JPH11153053A - 車両用スロットル弁開閉装置及び内燃機関 - Google Patents

車両用スロットル弁開閉装置及び内燃機関

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JPH11153053A
JPH11153053A JP25784198A JP25784198A JPH11153053A JP H11153053 A JPH11153053 A JP H11153053A JP 25784198 A JP25784198 A JP 25784198A JP 25784198 A JP25784198 A JP 25784198A JP H11153053 A JPH11153053 A JP H11153053A
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JP
Japan
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throttle valve
opening
closing device
motor
vehicle
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Application number
JP25784198A
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English (en)
Inventor
Takehiko Kowatari
武彦 小渡
Shigeru Tokumoto
徳元  茂
Kosaku Ono
耕作 大野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動手段による操作力が無い状態ではスロット
ル弁を開いた状態に保持でき、しかもスロットル弁の開
度を目標値に対して遅れを小さくして追従させることを
目的とする。 【解決手段】モータ20に接続されたカム11は、モー
タ20がオフ時には一方向にのみトルクを発生する戻し
バネ21により静止位置にあり、アーム12とバルブギ
ヤ13を介して接続されるスロットル弁は開いている。
モータ20がトルクを発生するとカム11が回転してア
ーム12がスロットル弁14を閉じ、カム11がさらに
回転するとスロットル弁14は全開する方向に動く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジン(内燃機
関)の吸入空気量を変化させて出力を制御するスロット
ル弁の開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンの出力制御は、通常、
ドライバが操作するアクセルペダルと機械的に接続され
たスロットル弁を開閉して行う。スロットル弁は、エン
ジンの吸入空気通路に配置され、吸入空気量を調整する
ことでエンジン出力を制御する役目を担う。
【0003】このようなスロットル弁の開閉装置として
は、特開昭63−150449号公報に記載されたもの
がある。この装置では、スロットル弁の開度をアクセル
量に応じて決定する制御装置と、この制御装置で決定さ
れた開度に基づいてスロットル弁を全閉位置と全開位置
との間で駆動するモータと、スロットル弁を閉方向に付
勢する戻しばね(リターンスプリング)と、この戻しば
ねとは逆方向にスロットル弁を付勢する弾性部材とを備
えている。
【0004】このとき、モータのスロットル弁を開く方
向の駆動力よりも戻しばねの付勢力を小さくし、かつモ
ータのスロットル弁を閉じる方向の駆動力よりも弾性部
材の付勢力を小さく設定している。そして、モータがス
ロットル弁を駆動していないときには、スロットル弁は
戻しばねによって閉じる方向に付勢され、スロットル弁
の開度は戻しばねの付勢力と弾性部材の付勢力とがつり
合った位置(角度)に自動調整されるようになってい
る。また、このときの開度は、低温時においてもエンジ
ンの始動を確実に行え、モータが駆動力を発生できなく
なったときでも必要最小限の走行を可能にする吸気量を
確保できるように設定されている。
【0005】また、米国特許第4,991,552号公
報には、アイドル回転数を調整するスロットル弁の開閉
装置が開示されている。この装置では、第1のレバー機
構と第2のレバー機構とを備え、これらのレバー機構に
よってスロットル弁のシャフトにこの弁を開く方向の駆
動力を作用させている。
【0006】第1のレバー機構は電気モータや空気アク
チュエータで駆動され、アイドル回転数を調整するため
に用いられる。このために、第1のレバー機構はスロッ
トル弁を全閉状態から約25degの開状態まで操作でき
るように構成されている。一方、第2のレバー機構は運
転者のアクセル操作でスロットル弁を開閉するように構
成されており、この第2のレバー機構によってスロット
ル弁を開く操作の方が第1のレバー機構による操作より
も優先されるようになっている。
【0007】また、第1及び第2のレバー機構はいずれ
もスロットル弁を開く方向にのみ操作力を伝達できるよ
うになっており、閉じる方向については戻しばね(リタ
ーンスプリング)で操作力を発生するようになってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在の自動車では、ス
ロットル弁の開度を全閉状態から全開状態まで制御装置
で制御して目標値に追従させている。このとき、エンジ
ンの排気を浄化することをはじめ種々の理由から、空燃
比をより細かく制御することが望まれる。特に、燃料を
筒内に直接噴射するエンジンでは、層状燃焼と均一燃焼
を有効に利用するため、空燃比の細やかな制御が望まれ
る。従ってスロットル弁の開閉装置には、スロットル弁
の開度が全閉状態から全開状態まで目標値に正確に追従
することが必要である。
【0009】また、安全性を高める観点からは、スロッ
トル弁を閉じるための閉操作手段を多重に設けることが
好ましい。すなわち、もし一つの閉操作手段が使用不能
状態に陥っても、他の閉操作手段でスロットル弁を車両
の暴走につながらない位置(以下、デフォルト位置とい
う)まで速やかに閉じれるようにする。
