JPH11164679A - 香味生成物品及び香味生成器具 - Google Patents
香味生成物品及び香味生成器具Info
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- JPH11164679A JPH11164679A JP9335743A JP33574397A JPH11164679A JP H11164679 A JPH11164679 A JP H11164679A JP 9335743 A JP9335743 A JP 9335743A JP 33574397 A JP33574397 A JP 33574397A JP H11164679 A JPH11164679 A JP H11164679A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 構造が簡単で且つ加熱効率の高い香味生成物
品を提供する。 【解決手段】 香味生成物品１２は、通常のシガレット
のたばこ巻に対応する部分を占める主管１４と、その一
端部にチップペーパー１８を介して接続されたフィルタ
ー１６とを有する。主管１４は紙製で、その先端部に、
香味成分等を含む固体状原料の筒状成形体３２が内蔵さ
れる。成形体３２は加熱されることにより香味成分を放
出する。成形体３２は、セラミックヒータ６２を着脱自
在に挿入するためのヒータ挿入穴３４を同心状に有す
る。ヒータ挿入穴３４の内端部の端壁３８には透孔４２
が形成されると共に、成形体３２の外側面に２つの溝４
４が形成される。透孔４２及び溝４４は、ガス流路２５
の一部である通路として機能すると共に、蒸発面積を確
保するために機能する。
品を提供する。 【解決手段】 香味生成物品１２は、通常のシガレット
のたばこ巻に対応する部分を占める主管１４と、その一
端部にチップペーパー１８を介して接続されたフィルタ
ー１６とを有する。主管１４は紙製で、その先端部に、
香味成分等を含む固体状原料の筒状成形体３２が内蔵さ
れる。成形体３２は加熱されることにより香味成分を放
出する。成形体３２は、セラミックヒータ６２を着脱自
在に挿入するためのヒータ挿入穴３４を同心状に有す
る。ヒータ挿入穴３４の内端部の端壁３８には透孔４２
が形成されると共に、成形体３２の外側面に２つの溝４
４が形成される。透孔４２及び溝４４は、ガス流路２５
の一部である通路として機能すると共に、蒸発面積を確
保するために機能する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は香味の吸引や擬似喫
煙を楽しむための香味生成物品及び香味生成器具に関
し、より具体的には、燃焼によることなく、原料を加熱
して吸引対象物である香味を生成するための香味生成物
品及び香味生成器具に関する。
煙を楽しむための香味生成物品及び香味生成器具に関
し、より具体的には、燃焼によることなく、原料を加熱
して吸引対象物である香味を生成するための香味生成物
品及び香味生成器具に関する。
【０００２】
【従来の技術】たばこを燃焼させずに、たばこの香味や
煙を楽しむための擬似喫煙器具は既に公知であり、種々
のタイプのものが提案されている。特開平３−２３２４
８１及び特開平４−８６２６４には、従来の擬似喫煙器
具の典型的なコンセプトが開示される。これらの公報の
器具においては、例えば棒状の固体状原料が使用され、
同固体状原料が電気加熱素子により加熱されることによ
り、香味等の吸引対象物が生成される。
煙を楽しむための擬似喫煙器具は既に公知であり、種々
のタイプのものが提案されている。特開平３−２３２４
８１及び特開平４−８６２６４には、従来の擬似喫煙器
具の典型的なコンセプトが開示される。これらの公報の
器具においては、例えば棒状の固体状原料が使用され、
同固体状原料が電気加熱素子により加熱されることによ
り、香味等の吸引対象物が生成される。
【０００３】この様な電気加熱素子を利用した擬似喫煙
器具においては、電気加熱素子に通電されると該電気加
熱素子が昇温し、これにより固体状原料が加熱されて香
味成分が放出される。しかし、固体状原料は比熱が高い
ため、該原料が香味成分を十分に放出できる温度まで昇
温するには時間がかかる。このため、喫煙者が当該器具
で擬似喫煙を行なおうとした時、瞬時に十分量の香味成
分が送出されないという問題が生じる。
器具においては、電気加熱素子に通電されると該電気加
熱素子が昇温し、これにより固体状原料が加熱されて香
味成分が放出される。しかし、固体状原料は比熱が高い
ため、該原料が香味成分を十分に放出できる温度まで昇
温するには時間がかかる。このため、喫煙者が当該器具
で擬似喫煙を行なおうとした時、瞬時に十分量の香味成
分が送出されないという問題が生じる。
【０００４】更に、この種の擬似喫煙器具においては、
電源を内蔵する場合、内部構造が複雑になり、コストが
高くなると共に、一旦故障すると修理し難くなる。また
外部電源を利用する場合、コード配線により電源と喫煙
器具とを連結すると、使用できる場所が限定されるだけ
でなく、コード配線が邪魔になる。逆に、喫煙時に外部
電源から取外して使用するような構造にすると、使用者
の１回の吸込み（パフ）動作程度までしか、原料の加熱
状態を維持できないという問題が生じる。
電源を内蔵する場合、内部構造が複雑になり、コストが
高くなると共に、一旦故障すると修理し難くなる。また
外部電源を利用する場合、コード配線により電源と喫煙
器具とを連結すると、使用できる場所が限定されるだけ
でなく、コード配線が邪魔になる。逆に、喫煙時に外部
電源から取外して使用するような構造にすると、使用者
の１回の吸込み（パフ）動作程度までしか、原料の加熱
状態を維持できないという問題が生じる。
【０００５】特開平７−１８４６２７には、香味生成物
品とは別に形成された外部加熱機構を用いた擬似喫煙器
具が開示される。この公報の器具においては、外部加熱
機構が筒状の電気加熱素子を内蔵するソケットを有し、
同ソケット内にシガレット状の香味生成物品が差込まれ
た状態で喫味に供される。
品とは別に形成された外部加熱機構を用いた擬似喫煙器
具が開示される。この公報の器具においては、外部加熱
機構が筒状の電気加熱素子を内蔵するソケットを有し、
