JPH1115932A - 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法 - Google Patents

非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法

Info

Publication number
JPH1115932A
JPH1115932A JP9162755A JP16275597A JPH1115932A JP H1115932 A JPH1115932 A JP H1115932A JP 9162755 A JP9162755 A JP 9162755A JP 16275597 A JP16275597 A JP 16275597A JP H1115932 A JPH1115932 A JP H1115932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interrogator
transponder
identification number
communication range
response
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9162755A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3560773B2 (ja
Inventor
Hiroshi Fujino
寛史 藤野
Masahiro Kakizoe
正博 垣添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP16275597A priority Critical patent/JP3560773B2/ja
Publication of JPH1115932A publication Critical patent/JPH1115932A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3560773B2 publication Critical patent/JP3560773B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 質問器の交信範囲に順々に進入してくる応答
器で、交信範囲に同時に2個の応答器が存在しても混信
することなく正常に交信すること。 【解決手段】 質問器の交信範囲への進入検出コマンド
に対する応答器のレスポンスに付加される識別番号を質
問器が記憶することで、交信コマンドにこの識別番号を
付加して送信し、この識別番号を持つ応答器としか交信
しない。これにより、次に交信範囲に進入してくる別の
応答器は識別番号が異なるためコマンドを受け取れず、
最初に交信範囲に進入した応答器と混信せずに正常に交
信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非接触移動体識
別装置およびその質問器−応答器間交信方法に関し、特
に工場の自動化ラインにおける製品、部品、工具の管理
や物流、搬送システムにおいて使用される非接触移動体
識別装置およびその質問器−応答器間交信方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、小さな製品の自動組立ラインにお
いては、識別対象である製品が小型であるため、組立ラ
インを流れる製品間隔が短く、当然、各製品毎に付加さ
れる応答器同士の離間距離が短くなり、質問器の交信範
囲内に同時に2個の応答器が入り、質問器のコマンドに
対して同時に2個の応答器からレスポンスが帰ってきて
データが混信するという問題点があった。また、質問器
と応答器の交信距離が長い場合でも同様に混信するとい
う問題点があった。
【0003】そこで、図11(a)、(b)に示されて
いるように、質問器100の交信面以外の面を金属製の
磁気遮蔽箱101によって覆うことにより質問器100
の交信面以外の面を磁気遮蔽し、質問器100の交信範
囲Aを狭めることが行われている。これにより図示の状
態では、3個の応答器201、202、203が次々と
搬送されてきても、1つの応答器202しか質問器10
0の交信範囲Aに入らない。
【0004】特開平5−273338号公報には、応答
器が質問器の有効電波内に入り、応答器が起動コマンド
を受信すると、応答器自体が保有している認識コードを
付加して起動レスポンスを質問器に返し、これ以降の交
信にはコマンドに認識コードを付加することで、特定の
応答器とだけ交信を行い、混信を防止する移動体識別装
置が示されている。
【0005】特開平4−30283号公報に示されてい
る物品識別システムには、応答器にある規則で識別番号
が設定してあり、例えば1、2、3、4、1、2、3、
4というように識別番号が連続して設定してあり、その
応答器が設定された識別番号の順序で自動化ラインを流
れてくる場合には、質問器から識別番号を付して応答器
をアクセスし、その応答から識別番号を変化させてアク
セスすることで、交信範囲内にある最初の応答器の識別
番号を得て、これに続く応答器のそれぞれの識別番号で
アクセスして混信を防止する物品識別システムが示され
ている。
【0006】特開平3−123128号公報には、応答
器に乱数発生手段が内蔵され、質問器からのコマンドに
対して前記乱数発生手段より発生させた乱数を応答器の
固有番号としてレスポンスと同時に返すことで、交信中
の応答器の識別番号を得て、それに続く応答器との混信
を防止する技術が示されている。
【0007】また、従来は、応答器がハンガーにつり下
げられた揺れの大きい識別対象である物品に取り付けら
れていることにより、応答器が質問器の交信範囲内を短
時間に入ったり出たりするような場合には、通信の途中
で応答器が交信範囲から抜け出し、交信エラーとなるこ
とを防ぐため、交信のリトライを交信が成功するまで行
っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図11に示されている
ように、質問器100の交信面以外の面を金属製の磁気
遮蔽箱101によって覆うことにより質問器100の交
信面以外の面を磁気遮蔽し、質問器100の交信範囲A
を狭めることで、混信を防止するものでは、横方向の交
信範囲だけでなく、縦方向の交信範囲まで狭めてしまう
ため、質問器と応答器の距離を縮めなければならないと
いう問題が生じ、これができない場合には、磁気遮蔽箱
による磁気遮蔽で対処できない。
【0009】特開平5−273338号公報に示されて
いる移動体識別装置では、質問器の起動コマンドに対す
るレスポンスに付加された認識コードをそれ以降のコマ
ンドに付加することで、特定の応答器とだけ交信してい
るが、特定の応答器と交信中に別の応答器が交信範囲内
に進入してきて、1台目の応答器が交信範囲から抜け出
る前に別の応答器と交信を行いたい場合、質問器が起動
コマンドを発行しても、交信範囲内にあるどちらの応答
器からレスポンスが返ってくるかが判らないため、同じ
応答器と2度連続して交信してしまう場合や、2台の応
答器から同時にレスポンスが返ってきて混信してしまう
という問題点がある。
【0010】特開平4−30283号公報に示されてい
る物品識別システムでは、質問器から識別番号を付して
応答器をアクセスし、その応答から識別番号を変化させ
てアクセスすることで交信範囲内にある最初の応答器の
識別番号を得て混信を防止するが、この最初に交信範囲
に入ってくる応答器の識別番号を得るために質問器と応
答器の間で数回の交信が必要であるため、高速の移動体
には不向きであるという問題点がある。
【0011】また、応答器の識別番号がある規則で並ん
でいる必要があり、もし途中の応答器を抜き出したり、
順番を入れ替えることで応答器の並びが崩れた場合に
は、質問器から送られる識別番号の応答器がレスポンス
を返すことができず、応答器の読み飛ばしが発生、ある
いは新たに識別番号を得るために時間がかかるという問
題点がある。
【0012】特開平3−123128号公報に示されて
いるものでは、応答器に乱数発生手段が内蔵され、質問
器から発信するコマンドに対してこの乱数発生手段より
発生させた乱数を応答器の固有番号としてレスポンスと
同時に返すことで、交信中の応答器の識別番号を得て混
信を防止しているため、応答器に内蔵する乱数発生回路
が複雑であるという問題と、乱数により設定された識別
番号が交信囲内に後から入ってきた別の応答器の識別番
号と一致することが確率的にあり得るという問題点があ
る。
【0013】また、応答器がハンガーにつり下げられた
揺れの大きい識別対象である物品に取り付けられてお
り、応答器が質問器の交信範囲内を短時間に入ったり出
たりするような場合には、通信の途中で応答器が交信範
囲から抜け出てしまい交信エラーとなることを防ぐべく
交信のリトライを交信が成功するまで行うことで、その
対策としているため、揺れが大きいと交信が成功した後
に交信範囲を抜け出てしまい、同じ応答器と再度交信し
てしまうという問題点がある。
【0014】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたものであり、磁気遮蔽箱等を使用するこ
となく、質問器の交信範囲内に複数個の応答器が入って
も混信せずに所定の応答器と確実に交信でき、また交信
範囲境界付近を揺れのために入ったり出たりする同一の
応答器の同じデータを2度読みしたり、2度書きするこ
となく応答器を確実に検出した後に交信でき、また混信