【0010】上記従来技術のうち前者が開示するスロッ
トル弁の開閉装置では、スロットル弁のデフォルト位置
で弁が少し開いた状態を保持できるようにするために、
相反する方向に操作力を発生してスロットル弁を付勢す
る2つの付勢手段、すなわち戻しばねと弾性部材を使用
している。2つの付勢手段のうち一方の操作力のみが作
用している状態では、スロットル弁の開度を目標値に追
従させることは比較的容易であるが、他方の操作力が作
用し始める時点では、操作力の変化に制御装置が対応し
きれず目標値に対する遅れが大きくなってしまう。この
ため、エンジン出力制御における正確性或いは即応性が
損なわれてしまう。
【0011】一方、上記従来技術のうち後者が開示する
スロットル弁の開閉装置では、走行のためのスロットル
弁の開閉操作の制御については配慮されておらず、アイ
ドル回転数の調整のための制御が配慮されているに過ぎ
ない。このアイドル回転数の調整のための制御装置で
は、戻しばねの力が常に一方向にのみ作用する構成にな
っており、しかもスロットル弁のデフォルト位置で弁が
少し開いた状態を保持することができる。しかし、アイ
ドル回転数の調整のための制御装置であるがために、こ
の制御装置はスロットル弁を全閉状態から25度程度ま
で操作することしか配慮していない。仮に、このアイド
ル回転数の調整のための装置(機構)を用いてスロット
ル弁を全閉状態から全開状態(90度)まで操作しよう
とすれば、レバーの揺動範囲の関係上、レバー機構の大
型化を避けられず、自動車に搭載することは不可能に近
い。
【0012】また、後者の装置のように、スロットル弁
の閉操作を戻しばねだけに頼っていると、戻しばねが破
損した場合には、スロットル弁を閉じれなくなる恐れが
ある。さらに、スロットル弁を開いた状態から急激に閉
じようとした場合、スロットル弁は戻しばねの力のみに
よって駆動されるため、動作が遅くなり必要な時間内に
閉じられないことも考えられる。このとき、戻しばねの
ばね力を強くすると、逆に弁を開くときの負荷が増えて
開き方向の動作が緩慢になるか、これを避けるためにス
ロットル弁の駆動手段を大型化(モータを使用するもの
にあってはモータの大型化)する必要がある。
【0013】そこで本発明は、スロットル弁の開度を最
小開度から全開まで、また全開から最小開度まで、この
弁を駆動する駆動手段を制御して操作する、車両に搭載
されるスロットル弁の開閉装置において、駆動手段によ
る操作力が無い状態ではスロットル弁を開いた状態に保
持でき、スロットル弁の開度を目標値に対して遅れを小
さくして追従させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第一の特徴は、内燃機関に吸入される空気の流量を
調節するスロツトル弁と、このスロツトル弁を駆動する
駆動手段と、前記スロツトル弁の関度を目標値に追従さ
せる制御手段とを備え、前記スロツトル弁を最小開度か
ら全開まで、また全開から最小開度まで前記駆動手段を
制御して開閉する車両用スロツトル弁開閉装置におい
て、前記駆動手段の駆動力が前記スロツトル弁に作用し
ない初期状態では、前記スロツトル弁は全開状態から開
方向に所定の開度変位した状態で保持され、この初期保
持状態から前記スロツトル弁が駆動されるとき、前記ス
ロツトル弁は一旦閉じる方向に動作して、最小開度に達
してから開くように動作するようにしたことにある。上
記目的を達成する本発明の第二の特徴は、内燃機関に吸
入される空気の流量を調節するスロツトル弁と、このス
ロツトル弁を駆動する駆動手段と、前記スロツトル弁の
関度を目標値に追従させる制御手段とを備え、前記スロ
ツトル弁を最小開度から全開まで、また全開から最小開
度まで前記駆動手段を制御して開閉する車両用スロツト
ル弁開閉装置において、前記駆動手段は弁開度変化規定
手段と前記弁開度変化規定手段を作働させる作動手段か
らなり、前記開度変化規定手段は前期作動手段の駆動力
が前記スロツトル弁に作用しない初期状態では、前記ス
ロツトル弁を全開状態から開方向に所定の開度に変位し
た状態で保持し、この初期保持状態から前記スロツトル
弁が駆動されるとき、前記スロツトル弁を一旦閉じる方
向に動作し、最小開度に達してから開くように作動させ
るようにしたことにある。上記目的を達成する本発明の
第三の特徴は、上記の車両用スロツトル弁開閉装置にお
いて、該装置は更に、前記スロットル弁を閉じる方向に
付勢し、前記駆動手段が作動していない時に前記スロッ
トル弁を前記初期状態の所定開度を保持させる付勢手段
を有することにある。上記目的を達成する本発明の第四
の特徴は、上記の車両用スロツトル弁開閉装置におい
て、前記作動手段はモータであり、このモータの回転軸
をー方向に180度以上回転させる間に、前記弁開度変化
規定手段は前記スロツトル弁を前記付勢手段で保持され
た所定開度の初期状態から最小開度状態、さらに全開状
態に変化させるようにしたことにある。モータの回転軸
を約180度以上回転させてスロットル弁を最小開度か
ら全開まで操作することで、モータを小型にすることが
でき、装置の小型化が可能である。上記目的を達成する
本発明の第五の特徴は、上記の車両用スロツトル弁開閉
装置において、前記モータの軸と前記スロツトル弁の軸
とが平行に配置され、かつ前記弁開度変化規定手段が、
前記モータの軸に締結される回転要素とこの回転要素に
接続される伝達要素と、この伝達要素と接続され前記ス
ロツトル弁の軸に結合される弁駆動要素とから成り、前
記モータの軸から前記伝達要素のスロットル弁側の先端
までの距離の、モータの回転角度に対する微分値の符号
が一度反転するようにしたことにある。上記目的を達成
する本発明の第六の特徴は、上記の車両用スロツトル弁
開閉装置において、前記回転要素が前記モータの回転角
を前記スロツトル弁の開度に変換するための案内部を有
する力ムで構成され、前記力ムの回転中心から前記案内
部までの距離を前記力ムの回転角度で微分したときに、
その微分値が正の値をとる領域と負の値をとる領域を、
前記スロツトル弁の動作範囲に、それぞれーつずつ有す
るようにしたことにある。上記目的を達成する本発明の
第七の特徴は、上記の車両用スロツトル弁開閉装置にお
