JPH11155593A - 安定な試薬及び試薬の劣化防止方法 - Google Patents

安定な試薬及び試薬の劣化防止方法

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JPH11155593A
JPH11155593A JP34227897A JP34227897A JPH11155593A JP H11155593 A JPH11155593 A JP H11155593A JP 34227897 A JP34227897 A JP 34227897A JP 34227897 A JP34227897 A JP 34227897A JP H11155593 A JPH11155593 A JP H11155593A
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Hisashi Ashida
久 芦田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/16Preventing evaporation or oxidation of non-metallic liquids by applying a floating layer, e.g. of microballoons

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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開封状態であっても、試薬が劣化することな
く、その機能が保たれ、長期間安定に使用することがで
きるようにする。 【解決手段】 空気が通過せず、比重が試薬よりも小さ
く、不揮発性であり、かつ試薬中の成分とは反応を起こ
さない物質を容器中の試薬の上に載せ、試薬の上面をこ
の物質により完全に覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、開封状態において
も長期間安定に使用することができる試薬及び試薬の劣
化防止方法に関し、化学、生命科学、及び臨床検査等の
分野において特に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】試薬には、不安定なものが多く、保存中
に劣化して使用できなくなってしまうことが多々ある。
特に、臨床検査試薬の自動分析装置での使用等の試薬を
開封状態で使用せざるを得ない場合には、開封状態とす
ることにより生じる種々の要因により、試薬の劣化は著
しい。例えば、空気中の酸素が試薬に溶け込むことによ
り、試薬中の成分が酸化され、劣化してしまう。
【0003】また、空気中の二酸化炭素が試薬中に溶け
込むことにより、試薬のpHが低下し、本来の機能が果
たせなくなってしまう。これは試薬のpHがアルカリ性
域にある必要がある、臨床検査試薬のアルカリ性ホスフ
ァターゼ(ALP)活性測定試薬、アスパラギン酸アミ
ノトランスフェラーゼ(AST)活性測定試薬、アラニ
ンアミノトランスフェラーゼ(ALT)活性測定試薬、
γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(γ−GT)活性
測定試薬、乳酸脱水素酵素(LDH)活性測定試薬、コ
リンエステラーゼ(Ch−E)活性測定試薬、クレアチ
ニン測定試薬(ヤッフェ法)、硫酸亜鉛混濁試験(ZT
T)測定試薬、チモール混濁試験(TTT)測定試薬、
マグネシウム測定試薬、及びカルシウム測定試薬等にお
いて、試薬が劣化し正確な測定値が得られなくなり、問
題となっている。
【0004】ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)活
性測定試薬は、その試薬中に二酸化炭素が溶け込むこと
により、測定しようとするロイシンアミノペプチダーゼ
が二酸化炭素により阻害を受けてしまい、正確な測定が
できなくなってしまう。
【0005】また、近傍の他の試薬中の成分が気化し、
その気化した成分が試薬に溶け込むことにより、試薬が
劣化してしまうこともある。例えば、酸化酵素により生
じた過酸化水素を、4−アミノアンチピリン等の色原体
とアニリン誘導体等のカプラーとパーオキシダーゼによ
り色素に導くことにより試料中の被検物質の測定を行う
臨床検査試薬(いわゆるトリンダー試薬)において、臨
床検査試薬である血清鉄測定試薬中の還元物質が気化
し、これが近傍のトリンダー試薬に溶け込み、溶解した
