JPH11152717A - 防水舗装面に対するブロックの固定方法およびそれによって得られるブロックの固定構造 - Google Patents

防水舗装面に対するブロックの固定方法およびそれによって得られるブロックの固定構造

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JPH11152717A
JPH11152717A JP32003097A JP32003097A JPH11152717A JP H11152717 A JPH11152717 A JP H11152717A JP 32003097 A JP32003097 A JP 32003097A JP 32003097 A JP32003097 A JP 32003097A JP H11152717 A JPH11152717 A JP H11152717A
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tape
block
waterproof
hook
waterproof pavement
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JP32003097A
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Inventor
Yoshiyuki Sugihara
佳之 杉原
Koji Kitaura
孝治 北浦
Hidehiro Suzuki
英博 鈴木
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Kanebo Ltd
Kanebo Kasei KK
Original Assignee
Kanebo Ltd
Kanebo Kasei KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防水機能と舗装機能を兼ね備えた舗装面に車止
めブロック等を固定する場合に、ブロックがずれても防
水舗装層を傷つけることがなく、長期にわたって防水効
果を保つことのできる、優れたブロックの固定方法およ
びそれによって得られるブロックの固定構造を提供す
る。 【解決手段】防水舗装面15に、面ファスナ13の凸テ
ープ13aを接着一体化するとともに、車止めブロック
1の下面に、上記面ファスナ13の凹テープ13bを接
着一体化し、上記面ファスナ13の両テープ13a,1
3bを係合させることにより、防水舗装面15に車止め
ブロック1を着脱自在に固定し、その際、上記防水舗装
面15と凸テープ13aの接着力を7.0〜10.0k
gf/インチに設定し、上記面ファスナ13の両テープ
13a,13bの接合接着力を0.7〜2.5kgf/
インチに設定し、上記車止めブロック1の下面と凹テー
プ13bの接着力を4.0〜10.0kgf/インチに
設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水舗装がなされ
た駐車場等において、防水舗装面上に車止め用のブロッ
ク等を固定する方法およびそれによって得られるブロッ
クの固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、駐車場では、車を適正な位置
に止める際の目安とするために、図6に示すように、車
止めブロック1が設けられることが多い。上記車止めブ
ロック1を固定するには、駐車場がセメントコンクリー
トやアスファルトコンクリート等で舗装されている場
合、図7(a)に示すように、その舗装面2の上に、適
当な接着剤3で接着一体化するか、図7(b)に示すよ
うに、アンカーボルト4等で締め付けることが行われて
いる。
【0003】ところで、近年、車の増加に伴い、都市部
において駐車場不足が深刻な問題となっており、その対
策として、ビル屋上や、建物内部,地下等が駐車場とし
て利用される場合が多い。これらは、建物の一部である
ため、下地を単に舗装するだけでなく、舗装層に防水機
能を持たせることが重要な課題となる。そこで、図8に