同ソケット内にシガレット状の香味生成物品が差込まれ
た状態で喫味に供される。
【０００６】この様な擬似喫煙器具においては、シガレ
ット即ち香味生成物品を包囲する電気加熱素子の外部へ
の熱の放射により、加熱効率が低下するだけでなく、ソ
ケットを構成する部材に十分な断熱構造を備えることが
必須となる。このため、電気加熱素子及びその保護断熱
機構が嵩張ることとなり、携帯性や使用性があまり良好
とはいえない。
ット即ち香味生成物品を包囲する電気加熱素子の外部へ
の熱の放射により、加熱効率が低下するだけでなく、ソ
ケットを構成する部材に十分な断熱構造を備えることが
必須となる。このため、電気加熱素子及びその保護断熱
機構が嵩張ることとなり、携帯性や使用性があまり良好
とはいえない。
【０００７】米国特許第４，９４５，９３１号には、加
圧エアロゾル容器を使用した擬似喫煙器具が開示され
る。この公報の器具においては、使用者の吸込み動作に
より羽板が揺動して容器の出口が機械的に開放され、エ
アロゾルが放出される。
圧エアロゾル容器を使用した擬似喫煙器具が開示され
る。この公報の器具においては、使用者の吸込み動作に
より羽板が揺動して容器の出口が機械的に開放され、エ
アロゾルが放出される。
【０００８】この様な加圧香味ガス源を利用した器具に
おいては、香味ガスを継続的に放出できるように開閉弁
を調整することが難しい。即ち、このタイプにおいて
は、開閉弁を簡単な構造にすると、２、３回の吸込み動
作で、加圧分の香味ガスが全て放出されてしまう虞があ
る。
おいては、香味ガスを継続的に放出できるように開閉弁
を調整することが難しい。即ち、このタイプにおいて
は、開閉弁を簡単な構造にすると、２、３回の吸込み動
作で、加圧分の香味ガスが全て放出されてしまう虞があ
る。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題点に鑑みてなされたものであり、喫煙者が擬似喫煙
を行なおうとした時、瞬時に十分量の香味成分を送出す
ることが可能で、しかも多数回の吸込み動作まで使用可
能な、構造が簡単で且つ加熱効率の高い香味生成物品及
び香味生成器具を提供することを目的とする。
問題点に鑑みてなされたものであり、喫煙者が擬似喫煙
を行なおうとした時、瞬時に十分量の香味成分を送出す
ることが可能で、しかも多数回の吸込み動作まで使用可
能な、構造が簡単で且つ加熱効率の高い香味生成物品及
び香味生成器具を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の第１の視点は、
香味の吸引を行なうための香味生成物品であって、内部
に空気を取込むための空気取込口と使用者が香味を吸引
するための吸引口とを有すると共に、前記空気取込口と
前記吸引口との間にガス流路を形成するケーシングと、
前記ガス流路に露出するように前記ケーシング内に配設
された、香味成分を含む固体状原料の筒状成形体と、前
記成形体は加熱されることにより前記香味成分を放出す
ることと、前記成形体は、前記成形体を加熱するための
ヒータを前記空気取込口を介して着脱自在に挿入するた
めのヒータ挿入穴と、前記ガス流路の一部を規定するた
めの通路とを有することと、を具備することを特徴とす
る。
香味の吸引を行なうための香味生成物品であって、内部
に空気を取込むための空気取込口と使用者が香味を吸引
するための吸引口とを有すると共に、前記空気取込口と
前記吸引口との間にガス流路を形成するケーシングと、
前記ガス流路に露出するように前記ケーシング内に配設
された、香味成分を含む固体状原料の筒状成形体と、前
記成形体は加熱されることにより前記香味成分を放出す
ることと、前記成形体は、前記成形体を加熱するための
ヒータを前記空気取込口を介して着脱自在に挿入するた
めのヒータ挿入穴と、前記ガス流路の一部を規定するた
めの通路とを有することと、を具備することを特徴とす
る。
【００１１】本発明の第２の視点は、第１の視点の香味
生成物品において、前記成形体の中実筒壁部分に対して
前記ヒータ挿入穴が実質的に同心状に形成されることを
特徴とする。
生成物品において、前記成形体の中実筒壁部分に対して
前記ヒータ挿入穴が実質的に同心状に形成されることを
特徴とする。
【００１２】本発明の第３の視点は、第１または第２の
視点の香味生成物品において、前記ケーシングが実質的
に直線的な管からなり、前記空気取込口と前記吸引口と
が、前記管の両端部に夫々配置されることを特徴とす
る。
視点の香味生成物品において、前記ケーシングが実質的
に直線的な管からなり、前記空気取込口と前記吸引口と
が、前記管の両端部に夫々配置されることを特徴とす
る。
【００１３】本発明の第４の視点は、第１乃至第３のい
ずれかの視点の香味生成物品において、前記ケーシング
に対して前記成形体が実質的に同心状に内蔵されること
を特徴とする。
ずれかの視点の香味生成物品において、前記ケーシング
に対して前記成形体が実質的に同心状に内蔵されること
を特徴とする。
【００１４】本発明の第５の視点は、第１乃至第４のい
ずれかの視点の香味生成物品において、前記成形体が前
記ヒータ挿入穴の内端部に配設された端壁を有し、前記
通路が前記端壁に形成され且つ前記ヒータ挿入穴よりも
小径の透孔を有することを特徴とする。
ずれかの視点の香味生成物品において、前記成形体が前
記ヒータ挿入穴の内端部に配設された端壁を有し、前記
通路が前記端壁に形成され且つ前記ヒータ挿入穴よりも
小径の透孔を有することを特徴とする。
【００１５】本発明の第６の視点は、第１乃至第５のい
ずれかの視点の香味生成物品において、前記通路が前記
成形体の外側面に形成された溝を有することを特徴とす
る。本発明の第７の視点は、第１乃至第６のいずれかの
視点の香味生成物品において、前記通路が前記成形体の
中実筒壁部分を軸方向に貫通する透孔を有することを特
徴とする。
ずれかの視点の香味生成物品において、前記通路が前記
成形体の外側面に形成された溝を有することを特徴とす
る。本発明の第７の視点は、第１乃至第６のいずれかの
視点の香味生成物品において、前記通路が前記成形体の
中実筒壁部分を軸方向に貫通する透孔を有することを特
徴とする。
【００１６】本発明の第８の視点は、第１乃至第７のい