いて、前記回転要素がモータで回転されるクランク、前
記駆動要素ガスロツトル弁を回転するクランク、前記伝
達要素が前記2つのクランクの間に連結されるリンクで
あり、前記付勢手段として、モータで回転されるクラン
ク軸にー方向の力を作用させるようバネを備えたことに
ある。上記目的を達成する本発明の第八の特徴は、上記
の車両用スロツトル弁開閉装置において、スロツトル弁
の最小開度において、前記モータの軸と回転要素のクラ
ンクとの締結点と、前記回転要素のクランクと前記リン
クとの結合点と、前記リンクと前記駆動要素のクランク
との結合点とが略一直線上に並ぶようにしたことにあ
る。上記目的を達成する本発明の第九の特徴は、複数の
シリンダーと、前記シリンダーに燃料を供給する燃料シ
ステムと、前記シリンダーに吸入される空気の流量を調
節するスロツトル弁と、このスロツトル弁を駆動する駆
動手段と、前記スロツトル弁の関度を目標値に追従させ
る制御手段とを備え、前記スロツトル弁を最小開度から
全開まで、また全開から最小開度まで前記駆動手段を制
御して開閉する車両用スロツトル弁開閉装置とを具備し
た車両用内燃機関において、前記スロットル弁開閉装置
における前記駆動手段は弁開度変化規定手段と前記弁開
度変化規定手段を作働させる作動手段からなり、前記開
度変化規定手段は前期作動手段の駆動力が前記スロツト
ル弁に作用しない初期状態では、前記スロツトル弁を全
開状態から開方向に所定の開度に変位した状態で保持
し、この初期保持状態から前記作動手段が前記スロツト
ル弁を駆動するとき、前記スロツトル弁を一旦閉じる方
向に動作し、最小開度に達してから開くように作動させ
ることにある。上記手段によれば、開状態を保持する様
に付勢されたスロットル弁に駆動手段の作用力が一方向
に作用して、スロットル弁が前記の開状態から閉状態、
更に開状態と変化して全開まで変化する。このため、ス
ロットル弁を付勢する付勢手段の構成が簡単化され、
付勢力が滑らかに変化するように構成することが可能と
なる。従って、スロットル弁の操作において、遅れの小
さい追従制御が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施例を図1
及び図2を用いて説明する。
【0016】尚、以下の説明において、スロットル弁の
「全閉」とは、最小開度まで閉じられた状態を意味する
ものとし、このとき最小開度はスロットル弁が完全に閉
じられる状態のほか、スロットル弁のかじりつきが生じ
ない程度の最小の開度を有する状態の場合もある。
【0017】図1はその(a)に本実施例のスロットル
弁開閉装置の構成を、(b)に本実施例のモータと戻し
バネとカムの配置を示し、右端にカム方向から見た正面
図を、(c)にカム構成の一実施例を示している。ま
た、図2はその(b)に本実施例でスロットル弁が静止
位置にある状態を、(a)にスロットル弁が全開の状態
を示している。
【0018】本実施例では、スロットル弁を全閉状態か
ら全開状態に、また全開状態から全閉状態に駆動するた
めの駆動手段として、モータ20、カム11、アーム1
2及びバルブギヤ13とを使用する。このとき、カム1
1、アーム12及びバルブギヤ13は、モータ20の回
転力をスロットル弁のバルブ軸に伝達する伝達機構を構
成する。さらに詳細に見れば、カム11はモータ20の
軸に連結される回転要素であり、バルブギヤ13はスロ
ットル弁の軸に連結される駆動要素であり、アーム12
は回転要素の駆動力を駆動要素に伝達する伝達要素とみ
なすことができる。
【0019】以下、詳細に構成を説明する。
【0020】モータ20の軸には、円盤に螺旋状の溝を
設けたカム11が固定され、全開状態から全閉方向にス
ロットル弁を付勢する付勢手段である戻しバネ21が接
続されている。カム11の溝には、カム11の溝を追従
するようにこの溝をなぞる部材、フォロアー17が挿入
されており、フォロアー17はアーム12に固定されて
いる。バネ16は、カム11の中心方向に力を発生しフ
ォロアー17はカム溝の内側に接している。アーム12
には長円形の穴12aがあり、その中にモータ軸の突起
18を差し込むようにしている。アーム12にはラック
状に歯が刻んであり、スロットル弁のバルブ軸と締結し
てあるバルブギヤ13と噛み合っている。噛み合いを保
つために、アーム12はバネ15によりバルブギヤ13
に押し付けられている。アーム12の長手方向に沿って
形成された溝の中にはモータ軸の突起18が挿入されて
おり、この突起18、バルブギヤ13及びバネ15によ
り、アーム12は水平方向に動くように拘束される。ス
ロットル弁14はバルブギヤ13と同軸に固定されてい
る。
【0021】カム11がモータ20により回転駆動され
ると、フォロアー17に固定されたアーム12が移動
し、バルブギヤ13を介してスロットル弁14が回転
し、エンジンへの吸気通路19を開閉する。
【0022】図1(b)にカム11とモータ20と戻し
バネ21の位置関係を示す。戻しバネ21の一端はケー
シング10に固定してあり、図1(a)では、時計方向
回転力として作用する。戻しバネのトルクはモータの回
転角に対し線形に増加する。
【0023】モータ20が戻しバネ21より大きなトル
クを発生すると、カム11が回転し(図1(a)では反
時計方向)、フォロアー17がカム11の回転中心方向
に動き(図1(a)の右方向)、アーム12がスロット
ル弁14を開動作させる。スロットル弁14を閉じるに
は、モータ20でカム11を逆方向に回転させる。これ
により、フォロアー17がカム11の中心より離れるた
めスロットル弁が閉じる方向に動く。すなわち、フォロ
アー17がカム11の中心方向に移動すればスロットル
弁14は開き、反対に外周方向に移動すれば閉じる。も
し、高速な閉動作を必要としないときは、モータ20の
トルクを戻しバネ21のトルクより弱め、カム11をス
ロットル弁14を開くときと逆方向に回転させてもよ
い。
【0024】図1(c)にカム11の形状を示す。カム
11の溝の外周側にある終端部をカムの回転角0とす
る。溝は、カムの回転の所定の角度Aに達するまでは外
周に向け(カムの回転中心から溝までの距離が大きくな
るように)切って有り、角度AよりBまでは常に回転軸
