JPH11159336A - 通気性を備えたファイヤウォール - Google Patents

通気性を備えたファイヤウォール

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JPH11159336A
JPH11159336A JP33664497A JP33664497A JPH11159336A JP H11159336 A JPH11159336 A JP H11159336A JP 33664497 A JP33664497 A JP 33664497A JP 33664497 A JP33664497 A JP 33664497A JP H11159336 A JPH11159336 A JP H11159336A
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Norio Nakajima
紀夫 中島
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧油のエンジンへの飛びはねを防止する
というファイヤウォール本来の機能を阻害させずに、流
通風がエンジンフードに向かうのを阻止して騒音を低減
させる。 【解決手段】 エンジン2を覆うファイヤウォール1のう
ち、少なくともファンからの流通風を受ける箇所1aに、
流通風がウォール1a外部に流通できる通孔12を形成させ
るとともに、ウォール1a外面に、前記通孔12口が少なく
とも水平方向から見て隠れるような遮蔽板15を備えさせ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧型建設機械
において、エンジンへの圧油飛びはねを防止するために
設けられるエンジンウォールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルに代表される油圧型建設機
械の機器本体内部には、駆動源であるエンジン、ラジエ
ータ、空冷用ファン、油圧ポンプなどが適宜配置され
る。例えば図4は油圧ショベルの車体後部側の機器配置
を示す。そしてこのような機器類が配置される中、不慮
の油圧ホース破裂によってエンジン高温部に圧油が飛び
はねるのを防ぐために、エンジン2と油圧ポンプ5を隔絶
させるように、エンジン2の周囲には隔壁1が設けられて
いる。この隔壁1は一般的にファイヤウォールと呼ばれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファイ
ヤウォール1でエンジン2を覆っているので、ファン3に
よってエンジン2側に引き込まれた風はファイヤーウォ
ール1でせき止められることになってしまう。ここで、
エンジン2上方のエンジンフード6には通気孔7があるた
め、ファイヤウォール1でせき止められた流通風はそこ
に向かうことになり、この結果、エンジン音も上方から
抜けることになって、キャノピ(図示なし)のオペレー
タにはこのエンジン音が騒音となって快適な操作を阻害
していた。
【0004】この発明は、従来技術の以上のような問題
に鑑み創案されたもので、ファイヤウォール本来の機能
を阻害させずに、流通風がエンジンフードに向かうのを
阻止して騒音を低減させるファイヤウォールを提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明に係るフ
ァイヤウォールは、エンジンを覆うファイヤウォールの
うち、少なくともファンからの流通風を受ける箇所に、
流通風がファイヤウォール外部に流通できる通孔を形成
させるとともに、ウォール外面に、前記通孔口が少なく
とも水平方向から見て隠れるような遮蔽板を備えさせた
ことを特徴とする。
【0006】本発明では、エンジンを覆うファイヤウォ
ールのうち、少なくともファンからの流通風を受ける箇
所に、そのウォール外部に流通風の流通できる通孔を形
成させているので、ファンからの流通風はその通孔から
ウォール外部、すなわちポンプ側に流れていく。このた
め、エンジン音も流通風にのってポンプ側に流れるの
で、キャノピにとどくエンジン音は格段に減少する。
【0007】一方ウォール外面には、前記通孔口が少な
くとも水平方向から見て隠れるような遮蔽板が備えられ
ているので、不慮の油圧ホース破裂により圧油がファイ
ヤウォール側にはねた場合、その圧油はまず遮蔽板に衝
突することになる。したがって、飛びはねた圧油の通孔
口への流入を防止でき、少なくともエンジンにその圧油
が直接かかることがない。
【0008】また、ポンプ側には油圧部品や配管などが
配置されており、そこを流通風が流通することでそれら
の冷却が可能となり、この結果ヒートバランスが大幅に
改善される。また、ポンプ側の空間を流通風が循環する
ことで、それに伴ったエンジン音が減衰され、外部への
騒音の低減効果の向上も図れる。さらに、ポンプ側の機
器に吸音部材を取り付ければ、騒音の低減効果はより一
層向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態例を図面に基づ
き説明する。本形態例は油圧ショベルにおける適用例を
示し、図1は油圧ショベル装置本体の機器配置を示した
平面図、図2及び図3はファイヤウォールの構造を示し
た説明図である。
【0010】本形態例の油圧ショベルは、図示のよう
に、本体後部側にエンジン2、ファン3、ラジエータ4が
車体幅方向に沿って直列的に配置され、エンジン2の右
斜め前方に油圧ポンプ5が配置される。エンジン2と油圧
ポンプ5との間には、エンジン2の周囲を覆うようにファ
イヤウォール1が配置されている。この配置において、
ファン3によって引き込まれる流通風は、ラジエータ4、
エンジン2を通り、エンジン右側方のファイヤウォール1
aに向かうことになる。
【0011】該ファイヤウォール1aは、金属製内板10と
プラスチック製外板11とを合わせた合板よりなり、複数
の通孔12が形成される。これは、まず内板10に下方に折
り曲げることのできる切り込みを入れ、その切り込み片
