JPH11157862A - スクライブ装置 - Google Patents

スクライブ装置

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JPH11157862A
JPH11157862A JP10196898A JP10196898A JPH11157862A JP H11157862 A JPH11157862 A JP H11157862A JP 10196898 A JP10196898 A JP 10196898A JP 10196898 A JP10196898 A JP 10196898A JP H11157862 A JPH11157862 A JP H11157862A
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JP
Japan
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cutter
guide
holder
guide member
work
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JP10196898A
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English (en)
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Akira Shimotoyotome
暁 下豊留
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BELDEX KK
THK Co Ltd
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BELDEX KK
THK Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11157862A publication Critical patent/JPH11157862A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/10Glass-cutting tools, e.g. scoring tools
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/027Scoring tool holders; Driving mechanisms therefor

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワーク破断に先立ってワーク面に刻線を形成
するスクライブ装置において、刻線を欠損等を生じさせ
ずに深く形成できるとともに、カッタをワークへ円滑に
案内できるようにする。 【解決手段】 ホルダ20の下端部にはカッタ30が取
り付けられている。ボデイ10とホルダ20の自重でカ
ッタ30をワーク面に押し付けた状態で、振動アクチュ
エータ40を駆動してカッタ30に振動を付与しなが
ら、ワーク面に沿って相対的に移動させることにより、
ワーク面に刻線を形成する。ホルダ20にはガイド部材
35が取り付けられている。ガイド部材35は、ホルダ
20から浮いた橋梁部35bを有して、ほぼU字形をな
している。橋梁部35bの左右半分ずつがガイド部35
xとして提供される。ガイド部35xは、カッタ30の
相対的移動方向に対して傾斜しており、カッタ30をワ
ーク100まで送る際に、カッタ30を案内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、板ガラス等の硬
質材料のワークの面に刻線を形成するスクライブ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、板ガラス等のワークを破断する
場合には、ワークの面に予め刻線を形成し、この刻線に
沿って破断するようにしている。この刻線の形成に用い
られる従来のスクライブ装置は、図11に示すように、
周縁が尖った円盤形状のカッタ90と、このカッタ90
を回転自在に支持するホルダ91と、押圧,移動機構
(図示しない)とを備えている。この押圧,移動機構
は、ホルダ91を介して、カッタ90を板ガラス100