方向に近づくように螺旋状に切って有る。つまりカム1
1の回転中心から溝との距離を回転角度で微分すると、
角度0よりAまでは(+)符号、角度AからBまで
(−)符号をとる。カム角度Aにおいてスロットル弁1
4が全閉に位置する。Bにて全開の位置となるようにす
るためには、角度A時の溝からカム11の回転中心まで
の距離と角度B時の位置の溝からカム11の回転中心ま
での距離の差が、バルブギヤ13の直径とスロットル弁
14の動作角(単位[rad])の積に等しくなるように
すればよい。同様に、角度0でのカム11の回転中心か
らカム溝までの距離は、バルブギヤ13の直径と望まれ
るデフォルト角の積と等しくなるように設定する。
【0025】フォロアー17から、スロットル弁14の
軸(バルブギヤ13の回転中心)までの距離は、角度0
からAまでは大きくなり、角度AからBまでは小さくな
る。モータ20の回転角度に対し、この距離を微分する
と、はじめは(+)、ついで反転し(−)になる。
【0026】図1(a)はスロットル弁14の全閉の状
態を示している。図2(a)は、モータ20がトルクを
発生し、スロット弁14が全開している状態を示す。図
2(b)は、モータ20の電源をオフにした状態におい
て、戻しバネ21によってカム11がデフォルト位置ま
で戻された状態を示す。
【0027】図3のプロット61は、モータ20の回転
角度とスロットル弁14の角度の関係を表した図であ
る。モータ20及びカム11の回転角が0の時には、ス
ロットル弁14がデフォルト位置にあり、徐々に回転角
が増加するにしたがって全閉したのち、全開まで開く。
通常は、この全閉から全開の範囲で使用される。アイド
リング時には、全閉付近の領域が使用される。
【0028】カム11の溝は、インボリュート曲線にす
ると、線形な開弁特性が得られ、これをプロット61で
示す。この場合、制御が容易になるという長所がある。
【0029】図4(A)〜(E)に、本実施例のスロッ
ト弁開閉装置のモータ20で発生したトルクが、戻しバ
ネ21のトルクに加わり、伝達系で増減速されスロット
ル弁14へのトルクの伝達される経路を示す。スロット
ル弁14を全閉から全開にする方向のトルクを(+)、
全開から全閉方向に作用するトルクを(−)と表す。以
下、詳細に説明する。
【0030】図4(A)にモータ20の発生トルクを示
す。モータ20の発生トルクは、どちらの方向にも回転
角によらず一定であり、(+)方向に発生可能な最大ト
ルク(プロット81)と(−)方向に発生可能な最大ト
ルク(プロット82)の範囲内でトルクを発生すること
ができる。
【0031】図4(B)に戻しバネ21のトルクとモー
タ20の回転角の関係をプロット83で示す。
【0032】戻しバネ21のトルクは、スロットル弁1
4を戻すのに必要なトルク以上のトルクを発生し、戻し
バネ21のトルク(プロット83)は常に(−)方向に
作用し、モータの回転角が大きくなるほど(−)方向ト
ルクは大きくなる。
【0033】図4(C)に、伝達系に伝わるトルクを示
す。伝達系に作用するトルクは、戻しバネ21がモータ
20の軸に接続されているので、戻しバネ21とモータ
20の発生したトルクとが加算されたトルクになる。
(+)方向には、モータ20の回転角が増加するほど戻
しバネ21のトルクが大きくなるためトルクが減る一方
(プロット84)、(−)方向トルクは、モータ20の
トルクと戻しバネ21のトルクの方向が同じであるの
で、モータ20の回転角が大きいほど増大する(プロッ
ト85)。
【0034】図4(D)に伝達系の減速比を示す。実施
例ではデフォルト位置、つまりモータ20の回転角0か
らスロットル弁14の全閉までは減速比を大きくし、そ
れ以上のモータ回転角度では、減速比を小さくしている
(プロット86)。伝達系に作用したトルクは、伝達系
によって伝達機構の増/減速比分だけ増加され、スロッ
トル弁14の軸に作用する。減速比が大きければ、それ
だけスロットル弁14へのトルクが増大する。
【0035】図4(E)に伝達系よりスロットル弁14
に伝わるトルクを示す。プロット86のような減速比を
持たせると、プロット89、プロット90のように、モ
ータ20の回転角が0からスロットル弁14の全閉相当
のモータ回転角までは、(+)(−)方向トルクとも大
きく、それ以上のモータ回転角では、それより少ないト
ルクを伝達する。トルクは(+)(−)の両方向に伝達
され、スロットル弁14を駆動する。
【0036】閉じる方向に駆動力を発生しない場合は、
戻しバネ21のバネ力のみの戻しトルクになり、これを
プロット92で表す。モータ20の駆動力を併用して閉
じるときのトルク(プロット90)と比較すると少な
く、このためスロットル弁14の戻し動作時間はかかる
が、デフォルト角度まで戻すのには十分な戻しトルクが
かかっている。図8に、一例として、全開よりデフォル
ト角度までモータ20と戻しバネ21の両者で駆動した
場合と、戻しバネ21のみを使って駆動した場合のスロ
ットル弁14の開閉角度と時間との関係を示す。
【0037】以上、カム11の溝をインボリュート曲線
にした場合であったが、ほかの曲線を用いることによ
り、図3のプロット62のような非線形な特性も実現で
きる。これには、プロット62の特性をもとに、カムの
溝形状を決定する。図5の(A)〜(E)は、図4と同
様に、トルク伝達の流れをしめす。図3のプロット62
のような開弁特性では減速比を可変とにでき、モータ2
0の回転角0からスロットル弁14が全閉となる角度ま
では、減速比が大きくなり、スロットル弁14の全閉に
相当するモータ回転角度で減速比が最大となる(図5プ
ロット87)。モータ20がさらに回転すると、減速比
は小さくなり、再び増加する。
【0038】減速比を可変とした(プロット87)場合
は、図5の(E)におけるプロット88と91で示すよ
うにモータの回転角が0よりスロットル弁14の全閉ま
では駆動トルクは増加し、全閉で最大になり、それ以降
は一旦駆動トルクが低下した後、ふたたび増加する傾向
を示す。非線形にする利点は、特に全開相当のモータ角
度でスロットル弁14の駆動トルクを大きくとれること
にあり、その分、全開位置を保持したときのモータ20
の発生トルクが少なくてすむことにある。