示すように、下地面2′の上に、防水機能を兼ね備えた
防水舗装層5を設けて、防水性を高めることが多く行わ
れている。上記防水舗装工法としては、溶融アスファ
ルトを下地面2′の上に流延させて防水層とし、その上
に保護層としてアスファルトコンクリート等を積層形成
する方法や、ゴムアスファルトシート等の防水材を下
地面2′の上に貼着し、その上にアスファルトコンクリ
ート等を積層形成する方法や、複数の樹脂層を組み合
わせて積層形成することにより防水舗装層5を得る方法
等があげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記防
水舗装層5が形成された駐車場において、図7(a)や
同図(b)の方法で車止めブロック1を固定すると、車
のタイヤが当たったときの衝撃が大きい場合、車止めブ
ロック1がずれ、その際、ブロック下面と一体化された
防水舗装層5の部分が剥がれたりひび割れを生じたりす
るため、その部分から雨水が浸透して防水効果を損なう
という問題がある。また、アンカーボルト4で固定した
場合は、防水舗装層5に穴をあけてアンカーボルト4を
嵌入させるため、この穴から水等が浸入しないよう、施
工時にその周囲をシールする必要があり、手間を要する
という問題もある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、防水機能と舗装機能を兼ね備えた舗装面(以下
「防水舗装面」という)に車止めブロック等を固定する
場合に、ブロックがずれても防水舗装面を傷つけること
がなく、長期にわたって防水舗装効果を保つことのでき
る、優れたブロックの固定方法およびそれによって得ら
れるブロックの固定構造を提供することをその目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下地表面が防水舗装層で被覆された防水
舗装面にブロックを固定する方法であって、上記防水舗
装面のブロック固定予定部分に、互いの係合面を重ねる
ことにより着脱自在に接合する凸テープと凹テープから
なる2枚1対の面ファスナのうち片方のテープを、その
係合面を上向きに露出させた状態で接着一体化するとと
もに、固定すべきブロックの下面に、上記面ファスナの
うち他方のテープを、その係合面を下向きに露出させた
状態で接着一体化し、上記防水舗装面に接着一体化され
た片方のテープの係合面と、上記ブロックに接着一体化
された他方のテープの係合面とを係合させることによ
り、防水舗装面にブロックを着脱自在に固定し、その
際、上記防水舗装面と片方のテープとの接着力を7.0
〜10.0kgf/インチに設定し、上記面ファスナに
おける両テープの接合接着力を0.7〜2.5kgf/
インチに設定し、上記ブロック面と他方のテープの接着
力を4.0〜10.0kgf/インチに設定するように
した防水舗装面に対するブロックの固定方法を第1の要
旨とする。
【0007】また、下地表面が防水舗装層で被覆された
防水舗装面に、互いの係合面が着脱自在に接合する凸テ
ープと凹テープからなる面ファスナの下面が接着一体化
されており、上記面ファスナの上面が、ブロックの下面
に接着一体化されており、上記防水舗装面と面ファスナ
の下面との接着力が7.0〜10.0kgf/インチに
設定され、上記面ファスナにおける両テープの接合接着
力が0.7〜2.5kgf/インチに設定され、上記ブ
ロックの下面と面ファスナの上面との接着力が4.0〜
10.0kgf/インチに設定されている防水舗装面に
対するブロックの固定構造を第2の要旨とする。
【0008】なお、上記各界面の接着力は、180°ピ
ーリングテスト(剥離試験)によって得られる値であ
る。この試験は、具体的には、図5に示すように、試験
体A(幅1インチ)と試験体B(幅1インチ)とを、幅
1インチの接着剤Cで接着し、これを矢印で示すよう
に、180°方向に、引張速度500mm/minで引
っ張った場合の剥離強度を測定することにより、試験体
Aと試験体Bとの接着力の指標とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0010】図1は、本発明を、駐車場の防水舗装面に
