JPH11154638A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH11154638A
JPH11154638A JP9319833A JP31983397A JPH11154638A JP H11154638 A JPH11154638 A JP H11154638A JP 9319833 A JP9319833 A JP 9319833A JP 31983397 A JP31983397 A JP 31983397A JP H11154638 A JPH11154638 A JP H11154638A
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JP
Japan
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film
resist
antireflection film
phenolic resin
antireflection
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JP9319833A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Sato
康彦 佐藤
Kiyonobu Onishi
廉伸 大西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェノール系樹脂を高温加熱した際に反射防
止膜中に空乏が発生するのを防止し、反射防止膜上に良
好なプロファイルのレジストパターンを形成することを
可能とするパターン形成方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 被加工膜上に、フェノール系樹脂と、埋
め込み剤またはフェノール系樹脂に対し可塑剤として作
用する化合物を含有する反射防止膜を形成する工程と、
前記反射防止膜を加熱して、前記反射防止膜を緻密化す
る工程と、前記緻密化した反射防止膜上にレジストパタ
ーンを形成する工程とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成方法
に係り、特に、半導体装置の製造工程における、反射防
止膜を用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体素子の製造プロセスは、
シリコンウェハー上に複数の物質を堆積して薄膜を形成
し、この薄膜を所望のパターンにパターニングする工程
を多く具備している。このパターニング工程は、シリコ
ンウェハー上に形成された絶縁体、導体、半導体等の薄
膜上にレジストをスピンコーテング法等により塗布し、
次いで、このレジストを選択的に露光した後、現像工程
を経てレジストパターンを形成し、さらにこのレジスト
パターンをエッチングマスクとして用いて、上記薄膜を
エッチングすることにより、微細な配線や開孔等を所望
のパターンに加工するものである。
【0003】このようなパターニング工程では、高精度
にレジストパターン寸法を制御することが重要である
が、基板の露光光に対する反射率が高い場合、レジス
ト、或は被加工膜中に露光光の定在波が生じるため、レ
ジスト膜厚のわずかなバラツキがパターン寸法に影響
し、高精度が得られないという問題が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる反射防止膜とし
ては、平成6年春季応用物理学会予稿集p.568等で
開示されているように、簡易なスピンコーテング法で成
膜をすることができ、かつ露光波長に対する吸収係数が
高く、反射防止能が高いことから、フェノール系樹脂を
高温で加熱して熱酸化した膜が用いられることが多い。
しかしながら、高温加熱時に樹脂の架橋も進行するた
め、膜中に多くの空乏が生じてしまう。
【0005】そのため、酸触媒反応を利用した化学増幅
型レジストを用いた場合、酸が前記空乏にトラップされ
て失括し、酸触媒反応がレジストと反射防止膜との界面
で十分に進行せず、レジストプロファイルに裾引きや食
われが生じるという問題が生じる。
【0006】本発明は、このような事情の下になされ、
フェノール系樹脂を高温加熱した際に反射防止膜中に空
乏が発生するのを防止し、反射防止膜上に良好なプロフ
ァイルのレジストパターンを形成することを可能とする
パターン形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明(請求項1)は、被加工膜上にフェノール系
樹脂と埋め込み剤を含有する反射防止膜を形成する工程
と、前記反射防止膜を加熱して前記埋め込み剤を溶融さ
せ、前記反射防止膜を緻密化する工程と、前記緻密化し
た反射防止膜上にレジストパターンを形成する工程とを
具備することを特徴とするパターン形成方法を提供す
る。
【0008】本発明(請求項2)は、上述のパターン形
成方法(請求項1)において、前記埋め込み剤のガラス
転移温度が前記加熱温度以下であることを特徴とする。
【0009】本発明(請求項3)は、被加工膜上に、フ
ェノール系樹脂とこのフェノール系樹脂に対し可塑剤と
して作用する化合物を含有する反射防止膜を形成する工
程と、前記反射防止膜を加熱する工程と、前記加熱した
反射防止膜上にレジストパターンを形成する工程とを具
備するパターン形成方法を提供する。
【0010】本発明(請求項4)は、上述のパターン形
成方法(請求項1、2、3)において、前記フェノール
系樹脂が熱酸化されるように前記反射防止膜の加熱を行
