JPH11153254A - キャビテーション防止バタフライ弁 - Google Patents
キャビテーション防止バタフライ弁Info
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- JPH11153254A JPH11153254A JP33505097A JP33505097A JPH11153254A JP H11153254 A JPH11153254 A JP H11153254A JP 33505097 A JP33505097 A JP 33505097A JP 33505097 A JP33505097 A JP 33505097A JP H11153254 A JPH11153254 A JP H11153254A
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- JP
- Japan
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- porous material
- cavitation
- valve
- valve element
- butterfly valve
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- Details Of Valves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 各配管ラインと適用流体の条件に適した安価
でかつ新規有用なキャビテーション防止バタフライ弁を
提供する。 【解決手段】 本体1に形成した貫通路1b,1c内
に、回動軸6,7を介して円板状の弁体3を回動自在に
設けたバタフライ弁において、弁体3よりも下流側の貫
通路1cに多孔質材4を設けた。
でかつ新規有用なキャビテーション防止バタフライ弁を
提供する。 【解決手段】 本体1に形成した貫通路1b,1c内
に、回動軸6,7を介して円板状の弁体3を回動自在に
設けたバタフライ弁において、弁体3よりも下流側の貫
通路1cに多孔質材4を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビテーション
防止バタフライ弁に関する。
防止バタフライ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、バタフライ弁などの弁が絞り状
態にある時、流体が部分的に狭められるため、弁体の下
流側の流速が増加し、弁体の先端裏側で圧力低下が起こ
る。そして、この部分の圧力が略蒸気圧以下になると、
キャビテーションが発生し、このキャビテーションが原
因となって、騒音、振動及びエローションなど種々の問
題が発生する。
態にある時、流体が部分的に狭められるため、弁体の下
流側の流速が増加し、弁体の先端裏側で圧力低下が起こ
る。そして、この部分の圧力が略蒸気圧以下になると、
キャビテーションが発生し、このキャビテーションが原
因となって、騒音、振動及びエローションなど種々の問
題が発生する。
【0003】この問題の原因となるキャビテーションの
発生を防止するため、従来のバタフライ弁には、種々の
改良技術が提案されている。この従来例を挙げると、弁
体に櫛歯状の突起物を設けたもの(特公平4−5791
3号公報参照)、また、弁体に板状の整流板を設けたも
の(特公平5−78713号公報参照)或いはバタフラ
イ弁の下流側の配管の途中に、多数の孔を設けた調整板
を組み込んだ構造のものなどが知られている。
発生を防止するため、従来のバタフライ弁には、種々の
改良技術が提案されている。この従来例を挙げると、弁
体に櫛歯状の突起物を設けたもの(特公平4−5791
3号公報参照)、また、弁体に板状の整流板を設けたも
の(特公平5−78713号公報参照)或いはバタフラ
イ弁の下流側の配管の途中に、多数の孔を設けた調整板
を組み込んだ構造のものなどが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のキャビテ
ーション防止用バタフライ弁を用いることによって、流
体の流れを分割し、細かいジェット流に変え、弁体の下
流で発生するキャビテーションを分散すると共にキャビ
テーションの成長を抑制したり、流体の流れる向きを変
えることにより、低圧部の発生を抑制するなどしてキャ
ビテーションによる騒音、振動及びエローションをある
程度抑制している。
ーション防止用バタフライ弁を用いることによって、流
体の流れを分割し、細かいジェット流に変え、弁体の下
流で発生するキャビテーションを分散すると共にキャビ
テーションの成長を抑制したり、流体の流れる向きを変
えることにより、低圧部の発生を抑制するなどしてキャ