車止めブロック1を固定する場合に適用した一例を示し
ている。
【0011】図において、11は駐車場の下地で、その
表面が、防水機能と舗装機能を兼ね備えた防水舗装層1
2で被覆されている。13は、互いの係合面を重ね合わ
せることによりその重なり面において着脱自在に接合す
るよう構成された2枚1対の面ファスナで、下側が、係
合面に係合用の突起を有する凸テープ13a、上側が係
合用のループを有する凹テープ13bである。また、1
4は、上記面ファスナ13を構成する凸テープ13aの
下面を、防水舗装面15に接着するための第1の接着剤
であり、16は、上記面ファスナ13を構成する凹テー
プ13bの上面を車止めブロック1の下面17に接着す
るための第2の接着剤である。
【0012】上記の構造において、面ファスナ13にお
ける凸テープ13aと凹テープ13bの接着力は、車止
めブロック1に対し強い衝撃がかかった場合(図2
〔a〕参照)に、凸テープ13aと凹テープ13bの接
合が外れる程度に設定されている。そして、面ファスナ
13の凸テープ13aと防水舗装面15との接着力、お
よび面ファスナ13の凹テープ13bと車止めブロック
1との接着力は、上記面ファスナ13の接着力より高く
設定されている。
【0013】したがって、車止めブロック1に、車のタ
イヤが強く当たると、その当たり方にもよるが、例えば
図2(a)において矢印Pで示すように、車のタイヤが
前進もしくは後退して車止めブロック1に強く当たる
と、同図(b)に示すように、まず面ファスナ13の凸
テープ13aと凹テープ13bの接合が引き剥がされた
のち、図3に示すように、車止めブロック1が凹テープ
13bと一体的に外れて横倒しになる。このとき、防水
舗装面15と面ファスナ13の凸テープ13aの界面
は、強固に接着したままであり、防水舗装面15が傷つ
くことがない。また、車止めブロック1が外れず、衝撃
のみが繰り返される場合においても、車止めブロック1
の下側に設けられた面ファスナ13と上下の接着剤1
4,16の層が緩衝層としての役割を果たすため、最下
部の防水舗装面15に衝撃が伝わりにくいという利点を
有する。
【0014】上記図1の構造において、下地11として
は、一般的に用いられているどのようなものであっても
差し支えなく、例えばセメントコンクリートが用いられ
る。
【0015】上記防水舗装層12も、一般的に用いられ
ているどのようなものであっても差し支えない。すなわ
ち、従来の技術として述べた〜の方法によって得ら
れる防水舗装層や、それ以外の、各種の防水舗装層に適
用することができる。
【0016】上記防水舗装層12に用いられる防水材と
しては、例えばJIS A6021に示される屋根防水
用塗膜材等を用いることができる。上記屋根防水用塗膜
材としては、ウレタンゴム系,アクリルゴム系,クロロ
プレン系,アクリル樹脂系等の塗膜材があげられる。
【0017】そして、これらの防水材用の塗膜形成材料
には、必要に応じて、骨材,粘度安定剤,ノニオン性界
面活性剤,消泡剤,凍結防止剤,分散剤,湿潤剤,防腐
剤,pH調整剤等を、適宜配合することができる。
【0018】さらに、防水材として、ゴムアスファルト
製の防水性シートを用いる場合は、例えばJIS A6
013に示される、基布その他の繊維質シート材を積層
した複合ルーフィング材等を用いることができる。
【0019】また、これらの防水材によって形成された
防水層の表面に、必要に応じて繊維強化樹脂層を設ける
こともできる。そして、これらの防水層の表面を、さら
に舗装機能を備えた保護層で保護することにより、防水
舗装層12を得ることができる。
【0020】なお、本発明を適用する場合、これらの防
水舗装層12形成用の材料のなかでも、特に、ウレタン
ゴムを用いることが好適である。すなわち、この上に設
ける面ファスナ13の凸テープ13aを接着するための
接着剤14として、後述する理由によりウレタン系接着
剤が好適であり、このウレタン系接着剤と強固に接着す
る点で、防水舗装層12をウレタンゴムで形成すること
が好ましいからである。もちろん、防水舗装層12の最