還元物質がその還元能により過酸化水素を分解してしま
い、測定値に負の誤差を生じさせてしまうことが知られ
ている。
【0006】更に、試薬に防腐剤として含有させたアジ
化ナトリウムがアジ化水素として気化し、その近傍のト
リンダー試薬に溶け込み、被検物質が存在しないにもか
かわらず、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル)−3,5−ジメトキシアニリンナトリウム(HDA
OS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スル
ホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(DAO
S)、又はN−エチル−N−スルホプロピル−3,5−
ジメトキシアニリン(DAPS)等のアニリン誘導体を
発色させてしまい、測定に用いることができなくなるこ
とが知られている。
【0007】試薬を開封状態にすることにより、試薬中
の水分が蒸発し、試薬が濃縮されてしまい、試薬が劣化
することもある。
【0008】また、開封しておくことにより、空気中に
浮遊している細菌等の微生物が試薬に混入し、この微生
物の繁殖により試薬が劣化することもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のように従来の試
薬は、開封状態において、空気中の酸素や二酸化炭素が
溶け込んでしまい、これにより試薬中の成分が酸化した
り、pHが低下したり、又は測定対象物が阻害された
り、劣化して機能が損なわれるものであった。また、従
来の試薬は、還元物質やアジ化物等の近傍の試薬に含ま
れる成分が気化し、これが試薬に溶け込み、試薬を劣化
させ、機能を低下させるものであった。更に、従来の試
薬は、試薬中の水分が蒸発し濃縮されてしまったり、空
気中の微生物の混入により微生物が繁殖して、試薬が劣
化してしまうものであった。
【0010】本発明者らは、これらの問題点の解決を目
指して鋭意検討を行った結果、空気が通過せず、比重が
試薬よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性能を
低下させない物質を容器中の試薬の上に載せ、試薬の上
面をこの物質で完全に覆うことにより、空気中の酸素や
二酸化炭素が試薬に溶け込まず、また気化した近傍の試
薬に含まれる成分の溶け込みをも防ぎ、更に、試薬中の
水分の蒸発や空気中の微生物の混入を抑制することがで
きることを見い出し、開封状態においても、劣化するこ
となく、その機能が保たれ、長期間安定に使用すること
ができる試薬、及び試薬の劣化防止方法を完成するに至
った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器中の試薬
の上に、空気が通過せず、比重が試薬よりも小さく、低
揮発性であり、かつ試薬の性能を低下させない物質が載
っており、試薬の上面がこの物質により完全に覆われて
いる試薬である。また、本発明の試薬は、被検物質の測
定試薬であることが好適である。更に、本発明の試薬に
おいては、前記物質が流動パラフィン、シリコンオイ
ル、トルエン、ラテックス粒子、発泡スチロール、又は
比重が空気よりも大きい不活性ガスであることが好適で
ある。
【0012】また、本発明は、空気が通過せず、比重が
試薬よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性能を
低下させない物質を容器中の試薬の上に載せ、試薬の上
面をこの物質により完全に覆うことによる試薬の劣化防
止方法である。また、本発明の試薬の劣化防止方法にお
いては、試薬が被検物質の測定試薬であることが好適で
ある。更に、本発明の試薬の劣化防止方法においては、
前記物質が流動パラフィン、シリコンオイル、トルエ
ン、ラテックス粒子、発泡スチロール、又は比重が空気
よりも大きい不活性ガスであることが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、試薬の種類につ
いては特に限定はなく、広く適用することができる。な
お、開封状態に置かれることにより劣化し、機能が低下
してしまうような試薬が本発明においては好適である。
例えば、種々の影響を受けやすい測定試薬、特に正確な
測定値が求められる臨床検査試薬が好適である。
【0014】例えば、還元物質、又はアジ化ナトリウム
若しくはアジ化水素などのアジ化物等の気化した物質が