ずれかの視点の香味生成物品において、前記成形体と前
記吸引口との間で、前記ガス流路内に冷却空気を導入す
るため、前記ケーシングに外気導入手段が配設されるこ
とを特徴とする。
ずれかの視点の香味生成物品において、前記成形体と前
記吸引口との間で、前記ガス流路内に冷却空気を導入す
るため、前記ケーシングに外気導入手段が配設されるこ
とを特徴とする。
【００１７】本発明の第９の視点は、香味の吸引を行な
うための香味生成器具であって、（ａ）第１乃至第８の
いずれかの視点の香味生成物品と、（ｂ）外部加熱機構
と、前記外部加熱機構は、前記ケーシングを前記空気取
込口側から挿入するための装着穴と、前記装着穴内に配
設されると共に、前記空気取込口を介して前記ヒータ挿
入穴内に着脱自在に挿入されて前記成形体を加熱するた
めの、電気的に発熱する前記ヒータと、前記ヒータをオ
ン及びオフするためのスイッチと、を含むことと、を具
備することを特徴とする。
うための香味生成器具であって、（ａ）第１乃至第８の
いずれかの視点の香味生成物品と、（ｂ）外部加熱機構
と、前記外部加熱機構は、前記ケーシングを前記空気取
込口側から挿入するための装着穴と、前記装着穴内に配
設されると共に、前記空気取込口を介して前記ヒータ挿
入穴内に着脱自在に挿入されて前記成形体を加熱するた
めの、電気的に発熱する前記ヒータと、前記ヒータをオ
ン及びオフするためのスイッチと、を含むことと、を具
備することを特徴とする。
【００１８】本発明の第１０の視点は、第９の視点の香
味生成器具において、前記ヒータが棒状のセラミックヒ
ータからなることを特徴とする。本発明の第１１の視点
は、第９または第１０の視点の香味生成器具において、
前記装着穴内に、前記ケーシングと係合して前記空気取
込口を前記ヒータに案内するためのガイドが配設される
ことを特徴とする。
味生成器具において、前記ヒータが棒状のセラミックヒ
ータからなることを特徴とする。本発明の第１１の視点
は、第９または第１０の視点の香味生成器具において、
前記装着穴内に、前記ケーシングと係合して前記空気取
込口を前記ヒータに案内するためのガイドが配設される
ことを特徴とする。
【００１９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
の図面を参照して説明する。なお、添付の図面において
は、内容の理解を容易にするため、各部分を寸法にとら
われず誇張して示してある。
の図面を参照して説明する。なお、添付の図面において
は、内容の理解を容易にするため、各部分を寸法にとら
われず誇張して示してある。
【００２０】図１は本発明の実施の形態に係る香味生成
物品１２を示す部分断面概略斜視図である。本実施の形
態に係る香味生成物品１２においては、通常のシガレッ
トとほぼ同じ使用感を生み出すように、使用材料、外
観、寸法等が、基本的に市販のシガレットに準じて設定
される。即ち、香味生成物品１２は、通常のシガレット
のたばこ巻に対応する部分を占める主管１４と、その一
端部にチップペーパー１８を介して接続されたフィルタ
ー１６とを有する。主管１４は硬質な厚紙からなり、そ
の先端部に、後述するように、香味成分等を含む固体状
原料の筒状成形体３２が実質的に同心状に内蔵される。
フィルター１６はプラグ巻取紙により巻かれたセルロー
スジアセテートなどの繊維濾過材からなる。
物品１２を示す部分断面概略斜視図である。本実施の形
態に係る香味生成物品１２においては、通常のシガレッ
トとほぼ同じ使用感を生み出すように、使用材料、外
観、寸法等が、基本的に市販のシガレットに準じて設定
される。即ち、香味生成物品１２は、通常のシガレット
のたばこ巻に対応する部分を占める主管１４と、その一
端部にチップペーパー１８を介して接続されたフィルタ
ー１６とを有する。主管１４は硬質な厚紙からなり、そ
の先端部に、後述するように、香味成分等を含む固体状
原料の筒状成形体３２が実質的に同心状に内蔵される。
フィルター１６はプラグ巻取紙により巻かれたセルロー
スジアセテートなどの繊維濾過材からなる。
【００２１】主管１４とチップペーパー１８とにより、
香味生成物品１２のガス流路２５を規定するためのケー
シング２２が構成される。より具体的には、主管１４の
開放端部は、ケーシング２２の内部に空気を取込むため
の空気取込口２４となり、これに対して、フィルター１
６の端部に、使用者が香味を吸引するための吸引口２６
となる。空気取込口２４と吸引口２６との間でケーシン
グ２２内にガス流路２５が規定される。また、ケーシン
グ２２は、市販のシガレットと同じ外径、即ち使用者が
口にくわえることができる程度の外径を有する実質的に
直線的な円筒形となる。
香味生成物品１２のガス流路２５を規定するためのケー
シング２２が構成される。より具体的には、主管１４の
開放端部は、ケーシング２２の内部に空気を取込むため
の空気取込口２４となり、これに対して、フィルター１
６の端部に、使用者が香味を吸引するための吸引口２６
となる。空気取込口２４と吸引口２６との間でケーシン
グ２２内にガス流路２５が規定される。また、ケーシン
グ２２は、市販のシガレットと同じ外径、即ち使用者が
口にくわえることができる程度の外径を有する実質的に
直線的な円筒形となる。
【００２２】なお、本実施の形態においては、通常のシ
ガレットとほぼ同じ使用感を生み出すように、ケーシン
グ２２の材料として紙が使用される。しかし、本発明の
香味生成物品は、燃焼によることなく原料を加熱して吸
引対象物である香味を生成するためのものであるから、
ケーシング２２は、使用温度に依存して種々の材料から
形成することが可能である。ケーシング２２の材料とし
て、例えば、使用温度が２００℃以下の場合は紙、２０
０℃〜４００℃の場合は耐熱性プラスチック、４００℃
以上の場合はセラミックス、金属が使用可能となる。
ガレットとほぼ同じ使用感を生み出すように、ケーシン
グ２２の材料として紙が使用される。しかし、本発明の
香味生成物品は、燃焼によることなく原料を加熱して吸
引対象物である香味を生成するためのものであるから、
ケーシング２２は、使用温度に依存して種々の材料から
形成することが可能である。ケーシング２２の材料とし