上面のみがウレタンゴムで形成され、それ以外の部分
が、ウレタンゴム層と強固に接着する異質の層であって
も差し支えはない。
【0021】つぎに、上記防水舗装面15に、面ファス
ナ13のうち、下側の凸テープ13aを一体的に接着さ
せるための第1の接着剤14としては、優れた接着強度
と耐候性を備えたものであれば、どのようなものであっ
ても差し支えはなく、例えばウレタン系接着剤,エポキ
シ系接着剤,ブチルゴム等のゴム系接着剤等を用いるこ
とができる。なかでも、凸テープ13a(通常、その基
布がポリアミド製である)に対する接着性を考慮する
と、ポリアミドに対する濡れ性が良好で、接着性に優れ
たポリウレタン系接着剤を用いることが、特に好適であ
る。
【0022】上記ウレタン系接着剤としては、ポリオー
ルからなるA液と、ポリイソシアネートからなるB液と
を組み合わせた2液硬化型ウレタン系接着剤(例えば特
開昭63−95284号公報に記載されているもの)が
好適である。このような市販品としては、ベルフロアー
HFやベルフロアーKF(ともにカネボウ化成社製)等
があげられる。
【0023】なお、上記第1の接着剤14によって接着
された防水舗装面15と面ファスナ13の凸テープ13
aの下面との間の接着力は、7.0〜10.0kgf/
インチの範囲内でなければならない。すなわち、接着力
が7.0kgf/インチ未満では、車止めブロック1に
強い衝撃がかかった場合に、面ファスナ13部分ではな
く、面ファスナ13の凸テープ13aの下面と防水舗装
面15との間に界面剥離が生じ、それによって防水舗装
面15が損傷を受けるおそれがあるからである。逆に、
接着力を10.0kgf/インチより強くすることは、
接着剤14の種類および防水舗装層12の材質等を吟味
しても容易に達成することが困難だからである。
【0024】一方、本発明に用いられる面ファスナ13
としては、一定の強度と耐候性を備え、かつ一定以上の
強い衝撃によって容易に外れ、繰り返し着脱可能なもの
であれば、どのようなものでも差し支えないが、本発明
においては、凸テープ13aと凹テープ13bの接合接
着力が、0.7〜2.5kgf/インチの範囲内にある
ものを用いることが必要である。すなわち、上記接合接
着力が0.7kgf/インチ未満では、簡単に車止めブ
ロック1が外れすぎて車止め機能を果たしにくく、逆に
2.5kgf/インチを超えると、この部分における接
着力が強すぎて、繰り返し衝撃を受けると、この固定構
造の根元部である防水舗装面15に負担がかかり、ひび
割れ等が発生しやすいからである。
【0025】このような面ファスナ13の凸テープ13
aとしては、凸形状がカギフックタイプ,マッシュルー
ムタイプ等、いずれのタイプでもよく、また形成方法が
織りによるもの,編みによるもの,モールド成形による
もの等、いずれのタイプでもよい。また、凹テープ13
bも、凹形状がループタイプ,ナッピングタイプ等、い
ずれのタイプでもよく、形成方法もどのようなタイプで
もよい。なかでも、図4(a)に示すようなマッシュル
ームタイプの凸テープ13aと、同図(b)に示すよう
な、ループがランダムに毛羽立てられたナッピングタイ
プの凹テープ13bとを組み合わせることが、繰り返し
使用の点で好適である。このような市販品としては、マ
ジクロス1H2(カネボウベルタッチ社製、マッシュル
ームタイプ)と、マジクロス2A3もしくはBF2(と
もにカネボウベルタッチ社製、ナッピングタイプ)の組
み合わせが好適である。
【0026】つぎに、上記面ファスナ13の凹テープ1
3bの上面と車止めブロック1の下面17とを接着させ
るための第2の接着剤16としては、優れた接着強度と
耐候性を備えたものであれば、どのようなものであって
も差し支えはなく、前述の第1の接着剤14と同様のも
のがあげられる。好適な接着剤も、同様のものがあげら
れる。
【0027】ただし、上記第2の接着剤16によって接
着された面ファスナ13の凹テープ13bの上面と車止
めブロック1の下面17の間の接着力は、4.0〜1
0.0kgf/インチの範囲内でなければならない。こ
の範囲は、前記第1の接着剤14の接着力の範囲(7.
