JPH11153314A - 炉の燃え切り線検出方法および装置 - Google Patents

炉の燃え切り線検出方法および装置

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JPH11153314A
JPH11153314A JP33790297A JP33790297A JPH11153314A JP H11153314 A JPH11153314 A JP H11153314A JP 33790297 A JP33790297 A JP 33790297A JP 33790297 A JP33790297 A JP 33790297A JP H11153314 A JPH11153314 A JP H11153314A
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政義 糸井
Masanori Kajino
正則 梶野
Kazuaki Sakatani
一晃 酒谷
Koji Yokota
康二 横田
Eiji Shiyukuhara
栄治 祝原
Takayuki Kasamatsu
孝幸 笠松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃え切り線位置を確実に把握する。 【解決手段】 ストーカー11の移送方向の終端付近から
手前の部分を移送方向所定範囲毎に区分してその各区分
A 、B 、・・・・、G 毎に炉床の幅方向に異なる複数個所の
温度を同時に検出し、各区分毎の検出温度の平均値を求
めると共に平均偏差を求め、検出温度が燃焼を終了した
灰の温度に対応する温度かそれとも燃焼中の温度に対応
する温度かの判定基準となる第一基準値を定め、検出温
度のばらつきの程度が燃焼を終了した灰の温度のばらつ
きの範囲内かそれ以上かの判定基準となる第二基準値を
定め、各平均値と第一基準値とを比較すると共に各平均
偏差と第二基準値とを比較し、その各比較結果に基いて
燃え切り線の位置を検出する方法。温度検出手段2 と、
演算部3 と、設定部4 と、比較判定部5 とを有する装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストーカーを備え
た焼却炉等の燃焼制御に適用する炉の燃え切り線の検出
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ストーカーを備えた炉においては、概し
て、燃焼させるものがストーカー上で燃焼しながら移動
し、最後に燃え尽き、灰となって灰室へ送られる。焼却
炉におけるストーカー上での好ましい燃焼は、簡単に言
えば、限られた大きさのストーカー上で可能なかぎり多
量のものが継続的に燃焼し、ストーカー終端で燃焼が完
結して灰室へ送られることである。このために、燃焼さ
せるものの供給量、ストーカーによる燃焼させるものの
送り速度、燃焼用空気の供給量や温度、等が制御され
る。この制御は、燃焼させるものが均質なものであれば
比較的容易である。しかし、例えば、燃焼させるものが
家庭排出ごみを含むごみ等である場合には、不均質であ
るから、すなわち、部分的に発熱量、水分含有量等の相
違が大きいから、必ずしも容易ではない。このため、ご
み焼却炉においては、好ましい燃焼状態を得るための多
くの提案がある。
【0003】例えば、特公平4−81688号公報に記
載のものは、ごみ移送装置を有する乾燥火格子及び燃焼
火格子を備えた焼却炉において、ごみ移送方向における
上流側にごみ着火時のごみ温度を検出する第1温度検出
器と、ごみ移送方向における下流側に理想燃焼状態のご
み温度を検出する第2検出器とが少なくとも設けられ、
第1、第2温度検出器で検出された検出ごみ温度の平均
値に基いて乾燥火格子及び燃焼火格子の移送装置の移送
速度を制御する移送制御部を設けた構成を含むものであ
る。これは上流側と下流側の第1、第2温度検出器の検
出温度の差と、予め定めた基準設定温度とを比較し、こ
の比較結果に基いてごみ移送装置の速度を増減制御する
ようにしてある。