他の試薬に溶け込み、この溶け込みにより試薬を劣化さ
せ、機能を低下させる物質を含む試薬、又は前記の気化
した物質が溶け込むことにより劣化し、機能が低下して
しまう試薬が本発明においては好適である。
【0015】溶液中において他の物質を還元する能力を
有する還元物質を含む試薬としては、血清鉄測定試薬等
の測定試薬を挙げることができる。
【0016】また、この還元物質が溶け込むことにより
劣化し、機能が低下する試薬としては、酸化酵素により
生じた過酸化水素を、4−アミノアンチピリン等の色原
体とアニリン誘導体等のカプラーとパーオキシダーゼに
より色素に導くことにより試料中の被検物質の測定を行
う測定試薬(いわゆるトリンダー試薬)、この還元物質
により阻害を受ける酵素の活性測定試薬、又はこの還元
物質により阻害を受ける酵素を成分として含有する測定
試薬等を挙げることができる。
【0017】アジ化物を含む試薬としては、防腐剤など
の用途のためアジ化ナトリウムなどのアジ化物が処方さ
れている各種の測定試薬等を挙げることができる。
【0018】そして、このアジ化物が溶け込むことによ
り劣化し、機能が低下する試薬としては、N−(2−ヒ
ドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ
アニリンナトリウム(HDAOS)、N−エチル−N−
(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジ
メトキシアニリン(DAOS)、又はN−エチル−N−
スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン(DAP
S)等のアニリン誘導体を含有するトリンダー試薬等を
挙げることができる。
【0019】また、空気中の酸素や二酸化炭素が溶け込
むことにより試薬中の成分が酸化したり、pHが低下し
たり、又は測定対象物が阻害されたりして、劣化して機
能が損なわれる試薬も、本発明においては好適である。
例えば、測定の至適pHがpH7〜pH14の範囲の特
定のpH域にあり、空気中の二酸化炭素が溶け込むこと
により、試薬のpHが低下したり測定対象物が阻害を受
けたりして測定値が真の値から乖離してしまう、アルカ
リ性ホスファターゼ活性測定試薬、ロイシンアミノペプ
チダーゼ活性測定試薬、アスパラギン酸アミノトランス
フェラーゼ活性測定試薬、アラニンアミノトランスフェ
ラーゼ活性測定試薬、γ−グルタミルトランスペプチダ
ーゼ活性測定試薬、乳酸脱水素酵素活性測定試薬、コリ
ンエステラーゼ活性測定試薬、クレアチニン測定試薬
(ヤッフェ法)、硫酸亜鉛混濁試験測定試薬、チモール
混濁試験測定試薬、マグネシウム測定試薬、又はカルシ
ウム測定試薬等を挙げることができる。
【0020】更に、試薬中の水分の蒸発や空気中の微生
物の混入により、劣化し、機能が低下してしまう試薬も
本発明においては好適である。
【0021】本発明における、空気が通過せず、比重が
試薬よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性能を
低下させない物質は、このような性質を有するものであ
れば液体、固体、又は気体のいずれでもよい。なお、上
記の「空気が通過せず」とは、完全に空気の通過が妨げ
られることだけではなく、空気の通過速度が遅くなり通
過する空気の量が相当量減少することをも意味する。
【0022】液体である前記物質としては、流動パラフ
ィン、シリコンオイル、又はトルエン等を挙げることが
できる。
【0023】固体である前記物質としては、ラテックス
粒子、又は粒子状若しくは平面状の発泡スチロール等を
挙げることができる。
【0024】気体である前記物質としては、比重が空気
よりも大きい不活性ガス等を挙げることができる。
【0025】試薬を収納する容器については、特に制限
があるものではないので使用目的等に応じて適宜選択し
て用いればよい。
【0026】容器中の試薬の上に、空気が通過せず、比
重が試薬よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性
能を低下させない物質を載せる量は、容器中の試薬の上
面を完全に覆うことができる量であればよい。
【0027】本発明においては、容器に収納されている
前記の試薬の上に、前記の空気が通過せず、比重が試薬
よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性能を低下