【0039】本実施例において、戻しバネ21でスロッ
トル弁14を閉じ、さらにデフォルト位置に付勢してお
り、この戻しバネ21のみでもスロットル弁14をデフ
ォルト位置に保持することができるが、モータ20のみ
でもスロットル弁14をデフォルト位置まで戻すことが
できるようにしている。これにより、戻しバネ21また
はモータ20のいずれか一方が壊れて使用不能になって
もスロットル弁14をデフォルト位置に戻すことができ
る。すなわち、スロットル弁14の閉操作手段を多重
(2重)化することができる。
【0040】また、カム11の溝を渦巻状に形成し、カ
ム11を一方向に約180度以上回転させてスロットル
弁14をデフォルト位置における開状態から閉状態を経
て開くようにしたので、全閉から全開まで操作でき、か
つ装置の小型化が可能になる。
【0041】第2の実施例を図6を使って説明する。
【0042】本実施例の特徴は、部品をなるべく単純化
し低コストな機構を実現した例である。このために本実
施例では、スロットル弁を全閉状態から全開状態に、ま
た全開状態から全閉状態に駆動するための駆動手段とし
て、モータ95、クランク91、クランク93及びリン
ク92を使用する。このとき、クランク91、クランク
93及びリンク92は、モータ95の回転力をスロット
ル弁のバルブ軸に伝達する伝達機構を構成する。さらに
詳細に見れば、クランク91はモータ95の軸に連結さ
れる回転要素であり、クランク93はスロットル弁の軸
に連結される駆動要素であり、リンク92は回転要素の
駆動力を駆動要素に伝達する伝達要素とみなすことがで
きる。
【0043】以下、構成を詳細に説明する。
【0044】モータ95の軸にはクランク91が連結さ
れ、スロットル弁94の軸にはクランク93が連結され
ている。さらにこれらのクランク91,93はリンク9
2で連結されている。図示しないが、戻しバネ21は第
1の実施例の図1(b)のようにモータ軸とケーシング
に固定されており、図中、反時計回り方向にトルクを発
生する。モータ95の回転角は、開き側にはストッパ9
7、閉じ側にはストッパ96で規制される。ストッパ9
7は、全開でスロットル弁94が停止するように設定さ
れ、ストッパ96は、デフォルト位置相当のモータ角度
に設定される。
【0045】動作を説明する。モータ95が戻しバネ以
上のトルクを発生すると、クランク91が回転し、リン
ク92を介して、クランク93が回転する。クランク9
3が回転するとスロットル弁94が開閉する。図6
(a)にモータ95のトルクを最大限にし、クランク9
1を時計回り方向に回転させ、スロットル弁94を全開
にした状態を示す。この状態よりモータのトルクを戻し
バネトルクより弱めるか、反時計回りに回転させると、
クランク91も反時計周りに回転し、スロットル弁94
を全閉する。図6(b)にこの時の状態を示す。この時
重要なのは、クランク91とリンク92が一直線上に位
置することである。これにより、クランク91がどちら
の方向に回転してもスロットル弁94が開く。モータに
通電されている時は、以上に述べたクランク位置の範囲
で使用される。モータの電源が切れたときには、戻しば
ねによりリンク91はさらに反時計方向に回転し、スト
ッパ96にあたり停止する。この状態を図6(c)に示
す。
【0046】本実施例の開弁特性を図3のプロット63
に示す。デフォルト位置におけるモータ95の回転角を
0とする。モータ95を回転させるにつれスロットル弁
94は閉じていく。クランク91とリンク92が重なっ
たときにスロットル弁94は全閉となり、さらに回転さ
せると全開まで開く。
【0047】図3プロット63特性となるように、リン
ク92、クランク91、93の長さを設定してある。最
も重要なのは、スロットル弁94が全閉する位置では、
クランク91とリンク92が重なるように、リンク9
2、クランク91、93の長さを設定する事にある。こ
れにより、デフォルト位置からモータを一方向に回転す
ると、スロットル弁が一旦閉じ、さらに開く動作が行え
る。
【0048】このようなリンク、クランクの長さにする
ことで、さらに次のような利点がある。
【0049】全閉位置でリンク−クランク機構の死点と
なるので、減速比は最大となり、図5(E)プロット8
8と91で示されるようにモータ95および戻しバネか
らスロットル弁94の軸に与えるトルクが大きくなるこ
とにある。全閉付近では、スロットル弁94とスロット
ル弁の配置される通路との隙間が小さく、異物によるス
ロットル弁94の固着が発生しやすい。全閉付近で、ス
ロットル弁94の軸に大きなトルクを与える事ができる
のは、装置の信頼性を確保する上で好都合である。
【0050】さらに本実施例のように、図3プロット6
3の特性になるように、リンク92、クランク91、9
3の長さを設定する事により、図5(E)プロット88
と91に示されるように、全開に近づくにつれモータ角
度で駆動トルクが増加している。このようにする利点
は、特に全開相当のモータ角度でスロットル弁の14の
駆動トルクが大きく取れる事により、その分、全開一を
保持したときのモータ95の発生トルクが少なくてすむ
事にある。
【0051】本実施例において、戻しバネ21でスロッ
トル弁94閉じ、さらにデフォルト位置に付勢してお
り、この戻しバネ21のみでもスロットル弁94をデフ
ォルト位置に保持することができるが、モータ95のみ
でもスロットル弁94をデフォルト位置まで戻すことが
できるようにしている。これにより、戻しバネ21また
はモータ95のいずれか一方が壊れて使用不能になって
もスロットル弁94をデフォルト位置に戻すことができ
る。すなわち、スロットル弁94の閉操作手段を多重
(2重)化することができる。
【0052】また、伝達機構をクランク91、クランク
93及びリンク92で構成し、クランク91を一方向に
180度以上回転させてスロットル弁94をデフォルト
位置における開状態から閉状態を経て開くようにしたの
で、全閉から全開まで操作でき、かつ装置の小型化が可
能になる。
【0053】第3の実施例を図7および図8を使って説
明する。
【0054】本実施例は、第2の実施例に対しさらなる
低コスト化とともに、リンクの接続部におけるガタを小
さくしスロットル弁の位置決め精度と、耐久性の向上を