0〜10.0kgf/インチ)に比べて、下限が低く設
定されている。これは、防水舗装面15と面ファスナ1
3の凸テープ13aの間は、防水舗装面15を保護する
観点から、強固に接着一体化させる必要があるのに対
し、上記第2の接着材16による凹テープ13bと車止
めブロック1の接着は、それほどの強固さを必要としな
いと考えられるからである。すなわち、車止めブロック
1に衝撃がかかった場合、その衝撃が強ければ、すでに
述べたように、面ファスナ13の凸テープ13aと凹テ
ープ13bが剥離して、車止めブロック1が凹テープ1
3bごと外れるようになっているため、車止めブロック
1と凹テープ13bの界面においてそれほど強い衝撃が
直接かかることはないと考えられる。
【0028】なお、第2の接着剤16による凹テープ1
3bと車止めブロック1の間の接着力が4.0kgf/
インチ未満では、車止めブロック1に強い衝撃がかかっ
た場合に、面ファスナ13部分ではなく、面ファスナ1
3の凹テープ13bと車止めブロック1との間に界面剥
離が生じやすく、この部分で剥離しまうと、車止めブロ
ック1を繰り返し固定することができなくなる。逆に、
接着力を10.0kgf/インチより強くすることは、
第2の接着剤16の種類および車止めブロック1の材質
等を吟味しても容易に達成することが困難である。
【0029】このように、上記第2の接着剤16は、そ
の下限において、前記第1の接着剤14ほど高強度の接
着力は要求されないため、第1の接着剤14とは種類の
異なる接着剤を用いることも可能であるが、通常は、現
場施工時の作業性の点から、接着剤14,16として単
一の接着剤を共用することが便利である。
【0030】上記第2の接着剤16によって面ファスナ
13の凹テープ13bに接着一体化される車止めブロッ
ク1としては、従来から駐車場等において使用されてい
るどのようなブロックであっても差し支えはない。通
常、セメントコンクリートや石綿スレート等からなるブ
ロックが用いられる。
【0031】なお、上記の例では、面ファスナ13の取
り付けを、凸テープ13aを下にした配置で行っている
が、凸テープ13aと凹テープ13bの上下関係は、任
意に設定することができる。ただし、凹テープ13bの
方が、粉塵等の入り込みによって繰り返し接着力が低下
しやすいため、上記の例のように、凸テープ13aを下
に配置する方が好適である。
【0032】また、上記の例は、本発明を、駐車場の防
水舗装面15に、車止めブロック1を固定する場合に適
用したものであるが、本発明の用途は、必ずしも上記の
例に限るものではなく、例えば防水舗装面15が形成さ
れた車の進入路沿いに、歩行者通路を作るためにブロッ
クを所定間隔で並べる場合や、全天候型のグラウンドに
車の進入路を作る場合等、各種の用途に用いることがで
きる。
【0033】つぎに、実施例について、比較例と併せて
説明する。
【0034】
【実施例1】セメントコンクリートからなる下地11上
に、ベルウレックスUC(ウレタン系防水塗膜材、カネ
ボウ化成社製)を目付2.6kg/m2 で塗工したの
ち、その上に、ベルフロアーHF(ウレタン系接着剤、
カネボウ化成社製)を目付3.1kg/m2 で塗工し、
厚み4.5mmの防水舗装層12を形成した。そして、
その上に、第1の接着剤14として、ベルフロアーHF
を目付0.5kg/m2で塗工し、その上に、面ファス
ナ13の凸テープ13aとしてマジクロス1H2を、そ
の係合面を上向きにして接着一体化した。一方、従来公
知の車止めブロック1の下面17に、接着補助剤とし
て、ウレタン系プライマーであるKPK−YP(日本エ
ヌエスシー社製)を塗布し乾燥したのち、第2の接着剤
16として、上記第1の接着剤14と同じベルフロアー
HFを目付0.5kg/m2 で塗工した。そして、塗工
面に、面ファスナ13の凹テープ13bとしてマジクロ
ス2A3を、その係合面を下向きにして接着一体化した
のち、上記凸テープ13aと凹テープ13bを係合させ
ることにより、防水舗装面15上に車止めブロック1を
固定して、図1に示す構造を作製した。
【0035】このようにして得られた各層の接着力を、