を防止した上で、複数の応答器や質問器を高密度に設置
できる非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器
間交信方法を得ることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明による非接触移動体識別装置は、識別対
象である移動体に取り付けられ固有の識別番号を有し応
答器と質問器とが交信することにより移動体を非接触で
識別する非接触移動体識別装置において、どの識別番号
の応答器でもレスポンスを返せる第1の交信範囲進入検
出コマンドを応答器よりレスポンスが返ってくるまで質
問器が発信し続け、応答器が前記第1の交信範囲進入検
出コマンドを受信することにより自身の識別番号をレス
ポンスに付加して質問器に返し、前記第1の交信範囲進
入検出コマンドのレスポンスを質問器が受信することに
より、当該レスポンスに付加された識別番号の応答器が
交信範囲に進入したことを検出し、質問器がその識別番
号を記憶し、データ読み出し、書き込み等の交信コマン
ドに質問器が記憶している識別番号を付加し、同じ識別
番号の応答器だけが応答できる識別番号付きの交信コマ
ンドを質問器が送信し、応答器が適合する識別番号付き
の交信コマンドを受信することにより、その交信コマン
ドのレスポンスを質問器に返し、質問器が記憶している
識別番号の付加により同じ識別番号の応答器だけが受け
取れる識別番号付きの第2の交信範囲進入検出コマンド
を質問器が繰り返し送信し、応答器が適合する識別番号
付きの第2の交信範囲進入検出コマンドを受信すること
により、当該第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポ
ンスを質問器に返し、前記第2の交信範囲進入検出コマ
ンドのレスポンスを質問器が受信することにより応答器
が交信範囲内に存在していることを確認し、レスポンス
が返ってこない場合には応答器が交信範囲から抜け出た
と判定し、質問器が記憶している識別番号を削除するも
のである。
【0016】この発明による非接触移動体識別装置で
は、質問器の交信範囲へ応答器の進入を検出する第1の
交信範囲進入検出コマンドに対する応答器のレスポンス
に付加される応答器の識別番号を質問器が記憶し、交信
コマンドにこの識別番号を付加して送信し、この識別番
号の応答器としか交信しない。そして記憶している識別
番号付きの第2の交信範囲進入検出コマンドによる応答
器との交信で、交信範囲に応答器が存在していることを
確認し、第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンス
が返ってこないことによって応答器が交信範囲から抜け
出たと判定し、質問器が記憶している識別番号を削除す
る。
【0017】つぎの発明による非接触移動体識別装置
は、識別対象である移動体に取り付けられ固有の識別番
号を有し応答器と質問器とが交信することにより移動体
を非接触で識別する非接触移動体識別装置において、質
問器の交信範囲に最初に進入してきた第1の応答器が交
信範囲内から抜け出る前に、つぎに同じ質問器の交信範
囲内に進入してきた第2の応答器と交信を行う場合の処
理で、どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せる第
1の交信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポンス
が返ってくるまで質問器が発信し続け、応答器が前記第
1の交信範囲進入検出コマンドを受信することにより自
身の識別番号をレスポンスに付加して質問器に返し、前
記第1の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質問
器が受信することにより、当該レスポンスに付加された
識別番号の応答器が交信範囲に進入したことを検出し、
質問器がその識別番号を第1の識別番号として記憶し、
第1の応答器の識別番号以外の他の識別番号の応答器が
応答することができる第3の交信範囲進入検出コマンド
を質問器が発信し、前記第3の交信範囲進入検出コマン
ドのレスポンスを質問器が受信することにより、当該レ
スポンスに付加された識別番号の応答器が交信範囲に進
入したことを検出し、質問器がその識別番号を第2の識
別番号として記憶し、データ読み出し、書き込み等の交
信コマンドに質問器が前記1の識別番号として或は第2
の識別番号として記憶している識別番号を付加し、同じ
識別番号の応答器だけが応答できる識別番号付きの交信
コマンドを質問器が送信し、応答器が適合する識別番号
付きの交信コマンドを受信することにより、その交信コ
マンドのレスポンスを質問器に返し、質問器が第1の識
別番号として記憶している識別番号の付加により同じ識
別番号の応答器だけが受け取れる識別番号付きの第2の
交信範囲進入検出コマンドと、質問器が第2の識別番号
として記憶している識別番号の付加により同じ識別番号
の応答器だけが受け取れる識別番号付きの第2の交信範
囲進入検出コマンドとを交互に質問器が繰り返し送信
し、応答器が適合する識別番号付きの第2の交信範囲進
入検出コマンドを受信することにより、当該第2の交信
範囲進入検出コマンドのレスポンスを質問器に返し、前
記第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質問
器が受信することにより応答器が交信範囲内に存在して
いることを確認し、レスポンスが返ってこない場合には
応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器が記憶
している識別番号を削除するものである。
【0018】この発明による非接触移動体識別装置で
は、質問器の交信範囲へ応答器の進入を検出する第1の
交信範囲進入検出コマンドに対する応答器のレスポンス
に付加される応答器の識別番号を質問器が記憶し、交信
コマンドにこの識別番号を付加して送信し、この識別番
号の応答器と交信する。最初に交信範囲に進入した応答
器が交信範囲から抜け出る前に別の応答器と交信したい
場合には、つぎに交信範囲に進入してくる応答器の識別
番号を第3の交信範囲進入検出コマンドに対する応答器
のレスポンスで得てこの識別番号も記憶し、後から検出
した応答器の識別番号をコマンドに付加することで混信
せずに指定の応答器と交信する。そして記憶している識
別番号付きの第2の交信範囲進入検出コマンドによる応
答器との交信で、交信範囲に応答器が存在していること
を確認し、第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポン
スが返ってこないことによって応答器が交信範囲から抜
け出たと判定し、質問器が記憶している識別番号を削除
する。
【0019】つぎの発明による非接触移動体識別装置
は、識別対象である移動体に取り付けられ固有の識別番
号を有し応答器と質問器とが交信することにより移動体
を非接触で識別する非接触移動体識別装置において、質
問器が送信する交信範囲進入検出コマンドを応答器が受
信することにより、応答器がレスポンスを質問器に返す
ことにより、応答器が質問器の交信範囲内に進入したこ
とを検出し、レスポンスが得られなくなることにより応
答器が質問器の交信範囲外に退出したことを検出する際
に、任意の回数または設定時間から換算された回数だけ
交信範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続して
得られることにより応答器が質問器の交信範囲内に進入
したと判定し、任意の回数または設定時間から換算され
た回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポンス
が連続して得られなくなることにより応答器が質問器の
交信範囲外に退出したと判定するものである。
【0020】この発明による非接触移動体識別装置で
は、任意の回数または設定時間から換算された回数だけ
交信範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続して
得られることにより応答器が質問器の交信範囲内に進入
したと判定し、任意の回数または設定時間から換算され
た回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポンス
が連続して得られなくなることにより応答器が質問器の
交信範囲外に退出したと判定する。
【0021】つぎの発明による非接触移動体識別装置
は、識別対象である移動体に取り付けられ固有の識別番
号を有し応答器と質問器とが交信することにより移動体
を非接触で識別する非接触移動体識別装置において、質
問器が応答器と非接触交信する際の送信出力を可変設定
することができ、前記送信出力を可変設定により質問器
と応答器との交信範囲の大きさを変化させ、1つの交信
範囲に1つの応答器しか存在しないようにするものであ
る。
【0022】この発明による非接触移動体識別装置は、
質問器が応答器と非接触交信する際の送信出力を可変設
定により質問器と応答器との交信範囲の大きさを変化さ
せ、1つの交信範囲に1つの応答器しか存在しないよう
にする。
【0023】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法は、識別対象である移
動体に取り付けられ固有の識別番号を有し応答器と質問
器とが交信することにより移動体を非接触で識別する非
接触移動体識別装置における質問器−応答器間交信方法