なうことを特徴とする。
【0011】本発明(請求項5)は、フェノール系樹
脂、および埋め込み剤を含有する反射防止膜形成用溶液
を提供する。
【0012】本発明(請求項6)は、フェノール系樹
脂、およびこのフェノール系樹脂に対し可塑剤として作
用する化合物を含有する反射防止膜形成用溶液を提供す
る。
【0013】以下、本発明について、図1を参照して、
より詳細に説明する。
【0014】第1の発明に係るパターン形成方法は、被
加工膜上にフェノール系樹脂と埋め込み剤を含有する反
射防止膜を形成する工程と、前記反射防止膜を加熱して
前記埋め込み剤を溶融させ、前記反射防止膜を緻密化す
る工程と、前記緻密化した反射防止膜上にレジストパタ
ーンを形成する工程とを具備することを特徴とする。
【0015】第1の発明に係るパターン形成方法におい
て、被加工膜としては、シリコン基板、配線材料、電極
材料、ポリイミド、SOG等の有機系材料を含む絶縁
膜、或はブランクマスク材等が挙げられる。
【0016】第1の発明に係るパターン形成方法におい
て、第1の工程は、被加工膜上に反射防止膜を形成する
工程である。まず、図1(a)に示すように、フェノー
ル系樹脂、及び埋めこみ剤を含有する反射防止膜の溶液
材料を、スピンコーテング法、或は浸透法等により、被
加工膜1上に塗布し、反射防止膜2を形成する。
【0017】次いで、図1(b)に示すように、反射防
止膜2を加熱し、フェノール系樹脂に酸化反応を起こさ
せ、露光光に対する吸収性を持たせる。加熱温度は、好
ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上が
よい。その理由は、150℃未満では、フェノール系樹
脂の酸化の進行が不十分であり、反射防止膜に必要な露
光光に対する吸収性が得られないためである。また、前
記埋めこみ剤のガラス転移温度以上で加熱することが好
ましい。なお、図1(b)において、参照符号3は、熱
線を示す。
【0018】このように、加熱により、フェノール系樹
脂の架橋反応が進んで反射防止膜2中に生じた空乏を、
埋めこみ剤が溶融することで埋めこみ、反射防止膜2を
緻密な膜とすることができる。
【0019】ここで、反射防止膜の溶液材料の作成方法
について詳述する。
【0020】フェノール系樹脂としては、例えば下記式
(1)に示す構造を繰り返し単位とするノボラック系樹
脂、および下記式(2)に示す構造を繰り返し単位とす
るポリビニルフェノール樹脂を挙げることができる。更
に、本発明では、下記式3−1〜3−9に示すような多
環系フェノール化合物を繰り返し単位に有する樹脂も好
適に使用することが出来る。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】このような構造を有するフェノール系樹脂
として、例えば下記式4−1〜4−26に示す樹脂を挙
げることができる。また、シロキサンの側鎖にフェニル
基が結合したポリシロキサン、ポリシランの側鎖にフェ
ニル基が結合したポリシランも好適に使用することが出
来る。このようなポリシロキサンとして下記式4−27
〜4−47に示すものを、ポリシランとして下記式4−
48〜4−52に示すものを挙げることが出来る。
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】フェノール系樹脂の重量平均分子量は、2
00〜1,000,000が好ましい。その理由は、2
00未満では反射防止膜がレジスト溶媒に溶解し易く、
1,000,000を越えると、ウェハー面内で膜厚の
均一性の良い塗膜を得ることが困難になるためである。
【0032】上記化学式において、R1 は水素原子、ま
たは炭素数1〜8のアルキル基を表し、R2 は、結合、
または炭素数1〜8のアルキル基を表す。なお、OH、
1およびR2 は、多環化合物に置換している場合、い
ずれの環に置換していてもよい。また、n、mは、正の
整数を示す。
【0033】埋め込み剤としては、フェノール系樹脂を
充分な反射防止能をもつまで熱酸化することが可能な加
熱温度より低いガラス転移温度を有する化合物が望まし
い。このような化合物およびそのガラス転移温度を下記
表1〜表4に示す。また、下記式5−1〜5−114に
記載した構造をもつポリシラン、下記式6−1〜6−1
1に記載した構造をもつポリシロキサンを埋め込み剤と
して用いてもよい。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】
【化20】
【0049】
【化21】
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】
【化24】
【0053】
【化25】
【0054】上記化学式において、n、mは、正の整数
を示す。
【0055】フェノール系樹脂の含有量は、溶液材料の
固形分を100重量%とすると、10〜99重量%が好
ましい。その理由は、10重量%未満では露光光に対し
て吸収性が高く反射防止能の高い膜を得ることが困難に
なり、99重量%を越えると加熱により生じた反射防止
膜中の空乏の量が多くなり、緻密な膜を形成することが
困難になるためである。
【0056】また、埋め込み剤の含有量は、溶液材料の
固形分を100重量%とすると、1〜90重量%が好ま
しい。その理由は、1重量%未満では緻密な膜を形成す
ることが困難になり、90重量%を越えると反射防止能
の高い膜を得ることが困難になるためである。
【0057】これらフェノール系樹脂及び埋め込み剤を
有機溶剤に溶解し、反射防止膜の溶液材料を調製する。