させない物質を載せ、容器中の試薬の上面をこの物質に
より完全に覆うことにより、試薬と、容器内又は容器外
の空気若しくは雰囲気との接触を完全に遮断し、試薬の
劣化、機能の低下を防ぐことができるものである。
【0028】臨床検査試薬において本発明を実施する場
合、この臨床検査試薬に、酵素の基質、共役酵素、補酵
素、発色剤、金属イオン若しくはこれを含む金属塩、キ
レート剤、アルブミンなどのタンパク質、糖類若しくは
高分子化合物などの安定化剤、アジ化ナトリウムなどの
防腐剤、試料中に含まれる測定妨害物質の消去剤若しく
は影響抑制剤、界面活性剤、賦形剤又は活性化剤等を適
宜必要に応じて含有させることができる。
【0029】この臨床検査試薬により測定を行う試料と
しては、例えばヒト又は動物の血液、血清、血漿、尿、
大便、精液、髄液、唾液、汗、涙、腹水、若しくは羊水
などの体液、肝臓、胃、若しくは脳などの臓器、毛髪、
皮膚、爪、筋肉、若しくは神経などの組織又は細胞等を
挙げることができる。
【0030】この臨床検査試薬により測定を行う場合、
測定は反応速度法(レート法)又は終点法(エンドポイ
ント法)のいずれによるものでも良く、測定ステップは
1ステップ法又は2ステップ法等の多ステップ法のいず
れでも良く、測定波長は紫外部、可視部、又は赤外部の
適当な波長を使用することができ、測定反応の温度は3
0℃又は37℃等測定反応が進行しかつ測定反応に係わ
る酵素等の反応成分が熱により失活しない範囲内の温度
を設定すれば良く、測定反応の開始方法は基質を加える
ことにより行う方法又は試料を加えることにより行う方
法等のいずれの方法でも良く、そして測定の手法は用手
法又は自動分析装置などの装置による方法のいずれをも
用いることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に詳
述するが、本発明はこの実施例により限定されるもので
はない。 〔実施例〕(試薬成分の気化、及び溶け込みの防止効果
の実証) アジ化ナトリウムを含む試薬、及び気化したアジ化物の
溶け込みにより発色してしまうN−(2−ヒドロキシ−
3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリンナ
トリウム(HDAOS)を含む試薬の上に、流動パラフ
ィンを載せた場合と載せない場合とで、アジ化物の気
化、溶け込みによるHDAOSを含む試薬の発色、劣化
の度合いを確かめた。
【0032】(1)試薬の調製 非重層アジ化ナトリウム含有試薬の調製 下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水
に溶解し、pHを5.2(20℃)に調整して、アジ化
ナトリウム含有試薬を調製した。
【0033】 試薬成分 濃 度 N−(2−ヒドロキシエチルピペラジン) −N’−2−エタンスルホン酸〔HEPES〕 100mM アジ化ナトリウム 10mM
【0034】次に、このアジ化ナトリウム含有試薬の3
mLを試験管(内径13.5mm、長さ105mm)に
注入し、これを「非重層アジ化ナトリウム含有試薬」と
した。
【0035】重層アジ化ナトリウム含有試薬の調製 上記の非重層アジ化ナトリウム含有試薬の試験管に流
動パラフィンを500μL注入して、この流動パラフィ
ンにより試験管中のアジ化ナトリウム含有試薬の上面を
完全に覆ったものを「重層アジ化ナトリウム含有試薬」
とした。
【0036】非重層HDAOS含有試薬の調製 下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水
に溶解し、pHを7.0(20℃)に調整して、HDA
OS含有試薬を調製した。
【0037】 試薬成分 濃 度 N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル) −3,5−ジメトキシアニリンナトリウム〔HDAOS〕 2mM N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸〔ADA〕 30mM
【0038】次に、このHDAOS含有試薬の3mLを
試験管(内径13.5mm、長さ105mm)に注入
し、これを「非重層HDAOS含有試薬」とした。
【0039】重層HDAOS含有試薬の調製 上記の非重層HDAOS含有試薬の試験管に流動パラ
フィンを500μL注入して、この流動パラフィンによ
り試験管中のHDAOS含有試薬の上面を完全に覆った
ものを「重層HDAOS含有試薬」とした。