前述の方法で測定すると、下記の通りであった。 防水舗装面15/第1の接着剤14/凸テープ13aの接着力(「舗装面/テ ープ間接着力」と略す) 7.5kgf/インチ 凸テープ13a/凹テープ13bの接着力(「面ファスナ間接着力」と略す) 1.3kgf/インチ 凹テープ13b/第2の接着剤16/車止めブロック1の接着力(テープ/ブ ロック間接着力」と略す) 7.2kgf/インチ
【0036】このようにして固定された車止めブロック
1に向かって、停止直前の速度が30m/minとなる
よう車(乗用車、総重量1300kg)を走行させ、図
2(a)に示すように、タイヤを車止めブロック1に衝
突させて停車した。この場合、車止めブロック1は固定
されたままであり、車止めブロック1が固定された周囲
の防水舗装面15も、何ら異常は見られなかった。つぎ
に、上記車を、停止直前の速度が50m/minとなる
よう走行させ、上記と同様、車止めブロック1に衝突さ
せた。この場合、面ファスナ13の係合面で剥離が生
じ、車止めブロック1が、面ファスナ13の凹テープ1
3bごと外れて図3に示すように横倒しになった。防水
舗装面15および車止めブロック1に異常はなく、また
面ファスナ13の凸テープ13aおよび凹テープ13b
にも異常はみられなかった。
【0037】そこで、外れた車止めブロック1を、再度
面ファスナ13を介して防水舗装面15に固定し、上記
2種類の、車による衝突を500回繰り返したが、何ら
問題は生じなかった。なお、その後、面ファスナ13の
接合接着力を測定したところ、その接着力は、初期接着
力の約80%に維持されており、充分に車止めブロック
1を固定保持できるものであった。
【0038】
【実施例2,3、比較例1】第1の接着剤14の種類を
変えることにより、下記の表1に示す通り、舗装面/テ
ープ間接着力を変えた。それ以外は、上記実施例1と同
様にして、2種類の車による衝突試験と、その繰り返し
試験を行った。その結果を下記の表1に併せて示す。
【0039】
【表1】
【0040】上記の結果から、舗装面/テープ間接着力
は、7.0kgf/インチ以上でなければならないこと
がわかる。
【0041】
【実施例4,5、比較例2】第2の接着剤16の種類を
変えることにより、下記の表2に示す通り、テープ/ブ
ロック間接着力を変えた。それ以外は、上記実施例1と
同様にして、2種類の車による衝突試験と、その繰り返
し試験を行った。その結果を下記の表2に併せて示す。
【0042】
【表2】
【0043】上記の結果から、テープ/ブロック間接着
力は、4.0kgf/インチ以上でなければならないこ
とがわかる。
【0044】
【実施例6,7、比較例3,4】面ファスナ13の種類
を変えることにより、下記の表3に示す通り、面ファス
ナ間接着力を変えた。それ以外は、上記実施例1と同様
にして、2種類の車による衝突試験と、その繰り返し試
験を行った。その結果を下記の表3に併せて示す。
【0045】
【表3】
【0046】上記の結果から、面ファスナ間接着力は、
0.7〜2.5kgf/インチの範囲内でなければなら
ないことがわかる。
【0047】
【実施例8】第1の接着剤14および第2の接着剤16
として、クィック5(エポキシ系接着剤、コニシ社製)
を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、舗装面/
テープ接着力が7.2kgf/インチ、テープ/ブロッ
ク間接着力が4.5kgf/インチの車止めブロック固
定構造を得た。この構造に対し、実施例1と同様に試験
したところ、何ら異常は生じず、問題なく実用に供する
ことができることがわかった。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明の防水舗装面に対
するブロックの固定方法およびそれによって得られる固
定構造によれば、防水舗装面に、所定の接着強度で面フ
ァスナを介してブロックを着脱自在に固定するため、上
記ブロックに対し、ある程度の衝撃が繰り返されても、
面ファスナ部分およびその上下の接着界面でその衝撃が
吸収され、防水舗装面に亀裂等の損傷が生じることがな
い。そして、一定以上の強い衝撃が与えられた場合に
は、上記面ファスナの接合が外れ、面ファスナの片方の
テープごとブロックが外れるため、一定以上の衝撃が防
水舗装面にかかることがなく、この場合も、防水舗装面