フェノール系樹脂としては複数の化合物を混合してもよ
く、埋め込み剤についても複数種を混合してもよい。
【0058】フェノール系樹脂及び埋め込み剤を溶解す
る有機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン系溶媒、メチルセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、エチルセロソルブアセーテート、ブチルセロ
ソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、乳酸エチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、γ−ブチル
ラクトン等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を挙げ
ることができる。
【0059】これらの有機溶剤は、単独で使用しても、
混合物の形で使用してもよい。また、これらにキシレ
ン、トルエン叉はイソプロピルアルコール等の脂肪族ア
ルコールを適量含んでいてもよい。更に必要に応じて、
貯蔵安定性をはかるための熱重合防止剤、基板等の密着
性を向上させるための密着性向上剤、紫外光を吸収する
染料等を添加してもよい。
【0060】次に、第2の工程は、反射防止膜上にレジ
ストパターンを形成する工程である。
【0061】まず、図1(c)に示すように、反射防止
膜2上にレジスト溶液をスピンコーテング法により塗布
した後、ホットプレート、オーブンなどを用いて加熱を
行い、レジスト膜4を形成する。レジストの種類として
は、可視光、紫外光など露光によりパターニング可能な
組成物であれば、特に限定はされない。また、これらの
レジストは、目的に応じて、ポジ型またはネガ型を選択
して使用することができる。
【0062】具体的には、ポジ型のレジストとしては、
例えば、ナフトキノンジアジドとノボラック樹脂とから
なるレジスト(IX−770、日本合成ゴム社製)、t
−BOCで保護したポリビニルフェノール系樹脂とオニ
ウム塩とからなる化学増幅型レジスト(APEX−E、
シップレー社製)などが挙げられる。また、ネガ型のレ
ジストとしては、例えば、ポリビニルフェノールとメラ
ミン樹脂および光酸発生剤からなる化学増幅型レジスト
(SNR200、シップレー社製)、ポリビリルフェノ
ールとビスアジド化合物とからなるレジスト(RD−2
000D、日立化成社製)などが挙げられるが、これら
に限定されることはない。
【0063】次に、図1(d)に示すように、所望のパ
ターンをもったマスクを通して露光光7である可視光、
紫外光をレジストに対して照射する。紫外光を照射する
ための光源としては、水銀灯、XeF(波長=351n
m)、XeCl(波長=308nm)、KrF(波長=
248nm)、KrCl(波長=222nm)、ArF
(波長=193nm)、F2(波長=151nm)等の
エキシマレーザーを挙げることができる。
【0064】露光後のレジストは、必要に応じて、ホッ
トプレート、オーブンなどを用いて加熱を行った後、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の有機
アルカリ水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
の無機アルカリ水溶液、キシレン、アセトン等の有機溶
媒を用いて現像処理が施されて、ポジ型のレジストを用
いた場合は露光部5が除去され、その結果、図1(e)
に示すように、未露光部6からなるレジストパターン8
が形成される。ネガ型のレジストを用いた場合は、未露
光部5が除去され、露光部6からなるレジストパターン
が形成される。
【0065】以上のように、第1の発明に係るパターン
形成方法によれば、フェノール系樹脂を加熱した際にこ
れらの樹脂が架橋して膜中にできた空乏を、埋めこみ剤
が溶融することで埋め込み、それによって緻密な反射防
止膜を得ることができる。その結果、化学増幅型レジス
トの酸発生剤から発生した酸が、反射防止膜中で失括す
ることはなく、反射防止膜との界面で食われや裾引きが
ないレジストパターンを得ることができる。
【0066】第2の発明に係るパターン形成方法は、被
加工膜上に、フェノール系樹脂とこのフェノール系樹脂
に対し可塑剤として作用する化合物を含有する反射防止
膜を形成する工程と、前記反射防止膜を加熱する工程
と、前記加熱した反射防止膜上にレジストパターンを形
成する工程とを具備することを特徴とする。
【0067】第2の発明に係るパターン形成方法におい
て、被加工膜としてはシリコン基板、配線材料、電極材
料、ポリイミド、SOG等の有機系材料を含む絶縁膜、
或はブランクマスク材等が挙げられる。
【0068】第2の発明に係るパターン形成方法におい
て、第1の工程は、被加工膜上に反射防止膜を形成する
工程である。まず、図1(a)に示すように、フェノー
ル系樹脂及びこれらの樹脂に対して可塑剤として作用す
る化合物を含有する反射防止膜の溶液材料を、スピンコ
ーテング法、或は浸透法等により、被加工膜1上に塗布
し、反射防止膜2を形成する。
【0069】次いで、図1(b)に示すように、反射防
止膜2を加熱し、フェノール系樹脂に酸化反応を起こさ
せ、露光光に対する吸収性を持たせる。加熱温度は、好
ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上が
よい。その理由は、150℃未満では、フェノール系樹
脂の酸化の進行が不十分であり、反射防止膜に必要な露
光光に対する吸収性が得られないためである。