て、例えば、使用温度が２００℃以下の場合は紙、２０
０℃〜４００℃の場合は耐熱性プラスチック、４００℃
以上の場合はセラミックス、金属が使用可能となる。
【００２３】成形体３２は、図２（ａ）、（ｂ）に示す
ような形状の、通気性の低い緻密な円筒体として形成さ
れる。成形体３２の中心にはヒータ挿入穴３４が形成さ
れ、ここに、成形体３２を加熱するため、後述の円筒棒
状ヒータ６２が着脱自在に挿入される。ヒータ挿入穴３
４は、主管１４の空気取込口２４に対して開口するよう
に配置される。また、ヒータ挿入穴３４は、成形体３２
の中実部分である円筒壁３６に対して実質的に同心状に
配置される。
ような形状の、通気性の低い緻密な円筒体として形成さ
れる。成形体３２の中心にはヒータ挿入穴３４が形成さ
れ、ここに、成形体３２を加熱するため、後述の円筒棒
状ヒータ６２が着脱自在に挿入される。ヒータ挿入穴３
４は、主管１４の空気取込口２４に対して開口するよう
に配置される。また、ヒータ挿入穴３４は、成形体３２
の中実部分である円筒壁３６に対して実質的に同心状に
配置される。
【００２４】成形体３２は、ヒータ挿入穴３４の内端部
を規定するように円筒壁３６の端部に一体的に形成され
た端壁３８を有する。端壁３８の中心には、ヒータ挿入
穴３４よりも十分に小径の透孔４２が形成される。更
に、円筒壁３６の外側面の対向する２個所には、成形体
３２を軸方向に沿って縦断するように、溝４４が形成さ
れる。
を規定するように円筒壁３６の端部に一体的に形成され
た端壁３８を有する。端壁３８の中心には、ヒータ挿入
穴３４よりも十分に小径の透孔４２が形成される。更
に、円筒壁３６の外側面の対向する２個所には、成形体
３２を軸方向に沿って縦断するように、溝４４が形成さ
れる。
【００２５】ヒータ挿入穴３４、透孔４２及び溝４４
は、成形体３２で生成された香味やエアロゾルの成分を
含む加熱ガスを搬送するための通路、即ちケーシング２
２内のガス流路２５の一部である通路として機能する。
また、ヒータ挿入穴３４、透孔４２及び溝４４は、成形
体３２から香味やエアロゾルの成分を含む加熱ガスが効
率よく生成されるように成形体３２上の蒸発面積を確保
するために機能する。
は、成形体３２で生成された香味やエアロゾルの成分を
含む加熱ガスを搬送するための通路、即ちケーシング２
２内のガス流路２５の一部である通路として機能する。
また、ヒータ挿入穴３４、透孔４２及び溝４４は、成形
体３２から香味やエアロゾルの成分を含む加熱ガスが効
率よく生成されるように成形体３２上の蒸発面積を確保
するために機能する。
【００２６】加熱ガスの搬送通路及び蒸発面積を確保す
るための手段として、図３（ａ）、（ｂ）に示すよう
に、成形体３２の中実部分である円筒壁３６を軸方向に
貫通する周囲透孔４５を形成することができる。周囲透
孔４５は、透孔４２及び溝４４に追加して使用すること
も、透孔４２及び溝４４に代えて使用することもでき
る。図３（ａ）、（ｂ）図示の変更例においては、中心
透孔４２に加えて対向する２個所に周囲透孔４５が形成
される。
るための手段として、図３（ａ）、（ｂ）に示すよう
に、成形体３２の中実部分である円筒壁３６を軸方向に
貫通する周囲透孔４５を形成することができる。周囲透
孔４５は、透孔４２及び溝４４に追加して使用すること
も、透孔４２及び溝４４に代えて使用することもでき
る。図３（ａ）、（ｂ）図示の変更例においては、中心
透孔４２に加えて対向する２個所に周囲透孔４５が形成
される。
【００２７】主管１４は成形体３２を密着状態で巻くよ
うに形成されるため、主管１４の内面と成形体３２の外
面との間に隙間を生じない（但し、図２（ａ）、（ｂ）
図示の構造では溝４４を除いて）。従って、透孔４２、
溝４４、周囲透孔４５等の寸法を調節することにより、
主管１４内におけるガス流路２５の通気抵抗を正確に設
定することができる。但し、通気抵抗を調整する手段
は、成形体３２とは別の部材として配設することができ
る。例えば、成形体３２を端壁３８のないヒータ挿入穴
３４のみの単純な筒体として形成し、これに加えて、端
壁３８と同機能を有する通気抵抗調整部材を別途配設す
るようにしてもよい。
うに形成されるため、主管１４の内面と成形体３２の外
面との間に隙間を生じない（但し、図２（ａ）、（ｂ）
図示の構造では溝４４を除いて）。従って、透孔４２、
溝４４、周囲透孔４５等の寸法を調節することにより、
主管１４内におけるガス流路２５の通気抵抗を正確に設
定することができる。但し、通気抵抗を調整する手段
は、成形体３２とは別の部材として配設することができ
る。例えば、成形体３２を端壁３８のないヒータ挿入穴
３４のみの単純な筒体として形成し、これに加えて、端
壁３８と同機能を有する通気抵抗調整部材を別途配設す
るようにしてもよい。
【００２８】成形体３２の外径は２．５ｍｍ〜１０ｍ
ｍ、望ましくは４ｍｍ〜１０ｍｍに設定される。成形体
３２の長さは１０ｍｍ〜６０ｍｍ、望ましくは１５ｍｍ
〜３０ｍｍに設定される。ヒータ挿入穴３４の径は０．
５ｍｍ〜８ｍｍ、望ましくは２ｍｍ〜８ｍｍに設定され
る。成形体の通気抵抗は、０ｍｍＨ2 Ｏ〜５０ｍｍＨ2
Ｏ、望ましくは１ｍｍＨ2 Ｏ〜３０ｍｍＨ2 Ｏに設定さ
れる。
ｍ、望ましくは４ｍｍ〜１０ｍｍに設定される。成形体
３２の長さは１０ｍｍ〜６０ｍｍ、望ましくは１５ｍｍ
〜３０ｍｍに設定される。ヒータ挿入穴３４の径は０．
５ｍｍ〜８ｍｍ、望ましくは２ｍｍ〜８ｍｍに設定され
る。成形体の通気抵抗は、０ｍｍＨ2 Ｏ〜５０ｍｍＨ2
Ｏ、望ましくは１ｍｍＨ2 Ｏ〜３０ｍｍＨ2 Ｏに設定さ
れる。
【００２９】燃焼によることなく加熱により香味を生成
するための媒体である原料の成形体３２は、バインダ
ー、良伝熱素材、担持素材、香味成分、エアロゾル基
剤、及び水を含有する。成形体３２は、押出し、プレス
（金型、ラバー）、鋳込み、射出成形等の圧力による成
形方法のいずれかを用いて、通気性の低い緻密な成形体
として形成される。更に、成形後に乾燥工程を行なうよ
うにしてもよい。
するための媒体である原料の成形体３２は、バインダ
ー、良伝熱素材、担持素材、香味成分、エアロゾル基
剤、及び水を含有する。成形体３２は、押出し、プレス
（金型、ラバー）、鋳込み、射出成形等の圧力による成