において、どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せ
る第1の交信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポ
ンスが返ってくるまで質問器が発信し続ける工程と、応
答器が前記第1の交信範囲進入検出コマンドを受信する
ことにより自身の識別番号をレスポンスに付加して質問
器に返す工程と、前記第1の交信範囲進入検出コマンド
のレスポンスを質問器が受信することにより、当該レス
ポンスに付加された識別番号の応答器が交信範囲に進入
したことを検出し、質問器がその識別番号を記憶する工
程と、データ読み出し、書き込み等の交信コマンドに質
問器が記憶している識別番号を付加し、同じ識別番号の
応答器だけが応答できる識別番号付きの交信コマンドを
質問器が送信する工程と、応答器が適合する識別番号付
きの交信コマンドを受信することにより、その交信コマ
ンドのレスポンスを質問器に返す工程と、質問器が記憶
している識別番号の付加により同じ識別番号の応答器だ
けが受け取れる識別番号付きの第2の交信範囲進入検出
コマンドを質問器が繰り返し送信する工程と、応答器が
適合する識別番号付きの第2の交信範囲進入検出コマン
ドを受信することにより、その交信コマンドのレスポン
スを質問器に返す工程と、前記第2の交信範囲進入検出
コマンドのレスポンスを質問器が受信することにより応
答器が交信範囲内に存在していることを確認し、レスポ
ンスが返ってこない場合には応答器が交信範囲から抜け
出たと判定し、質問器が記憶している識別番号を削除す
る工程とを含むものである。
【0024】この発明による非接触移動体識別装置にお
ける質問器−応答器間交信方法では、質問器の交信範囲
へ応答器の進入を検出する第1の交信範囲進入検出コマ
ンドに対する応答器のレスポンスに付加される応答器の
識別番号を質問器が記憶し、交信コマンドにこの識別番
号を付加して送信し、この識別番号の応答器としか交信
しない。そして記憶している識別番号付きの第2の交信
範囲進入検出コマンドによる応答器との交信で、交信範
囲に応答器が存在していることを確認し、第2の交信範
囲進入検出コマンドのレスポンスが返ってこないことに
よって応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器
が記憶している識別番号を削除する。
【0025】つぎの発明に係る非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法は、識別対象である移
動体に取り付けられ固有の識別番号を有し応答器と質問
器とが交信することにより移動体を非接触で識別する非
接触移動体識別装置における質問器−応答器間交信方法
において、質問器の交信範囲に最初に進入してきた第1
の応答器が交信範囲内から抜け出る前に、つぎに同じ質
問器の交信範囲内に進入してきた第2の応答器と交信を
行う場合の処理で、どの識別番号の応答器でもレスポン
スを返せる第1の交信範囲進入検出コマンドを応答器よ
りレスポンスが返ってくるまで質問器が発信し続ける工
程と、応答器が前記第1の交信範囲進入検出コマンドを
受信することにより自身の識別番号をレスポンスに付加
して質問器に返す工程と、前記第1の交信範囲進入検出
コマンドのレスポンスを質問器が受信することにより、
当該レスポンスに付加された識別番号の応答器が交信範
囲に進入したことを検出し、質問器がその識別番号を第
1の識別番号として記憶する工程と、第1の応答器の識
別番号以外の他の識別番号の応答器が応答することがで
きる第3の交信範囲進入検出コマンドを質問器が発信す
る工程と、前記第3の交信範囲進入検出コマンドのレス
ポンスを質問器が受信することにより、当該レスポンス
に付加された識別番号の応答器が交信範囲に進入したこ
とを検出し、質問器がその識別番号を第2の識別番号と
して記憶する工程と、データ読み出し、書き込み等の交
信コマンドに質問器が前記1の識別番号として或は第2
の識別番号として記憶している識別番号を付加し、同じ
識別番号の応答器だけが応答できる識別番号付きの交信
コマンドを質問器が送信する工程と、応答器が適合する
識別番号付きの交信コマンドを受信することにより、そ
の交信コマンドのレスポンスを質問器に返す工程と、質
問器が第1の識別番号として記憶している識別番号の付
加により同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別番
号付きの第2の交信範囲進入検出コマンドと、質問器が
第2の識別番号として記憶している識別番号の付加によ
り同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別番号付き
の第2の交信範囲進入検出コマンドとを交互に質問器が
繰り返し送信する工程と、応答器が適合する識別番号付
きの第2の交信範囲進入検出コマンドを受信することに
より、当該第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポン
スを質問器に返す工程と、前記第2の交信範囲進入検出
コマンドのレスポンスを質問器が受信することにより応
答器が交信範囲内に存在していることを確認し、レスポ
ンスが返ってこない場合には応答器が交信範囲から抜け
出たと判定し、質問器が記憶している識別番号を削除す
る工程とを含むものである。
【0026】この発明による非接触移動体識別装置にお
ける質問器−応答器間交信方法では、質問器の交信範囲
へ応答器の進入を検出する第1の交信範囲進入検出コマ
ンドに対する応答器のレスポンスに付加される応答器の
識別番号を質問器が記憶し、交信コマンドにこの識別番
号を付加して送信し、この識別番号の応答器と交信す
る。最初に交信範囲に進入した応答器が交信範囲から抜
け出る前に別の応答器と交信したい場合には、つぎに交
信範囲に進入してくる応答器の識別番号を第3の交信範
囲進入検出コマンドに対する応答器のレスポンスで得て
この識別番号も記憶し、後から検出した応答器の識別番
号をコマンドに付加することで混信せずに指定の応答器
と交信する。そして記憶している識別番号付きの第2の
交信範囲進入検出コマンドによる応答器との交信で、交
信範囲に応答器が存在していることを確認し、第2の交
信範囲進入検出コマンドのレスポンスが返ってこないこ
とによって応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質
問器が記憶している識別番号を削除する。
【0027】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法は、識別対象である移
動体に取り付けられ固有の識別番号を有し応答器と質問
器とが交信することにより移動体を非接触で識別する非
接触移動体識別装置における質問器−応答器間交信方法
において、質問器が送信する交信範囲進入検出コマンド
を応答器が受信することにより、応答器がレスポンスを
質問器に返すことにより、応答器が質問器の交信範囲内
に進入したことを検出し、レスポンスが得られなくなる
ことにより応答器が質問器の交信範囲外に退出したこと
を検出する際に、任意の回数または設定時間から換算さ
れた回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポン
スが連続して得られることにより応答器が質問器の交信
範囲内に進入したと判定し、任意の回数または設定時間
から換算された回数だけ交信範囲進入検出コマンドによ
るレスポンスが連続して得られなくなることにより応答
器が質問器の交信範囲外に退出したと判定するものであ
る。
【0028】この発明による非接触移動体識別装置にお
ける質問器−応答器間交信方法では、任意の回数または
設定時間から換算された回数だけ交信範囲進入検出コマ
ンドによるレスポンスが連続して得られることにより応
答器が質問器の交信範囲内に進入したと判定し、任意の
回数または設定時間から換算された回数だけ交信範囲進
入検出コマンドによるレスポンスが連続して得られなく
なることにより応答器が質問器の交信範囲外に退出した
と判定する。
【0029】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法は、識別対象である移
動体に取り付けられ固有の識別番号を有し応答器と質問
器とが交信することにより移動体を非接触で識別する非
接触移動体識別装置における質問器−応答器間交信方法
において、質問器が応答器と非接触交信する際の送信出
力を可変設定することにより質問器と応答器との交信範
囲の大きさを変化させ、1つの交信範囲に1つの応答器
しか存在しないようにするものである。
【0030】この発明による非接触移動体識別装置にお
ける質問器−応答器間交信方法では、質問器が応答器と
非接触交信する際の送信出力を可変設定により質問器と
応答器との交信範囲の大きさを変化させ、1つの交信範
囲に1つの応答器しか存在しないようにする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明に係る非接触移動体識別装置およびその質問器−応答
器間交信方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0032】(実施の形態1)図1はこの発明による非
接触移動体識別装置の全体構成を示している。図1にお
いて、1a、1b、1cは識別の対象となる製品が搬送
されるパレットを、2a、2b、2cは各パレット1
a、1b、1cに取り付けられた応答器を、3は応答器
