り返しにより、スパイラル型分離膜エ
レメントの部材の膨張および収縮が繰り返される。膨張
および収縮の程度は部材の材料の熱膨張特性により異な
る。
【0012】上記の加熱および冷却のサイクルを繰り返
している間に、集水管2に巻回されている封筒状膜3の
先端16を集水管2に接着している樹脂と集水管2との
熱膨張特性の差により、封筒状膜3の先端16において
接着樹脂と集水管2との界面で剥離が生じる。
【0013】また、濁質分を多く含む原液をスパイラル
型分離膜エレメントに供給する場合、素材群の端面の急
激な目詰まりによりスパイラル型分離膜エレメントが軸
方向に変形し、封筒状膜3の先端16の接着樹脂が集水
管2から剥がれることがある。
【0014】これらの結果、供給された原液のすべてが
分離膜6上を流れずに原液の一部が接着樹脂の剥離部分
を通って集水管2の内部に流入する。それにより、原液
の溶質の除去率が低下するという不具合が生じる。
【0015】本発明の目的は、加熱および冷却のサイク
ルが繰り返された場合または素材群の端面の目詰まりに
より軸方向への変形が起こった場合でも分離性能が低下
しないスパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方
法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係るスパイラル型分離膜エレメントは、透過液流
路材を挟んで封筒状に形成された分離膜および原液流路
材からなる1組または複数組の素材群を有孔中空管の外
周面に巻回してなるスパイラル型分離膜エレメントにお
いて、分離膜の両端部の有孔中空管に接する側に切欠き
を形成することにより有孔中空管の外周面に巻回された
素材群の両端面に有孔中空管の外周面を取り囲む凹部を
形成し、凹部内に樹脂を注入して硬化させたものであ
る。
【0017】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメン
トにおいては、有孔中空管の外周面を取り囲むように素
材群の両端面に形成された凹部内に樹脂が注入されて硬
化されているので、その凹部内の樹脂により分離膜の先
端と有孔中空管との間の接着力が補強される。それによ
り、加熱および冷却のサイクルの繰り返しまたは素材群
の端面の目詰まりによる軸方向への変形により分離膜の
先端が有孔中空管から剥離することが防止され、原液の
溶質の除去率が低下しない。したがって、分離性能を低
下させずに高温の原液を処理することが可能となる。
【0018】特に、凹部が環状凹部であることが好まし
い。それにより、有孔中空管の外周面に巻回された素材
群の端面から原液が偏らずに供給される。
【0019】第2の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントは、透過液流路材を挟んで封筒状に形成された分
離膜および原液流路材からなる1組または複数組の素材
群を有孔中空管の外周面に巻回してなるスパイラル型分
離膜エレメントにおいて、分離膜の両端部の有孔中空管
に接する側を凸状に形成することにより有孔中空管の外
周面に巻回された素材群の両端面に有孔中空管の外周面
を取り囲む凸部を形成し、凸部を樹脂で硬化させたもの
である。
【0020】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメン
トにおいては、有孔中空管の外周面を取り囲むように素
材群の両端面に形成された凸部が樹脂で硬化されている
ので、その硬化した凸部により分離膜の先端と有孔中空
管との間の接着力が補強される。それにより、加熱およ
び冷却のサイクルの繰り返しまたは素材群の端面の目詰
まりによる軸方向への変形により分離膜の先端が有孔中
空管から剥離することが防止され、原液の溶質の除去率
が低下しない。したがって、分離性能を低下させずに高
温の原液を処理することが可能となる。
【0021】特に、凸部が環状凸部であることが好まし
い。それにより、有孔中空管の外周面に巻回された素材
群の端面から原液が偏らずに供給される。
【0022】第3の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントの製造方法は、透過液流路材を挟んで封筒状に形
成された分離膜および原液流路材からなる1組または複
数組の素材群を有孔中空管の外周面に巻回するスパイラ
ル型分離膜エレメントの製造方法において、分離膜の両
端部の有孔中空管に接する側に切欠きを形成し、分離膜
に透過液流路材を挟んで封筒状に形成するとともに分離
膜および原液流路材からなる1組または複数組の素材群
を有孔中空管の外周面に巻回することにより素材群の両
端面に有孔中空管の外周面を取り囲む凹部を形成し、凹
部内に樹脂を注入して硬化させるものである。
【0023】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメン
トの製造方法によれば、有孔中空管の外周面を取り囲む
ように素材群の両端面に形成された凹部内に樹脂が注入
されて硬化されるので、その凹部内の樹脂により分離膜
の先端と有孔中空管との間の接着力が補強される。それ