【0004】また、特開昭60−194219号公報に
記載のものは、焼却炉内の燃焼ゾーン及び後燃焼ゾーン
の燃焼火炎の所定明度以上の光を光電素子にて検知し、
これをパルス信号に変換して一定時間内のパルス信号の
平均値の変動に応じて各ゾーンのストーカーのごみ送り
速度を自動制御し、燃えきり点を略一定に保つようにし
たものである。この他に、燃焼状態をテレビカメラで撮
影し、コンピュータを用いて画像処理を行い、燃えきり
線の位置を検出し、その燃えきり線の位置が適切な位置
となるように各部を制御する構成のものも提案されてい
る。なお、前記燃え切り線(又は燃え尽き線)は、一般
に送られながら燃焼する可燃物が、炎を上げて燃えてい
る部分と燃え尽きて灰になった部分との境界線であり、
目視によってかなり明確に認識できるものである。可燃
物をストーカーで送りながら燃焼させるこの種の炉にお
ける燃焼制御は、燃え切り線をストーカーの終端付近の
所定位置に維持できるような制御が理想的なものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報記載の前者
は、燃焼温度の検出が上流の1点と下流の1点とで行わ
れるものであり、燃焼温度が低く検出される場合があり
得る。従って、この検出温度に基いて直ちにごみ移送装
置の速度制御を行う場合にはそれまで好ましい燃焼状態
であったとしてもその状態が崩れる問題がある。また、
前記公報記載の後者は、炉内の燃焼状態を光電素子によ
って検知する構成であるから、炉内発生ガスによる外乱
を受け易い問題がある。また、テレビカメラを用いる構
成のものにあっては、前記炉内発生ガスによる外乱を受
けやすいばかりでなく、ごみの壁に視野が遮られて死角
ができる問題や非常に高価である問題もある。本発明
は、炉内の燃焼状態を確実に把握して良好な燃焼制御を
行うために、燃え切り線位置を確実に把握できる燃え切
り線検出方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】燃え切り線は、ストーカ
ー上の燃焼させられるものが、燃焼している部分と燃焼
を終了した部分との境界線であり、双方の部分の区別は
目視によって可能であり、その境界を線として略認識で
きる。すなわち、燃焼している部分は炎を上げて燃えて
いる状態であり、燃焼を終了した部分は炎は認められず
赤熱した灰の状態であり、境界が認められる。この燃え
切り線は、その両側の灰の状態である部分と燃焼中であ
る部分とでは炉床の温度が明らかに相違しているから、
炉床温度又は炉床に近い位置の温度を検出することによ
り検出可能である。しかし、燃え切り線はストーカーを
横切る方向に存在するが、必ずしも移送方向に直角な線
として現れないで、殆どの場合曲線である。このため1
点で温度を検出したのでは、燃え切り線を常に確実に把
握することはできない。また、燃え切り線よりも上流側
の燃焼している部分は、燃焼状態が必ずしも一定ではな
く燃焼を終了した部分に比べて部分的な温度差が大きい
傾向が認められる。本発明は、炉内のこのような温度の
分布状態に着目してなされたものである。
【0007】第1の発明は、炉内に供給された燃焼させ
るものを移送する移送手段を有するストーカーを備えた
炉の燃え切り線検出方法であって、前記ストーカーの移
送方向の終端付近から手前の所定位置にストーカーが形
成する炉床の幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検
出し、各検出温度の平均値を求めると共に平均偏差を求
め、前記検出温度が燃焼を終了した灰の温度に対応する
温度か燃焼中の温度に対応する温度かの判定基準となる
第一基準値を定め、前記検出温度のばらつきの程度が燃
焼を終了した灰の温度のばらつきの範囲内かそれ以上か
の判定基準となる第二基準値を定め、前記平均値と前記
第一基準値とを比較すると共に前記平均偏差と前記第二
基準値とを比較し、その双方の比較結果に基いて燃え切
り線位置が前記温度検出位置よりも上流側にあるか下流
側にあるかを判定することを特徴とする(請求項1)。
【0008】この第1の発明の複数個所の検出温度の平
均値は、ストーカーの長手方向の所定位置の幅方向の温
度のばらつき考慮したもので、所定位置の温度を代表す
る値であり、燃焼中の温度の最低温度に相当する温度と
比べることによって温度検出位置が燃焼中であるか灰で
あるかを判断する一つの条件となる。また、検出温度の
平均偏差は、検出温度のばらつきの程度であるから、そ
して前述したように灰となった温度よりも燃焼中の温度
の方がばらつきの大きいことから、平均偏差を灰の温度
のばらつきの程度と比べることによって温度検出位置が
灰であるか燃焼中であるかを判断するもう一つの条件と
なる。従って、例えば、灰であることを検出する条件と
しては、前記平均値が前記第一の基準値以下であり且つ
前記平均偏差が前記第二の基準値以内にあることにな
り、この条件を満足する場合には前記温度検出位置が灰
であり、これよりも上流側に燃え切り線位置が存在する
と判定し、前記条件に該当しない場合には前記温度検出
位置が燃焼中であり、この位置を含むこれよりも下流側
に燃え切り線位置が存在すると判定できる。
【0009】第2の発明は、炉内に供給された燃焼させ
るものを移送する移送手段を有するストーカーを備えた
炉の燃え切り線検出装置であって、前記ストーカーの移
送方向の終端付近から手前の所定位置にストーカーが形
成する炉床の幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検
出する温度検出手段と、前記各検出温度の平均値を求め
ると共に平均偏差を求める演算部と、前記検出温度が燃
焼を終了した灰の温度に対応する温度か燃焼中の温度に
対応する温度かの判定基準となる第一基準値、及び前記
検出温度のばらつきの程度が燃焼を終了した灰の温度の
ばらつきの範囲内かそれ以上かの判定基準となる第二基
準値を設定する設定部と、前記平均値と第一基準値とを
比較し、前記平均偏差と前記第二基準値とを比較し、こ
れら双方の比較結果に基いて燃え切り線位置が前記温度
検出位置の上流側にあるか下流側にあるかを判定する比
較判定部とを有することを特徴とする(請求項2)。こ
の第2の発明の装置は、第1の発明の実施に使用する装
置である。
【0010】第3の発明は、炉内に供給された燃焼させ
るものを移送する移送手段を有するストーカーを備えた
炉の燃え切り線検出方法であって、前記ストーカーの移
送方向の終端付近から手前の部分を移送方向所定範囲毎
に区分してその各区分毎にストーカーが形成する炉床の
幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検出し、各区分
毎の検出温度の平均値を求めると共に平均偏差を求め、
前記検出温度が燃焼を終了した灰の温度に対応する温度
かそれとも燃焼中の温度に対応する温度かの判定基準と
なる第一基準値を定め、前記検出温度のばらつきの程度
が燃焼を終了した灰の温度のばらつきの範囲内かそれ以
上かの判定基準となる第二基準値を定め、前記各平均値
と第一基準値とを比較すると共に前記各平均偏差と第二
基準値とを比較し、その各比較結果に基いて燃え切り線
の位置を検出することを特徴とする(請求項3)。
【0011】この第3の発明は、前記第1の発明におけ
る温度検出位置を1区分としてその区分をストーカーの
移送方向に幾つか増やし、その温度検出結果から、各区
分毎に前記と同様に平均値と平均偏差を求めて、各区分
毎に前記と同様に第一基準値、第二基準値と比較し、各
区分の状態が灰か燃焼中かを判断する。この場合ある程
度区分の数を多くしておけば、いずれかの区分に燃え切
り線の全部又は大部分が含まれることになるから、燃え
切り線がどの区分にあるかを検出でき、燃え切り線の位
置を検出できることになる。例えば、前記平均値が第一
基準値以下であり且つ前記平均偏差が第二基準値の範囲
内にある条件に該当する区分が、複数であるときはその
複数の区分のいずれもが灰の状態であるからその区分の
最上流の区分の次の上流側の区分に燃え切り線が位置す
るとして検出し、単数であるときは必然的に最下流の区