2a、2b、2cのデータの読み出し・書き込みを行う
質問器を、4は上位制御機器5に基づいて質問器3を制
御し応答器3のデータのインターフェイスとなるIDコ
ントローラを、5はユーザが作成した制御プログラムに
基づきIDコントローラ4に応答器3への指令を与える
上位制御機器を示している。Aは質問器3の交信範囲を
示しており、この交信範囲A内に同時に2個の応答器2
a、2bが入ることがあるものとする。
【0033】図2はこの発明による非接触移動体識別装
置における応答器2と質問器3の内部構成を示してい
る。応答器2は、質問器3から送信されたコマンドを解
析してメモリ22のデータを読み書き、また質問器3へ
返信するレスポンスの作成を行う制御回路21と、上述
のメモリ22と、質問器3とのコマンド、レスポンスの
送受信及び応答器2の動作クロックを受信する信号送受
信アンテナ回路23と、例えば位相変調された信号を復
調して制御回路21へ渡したり、逆に制御回路21のレ
スポンスを位相変調して質問器3に送信するの変復調回
路24と、アンテナ23が受信したクロック成分より応
答器2の動作クロックを生成してこれを制御回路21に
供給するクロック生成回路25と、電力受信アンテナ2
6と、電力受信アンテナ26が受信して質問器3よりの
電力(電流)を整流する電源整流回路27とを有し、電
源整流回路27による整流電力を応答器全体の電源とす
る。
【0034】質問器3は、IDコントローラ4から送ら
れてくる指令により応答器2へ送信するコマンドの作
成、応答器2より返ってきたレスポンスの解析、応答器
2から読み出したデータをIDコントローラ4へ送るな
ど、質問器全体を制御するCPU31と、データ送信、
受信制御を行う通信制御回路32と、送受信データの変
調及び復調を行う変復調回路33と、応答器2と交信す
るための信号送受信アンテナ回路34と、IDコントロ
ーラ4とデータの受け渡しを行うインターフェイス回路
35と、応答器2へ書き込むデータや応答器2から読み
出したデータを一時的に格納するメモリ36と、応答器
2に対する電力送信アンテナ37と、応答器2に対する
電力送信用電源38とを有している。
【0035】動作説明として、まず始めに、応答器が1
台だけ質問器の前を移動しながら応答器のデータを読み
出し交信する例を、図3、図4(a)〜(d)を参照し
て説明する。
【0036】最初に、上位制御機器5からIDコントロ
ーラ4に応答器2のデータを読み出す第1の読出し命令
が出される(S301)。これを受けてIDコントロー
ラ4は質問器3に対して応答器2のデータを読み出す第
2の読出し命令を与えると(S302)、質問器3は自
分の交信範囲内に応答器2が存在するか否かを検出する
ための第1の交信範囲進入検出コマンドを応答器2から
レスポンスが返ってくるまで送り続ける(S303〜S
304)。この第1の交信範囲進入検出コマンドにはど
の応答器2でもレスポンスを返せるような識別番号が付
加してある。このとき応答器2は、まだ質問器3の交信
範囲Aに入っておらず、図4(a)の位置関係にある。
【0037】図4(b)に示されているように、応答器
2が質問器3の交信範囲に入ってくると、応答器1は交
信範囲Aにおける第1の交信範囲進入検出コマンドに反
応してレスポンスを返す(S305)。このとき応答器
2は決して重複しない製品出荷時に設定される固有の識
別番号1(#1)をレスポンスに付加しており、質問器
3はこの識別番号1を持つ応答器2が自らの交信範囲内
に進入してきたことを検出し、この識別番号1をメモリ
36に記憶する。
【0038】質問器3はこのレスポンスを受け、識別番
号1の応答器2が質問器3の交信範囲に進入してきたこ
とをIDコントローラ4に知らせ(S306)、IDコ
ントローラ4が上位制御機器1に対して識別番号1の応
答器2が質問器3の交信範囲に進入してきたことを通知
する(S307)。
【0039】質問器3は、取得した識別番号1からこの
識別番号1を持つ応答器2だけがレスポンスを返すこと
がでるように、識別番号1を付加したデータ読出しコマ
ンド1を送信する(S308)。識別番号1の応答器2
はこれを受けて自らのメモリ22に格納してある指定の
データをレスポンスとして返す(S309)。
【0040】質問器3は、IDコントローラ4に読出し
データを送信し(S310)、IDコントローラ4が上
位制御機器5に対して読出したデータを送信する(S3
11)。これにより上位制御機器5から識別番号1の応
答器2に対する第1の読出し命令が完了する。このと
き、図4(d)に示されているように、質問器3の交信
範囲Aに別の応答器2が進入した場合でも、この別の応
答器2は、識別番号(識別番号1以外)が異なるため、
レスポンスを返せず、混信しない。
【0041】質問器3は、IDコントローラ4に読出し
データを送信した後も、自らの交信範囲に識別番号1の
応答器2が存在するかどうかを検出するため、識別番号
1の応答器2だけがレスポンスを返す事ができる第2の
交信範囲進入検出コマンドを送り(S312,S314
〜S316)、識別番号1の応答器2よりこれに対する
レスポンスを受けることにより(S313,S315〜
S317)、質問器3の交信範囲内に識別番号1の応答
器2が存在していることを検出する。
【0042】図4(c)に示されているように、識別番
号1の応答器2が交信範囲Aから抜け出ると、質問器3
が第2の交信範囲進入検出コマンドを送信しても(S3
18)、識別番号1の応答器2よりレスポンスが返って
こないので(S319)、質問器3は、識別番号1の応
答器2が交信範囲Aから抜け出たと判断してメモリ36
に記憶している識別番号1を削除した後、IDコントロ
ーラ4、上位制御機器5に識別番号1の応答器2が質問
器3の交信範囲Aから抜け出たことを通知する(S32
0,S321)。
【0043】つぎに、2個の応答器2が質問器3の交信
範囲Aに同時に存在し、識別番号1、2、3の応答器2
が次々と質問器3の交信範囲Aを通過していく例を、図
5、図6、図7(a)〜(e)を参照して説明する。
【0044】図7(a)に示されているように、識別番
号1(#1)の応答器2(以下、応答器#1と云うこと
がある)だけが質問器3の交信範囲Aに入り、識別番号
1を取得してからデータを読み出し、その後も第2の交
信範囲進入検出コマンドに対する交信を繰り返し行い続
ける所までは図3のS301からS321による交信処
理と同じである。なお、応答器#1の識別番号1は第1
の識別番号として質問器3のメモリ36に記憶される。
【0045】応答器#1のつぎに交信範囲Aに入ってく
る識別番号2(#2)の応答器2(以下、応答器#2と
云うことがある)と交信を行いたい場合には、上位制御
機器5から第1の応答器切替命令がIDコントローラ4
に出され(S501)、これを受けてIDコントローラ
4は質問器3に対して第2の応答器切替命令を出す(S
502)。
【0046】これにより質問器3は応答器#1以外の応
答器がレスポンスを返すことが出来る第3の交信範囲進
入検出コマンドを送る。このときに応答器#2が、図7
(b)に示されているように、まだ交信範囲Aに入って
いなければ、レスポンスを返さない。
【0047】レスポンスが返ってこないと、質問器3と
識別番号1の応答器2は第2の交信範囲進入検出交信を
引き続き行い(S504,S505)、識別番号1の応
答器2が交信範囲Aに存在していることを確認する。
【0048】上位制御機器5は識別番号2の応答器2に
対する第1のデータ読出し命令を送り(S506)、こ
れを受けてIDコントローラ4は第2のデータ読出し命
令を質問器3に与える(S507)。このとき、質問器
3は識別番号2の応答器2が交信範囲Aに進入してきた
ことをまだ検出していないので、質問器3はデータ読み
出しコマンドを発行せずにメモリ36にIDコントロー
ラ4よりの命令を記憶する。
【0049】図7(c)に示されているように、応答器
#2が交信範囲Aに進入してくると、第3の交信範囲進
入検出コマンドの送信(S508)に対して応答器#2
はレスポンスを返すが(S509)、そのレスポンスに
固有の識別番号2を付加しているので、質問器3は、応
答器#2が交信範囲Aに進入した事を検出してメモリ3
6にこの識別番号2を第2の識別番号として記憶し、I
Dコントローラ4、上位制御機器5にそのことを通知す
る(S510,S511)。
【0050】なお、メモリ36は認別番号を2個までし
か記憶しないので、交信範囲Aに新たに別の応答器が進
入してきても、この識別番号を得ることはない。
【0051】質問器3は応答器#2の検出により、応答
器#2だけがレスポンスを返せるように、メモリ36に
第2の識別番号として記憶している識別番号2を付加し
たデータ読出しコマンド2を送信する(S512)。こ
れを受けて応答器#2は指定されたメモリ22のデータ
をレスポンスに付加して質問器3へ送り(S513)、
この読出しデータがIDコントローラ4を通して上位制
御機器5に送られる(S514,S515)。
【0052】データ読み出し後も、質問器3は応答器#
1と応答器#2の交信範囲進入検出を交互に行っている
が(S516〜S519)、上位制御機器5よりIDコ
ントローラ4を通して応答器#2への第1のデータ書込
み命令、第2のデータ書込み命令が出されると(S52
0,S521)、質問器3はメモリ36に記憶している
識別番号2を付加したデータ書き込みコマンド2を送信
する(S522)。これに応答して応答器#2は書き込
みが終了したことを示すレスポンスを返す(S52
3)。この書き込みレスポンスを受けて質問器3は、I
Dコントローラ4を通して上位制御機器5に書き込みが