により、加熱および冷却のサイクルの繰り返しまたは素
材群の端面の目詰まりによる軸方向への変形により分離
膜の先端が有孔中空管から剥離することが防止され、原
液の溶質の除去率が低下しない。したがって、分離性能
を低下させずに高温の原液を処理することが可能とな
る。
【0024】特に、凹部が環状凹部であることが好まし
い。それにより、有孔中空管の外周面に巻回された素材
群の端面から原液が偏らずに供給される。
【0025】第4の発明に係るスパイラル型分離膜エレ
メントの製造方法は、透過液流路材を挟んで封筒状に形
成された分離膜および原液流路材からなる1組または複
数組の素材群を有孔中空管の外周面に巻回するスパイラ
ル型分離膜エレメントの製造方法において、分離膜の両
端部の有孔中空管に接する側を凸状に形成し、透過液流
路材を挟んで分離膜を封筒状に形成するとともに分離膜
および原液流路材からなる1組または複数組の素材群を
有孔中空管の外周面に巻回することにより素材群の両端
面に有孔中空管の外周面を取り囲む凸部を形成し、凸部
を樹脂で硬化させるものである。
【0026】本発明に係るスパイラル型分離膜エレメン
トの製造方法によれば、有孔中空管の外周面を取り囲む
ように素材群の両端面に形成された凸部が樹脂で硬化さ
れるので、その硬化した凸部により分離膜の先端と有孔
中空管との間の接着力が補強される。それにより、加熱
および冷却のサイクルの繰り返しまたは素材群の端面の
目詰まりによる軸方向への変形により分離膜の先端が有
孔中空管から剥離することが防止され、原液の溶質の除
去率が低下しない。したがって、分離性能を低下させず
に高温の原液を処理することが可能となる。
【0027】特に、凸部が環状凸部であることが好まし
い。それにより、有孔中空管の外周面に巻回された素材
群の端面から原液が偏らずに供給される。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例にお
けるスパイラル型分離膜エレメントの軸方向の断面図、
図2は図1のスパイラル型分離膜エレメントの端面図で
ある。また、図3は図1および図2のスパイラル型分離
膜エレメントにおける封筒状膜を示す図である。
【0029】図2に示すように、スパイラル型分離膜エ
レメント1は、有孔中空管からなる集水管2の外周面
に、折り畳んだ分離膜6、原液流路材4および透過液流
路材5からなる複数の素材群を重ね合わせて巻回するこ
とにより構成されている。透過液流路材5を介して背中
合わせとなる各2枚の分離膜6の両端部をウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の樹脂からなる接着剤7で互いに接
着することにより複数の封筒状膜3が形成されている。
封筒状膜3の内部は、集水管2の内部に連通している。
図1に示すように、集水管2に巻回された素材群の両端
部にはパッキンホルダ8が取り付けられている。
【0030】図3に示すように、封筒状膜3の両端部の
集水管2に接する側には、切欠き11を形成する。これ
により、集水管2の外周面に巻回された素材群の両端面
に円形の環状凹部9が形成される。この環状凹部9内に
樹脂10を注入し、硬化させる。樹脂10としては、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂等の柔軟性を有する樹脂を用
いることが好ましい。
【0031】環状凹部9の厚さ(環状凹部9の外周部の
半径と集水管2の半径との差)D1が2cmよりも大き
いと、素材群の端面において塞がれた部分の面積が大き
くなるため、原液の流入時の抵抗が大きくなり、スパイ
ラル型分離膜エレメント1が変形を起こす可能性があ
る。一方、環状凹部9の厚さD1が0.5cmよりも小
さいと、封筒状膜3の先端部と集水管2との接着力を十
分に補強することができない。したがって、環状凹部9
の厚さD1は、0.5cm以上2cm以下であることが
好ましい。
【0032】また、接着剤7による封筒状膜3の両端部
の接着部の幅は、通常1cm〜3cm程度である。環状
凹部9の深さW1が3cmよりも大きいと、封筒状膜3
の両端部で原液のリークが起こり易くなる。一方、環状
凹部9の深さW1が1cmよりも小さいと、封筒状膜3
の先端部と集水管2との接着力を十分に補強することが
できない。したがって、環状凹部9の深さW1は、1c
m以上3cm以下であることが好ましい。
【0033】本実施例のスパイラル型分離膜エレメント
1においては、複数の素材群の両端面に集水管2の外周
面を取り囲むように環状凹部9が設けられ、その環状凹
部9内に樹脂10が注入されて硬化されているので、接
着樹脂による封筒状膜3の先端部と集水管2との接着力
が補強される。
【0034】それにより、加熱および冷却のサイクルの
繰り返しまたは素材群の端面の急激な目詰まりによるス
パイラル型分離膜エレメント1の軸方向への変形により
封筒状膜3の先端部の接着樹脂が集水管2から剥離する
ことが防止される。
【0035】したがって、無菌であることが要求される
食品用途の液や医薬品用途の液を原液として処理する場
合に、膜分離処理の開始前または終了後に、雑菌汚染を
防止するためにスパイラル型分離膜エレメント1に温水
