JPH11154167A - 回路設計システムおよび回路設計方法 - Google Patents
回路設計システムおよび回路設計方法Info
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- JPH11154167A JPH11154167A JP9321350A JP32135097A JPH11154167A JP H11154167 A JPH11154167 A JP H11154167A JP 9321350 A JP9321350 A JP 9321350A JP 32135097 A JP32135097 A JP 32135097A JP H11154167 A JPH11154167 A JP H11154167A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回路パフォーマンスを低下させることなく、
テスト容易性を向上できる回路設計システムを提供す
る。 【解決手段】 本発明の回路設計システムは、動作合成
処理を行う際に、機能ユニットごとにテスト容易性を計
算した後、スケジューリング処理とリソース共有化処理
を行い、次に、レジスタ割り付け処理を行う。このと
き、共有化できるレジスタがあれば、テスト容易性の低
いレジスタ同士を共有化する。共有化できるレジスタの
中に、テスト容易性の低いレジスタがなければ、テスト
容易性の高いレジスタ同士を共有化する。レジスタの割
り付け処理が終了すると、次に、設計制約を満たしてい
るか否かを判定する。部分スキャン設計を行う際は、共
有化したテスト容易性の低いレジスタのみをスキャン素
子に置き換える。
テスト容易性を向上できる回路設計システムを提供す
る。 【解決手段】 本発明の回路設計システムは、動作合成
処理を行う際に、機能ユニットごとにテスト容易性を計
算した後、スケジューリング処理とリソース共有化処理
を行い、次に、レジスタ割り付け処理を行う。このと
き、共有化できるレジスタがあれば、テスト容易性の低
いレジスタ同士を共有化する。共有化できるレジスタの
中に、テスト容易性の低いレジスタがなければ、テスト
容易性の高いレジスタ同士を共有化する。レジスタの割
り付け処理が終了すると、次に、設計制約を満たしてい
るか否かを判定する。部分スキャン設計を行う際は、共
有化したテスト容易性の低いレジスタのみをスキャン素
子に置き換える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動合成処理によ
り生成される回路のテスト容易性を向上させる技術に関
する。
り生成される回路のテスト容易性を向上させる技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動合成処理によりシステム設計や回路
設計を行うハイレベル設計手法が実用化されてきている
(例えば、特開平7-65064号公報)。自動合成処理は一
般に、抽象度に応じて、システムレベル、動作レベル、
レジスタトランスファレベル、論理レベルに分類され、
後者ほど抽象度が低く、実装ハードウエアに近くなる。
上記の各レベル間において、抽象度の高い記述から低い
記述への変換処理をそれぞれ、システムレベル合成処
理、動作合成処理、および論理合成処理と呼ぶ。
設計を行うハイレベル設計手法が実用化されてきている
(例えば、特開平7-65064号公報)。自動合成処理は一
般に、抽象度に応じて、システムレベル、動作レベル、
レジスタトランスファレベル、論理レベルに分類され、
後者ほど抽象度が低く、実装ハードウエアに近くなる。
上記の各レベル間において、抽象度の高い記述から低い
記述への変換処理をそれぞれ、システムレベル合成処
理、動作合成処理、および論理合成処理と呼ぶ。
【0003】一方、半導体集積回路の集積度の向上に伴
い、回路のテストの困難性が問題視されるようになって
きた。回路のテスト容易性を向上させるための構造的な
設計手法の一つとして、スキャン手法と呼ばれる手法が
従来から用いられている。このスキャン手法は、集積回
路内のフリップフロップ等の記憶素子の一部あるいは全
部を、スキャンフリップフロップ等の特別なスキャン素
子に置き換え、これらスキャン素子を順に接続すること
により、外部から直接制御および観測可能な一本あるい
は複数本のシフトレジスタとして構成するものである。
このスキャン手法により、集積回路内の信号線の制御性
・観測性が向上し、故障検出用のテストパターンの生成
も容易になる。
い、回路のテストの困難性が問題視されるようになって
きた。回路のテスト容易性を向上させるための構造的な
設計手法の一つとして、スキャン手法と呼ばれる手法が
従来から用いられている。このスキャン手法は、集積回
路内のフリップフロップ等の記憶素子の一部あるいは全
部を、スキャンフリップフロップ等の特別なスキャン素
子に置き換え、これらスキャン素子を順に接続すること
により、外部から直接制御および観測可能な一本あるい
は複数本のシフトレジスタとして構成するものである。
このスキャン手法により、集積回路内の信号線の制御性
・観測性が向上し、故障検出用のテストパターンの生成
も容易になる。
【0004】一般に、自動合成処理により生成される回
路は、ゲート等による組み合わせ論理回路と、フリップ
フロップ等による記憶素子とで構成され、組み合わせ論
理回路のテスト容易性が十分に高く、かつ、回路中のす
べての記憶素子をスキャン素子に置き換えることが可能
であれば、上述したスキャン手法は、回路全体のテスト
容易性を向上させる上で大変に効果的である。
路は、ゲート等による組み合わせ論理回路と、フリップ
フロップ等による記憶素子とで構成され、組み合わせ論
理回路のテスト容易性が十分に高く、かつ、回路中のす
べての記憶素子をスキャン素子に置き換えることが可能
であれば、上述したスキャン手法は、回路全体のテスト
容易性を向上させる上で大変に効果的である。
【0005】ところが、スキャン素子は一般に、通常の
記憶素子に比べて、サイズや伝搬遅延量が大きいため、
スキャン素子に置き換える記憶素子の数を増やすほど、
回路規模が増大し、伝搬遅延も大きくなり、設計上の制
約条件(例えば、回路規模、動作速度、消費電力など)
を満たせなくなるおそれが高い。このため、一般には、
一部の記憶素子しかスキャン素子に置き換えることがで