はかった例である。
【0055】スロットル弁を全閉状態から全開状態に、
また全開状態から全閉状態に駆動するための駆動手段と
して、モータ123、クランク111およびクランク1
13、リンク112を使用する。この時、クランク11
1、クランク113、及びリンク112は、モータ12
3の回転力をスロットル弁の軸に124に連結される回
転要素であり、クランク113はスロットル弁の軸に連
結される駆動要素であり、リンク112は回転要素の駆
動力を駆動用要素に伝達する伝達要素とみなす事ができ
る。
【0056】以下、構成を詳細に説明する。
【0057】モータ123の軸にはクランク111が連
結され、スロットル弁94の軸124にはクランク11
3が連結されている。されにこれらのクランク111、
113はリンク112で連結されている。戻しバネ12
2は、その一端をケーシング125の固定ピン126
に、もう一端をクランク111に接合されている扇形部
材114の回動ピン127取り付けられている。戻しバ
ネ122のトルクは、図7中、時計回り方向にトルクを
発生する。モータ123の回転角は、開き側にはストッ
パ116、閉じ側にはストッパ115で規制される。ス
トッパ115は、デフォルト位置相当のモータ角度に設
定される。ストッパ116は、スロットル弁94の全開
以上となる過回転防止のために設けられている。
【0058】リンク112は、クランク111、113
にピンで結合されている。リンク112とクランク11
3は、図9の状態で同一面内でピンで接続されている。
図9を使って、ピン結合の状態を説明する。クランク1
13の端部はスリット状になっており、リンク112が
差し込まれている。リンク112には、貫通穴があり、
その中にベアリング132が圧入されている。ピン13
4は、クランク113の端部のスリットの穴とベアリン
グ132を通っている。ピン134には、抜け防止のた
め、Eリング135が取り付く。ガタを小さくするた
め、Eリング135とクランク113の間には、ブッシ
ュ133が挿入されている。
【0059】上記の方法でリンク112とクランク11
3を結合すると、同一面内にリンク112とクランク1
13を配置できる。このような配置にすると、リンク1
12とクランク113は同一面内で動作する事により連
結部のピンの軸方向に作用する力が小さくなり、ガタを
低減するメリットがある。型を低減する事により、モー
タ126に対する、スロットル弁の軸124に取り付け
られているスロットル一千さ121の遊びが小さくな
り、さらに摩擦力の低減ができることから、スロットル
弁の制御精度の向上につながる。さらに、ガタが小さく
なる事からピン接続部の摩耗が減り、耐久性向上につな
がる。
【0060】動作を説明する。
【0061】図7(a)に見られるようにモータ123
がトルクを発生しないときは、戻しバネにより扇形部材
114がストッパ115に押し付けられ、スロットル弁
94はデフォルト位置に止められている。モータ123
が戻しバネ122のトルクより大きなトルクを発生する
と、クランク111が反時計方法に回転し、スロットル
弁94は閉じる方向に動作する。モータ軸110の軸の
中心と、クランク111とリンク112の連結部の中心
と、リンク112とクランク113の連結部の中心が直
線上になるまで、閉じる動作を行い、さらにモータ12
3が回転するとスロットル弁94は開き方向に動作す
る。本実施例ではモータ軸110の軸の中心と、クラン
ク111とリンク112の連結部の中心と、リンク11
2とクランク113の連結部の中心が直線上になるとき
に全閉となるようにスロットル弁94を配置してある。
なお、ここで全閉とは、スロットル弁94がスロットル
弁が配置される通路に食い込み、固着しない最小の開度
を指す。
【0062】図7(b)にしめすように、モータ123
は、扇型部材114がストッパ116に干渉するまで回
転を続ける事ができる。
【0063】モータ123のトルクを戻しばね122の
トルクより小さくすると、再び図7(a)の状態まで戻
る。
【0064】本実施例では、ストッパ115、116
は、クランク111の扇形部材114に作用するように
構成されている。これは、ストッパが作用したときに、
発生する衝撃力がリンク112や回動ピン126やスロ
ットル弁軸124に繰り返し作用することを防止してい
る。衝撃力がこれら部材に作用すると、変形が生じ、位
置決め精度や耐久性が劣化することがある。極端な場合
には、部材の変形によりスロットル弁の開閉ができなく
なる。そこで、本実施例ではストッパとの衝突のトルク
の発生源はモータ123と戻しバネ122であることか
ら、衝撃力がモータ軸110に直接に作用するようにス
トッパ115、116を配置した。このように配置する
事で装置の耐久性向上、スロットル位置決め精度の劣化
が防止できる。
【0065】本実施例において、戻しばね122でスロ
ットル弁94を閉じ、さらにデフォルト位置になるよう
に付勢しており、この戻しばね122のみでもスロット
ル弁94をdフォルト位置に保持する事ができるが、モ
ータ123のみでもスロットル弁94をデフォルト位置
まで戻す事ができるようにしてある。これにより、戻し
ばね122またはモータ123のいづれかが故障しても
スロットル弁94をデフォルト位置に戻す事ができる。
すなわち、スロットル弁94の兵争さ手段を多重(2
重)化することができる。
【0066】また伝達機構をクランク111、113お
よびリンク112で構成し、クランク111を一方向に
180度以上回転させてスロットル弁94をdフォルト位
置における開状態から閉状態を経て開くようにしたの
で、全閉から全開まで操作でき、かつ小型化が可能とな
る。
【0067】図10に以上の実施例を動作させるのに必
要な、システムの構成図を示す。システムは、スロット
ル弁開閉装置のモータ152と、モータ152の駆動力
を制御するコントローラ151と、スロットル弁位置セ
ンサ153より構成される。スロットル弁位置センサ1
53は、スロットル弁の位置情報をコントローラ151
にフィードバックする。コントローラ151は、位置情
報と位置指令を比較し、制御を行う。コントローラ15
1の内部には、モータの回転角とスロットル弁位置の関