【0070】このように、加熱後のフェノール系樹脂に
対して可塑剤として作用する化合物を反射防止膜が含有
するため、フェノール系樹脂の架橋反応が進んでも、膜
中に空乏が発生することなく、反射防止膜を緻密な膜と
することができる。
【0071】ここで、反射防止膜の溶液材料の作成方法
について詳述する。
【0072】フェノール系樹脂としては、上述した、第
1の発明で用いたフェノール系樹脂を用いることが出来
る。フェノール系樹脂の重量平均分子量は、200〜
1,000,000が好ましい。その理由は、200未
満では反射防止膜がレジスト溶媒に溶解しやすくなり、
1,000,000を越えると、ウェハー面内で膜厚の
均一性の良い塗膜を得ることが困難になるためである。
【0073】これらのフェノール系樹脂に対して可塑剤
として作用する化合物としては、例えば、下記式に記載
した化合物を挙げることができる。
【0074】
【化26】
【0075】
【化27】
【0076】
【化28】
【0077】
【化29】
【0078】
【化30】
【0079】
【化31】
【0080】
【化32】
【0081】
【化33】
【0082】
【化34】
【0083】
【化35】
【0084】
【化36】
【0085】
【化37】
【0086】フェノール系樹脂の含有量は、溶液材料の
固形分を100重量%とすると、10〜99重量%が好
ましい。その理由は、10重量%未満では露光光に対し
て吸収性の高く反射防止能の高い膜を得ることが困難に
なり、99重量%を越えると加熱により生じた反射防止
膜中の空乏の量が多くなり、緻密な膜を形成することが
困難になるためである。
【0087】また、可塑剤の含有量は、溶液材料の固形
分を100重量%とすると、1〜90重量%が好まし
い。その理由は、1重量%未満では緻密な膜を形成する
ことが困難になり、90重量%を越えると反射防止能の
高い膜を得ることが困難になるためである。
【0088】これらフェノール系樹脂、及び可塑剤を有
機溶剤に溶解し、反射防止膜の溶液材料を調製する。フ
ェノール系樹脂は、少なくとも一種類の上述のフェノー
ル系樹脂が含まれていればよく、可塑剤に関しても、少
なくとも一種類の上述の可塑剤が含まれていればよい。
【0089】フェノール系樹脂及び可塑剤を溶解する有
機溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ン系溶媒、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、エチルセロソルブアセーテート、ブチルセロソル
ブアセーテート等のセロソルブ系溶媒、乳酸エチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、γ−ブチルラ
クトン等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を挙げる
ことができる。
【0090】これらの有機溶剤は、単独で使用しても、
混合物の形で使用してもよい。また、これらにキシレ
ン、トルエン叉はイソプロピルアルコール等の脂肪族ア
ルコールを適量含んでいてもよい。更に必要に応じて、
貯蔵安定性をはかるための熱重合防止剤、基板等の密着
性を向上させるための密着性向上剤、紫外光を吸収する
染料等を添加してもよい。
【0091】次に、第2の工程は、反射防止膜上にレジ
ストパターンを形成する工程であるが、第1の発明につ
いて既に説明した第2の工程と同様であるので、その説
明は省略する。
【0092】以上のように、第2の発明に係るパターン
形成方法によれば、加熱したフェノール系樹脂に対して
可塑剤として作用する添加剤を反射防止膜が含有するた
め、フェノール系樹脂の架橋反応が進んでも、膜中に空
乏が発生することがなく、緻密な反射防止膜を得ること
ができる。その結果、化学増幅型レジストの酸発生剤か
ら発生した酸が、反射防止膜中で失括することはなく、
反射防止膜との界面で食われや裾引きがないレジストパ
ターンを得ることができる。
【0093】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態として
の種々の実施例を示し、本発明について、より具体的に
説明する 実施例1 下記表5〜表7に示すように、フェノール系樹脂10
g、埋め込み剤0.5gを乳酸エチル99.5gに溶解
して、反射防止膜の溶液材料(1)〜(41)を作成し
た。次いで、各溶液材料を被加工膜である膜厚500n
mのTEOS酸化膜上にスピンコーテング法で塗布し、
空気中でホットプレートを用いて、表5〜7に記載の温
度で3分間加熱した。加熱処理後の反射防止膜の膜厚は
100nmである。また、分光エリプソで測定した波長
248nmでの複素屈折率の値を同様に表5〜表7に示
す。
【0094】
【表5】
【0095】
【表6】
【0096】
【表7】
【0097】次に、抑止剤樹脂として水酸基の30%が
ターシャリブトキカルボニル基で置換された重量平均分
子量10,000のポリビニルフェノール系樹脂10
g、酸発生剤としてスルフォンイミド0.1gを溶媒で
ある乳酸エチル89.9gに溶解して、レジストの溶液
材料を作成した。そして、このレジスト溶液材料を各反
射防止膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレ
ートを用いて110℃で90秒間加熱した。この時のレ
ジストの膜厚は500nmである。
【0098】続いて、KrFエキシマレーザー光を光源
とする縮小光学型ステッパー(NA=0.5、σ=0.