(ワーク)の面に押しつけるとともに、板ガラス100
の面に沿って移動させ、これにより刻線を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように形成され
た刻線105は、図11(A)に示すように、刃先進入
部105aと、リブマーク105bと、垂直クラック1
05cとを含んでいる。板ガラス100の破断を容易に
するためには、垂直クラック105cを深く形成する必
要がある。そのためには、カッタ90を板ガラス100
に押し付ける押圧力を大きくすればよい。ところが、カ
ッタ90を板ガラス100に大きな押圧力で押し付ける
と、図11(B)に示すように、板ガラス100には垂
直クラック105cを含む刻線105のみならず、この
刻線105から左右方向に延びる水平クラック106が
発生し、この水平クラック106によって刻線105近
傍に欠けまたは剥離等が発生するという問題が生じる。
カッタ90の板ガラス100への押圧力を小さくすれば
水平クラック106が発生することはないが、そのよう
にすると垂直クラック105cの深さが浅くなってしま
い、板ガラス100の破断を良好に行えなくなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、スク
ライブ装置において、(イ)尖った先端を有し、その先
端をワーク面に向けるカッタと、(ロ)上記カッタを保
持するホルダと、(ハ)上記ホルダを介して、ワーク面
に直交する第1方向に、ワーク面への押し付け力と振動
を上記カッタに付与する押圧,振動付与手段と、(ニ)
上記ホルダをワーク面に沿う第2方向に相対的に移動さ
せることにより、上記カッタをワーク面に対して同方向
に相対的に移動させる移動機構と、(ホ)上記ホルダに
設けられたガイド部材とを備え、このガイド部材は、上
記カッタの先端近傍から上記第2方向に遠ざかるように
延びるとともに上記第2方向に対して傾斜するガイド部
を有し、上記カッタの先端は、このガイド部よりワーク
に向かって突出していることを特徴とする。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のスク
ライブ装置において、上記カッタのワークを向く先端部
が錐形部をなし、上記カッタのガイド部からの突出量
が、この錐形部の軸方向長さより小さいことを特徴とす
る。請求項3の発明は、請求項1に記載のスクライブ装
置において、上記ガイド部材が弾性材によって形成され
ていることを特徴とする。請求項4の発明は、請求項1
に記載のスクライブ装置において、上記ガイド部は、上
記カッタの先端近傍でワーク面とほぼ平行をなし、上記
カッタから離れるにしたがって傾斜が徐々に大きくなる
ことを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1に記載
のスクライブ装置において、上記ガイド部材は、その両
端部が上記ホルダの上記第2方向に対峙する両側面に固
定される取付部となり、中間部がホルダから浮いた橋梁
部となり、この橋梁部は、第1,第2方向と直交する第
3方向から見た時にワークに向かって凸となっており、
この橋梁部の左右半分ずつが上記ガイド部として提供さ
れることを特徴とする。
【0006】請求項6の発明は、請求項5に記載のスク
ライブ装置において、上記ガイド部材は板バネからな
り、その橋梁部の中央にカッタが入り込む穴が形成され
ていることを特徴とする。請求項7の発明は、請求項5
に記載のスクライブ装置において、上記ガイド部材はワ
イヤからなり、このワイヤは上記カッタから、上記第3
方向に離れて配置されていることを特徴とする。請求項
8の発明は、請求項7に記載のスクライブ装置におい
て、上記ワイヤが上記第3方向に離れて2本装備されて
おり、2本のワイヤ間に上記カッタが配置されているこ
とを特徴とする。請求項9の発明は、請求項1に記載の
スクライブ装置において、上記ガイド部材は剛体からな
り、ホルダへの取付部と、上記ガイド部とを有すること
を特徴とする。請求項10の発明は、請求項9に記載の
スクライブ装置において、上記ガイド部が互いに離れて
左右一対配置され、これらガイド部間に上記カッタが配
置されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の第1の実施形態