きず、思うようにテスト容易性を向上できないという問
題がある。
記憶素子に比べて、サイズや伝搬遅延量が大きいため、
スキャン素子に置き換える記憶素子の数を増やすほど、
回路規模が増大し、伝搬遅延も大きくなり、設計上の制
約条件(例えば、回路規模、動作速度、消費電力など)
を満たせなくなるおそれが高い。このため、一般には、
一部の記憶素子しかスキャン素子に置き換えることがで
きず、思うようにテスト容易性を向上できないという問
題がある。
【0006】この問題を解決するには、回路全体のテス
ト容易性が十分に満足できる範囲内で、スキャン素子に
置き換える記憶素子の数を最小限に抑え、かつ、スキャ
ン素子の伝搬遅延が回路全体の動作速度に影響しないよ
うに、置き換えを行う記憶素子の選択を行えばよい。こ
の手法は、部分スキャン手法と呼ばれる。部分スキャン
手法では、スキャン素子に置き換える記憶素子の選択い
かんによってテスト容易性が大きく変化するため、組み
合わせ論理回路のテスト容易性を計測しながら、設計上
の制約を満たすような最適な組み合わせを求める必要が
ある。
ト容易性が十分に満足できる範囲内で、スキャン素子に
置き換える記憶素子の数を最小限に抑え、かつ、スキャ
ン素子の伝搬遅延が回路全体の動作速度に影響しないよ
うに、置き換えを行う記憶素子の選択を行えばよい。こ
の手法は、部分スキャン手法と呼ばれる。部分スキャン
手法では、スキャン素子に置き換える記憶素子の選択い
かんによってテスト容易性が大きく変化するため、組み
合わせ論理回路のテスト容易性を計測しながら、設計上
の制約を満たすような最適な組み合わせを求める必要が
ある。
【0007】ところが、部分スキャン手法におけるスキ
ャン素子選択の最適解を現実的な時間で求めることは一
般には困難であり、通常は、設計制約の範囲内にある近
似解で満足せざるを得ない。また、回路構成によって
は、与えられた設計制約の範囲内に近似解すら存在しな
い場合がある。この場合、スキャン素子のいかなる選択
を検討しても、設計制約を見直さない限り、目標とする
テスト容易性の向上は不可能である。
ャン素子選択の最適解を現実的な時間で求めることは一
般には困難であり、通常は、設計制約の範囲内にある近
似解で満足せざるを得ない。また、回路構成によって
は、与えられた設計制約の範囲内に近似解すら存在しな
い場合がある。この場合、スキャン素子のいかなる選択
を検討しても、設計制約を見直さない限り、目標とする
テスト容易性の向上は不可能である。
【0008】上述したハイレベル設計手法では、抽象度
の異なる各レベルごとに、機能的な記述から実際のハー
ドウェアに近い記述への変換を行う。例えば、記憶素子
と組み合わせ論理回路との切り分け、およびそれらの組
み合わせは、動作合成処理内のレジスタ割り付け処理で
行われる。このレジスタ割り付け処理は、同じく動作合
成処理内のスケジューリング処理やリソース割り付け処
理と複雑に絡み合っており、また、設計制約にも大きく
影響される。
の異なる各レベルごとに、機能的な記述から実際のハー
ドウェアに近い記述への変換を行う。例えば、記憶素子
と組み合わせ論理回路との切り分け、およびそれらの組
み合わせは、動作合成処理内のレジスタ割り付け処理で
行われる。このレジスタ割り付け処理は、同じく動作合
成処理内のスケジューリング処理やリソース割り付け処
理と複雑に絡み合っており、また、設計制約にも大きく
影響される。
【0009】図7は従来の動作合成処理の処理動作を示
すフローチャートである。図7のステップS21では、機
能ユニットごとにテスト容易性を計算する。次に、ステ
ップS22では、スケジューリング処理とリソース共有化
処理を行う。
すフローチャートである。図7のステップS21では、機
能ユニットごとにテスト容易性を計算する。次に、ステ
ップS22では、スケジューリング処理とリソース共有化
処理を行う。
【0010】図8は動作記述を示すデータフロー図、図
9は図8についてスケジューリング処理とリソース共有
化処理を行った状態を示す図である。図8,9では、入
力を(a,b)、出力を(c,d)とし、演算のそれぞ
れを丸印で示している。図8のW演算11とX演算1
2,13,15は単項演算、Y演算14は二項演算を表
している。
9は図8についてスケジューリング処理とリソース共有
化処理を行った状態を示す図である。図8,9では、入
力を(a,b)、出力を(c,d)とし、演算のそれぞ
れを丸印で示している。図8のW演算11とX演算1
2,13,15は単項演算、Y演算14は二項演算を表
している。
【0011】図7のステップS22におけるスケジューリ
ング処理では、演算の順序を設定する。例えば、図9の
例では、W演算21を時間T2に、X演算22とY演算
24を時間T3に、X演算23とX演算25を時間T4
に行うことを示している。
ング処理では、演算の順序を設定する。例えば、図9の
例では、W演算21を時間T2に、X演算22とY演算
24を時間T3に、X演算23とX演算25を時間T4
に行うことを示している。
【0012】また、ステップS22におけるリソース共有
化処理では、同時刻に同じ演算を行わない場合に、演算
を行うハードウエア部分を共有化して、ハードウエア数
の低減を図る。例えば、図9のX演算22とX演算23
とを共有化し、これら演算を同一のハードウエアにより
実行する。
化処理では、同時刻に同じ演算を行わない場合に、演算
を行うハードウエア部分を共有化して、ハードウエア数
の低減を図る。例えば、図9のX演算22とX演算23
とを共有化し、これら演算を同一のハードウエアにより
実行する。
【0013】図7のステップS23〜S26では、レジスタ
の割り付け処理を行う。まず、ステップS23では、まだ
割り付けを行っていないレジスタが存在するか否かを判
定し、割り付けを行っていないレジスタがあれば、ステ
ップS24に進んで、いずれかのレジスタを選択する。次
に、ステップS25では、共有化が可能なレジスタが存在
するか否かを判定する。共有化が可能なレジスタが存在
すれば、ステップS26に進んで、共有化が可能なレジス
タのいずれかを選択して、レジスタの共有化を行った
後、ステップS23に戻る。一方、ステップS25におい
て、共有化が可能なレジスタが存在しなければ、ステッ
プS23に戻る。
の割り付け処理を行う。まず、ステップS23では、まだ
割り付けを行っていないレジスタが存在するか否かを判
定し、割り付けを行っていないレジスタがあれば、ステ
ップS24に進んで、いずれかのレジスタを選択する。次
に、ステップS25では、共有化が可能なレジスタが存在
するか否かを判定する。共有化が可能なレジスタが存在
すれば、ステップS26に進んで、共有化が可能なレジス
タのいずれかを選択して、レジスタの共有化を行った
後、ステップS23に戻る。一方、ステップS25におい
て、共有化が可能なレジスタが存在しなければ、ステッ
プS23に戻る。
【0014】ステップS23において、割り付けを行って
いないレジスタが存在しなければ、ステップS27に進ん
で、レジスタの割り付け結果が、設計制約を満たしてい
るか否かを判定する。設計制約を満たしていなければス
テップS22に戻り、満たしていれば処理を終了する。
いないレジスタが存在しなければ、ステップS27に進ん
で、レジスタの割り付け結果が、設計制約を満たしてい
るか否かを判定する。設計制約を満たしていなければス
テップS22に戻り、満たしていれば処理を終了する。
【0015】図10は図7の処理に基づいてレジスタの
割り付け処理を行った状態を示す図である。時間T1〜
T5の境目には、演算結果を保持するレジスタ41〜4
7が設けられる。これらレジスタのうち、レジスタ41
〜44は同一のハードウエアR1で実現され、同様に、
レジスタ45〜47も同一のハードウエアR2で実現さ
れる。これらハードウエアR1,R2は、実際には、ラ
ッチ回路やフリップフロップなどで実現される。
割り付け処理を行った状態を示す図である。時間T1〜
T5の境目には、演算結果を保持するレジスタ41〜4
7が設けられる。これらレジスタのうち、レジスタ41
〜44は同一のハードウエアR1で実現され、同様に、
レジスタ45〜47も同一のハードウエアR2で実現さ
れる。これらハードウエアR1,R2は、実際には、ラ
ッチ回路やフリップフロップなどで実現される。
【0016】また、図10のW演算31は図9のW演算
21に、図10のX演算32は図9のX演算22に、図
10のX演算33は図9のX演算23に、図10のY演
算34は図9のY演算24に、図10のX演算35は図
9のX演算25に、それぞれ対応する。
21に、図10のX演算32は図9のX演算22に、図
10のX演算33は図9のX演算23に、図10のY演
算34は図9のY演算24に、図10のX演算35は図
9のX演算25に、それぞれ対応する。
【0017】動作合成処理では、図8〜図10に示した
処理過程を経て、レジスタトランスファレベルの記述を
生成する。動作合成処理により生成されるレジスタトラ
ンスファレベルの記述は、レジスタ部と、その間の組み
合わせ論理部の機能を定義したものである。
処理過程を経て、レジスタトランスファレベルの記述を
生成する。動作合成処理により生成されるレジスタトラ
ンスファレベルの記述は、レジスタ部と、その間の組み
合わせ論理部の機能を定義したものである。
【0018】一方、動作合成処理後に行われる論理合成
処理では、レジスタトランスファレベルの記述に基づい
て、組み合わせ論理部の最適化と、使用する半導体プロ
セスに応じたセルマッピング処理とを行い、最終的な論
理記述を生成する。
処理では、レジスタトランスファレベルの記述に基づい
て、組み合わせ論理部の最適化と、使用する半導体プロ
セスに応じたセルマッピング処理とを行い、最終的な論
理記述を生成する。
【0019】このため、いったんレジスタトランスファ
レベルの記述が生成された後は、レジスタ部と組み合わ
せ論理部の組み合わせが変更されることはない。例外的
に、レジスタ前後の組み合わせ論理部の一部を変更する
例として、リタイミング手法があるが、テスト容易性の
向上という観点からこの手法が効果的なのは、レジスタ
直前または直後の組み合わせ論理が機能ブロックのテス
ト容易性向上のボトルネックになっている場合であり、
一般的なケースではない。
レベルの記述が生成された後は、レジスタ部と組み合わ
せ論理部の組み合わせが変更されることはない。例外的
に、レジスタ前後の組み合わせ論理部の一部を変更する
例として、リタイミング手法があるが、テスト容易性の
向上という観点からこの手法が効果的なのは、レジスタ
直前または直後の組み合わせ論理が機能ブロックのテス
ト容易性向上のボトルネックになっている場合であり、
一般的なケースではない。
【0020】図11は図10に示したレジスタトランス
ファレベルの記述をブロック図で表したものである。図
11のR1レジスタ51は図10のレジスタ41〜44
に、図11のR2レジスタ52は図10のレジスタ45
〜47に、図11のW演算ブロック53は図10のW演
算31に、図11のX演算ブロック54は図10のX演
算32,33に、図11のY演算ブロック55は図10
のY演算34に、図11のX演算ブロック56は図10
のX演算35に、それぞれ対応する。また、レジスタ5
1,52の入力切り替え用に切替回路57,58が設け
られる。
ファレベルの記述をブロック図で表したものである。図
11のR1レジスタ51は図10のレジスタ41〜44
に、図11のR2レジスタ52は図10のレジスタ45
〜47に、図11のW演算ブロック53は図10のW演
算31に、図11のX演算ブロック54は図10のX演
算32,33に、図11のY演算ブロック55は図10
のY演算34に、図11のX演算ブロック56は図10
のX演算35に、それぞれ対応する。また、レジスタ5
1,52の入力切り替え用に切替回路57,58が設け
られる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の動作合
成処理では、レジスタや組み合わせ論理部のテスト容易
性を考慮に入れることなく、レジスタ割り付け処理を行
っていたため、部分スキャン設計時におけるスキャン素
子選択問題に対して、最適な解を与えるレジスタトラン
スファ記述が生成される保証はなかった。
成処理では、レジスタや組み合わせ論理部のテスト容易
性を考慮に入れることなく、レジスタ割り付け処理を行
っていたため、部分スキャン設計時におけるスキャン素
子選択問題に対して、最適な解を与えるレジスタトラン
スファ記述が生成される保証はなかった。
【0022】例えば、レジスタ割り付け処理次第では、
設計上の制約を満たし、かつ、テスト容易性も向上でき
る解が存在するにもかかわらず、テスト容易性が向上し
ないようなレジスタ割り付けを行ってしまう場合もあり
うる。
設計上の制約を満たし、かつ、テスト容易性も向上でき
る解が存在するにもかかわらず、テスト容易性が向上し
ないようなレジスタ割り付けを行ってしまう場合もあり
うる。
【0023】また、設計制約を満たすことに重点を置い
てレジスタ割り付けを行うと、テスト容易性が損なわ
れ、テストが複雑になってテストコストの上昇を招いて
しまう。一方、テスト容易性の向上に重点を置いて設計
制約を緩和すれば、回路規模の増大などにより、製造コ
ストの上昇を招いてしまう。
てレジスタ割り付けを行うと、テスト容易性が損なわ
れ、テストが複雑になってテストコストの上昇を招いて
しまう。一方、テスト容易性の向上に重点を置いて設計
制約を緩和すれば、回路規模の増大などにより、製造コ
ストの上昇を招いてしまう。
【0024】例えば、図11のブロック図において、演
算ブロック53,55のテスト容易性を計測した結果、
これらブロックの出力信号の制御性が大変悪いことが判
明したとする。回路全体のテスト容易性を向上させるた
めには、制御性の悪い信号が入力されるレジスタをスキ
ャン素子にするのが望ましい。したがって、図11のブ
ロック図に基づいて論理合成を行う場合には、レジスタ
51,52が両方とも、スキャン素子の候補となる。
算ブロック53,55のテスト容易性を計測した結果、
これらブロックの出力信号の制御性が大変悪いことが判
明したとする。回路全体のテスト容易性を向上させるた
めには、制御性の悪い信号が入力されるレジスタをスキ
ャン素子にするのが望ましい。したがって、図11のブ
ロック図に基づいて論理合成を行う場合には、レジスタ
51,52が両方とも、スキャン素子の候補となる。
【0025】図12は、レジスタ51,52をスキャン
素子61,62に置き換えた例を示すブロック図であ
る。従来は、テスト容易性を考慮に入れることなく、レ
ジスタトランスファレベルの記述を行っていたため、部
分スキャン設計を行う場合には、出力信号の制御性が悪
い演算ブロックに接続されるレジスタを、すべてスキャ
ン素子の候補として選択しなければならず、スキャン素
子の数が増え、結果として、回路規模が増大して、伝搬
遅延も増えるおそれがあった。
素子61,62に置き換えた例を示すブロック図であ
る。従来は、テスト容易性を考慮に入れることなく、レ
ジスタトランスファレベルの記述を行っていたため、部
分スキャン設計を行う場合には、出力信号の制御性が悪
い演算ブロックに接続されるレジスタを、すべてスキャ
ン素子の候補として選択しなければならず、スキャン素
子の数が増え、結果として、回路規模が増大して、伝搬
遅延も増えるおそれがあった。
【0026】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、回路規模や回路の動作速度等
の回路パフォーマンスを低下させることなく、テスト容
易性を向上できる回路設計システムおよび回路設計方法
を提供することにある。
ものであり、その目的は、回路規模や回路の動作速度等
の回路パフォーマンスを低下させることなく、テスト容
易性を向上できる回路設計システムおよび回路設計方法
を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、同期回路により構成可能な
システムについて、複数のレジスタと、これらレジスタ
の入力論理を設定する組み合わせ論理部とからなるレジ
スタトランスファレベルの記述を生成する動作合成手段
と、前記レジスタトランスファレベルの記述に基づい
て、システムに関する論理記述を生成する論理合成手段
と、を備えた回路設計システムにおいて、前記動作合成
手段は、前記複数のレジスタの中に共有可能なレジスタ
の組み合わせが複数存在する場合には、テスト容易性が
向上するようなレジスタ同士を選択して共有化する。
ために、請求項1の発明は、同期回路により構成可能な
システムについて、複数のレジスタと、これらレジスタ
の入力論理を設定する組み合わせ論理部とからなるレジ
スタトランスファレベルの記述を生成する動作合成手段
と、前記レジスタトランスファレベルの記述に基づい
て、システムに関する論理記述を生成する論理合成手段
と、を備えた回路設計システムにおいて、前記動作合成
手段は、前記複数のレジスタの中に共有可能なレジスタ
の組み合わせが複数存在する場合には、テスト容易性が
向上するようなレジスタ同士を選択して共有化する。
【0028】また、請求項4の発明は、同期回路により
構成可能なシステムについて、複数のレジスタと、これ
らレジスタの入力論理を設定する組み合わせ論理部とか
らなるレジスタトランスファレベルの記述を生成する動
作合成手段と、前記レジスタトランスファレベルの記述
に基づいて、システムに関する論理記述を生成する論理
合成手段と、を備えた回路設計方法において、前記論理
合成手段は、複数のレジスタと、これらレジスタの入力
論理を設定する組み合わせ論理回路とを含む論理記述を
生成し、前記動作合成手段および前記論理合成手段の少
なくとも一方は、前記複数のレジスタの中に共有可能な
レジスタの組み合わせが複数存在する場合には、テスト
容易性が向上するようなレジスタ同士を選択して共有化
する。
構成可能なシステムについて、複数のレジスタと、これ
らレジスタの入力論理を設定する組み合わせ論理部とか
らなるレジスタトランスファレベルの記述を生成する動
作合成手段と、前記レジスタトランスファレベルの記述
に基づいて、システムに関する論理記述を生成する論理
合成手段と、を備えた回路設計方法において、前記論理
合成手段は、複数のレジスタと、これらレジスタの入力
論理を設定する組み合わせ論理回路とを含む論理記述を
生成し、前記動作合成手段および前記論理合成手段の少
なくとも一方は、前記複数のレジスタの中に共有可能な
レジスタの組み合わせが複数存在する場合には、テスト
容易性が向上するようなレジスタ同士を選択して共有化
する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した回路設計
システムおよび回路設計方法について、図面を参照しな
がら具体的に説明する。以下では、半導体基板上に形成
される回路の設計手法を例にとって説明する。
システムおよび回路設計方法について、図面を参照しな
がら具体的に説明する。以下では、半導体基板上に形成
される回路の設計手法を例にとって説明する。
【0030】本発明に係る回路設計システムは、ワーク
ステーションやパーソナルコンピュータ等のコンピュー
タ機器により実現される。本発明に係る回路設計システ
ムは、与えられた設計仕様に従って、システムレベル合
成処理、動作合成処理、および論理合成処理を順に行っ
て、最終的なハードウエア回路を生成する。
ステーションやパーソナルコンピュータ等のコンピュー
タ機器により実現される。本発明に係る回路設計システ
ムは、与えられた設計仕様に従って、システムレベル合
成処理、動作合成処理、および論理合成処理を順に行っ
て、最終的なハードウエア回路を生成する。
【0031】システムレベル合成処理では、設計仕様に
従って、ハードウエアとソフトウエアの切り分けや、半
導体プロセスの選択等を行う。動作合成処理では、シス
テムレベル合成処理が切り分けたハードウエア部分につ
いて、レジスタ部と、組み合わせ論理部とからなるレジ
スタトランスファレベルの記述を行う。論理合成処理で
は、動作合成処理により生成されたレジスタトランスフ
ァレベルの記述に基づいて、論理記述を生成する。
従って、ハードウエアとソフトウエアの切り分けや、半
導体プロセスの選択等を行う。動作合成処理では、シス
テムレベル合成処理が切り分けたハードウエア部分につ
いて、レジスタ部と、組み合わせ論理部とからなるレジ
スタトランスファレベルの記述を行う。論理合成処理で
は、動作合成処理により生成されたレジスタトランスフ
ァレベルの記述に基づいて、論理記述を生成する。
【0032】本実施形態は、テスト容易性の向上、スキ
ャン素子数の低減、回路規模の削減、回路の動作速度の
向上、回路の消費電力の低減等を考慮に入れて、動作合
成処理あるいは論理合成処理を行う点に特徴がある。
ャン素子数の低減、回路規模の削減、回路の動作速度の
向上、回路の消費電力の低減等を考慮に入れて、動作合
成処理あるいは論理合成処理を行う点に特徴がある。
【0033】図1は本発明に係る回路設計システムの動
作合成処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図のフローチャートに基づいて、本発明の動作を説明す
る。まず、図1のステップS1において、機能ユニット
ごとにテスト容易性を計算する。テスト容易性の計算手
法はいくつか提案されており、どの手法を採用してもよ
い。
作合成処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図のフローチャートに基づいて、本発明の動作を説明す
る。まず、図1のステップS1において、機能ユニット
ごとにテスト容易性を計算する。テスト容易性の計算手
法はいくつか提案されており、どの手法を採用してもよ
い。
【0034】一般に、テスト容易性は可制御性と可観測
性で表されることから、例えば、SCOAPと呼ばれる計算
手法では、各回路素子の出力端子について、可制御性お
よび可観測性を数値で表す。例えば、図2(a)のよう
な3入力のANDゲートの場合、出力が「1」になるには、
3つの入力端子がいずれも「1」でなければならないた
め、このANDゲートの出力の可制御性を「3」とする。一
方、図2(b)のように、2入力のORゲートの一方の入
力端子の可制御性が「3」で、他方の入力端子の可制御性
が「2」の場合には、可制御性の低い「3」を基準として、
ORゲートのテスト容易性を設定する。すなわち、この場
合、ORゲートの出力端子の可制御性は「3」になる。この
ように、SCOAPでは、数値によって可制御性および可観
測性を判断するため、テスト容易性の比較を簡易かつ客
観的に行うことができる。
性で表されることから、例えば、SCOAPと呼ばれる計算
手法では、各回路素子の出力端子について、可制御性お
よび可観測性を数値で表す。例えば、図2(a)のよう
な3入力のANDゲートの場合、出力が「1」になるには、
3つの入力端子がいずれも「1」でなければならないた
め、このANDゲートの出力の可制御性を「3」とする。一
方、図2(b)のように、2入力のORゲートの一方の入
力端子の可制御性が「3」で、他方の入力端子の可制御性
が「2」の場合には、可制御性の低い「3」を基準として、
ORゲートのテスト容易性を設定する。すなわち、この場
合、ORゲートの出力端子の可制御性は「3」になる。この
ように、SCOAPでは、数値によって可制御性および可観
測性を判断するため、テスト容易性の比較を簡易かつ客
観的に行うことができる。
【0035】図1のステップS1の処理が終了すると、
回路設計システムは、ステップS2のスケジューリング
処理とリソース共有化処理を行う。この2つの処理はど
ちらを先に行ってもよく、また、同時に並行して行って
もよい。
回路設計システムは、ステップS2のスケジューリング
処理とリソース共有化処理を行う。この2つの処理はど
ちらを先に行ってもよく、また、同時に並行して行って
もよい。
【0036】スケジューリング処理では、図3に示すよ
うに、各演算の順序を設定する。図3のW演算21は時
間T2に、X演算22とY演算24は時間T3に、X演
算23とX演算25は時間T4に行うことを示してい
る。なお、同期回路を構成できるように、時間T1とT
2、T2とT3、T3とT4、T4とT5の各時間差は
同じに設定される。
うに、各演算の順序を設定する。図3のW演算21は時
間T2に、X演算22とY演算24は時間T3に、X演
算23とX演算25は時間T4に行うことを示してい
る。なお、同期回路を構成できるように、時間T1とT
2、T2とT3、T3とT4、T4とT5の各時間差は
同じに設定される。
【0037】一方、リソース共有化処理では、演算部分
の共有化を行う。通常は、連続して複数回同じ演算を行
う場合に共有化の対象となる。例えば、図3の場合、X
演算22とX演算23、あるいは、点線Bで囲んだX演
算22とX演算25が共有化の対象となる。
の共有化を行う。通常は、連続して複数回同じ演算を行
う場合に共有化の対象となる。例えば、図3の場合、X
演算22とX演算23、あるいは、点線Bで囲んだX演
算22とX演算25が共有化の対象となる。
【0038】仮に、テスト容易性の解析を行った結果、
W演算21とY演算24の出力信号の制御性が悪いこと
が判明したと仮定する。従来は、テスト容易性を考慮に
入れずに、演算部分の共有化を行っていたため、X演算
22とX演算23とが共有化される可能性と、X演算2
2とX演算25とが共有化される可能性があった。これ
に対して、本実施形態では、テスト容易性の悪いもの同
士を共有化の対象とする。例えば、図3の場合、制御性
の悪い信号を出力するW演算21,Y演算24に接続さ
れるX演算22,25が共有化の対象となる。
W演算21とY演算24の出力信号の制御性が悪いこと
が判明したと仮定する。従来は、テスト容易性を考慮に
入れずに、演算部分の共有化を行っていたため、X演算
22とX演算23とが共有化される可能性と、X演算2
2とX演算25とが共有化される可能性があった。これ
に対して、本実施形態では、テスト容易性の悪いもの同
士を共有化の対象とする。例えば、図3の場合、制御性
の悪い信号を出力するW演算21,Y演算24に接続さ
れるX演算22,25が共有化の対象となる。
【0039】図1のステップS2の処理が終了すると、
回路設計システムは、ステップS3〜S9に示すレジス
タの割り付け処理を行う。まず、ステップS3では、割
り付けるべきレジスタが存在するか否かを判定する。割
り付けるべきレジスタが存在する場合には、ステップS
4に進み、割り付けるべきレジスタのいずれか一つを選
択する。
回路設計システムは、ステップS3〜S9に示すレジス
タの割り付け処理を行う。まず、ステップS3では、割
り付けるべきレジスタが存在するか否かを判定する。割
り付けるべきレジスタが存在する場合には、ステップS
4に進み、割り付けるべきレジスタのいずれか一つを選
択する。
【0040】次に、ステップS5に進み、共有化が可能
なレジスタの候補が2以上存在するか否かを判定する。
共有化が可能なレジスタの候補が1つしか存在しない場
合には、ステップS6に進み、そのレジスタを共有化の
候補として選択した後、ステップS3に戻る。
なレジスタの候補が2以上存在するか否かを判定する。
共有化が可能なレジスタの候補が1つしか存在しない場
合には、ステップS6に進み、そのレジスタを共有化の
候補として選択した後、ステップS3に戻る。
【0041】一方、共有化が可能なレジスタの候補が2
以上存在する場合には、ステップS7に進み、ステップ
S4で選択したレジスタのテスト容易性が高いか否かを
判定する。テスト容易性が低い場合にはステップS8に
進み、共有化が可能なレジスタの候補のうち、テスト容
易性が最も低いレジスタを共有化の候補として選択した
後、ステップS3に戻る。
以上存在する場合には、ステップS7に進み、ステップ
S4で選択したレジスタのテスト容易性が高いか否かを
判定する。テスト容易性が低い場合にはステップS8に
進み、共有化が可能なレジスタの候補のうち、テスト容
易性が最も低いレジスタを共有化の候補として選択した
後、ステップS3に戻る。
【0042】また、ステップS7において、テスト容易
性が高いと判定されると、ステップS9に進み、共有化
が可能なレジスタの候補のうち、テスト容易性が最も高
いレジスタを共有化の候補として選択した後、ステップ
S3に戻る。
性が高いと判定されると、ステップS9に進み、共有化
が可能なレジスタの候補のうち、テスト容易性が最も高
いレジスタを共有化の候補として選択した後、ステップ
S3に戻る。
【0043】図4は図1のステップS3〜S9のレジス
タ割り付け処理を行った状態を示す図である。図4のW
演算31は図3のW演算21に、図4のX演算32は図
3のX演算22に、図4のX演算33は図3のX演算2
3に、図4のY演算34は図3のY演算24に、図4の
X演算35は図3のX演算25に、それぞれ対応する。
また、時間T1〜T5の境目にはレジスタ71〜77が
設けられ、これらレジスタのうち、レジスタ71〜74
は同一のハードウエアR1で構成され、レジスタ75〜
77も同一のハードウエアR2で構成される。
タ割り付け処理を行った状態を示す図である。図4のW
演算31は図3のW演算21に、図4のX演算32は図
3のX演算22に、図4のX演算33は図3のX演算2
3に、図4のY演算34は図3のY演算24に、図4の
X演算35は図3のX演算25に、それぞれ対応する。
また、時間T1〜T5の境目にはレジスタ71〜77が
設けられ、これらレジスタのうち、レジスタ71〜74
は同一のハードウエアR1で構成され、レジスタ75〜
77も同一のハードウエアR2で構成される。
【0044】本実施形態では、テスト容易性の悪い演算
部分を共有化するようにしており、出力信号の制御性の
悪いW演算31とY演算34の各出力側に接続されたX
演算32とX演算35とが共有化され、また、Y演算3
4の出力はR1レジスタ73に入力される。
部分を共有化するようにしており、出力信号の制御性の
悪いW演算31とY演算34の各出力側に接続されたX
演算32とX演算35とが共有化され、また、Y演算3
4の出力はR1レジスタ73に入力される。
【0045】一方、図1のステップS3において、割り
付けるべきレジスタが存在しない場合には、ステップS
10に進み、レジスタの割り付け処理を行った結果が設計
制約を満たしているか否かを判定する。設計制約を満た
していない場合には、ステップS2に戻って、再度スケ
ジューリング処理とリソース共有化処理をやり直し、設
計制約を満たしている場合には処理を終了する。
付けるべきレジスタが存在しない場合には、ステップS
10に進み、レジスタの割り付け処理を行った結果が設計
制約を満たしているか否かを判定する。設計制約を満た
していない場合には、ステップS2に戻って、再度スケ
ジューリング処理とリソース共有化処理をやり直し、設
計制約を満たしている場合には処理を終了する。
【0046】図5は図4に示したレジスタトランスファ
記述をブロック図で表したものである。図5のW演算ブ
ロック83は図4のW演算31に、図5のX演算ブロッ
ク84は図4のX演算32,35に、図5のY演算ブロ
ック85は図4のY演算34に、図5のX演算ブロック
86は図4のX演算33に、それぞれ対応する。また、
図5のREG1レジスタ81は、図4のレジスタ71〜74
を共有化したものであり、図5のREG2レジスタ82は、
図4のレジスタ75〜77を共有化したものである。ま
た、図5の切替回路87は、REG1レジスタ81の入力の
切り替えを行い、切替回路88は、REG2レジスタ82の
入力の切り替えを行う。
記述をブロック図で表したものである。図5のW演算ブ
ロック83は図4のW演算31に、図5のX演算ブロッ
ク84は図4のX演算32,35に、図5のY演算ブロ
ック85は図4のY演算34に、図5のX演算ブロック
86は図4のX演算33に、それぞれ対応する。また、
図5のREG1レジスタ81は、図4のレジスタ71〜74
を共有化したものであり、図5のREG2レジスタ82は、
図4のレジスタ75〜77を共有化したものである。ま
た、図5の切替回路87は、REG1レジスタ81の入力の
切り替えを行い、切替回路88は、REG2レジスタ82の
入力の切り替えを行う。
【0047】なお、切替回路87,88の切替タイミン
グの制御や、REG1レジスタ81やREG2レジスタ82のク
ロック制御は、不図示の制御回路により行われる。
グの制御や、REG1レジスタ81やREG2レジスタ82のク
ロック制御は、不図示の制御回路により行われる。
【0048】図5を図11と比較すると、図5では、Y
演算ブロック85の出力をREG1レジスタ81に入力し、
かつ、X演算ブロック84の出力をREG1レジスタ81と
REG2レジスタ82の双方に入力し、かつ、REG1レジスタ
81から最終結果dを、REG2レジスタ82から最終結果
cを出力する点で、図11と異なる。
演算ブロック85の出力をREG1レジスタ81に入力し、
かつ、X演算ブロック84の出力をREG1レジスタ81と
REG2レジスタ82の双方に入力し、かつ、REG1レジスタ
81から最終結果dを、REG2レジスタ82から最終結果
cを出力する点で、図11と異なる。
【0049】論理合成処理は、動作合成処理により生成
された最終的なレジスタトランスファレベルの記述に基
づいて、論理記述を生成する。その際、テスト容易性を
考慮に入れて部分スキャン設計を行い、一部のレジスタ
をスキャン素子に置き換える。
された最終的なレジスタトランスファレベルの記述に基
づいて、論理記述を生成する。その際、テスト容易性を
考慮に入れて部分スキャン設計を行い、一部のレジスタ
をスキャン素子に置き換える。
【0050】例えば、図5のブロック図に基づいて部分
スキャンを行い、スキャン素子への置き換えを行う例を
説明する。仮に、図5のW演算ブロック83とY演算ブ
ロック85の出力信号の制御性が悪いことが判明してい
ると仮定する。この場合、他の演算ブロックのテスト容
易性が十分に高ければ、W演算ブロック83とY演算ブ
ロック85の各出力側に接続されたREG1レジスタ81だ
けをスキャン素子に変換すればよい。図6はREG1レジス
タ81をスキャン素子91に置き換えた状態を示す図で
ある。
スキャンを行い、スキャン素子への置き換えを行う例を
説明する。仮に、図5のW演算ブロック83とY演算ブ
ロック85の出力信号の制御性が悪いことが判明してい
ると仮定する。この場合、他の演算ブロックのテスト容
易性が十分に高ければ、W演算ブロック83とY演算ブ
ロック85の各出力側に接続されたREG1レジスタ81だ
けをスキャン素子に変換すればよい。図6はREG1レジス
タ81をスキャン素子91に置き換えた状態を示す図で
ある。
【0051】このように、本実施形態では、テスト容易
性の悪いレジスタをなるべく共有化し、これらレジスタ
のみをスキャン素子に置き換えるため、図11に示す従
来例に比べて、回路全体でのスキャン素子数を低減で
き、回路規模や回路の動作速度等の回路のパフォーマン
スを落とすことなく、テスト容易性に優れたハードウエ
ア回路を自動生成することができる。
性の悪いレジスタをなるべく共有化し、これらレジスタ
のみをスキャン素子に置き換えるため、図11に示す従
来例に比べて、回路全体でのスキャン素子数を低減で
き、回路規模や回路の動作速度等の回路のパフォーマン
スを落とすことなく、テスト容易性に優れたハードウエ
ア回路を自動生成することができる。
【0052】また、本発明は、半導体回路を形成する場
合に限らず、例えば、プリント基板等に自動合成処理に
よりハードウエア回路を実装する際にも適用できる。
合に限らず、例えば、プリント基板等に自動合成処理に
よりハードウエア回路を実装する際にも適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、動作合成あるいは論理合成を行う際に、テスト容
易性を考慮に入れてレジスタの共有化を行うため、回路
のパフォーマンスを低下させることなく、テスト容易性
に優れた回路を自動合成することができる。また、レジ
スタや演算部をできるだけ共有化するようにし、かつ、
スキャン素子の数をできるだけ減らすようにしたため、
テストコストや製造コストを低減することができる。
れば、動作合成あるいは論理合成を行う際に、テスト容
易性を考慮に入れてレジスタの共有化を行うため、回路
のパフォーマンスを低下させることなく、テスト容易性
に優れた回路を自動合成することができる。また、レジ
スタや演算部をできるだけ共有化するようにし、かつ、
スキャン素子の数をできるだけ減らすようにしたため、
テストコストや製造コストを低減することができる。
【図1】回路設計システムの動作合成処理の一例を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図2】テスト容易性の計算手法を説明する図。
【図3】動作記述のデータフロー図。
【図4】図3に対してレジスタ割り付け処理を行った状
態を示す図。
態を示す図。
【図5】レジスタトランスファレベルの記述に対応する
ブロック図。
ブロック図。
【図6】一部のレジスタをスキャン素子に置き換えた状
態を示すブロック図。
態を示すブロック図。
【図7】動作合成処理の処理動作を示すフローチャー
ト。
ト。
【図8】動作記述のデータフロー図。
【図9】図8についてスケジューリング処理とリソース
共有化処理を行った状態を示す図。
共有化処理を行った状態を示す図。
【図10】レジスタの割り付け処理を行った状態を示す
図。
図。
【図11】レジスタトランスファレベルの記述に対応す
るブロック図。
るブロック図。
【図12】一部のレジスタをスキャン素子に置き換えた
状態を示すブロック図。
状態を示すブロック図。
81 REG1レジスタ 82 REG2レジスタ 83〜86 演算ブロック 87,88 切替回路 91 スキャン素子
Claims (4)
- 【請求項1】同期回路により構成可能なシステムについ
て、複数のレジスタと、これらレジスタの入力論理を設
定する組み合わせ論理部とからなるレジスタトランスフ
ァレベルの記述を生成する動作合成手段と、 前記レジスタトランスファレベルの記述に基づいて、前
記システムに関する論理記述を生成する論理合成手段
と、を備えた回路設計システムにおいて、 前記動作合成手段は、前記複数のレジスタの中に共有可
能なレジスタの組み合わせが複数存在する場合には、テ
スト容易性が向上するようなレジスタ同士を選択して共
有化することを特徴とする回路設計システム。 - 【請求項2】前記組み合わせ論理部は、複数の演算部を
有し、 前記動作合成手段は、前記複数の演算部の中に共有可能
な演算部が存在する場合には、制御性の悪い信号を出力
する演算部の後段に接続された演算部と、観測性の悪い
信号を入力とする演算部の前段に接続された演算部と
を、共有化の対象として選択することを特徴とする請求
項1に記載の回路設計システム。 - 【請求項3】前記動作合成手段および前記論理合成手段
の少なくとも一方は、回路規模、回路の動作速度、回路
の消費電力、およびスキャン素子への置き換えによる回
路パフォーマンスの低下の少なくとも一つを含む設計制
約と、テスト容易性とを考慮に入れて、レジスタの共有
化を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の回
路設計システム。 - 【請求項4】同期回路により構成可能なシステムについ
て、複数のレジスタと、これらレジスタの入力論理を設
定する組み合わせ論理部とからなるレジスタトランスフ
ァレベルの記述を生成する動作合成手段と、 前記レジスタトランスファレベルの記述に基づいて、前
記システムに関する論理記述を生成する論理合成手段
と、を備えた回路設計方法において、 前記論理合成手段は、複数のレジスタと、これらレジス
タの入力論理を設定する組み合わせ論理回路とを含む論
理記述を生成し、 前記動作合成手段および前記論理合成手段の少なくとも
一方は、前記複数のレジスタの中に共有可能なレジスタ
の組み合わせが複数存在する場合には、テスト容易性が
向上するようなレジスタ同士を選択して共有化すること
を特徴とする回路設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9321350A JPH11154167A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 回路設計システムおよび回路設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9321350A JPH11154167A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 回路設計システムおよび回路設計方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11154167A true JPH11154167A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18131608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9321350A Pending JPH11154167A (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 回路設計システムおよび回路設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11154167A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8429583B2 (en) | 2003-05-09 | 2013-04-23 | Synopsys, Inc. | Circuit design and retiming |
US8843862B2 (en) | 2008-12-16 | 2014-09-23 | Synopsys, Inc. | Method and apparatus for creating and changing logic representations in a logic design using arithmetic flexibility of numeric formats for data |
-
1997
- 1997-11-21 JP JP9321350A patent/JPH11154167A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8429583B2 (en) | 2003-05-09 | 2013-04-23 | Synopsys, Inc. | Circuit design and retiming |
US8949757B2 (en) | 2003-05-09 | 2015-02-03 | Synopsys, Inc. | Circuit design and retiming |
US8843862B2 (en) | 2008-12-16 | 2014-09-23 | Synopsys, Inc. | Method and apparatus for creating and changing logic representations in a logic design using arithmetic flexibility of numeric formats for data |
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---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040113 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040315 |
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A02 | Decision of refusal |
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