5)を用いて、レジスト膜にパターン露光を行なった
後、ホットプレートを用いて110℃で90秒間加熱し
た。さらに、0.21規定のTMAH現像液を用いて現
像処理を行い、0.18μmラインアンドスペースパタ
ーンを形成した。
【0099】このようにして形成されたレジストパター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、図1(e)に示すように、反射防止膜との界面で裾
引きはなく、垂直なプロファイルが得られた。
【0100】また、溶液材料(1)を用いて得た反射防
止膜について、TEOS酸化膜の膜厚を500nmで固
定し、レジスト膜厚を450〜550nmの範囲で変化
させて、レジスト膜厚に対するレジストパターン寸法を
測定した。その結果を図2に示す。また、レジストの膜
厚を500nmで固定し、TEOS酸化膜の膜厚を45
0〜550nmの範囲で変化させて、TEOS酸化膜の
膜厚に対するレジストパターン寸法を測定した。その結
果を図3に示す。
【0101】レジスト膜中、TEOS酸化膜中で発生す
る多重反射による寸法変動量をそれぞれ図のように定義
すると、レジスト膜中で発生する多重反射による寸法変
動量が0.015μmで、TEOS酸化膜中で発生する
多重反射による寸法変動量が0.010μmであり、許
容範囲内である0.018μm以下に収まっていること
が分かった。溶液材料(2)〜(38)を用いて得た反
射防止膜についても、同様の評価をした結果、許容範囲
内に収まっていることが分かっており、埋め込み剤を添
加しても、反射防止能に影響がないことが分かる。
【0102】比較例1 下記表8に示すように、フェノール系樹脂10gを乳酸
エチル90gに溶解して、反射防止膜の溶液材料(1)
〜(5)を作成した。そして、各溶液材料を被加工膜で
あるTEOS酸化膜上にスピンコーテング法で塗布し、
空気中でホットプレートを用いて表8に記載の温度で3
分間加熱した。加熱処理後の反射防止膜の膜厚は100
nmである。
【0103】
【表8】
【0104】次に、実施例1と同様にしてレジストパタ
ーンを形成した結果、図4(a)に示すように、レジス
トパターン9には反射防止膜2との界面で裾引きが顕著
に発生し、良好なレジストプロファイルを得ることがで
きなかった。
【0105】本比較例と上述の実施例1との比較から、
埋め込み剤を反射防止膜中に添加したことにより反射防
止膜が緻密化し、レジストから発生した酸が反射防止膜
中で失括するのを防止することができたことが分かる。
【0106】実施例2 表9〜11に示すように、フェノール系樹脂、及び埋め
込み剤を有機溶媒に溶解して反射防止膜の溶液材料
(1)〜(38)を作成した。そして、各溶液材料を被
加工膜である膜厚500nmのBPSG膜上にスピンコ
ーテング法で塗布し、空気中でホットプレートを用いて
表9〜11に記載の温度で加熱した。加熱処理後の反射
防止膜の膜厚は100nmである。また、分光エリプソ
で測定した波長193nmでの複素屈折率の値を表9〜
11に示す。
【0107】
【表9】
【0108】
【表10】
【0109】
【表11】
【0110】次に、重量平均分子量8,000の下記式
に記載の抑止剤樹脂10g、酸発生剤としてスルフォン
イミド0.2gを溶媒である乳酸エチル89.8gに溶
解して作成してレジストの溶液材料を作成した。そし
て、各反射防止膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホ
ットプレートを用いて110℃で90秒間加熱を行なっ
た。この時のレジストの膜厚は500nmである。
【0111】
【化38】
【0112】続いて、ArFエキシマレーザー光を光源
とする露光装置(NA=0.5、σ=0.5)を用いて
レジスト膜にパターン露光を行なった後、ホットプレー
トを用いて110℃で90秒間加熱を行なった。さら
に、0.21規定のTMAH現像液を用いて現像処理を
行い、0.18μmラインアンドスペースパターンを形
成した。
【0113】このようにして形成されたレジストパター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、図1(e)に示すように、反射防止膜との界面で裾
引きはなく、垂直なレジストプロファイルが得られた。
【0114】また、溶液材料(1)を用いて得た反射防
止膜について、BPSG膜の膜厚を500nmで固定
し、レジスト膜厚を450〜550nmの範囲で変化さ
せて、レジスト膜厚に対するレジストパターン寸法を測
定した。また、レジストの膜厚を500nmで固定し、
BPSG膜の膜厚を450〜550nmの範囲て変化さ
せて、レジスト膜厚に対するレジストパターン寸法を測
定した。
【0115】その結果、レジスト膜中で発生する多重反
射による寸法変動量が0.012μm、BPSG膜中で
発生する多重反射による寸法変動量が0.014μm
で、許容範囲内である0.018μm以下に収まってい
ることが分かった。
【0116】溶液材料(2)〜(38)を用いて得た反
射防止膜についても同様の評価をした結果、許容範囲内
に収まっていることが分かっており、埋め込み剤を添加
しても、反射防止能に影響がないことが分かる。
【0117】比較例2 表12に示すように、フェノール系樹脂10gを乳酸エ
チル90gに溶解して、反射防止膜の溶液材料(1)〜
(5)を作成した。そして、各溶液材料を被加工膜であ
るBPSG膜上にスピンコーテング法で塗布し、空気中
でホットプレートを用いて表12に記載の温度で3分間
加熱した。加熱処理後の反射防止膜の膜厚は100nm
である。
【0118】
【表12】
【0119】次に、実施例2と同様にしてレジストパタ
ーンを形成した結果、図4(a)に示すように、レジス
トパターン9には、反射防止膜2との界面で裾引きが顕
著に発生し、良好なレジストプロファイルを得ることが
できなかった。
【0120】本比較例と上述の実施例2との比較から、
埋めこみ剤を反射防止膜中に添加したことにより反射防
止膜が緻密化し、レジストから発生した酸が反射防止膜
中で失括するのを防止することができたことが分かる。
【0121】実施例3 表13〜17に示すように、フェノール系樹脂10g、
及び可塑剤0.8gを乳酸エチル89.2gに溶解し
て、反射防止膜の溶液材料(1)〜(66)を作成し
た。そして、各溶液材料を被加工膜である膜厚500n
mのSiN膜上にスピンコーテング法で塗布し、空気中
でホットプレートを用いて、表13〜17に記載の温度
で3分間加熱した。加熱処理後の反射防止膜の膜厚は1
00nmである。また、分光エリプソで測定した波長2
48nmでの複素屈折率の値を同様に表13〜17に示
す。
【0122】
【表13】
【0123】
【表14】
【0124】
【表15】
【0125】
【表16】
【0126】
【表17】
【0127】次に、実施例1と同様にして、反射防止膜
上にレジストパターンを形成した。このようにして形成
されたレジストパターンのプロファイルを走査型電子顕
微鏡で観察したところ、図1(e)に示すように、反射
防止膜との界面で裾引きはなく、垂直なレジストプロフ
ァイルが得られた。
【0128】これは、比較例1との比較から、本実施例
に係る反射防止膜は可塑剤を含むため、フェノール系樹
脂を加熱しても反射防止膜中に空乏ができず、緻密な膜
が得られたためと考えられる。また、溶液材料(1)を
用いて得た反射防止膜について、SiN膜の膜厚を50
0nmで固定し、レジスト膜厚を450〜550nmの
範囲で変化させて、レジスト膜厚に対するレジストパタ
ーン寸法を測定した。また、レジストの膜厚を500n
mで固定し、SiN膜の膜厚を450〜550nmの範
囲で変化させて、レジスト膜厚に対するレジストパター
ン寸法を測定した。
【0129】その結果、レジスト膜中で発生する多重反
射による寸法変動量が0.013μmで、SiN膜中で
発生する多重反射による寸法変動量が0.014μmで
あり、許容範囲内である0.018μm以下に収まって
いることが分かっており、埋め込み剤を添加しても、反
射防止能に影響がないことが分かる。
【0130】溶液材料(2)〜(66)を用いて得た反
射防止膜についても同様の評価をした結果、表13〜1
7に示すように、いずれも許容範囲内に収まっているこ
とが分かっており、埋め込み剤を添加しても、反射防止
能に影響がないことが分かる。
【0131】実施例4 表18〜22に示すように、フェノール系樹脂10g、
及び可塑剤0.3gを乳酸エチル89.7gに溶解し
て、反射防止膜の溶液材料(1)〜(66)を作成し
た。そして、各溶液材料を被加工膜である膜厚500n
mのTEOS酸化膜上にスピンコーテング法で塗布し、
空気中でホットプレートを用いて、表18〜22に記載
の温度で3分間加熱した。加熱処理後の反射防止膜の膜
厚は100nmである。また、分光エリプソで測定した
波長193nmでの複素屈折率の値を表18〜22に示
す。
【0132】
【表18】
【0133】
【表19】
【0134】
【表20】
【0135】
【表21】
【0136】
【表22】
【0137】次に、実施例3と同様にして、反射防止膜
上にレジストパターンを形成した。このようにして形成
されたレジストパターンのプロファイルを走査型電子顕
微鏡で観察したところ、図1(c)に示すように、反射
防止膜との界面で裾引きはなく、垂直なレジストプロフ
ァイルが得られた。
【0138】これは、比較例2との比較から、本実施例
に係る反射防止膜は可塑剤を含むため、フェノール系樹
脂を加熱しても反射防止膜中に空乏ができず、緻密な膜
が得られたためと考えられる。また、溶液材料(1)を
用いて得た反射防止膜について、TEOS酸化膜の膜厚
を500nmで固定し、レジスト膜厚を450〜550
nmの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対するレジス
トパターン寸法を測定した。また、レジストの膜厚を5
00nmで固定し、TEOS酸化膜の膜厚を450〜5
50nmの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対するレ
ジストパターン寸法を測定した。
【0139】その結果、レジスト膜中に発生する多重反
射による寸法変動量が0.013μmで、TEOS酸化
膜中で発生する多重反射による寸法変動量が0.014
μmであり、許容範囲内である0.018μm以下に収
まっていることが分かっており、埋め込み剤を添加して
も、反射防止能に影響がないことが分かる。
【0140】溶液材料(2)〜(66)を用いて得た反
射防止膜についても同様の評価をした結果、表18〜2
2に示すように、いずれも許容範囲内に収まっているこ
とが分かっており、埋め込み剤を添加しても、反射防止
能に影響がないことが分かる。
【0141】実施例5 実施例1で用いた反射防止膜の溶液材料(1)を膜厚3
00nmのポリシリコン膜上にスピンコーテング法で塗
布し、次いで、ホットオープンを用いてウェハー上部か
ら220℃で10分間加熱した。加熱処理後の反射防止
膜の膜厚は100nmである。また、分光エリプソで測
定した波長248nmでのn,k値はn=1.57、k
=0.32である。
【0142】次に、実施例1と同様にして、レジストを
塗布し、加熱してレジスト膜を形成し、次いで露光し、
更に現像して、0.18μmラインアンドスペースパタ
ーンを形成した。
【0143】このようにして形成されたレジストパター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、図1(e)に示すように、反射防止膜との界面で裾
引きはなく、垂直なプロファイルが得られた。
【0144】これは、比較例1との比較から、本実施例
では、埋め込み剤を反射防止膜中に含むために、フェノ
ール系樹脂を加熱しても反射防止膜中に空乏ができず、
緻密な膜が得られたためと考えられる。
【0145】また、レジストの膜厚を450〜550n
mの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対してレジスト
パターン寸法を測定した。その結果、レジスト膜中で発
生する多重反射による寸法変動量が0.012μmであ
り、許容範囲内である0.018μm以下に収まってい
ることが分かっており、埋め込み剤を添加しても、反射
防止能に影響がないことが分かる。本実施例から、反射
防止膜の上部から加熱をおこなても、空乏のない緻密な
反射防止膜が得られることが分かる。
【0146】実施例6 実施例3で用いた反射防止膜の溶液材料(1)を膜厚3