ビテーションによる騒音、振動及びエローションをある
程度抑制している。
【0005】しかしながら、前述の特公平4−5791
3号公報及び特公平5−78713号公報に示すもの
は、弁体自体に突起物や整流板を取り付けたものである
から、キャビテーションを防止するための専用のバタフ
ライ弁を製作しなければならず、コスト高となるばかり
でなく、キャビテーション防止の櫛歯部分が弁体に直接
設けられているので、必ずしもキャビテーションの発生
を効率的に抑制しているものとはいえなかった。
3号公報及び特公平5−78713号公報に示すもの
は、弁体自体に突起物や整流板を取り付けたものである
から、キャビテーションを防止するための専用のバタフ
ライ弁を製作しなければならず、コスト高となるばかり
でなく、キャビテーション防止の櫛歯部分が弁体に直接
設けられているので、必ずしもキャビテーションの発生
を効率的に抑制しているものとはいえなかった。
【0006】しかも、この櫛歯部を適用流体の条件に対
応させた形状に製作することが難しいなどの問題があっ
た。一方、前述のバタフライ弁の下流側の配管に組み込
んだ調整板の場合は、流体条件に合わせて調整板に穴開
け加工を施すため、コスト高となるばかりでなく、流体
条件の変更に対応して、調整板の穴開け加工を変更する
ことは不可能であった。
応させた形状に製作することが難しいなどの問題があっ
た。一方、前述のバタフライ弁の下流側の配管に組み込
んだ調整板の場合は、流体条件に合わせて調整板に穴開
け加工を施すため、コスト高となるばかりでなく、流体
条件の変更に対応して、調整板の穴開け加工を変更する
ことは不可能であった。
【0007】このように、キャビテーションの発生状況
は、配管ラインごとにそれぞれ異なるため、各配管ライ
ンの条件に適した構造で、かつ、既設配管ラインに容易
に設置でき、しかも既存のバタフライ弁に適用すること
ができる安価なキャビテーション防止装置の開発が要望
されていた。
は、配管ラインごとにそれぞれ異なるため、各配管ライ
ンの条件に適した構造で、かつ、既設配管ラインに容易
に設置でき、しかも既存のバタフライ弁に適用すること
ができる安価なキャビテーション防止装置の開発が要望
されていた。
【0008】本発明は、上記課題を解決するために鋭意
研究の結果開発したものであり、その目的とするところ
は、各配管ラインと適用流体の条件に適した安価でかつ
新規有用なキャビテーション防止バタフライ弁を提供す
ることにある。
研究の結果開発したものであり、その目的とするところ
は、各配管ラインと適用流体の条件に適した安価でかつ
新規有用なキャビテーション防止バタフライ弁を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、本体に形成した貫通路内に、回動軸を介
して円板状の弁体を回動自在に設けたバタフライ弁にお
いて、弁体よりも下流側の貫通路に多孔質材を設けるよ
うにしたバタフライ弁である。この場合、多孔質材を厚
肉板状とすると共に弁体の回動域をにげる凹部を設け
て、多孔質材を弁体と隣接させる。更に、多孔質材を流
路の断面全体にわたって設け、通過流体が必ず多孔質材
を通るように設けるのが好ましい。また、本体の下流側
端にリテーナを螺合し、このリテーナの内側に多孔質材
を配置してリテーナで多孔質材を本体に固定する。
め、本発明は、本体に形成した貫通路内に、回動軸を介
して円板状の弁体を回動自在に設けたバタフライ弁にお
いて、弁体よりも下流側の貫通路に多孔質材を設けるよ
うにしたバタフライ弁である。この場合、多孔質材を厚
肉板状とすると共に弁体の回動域をにげる凹部を設け
て、多孔質材を弁体と隣接させる。更に、多孔質材を流
路の断面全体にわたって設け、通過流体が必ず多孔質材
を通るように設けるのが好ましい。また、本体の下流側
端にリテーナを螺合し、このリテーナの内側に多孔質材
を配置してリテーナで多孔質材を本体に固定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。略短筒状の本体1の内側中央に環状
のゴム等の弾性材で形成したシートリング2を配設し、
このシートリング2内に略円板状の弁体3を嵌入し、本
体1及びシートリング2の上下対向位置にそれぞれ上下
回動軸6及び7を直径方向に沿って挿通し、これらの上
下回動軸6,7の内方端部をシートリング2内の弁体3
の上下部に挿入して弁体3を軸支している。
の形態を説明する。略短筒状の本体1の内側中央に環状
のゴム等の弾性材で形成したシートリング2を配設し、
このシートリング2内に略円板状の弁体3を嵌入し、本
体1及びシートリング2の上下対向位置にそれぞれ上下
回動軸6及び7を直径方向に沿って挿通し、これらの上