に損傷が生じることがない。したがって、長期にわたっ
て、防水効果の高い舗装面を維持することができる。ま
た、強い衝撃を受けて外れたブロックは、面ファスナを
介して再度防水舗装面に固定することができるため、長
期にわたって繰り返し使用することができるという利点
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を模式的に示す構成図であ
る。
【図2】(a),(b)はともに上記実施例の使用態様
の説明図である。
【図3】上記実施例の使用態様の説明図である。
【図4】(a)は上記実施例に用いる面ファスナの凸テ
ープの説明図、(b)は上記実施例に用いる面ファスナ
の凹テープの説明図である。
【図5】本発明における接着力の測定方法の説明図であ
る。
【図6】一般的な車止めブロックの説明図である。
【図7】(a),(b)はともに従来の車止めブロック
の固定方法の説明図である。
【図8】駐車場における防水舗装工法の説明図である。
【符号の説明】
1 車止めブロック 11 下地 12 防水舗装層 13 面ファスナ 13a 凸テープ 13b 凹テープ 15 防水舗装面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地表面が防水舗装層で被覆された防水
    舗装面にブロックを固定する方法であって、上記防水舗
    装面のブロック固定予定部分に、互いの係合面を重ねる
    ことにより着脱自在に接合する凸テープと凹テープから
    なる2枚1対の面ファスナのうち片方のテープを、その
    係合面を上向きに露出させた状態で接着一体化するとと
    もに、固定すべきブロックの下面に、上記面ファスナの
    うち他方のテープを、その係合面を下向きに露出させた
    状態で接着一体化し、上記防水舗装面に接着一体化され
    た片方のテープの係合面と、上記ブロックに接着一体化
    された他方のテープの係合面とを係合させることによ
    り、防水舗装面にブロックを着脱自在に固定し、その
    際、上記防水舗装面と片方のテープとの接着力を7.0
    〜10.0kgf/インチに設定し、上記面ファスナに
    おける両テープの接合接着力を0.7〜2.5kgf/
    インチに設定し、上記ブロック面と他方のテープの接着
    力を4.0〜10.0kgf/インチに設定するように
    したことを特徴とする防水舗装面に対するブロックの固
    定方法。
  2. 【請求項2】 下地表面が防水舗装層で被覆された防水
    舗装面に、互いの係合面が着脱自在に接合する凸テープ
    と凹テープからなる面ファスナの下面が接着一体化され
    ており、上記面ファスナの上面が、ブロックの下面に接
    着一体化されており、上記防水舗装面と面ファスナの下
    面との接着力が7.0〜10.0kgf/インチに設定
    され、上記面ファスナにおける両テープの接合接着力が
    0.7〜2.5kgf/インチに設定され、上記ブロッ
    クの下面と面ファスナの上面との接着力が4.0〜1
    0.0kgf/インチに設定されていることを特徴とす
    る防水舗装面に対するブロックの固定構造。
JP32003097A 1997-11-20 1997-11-20 防水舗装面に対するブロックの固定方法およびそれによって得られるブロックの固定構造 Pending JPH11152717A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020070415A (ko) * 2002-08-14 2002-09-09 이준 주차금지 예정 표지판
JP2019048354A (ja) * 2017-09-11 2019-03-28 富士紡ホールディングス株式会社 研磨パッド固定具および研磨パッド

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KR20020070415A (ko) * 2002-08-14 2002-09-09 이준 주차금지 예정 표지판
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