を図1〜図6に基づいて説明する。図1,図2に示すよ
うに、スクライブ装置は、移動台1(支持台)と、この
移動台1を水平方向(第2方向)に移動させる移動機構
2と、この移動台1にスライド支持機構3を介して垂直
方向(第1方向)に移動可能に取り付けられたボデイ1
0と、このボデイ10に微小量の垂直方向往復動を可能
にして支持されたホルダ20と、このホルダ20の下端
に固定されたカッタ30と、ホルダ20に垂直方向の振
動を付与するピエゾアクチュエータ40(振動アクチュ
エータ,振動付与手段)と、を備えている。
【0008】以下、詳述する。上記移動機構2は、移動
台1を、図1において紙面と直交する方向,図2におい
て左右方向に水平に移動するようになっている。上記ス
ライド支持機構3は、ガイド4とスライダ5とを備えて
いる。ガイド4は、四角形の取付板6を介して移動台1
に固定されている。ガイド4は、垂直方向に延びるガイ
ド溝4aを有している。このガイド4に縦長のスライダ
5がガイド溝4aに入り込むようにして垂直方向にスラ
イド可能に支持されている。なお、このスライダ5は、
ガイド4に設けられたストッパ(図示しない)により下
限位置を決定されている。
【0009】上記スライダ5には、上下一対の水平をな
す板バネ7a,7bを介して上記ボデイ10が取り付け
られている。詳述すると、スライダ5には、上下にブラ
ケット8a,8bが1つずつ固定されており、これらブ
ラケット8a,8bに、上記板バネ7a,7bの中央が
それぞれ固定されている。他方、上記ボデイ10には、
上下に一対ずつL字形のブラケット9a,9bが固定さ
れている。上側の一対のブラケット9aは、ブラケット
8aから離れてブラケット8aの両側に配置されてお
り、上記板バネ7aの両端に固定されている。同様に、
下側の一対のブラケット9bも、ブラケット8bから離
れてこのブラケット8bの両側に配置されており、上記
板バネ7bの両端に固定されている。
【0010】上記ボデイ10は、中空をなす上部と、平
板部をなす下部とを有しており、両者の境の段差11
が、上記ピエゾアクチュエータ40のための受部として
提供される。ボデイ10の下部には、ガイド12が固定
されている。
【0011】上記ホルダ20は、垂直方向に延びるよう
に細長く構成されており、幅の狭い平板形状をなして垂
直に延びる主ロッド21と、この主ロッド21の上端に
回動可能に連結されて垂直に上方に延びる補助ロッド2
2(ホルダ20の基端部)と、主ロッド21の下端に固
定されたアタッチメント23(ホルダ20の先端部)と
を備えている。主ロッド21は、ボデイ10のガイド1
2によって案内されて垂直方向に微少量のスライドが可
能になっている。
【0012】上記主ロッド21の長手方向の中間部には
受部材24(受部)が固定されている。上記ピエゾアク
チュエータ40は、垂直方向に細長い形状をなし、その
上端はボデイ10の段差11に固定され、その下端はホ
ルダ20の受部材24で受けられている。換言すれば、
ピエゾアクチュエータ40は、垂直方向に対峙した上記
段差11と受部材24との間に挟まれるようにして配置
されている。ピエゾアクチュエータ40は、高周波交流
電圧を受けて垂直方向へ周期的に伸縮するものであり、
その周期的伸縮によってホルダ20を垂直方向に振動さ
せるようになっている。なお、ピエゾアクチュエータ4
0の下端には、凸球面をなす当接部材45が固定されて
おり、この当接部材45は、受部材24に形成されて球
面をなす受座面24aに面接触している。
【0013】上記補助ロッド22は、ボデイ10の上壁
を貫通して上方に突出している。ボデイ10の上壁に
は、ゴムや樹脂等の弾性材料からなるボール25(球形
状の弾性部材)と、その上下の球面受座26,27が配
置されており、これらは、上記補助ロッド22に貫通さ
れた状態で支持されている。上記補助ロッド22の上端
部には、雄ネジ22aが形成されており、この雄ネジ2
2aに螺合されたナット28を締め付けることにより、
受座26,27がナット28の下面,ボデイ10の上壁
にそれぞれ当たった状態で、上記ボール25を挟み付け
て弾性変形させる。このボール25の復元力が、ホルダ
20をボデイ10に対して上方へ付勢する力となり、ひ
いてはホルダ20の受部材24を介して常時ピエゾアク
チュエータ40に付与される弾性力となる。