下回動軸6,7の内方端部をシートリング2内の弁体3
の上下部に挿入して弁体3を軸支している。
【0011】さらに、本体1の上部に挿通した上回動軸
6を通す略筒状の軸挿部1aを本体1に突設し、この軸
挿部1aの上端にモータなどの駆動装置であるアクチュ
エータを固定するフランジ部1dを形成し、このフラン
ジ部1dの軸孔にグランド8を螺合している。また、上
回動軸6の上端6aを角柱状に切削形成してハンドルや
アクチュエータの出力軸等と連結できるようにしてい
る。上回動軸6の下端6bをローレット状に形成して上
回動軸6を弁体3に固着するようにしている。また、下
回動軸7は本体1の下部に突設した略短筒状のボトム部
1eに挿入され、ボトム部1eに螺合したネジ形状のキ
ャップ9によって支持され、弁体3が回動自在に嵌って
いる。
6を通す略筒状の軸挿部1aを本体1に突設し、この軸
挿部1aの上端にモータなどの駆動装置であるアクチュ
エータを固定するフランジ部1dを形成し、このフラン
ジ部1dの軸孔にグランド8を螺合している。また、上
回動軸6の上端6aを角柱状に切削形成してハンドルや
アクチュエータの出力軸等と連結できるようにしてい
る。上回動軸6の下端6bをローレット状に形成して上
回動軸6を弁体3に固着するようにしている。また、下
回動軸7は本体1の下部に突設した略短筒状のボトム部
1eに挿入され、ボトム部1eに螺合したネジ形状のキ
ャップ9によって支持され、弁体3が回動自在に嵌って
いる。
【0012】そして、本体1の下流側の貫通路1cに、
断面円形の肉厚板状に成形した開気孔構造の多孔質材4
を嵌め、環状のリテーナ5を本体1に螺合して、多孔質
材4を本体1内に着脱自在に設けている。この多孔質材
4には、弁体3側の端面に半径が弁体3の半径よりも若
干長い球面状の凹部4aが形成されており、弁体3の回
動域に隣接させて配置するようにしている。
断面円形の肉厚板状に成形した開気孔構造の多孔質材4
を嵌め、環状のリテーナ5を本体1に螺合して、多孔質
材4を本体1内に着脱自在に設けている。この多孔質材
4には、弁体3側の端面に半径が弁体3の半径よりも若
干長い球面状の凹部4aが形成されており、弁体3の回
動域に隣接させて配置するようにしている。
【0013】上述した多孔質材4を具体的に説明する
と、金属材料、例えばステンレス、アルミ、合金、パー
マロイ等を用いる場合は、例えば、ポリウレタンフォー
ム等から成る多孔質基材を略最終形態となるように形成
し、次いでこの基材に低温溶射機を用いて金属を基材の
周囲全体から溶射し、基材に金属を付着させて金属製の
多孔質材を成形し、更にこの多孔質材に焼結処理を施し
ている。また、この他の成形方法としては、発泡樹脂の
表面を導電化処理した後、電気メッキにより金属を付着
させ、これを焼結炉に入れて焼結処理し、発泡樹脂を焼
失させると共に金属を焼結させて成形する方法やフルモ
ールド法、ロストワックス法、セラミックシェルモール
ド法などによって成形する方法もある。
と、金属材料、例えばステンレス、アルミ、合金、パー
マロイ等を用いる場合は、例えば、ポリウレタンフォー
ム等から成る多孔質基材を略最終形態となるように形成
し、次いでこの基材に低温溶射機を用いて金属を基材の
周囲全体から溶射し、基材に金属を付着させて金属製の
多孔質材を成形し、更にこの多孔質材に焼結処理を施し
ている。また、この他の成形方法としては、発泡樹脂の
表面を導電化処理した後、電気メッキにより金属を付着
させ、これを焼結炉に入れて焼結処理し、発泡樹脂を焼
失させると共に金属を焼結させて成形する方法やフルモ
ールド法、ロストワックス法、セラミックシェルモール
ド法などによって成形する方法もある。
【0014】さらに、アルミを用いる場合で、その他の
成形方法としては、発泡ウレタン、発泡ポリスチレン等
の発泡樹脂を用いて模型を成形し、この模型を砂型に込
めて一旦砂型ごと燃やして模型を焼失させ、焼失してで
きた空間にアルミを注湯して成形する方法などもある。
成形方法としては、発泡ウレタン、発泡ポリスチレン等
の発泡樹脂を用いて模型を成形し、この模型を砂型に込
めて一旦砂型ごと燃やして模型を焼失させ、焼失してで
きた空間にアルミを注湯して成形する方法などもある。
【0015】また、ステンレスやパーマロイを用いる場
合で、その他の成形方法としては、発泡樹脂をステンレ
スやパーマロイ等の金属粉のスラリーにまぶし、金属部
分を真空炉で焼結させて成形する方法などもある。
合で、その他の成形方法としては、発泡樹脂をステンレ
スやパーマロイ等の金属粉のスラリーにまぶし、金属部
分を真空炉で焼結させて成形する方法などもある。
【0016】次に、金属以外の材料、例えば樹脂やセラ
ミックを用いる場合は、上記と同様の多孔質基材を用
い、この基材に対し、ガス式の溶射機を用い、燃焼ガス
中にインジェクターを介して合成樹脂粉末やセラミック
粉末を供給して溶射を行い成形する。なお、樹脂を用い
る場合は、流体圧による多孔質材4の変形を考慮する
と、スポンジ状の軟質材料よりも硬質若しくは半硬質の
材料が好ましい。
ミックを用いる場合は、上記と同様の多孔質基材を用
い、この基材に対し、ガス式の溶射機を用い、燃焼ガス
中にインジェクターを介して合成樹脂粉末やセラミック
粉末を供給して溶射を行い成形する。なお、樹脂を用い
る場合は、流体圧による多孔質材4の変形を考慮する
と、スポンジ状の軟質材料よりも硬質若しくは半硬質の
材料が好ましい。
【0017】本例における多孔質材4は型成形のため、
図に示すような厚肉の立体形状であっても成形が可能で
あり、しかも、バタフライ弁に適用する流体の種類や流
量、圧力等の使用条件に応じて孔の大きさ、孔の数、更
には厚肉等を適宜選定でき、かつ量産が可能で、種々の
仕様に応じることができる。例えば、流体圧が高く、流
量が多い場合は多孔質材4の厚肉を厚くしたり、粘度の
高い流体の場合は孔を大きく形成するなど幅広い対応が
可能である。
図に示すような厚肉の立体形状であっても成形が可能で
あり、しかも、バタフライ弁に適用する流体の種類や流
量、圧力等の使用条件に応じて孔の大きさ、孔の数、更
には厚肉等を適宜選定でき、かつ量産が可能で、種々の
仕様に応じることができる。例えば、流体圧が高く、流
量が多い場合は多孔質材4の厚肉を厚くしたり、粘度の
高い流体の場合は孔を大きく形成するなど幅広い対応が
可能である。
【0018】また、本例では、多孔質材4の形状を本体
1の貫通路1cの形状にあわせて略円錐体形状に形成し
て貫通路1cの全体、即ち弁の流路全体を塞いでいる
が、その他の形状に形成して貫通路1cの断面を部分的
に遮るようにしてもよい。例えば、半円板形状や三日月
形状等適宜の形状に形成した多孔質材を、弁を絞った時
に弁体3と本体1との間で流路が狭められ流速が増加す
るオリフィス側Aの噴流域とノズル側Bの噴流域の両方
若しくは一方に設けてキャビテーションの成長を抑制す
るようにしても良い。オリフィス側Aとは、弁体3のエ
ッジが回動軸6,7よりも上流に位置して弁体3と本体
1とがオリフィスの様相を呈する側をいい、また、ノズ
ル側Bとは、弁体3のエッジが回動軸6,7よりも下流
に位置して弁体3と本体1とがノズルの様相を呈する側
をいう。
1の貫通路1cの形状にあわせて略円錐体形状に形成し
て貫通路1cの全体、即ち弁の流路全体を塞いでいる
が、その他の形状に形成して貫通路1cの断面を部分的
に遮るようにしてもよい。例えば、半円板形状や三日月
形状等適宜の形状に形成した多孔質材を、弁を絞った時
に弁体3と本体1との間で流路が狭められ流速が増加す
るオリフィス側Aの噴流域とノズル側Bの噴流域の両方
若しくは一方に設けてキャビテーションの成長を抑制す
るようにしても良い。オリフィス側Aとは、弁体3のエ
ッジが回動軸6,7よりも上流に位置して弁体3と本体
1とがオリフィスの様相を呈する側をいい、また、ノズ
ル側Bとは、弁体3のエッジが回動軸6,7よりも下流
に位置して弁体3と本体1とがノズルの様相を呈する側
をいう。
【0019】また、リテーナ5は、筒状部分の外周面に
ネジを形成して本体1に螺合できるようにし、かつ開口
部5bに十字状及び小円形のリブ5aを設けて多孔質材
4の変形を抑えるようにしている。なお、リブ5aを上
下左右対称に形成して、各開口部5bを通過する流体が
均一な流れとなるようにしている。また、リブ5aは必
須ではなく、多孔質材4の強度が十分であれば省略が可
能である。
ネジを形成して本体1に螺合できるようにし、かつ開口
部5bに十字状及び小円形のリブ5aを設けて多孔質材
4の変形を抑えるようにしている。なお、リブ5aを上
下左右対称に形成して、各開口部5bを通過する流体が
均一な流れとなるようにしている。また、リブ5aは必
須ではなく、多孔質材4の強度が十分であれば省略が可
能である。
【0020】本発明の多孔質材4は、本例のように中心
軸タイプのバタフライ弁以外に、偏心軸タイプのバタフ
ライ弁にも適用できるうえに、ボール弁やコック等の回
転弁やグローブバルブの下流側等にも適用可能であっ
て、これらのバルブにおけるキャビテーションの発生の
抑制やエローションの防止に効果を発揮する。
軸タイプのバタフライ弁以外に、偏心軸タイプのバタフ
ライ弁にも適用できるうえに、ボール弁やコック等の回
転弁やグローブバルブの下流側等にも適用可能であっ
て、これらのバルブにおけるキャビテーションの発生の
抑制やエローションの防止に効果を発揮する。
【0021】次に、本発明のキャビテーション防止バタ
フライ弁の作用を説明する。図2における矢印に示すよ
うに流体が流れ、弁体3が鎖線の状態に絞られたとき、
弁体3の近傍位置に設けた多孔質材4によって、ノズル
側Bを通過する集中噴流を分散して水流を均一にし、噴
流の生成を緩和させる。
フライ弁の作用を説明する。図2における矢印に示すよ
うに流体が流れ、弁体3が鎖線の状態に絞られたとき、
弁体3の近傍位置に設けた多孔質材4によって、ノズル
側Bを通過する集中噴流を分散して水流を均一にし、噴
流の生成を緩和させる。
【0022】一方、オリフィス側Aを通過する噴流を管
中心方向へ導くと同時に、この多孔質材4によって偏流
とならない平均流れで、かつ噴流を細かく分散して拡散
され渦流れ層を阻止し、しかも流れ中に不連続面を作ら
ないので、水流を均一にし乱流を起こすことなく、多孔
質材4の整流作用により騒音の低減とキャビテーション
の成長を抑制する。
中心方向へ導くと同時に、この多孔質材4によって偏流
とならない平均流れで、かつ噴流を細かく分散して拡散
され渦流れ層を阻止し、しかも流れ中に不連続面を作ら
ないので、水流を均一にし乱流を起こすことなく、多孔
質材4の整流作用により騒音の低減とキャビテーション
の成長を抑制する。
【0023】この場合、図2に示すように、弁を全開に
した状態から全閉にするまでの中間開度において、弁体
3と本体1又はシートリング2との開口部が狭められる
ために、開口部を通過する流体の速度が増加して開口部
における流体の最低圧力は低下するが、下流側に多孔質
材4を設けて流体抵抗を増加させ下流側の圧力を上昇さ
せているので、最低圧力が蒸気圧にまで低下することは
なく、キャビテーションは発生しない。なお、諸条件に
より開口部における流体の最低圧力が蒸気圧に等しくな
った場合でも、多孔質材4が噴流を分散するので、キャ
ビテーションの成長を防止することができる。
した状態から全閉にするまでの中間開度において、弁体
3と本体1又はシートリング2との開口部が狭められる
ために、開口部を通過する流体の速度が増加して開口部
における流体の最低圧力は低下するが、下流側に多孔質
材4を設けて流体抵抗を増加させ下流側の圧力を上昇さ
せているので、最低圧力が蒸気圧にまで低下することは
なく、キャビテーションは発生しない。なお、諸条件に
より開口部における流体の最低圧力が蒸気圧に等しくな
った場合でも、多孔質材4が噴流を分散するので、キャ
ビテーションの成長を防止することができる。
【0024】多孔質材4は、下流側貫通路1cの弁体3
近接位置に設けているが、多孔質材4の弁体3側の端面
に、弁体3の回動域を逃げる凹部4aを形成しているの
で、弁体3の下流側のキャビテーションが発生する合理
的な設置位置に多孔質材4が設けられ、水流の均一化が
図られるばかりでなく、この多孔質材4によって弁体3
の回動を妨げることがない。しかも、多孔質材4の全体
を弁体3の回動域により近づけることができるので、本
体1の面間寸法を小さくすることができる。更に、この
多孔質材4は、本体1に着脱自在に螺合したリテーナ5
によって本体1内に配置されているので、メンテナンス
や交換を容易に行うことができる。
近接位置に設けているが、多孔質材4の弁体3側の端面
に、弁体3の回動域を逃げる凹部4aを形成しているの
で、弁体3の下流側のキャビテーションが発生する合理
的な設置位置に多孔質材4が設けられ、水流の均一化が
図られるばかりでなく、この多孔質材4によって弁体3
の回動を妨げることがない。しかも、多孔質材4の全体
を弁体3の回動域により近づけることができるので、本
体1の面間寸法を小さくすることができる。更に、この
多孔質材4は、本体1に着脱自在に螺合したリテーナ5
によって本体1内に配置されているので、メンテナンス
や交換を容易に行うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
によると、弁体よりも下流側の貫通路に多孔質材を設け
たので、水流を均一にし乱流による騒音防止できると共
に、キャビテーションの成長を抑制することができ、し
かもエローションの防止を確実に図ることができる。
によると、弁体よりも下流側の貫通路に多孔質材を設け
たので、水流を均一にし乱流による騒音防止できると共
に、キャビテーションの成長を抑制することができ、し
かもエローションの防止を確実に図ることができる。
【0026】また、多孔質材を厚肉板状にし、弁体の回
動域を避ける凹部を設けて多孔質材を配設できるので、
弁体の回動操作に支障がなく、かつキャビテーションの
発生を未然に防止できると共に、その発生を極力抑制
し、しかもエローションの防止効果も発揮される。
動域を避ける凹部を設けて多孔質材を配設できるので、
弁体の回動操作に支障がなく、かつキャビテーションの
発生を未然に防止できると共に、その発生を極力抑制
し、しかもエローションの防止効果も発揮される。