分であってその区分のみが灰の状態であるからその区分
の次の上流側の区分に燃え切り線が位置するとして検出
することになる。
【0012】第4の発明は、炉内に供給された燃焼させ
るものを移送する移送手段を有するストーカーを備えた
炉の燃え切り線検出装置であって、前記ストーカーの移
送方向の終端付近から手前の部分を移送方向所定範囲毎
に区分してその各区分毎にストーカーが形成する炉床の
幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検出する温度検
出手段と、前記各区分毎の検出温度の平均値を求めると
共に平均偏差を求める演算部と、前記検出温度が燃焼を
終了した灰の温度に対応する温度かそれとも燃焼中の温
度に対応する温度かの判定基準となる第一基準値、及び
前記検出温度のばらつきの程度が燃焼を終了した灰の温
度のばらつきの範囲内かそれ以上かの判定基準となる第
二基準値を設定する設定部と、前記各平均値と第一基準
値とを比較すると共に前記各平均偏差と第二基準値とを
比較し、その各比較結果に基いて燃え切り線の位置が前
記区分のいずれに位置するかを判定する比較判定部とを
有することを特徴とする(請求項4)。炉の燃え切り線
検出装置。この第4の発明の装置は、第3の発明の実施
に用いる装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の1実施の形態を図1〜7
を用いて説明する。図1は燃え切り線検出装置をごみ焼
却炉1に適用した場合の概略の構成を示し、温度検出手
段2、演算部3、設定部4、比較判定部5、とを有す
る。演算部3、設定部4、比較判定部5はコンピュータ
を利用する。このごみ焼却炉1は、投入ホッパー10、
ホッパー10に続くストーカー11、ストーカー11終
端に続く灰受入部12等を備えている。ストーカー11
は、例えば、階段摺動式であり、図3(a)に示すよう
に、上流の乾燥ストーカー12とこれに続く燃焼ストー
カー13からなり、いずれも炉幅方向に固定炉床14と
移動炉床15とを交互に配置してあり、乾燥ストーカー
12の移動炉床15と燃焼ストーカー13の移動炉床1
5とが独立して移送速度を制御できるようになってい
る。移動炉床15が移送方向に沿って駆動部により進退
駆動されることにより、ホッパー10から投入されたご
み30を灰受入部へ向かって移送する。このストーカー
11上をごみが移動していく間に、乾燥させられ、そし
て燃焼させられて灰となり、最後に灰受入部に落下す
る。
【0014】温度検出手段2は、ストーカー11の形成
する炉床の温度を検出するようになっており、図3
(b)に示すように、熱伝対温度計16を固定炉床14
のロストル鋳物14aの給気用のスリット14bを利用
し、ロストル鋳物14aの下面に当て板17、座金1
8、19、ボルト20、ナット21等を用いて取り付け
てある。この熱伝対温度計16による温度検出点は、図
2に略図で示すように、乾燥ストーカー12の下流部分
と、燃焼ストーカー13とに設けてあり、ストーカー1
1の終端付近から手前の適当な部分までの炉床を、移送
方向所定範囲毎に適当な間隔でA〜Hに区分し、各区分
A、B、C、・・・・、Hの各々の炉幅方向に異なる位置
に、例えば異なる列の固定炉床14(図示の例で固定炉
床は3列である)に1個ずつA1、A2、A3、B1、
B2、B3、C1、・・・・、H1、H2、H3で示す位置
に設けてある。図中矢印25はストーカーによるごみの
移送方向である。温度検出手段2によって検出される温
度は演算部3へ送られる。
【0015】演算部3は、温度検出手段2によって検出
された温度、すなわち、位置A1で検出された温度A1
t、位置A2で検出された温度A2t、(以下同様に温
度検出位置を示す符号にtを付して示す)・・・・、H3
t、から、各区分毎の温度の平均値Aav、Bav、C
av、・・・・、Havと、各区分毎の検出温度の平均偏差
Aad、Bad、Cad、・・・・、Hadと、を演算する
演算手段を備えている。各区分毎の平均偏差は、各区分
毎に平均値を求め、その平均値からの検出温度の偏差を
求め、その偏差を平均した値である。例えば、区分Aの
平均偏差Aadは、平均値Aavと各検出温度A1t、
A2t、A3tとの差の絶対値の相加平均である。演算
部3で算出した結果は比較判定部5へ送られる。
【0016】設定部4は、第一基準値Tdと、第二基準
値Tcとを任意に設定できるようになっている。第一基
準値Tdは、検出温度が燃焼を終了した灰の温度に対応
する温度かそれとも燃焼中の温度に対応する温度かの判
定基準となる値(温度)であり、例えば、220°Cと
される。この値は、ロストル側(スリット14b)から
の供給空気の温度程度であり、炉の運転において実際に
検出される灰の部分の下側の炉床温度に基いて適切に決
められ、あるいは修正されるのがよい。第二基準値Tc
は、前記検出温度の各区分内のばらつきの程度が燃焼を
終了した灰の温度のばらつきの範囲内かそれ以上かの判
定基準となる値であり、例えば、20°Cとされる。こ
の値も、炉の運転において実際に検出される燃焼中の部
分の炉床温度、及び灰の部分の炉床温度に基いて適切に
決められ、あるいは修正されるのがよい。この設定部4
は値を任意に設定できるものとしてあるから、燃え切り
線位置の判定が実状ににあうように柔軟性をもたせるこ
とができる。設定部4で設定された値は比較判定部5へ
送られる。
【0017】比較判定部5は、前記各平均値Aav、B
av、Cav、・・・・、Havと第一基準値Tdとを比較
すると共に前記各平均偏差Aad、Bad、Cad、・・
・・、Hadと第二基準値Tcとを比較し、その各比較結
果に基いて燃え切り線の位置が前記区画のいずれに位置
するかを判定する手段を備えている。その判定は、比較
結果が第一基準値Tdよりも下回り、且つ第二基準値T
cよりも下回ることで、その区分が灰となっているので
あり、灰となっている区分が複数であるときはその中の
最上流の区分の一つ上流側の区分が、燃え切り線の位置
する区分であるとするのである。
【0018】この燃え切り線検出装置は、本発明の燃え
切り線検検出方法に従って動作する。すなわち、設定部
4に予め決められた第一基準値Td及び第二基準値Tc
を設定しておいて動作させると、温度検出手段2により
ストーカー11の形成する炉床の区分A、B、・・・・、H
毎の炉床幅方向に異なる位置の温度を夫々同時に検出
し、演算部3により各区分A、B、・・・・、H毎の検出温
度の平均値平均値Aav、Bav、Cav、・・・・、Ha
vを求めると共に平均偏差Aad、Bad、Cad、・・
・・、Hadを求め、比較判定部5により前記各平均値A
av、Bav、Cav、・・・・、Havと第一基準値Td
とを比較すると共に前記各平均偏差Aad、Bad、C
ad、・・・・、Hadと第二基準値Tcとを比較し、その
各比較結果に基いて燃え切り線の位置を検出する。
【0019】前記第一基準値Tdを220°Cとし、第
二基準値Tcを20°Cとした点について説明を加え
る。このごみ焼却炉1を手動燃焼制御操作により区分C
に燃え切り線が位置するように運転しているときの前記
温度検出手段2により区分A、B、C、Dの各温度検出
位置A1、A2、A3、B1、B2、B3、C1、C
2、C3の温度を6時間連続的に検出したデータに基い
て、各区分A、B、C、Dの平均偏差を求めてグラフに
すると、図4に示すようになる。この図から区分Aと区
分Bの平均偏差を示す曲線(図に区分A、区分Bとして
示す)は略20°C以下で変化しており、そして区分C
と区分Dの平均偏差を示す曲線(図に区分C、区分Dと
して示す)はかなり乱れは有るけれども概して20°C
を越えて変化していることが分かる。すなわち、本発明
の根拠となっている灰となった部分の温度は低く安定的
であり、燃焼している部分は温度のばらつきが大きいこ
とが明らかである。つまり、手動燃焼制御であるから、
燃え切り線の位置が必ずしも安定的でないけれども、区
分A、Bは灰の領域であり、温度のばらつきの程度(平
均偏差)が小さく、区分C、Dは燃焼している領域であ
るから、温度のばらつきの程度(平均偏差)が大きいの
である。従って、検出温度が灰の領域の温度であること
の一つの条件として検出温度の平均偏差が20°Cを下
回ること(第2基準値を20°C)としたのである。ま
た、平均偏差が小さい均等な燃焼が行われることが予想
され、この場合を除くために、灰の領域であることのも
う一つの条件として検出温度が燃焼領域の検出温度(略
220°C)よりも下回ること(第一基準値を200°
C)としたのである。
【0020】この燃え切り線検出装置を使用すると、運
転中のごみ焼却炉1の燃え切り線の位置を確実に把握で
き、これを利用して良好な自動燃焼制御が可能となる。
すなわち、この種の炉の自動燃焼制御には、燃焼用空気
量の制御、ストーカー上のごみ層の厚さの制御、酸素量
の制御、燃え切り線制御等が行われ、この中の燃え切り
線の自動制御に利用される。燃え切り線制御は、燃え切
り線の位置を時間経過に応じて把握し、その位置を適切
な位置に、若しくは範囲内に保持するようにストーカー
の送り速度を制御することになる。この制御は、その簡
単な例を説明すると、燃え切り線を−100(後進)か
ら+100(前進)とした数値で表現し、この燃え切り
線とごみ質の評価により行う。ごみ質の評価はごみ含水
率推定値の(現在値−前回値)の計算により、ごみ質の
傾向が良好又は悪化している指針として使用する。そし
て、前記燃え切り線及びごみ質の傾向をファジイの入力
としてストーカー12、13の送り速度を、図7
(a)、(b)に示すように制御する。
【0021】このような自動燃焼制御を区分Cに燃え切
り線が位置するように行って前記ごみ焼却炉1を稼働さ
せた場合の、前記温度検出手段2による区分A、B、
C、Dの各温度検出位置A1、A2、A3、B1、B
2、B3、C1、C2、C3、D1、D2、D3の温度
を、6時間連続的に検出し、経過時間に対する区分毎の
炉床温度平均値Aav、Bav、Cav、Davの変化
のグラフを図5に示す。また、この検出温度に基いて、
各区分A、B、C、Dの平均偏差Aad、Bad、Ca
d、Dadを求めてグラフにすると、図6に示すように
なる。図5から区分Aでは第1基準値Tcの220°C
以下である略190°C前後で、区分Bでは第1基準値
Tcの220°C付近である略220〜210°C程度
で、区分Cでは略220〜250°C程度で、区分Dで
は略230〜280°C程度で変化していることが認め
られる。また、図6から区分Aと区分Bの平均偏差を示
す曲線(図6に区分A、区分Bとして示す)は第2基準
値Tcの20°Cよりも低い14°C以下で変化してお
り、そして区分Cと区分Dの平均偏差を示す曲線(図6
に区分C、区分Dとして示す)はかなり乱れは有るけれ
ども概して20°Cを越えて変化していることが認めら
れる。この結果から、前述した第一、第二基準値を決め
る本発明の基本的な考え方から、区分Bより下流側は燃
え尽きた灰の領域であり区分Cより上流側は燃焼中の領
域で区分Cに燃え切り線が位置していることが判断でき
る。このことは前記炉床温度測定中の炉内の燃焼状態を
撮影したビデオの映像で確認できた。
【0022】この実施の形態によれば、煙等の影響を受
けやすいカメラを用いる高価な画像処理等によらない
で、比較的簡単に、しかも確実に燃え切り線の位置を把
握して、これを自動燃焼制御に利用できるから、安価
で、煙等の影響を受けにくい、自動燃焼制御システムの
構築が可能となる。
【0023】前記実施の形態では、温度検出手段2を区
分A〜Hに設けた構成を示したが、例えば区分Eより上
流の温度検出を省略してもよく、また区分内の温度測定
を3点で行っているが、炉床の幅等の状況に応じて、増
設してもよい。また、場合によっては、温度検出手段2
を一つの区分、例えば、区分Bのみに設けて、その区分
の上流か下流のいずれに燃え切り線の位置があるかを判
断できるものとすることができる。すなわち、図5、図
6の区分Bのみのデータを見ると、第一基準値Td、第
二基準値Tcのいずれをも下回るから区分Bは灰の領域
であり、燃え切り線の位置は区分Bよも上流にあると判
断でき、逆に第一基準値Td、第二基準値Tcを上回て
現れるような場合は区分Bが燃焼中であり、この位置を
含むこれよりも下流側に燃え切り線位置が存在すると判
定できることになる。このように構成しても自動燃焼制
御に利用できる。
【0024】また、前述した燃え切り線の制御方法及び
装置は、ごみ焼却炉以外のコークス、石炭、その他の固
形燃料を燃焼させる炉においても、燃え切り線の制御が
必要な炉において適用して、好ましい燃焼制御が可能と
なる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、従来のカメラを用いた画像解
析に比べ、炉内発生ガス等による外乱の影響を受けるこ
となく、安価な手段で、燃え切り線の位置を確実に把握
できる効果を奏する。従って、自動燃焼制御に適用し
て、安価で、煙等の影響を受けにくい、自動燃焼制御シ
ステムの構築が可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略の構成図であ
る。
【図2】同実施の形態の温度検出位置を示すストーカー
の炉床部分の概略平面図である。
【図3】同実施の形態の部分を示し、(a)はストーカ
ーの概略斜視図、(b)は温度検出器の取付け状態の一
例を示す炉床部分断面拡大図である。
【図4】同実施の形態の炉の手動燃焼制御による稼働時
の時間経過に対する炉床温度の平均偏差の変動を示すグ
ラフである。
【図5】同実施の形態の炉の自動燃焼制御による稼働時
の時間経過に対する区分毎の炉床温度平均値の変動を示
すグラフである。
【図6】同実施の形態の炉の自動燃焼制御による稼働時
の時間経過に対する区分毎の炉床温度の平均偏差の変動
を示すグラフである。
【図7】同実施の形態を自動燃焼制御に適用してストー
カー速度をファジイ制御する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 ごみ焼却炉 2 温度検出手段 3 演算部 4 設定部 5 比較判定部 10 ホッパー 11 ストーカー 12 乾燥ストーカー 13 燃焼ストーカー 14 固定炉床 15 移動炉床 16 熱電対温度計 30 ごみ
フロントページの続き (72)発明者 横田 康二 兵庫県神戸市長田区一番町5丁目8番地 虹技株式会社内 (72)発明者 祝原 栄治 大阪府大阪市大正区南恩加島7−1−55 エスオーエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 笠松 孝幸 大阪府大阪市大正区南恩加島7−1−55 エスオーエンジニアリング株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に供給された燃焼させるものを移送
    する移送手段を有するストーカーを備えた炉の燃え切り
    線検出方法であって、前記ストーカーの移送方向の終端
    付近から手前の所定位置にストーカーが形成する炉床の
    幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検出し、各検出
    温度の平均値を求めると共に平均偏差を求め、前記検出
    温度が燃焼を終了した灰の温度に対応する温度か燃焼中
    の温度に対応する温度かの判定基準となる第一基準値を
    定め、前記検出温度のばらつきの程度が燃焼を終了した
    灰の温度のばらつきの範囲内かそれ以上かの判定基準と
    なる第二基準値を定め、前記平均値と前記第一基準値と
    を比較すると共に前記平均偏差と前記第二基準値とを比
    較し、その双方の比較結果に基いて燃え切り線位置が前
    記温度検出位置よりも上流側にあるか下流側にあるかを
    判定することを特徴とする炉の燃え切り線検出方法。
  2. 【請求項2】 炉内に供給された燃焼させるものを移送
    する移送手段を有するストーカーを備えた炉の燃え切り
    線検出装置であって、前記ストーカーの移送方向の終端
    付近から手前の所定位置にストーカーが形成する炉床の
    幅方向に異なる複数個所の温度を同時に検出する温度検
    出手段と、前記各検出温度の平均値を求めると共に平均
    偏差を求める演算部と、前記検出温度が燃焼を終了した
    灰の温度に対応する温度か燃焼中の温度に対応する温度
    かの判定基準となる第一基準値、及び前記検出温度のば
    らつきの程度が燃焼を終了した灰の温度のばらつきの範
    囲内かそれ以上かの判定基準となる第二基準値を設定す
    る設定部と、前記平均値と第一基準値とを比較し、前記
    平均偏差と前記第二基準値とを比較し、これら双方の比
    較結果に基いて燃え切り線位置が前記温度検出位置の上
    流側にあるか下流側にあるかを判定する比較判定部とを
    有することを特徴とする炉の燃え切り線検出装置。
  3. 【請求項3】 炉内に供給された燃焼させるものを移送
    する移送手段を有するストーカーを備えた炉の燃え切り
    線検出方法であって、前記ストーカーの移送方向の終端
    付近から手前の部分を移送方向所定範囲毎に区分してそ
    の各区分毎にストーカーが形成する炉床の幅方向に異な
    る複数個所の温度を同時に検出し、各区分毎の検出温度
    の平均値を求めると共に平均偏差を求め、前記検出温度
    が燃焼を終了した灰の温度に対応する温度かそれとも燃
    焼中の温度に対応する温度かの判定基準となる第一基準
    値を定め、前記検出温度のばらつきの程度が燃焼を終了
    した灰の温度のばらつきの範囲内かそれ以上かの判定基
    準となる第二基準値を定め、前記各平均値と第一基準値
    とを比較すると共に前記各平均偏差と第二基準値とを比
    較し、その各比較結果に基いて燃え切り線の位置を検出
    することを特徴とする炉の燃え切り線検出方法。
  4. 【請求項4】 炉内に供給された燃焼させるものを移送
    する移送手段を有するストーカーを備えた炉の燃え切り
    線検出装置であって、前記ストーカーの移送方向の終端
    付近から手前の部分を移送方向所定範囲毎に区分してそ
    の各区分毎にストーカーが形成する炉床の幅方向に異な
    る複数個所の温度を同時に検出する温度検出手段と、前
    記各区分毎の検出温度の平均値を求めると共に平均偏差
    を求める演算部と、前記検出温度が燃焼を終了した灰の
    温度に対応する温度かそれとも燃焼中の温度に対応する
    温度かの判定基準となる第一基準値、及び前記検出温度
    のばらつきの程度が燃焼を終了した灰の温度のばらつき
    の範囲内かそれ以上かの判定基準となる第二基準値を設
    定する設定部と、前記各平均値と第一基準値とを比較す
    ると共に前記各平均偏差と第二基準値とを比較し、その
    各比較結果に基いて燃え切り線の位置が前記区分のいず
    れに位置するかを判定する比較判定部とを有することを
    特徴とする炉の燃え切り線検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015187514A (ja) * 2014-03-26 2015-10-29 Jfeエンジニアリング株式会社 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
JP2021103062A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 クボタ環境サ−ビス株式会社 ごみ焼却炉の燃切点推定方法及びごみ焼却炉の燃切点調整方法

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JP2021103062A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 クボタ環境サ−ビス株式会社 ごみ焼却炉の燃切点推定方法及びごみ焼却炉の燃切点調整方法

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