や熱水による殺菌および洗浄を行うことができる。ま
た、汚染防止、粘度の調整または結晶化の防止のため
に、処理対象とする原液を高温で処理することもでき
る。
【0036】特に、環状凹部9が円形になっているの
で、集水管2の外周面に巻回された素材群の端面から原
液を偏らずに供給することができる。
【0037】図4は本発明の第2の実施例におけるスパ
イラル型分離膜エレメントの軸方向の断面図、図5は図
4のスパイラル型分離膜エレメントの端面図である。ま
た、図6は図4および図5のスパイラル型分離膜エレメ
ントにおける封筒状膜を示す図である。
【0038】図5に示すように、スパイラル型分離膜エ
レメント1は、有孔中空管からなる集水管2の外周面
に、折り畳んだ分離膜6、原液流路材4および透過液流
路材5からなる複数の素材群を重ね合わせて巻回するこ
とにより構成されている。透過液流路材5を介して背中
合わせとなる各2枚の分離膜6の両端部をウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の樹脂からなる接着剤7で互いに接
着することにより複数の封筒状膜3が形成されている。
封筒状膜3の内部は、集水管2の内部に連通している。
図4に示すように、集水管2に巻回された素材群の両端
部にはパッキンホルダ8が取り付けられている。
【0039】図6において、封筒状膜3の端面切断を行
う際に、外周部側から集水管2の外周面に接する部分ま
で切断せずに、破線15で示すように、封筒状膜3を外
周部側から集水管2の側に向かって途中まで切断した
後、端部側に向かって切断することにより、封筒状膜3
の両端部の集水管2に接する側に凸部14を形成する。
【0040】これにより、集水管2の外周面に巻回され
た素材群の両端面に円形の環状凸部12が形成される。
この環状凸部12を覆うように樹脂13を注入し、硬化
させる。樹脂13としては、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂等の柔軟性を有する樹脂を用いることが好ましい。
【0041】環状凸部12の厚さ(環状凸部12の外周
部の半径と集水管2の半径との差)D2が2cmよりも
大きいと、素材群の端面において塞がれた部分の面積が
大きくなるため、原液の流入時の抵抗が大きくなり、ス
パイラル型分離膜エレメント1が変形を起こす可能性が
ある。一方、環状凸部12の厚さD2が0.5cmより
も小さいと、封筒状膜3の先端部と集水管2との接着力
を十分に補強することができない。したがって、環状凸
部12の厚さD2は、0.5cm以上2cm以下である
ことが好ましい。
【0042】また、接着剤7による封筒状膜3の両端部
の接着部の幅は、通常1cm〜3cm程度である。環状
凸部12の高さW2が1cmよりも大きいと、切断後の
接着部の幅が小さくなり、または無くなるので、封筒状
膜3の両端部で原液のリークが起こり易くなる。一方、
環状凸部12の高さW2が0.3cmよりも小さいと、
封筒状膜3の先端部と集水管2との接着力を十分に補強
することができない。したがって、環状凸部12の高さ
W2は、0.3cm以上1cm以下であることが好まし
い。
【0043】本実施例のスパイラル型分離膜エレメント
1においては、複数の素材群の両端面に集水管2の外周
面を取り囲むように環状凸部12が設けられ、その環状
凸部12が樹脂13で硬化されているので、接着樹脂に
よる封筒状膜3の先端部と集水管2との接着力が補強さ
れる。
【0044】それにより、加熱および冷却のサイクルの
繰り返しまたは素材群の端面の急激な目詰まりによるス
パイラル型分離膜エレメント1の軸方向への変形により
封筒状膜3の先端部の接着樹脂が集水管2から剥離する
ことが防止される。
【0045】したがって、無菌であることが要求される
食品用途の液や医薬品用途の液を原液として処理する場
合に、膜分離処理の開始前または終了後に、雑菌汚染を
防止するためにスパイラル型分離膜エレメント1に温水
や熱水による殺菌および洗浄を行うことができる。ま
た、汚染防止、粘度の調整または結晶化の防止のため
に、処理対象とする原液を高温で処理することもでき
る。
【0046】特に、環状凸部12が円形になっているの
で、集水管2の外周面に巻回された素材群の端面から原
液を偏らずに供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるスパイラル型分
離膜エレメントの軸方向の断面図である。
【図2】図1のスパイラル型分離膜エレメントの端面図
である。
【図3】図1および図2のスパイラル型分離膜エレメン
トにおける封筒状膜を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例におけるスパイラル型分
離膜エレメントの軸方向の断面図である。
【図5】図4のスパイラル型分離膜エレメントの端面図
である。
【図6】図4および図5のスパイラル型分離膜エレメン
トにおける封筒状膜を示す図である。
【図7】従来のスパイラル型分離膜エレメントの一例を
示す斜視図である。
【図8】複数の素材群を有する従来のスパイラル型分離
膜エレメントの軸方向の断面図である。