完了したことを通知する(S524,S525)。
【0053】識別番号3の応答器2(以下、応答器#3
と云うことがある)と交信を行いたい場合には、前述の
S501,S502における場合と同等に、第1の応答
器切替命令、第2の応答器切替命令が上位制御機器5よ
りIDコントローラ4を通して質問器3に出され(S5
26,S527)、また前述のS506,S507にお
ける場合と同等に、第1のデータ読出し命令、第2のデ
ータ読出し命令が上位制御機器5よりIDコントローラ
4を通して質問器3に出される(S528,S52
9)。このとき、質問器3は識別番号3の応答器2が交
信範囲Aに進入してきたことをまだ検出していないの
で、質問器3はデータ読み出しコマンドを発行せずにメ
モリ36にIDコントローラ4より命令を記憶する。
【0054】質問器3は、交信範囲A内に2個の応答器
#1、#2を検出しているので、応答器#3の交信範囲
進入検出はせずに応答器#1、#2とそれぞれ第1及び
第2の交信範囲進入検出を交互に行なっている(S53
0〜S535)。
【0055】図7(d)に示されているように、交信範
囲Aから応答器#1が抜け出ると、応答器#1に対する
第2の交信範囲進入検出コマンド(S536)に対する
レスポンスが応答器#1より返ってこないので、質問器
3は、応答器#1が交信範囲Aから抜け出たことを検出
してメモリ36より識別番号1を削除した後、このこと
(交信範囲Aから応答器#1が退出した事)をIDコン
トローラ4、上位制御機器5に通知する(S537,S
538)。
【0056】応答器#1が交信範囲Aより抜け出ると、
質問器3は応答器#3の検出を行うために、応答器#2
以外のどんな応答器でもレスポンスを返せる第3の交信
範囲進入検出コマンドを送信する(S539)。ここで
は応答器#2以外の応答器は交信範囲Aに入っていない
ので、レスポンスは返ってこない。
【0057】図6(e)の様に応答器3が交信範囲に入
ってくると、第3の交信範囲進入検出コマンド(S54
0)に対して、応答器#3が固有の識別番号3を付加し
たレスポンスを返すことで(S541)、質問器3は応
答器#3が交信範囲Aに進入してきたことを検出してメ
モリ36に識別番号3を記憶した後、このこと(交信範
囲Aへ応答器#3が進入した事)をIDコントローラ
4、上位制御機器5に通知する(S542,S54
3)。
【0058】質問器3はメモリ36に記憶していた読出
し命令から応答器#3の指定のデータを読み出すため、
応答器#3だけがレスポンスを返せるように記憶してい
る識別番号3を付加した読出しコマンド3を送信する
(S544)。これを受けて応答器#3は指定のデータ
をレスポンスに付加して質問器3に送信する(S54
5)。この読出しデ−タはIDコントローラ4、上位制
御機器5に送られる(S546,S547)。
【0059】この後、交信範囲Aから応答器2が抜け出
るまで、交信範囲Aに現存する応答器2に交信を続け、
交信範囲Aに応答器2が存在する事を検出し、監視し続
ける(S548〜S551)。
【0060】上述のような通信処理により、質問器3の
交信範囲Aに順番に応答器2が進入し、同時に2個の応
答器が交信範囲に存在する様な場合でも、質問器3は指
定の応答器と混信せずに交信することが出来る。
【0061】(実施の形態2)つぎに、揺れの大きい識
別対象である物品に応答器が取り付けられ、質問器の交
信範囲境界付近を通過する際に、短時間に交信範囲を入
ったり出たりする場合でも、確実に交信範囲への進入検
出または退出検出を行い、特定の応答器と交信する実施
の形態について説明する。
【0062】図8(a)、(b)はハンガ51に吊り下
げ式に取り付けて揺れながら移動する識別対象物50に
取り付けられた応答器2が移動しながら質問器3と交信
する様子を示している。
【0063】図9は応答器2が確実に交信範囲Aに進入
したことの検出を行う質問器3における処理フローを示
している。この処理フローでは、まず、上位制御機器5
からIDコントローラ4を通して設定された交信範囲A
への進入検出回数をカウンタに設定する(ステップS8
01)。この設定値は応答器2の揺れが大きい時は大き
な値を、応答器2の揺れが小さいときは小さい値を設定
する。
【0064】つぎに、どの識別番号による応答器2でも
レスポンスを返せる識別番号を付加された第1の交信範
囲進入検出コマンドを送信する(ステップS802,ス
テップS803)。
【0065】つぎに、レスポンスの検出を行う(ステッ
プS804)。レスポンスがない場合には応答器2が交
信範囲Aに進入し、レスポンスを返すまで、ステップS
801に戻り、第1の交信範囲進入検出コマンドを送り
続ける。
【0066】図8(a)に示されているように、応答器
2が交信範囲Aに進入すると、その応答器2よりのレス
ポンスの解析、エラーチェックを行い(ステップS80
5)、当該レスポンスに付加された識別番号を記憶する
(ステップS806)。
【0067】つぎに、ステップS801で設定した進入
検出回数のカウント値より1を引き(ステップS80
7)、このカウント値が0であるか否かをチェックする
(ステップS808)。設定回数が0でない場合には
(ステップS808否定)、ステップS803に戻り、
再度、交信範囲進入検出コマンドを送る。このときには
記憶した識別番号を持つ応答器だけがレスポンスを返せ
る第2の交信範囲進入検出コマンドを送信する。
【0068】このように上位制御機器5が指定してきた
回数だけ交信範囲進入検出の交信を行わないと、交信範
囲Aへの進入検出を行わないが、図8(b)に示されて
いるように、応答器が1度でも交信範囲Aより出てしま
うと、ステップS804の判別で、レスポンスがないの
で、ステップS801に戻り、進入検出交信回数のカウ
ント値を元の設定値にリセットして最初から進入検出を
行う。
【0069】進入検出回数のカウント値が0になると
(ステップS808肯定)、応答器2が交信範囲Aに進
入を検出し(ステップS809)、このことをIDコン
トローラ4を通じて上位制御機器5に通知する(ステッ
プS810)。この後に、応答器2のデータ読み出し、
または書き込みコマンドを送信し、応答器2と交信を行
う。
【0070】このように交信範囲Aへの進入検出を任意
の指定回数だけ連続して交信を行わないと、進入検出し
ないので、交信範囲境界付近を揺れのために入ったり出
たりする同一の応答器2の同じデータを2度読みした
り、2度書きすることがなくなり、応答器2が交信範囲
A内に確実に進入したことを検出した後に交信する。ま
た、上述のような交信範囲進入検出処理は、応答器2が
揺れながら交信範囲Aから抜け出る場合についても有効
であることは云うまでもない。
【0071】(実施の形態3)つぎに、上位制御機器5
のユーザープログラムによって命令により、質問器3の
送信出力を変化させて質問器3の交信範囲Aを小さくす
ることで、応答器2の混信、もしくは複数の質問器3の
混信を防ぐ実施の形態について説明する。
【0072】図10(a)は質問器3の前を応答器#
1、応答器#2、応答器#3が移動していく状態で、符
号Anが質問器3の通常の交信範囲を、符号Asは上位
制御機器5の命令により送信出力を落として交信範囲を
小さくした時の交信範囲を示している。
【0073】通常の交信範囲Anでは応答器#1、応答
器#2、応答器#3が交信範囲に入っており、質問器3
が送信するコマンドに対してレスポンスを返すので、レ
スポンスが混信し、正常に交信できないそこで、上位制
御機器5の命令により交信範囲を交信範囲Asのように
小さくすると、応答器#1、応答器#3は交信範囲As
から抜け出すので、質問器3と応答器#2とだけ正常に
交信できる。
【0074】このように、上位制御機器5の命令により
質問器3の送信出力を意図的に小さくする事で、交信範
囲に複数の応答器が入らないようにして混信をなくし、
応答器の高密度設置が可能になる。
【0075】つぎに、図10(b)に示されているよう
に、複数の質問器が近接して設置された場合、質問器#
1の通常の交信範囲をAn1 、交信範囲が小さいときを
As1 、質問器#2の通常の交信範囲をAn2 、交信範
囲が小さいときをAs2 とし、質問器#1と#2とが共
に通常の交信範囲An1 、An2 とすると、交信範囲が
重なる領域Aoが発生する。この重複領域Aoでは応答
器#2は質問器#1、質問器#2のコマンドが混信して
しまい正常に交信できない。
【0076】そこで、上位制御機器から交信範囲を小さ
くする命令が出ると、質問器#1、#2の送信出力を意
図的に低下させることで、質問器#1、質問器#2の交
信範囲はAs1 、As2 となり、重複領域Aoが生じる
ことがなく、混信が起こらない。このように、上位制御
機器5の命令により質問器#1、質問器#2の送信出力
を小さくする事で混信をなくし、質問器の高密度設置が
可能になる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による非接触移動体識別装置によれば、質問器の交信
範囲へ応答器の進入を検出する第1の交信範囲進入検出
コマンドに対する応答器のレスポンスに付加される応答
器の識別番号を質問器が記憶し、交信コマンドにこの識
別番号を付加して送信し、この識別番号の応答器としか
交信せず、つぎに交信範囲に進入してくる別の応答器は
識別番号が異なるためコマンドを受け取れないから、交
信範囲に複数個の応答器が入っても混信せずに1つの応
答器と正常に交信することができる。
【0078】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