形方法のいずれかを用いて、通気性の低い緻密な成形体
として形成される。更に、成形後に乾燥工程を行なうよ
うにしてもよい。
【００３０】バインダーは内容成分を混合後に固結する
ことにより、成形体３２に必要な機械的強度を付与する
ために使用される。バインダーとしては、有機、無機に
関わらず、種々の材料を選択することができ、例えば、
鉱物系粘土、珪酸塩、リン酸塩、セメント、シリカ、石
膏、石灰、でん粉、糖、海草、蛋白、たばこ粉末等を挙
げることができる。良伝熱素材は、成形体３２の加熱に
必要な時間を短縮するためのもので、熱伝導率が１０ｋ
ｃａｌ／ｍｈＫ以上のものが使用される。良伝熱素材と
しては、炭素質（黒鉛）、金属粉等を挙げることができ
る。担持素材は、液体の分離を防いで成形時の強度を確
保すると共に、香味成分の揮散を防止するために使用さ
れる。
ことにより、成形体３２に必要な機械的強度を付与する
ために使用される。バインダーとしては、有機、無機に
関わらず、種々の材料を選択することができ、例えば、
鉱物系粘土、珪酸塩、リン酸塩、セメント、シリカ、石
膏、石灰、でん粉、糖、海草、蛋白、たばこ粉末等を挙
げることができる。良伝熱素材は、成形体３２の加熱に
必要な時間を短縮するためのもので、熱伝導率が１０ｋ
ｃａｌ／ｍｈＫ以上のものが使用される。良伝熱素材と
しては、炭素質（黒鉛）、金属粉等を挙げることができ
る。担持素材は、液体の分離を防いで成形時の強度を確
保すると共に、香味成分の揮散を防止するために使用さ
れる。
【００３１】香味を生成するための香味成分及びエアロ
ゾル煙を生成するためのエアロゾル基剤としては、用途
に応じて種々の天然物からの抽出物質及び／またはそれ
らの構成成分を選択することができる。香味成分として
は、例えば、メンソール、カフェイン、或いは熱分解に
より香味を生成する配糖体等の前駆体、或いはたばこ抽
出物成分やたばこ煙凝縮物成分等のたばこ成分を用いる
ことができる。エアロゾル基剤としては、グリセリン、
プロピレングリコール等のポリオール類、低級アルコー
ル類、糖類或いはこれらの混合物を用いることができ
る。
ゾル煙を生成するためのエアロゾル基剤としては、用途
に応じて種々の天然物からの抽出物質及び／またはそれ
らの構成成分を選択することができる。香味成分として
は、例えば、メンソール、カフェイン、或いは熱分解に
より香味を生成する配糖体等の前駆体、或いはたばこ抽
出物成分やたばこ煙凝縮物成分等のたばこ成分を用いる
ことができる。エアロゾル基剤としては、グリセリン、
プロピレングリコール等のポリオール類、低級アルコー
ル類、糖類或いはこれらの混合物を用いることができ
る。
【００３２】各原料の含有量は、バインダーが１％〜９
０％、望ましくは２０％〜８０％、良伝熱素材が０％〜
５０％、望ましくは２％〜２０％、担持素材が０％〜５
０％、望ましくは５％〜３０％、香味成分が０％〜５０
％、望ましくは０．００１％〜３０％、エアロゾル基剤
が０％〜９８％、望ましくは５％〜６０％、水が１％〜
３０％、望ましくは５％〜３０％である。
０％、望ましくは２０％〜８０％、良伝熱素材が０％〜
５０％、望ましくは２％〜２０％、担持素材が０％〜５
０％、望ましくは５％〜３０％、香味成分が０％〜５０
％、望ましくは０．００１％〜３０％、エアロゾル基剤
が０％〜９８％、望ましくは５％〜６０％、水が１％〜
３０％、望ましくは５％〜３０％である。
【００３３】成形体３２と吸引口２６との間で、ガス流
路２５内に冷却空気を導入するため、ケーシング２２に
小径の透孔４６からなる外気導入手段が配設される。成
形体３２で生成された香味やエアロゾルの成分を含む加
熱ガスは外気導入手段により導入された外気と混合され
て冷却され、エアロゾルの生成が助長される。外気導入
手段は、図１図示の如く、ケーシング２２に形成した小
径の透孔４６とすることができる。これに代え、ケーシ
ング２２の一部を通気性の材料で形成し、ケーシング２
２の壁の通気特性を外気導入手段として利用することも
できる。
路２５内に冷却空気を導入するため、ケーシング２２に
小径の透孔４６からなる外気導入手段が配設される。成
形体３２で生成された香味やエアロゾルの成分を含む加
熱ガスは外気導入手段により導入された外気と混合され
て冷却され、エアロゾルの生成が助長される。外気導入
手段は、図１図示の如く、ケーシング２２に形成した小
径の透孔４６とすることができる。これに代え、ケーシ
ング２２の一部を通気性の材料で形成し、ケーシング２
２の壁の通気特性を外気導入手段として利用することも
できる。
【００３４】吸引口２６を覆うように配設されたフィル
ター１６を適当に選択することにより、適度な吸いやす
さとなるように圧力損失を調整することができる。フィ
ルターは、セルロースアセテート、パルプ等からなる通
常のたばこフィルターの素材から形成することができ
る。またフィルターは、活性炭、シリカゲル、賦活アル
ミナ等のガス吸着剤を含むことができる。
ター１６を適当に選択することにより、適度な吸いやす
さとなるように圧力損失を調整することができる。フィ
ルターは、セルロースアセテート、パルプ等からなる通
常のたばこフィルターの素材から形成することができ
る。またフィルターは、活性炭、シリカゲル、賦活アル
ミナ等のガス吸着剤を含むことができる。
【００３５】図４は本発明の実施の形態に係る香味生成
物品１２を装着して成形体３２を加熱するための外部加
熱機構５２を示す部分切欠概略斜視図である。香味生成
物品１２と外部加熱機構５２との組合わせにより、本発
明の実施の形態に係る香味生成器具が構成される。
物品１２を装着して成形体３２を加熱するための外部加
熱機構５２を示す部分切欠概略斜視図である。香味生成
物品１２と外部加熱機構５２との組合わせにより、本発
明の実施の形態に係る香味生成器具が構成される。
【００３６】外部加熱機構５２は卓上型をなし、安定し
た基台を構成するベース５４と、その一端部に付設され
たソケット５６とを有する。ソケット５６には、香味生
成物品１２を空気取込口２４側から挿入するための装着
穴５８が形成される。装着穴５８内には、円筒棒状のセ
ラミックヒータ６２が、穴５８に対して同心状となるよ
うに配設される。セラミックヒータ６２を支持する支持