【0040】(2)試薬の保存 上記(1)で調製した非重層アジ化ナトリウム含有試
薬、重層アジ化ナトリウム含有試薬、非重層HDAOS
試薬及び重層HDAOS試薬を、下記の4種類の組み合
わせでビニール袋(120mm×84mm;チャック付
き)に入れ、チャックを閉めて密封し、5℃の冷蔵庫に
て1週間保存した。
【0041】a) 非重層アジ化ナトリウム含有試薬
及び 非重層HDAOS試薬 b) 非重層アジ化ナトリウム含有試薬 及び 重層
HDAOS試薬 c) 重層アジ化ナトリウム含有試薬 及び 非重層
HDAOS試薬 d) 重層アジ化ナトリウム含有試薬 及び 重層
HDAOS試薬
【0042】なお、上記(1)のの非重層アジ化ナト
リウム含有試薬、及びの非重層HDAOS試薬をそれ
ぞれ密栓し、上記と同様にビニール袋に入れ、チャック
を閉めて密封し、5℃の冷蔵庫にて1週間保存したもの
を対照とした。
【0043】また、上記b)の場合の保存時の模式図を
図1に示した。
【0044】(3)保存した試薬の発色の測定 非重層アジ化ナトリウム含有試薬又は重層アジ化ナトリ
ウム含有試薬とともに1週間保存した、非重層HDAO
S試薬又は重層HDAOS試薬を、純水で10倍希釈
し、これの730nm、600nm、及び500nmに
おける吸光度を分光光度計で測定した。
【0045】(4)測定結果 保存した試薬の発色を示す吸光度の測定結果を表1に示
した。
【0046】
【表1】
【0047】この表より、アジ化ナトリウム含有試薬及
びHDAOS含有試薬のいずれにも流動パラフィンを載
せていない場合は顕著に発色しているのに対して、アジ
化ナトリウム含有試薬若しくはHDAOS含有試薬のど
ちらか一方又は両方に流動パラフィンを載せている場合
は、全く発色していないことが分かる。このことより、
流動パラフィン等の、空気が通過せず、比重が試薬より
も小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性能を低下させ
ない物質を、試薬の上面が完全に覆われるように載せる
ことにより、試薬中の成分の気化、及びその気化した物
質の他の試薬への溶け込みを完全に防止することがで
き、気化物質による試薬の劣化、機能の低下を防げるこ
とが確かめられた。
【0048】
【発明の効果】本発明の試薬及び試薬の劣化防止方法
は、空気中の酸素や二酸化炭素が試薬に溶け込むのを防
止し、また気化した近傍の試薬に含まれる成分の溶け込
みをも防ぎ、更に、試薬中の水分の蒸発や空気中の微生
物の混入を抑制することができ、よって、開封状態にお
いても試薬が劣化することなく、その機能が保たれ、長
期間安定に使用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】非重層アジ化ナトリウム含有試薬と重層HDA
OS試薬を組み合わせて保存した時の模式図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器中の試薬の上に、空気が通過せず、比
    重が試薬よりも小さく、低揮発性であり、かつ試薬の性
    能を低下させない物質が載っており、試薬の上面がこの
    物質により完全に覆われている試薬。
  2. 【請求項2】試薬が被検物質の測定試薬である、請求項
    1記載の試薬。
  3. 【請求項3】物質が流動パラフィン、シリコンオイル、
    トルエン、ラテックス粒子、発泡スチロール、又は比重
    が空気よりも大きい不活性ガスである、請求項1又は請
    求項2記載の試薬。
  4. 【請求項4】空気が通過せず、比重が試薬よりも小さ
    く、低揮発性であり、かつ試薬の性能を低下させない物
    質を容器中の試薬の上に載せ、試薬の上面をこの物質に
    より完全に覆うことによる試薬の劣化防止方法。
  5. 【請求項5】試薬が被検物質の測定試薬である、請求項
    4記載の試薬の劣化防止方法。
  6. 【請求項6】物質が流動パラフィン、シリコンオイル、
    トルエン、ラテックス粒子、発泡スチロール、又は比重
    が空気よりも大きい不活性ガスである、請求項4又は請
    求項5記載の試薬の劣化防止方法。 【0001】
JP34227897A 1997-11-26 1997-11-26 安定な試薬及び試薬の劣化防止方法 Withdrawn JPH11155593A (ja)

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