【0014】上述したように、ホルダ20は、ボール2
5の弾性により上方に付勢され、この付勢力をもって受
部材24がピエゾアクチュエータ40に当たっているの
で、ボデイ10に対して安定して支持されている。ただ
し、ホルダ20は、このボール25の弾性変形可能な範
囲で垂直方向に移動可能である。上述した「微少量の往
復動可能」は、このことを意味している。
【0015】上記ホルダ20のアタッチメント23は、
縦断面U字形の取付部23aと、横断面U字形の把持部
23bとを有している。上記取付部23aは主ロッド2
1の下端部を収容し、ネジ23x,23yによってこの
主ロッド21に固定されている。上記把持部23bには
カッタ30のベース部31が入り込んでおり、ネジ23
zで把持部23bの端部を締め付けることにより、カッ
タ30が着脱可能に固定されている。
【0016】上記カッタ30は、直方体形状のベース部
31と、このベース部31の下面中央から垂直に延びる
ビット部32とを有している。ビット部32の下端部
(先端部)は円錐形または角錐形をなす錐形部32aと
なって、尖っている。カッタ30の下端には、角錐形状
をなすダイヤモンド粒が固着され、このダイヤモンド粒
の頂点が後述する板ガラス100に当たるようになって
いる。
【0017】さらに、アタッチメント23には、ガイド
板35(ガイド部材)が取り付けられている。このガイ
ド板35は、板バネ(弾性材)からなり、両端部が平坦
な取付部35aをなし、中間部がアタッチメント23か
ら浮いた橋梁部35bをなし、全体形状がほぼU字形を
なしている。橋梁部35bは、図2,図4において紙面
と直交する方向(第1,第2方向と直交する第3方向)
から見た時、凸に湾曲している。すなわち、この橋梁部
35bは、カッタ30の下端近傍に位置する中央が後述
する板ガラス100の面と平行をなし、両端に向かって
徐々に板ガラス100の面から遠ざかるように傾斜して
おり、この傾斜角度は、両端に向かって徐々に増大する
ようになっている。橋梁部35bの左右半分ずつが、後
述の作用をなすそり部ないしはガイド部35xとして提
供される。
【0018】図3に最も良く示されているように、上記
橋梁部35bの中央部には、穴35cが形成されてい
る。上記カッタ30は、この穴35cに入り込み、その
下端が橋梁部35bより所定量(図4においてHで示
す)だけ下方に突出している。突出量は、上記ビット部
32の錐形部32aの軸方向長さより小さく、数十〜数
百μm程度が好ましい。
【0019】スクライブ装置は、さらに、上記取付板6
に垂直に取り付けられたエアシリンダ50(図2にのみ
示す)を有している。他方、ボデイ10の上部側面には
L字形のブラケット55が固定されており、このブラケ
ット55には、垂直をなす短ロッド56が螺合されてい
る。この短ロッド56と、上記エアシリンダ50のロッ
ド51の上端が対峙している。
【0020】上記構成をなすスクライブ装置の作用を説
明する。図4に示すように、水平をなす設置台60に板
ガラス100(ワーク)を位置決めして水平にセットす
る。初期状態では、スクライブ装置のカッタ30は、板
ガラス100の縁から水平方向に離れており、下限位置
(スライダ5の下限位置に対応する位置)にある。この
状態で、移動台1を水平方向(図4における矢印方向)
に移動させると、ボデイ10,ホルダ20,カッタ30
が一緒になって同方向に移動する。すると、図4(A)
に示すように、ホルダ20に取り付けられたガイド板3
5の左側のガイド部35xが、板ガラス100の端縁に
当たる。さらに移動台1を移動させると、ガイド部35
xが板ガラス100の端縁に擦接しながら、その傾斜に
沿って押し上げられ、ひいてはスライダ5,ボデイ1
0,ホルダ20,カッタ30も押し上げられる。やが
て、図4(B)に示すようにカッタ30が板ガラス10
0の端縁に達する。さらに若干量矢印方向に移動させれ
ば、カッタ30の錐形部32aのテーパにより、カッタ
30の下端を板ガラス100の上面に載せることができ
る。
【0021】上記ガイド板35がない場合には、板ガラ
ス100の厚みに応じて移動台1を垂直方向に位置調節
し、カッタ30の下限位置を、板ガラス100の上面よ
りも若干量下方になるように位置決めした後、移動台1
の水平移動を開始することになり、位置調節作業が煩雑
であるが、このガイド板35により、そのような手間が