【0027】更に、本体の下流側端にリテーナを螺合
し、リテーナの内側に多孔質材を配置してリテーナで多
孔質材を本体に固定したから、軽量でコンパクトに成形
できると共に、多孔質材の保守や交換を容易に行うこと
が可能となる。
し、リテーナの内側に多孔質材を配置してリテーナで多
孔質材を本体に固定したから、軽量でコンパクトに成形
できると共に、多孔質材の保守や交換を容易に行うこと
が可能となる。
【0028】また、多孔質材を型成形により簡単に製作
できるので、適用流体の条件に対応した多孔質材を安価
に量産することができるなどの効果がある。
できるので、適用流体の条件に対応した多孔質材を安価
に量産することができるなどの効果がある。
【図1】本発明のキャビテーション防止バタフライ弁の
実施の一形態を示す正面断面図である。
実施の一形態を示す正面断面図である。
【図2】図1に示すバタフライ弁の平面断面図である。
【図3】図1に示すバタフライ弁の側面図である。
1 本体 1b,1c 貫通路 3 弁体 4 多孔質材 4a 凹部 5 リテーナ 6,7 回動軸
Claims (4)
- 【請求項1】 本体に形成した貫通路内に、回動軸を介
して円板状の弁体を回動自在に設けたバタフライ弁にお
いて、弁体よりも下流側の貫通路に多孔質材を設けたこ
とを特徴とするキャビテーション防止バタフライ弁。 - 【請求項2】 多孔質材を厚肉板状とすると共に弁体の
回動域をにげる凹部を設けて、多孔質材を弁体と隣接さ
せた請求項1記載のキャビテーション防止バタフライ
弁。 - 【請求項3】 多孔質材を流路の断面全体にわたって設
け、通過流体が必ず多孔質材を通るようにした請求項1
又は2記載のキャビテーション防止バタフライ弁。 - 【請求項4】 本体の下流側端にリテーナを螺合し、こ
のリテーナの内側に多孔質材を配置してリテーナで多孔
質材を本体に固定した請求項1,2又は3記載のキャビ
テーション防止バタフライ弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33505097A JPH11153254A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | キャビテーション防止バタフライ弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33505097A JPH11153254A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | キャビテーション防止バタフライ弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11153254A true JPH11153254A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18284192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33505097A Pending JPH11153254A (ja) | 1997-11-19 | 1997-11-19 | キャビテーション防止バタフライ弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11153254A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514887A (ja) * | 2004-09-29 | 2008-05-08 | マイクロゲン エナジー リミテッド | スプリッタバルブ |
CN107701737A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-02-16 | 普雷沃流体控制科技(芜湖)有限公司 | 蓄热式焚烧炉处理设备上专用高温通风蝶阀及制作方法 |
-
1997
- 1997-11-19 JP JP33505097A patent/JPH11153254A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514887A (ja) * | 2004-09-29 | 2008-05-08 | マイクロゲン エナジー リミテッド | スプリッタバルブ |
CN107701737A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-02-16 | 普雷沃流体控制科技(芜湖)有限公司 | 蓄热式焚烧炉处理设备上专用高温通风蝶阀及制作方法 |
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