【図9】図8のスパイラル型分離膜エレメントのA−A
線断面図である。
【図10】図8のスパイラル型分離膜エレメントの端面
図である。
【符号の説明】
1 スパイラル型分離膜エレメント 2 集水管 3 封筒状膜 4 原液流路材 5 透過液流路材 6 分離膜 7 接着剤 8 パッキンホルダ 9 環状凹部 10,13 樹脂 11 切欠き 12 環状凸部 14 凸部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過液流路材を挟んで封筒状に形成され
    た分離膜および原液流路材からなる1組または複数組の
    素材群を有孔中空管の外周面に巻回してなるスパイラル
    型分離膜エレメントにおいて、前記分離膜の両端部の前
    記有孔中空管に接する側に切欠きを形成することにより
    前記有孔中空管の外周面に巻回された前記素材群の両端
    面に前記有孔中空管の外周面を取り囲む凹部を形成し、
    前記凹部内に樹脂を注入して硬化させたことを特徴とす
    るスパイラル型分離膜エレメント。
  2. 【請求項2】 前記凹部は環状凹部であることを特徴と
    する請求項1記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  3. 【請求項3】 透過液流路材を挟んで封筒状に形成され
    た分離膜および原液流路材からなる1組または複数組の
    素材群を有孔中空管の外周面に巻回してなるスパイラル
    型分離膜エレメントにおいて、前記分離膜の両端部の前
    記有孔中空管に接する側を凸状に形成することにより前
    記有孔中空管の外周面に巻回された前記素材群の両端面
    に前記有孔中空管の外周面を取り囲む凸部を形成し、前
    記凸部を樹脂で硬化させたことを特徴とするスパイラル
    型分離膜エレメント。
  4. 【請求項4】 前記凸部は環状凸部であることを特徴と
    する請求項3記載のスパイラル型分離膜エレメント。
  5. 【請求項5】 透過液流路材を挟んで封筒状に形成され
    た分離膜および原液流路材からなる1組または複数組の
    素材群を有孔中空管の外周面に巻回するスパイラル型分
    離膜エレメントの製造方法において、前記分離膜の両端
    部の前記有孔中空管に接する側に切欠きを形成し、前記
    分離膜に前記透過液流路材を挟んで封筒状に形成すると
    ともに前記分離膜および原液流路材からなる1組または
    複数組の素材群を前記有孔中空管の外周面に巻回するこ
    とにより前記素材群の両端面に前記有孔中空管の外周面
    を取り囲む凹部を形成し、前記凹部内に樹脂を注入して
    硬化させることを特徴とするスパイラル型分離膜エレメ
    ントの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記凹部は環状凹部であることを特徴と
    する請求項5記載のスパイラル型分離膜エレメントの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 透過液流路材を挟んで封筒状に形成され
    た分離膜および原液流路材からなる1組または複数組の
    素材群を有孔中空管の外周面に巻回するスパイラル型分
    離膜エレメントの製造方法において、前記分離膜の両端
    部の前記有孔中空管に接する側を凸状に形成し、前記透
    過液流路材を挟んで前記分離膜を封筒状に形成するとと
    もに前記分離膜および前記原液流路材からなる1組また
    は複数組の素材群を前記有孔中空管の外周面に巻回する
    ことにより前記素材群の両端面に前記有孔中空管の外周
    面を取り囲む凸部を形成し、前記凸部を樹脂で硬化させ
    ることを特徴とするスパイラル型分離膜エレメントの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記凸部は環状凸部であることを特徴と
    する請求項7記載のスパイラル型分離膜エレメントの製
    造方法。
JP33438397A 1997-12-04 1997-12-04 スパイラル型分離膜エレメントおよびその製造方法 Pending JPH11165048A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326376A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Nitto Denko Corp スパイラル型分離膜エレメント及びその製造方法
JP2009518181A (ja) * 2005-12-07 2009-05-07 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド 渦巻状に巻かれたモジュールのインサート端封止
JP2015024394A (ja) * 2013-07-29 2015-02-05 富士フイルム株式会社 酸性ガス分離モジュール

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