筒６４の上端部には、香味生成物品１２の主管１４の側
面と係合して空気取込口２４をヒータ６２に案内するた
めの一対のガイド兼押えばね６６がヒータ６２の両側に
位置するように配設される。従って、装着穴５８内に香
味生成物品１２が差込まれると、セラミックヒータ６２
が空気取込口２４を介して成形体３２のヒータ挿入穴３
４内に自然に進入することができる。
た基台を構成するベース５４と、その一端部に付設され
たソケット５６とを有する。ソケット５６には、香味生
成物品１２を空気取込口２４側から挿入するための装着
穴５８が形成される。装着穴５８内には、円筒棒状のセ
ラミックヒータ６２が、穴５８に対して同心状となるよ
うに配設される。セラミックヒータ６２を支持する支持
筒６４の上端部には、香味生成物品１２の主管１４の側
面と係合して空気取込口２４をヒータ６２に案内するた
めの一対のガイド兼押えばね６６がヒータ６２の両側に
位置するように配設される。従って、装着穴５８内に香
味生成物品１２が差込まれると、セラミックヒータ６２
が空気取込口２４を介して成形体３２のヒータ挿入穴３
４内に自然に進入することができる。
【００３７】セラミックヒータ６２は、ベース５４に内
蔵された加熱回路に接続される。加熱回路には、メイン
スイッチ７２と加熱スイッチ７４とが配設される。メイ
ンスイッチ７２は、セラミックヒータ６２を待機中にお
いても予熱状態に維持するために使用される。加熱スイ
ッチ７４は、装着穴５８内に香味生成物品１２が差込ま
れた際に、セラミックヒータ６２の発熱量を高め、短時
間で成形体３２の加熱を行なうために使用される。
蔵された加熱回路に接続される。加熱回路には、メイン
スイッチ７２と加熱スイッチ７４とが配設される。メイ
ンスイッチ７２は、セラミックヒータ６２を待機中にお
いても予熱状態に維持するために使用される。加熱スイ
ッチ７４は、装着穴５８内に香味生成物品１２が差込ま
れた際に、セラミックヒータ６２の発熱量を高め、短時
間で成形体３２の加熱を行なうために使用される。
【００３８】加熱スイッチ７４のオン状態において、セ
ラミックヒータ６２は５０℃〜８００℃、望ましくは５
０℃〜３５０℃の温度に発熱するように設定される。即
ち、成形体３２も、セラミックヒータ６２の発熱温度と
概ね同じ温度まで加熱されることとなる。
ラミックヒータ６２は５０℃〜８００℃、望ましくは５
０℃〜３５０℃の温度に発熱するように設定される。即
ち、成形体３２も、セラミックヒータ６２の発熱温度と
概ね同じ温度まで加熱されることとなる。
【００３９】本実施の形態に係る香味生成器具は、外部
加熱機構５２が卓上型をなすため、香味生成物品１２
は、外部加熱機構５２で所定時間加熱した後、取外した
状態で喫味に供される。本実施の形態において、上述の
数値条件を満たすように設定すると、一回の加熱で２パ
フ〜３パフが可能で、合計で１０パフ程度が可能な香味
生成器具を提供することが可能となる。なお、外部加熱
機構をよりコンパクトな携帯型とすれば、香味生成物品
１２を外部加熱機構に差込んだままで喫味に供するよう
に変更することもできる。
加熱機構５２が卓上型をなすため、香味生成物品１２
は、外部加熱機構５２で所定時間加熱した後、取外した
状態で喫味に供される。本実施の形態において、上述の
数値条件を満たすように設定すると、一回の加熱で２パ
フ〜３パフが可能で、合計で１０パフ程度が可能な香味
生成器具を提供することが可能となる。なお、外部加熱
機構をよりコンパクトな携帯型とすれば、香味生成物品
１２を外部加熱機構に差込んだままで喫味に供するよう
に変更することもできる。
【００４０】［実験１］成形体３２の透孔４２及び溝４
４の相違による蒸発面積の変化と、エアロゾルの発生量
との関係を調べるため、下記の条件で実験を行なった。
４の相違による蒸発面積の変化と、エアロゾルの発生量
との関係を調べるため、下記の条件で実験を行なった。
【００４１】先ず、炭素材（良伝熱素材及び担持素材）
３９．３％、無機バインダー２３．４％、エアロゾル基
剤３７．３％、香味成分０．０１％の組成を有する原料
を混合し、圧力成形後、１２０℃で１時間熱風乾燥を行
い、図２図示の成形体３２と同じまたは類似する構造を
有する７つの成形体を形成した。ここで、７つの成形体
は、透孔４２及び溝４４を除いて互いに同一形状及び寸
法で、外径ＯＤ＝８ｍｍ、長さＬ＝２２ｍｍ、内径ＩＤ
＝４ｍｍ（図２参照）を有するようにした。次に、７つ
の成形体を内径８ｍｍの紙製の管（通気性なし）の一端
に挿入し、フィルター１６のない香味生成物品のサンプ
ルＳ１〜Ｓ７を形成した。
３９．３％、無機バインダー２３．４％、エアロゾル基
剤３７．３％、香味成分０．０１％の組成を有する原料
を混合し、圧力成形後、１２０℃で１時間熱風乾燥を行
い、図２図示の成形体３２と同じまたは類似する構造を
有する７つの成形体を形成した。ここで、７つの成形体
は、透孔４２及び溝４４を除いて互いに同一形状及び寸
法で、外径ＯＤ＝８ｍｍ、長さＬ＝２２ｍｍ、内径ＩＤ
＝４ｍｍ（図２参照）を有するようにした。次に、７つ
の成形体を内径８ｍｍの紙製の管（通気性なし）の一端
に挿入し、フィルター１６のない香味生成物品のサンプ
ルＳ１〜Ｓ７を形成した。
【００４２】図４図示の外部加熱機構５２を用い、サン
プルＳ１〜Ｓ７の成形体を、各サイクル毎に、３００℃
で３０秒間加熱した後に１７．５ｍｌ／ｓｅｃで２秒間
吸引する（即ち、１回の加熱で１回のパフ）、加熱及び
パフ操作を８サイクル行ない、その結果、吸引側に配置
したケンブリッジフィルターに捕集された総粒子物量Ｔ
ＰＭ（ｍｇ）を測定した。なお、ＴＭＰはエアロゾルの
発生量に概ね正比例する関数である。
プルＳ１〜Ｓ７の成形体を、各サイクル毎に、３００℃
で３０秒間加熱した後に１７．５ｍｌ／ｓｅｃで２秒間
吸引する（即ち、１回の加熱で１回のパフ）、加熱及び
パフ操作を８サイクル行ない、その結果、吸引側に配置
したケンブリッジフィルターに捕集された総粒子物量Ｔ
ＰＭ（ｍｇ）を測定した。なお、ＴＭＰはエアロゾルの
発生量に概ね正比例する関数である。
【００４３】表１に実験１の結果を示す。なお、表１に
おいて、「透孔径（ｍｍ）」はサンプルＳ１〜Ｓ７の成
形体の中心に形成された１つの透孔４２の径（ｍｍ）を
意味する。また、「溝幅（ｍｍ）＊数」はサンプルＳ１
〜Ｓ７の成形体の外側面に形成された溝４４の幅（ｍ
ｍ）とその数を意味し、例えば「１＊１」であれば、１
ｍｍ幅の溝４４が１つ存在することとなる。
おいて、「透孔径（ｍｍ）」はサンプルＳ１〜Ｓ７の成
形体の中心に形成された１つの透孔４２の径（ｍｍ）を
意味する。また、「溝幅（ｍｍ）＊数」はサンプルＳ１
〜Ｓ７の成形体の外側面に形成された溝４４の幅（ｍ
ｍ）とその数を意味し、例えば「１＊１」であれば、１
ｍｍ幅の溝４４が１つ存在することとなる。
【００４４】 ［表１］ サンプルNo. 透孔径（ｍｍ） 溝幅（ｍｍ）＊数 ＴＭＰ（ｍｇ） １ １ １＊１ 23.0 ２ １ １＊２ 23.6 ３ １ １＊３ 27.0 ４ ２ 無 15.0 ５ ２ １＊２ 20.3 ６ ２ １＊３ 21.8 ７ ４ 無 16.3 表１に示すように、成形体３２の外側面の溝４４の数
が、エアロゾルの発生量の増減に最も影響した。溝４４
の数が増えると、エアロゾルの発生量も増えるが、溝４
４の数を増やしすぎると、通気抵抗が下がり使用感即ち
吸引感を損なうこととなる。実験によれば、通常のシガ
レットに準じた寸法の香味生成物品において、幅が約１
ｍｍの溝を２から６本、等間隔に配設した場合に好まし
い結果が得られた。
が、エアロゾルの発生量の増減に最も影響した。溝４４
の数が増えると、エアロゾルの発生量も増えるが、溝４
４の数を増やしすぎると、通気抵抗が下がり使用感即ち
吸引感を損なうこととなる。実験によれば、通常のシガ
レットに準じた寸法の香味生成物品において、幅が約１
ｍｍの溝を２から６本、等間隔に配設した場合に好まし
い結果が得られた。
【００４５】［実験２］ケーシング２２の透孔４６の相
違による流入外気量の変化と、エアロゾルの発生量との
関係を調べるため、下記の条件で実験を行なった。
違による流入外気量の変化と、エアロゾルの発生量との
関係を調べるため、下記の条件で実験を行なった。
【００４６】先ず、実験１と同じ組成及び成形条件で図
２図示の成形体３２を形成した。ここで、成形体３２
は、外径ＯＤ＝８ｍｍ、長さＬ＝２２ｍｍ、内径ＩＤ＝
４ｍｍ、透孔４２（中心に１つ）の径＝１ｍｍ、溝４４
（両側に２つ）の幅＝１ｍｍを有するようにした。次
に、透孔４６のない或いは異なる位置に透孔４６が形成
された内径８ｍｍの紙製の管（通気性なし）の一端に成
形体３２を挿入し、フィルター１６のない香味生成物品
のサンプルＳ１１〜Ｓ１７を形成した。
２図示の成形体３２を形成した。ここで、成形体３２
は、外径ＯＤ＝８ｍｍ、長さＬ＝２２ｍｍ、内径ＩＤ＝
４ｍｍ、透孔４２（中心に１つ）の径＝１ｍｍ、溝４４
（両側に２つ）の幅＝１ｍｍを有するようにした。次
に、透孔４６のない或いは異なる位置に透孔４６が形成
された内径８ｍｍの紙製の管（通気性なし）の一端に成
形体３２を挿入し、フィルター１６のない香味生成物品
のサンプルＳ１１〜Ｓ１７を形成した。
【００４７】図４図示の外部加熱機構５２を用い、サン
プルＳ１１〜Ｓ１７の成形体３２を、各サイクル毎に、
３００℃で３０秒間加熱した後に１７．５ｍｌ／ｓｅｃ
で２秒間吸引し、２８秒後に再加熱なしで同様に吸引す
る（即ち、１回の加熱で２回のパフ）、加熱及びパフ操
作を４サイクル行ない、その結果、吸引側に配置したケ
ンブリッジフィルターに捕集された総粒子物量ＴＰＭ
（ｍｇ）を測定した。
プルＳ１１〜Ｓ１７の成形体３２を、各サイクル毎に、
３００℃で３０秒間加熱した後に１７．５ｍｌ／ｓｅｃ
で２秒間吸引し、２８秒後に再加熱なしで同様に吸引す
る（即ち、１回の加熱で２回のパフ）、加熱及びパフ操
作を４サイクル行ない、その結果、吸引側に配置したケ
ンブリッジフィルターに捕集された総粒子物量ＴＰＭ
（ｍｇ）を測定した。
【００４８】表２に実験２の結果を示す。なお、表２に
おいて、「透孔径（ｍｍ）」はサンプルＳ１１〜Ｓ１７
の両側に形成された２つの透孔４６の径（ｍｍ）を意味
する。また、「透孔位置（ｍｍ）」は空気取込口２４か
らの透孔４６の距離（ｍｍ）を意味し、サンプル１１〜
１５、１７では２つの透孔４６を成形体３２の２つの溝
４４に沿って配置し、サンプル１６では２つの透孔４６
を２つの溝４４に対して９０度の角度をなすように配置
した。
おいて、「透孔径（ｍｍ）」はサンプルＳ１１〜Ｓ１７
の両側に形成された２つの透孔４６の径（ｍｍ）を意味
する。また、「透孔位置（ｍｍ）」は空気取込口２４か
らの透孔４６の距離（ｍｍ）を意味し、サンプル１１〜
１５、１７では２つの透孔４６を成形体３２の２つの溝
４４に沿って配置し、サンプル１６では２つの透孔４６
を２つの溝４４に対して９０度の角度をなすように配置
した。
【００４９】 ［表２］ サンプルNo. 透孔径（ｍｍ） 透孔位置（ｍｍ） ＴＭＰ（ｍｇ） １１ 無 無 20.7 １２ 0.5 １０ 19.6 １３ 0.5 ２２ 19.9 １４ 1.0 １０ 20.5 １５ 1.0 ２２ 22.8 １６ 1.0 ２２＊９０° 24.3 １７ 1.0 ３２ 24.5 表２に示すように、透孔４６の位置が、エアロゾルの発
生量の増減に最も影響した。透孔位置が２２ｍｍ以上の
場合、即ち、透孔４６が成形体３２と吸引口２６との間
に存在する場合に好ましい結果が得られ、この場合、サ
ンプルＳ１６に示されるように、必ずしも透孔４６が成
形体３２の２つの溝４４に沿って配置されている必要は
ないことが判明した。
生量の増減に最も影響した。透孔位置が２２ｍｍ以上の
場合、即ち、透孔４６が成形体３２と吸引口２６との間
に存在する場合に好ましい結果が得られ、この場合、サ
ンプルＳ１６に示されるように、必ずしも透孔４６が成
形体３２の２つの溝４４に沿って配置されている必要は
ないことが判明した。
【００５０】以上、本発明を添付の図面に示す実施の形
態を参照して述べたが、本発明は、その思想の範囲にお
いて、図示の実施の形態以外の種々態様で実施すること
が可能である。
態を参照して述べたが、本発明は、その思想の範囲にお
いて、図示の実施の形態以外の種々態様で実施すること
が可能である。
【００５１】
【発明の効果】本発明によれば、喫煙者が擬似喫煙を行
なおうとした時、瞬時に十分量の香味成分を送出するこ
とが可能で、しかも多数回の吸込み動作まで使用可能