省ける。本実施形態では、ガイド部35xの傾斜が、板
ガラス100に最初に当たる部位では比較的大きいが、
徐々に緩やかになり、カッタ30の近傍でほぼ水平とな
るから、カッター30は、板ガラス100に円滑に案内
される。また、ガイド板35は板バネからなるので、板
ガラス100の端縁に線接触し、安定した案内作用をす
ることができるとともに、その弾性により、板ガラス1
00の端縁に当たった時の衝撃を少なくすることができ
る。
【0022】上述したように、カッタ30を板ガラス1
00の上面の端縁近傍に載せた状態で、カッタ30には
板ガラス100の上面に対する押圧力が常に付与されて
いる。すなわち、上記ボデイ10,ホルダ20,スライ
ダ5の自重がカッタ30の板ガラス100への押圧力と
なる。したがって、このスライド支持機構3とボデイ1
0とホルダ20が押圧手段となり、振動アクチュエータ
40と協働して、後述するようにカッタ30を板ガラス
100に押し付けながら振動を付与するための押圧,振
動付与手段を構成している。
【0023】上記のように、ボデイ10等の自重でカッ
タ30を板ガラス100の面に押し付けた状態で、スク
ライブを実行する。すなわち、移動台1を移動させてカ
ッタ30を図4において矢印方向(図5において紙面と
直交する方向)に、すなわち板ガラス100の他の端縁
に向かって移動させるとともに、ピエゾアクチュエータ
40に高周波電圧を印加させて、ピエゾアクチュエータ
40を周期的に伸縮させる。すると、この周期的伸縮に
伴うホルダ20の振動がカッタ30を介して板ガラス1
00に伝達される。換言すれば、図6に示すように、カ
ッタ30を介して板ガラス100に付与される押圧力P
は、上記ボデイ10等の自重に起因する与圧P1を下限
値とし、ピエゾアクチュエータ40の振動に起因して周
期的に変動する。したがって押圧力Pは、周期的に非常
に大きな力となり、カッタ30の尖った下端を介して板
ガラス100に衝撃を付与することになり、図5に示す
ように深い垂直クラックを有する刻線105を形成する
ことができる。しかし、与圧P1が小さいので、従来装
置のような水平クラックの発生をほとんど皆無にするこ
とができる。なお、ピエゾアクチュエータ40の駆動
は、上記カッタ30を板ガラス100に載せる前から行
ってもよい。
【0024】なお、押圧力Pの周期、換言すればピエゾ
アクチュエータ40に印加する高周波電圧の周波数は、
3〜30KHz程度に設定し、ピエゾアクチュエータ4
0の伸縮量、つまり振幅は数μm〜20μm程度に設定
する。また、カッタ30の送り速度は、上の周波数を採
用する場合、100〜250mm/sec程度に設定す
るのがよい。
【0025】上記刻線105の形成工程において、カッ
タ30はボデイ10等の自重に伴う押圧力をもって常に
板ガラス100の面に接した状態であり、この面から瞬
間的に離れることがないので、刻線105の近傍の欠損
をなくし、きれいな刻線105を形成することができ
る。また、ホルダ20が剛体でありカッタ30が弾性体
を介在せずに直接ホルダ20に固定されているので、カ
ッタ30はホルダ20と一体となって振動し、ピエゾア
クチュエータ40の振動エネルギーを良好にカッタ30
に伝達することができ、共振の可能性を減じることがで
き、カッタ30の跳ね上げの可能性を減じることができ
る。しかも、本実施形態では、ボデイ10とスライダ5
との間に板バネ7a,7bが介在されているので、共振
の可能性をより一層減じることができる。
【0026】上記カッタ30による板ガラス100への
刻線形成が完了したら、ピエゾアクチュエータ40に対
する通電を停止するとともに、エアシリンダ50を駆動
させて、ボデイ10を上方に押し上げる。そして、板ガ
ラス100を設置台60から取り外す。その後、移動台
1を初期位置に戻すとともに、エアシリンダ50を逆方
向に駆動させて図2の状態、すなわちエアシリンダ50
のロッドの上端が短ロッド56から離れた状態に戻すこ
とにより、ボデイ10を下限位置まで戻す。そして、上
記と同様にして次の新しい板ガラス100を設置台60
にセットし、再び、刻線形成の工程を実行する。
【0027】上記のようにして刻線105を形成された
板ガラス100には、例えばバキューム機構で刻線10
5の近傍に周期的に吸引力を作用させることにより、刻
線105に沿って破断する。