00nmのポリシリコン膜上にスピンコーテング法で塗
布し、ホットオープンを用いてウェハー上部から反射防
止膜を220℃で10分間加熱した。加熱処理後の反射
防止膜の膜厚は100nmである。また、波長248n
mでのn,k値はn=1.47、k=0.37である。
【0147】次に、実施例1と同様にして、レジストを
塗布し、加熱してレジスト膜を形成し、次いで露光し、
更に現像して、反射防止膜上にレジストの0.18μm
ラインアンドスペースパターンを形成した。レジストプ
ロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、図1
(e)に示すように、反射防止膜との界面で裾引きはな
く垂直なプロファイルが得られた。
【0148】比較例1との比較から、本実施例では、可
塑剤を反射防止膜中に含むために、フェノール系樹脂を
加熱しても反射防止膜中に空乏ができず、緻密な膜が得
られたためと考えられる。
【0149】また、レジストの膜厚を450〜550n
mの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対してレジスト
パターン寸法を測定した。その結果、レジスト膜中で発
生する多重反射による寸法変動量が0.012μmであ
り、許容範囲内である0.018μm以下に収まってい
ることが分かっており、埋め込み剤を添加しても、反射
防止能に影響がないことが分かる。
【0150】本実施例から、反射防止膜の上部から加熱
をおこなても、空乏のない緻密な反射防止膜が得られる
ことが分かる。
【0151】実施例7 実施例1で用いた反射防止膜の溶液材料(1)をWSi
膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレートを
用いて220℃で3分間加熱した。加熱処理後の反射防
止膜の膜厚は100nmである。また、波長248nm
でのn,k値はn=1.57、k=0.32である。
【0152】次に、抑止剤樹脂として重量平均分子量1
1,000の水酸基の40%がトリメチルシリル基で置
換されたポリビニルフェノール10g、酸発生剤として
スルフォンイミド0.1gを乳酸エチル89.9gに溶
解してシリコン含有ポジ型レジストの溶液材料を調製し
た。そして、反射防止膜上にレジストの溶液材料を塗布
して、98℃で90秒間の加熱を行い、膜厚100nm
のレジストを形成した。
【0153】続いて、KrFエキシマレーザー光を光源
とする縮小光学型ステッパー(NA=0.5、σ=0.
5)を用いてパターン露光を行なった後、ホットプレー
トを用いて110℃で90秒間加熱した。さらに、0.
21規定のTMAH現像液を用いて現像処理を行い、
0.18μmラインアンドスペースパターンを形成し
た。
【0154】このようにして形成されたレジス卜パター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、反射防止膜との界面で裾引きはなく、垂直なプロフ
ァイルが得られた。
【0155】これは、比較例1との比較から、本実施例
では、埋めこみ剤を溶融させることで加熱の際に生じる
空乏を埋めこみ、緻密な膜が得られたためと考えられ
る。また、レジストの膜厚を450〜550nmの範囲
で変化させて、レジスト膜厚に対してレジストパターン
寸法を測定した。その結果、レジスト膜中で発生する多
重反射による寸法変動量が0.012μmであり、許容
範囲内である0.018μm以下に収まっていることが
分かった。
【0156】本実施例からも、本発明はシリコンを含有
するレジストも好適に用いることが出来ることがわか
る。
【0157】実施例8 実施例3で用いた反射防止膜の溶液材料(1)をW膜上
にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレートを用い
て220℃で3分間加熱した。加熱処理後の反射防止膜
の膜厚は100nmである。また、波長248nmでの
n,k値はn=1.57、k=0.32である。
【0158】次に、実施例7と同様にして、レジストを
塗布し、加熱してレジスト膜を形成し、次いで露光し、
更に現像して、反射防止膜上にレジストの0.18μm
ラインアンドスペースパターンを形成した。レジストプ
ロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したところ、反射
防止膜との界面で裾引きはなく、垂直なプロファイルが
得られた。
【0159】比較例1との比較から、本実施例では、可
塑剤を反射防止膜中に含むためにフェノール系樹脂を加
熱しても反射防止膜中に空乏ができず、緻密な膜が得ら
れたためと考えられる。
【0160】また、レジストの膜厚を450〜550n
mの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対してレジスト
パターン寸法を測定した。その結果、レジスト膜中で発
生する多重反射による寸法変動量が0.013μmで、
許容範囲内である0.018μm以下に収まっているこ
とが分かった。
【0161】本実施例からも、本発明はシリコンを含有
するレジストも好適に用いることが出来ることがわか
る。
【0162】実施例9 実施例1で用いた反射防止膜の溶液材料(1)をWSi
膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレートを
用いて220℃で3分間加熱した。加熱処理後の反射防
止膜の膜厚は100nmである。また、波長248nm
でのn,k値はn=1.57、k=0.32である。
【0163】次に、シップレー社製のネガ型レジストS
NR200を反射防止膜上を塗布して、98℃で90秒
間の加熱を行い、膜厚300nmのレジスト膜を形成し
た。続いて、KrFエキシマレーザー光を光源とする縮
小光学型ステッパー(NA=0.5、σ=0.5)を用
いてパターン露光を行なった後、ホットプレートを用い
て110℃で90秒間加熱した。さらに、0.21規定
のTMAH現像液を用いて現像処理を行い、0.25μ
mラインアンドスペースパターンを形成した。
【0164】このようにして形成されたレジストパター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、反射防止膜との界面で食われがなく、垂直なプロフ