な、構造が簡単で且つ加熱効率の高い香味生成物品及び
香味生成器具を提供することができる。
なおうとした時、瞬時に十分量の香味成分を送出するこ
とが可能で、しかも多数回の吸込み動作まで使用可能
な、構造が簡単で且つ加熱効率の高い香味生成物品及び
香味生成器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係る香味生成物品を示す
部分断面概略斜視図。
部分断面概略斜視図。
【図２】（ａ）、（ｂ）は図１図示の香味生成物品の成
形体を示す横断面図及び縦断面図。
形体を示す横断面図及び縦断面図。
【図３】（ａ）、（ｂ）は図１図示の香味生成物品の成
形体の変更例を示す横断面図及び縦断面図。
形体の変更例を示す横断面図及び縦断面図。
【図４】本発明の実施の形態に係る香味生成物品を装着
して成形体を加熱するための外部加熱機構を示す部分切
欠概略斜視図。
して成形体を加熱するための外部加熱機構を示す部分切
欠概略斜視図。
１２…香味生成物品 １４…主管 １６…フィルター １８…チップペーパー ２２…ケーシング ２４…空気取込口 ２６…吸引口 ３２…成形体 ３４…ヒータ挿入穴 ３８…端壁 ４２…透孔 ４４…溝 ４５…周囲透孔 ４６…透孔 ５２…外部加熱機構 ５６…ソケット ５８…装着穴 ６２…ヒータ ６６…ガイド兼押えばね
Claims (11)
- 【請求項１】香味の吸引を行なうための香味生成物品で
あって、 内部に空気を取込むための空気取込口と使用者が香味を
吸引するための吸引口とを有すると共に、前記空気取込
口と前記吸引口との間にガス流路を形成するケーシング
と、 前記ガス流路に露出するように前記ケーシング内に配設
された、香味成分を含む固体状原料の筒状成形体と、前
記成形体は加熱されることにより前記香味成分を放出す
ることと、前記成形体は、前記成形体を加熱するための
ヒータを前記空気取込口を介して着脱自在に挿入するた
めのヒータ挿入穴と、前記ガス流路の一部を規定するた
めの通路とを有することと、を具備することを特徴とす
る香味生成物品。 - 【請求項２】前記成形体の中実筒壁部分に対して前記ヒ
ータ挿入穴が実質的に同心状に形成されることを特徴と
する請求項１に記載の香味生成物品。 - 【請求項３】前記ケーシングが実質的に直線的な管から
なり、前記空気取込口と前記吸引口とが、前記管の両端
部に夫々配置されることを特徴とする請求項１または２
に記載の香味生成物品。 - 【請求項４】前記ケーシングに対して前記成形体が実質
的に同心状に内蔵されることを特徴とする請求項１乃至
３のいずれかに記載の香味生成物品。 - 【請求項５】前記成形体が前記ヒータ挿入穴の内端部に
配設された端壁を有し、前記通路が前記端壁に形成され
且つ前記ヒータ挿入穴よりも小径の透孔を有することを
特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載の香味生成
物品。 - 【請求項６】前記通路が前記成形体の外側面に形成され
た溝を有することを特徴とする請求項１乃至５のいずれ
かに記載の香味生成物品。 - 【請求項７】前記通路が前記成形体の中実筒壁部分を軸
方向に貫通する透孔を有することを特徴とする請求項１
乃至６のいずれかに記載の香味生成物品。 - 【請求項８】前記成形体と前記吸引口との間で、前記ガ
ス流路内に冷却空気を導入するため、前記ケーシングに
外気導入手段が配設されることを特徴とする請求項１乃
至７のいずれかに記載の香味生成物品。 - 【請求項９】香味の吸引を行なうための香味生成器具で
あって、 （ａ）請求項１乃至８のいずれかに記載の香味生成物品
と、 （ｂ）外部加熱機構と、前記外部加熱機構は、 前記ケーシングを前記空気取込口側から挿入するための
装着穴と、 前記装着穴内に配設されると共に、前記空気取込口を介
して前記ヒータ挿入穴内に着脱自在に挿入されて前記成
形体を加熱するための、電気的に発熱する前記ヒータ
と、 前記ヒータをオン及びオフするためのスイッチと、を含
むことと、を具備することを特徴とする香味生成器具。 - 【請求項１０】前記ヒータが棒状のセラミックヒータか
らなることを特徴とする請求項９に記載の香味生成器
具。 - 【請求項１１】前記装着穴内に、前記ケーシングと係合
して前記空気取込口を前記ヒータに案内するためのガイ
ドが配設されることを特徴とする請求項９または１０に
記載の香味生成器具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33574397A JP3327826B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 香味生成物品及び香味生成器具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33574397A JP3327826B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 香味生成物品及び香味生成器具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11164679A true JPH11164679A (ja) | 1999-06-22 |
| JP3327826B2 JP3327826B2 (ja) | 2002-09-24 |
Family
ID=18291986
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33574397A Expired - Fee Related JP3327826B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | 香味生成物品及び香味生成器具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3327826B2 (ja) |
Cited By (33)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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