係が記憶されている。
【0068】図12は、第1、第2および第3の実施例
の一つを用いたエンジンである。このエンジンは、運転
者が操作するアクセルペダル141と、アクセルの位置
を検出するアクセルペダル位置センサ142と、位置セ
ンサの情報を基に最適なエンジン運転状態となるように
スロットル弁の位置を制御するコントローラ143と、
第1もしくは第2の実施例のスロットル弁開閉装置14
4と、エンジンに吸気を導く吸気管145と、エンジン
に燃料を供給するインジェクタ146と、エンジン本体
148と、エンジンの排気ガスを排気する排気管147
より成り立っている。
【0069】運転者がアクセルペダル141を踏み込む
と、アクセルペダル位置センサ142がアクセルペダル
の位置を検出し、検出量をコントローラ143に伝え
る。コントローラは、エンジンの運転状態が最適になる
ように、エンジンの運転状態を検出する各種センサより
の信号149を基に、スロットル弁開閉装置144を制
御する。
【0070】図13に、一例として図12のエンジンが
アイドル状態の時に、運転者がアクセルペダル141を
踏み込んだときの目標開度の時間変化をプロット153
でしめす。スロットル弁の実際の動作をプロット151
でしめす。目標開度に追従し、遅れを生じることなく、
スムースに動作する。この場合、エンジン出力をスムー
スに増加することができる。一方、同条件で従来のスロ
ットル弁開閉装置を用いると、プロット152に示すよ
うにデフォルト位置でスロットル弁の開きに遅れが生じ
る。これは、デフォルト開度にてモータに作用するばね
トルクが反転するためである。スロットル弁が滑らかに
開かないため、エンジン出力もこれに伴い変化し、スム
ースなエンジンの運転ができない。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、開状態を保持するよう
に付勢されたスロットル弁に駆動手段の作用力が一方向
に作用して、スロットル弁が前記開状態から閉状態、更
に開状態と変化して全開まで変化するので、駆動手段に
よる操作力が無い状態ではスロットル弁を開いた状態に
保持できるとともに、開状態を保持するように付勢する
力が単純化され、スロットル弁の開度を遅れを小さくし
て目標値に追従させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第一の実施例のスロットル弁の状態を
示す図である。
【図3】スロットル弁とモータ回転角の関係を表す図で
ある。
【図4】駆動力の伝達系統を示す図である。
【図5】駆動力の伝達を説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施例の構成及びスロットル弁
の状態を示す図である。
【図7】第3の実施例のスロットル弁開閉装置の側面図
である。
【図8】第3の実施例のスロットル弁開閉装置の上面図
である。
【図9】第3の実施例のリンクとクランクの連結部を示
す図である。
【図10】スロットル弁開閉装置のシステムを表す図で
ある。
【図11】スロットル弁開閉装置で全開からデフォルト
角度まで動作したときの応答特性の一例を示す図であ
る。
【図12】第1および第2の実施例を用いたエンジンの
システム図である。
【図13】アイドル状態時に、運転者がアクセルペダル
を踏み込んだときの目標開度の時間変化を示す図であ
る。
【符号の説明】 11…カム、12…アーム、13…スロットルギヤ、1
4…スロットル弁、17…フォロアー、18…突起、2
0…モータ、21…戻しバネ、95…モータ、91、9
3…クランク、92…リンク、96…スロットル弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/14 320 F02D 41/14 320C

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に吸入される空気の流量を調節す
    るスロツトル弁と、このスロツトル弁を駆動する駆動手
    段と、前記スロツトル弁の関度を目標値に追従させる制
    御手段とを備え、前記スロツトル弁を最小開度から全開
    まで、また全開から最小開度まで前記駆動手段を制御し
    て開閉する車両用スロツトル弁開閉装置において、 前記駆動手段の駆動力が前記スロツトル弁に作用しない
    初期状態では、前記スロツトル弁は全開状態から開方向
    に所定の開度変位した状態で保持され、この初期保持状
    態から前記駆動手段が前記スロツトル弁を駆動すると
    き、前記スロツトル弁は一旦閉じる方向に動作して、最
    小開度に達してから開くように動作することを特徴とす
    る車両用スロツトル弁開閉装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用スロツトル弁開閉装
    置において、該装置は更に、前記スロットル弁を閉じる
    方向に付勢し、前記駆動手段が作動していない時に前記
    スロットル弁を前記初期状態の所定開度を保持させる付
    勢手段を有することを特徴とする車両用スロツトル弁開
    閉装置。
  3. 【請求項3】内燃機関に吸入される空気の流量を調節す
    るスロツトル弁と、このスロツトル弁を駆動する駆動手
    段と、前記スロツトル弁の関度を目標値に追従させる制
    御手段とを備え、前記スロツトル弁を最小開度から全開
    まで、また全開から最小開度まで前記駆動手段を制御し
    て開閉する車両用スロツトル弁開閉装置において、 前記駆動手段は弁開度変化規定手段と前記弁開度変化規
    定手段を作働させる作動手段からなり、前記開度変化規
    定手段は前期作動手段の駆動力が前記スロツトル弁に作
    用しない初期状態では、前記スロツトル弁を全開状態か
    ら開方向に所定の開度に変位した状態で保持し、この初
    期保持状態から前記スロツトル弁が駆動されるとき、前
    記スロツトル弁を一旦閉じる方向に動作し、最小開度に
    達してから開くように作動させることを特徴とする車両
    用スロツトル弁開閉装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の車両用スロツトル弁開閉装
    置において、該装置は更に、前記スロットル弁を閉じる
    方向に付勢し、前記駆動手段が作動していない時に前記
    スロットル弁を前記初期状態の所定開度を保持させる付
    勢手段を有することを特徴とする車両用スロツトル弁開
    閉装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の車両用スロツトル弁開閉装
    置において、前記作動手段はモータであり、このモータ
    の回転軸をー方向に180度以上回転させる間に、前記弁
    開度変化規定手段は前記スロツトル弁を前記付勢手段で
    保持された所定開度の初期状態から最小開度状態、さら
    に全開状態に変化させることを特徴とする車両用スロツ
    トル弁開閉装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の車両用スロツトル弁開閉
    装置において、前記モータの軸と前記スロツトル弁の軸
    とが平行に配置され、かつ前記弁開度変化規定手段が、
    前記モータの軸に締結される回転要素とこの回転要素に
    接続される伝達要素と、この伝達要素と接続され前記ス
    ロツトル弁の軸に結合される弁駆動要素とから成り、前
    記モータの軸と前記伝達要素のスロットル弁側の先端ま
    での距離のモータの回転角度に対する微分値の符号が一
    度反転することを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の車両用スロツトル弁開閉
    装置において、スロツトル弁の前記最小開度において、
    前記微分値の符号が反転することを特徴とする車両用ス
    ロツトル弁開閉装置。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の車両用スロツトル弁開閉
    装置において、前記回転要素が前記モータの回転角を前
    記スロツトル弁の開度に変換するための案内部を有する
    力ムで構成され、前記力ムの回転中心からまでの距離を
    前記力ムの回転角度で微分したときに、その微分値が正
    の値をとる領域と負の値をとる領域を、前記スロツトル
    弁の動作範囲に、それぞれーつずつ有するようにしたこ
    とを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の車両用スロツトル弁開閉
    装置において、前記カムは前記伝達要素として作用する
    アームの一端に結合され、他端はラック構造となってお
    り、スロットル弁軸に取り付けられた歯車と噛み合って
    いることを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装置。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の車両用スロツトル弁開
    閉装置において、前記カムの前記案内部はスパイラルの
    形状であることを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装
    置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の車両用スロツトル弁
    開閉装置において、前記案内部のスパイラルの形状はイ
    ンボリュート曲線であることを特徴とする車両用スロツ
    トル弁開閉装置。
  12. 【請求項12】請求項6に記載の車両用スロツトル弁開
    閉装置において、前記回転要素がモータで回転されるク
    ランク、前記駆動要素ガスロツトル弁を回転するクラン
    ク、前記伝達要素が前記2つのクランクの間に連結され
    るリンクであり、前記付勢手段として、モータで回転さ
    れるクランク軸にー方向の力を作用させるようバネを備
    えたことを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の車両用スロツトル弁
    開閉装置において、スロツトル弁の最小開度において、
    前記モータの軸と回転要素のクランクとの締結点と、前
    記回転要素のクランクと前記リンクとの結合点と、前記
    リンクと前記駆動要素のクランクとの結合点とが略一直
    線上に並ぶことを特徴とする車両用スロツトル弁開閉装
    置。
  14. 【請求項14】複数のシリンダーと、前記シリンダーに
    燃料を供給する燃料システムと、前記シリンダーに吸入
    される空気の流量を調節するスロツトル弁と、このスロ
    ツトル弁を駆動する駆動手段と、前記スロツトル弁の関
    度を目標値に追従させる制御手段とを備え、前記スロツ
    トル弁を最小開度から全開まで、また全開から最小開度
    まで前記駆動手段を制御して開閉する車両用スロツトル
    弁開閉装置とを具備した車両用内燃機関において、 前記スロットル弁開閉装置における前記駆動手段は弁開
    度変化規定手段と前記弁開度変化規定手段を作働させる
    作動手段からなり、前記開度変化規定手段は前期作動手
    段の駆動力が前記スロツトル弁に作用しない初期状態で
    は、前記スロツトル弁を全開状態から開方向に所定の開
    度に変位した状態で保持し、この初期保持状態から前記
    スロツトル弁が駆動されるとき、前記スロツトル弁を一
    旦閉じる方向に動作し、最小開度に達してから開くよう
    に作動させることを特徴とする車両用内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6932051B2 (en) 2002-03-28 2005-08-23 Hitachi, Ltd. Throttle valve opening and closing device

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