よれば、質問器の交信範囲へ応答器の進入を検出する第
1の交信範囲進入検出コマンドに対する応答器のレスポ
ンスに付加される応答器の識別番号を質問器が記憶し、
交信コマンドにこの識別番号を付加して送信し、この識
別番号の応答器と交信し、最初に交信範囲に進入した応
答器が交信範囲から抜け出る前に別の応答器と交信した
い場合には、つぎに交信範囲に進入してくる応答器の識
別番号を第3の交信範囲進入検出コマンドに対する応答
器のレスポンスで得てこの識別番号も記憶し、後から検
出した応答器の識別番号をコマンドに付加することで混
信せずに指定の応答器と交信するから、後から検出した
応答器の識別番号をコマンドに付加することで、混信せ
ずに指定の応答器と正常に交信することができる。
【0079】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
よれば、任意の回数または設定時間から換算された回数
だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続
して得られることにより応答器が質問器の交信範囲内に
進入したと判定し、任意の回数または設定時間から換算
された回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポ
ンスが連続して得られなくなることにより応答器が質問
器の交信範囲外に退出したと判定するから、揺れる識別
対象に取り付けられた応答器が、質問器の交信範囲境界
付近を移動するときに交信範囲を入ったり出たりするよ
うな場合でも、交信範囲への進入検出、交信範囲よりの
退出検出を確実に行え、交信範囲境界付近を揺れのため
に入ったり出たりする同一の応答器の同じデータを2度
読みしたり、2度書きすることがなくなる。
【0080】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
よれば、質問器が応答器と非接触交信する際の送信出力
を可変設定により質問器と応答器との交信範囲の大きさ
を変化させ、1つの交信範囲に1つの応答器しか存在し
ないようにするから、混信することがなく、また、複数
の質問器の間隔が短く交信範囲が重なってしまい混信す
るような場合でも、送信出力を下げて信範囲を小さくで
きるから、重なる部分がなくなり、混信しなくなり、複
数の応答器、または質問器を高密度に設置できる。
【0081】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法によれば、質問器の交
信範囲へ応答器の進入を検出する第1の交信範囲進入検
出コマンドに対する応答器のレスポンスに付加される応
答器の識別番号を質問器が記憶し、交信コマンドにこの
識別番号を付加して送信し、この識別番号の応答器とし
か交信せず、つぎに交信範囲に進入してくる別の応答器
は識別番号が異なるためコマンドを受け取れないから、
交信範囲に複数個の応答器が入っても混信せずに1つの
応答器と正常に交信することができる。
【0082】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法によれば、質問器の交
信範囲へ応答器の進入を検出する第1の交信範囲進入検
出コマンドに対する応答器のレスポンスに付加される応
答器の識別番号を質問器が記憶し、交信コマンドにこの
識別番号を付加して送信し、この識別番号の応答器と交
信し、最初に交信範囲に進入した応答器が交信範囲から
抜け出る前に別の応答器と交信したい場合には、つぎに
交信範囲に進入してくる応答器の識別番号を第3の交信
範囲進入検出コマンドに対する応答器のレスポンスで得
てこの識別番号も記憶し、後から検出した応答器の識別
番号をコマンドに付加することで混信せずに指定の応答
器と交信するから、後から検出した応答器の識別番号を
コマンドに付加することで、混信せずに指定の応答器と
正常に交信することができる。
【0083】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法によれば、任意の回数
または設定時間から換算された回数だけ交信範囲進入検
出コマンドによるレスポンスが連続して得られることに
より応答器が質問器の交信範囲内に進入したと判定し、
任意の回数または設定時間から換算された回数だけ交信
範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続して得ら
れなくなることにより応答器が質問器の交信範囲外に退
出したと判定するから、揺れる識別対象に取り付けられ
た応答器が、質問器の交信範囲境界付近を移動するとき
に交信範囲を入ったり出たりするような場合でも、交信
範囲への進入検出、交信範囲よりの退出検出を確実に行
え、交信範囲境界付近を揺れのために入ったり出たりす
る同一の応答器の同じデータを2度読みしたり、2度書
きすることがなくなる。
【0084】つぎの発明による非接触移動体識別装置に
おける質問器−応答器間交信方法によれば、質問器が応
答器と非接触交信する際の送信出力を可変設定により質
問器と応答器との交信範囲の大きさを変化させ、1つの
交信範囲に1つの応答器しか存在しないようにするか
ら、混信することがなく、また、複数の質問器の間隔が
短く交信範囲が重なってしまい混信するような場合で
も、送信出力を下げて信範囲を小さくできるから、重な
る部分がなくなり、混信しなくなり、複数の応答器、ま
たは質問器を高密度に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による非接触移動体識別装置の全体
構成を示すブロック線図である。
【図2】 この発明による非接触移動体識別装置におけ
る応答器と質問器の内部構成を示すブロック線図であ
る。
【図3】 質問器と応答器との通信シーケンスを示す通
信シーケンス図である。
【図4】 (a)〜(d)は質問器と応答器との位置関
係を示す説明図である。
【図5】 質問器と応答器との通信シーケンスを示す通
信シーケンス図である。
【図6】 質問器と応答器との通信シーケンスを示す通
信シーケンス図である。
【図7】 (a)〜(e)は質問器と応答器との位置関
係を示す説明図である。
【図8】 (a)、(b)は揺れる認識対象に取り付け
られた応答器が質問器の交信範囲境界付近を入ったり出
たりする様子を示す説明図である。
【図9】 質問器と応答器との交信処理フローを示すフ
ローチャートである。
【図10】 (a)、(b)は質問器の送信出力変化に
より交信範囲を小さくしたときの質問器と応答器との位
置関係を示す説明図である。
【図11】 (a)、(b)は質問器の通信面以外を金
属で覆うことによって磁気を遮蔽し、交信範囲を小さく
して混信を防止する従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,パレット,2,2a,2b,2c
応答器,3 質問器,4 IDコントローラ,5 上位
制御機器,21 制御回路,22 メモリ,23 信号
送受信アンテナ回路,24 変復調回路,25 クロッ
ク生成回路,26 電力受信アンテナ,27 電源整流
回路,31 CPU,32 通信制御回路,33 変復
調回路,34 信号送受信アンテナ回路,35 インタ
ーフェイス回路,36 メモリ,37 電力送信アンテ
ナ,38 電力送信用電源。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おいて、 どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せる第1の交
    信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポンスが返っ
    てくるまで質問器が発信し続け、応答器が前記第1の交
    信範囲進入検出コマンドを受信することにより自身の識
    別番号をレスポンスに付加して質問器に返し、前記第1
    の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質問器が受
    信することにより、当該レスポンスに付加された識別番
    号の応答器が交信範囲に進入したことを検出し、質問器
    がその識別番号を記憶し、 データ読み出し、書き込み等の交信コマンドに質問器が
    記憶している識別番号を付加し、同じ識別番号の応答器
    だけが応答できる識別番号付きの交信コマンドを質問器
    が送信し、応答器が適合する識別番号付きの交信コマン
    ドを受信することにより、その交信コマンドのレスポン
    スを質問器に返し、 質問器が記憶している識別番号の付加により同じ識別番
    号の応答器だけが受け取れる識別番号付きの第2の交信
    範囲進入検出コマンドを質問器が繰り返し送信し、応答
    器が適合する識別番号付きの第2の交信範囲進入検出コ
    マンドを受信することにより、当該第2の交信範囲進入
    検出コマンドのレスポンスを質問器に返し、 前記第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより応答器が交信範囲内に存在し
    ていることを確認し、レスポンスが返ってこない場合に
    は応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器が記
    憶している識別番号を削除すること、 を特徴とする非接触移動体識別装置。