【0028】上述したように、カッタ30が図2,図4
において左方向に進む場合には、上記橋梁部35bの左
半分のガイド部35xがガイド機能を発揮するが、カッ
タ30が右方向に進む場合には、右側のガイド部35x
がガイド機能を発揮する。このように、カッタ30の板
ガラス100に対する相対的移動方向を逆にしても、ガ
イド部材35はガイド機能を維持することができる。
【0029】なお、この発明のスクライブ装置は上記の
実施の形態に限定されるものでなく、適宜設計変更可能
である。例えば、押圧手段は、図1において想像線で示
すエアシリンダ59(付勢機構)を備えていてもよい。
このエアシリンダ59は、例えば移動台1に直接または
取付板6を介して間接的に固定されており、そのロッド
先端がスライダ5に連結または当接されている。このエ
アシリンダ59の駆動により、スライダ5ひいてはボデ
イ10をワーク面に向けて付勢する。このエアシリンダ
59を用いれば、図1に示すボデイ10,ホルダ20を
水平に倒し、ワーク面を垂直にした状態でスクライブを
行うこともできる。この場合、特許請求の範囲の第1方
向が水平方向となり、第2方向が垂直方向となる。
【0030】図7には、本発明の第2実施形態を示す。
この実施形態では、ガイド部材として、第1実施形態の
ガイド板35の代わりに2本の弾性材からなるガイドワ
イヤ39を用いている。このガイドワイヤ39も、第1
実施形態でのガイド板35と同様に、両端部が取付部3
9aとなり、中間部が橋梁部39bとなっている。取付
部39aは、真直に形成され、アタッチメント23に直
接または板材を介して間接的に取り付けられている。橋
梁部39bの側面形状およびこの橋梁部39bの左右半
分ずつを占める一対のガイド部39xの作用は、最初の
実施形態でのガイド板35と同じであるので説明を省略
する。2本のガイドワイヤ39は、図7の左右方向(第
1,第2方向と直交する第3方向)にカッタ30から離
れて配置されている。換言すれば、カッター30は、こ
の2本のガイドワイヤ39間に配置されており、その下
端が橋梁部39bからワーク100に向かって若干量突
出している。2本のガイドワイヤ39が板ガラス100
の端縁の2カ所に当たるので、安定した案内作用を行う
ことができる。また、ガイドワイヤ39の弾性により、
板ガラス100の端縁に当たった時の衝撃を少なくする
ことができる。
【0031】図8,図9は第3の実施形態を示す。この
実施形態では、ガイド部材として、剛体からなるガイド
ブロック80を用いる。図8に示すように、ガイドブロ
ック80は、四角形の平板からなる取付部81と、この
取付部81の下端に水平連結部82を介して連なる左右
一対のガイド部83を有している。上記取付部81はア
タッチメント23の背面にネジ85で固定され、この固
定状態で、上記一対のガイド部83間にカッタ30が配
置されている。上記ガイド部83の下面は傾斜をなして
おり、上記カッタ30がガイド部83の下面から僅かに
突出している点では、前述した実施形態と同じである。
【0032】図10に示す第4の実施形態は、押圧,振
動付与手段の構成が上述した実施形態とは異なってい
る。詳述すると、スクライブ装置は、移動機構によって
移動されるボデイ10Aと、このボデイ10Aに一端が
取り付けられて水平方向に延びる弾性アーム25Aと、
弾性アーム25Aの他端に取り付けられたホルダ20A
と、ホルダ20Aに固定されたカッタ30Aと、弾性ア
ーム25Aの中間部とボデイ10Aとの間に介在された
ピエゾアクチュエータ40Aとを備えている。この実施
形態では、弾性アーム25Aの弾性力でカッタ30Aが
板ガラス100に押し付けられており、この状態で、ピ
エゾアクチュエータ40Aの振動が、弾性アーム25
A,ホルダ20Aを介して、カッタ30Aに伝わるよう
になっている。したがって、弾性アーム25Aとピエゾ
アクチュエータ40Aとで、押圧,振動付与手段が構成
されている。ホルダ20Aには、前述した実施形態と同
様のガイド板35またはガイドワイヤ39,ガイドブロ
ック80が取り付けられている。
【0033】ガイド部材は、図4におけるガイド板35
の左半分だけ、すなわち1つの取付部35aと、1つの
ガイド部35xだけで構成してもよい。同様に、ガイド
ワイヤ39の半分だけで構成してもよい。さらに、単一
のガイド部83を有するガイドブロック80を用いても