13を外方に張り出すように折り曲げ、通孔12となる間隙
を形成させる。一方、外板11には、前記間隙に相対する
箇所に、上方に二段に亘って折り曲げることのできる切
り込みであって、最初の折り曲げ線から二番目の折り曲
げ線までの距離l1及び二番目の折り曲げ線から片先端ま
での距離l2のいずれも前記間隙幅wより長い切り込みを
入れ、最初の折り曲げ線から切り込み片14を外方に張り
出すように折り、二番目の折り曲げ線から下方に折り曲
げ、その切り込み片14先端で遮蔽板15を形成させる。内
板10の前記間隙を、外板11の遮蔽板15で覆うように、両
者を合わせれば、ファイヤウォール1a外面の通孔12口は
遮蔽板15により下方を向いて形成され、水平方向からは
通孔12口は見えない形態となる。したがって、ファイヤ
ウォール1aに向かう風は通孔12に入り、遮蔽板15により
下方に向かって油圧ポンプ5側へと流通する一方(図3
中実線の矢印で示す)、油圧ポンプ5側から万一圧油が
はねても、通孔12口は遮蔽板15により下方に向いている
のでエンジン2側には浸入できない(図3中二点鎖線の
矢印で示す)。特に本形態例では、通孔12の底部を形成
することになる切り込み片13が外方に張り出しているの
で、仮に圧油が下方から上方に向かってはねる場合で
も、その切り込み片13によりエンジン2側への浸入を遮
断できるものとなる。
【0012】また本形態例では、ファイヤウォール1bの
前方の各機器のうち前記流通風が通過する箇所に吸音部
材を適宜配置している。
【0013】本形態例は以上のように構成されるので、
図1に示す矢印のように、ファン3がエンジン2側に取り
込んだ風はラジエータ4、エンジン2を通過してそれを冷
却した後ファイヤウォール1aに向かい、その通孔12から
油圧ポンプ5に向かう。油圧ポンプ5側には種々の油圧関
係の機器が備えられており、それらの機器の間を通過
し、前方に抜けていく。したがって、エンジン音も流通
風とともに流通していく結果、エンジン音が分散されキ
ャノピのオペレータにとっては従来ほどの騒音とならな
い。また、流通風は前方の油圧関係の機器を通過してい
くので、それらの冷却が可能となり、ヒートバランスが
改善される。それとともに、前方の空間によってエンジ
ン音が減衰されるとともに、適宜配置された吸音部材に
よりエンジン音が吸収され、前方から抜けるエンジン音
の低減が図られる。万一、油圧ホースが破裂し圧油がは
ねても遮蔽板に遮られるので、エンジン2にかかること
はない。
【0014】なお、本形態例では、ファイヤウォール1a
の通孔12及び遮蔽板15の形成は、上述のように二枚の板
にそれぞれ所定の切り込みを入れた後両者を合わせると
いった極めて簡易な工程によりなされているが、一枚の
板に通孔を形成した後、別部材の遮蔽板を接着する等他
の工法を用いてももちろん良い。また、板の材質、通孔
及び遮蔽板の形状が本形態例に限定されないこともまた
もちろんである(例えばファイアウォール全体をよろい
板よりなるルーバ状としてもよい)。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るファ
イヤウォールによれば、ファンが引き込む流通風を上方
に向かわせることなく車体内を循環させるので、従来と
くらべてキャノピのオペレータにとどくエンジン音が低
減され、操作の障害となることが低減される。一方、不
慮の油圧ホース破裂による圧油のはねは遮蔽板に遮ら
れ、このためエンジン側への圧油浸入が阻止されるので
問題はない。さらに、車体内を流通風が循環することに
より、種々の機器を空冷させることができるとともに、
エンジン音を減衰させることができるといった極めて顕
著な派生効果が生じるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された形態例を示し、油圧ショベ
ル装置本体の機器配置を示した平面図である。
【図2】本発明の一実施形態例を示し、ファイヤウォー
ルの構造を示した斜視図である。
【図3】図2のA−A断面図(ただし両板10,11を合わ
せた状態)である。
【図4】一般的なファイヤウォールの配置を示す概略説
明図であり、(a)は平面図、(b)はB−B矢視図である。
【符号の説明】
1(1a,1b) ファイヤウォール 2 エンジン 3 ファン 4 ラジエータ 5 油圧ポンプ 10 内板 11 外板 12 通孔 15 遮蔽板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを覆うファイヤウォールのう
    ち、少なくともファンからの流通風を受ける箇所に、流
    通風がファイヤウォール外部に流通できる通孔を形成さ
    せるとともに、ウォール外面に、前記通孔口が少なくと
    も水平方向から見て隠れるような遮蔽板を備えさせたこ
    とを特徴とする通気性を備えたファイヤウォール。
JP33664497A 1997-11-21 1997-11-21 通気性を備えたファイヤウォール Expired - Fee Related JP3256934B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014231708A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 コベルコ建機株式会社 作業機械
JP2020109237A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 日立建機株式会社 建設機械

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JP2014231708A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 コベルコ建機株式会社 作業機械
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