  2. 【請求項2】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おいて、 質問器の交信範囲に最初に進入してきた第1の応答器が
    交信範囲内から抜け出る前に、つぎに同じ質問器の交信
    範囲内に進入してきた第2の応答器と交信を行う場合の
    処理で、 どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せる第1の交
    信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポンスが返っ
    てくるまで質問器が発信し続け、応答器が前記第1の交
    信範囲進入検出コマンドを受信することにより自身の識
    別番号をレスポンスに付加して質問器に返し、前記第1
    の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質問器が受
    信することにより、当該レスポンスに付加された識別番
    号の応答器が交信範囲に進入したことを検出し、質問器
    がその識別番号を第1の識別番号として記憶し、 第1の応答器の識別番号以外の他の識別番号の応答器が
    応答することができる第3の交信範囲進入検出コマンド
    を質問器が発信し、前記第3の交信範囲進入検出コマン
    ドのレスポンスを質問器が受信することにより、当該レ
    スポンスに付加された識別番号の応答器が交信範囲に進
    入したことを検出し、質問器がその識別番号を第2の識
    別番号として記憶し、 データ読み出し、書き込み等の交信コマンドに質問器が
    前記1の識別番号として或は第2の識別番号として記憶
    している識別番号を付加し、同じ識別番号の応答器だけ
    が応答できる識別番号付きの交信コマンドを質問器が送
    信し、応答器が適合する識別番号付きの交信コマンドを
    受信することにより、その交信コマンドのレスポンスを
    質問器に返し、 質問器が第1の識別番号として記憶している識別番号の
    付加により同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別
    番号付きの第2の交信範囲進入検出コマンドと、質問器
    が第2の識別番号として記憶している識別番号の付加に
    より同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別番号付
    きの第2の交信範囲進入検出コマンドとを交互に質問器
    が繰り返し送信し、応答器が適合する識別番号付きの第
    2の交信範囲進入検出コマンドを受信することにより、
    当該第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器に返し、 前記第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより応答器が交信範囲内に存在し
    ていることを確認し、レスポンスが返ってこない場合に
    は応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器が記
    憶している識別番号を削除すること、 を特徴とする非接触移動体識別装置。
  3. 【請求項3】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おいて、 質問器が送信する交信範囲進入検出コマンドを応答器が
    受信することにより、応答器がレスポンスを質問器に返
    すことにより、応答器が質問器の交信範囲内に進入した
    ことを検出し、レスポンスが得られなくなることにより
    応答器が質問器の交信範囲外に退出したことを検出する
    際に、任意の回数または設定時間から換算された回数だ
    け交信範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続し
    て得られることにより応答器が質問器の交信範囲内に進
    入したと判定し、任意の回数または設定時間から換算さ
    れた回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポン
    スが連続して得られなくなることにより応答器が質問器
    の交信範囲外に退出したと判定することを特徴とする非
    接触移動体識別装置。
  4. 【請求項4】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おいて、 質問器が応答器と非接触交信する際の送信出力を可変設
    定することができ、前記送信出力を可変設定により質問
    器と応答器との交信範囲の大きさを変化させ、1つの交
    信範囲に1つの応答器しか存在しないようにすることを
    特徴とする非接触移動体識別装置。
  5. 【請求項5】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おける質問器−応答器間交信方法において、 どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せる第1の交
    信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポンスが返っ
    てくるまで質問器が発信し続ける工程と、 応答器が前記第1の交信範囲進入検出コマンドを受信す
    ることにより自身の識別番号をレスポンスに付加して質
    問器に返す工程と、 前記第1の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより、当該レスポンスに付加され
    た識別番号の応答器が交信範囲に進入したことを検出
    し、質問器がその識別番号を記憶する工程と、 データ読み出し、書き込み等の交信コマンドに質問器が
    記憶している識別番号を付加し、同じ識別番号の応答器
    だけが応答できる識別番号付きの交信コマンドを質問器
    が送信する工程と、 応答器が適合する識別番号付きの交信コマンドを受信す
    ることにより、その交信コマンドのレスポンスを質問器
    に返す工程と、 質問器が記憶している識別番号の付加により同じ識別番
    号の応答器だけが受け取れる識別番号付きの第2の交信
    範囲進入検出コマンドを質問器が繰り返し送信する工程
    と、 応答器が適合する識別番号付きの第2の交信範囲進入検
    出コマンドを受信することにより、当該第2の交信範囲
    進入検出コマンドのレスポンスを質問器に返す工程と、 前記第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより応答器が交信範囲内に存在し
    ていることを確認し、レスポンスが返ってこない場合に
    は応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器が記
    憶している識別番号を削除する工程と、 を含むことを特徴とする非接触移動体識別装置における
    質問器−応答器間交信方法。
  6. 【請求項6】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おける質問器−応答器間交信方法において、 質問器の交信範囲に最初に進入してきた第1の応答器が
    交信範囲内から抜け出る前に、つぎに同じ質問器の交信
    範囲内に進入してきた第2の応答器と交信を行う場合の
    処理で、 どの識別番号の応答器でもレスポンスを返せる第1の交
    信範囲進入検出コマンドを応答器よりレスポンスが返っ
    てくるまで質問器が発信し続ける工程と、 応答器が前記第1の交信範囲進入検出コマンドを受信す
    ることにより自身の識別番号をレスポンスに付加して質
    問器に返す工程と、 前記第1の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより、当該レスポンスに付加され
    た識別番号の応答器が交信範囲に進入したことを検出
    し、質問器がその識別番号を第1の識別番号として記憶
    する工程と、 第1の応答器の識別番号以外の他の識別番号の応答器が
    応答することができる第3の交信範囲進入検出コマンド
    を質問器が発信する工程と、 前記第3の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより、当該レスポンスに付加され
    た識別番号の応答器が交信範囲に進入したことを検出
    し、質問器がその識別番号を第2の識別番号として記憶
    する工程と、 データ読み出し、書き込み等の交信コマンドに質問器が
    前記1の識別番号として或は第2の識別番号として記憶
    している識別番号を付加し、同じ識別番号の応答器だけ
    が応答できる識別番号付きの交信コマンドを質問器が送
    信する工程と、 応答器が適合する識別番号付きの交信コマンドを受信す
    ることにより、その交信コマンドのレスポンスを質問器
    に返す工程と、 質問器が第1の識別番号として記憶している識別番号の
    付加により同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別
    番号付きの第2の交信範囲進入検出コマンドと、質問器
    が第2の識別番号として記憶している識別番号の付加に