よい。ガイド部は、直線的に延び、ワーク面に対して傾
斜が一定であってもよい。さらに、ガイド部材はホルダ
と一体であってもよい。
【0034】また、上記実施形態において、ボデイ10
を支持する支持台1を水平移動させずに所定位置に固定
し、移動機構2を設置台60に連結して、この設置台6
0に設置された板ガラス100を移動させることによ
り、カッタ30を板ガラス100に対して相対的に移動
させてもよい。上記の実施の形態においては、錐形部3
2aを有するカッタ30を用いているが、図11に示す
ような円盤玉状のカッタ90を用いてもよい。この場
合、カッタ90の周縁の一部が、ワークに当たる尖った
先端として提供される。弾性部材として、ボール25の
代わりに、重ねられた多数の皿バネ等を用いてもよい。
ワークとしては、板ガラスに限らず、セラミック製の
板,シリコンウエハー等であってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、カッタをワーク面に押し付けながら振動を付与
することにより、刻線をワークに深く形成することがで
き、しかも水平クラックの発生を防止することができる
という効果が得られる。しかも、カッタをワークに対し
て相対的に移動させて、ワーク面の端縁に到達させる際
に、ガイド部材のガイド部の案内作用により、確実にカ
ッタをワーク面の端縁に到達させることができ、位置決
め作業が不要になるので作業効率を高めることができ
る。請求項2の発明によれば、カッタのガイド部からの
突出量がカッタの錐形部の軸方向長さより小さいので、
カッタがワークの端縁に当たってから、カッタの先端を
簡単にワーク面に載せることができる。請求項3の発明
によれば、ガイド部材が弾性材からなるので、ワークに
当たる時の衝撃を緩和することができる。請求項4の発
明によれば、ガイド部の傾斜が、ワークに最初に当たる
部位では比較的大きいが、徐々に緩やかになり、カッタ
の近傍でほぼ水平となるから、カッタをワークに円滑に
案内することができる。請求項5の発明によれば、ガイ
ド部材がホルダに取り付けられる一対の取付部と、ホル
ダから浮いた橋梁部により構成するので、安定してホル
ダに取り付けることができる。また、左右一対のガイド
部材を有しているので、カッタの相対的移動方向が逆に
なってもガイド機能を果たすことができる。請求項6の
発明によれば、ガイド部材を板バネにより構成するの
で、安定した案内作用を行うことができるとともに、ワ
ークに当たる時の衝撃を緩和することができる。また、
ガイド部材の中央の穴にカッタを入り込ませるので、カ
ッタとの干渉を確実に防ぐことができる。請求項7の発
明によれば、ガイド部材をワイヤにより構成するので、
構造を簡略化することができるとともに、ワークに当た
る時の衝撃を緩和することができる。請求項8の発明に
よれば、2本のワイヤを用いることにより、安定した案
内作用を得ることができる。請求項9の発明によれば、
ガイド部材を剛体により構成するので耐久性を向上させ
ることができる。請求項10の発明によれば、左右一対
のガイド部材を有しているので、カッタの相対的移動方
向が逆になってもガイド機能を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態をなすスクライブ装置
の縦断面図である。
【図2】同スクライブ装置の正面図である。
【図3】同スクライブ装置の下端部すなわちカッタとガ
イド板の底面図である。
【図4】(A),(B)はカッタを板ガラスの端縁まで
案内する過程を順を追って示す拡大断面図である。
【図5】カッタと、ガイド板と、刻線を形成された板ガ
ラスとを示す拡大断面図である。
【図6】カッタの板ガラスに対する押圧力を示す図であ
る。
【図7】ガイド部材の第2の実施形態を示す図5相当図
である。
【図8】ガイド部材の第3の実施形態を示すもので、
(A)は正面図,(B)は縦断面図、(C)は底面図で
ある。
【図9】上記第3実施形態のガイド部材をアタッチメン
トに取り付けた状態を示すものであり、(A)は正面
図,(B)は縦断面図、(C)は底面図である。
【図10】本発明に係わるスクライブ装置の他の実施形
態を示す概略正面図である。
【図11】従来のスクライブ装置を示す図であって、
(A)は正面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
2 移動機構 3 スライド支持機構(押し付け手段) 20 ホルダ 30 カッタ 32a 錐形部 35 ガイド板(ガイド部材) 39 ガイドワイヤ(ガイド部材) 35a,39a 取付部 35b,39b 橋梁部 35x,39x ガイド部 40 ピエゾアクチュエータ(振動アクチュエータ) 59 エアシリンダ(押圧手段) 80 ガイドブロック(ガイド部材) 81 取付部 83 ガイド部 100 板ガラス(ワーク) 105 刻線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)尖った先端を有し、その先端をワー
    ク面に向けるカッタと、(ロ)上記カッタを保持するホ
    ルダと、(ハ)上記ホルダを介して、ワーク面に直交す
    る第1方向に、ワーク面への押し付け力と振動を上記カ
    ッタに付与する押圧,振動付与手段と、(ニ)上記ホル
    ダをワーク面に沿う第2方向に相対的に移動させること
    により、上記カッタをワーク面に対して同方向に相対的
    に移動させる移動機構と、(ホ)上記ホルダに設けられ
    たガイド部材とを備え、このガイド部材は、上記カッタ
    の先端近傍から上記第2方向に遠ざかるように延びると
    ともに上記第2方向に対して傾斜するガイド部を有し、
    上記カッタの先端は、このガイド部よりワークに向かっ
    て突出していることを特徴とするスクライブ装置。
  2. 【請求項2】 上記カッタのワークを向く先端部が錐形
    部をなし、上記カッタのガイド部からの突出量が、この
    錐形部の軸方向長さより小さいことを特徴とする請求項
    1に記載のスクライブ装置。
  3. 【請求項3】 上記ガイド部材が弾性材によって形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のスクライブ
    装置。
  4. 【請求項4】 上記ガイド部は、上記カッタの先端近傍
    でワーク面とほぼ平行をなし、上記カッタから離れるに
    したがって傾斜が徐々に大きくなることを特徴とする請
    求項1に記載のスクライブ装置。
  5. 【請求項5】 上記ガイド部材は、その両端部が上記ホ
    ルダの上記第2方向に対峙する両側面に固定される取付
    部となり、中間部がホルダから浮いた橋梁部となり、こ
    の橋梁部は、第1,第2方向と直交する第3方向から見
    た時にワークに向かって凸となっており、この橋梁部の
    左右半分ずつが上記ガイド部として提供されることを特
    徴とする請求項1に記載のスクライブ装置。
  6. 【請求項6】 上記ガイド部材は板バネからなり、その
    橋梁部の中央にカッタが入り込む穴が形成されているこ
    とを特徴とする請求項5に記載のスクライブ装置。
  7. 【請求項7】 上記ガイド部材はワイヤからなり、この
    ワイヤは上記カッタから、上記第3方向に離れて配置さ
    れていることを特徴とする請求項5に記載のスクライブ
    装置。
  8. 【請求項8】 上記ワイヤが上記第3方向に離れて2本
    装備されており、2本のワイヤ間に上記カッタが配置さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載のスクライブ
    装置。
  9. 【請求項9】 上記ガイド部材は剛体からなり、ホルダ
    への取付部と、上記ガイド部とを有することを特徴とす
    る請求項1に記載のスクライブ装置。
  10. 【請求項10】 上記ガイド部が互いに離れて左右一対
    配置され、これらガイド部間に上記カッタが配置されて
    いることを特徴とする請求項9に記載のスクライブ装
    置。
JP10196898A 1997-09-25 1998-03-30 スクライブ装置 Withdrawn JPH11157862A (ja)

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JP9-278055 1997-09-25
JP27805597 1997-09-25
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