ァイルが得られた。また、レジストの膜厚を450〜5
50nmの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対してレ
ジストパターン寸法を測定した。その結果、レジスト膜
中で発生する多重反射による寸法変動量が0.018μ
mであり、許容範囲内である0.025μm以下に収ま
っていることが分かった。
【0165】本実施例から、本発明では、ネガ型レジス
トも好適に使用出来ることが分かる。
【0166】比較例3 比較例1で用いた反射防止膜の溶液材料(1)をWSi
膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレートを
用いて220℃で3分間加熱した。加熱処理後の反射防
止膜の膜厚は100nmである。また、波長248nm
でのn,k値はn=1.62、k=0.42である。
【0167】次に、実施例9と同様にして、レジストを
塗布し、加熱してレジスト膜を形成し、次いで露光し、
更に現像して、反射防止膜上に0.25μmラインアン
ドスペースパターンを形成した。
【0168】このようにして形成されたレジストパター
ンのプロファイルを走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、図4(b)に示すように、レジストパターン10
は、反射防止膜2との界面で食われ形状となっているこ
とが分かった。実施例9と本比較例との比較から、埋め
こみ剤を反射防止膜中に添加したことにより、反射防止
膜が緻密化し、レジストから発生した酸が反射防止膜中
で失括するのを防止することができたことが分かる。
【0169】実施例10 実施例3で用いた反射防止膜の溶液材料(1)をWSi
膜上にスピンコーテング法で塗布し、ホットプレートを
用いて220℃で3分間加熱した。加熱処理後の反射防
止膜の膜厚は100nmである。また、波長248nm
でのn,k値はn=1.57、k=0.32である。
【0170】次に、実施例9と同様にして、レジストを
塗布し、加熱してレジスト膜を形成し、次いで露光し、
更に現像して、反射防止膜上に0.25μmラインアン
ドスペースパターンを形成した。レジストプロファイル
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、反射防止膜との
界面で裾引きはなく、垂直なプロファイルが得られた。
【0171】比較例3との比較から、本実施例では可塑
剤を反射防止膜中に含むために、フェノール系樹脂を加
熱しても反射防止膜中に空乏ができず、緻密な膜が得ら
れたためと考えられる。
【0172】また、レジストの膜厚を450〜550n
mの範囲で変化させて、レジスト膜厚に対するレジスト
パターン寸法を測定した。その結果、レジスト膜中で発
生する多重反射による寸法変動量が0.018μmで、
許容範囲内である0.018μm以下に収まっているこ
とが分かった。
【0173】本実施例から、本発明では、ネガ型レジス
トも好適に使用出来ることが分かる。
【0174】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパターン
形成方法によれば、反射防止膜が、埋めこみ剤またはフ
ェノール系樹脂に対して可塑剤として作用する添加剤を
含有するため、加熱により形成された空乏を埋め込み剤
が溶融することで埋め込み、または可塑剤が空乏の形成
を防止し、それによって緻密な反射防止膜を得ることが
できる。その結果、化学増幅型レジストの酸発生剤から
発生した酸が、反射防止膜中で失括することはなく、反
射防止膜との界面で食われや裾引きがないレジストパタ
ーンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレジストパターン形成方法を示す断面
図。
【図2】レジストの膜厚とレジストパターン寸法との関
係を示す特性図。
【図3】TEOS酸化膜の膜厚とレジストパターン寸法
との関係を示す特性図。
【図4】従来の方法により形成されたレジストパターン
のプロファイルを示す断面図。
【符号の説明】
1…被加工膜、 2…反射防止膜、 3…熱線、 4…レジスト、 5…レジストの露光部、 6…レジストの未露光部、 7…露光光、 8…レジストパターン、 9…裾引きが生じたレジストパターン、 10…食われが生じたレジストパターン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工膜上にフェノール系樹脂と埋め込
    み剤を含有する反射防止膜を形成する工程と、 前記反射防止膜を加熱して前記埋め込み剤を溶融させ、
    前記反射防止膜を緻密化する工程と、 前記緻密化した反射防止膜上にレジストパターンを形成
    する工程とを具備することを特徴とするパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記埋め込み剤のガラス転移温度が前記
    加熱温度以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    パターン形成方法。
  3. 【請求項3】 被加工膜上に、フェノール系樹脂とこの
    フェノール系樹脂に対し可塑剤として作用する化合物を
    含有する反射防止膜を形成する工程と、 前記反射防止膜を加熱する工程と、 前記加熱した反射防止膜上にレジストパターンを形成す
    る工程とを具備するパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記フェノール系樹脂が熱酸化されるよ
    うに前記反射防止膜の加熱を行なうことを特徴とする請
    求項1、2または3に記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 フェノール系樹脂、および埋め込み剤を
    含有する反射防止膜形成用溶液。
  6. 【請求項6】 フェノール系樹脂、およびこのフェノー
    ル系樹脂に対し可塑剤として作用する化合物を含有する
    反射防止膜形成用溶液。
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