    より同じ識別番号の応答器だけが受け取れる識別番号付
    きの第2の交信範囲進入検出コマンドとを交互に質問器
    が繰り返し送信する工程と、 応答器が適合する識別番号付きの第2の交信範囲進入検
    出コマンドを受信することにより、当該第2の交信範囲
    進入検出コマンドのレスポンスを質問器に返す工程と、 前記第2の交信範囲進入検出コマンドのレスポンスを質
    問器が受信することにより応答器が交信範囲内に存在し
    ていることを確認し、レスポンスが返ってこない場合に
    は応答器が交信範囲から抜け出たと判定し、質問器が記
    憶している識別番号を削除する工程と、 を含むことを特徴とする非接触移動体識別装置における
    質問器−応答器間交信方法。
  7. 【請求項7】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おける質問器−応答器間交信方法において、 質問器が送信する交信範囲進入検出コマンドを応答器が
    受信することにより、応答器がレスポンスを質問器に返
    すことにより、応答器が質問器の交信範囲内に進入した
    ことを検出し、レスポンスが得られなくなることにより
    応答器が質問器の交信範囲外に退出したことを検出する
    際に、任意の回数または設定時間から換算された回数だ
    け交信範囲進入検出コマンドによるレスポンスが連続し
    て得られることにより応答器が質問器の交信範囲内に進
    入したと判定し、任意の回数または設定時間から換算さ
    れた回数だけ交信範囲進入検出コマンドによるレスポン
    スが連続して得られなくなることにより応答器が質問器
    の交信範囲外に退出したと判定することを特徴とする非
    接触移動体識別装置における質問器−応答器間交信方
    法。
  8. 【請求項8】 識別対象である移動体に取り付けられ固
    有の識別番号を有し応答器と質問器とが交信することに
    より移動体を非接触で識別する非接触移動体識別装置に
    おける質問器−応答器間交信方法において、 質問器が応答器と非接触交信する際の送信出力を可変設
    定することにより質問器と応答器との交信範囲の大きさ
    を変化させ、1つの交信範囲に1つの応答器しか存在し
    ないようにすることを特徴とする非接触移動体識別装置
    における質問器−応答器間交信方法。
JP16275597A 1997-06-19 1997-06-19 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法 Expired - Fee Related JP3560773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16275597A JP3560773B2 (ja) 1997-06-19 1997-06-19 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16275597A JP3560773B2 (ja) 1997-06-19 1997-06-19 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1115932A true JPH1115932A (ja) 1999-01-22
JP3560773B2 JP3560773B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=15760639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16275597A Expired - Fee Related JP3560773B2 (ja) 1997-06-19 1997-06-19 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3560773B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002042062A (ja) * 2000-07-25 2002-02-08 Yoshikawa Rf System Kk データキャリアを用いた物品検出システム、データキャリアを用いた物品検出方法
JP2003036418A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Denso Corp Icカードリーダ
JP2006042268A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Fujitsu Ltd 電子タグ認証装置、および電子タグとの通信調整方法
WO2006064651A1 (ja) * 2004-12-15 2006-06-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha 無線タグ通信装置及び無線タグ通信システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002042062A (ja) * 2000-07-25 2002-02-08 Yoshikawa Rf System Kk データキャリアを用いた物品検出システム、データキャリアを用いた物品検出方法
JP4589494B2 (ja) * 2000-07-25 2010-12-01 吉川アールエフシステム株式会社 データキャリアを用いた物品検出システム、データキャリアを用いた物品検出方法
JP2003036418A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Denso Corp Icカードリーダ
JP2006042268A (ja) * 2004-07-30 2006-02-09 Fujitsu Ltd 電子タグ認証装置、および電子タグとの通信調整方法
WO2006064651A1 (ja) * 2004-12-15 2006-06-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha 無線タグ通信装置及び無線タグ通信システム
US8164422B2 (en) 2004-12-15 2012-04-24 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Radio-frequency tag communication device, and radio-frequency tag communication system

Also Published As

Publication number Publication date
JP3560773B2 (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7009495B2 (en) System and method to identify multiple RFID tags
KR101037883B1 (ko) Ic 태그를 이용한 위치인식 장치 및 방법
JP4219942B2 (ja) Rfidシステム
US20070257775A1 (en) Identification system and identification method
JP4090808B2 (ja) 近接トランザクションを制御する方法およびシステム
JP2006318078A (ja) 無線タグ検出システムおよび無線タグの検出方法
JP5343646B2 (ja) 読取装置、コンピュータプログラム及び読取システム
JP2007241940A (ja) 無線周波数と通信手順の変換装置
JPH1115932A (ja) 非接触移動体識別装置およびその質問器−応答器間交信方法
JP2006338120A (ja) 非接触型リーダライタシステム
JP2017200112A (ja) 交信装置、交信装置を含むシステムおよびプログラム
JP4037421B2 (ja) タグシステム、icタグ、icタグ制御方法、プログラム
US7307964B2 (en) Contactless communication system and data carrier used for the same
JP5094198B2 (ja) 管理サーバ、記録媒体
JP5056577B2 (ja) リーダライタ及び非接触icモジュール
JP5100544B2 (ja) 無線通信システム、データ読取装置、無線icタグ、無線通信方法及び無線通信プログラム
JP4490882B2 (ja) 無線タグ用リーダライタ
CN113412487B (zh) 通信系统及通信系统的通信方法
JP2010130028A (ja) Rfidタグ通信装置、及びrfidタグ通信システム
JP4845852B2 (ja) リーダライタ
JPH10261983A (ja) 非接触識別システム、リーダライタ及びデータキャリア
JPH0869583A (ja) 移動体識別方法
JPH0779174A (ja) 移動体識別装置
JP2007156937A (ja) 電子タグを利用した無線通信システム
JP4169687B2 (ja) Rfタグ情報管理システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080604

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees