JPH11151497A - 廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理装置

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JPH11151497A
JPH11151497A JP9320044A JP32004497A JPH11151497A JP H11151497 A JPH11151497 A JP H11151497A JP 9320044 A JP9320044 A JP 9320044A JP 32004497 A JP32004497 A JP 32004497A JP H11151497 A JPH11151497 A JP H11151497A
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biological
membrane
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treatment tank
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渉 ▲高▼島
Wataru Takashima
Masanobu Okata
政信 大方
Hidekazu Nishikawa
英一 西川
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】膜分離装置の処理能力を高くすることによって
小型化することができ、生物処理槽内のDO値、及び膜
面を洗浄する際の空気量を最適に制御する。 【解決手段】生物処理槽51の底部においてだけ互いに
連通させて生物反応部AR1と膜分離部AR2とを区画
する区画板52と、生物反応部AR1内の混合液を攪拌
する攪拌手段と、生物反応部AR1内に空気を供給して
ばっ気を行う第1のばっ気手段と、膜分離部AR2に配
設された膜分離装置21と、該膜分離装置21の下方に
配設された第2のばっ気手段と、第1、第2のばっ気手
段の制御をそれぞれ独立に行う制御装置とを有する。区
画板52によって与えられる生物反応部AR1と膜分離
部AR2との間の連通面積は、生物反応部AR1から膜
分離部AR2への混合液の平均的な流れの速度が生物処
理槽51に間欠的に被処理水を投入する際において0.
3〜5〔m/秒〕になるように設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間欠ばっ気式活性
汚泥処理と膜分離処理とを組み合わせて廃水の処理を行
うための廃水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、有機物、窒素等を含有する、し
尿、下水等の廃水の処理方法として生物学的脱窒素法が
用いられる。そして、その中の一つに、脱窒及び硝化を
一つの生物処理槽において行うようにした間欠ばっ気式
の活性汚泥廃水処理方法が提供されている(例えば、ビ
ショップ著「Single−stage nitrif
ication−denitrification」J
ournal WPCF48(3)pp520−532
(1976年発行)、及び特公昭57−53159号公
報参照)。
【0003】図2は従来の沈澱(でん)槽を備えた廃水
処理装置の概念図である。図において、11は生物処理
槽、12は沈澱槽であり、前記生物処理槽11におい
て、廃水を被処理水として生物処理槽11に供給する被
処理水導入工程、嫌気性攪拌(かくはん)によって脱窒
を行う脱窒工程、ばっ気攪拌によって硝化を行う硝化工
程、及び前記生物処理槽11内の混合液を排出する混合
液排出工程を周期的に繰り返し、該混合液排出工程にお
いて生物処理槽11から排出された混合液を沈澱槽12
に供給し、該沈澱槽12において、生物汚泥を沈澱させ
ることによって、前記混合液を生物汚泥と生物処理水と
に分離させ、有機物(BOD)、窒素等の成分を除去す
るようにしている。
【0004】そして、前記生物処理槽11内において、
ばっ気攪拌を行うためにばっ気攪拌装置13が配設され
る。該ばっ気攪拌装置13は、図示しない攪拌機を回転
させ、生物処理槽11内の被処理水を攪拌するためのモ
ータ(M)14、前記攪拌機に向けて空気を供給し、ば
っ気を行うブロワ(B)15等から成り、前記モータ1
4は常時駆動されるのに対して、ブロワ15は硝化工程
において作動させられ、脱窒工程において停止させられ
るようになっている。また、前記ばっ気攪拌装置13
は、例えば、特公平3−18953号に記載された構造
を有する。
【0005】なお、L1は被処理水を生物処理槽11に
供給するためのライン、L2は前記生物処理槽11内の
混合液を沈澱槽12に供給するためのライン、L3は前
記沈澱槽12内において混合液から分離させられた生物
処理水を図示しない後段の設備に供給するためのライ
ン、L4は前記沈澱槽12内において混合液から分離さ
せられた生物汚泥をポンプ(P)16によって生物処理
槽11に返送するためのライン、L5は分離させられた
生物汚泥の一部を余剰汚泥として系外に排出するための
ラインである。
【0006】ところが、前記廃水処理装置においては、
沈澱槽12が配設されるので、活性汚泥の固液分離を良
好に行うための汚泥管理に関する高度の知識が必要にな
るだけでなく、沈澱槽12から排出される生物処理水に
は、浮遊物質(SS)、溶解性高分子等が残存するの
で、場合によっては更に高度な処理を必要とする。その
ために、凝集沈澱設備、砂ろ過設備等が必要になるの
で、廃水処理装置が大型化してしまう。
【0007】そこで、沈澱槽12に代えて、生物処理槽
に膜分離装置を浸漬(せき)し、該膜分離装置の膜モジ
ュールによって前記混合液を生物汚泥と処理水とに分離
させるようにした廃水処理装置が提供されている(例え
ば、特公平4−70953号公報及び特公平7−205
99号公報参照)。図3は従来の沈澱槽に代えて膜分離
装置を備えた廃水処理装置の概念図である。
【0008】図において、151は生物処理槽であり、
該生物処理槽151内に攪拌装置153、膜分離装置1
21及びばっ気装置155が配設される。また、L1は
被処理水を供給するためのライン、158は処理水を吸
引するためのポンプ(P)、124はブロワ(B)であ
る。この場合、前記生物処理槽151に被処理水を連続
的に導入し、好気性雰囲気下及び嫌気性雰囲気下で被処
理水中の有機物、窒素成分等を分解し除去するととも
に、好気性雰囲気下でだけ膜分離が行われる。なお、好
気性雰囲気を形成するためのばっ気用空気と図示しない
膜モジュールの膜面を洗浄するための膜面洗浄用空気と
を兼用するようにしている。
【0009】したがって、生物処理水として、浮遊物
質、溶解性高分子等をほとんど含有しない極めて清澄な
処理水を得ることができるので、沈澱槽が不要になるだ
けでなく、場合によっては凝集沈澱設備、砂ろ過設備等
が不要になり、廃水処理装置を小型化することができる
(特公平7−20599号公報参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の膜分離装置を用いた廃水処理装置においては、前記
膜面を洗浄するためにばっ気を行うと、生物処理槽15
1内に嫌気性雰囲気を形成することができない。その結
果、膜分離装置121によって処理水を連続的に吸引す
ることができず、膜分離装置121の処理能力が低くな
ってしまう。したがって、膜分離装置121の膜面積を
その分大きくする必要が生じるので、廃水処理装置が大
型化してしまう。
【0011】また、好気性雰囲気を形成するためのばっ
気用空気と膜モジュールの膜面を洗浄するための膜面洗
浄用空気とを兼用するようにしているので、生物処理槽
151内のDO値、及び膜面を洗浄する際の空気量を最
適に制御することが困難である。本発明は、前記従来の
廃水処理装置の問題点を解決して、膜分離装置の処理能
力を高くすることによって小型化することができ、生物
処理槽内のDO値、及び膜面を洗浄する際の空気量を最
適に制御することができる廃水処理装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の廃
水処理装置においては、生物処理槽に配設され、該生物
処理槽の底部においてだけ互いに連通させて生物反応部
と膜分離部とを区画する区画板と、前記生物反応部内の
混合液を攪拌する攪拌手段と、前記生物反応部内に空気
を供給してばっ気を行う第1のばっ気手段と、前記膜分
離部に配設され、該膜分離部内の混合液から処理水を分
離させる膜分離装置と、該膜分離装置の下方に配設さ
れ、膜面に空気を吹き付けて洗浄を行う第2のばっ気手
段と、前記第1、第2のばっ気手段の制御をそれぞれ独
立に行う制御装置とを有する。
【0013】そして、前記生物反応部において、被処理
水の導入、嫌気性雰囲気下での脱窒、及び好気性雰囲気
下での硝化が繰り返し行われ、前記区画板によって与え
られる前記生物反応部と膜分離部との間の連通面積は、
生物反応部から膜分離部への混合液の平均的な流れの速
度が、生物処理槽に間欠的に被処理水を投入する際にお
いて、0.3〜5〔m/秒〕になるように設定される。
【0014】本発明の他の廃水処理装置においては、さ
らに、前記区画板の下端部を膜分離部側に向けて下方に
傾斜させることによって前記連通面積が小さくされる。
本発明の更に他の廃水処理装置においては、さらに、前
記区画板の下端部は、水平面に対して下方に5〔°〕以
上90〔°〕未満傾斜させられる。本発明の更に他の廃
水処理装置においては、さらに、前記生物処理槽の底面
を傾斜させることによって前記連通面積が小さくされ
る。
【0015】本発明の更に他の廃水処理装置において
は、さらに、前記生物処理槽の底面は、水平面に対して
上方に5〔°〕以上90〔°〕未満傾斜させられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態における廃水処理装置の概念図、図4
は本発明の第1の実施の形態における膜分離部の拡大図
である。図において、51は生物処理槽であり、該生物
処理槽51内に、上端を液面レベルから突出させ、下端
を生物処理槽51の底面51aから離れさせて区画板5
2が配設され、該区画板52によって、生物処理槽51
の底部においてだけ互いに連通する生物反応部AR1と
膜分離部AR2とが区画される。この場合、前記生物処
理槽51の底部においてだけ、生物反応部AR1と膜分
離部AR2との間で後述する混合液の流れが形成され
る。なお、51bは前記生物処理槽51の側壁である。
【0017】前記区画板52は、垂直に延びる本体部分
52a、及び区画板52の下端部を膜分離部AR2側に
向けて下方に傾斜させることによって形成された傾斜部
分52bから成り、該傾斜部分52bによって生物反応
部AR1と膜分離部AR2との間の連通面積が小さくさ
れ、両者間の混合液の流れが抑制される。なお、本実施
の形態においては、前記区画板52の下端部が水平面に
対して下方に傾斜させられる角度、すなわち、傾斜角を
αとすると、 5≦α<90 とされ、好ましくは 45≦α<90 とされる。なお、傾斜部分52b以外の方法で生物反応
部AR1と膜分離部AR2との間の連通面積を小さくす
ることもできる。
【0018】前記生物反応部AR1においては、廃水が
被処理水として常時又は間欠的に供給され、嫌気性攪拌
によって形成された嫌気性雰囲気下で脱窒を行う脱窒工
程、及びばっ気攪拌によって形成された好気性雰囲気下
で有機物(BOD)を除去するとともに硝化を行う硝化
工程が交互に繰り返される。これにより、被処理水は、
生物汚泥及び生物処理水から成る混合液になる。そし
て、前記生物反応部AR1内の混合液は、膜分離部AR
2に送られ、該膜分離部AR2において膜分離が施され
て生物汚泥と処理水とに分離させられる。この場合、生
物反応部AR1と膜分離部AR2との間で、水位差に起
因する混合液の流れは抑制されず、ばっ気、攪拌等によ
る混合液の流れが抑制される。
【0019】また、前記膜分離部AR2内に膜分離装置
21が配設される。該膜分離装置21は、例えば、図示
しない複数の膜モジュールを隣接させることによって形
成され、各膜モジュールの外側から圧力を加えるか、内
側から負圧を発生させるかして、混合液中から処理水を
吸引し分離させる。なお、膜分離装置21としては、回
転平膜型、中空糸膜型、浸漬平膜型等の各種のものを使
用することができる。
【0020】したがって、膜分離部AR2において浮遊
物質、溶解性高分子等をほとんど含有しない極めて清澄
な処理水を得ることができるので、沈澱槽、砂ろ過設備
等を配設する必要がない。また、溶解性高分子が除去さ
れるので、場合によっては、凝集沈澱設備を不要にする
こともできる。その結果、廃水処理装置を小型化するこ
とができる。
【0021】そして、前記生物反応部AR1内におい
て、ばっ気攪拌を行うためにばっ気攪拌装置53が配設
される。該ばっ気攪拌装置53は、図示しない攪拌機を
回転させ、生物反応部AR1内の混合液を攪拌するため
の攪拌手段としてのモータ(M)14、前記攪拌機に向
けて空気を供給してばっ気を行う第1のばっ気手段とし
てのブロワ(B)15等から成り、前記モータ14は常
時駆動されるのに対して、ブロワ15は硝化工程におい
て作動させられ、脱窒工程において停止させられるよう
になっている。
【0022】また、前記膜分離装置21の膜モジュール
の膜面が前記混合液中の生物汚泥によって閉塞(そく)
されると、ろ過性能が低下してしまうので、前記膜面に
生物汚泥が付着するのを防止するために、前記膜分離装
置21の下方に第2のばっ気手段としてのばっ気装置5
5が配設され、該ばっ気装置55から吐出された空気を
前記膜面に吹き付けて洗浄を行うようにしている。した
がって、生物汚泥が膜面に付着するのを防止することが
できる。なお、前記ばっ気装置55は、空気を吐出する
ノズル23、該ノズル23に空気を供給するブロワ
(B)24等から成る。
【0023】また、L1は被処理水を生物反応部AR1
に供給するためのライン、L2は膜分離部AR2内にお
いて混合液から分離させられた処理水を排出するための
ライン、L3は前記攪拌機に空気を供給するためのライ
ン、L4は前記ノズル23に空気を供給するためのライ
ン、L5は余剰汚泥を系外に排出するためのラインであ
る。
【0024】そして、前記ラインL1には被処理水を選
択的に供給するための開閉弁56が、前記ラインL2に
は処理水を吸引するためのポンプ(P)58が、前記ラ
インL3には前記攪拌機に空気を選択的に供給するため
の開閉弁59が、前記ラインL5には余剰汚泥を排出す
るためのポンプ(P)60がそれぞれ配設される。次
に、前記構成の廃水処理装置の動作について説明する。
【0025】図5は本発明の第1の実施の形態における
廃水処理装置の動作を示す図である。まず、前のサイク
ルにおいて生物反応部AR1(図1)内に残留した混合
液中に、次のサイクルの被処理水が供給される。その結
果、混合液中の溶存酸素が速やかに消費されてDO値が
低くなり、生物反応部AR1内においてほとんど瞬時に
嫌気性雰囲気が形成される。この際、生物反応部AR1
に供給される被処理水中の有機物が不足する場合には、
メタノール等の有機炭素源が注入される。
【0026】次に、脱窒工程においては、他栄養性の脱
窒素菌によって脱窒が行われる。該脱窒素菌は、被処理
水中の有機物及び被処理水に添加された有機物をエネル
ギー源として、嫌気性雰囲気下で亜硝酸イオン、硝酸イ
オン等を窒素ガスに還元する。この場合、前記有機炭素
源としてメタノールを使用することによって得られる反
応式は次のとおりである。
【0027】5CH3 OH+6NO3 - →5CO2 +7
2 O+6OH- +3N2 続いて、硝化工程においては、好気性の一般細菌によっ
て有機物が除去されるとともに、亜硝酸化菌、硝酸化菌
等の硝化菌によって硝化が行われる。該硝化菌は、脱窒
工程後に被処理水中に残存したアンモニア及びその他の
窒素成分を、好気性雰囲気下で硝化して亜硝酸イオン、
硝酸イオン等にする。
【0028】この場合、前記亜硝酸化菌による亜硝酸化
反応の反応式は次のとおりである。 2NH4 + +3O2 →2NO2 - +2H2 O+4H+ また、前記硝酸化菌による硝酸化反応の反応式は次のと
おりである。 2NO2 - +O2 →2NO3 - このようにして、生物反応部AR1に供給された被処理
水は、生物汚泥及び生物処理水から成る混合液になる。
【0029】なお、前記硝化工程においては、亜硝酸化
反応及び硝酸化反応に必要な酸素、空気等が被処理水に
加えられるとともに、被処理水を硝化菌に適したpH
6.5〜8.5に保つために、必要に応じてアルカリ剤
が加えられる。次に、生物反応部AR1内の混合液は区
画板52の下端と生物処理槽51の側壁51bとの間を
通って膜分離部AR2に送られる。そして、該膜分離部
AR2において、混合液は前記膜分離装置21によって
生物汚泥と処理水とに分離させられ、処理水はラインL
2を介して排出される。一方、生物汚泥は、傾斜部分5
2bに沿って自然沈降し、区画板52の下端と生物処理
槽51の側壁51bとの間を通って生物反応部AR1に
返送される。これにより、膜分離部AR2内において生
物汚泥が堆積するのを防止することができる。
【0030】このように、本実施の形態の廃水処理装置
においては、区画板52によって生物反応部AR1と膜
分離部AR2との間の連通面積を小さくし、両者間の流
れを抑制するようになっている。したがって、脱窒工程
においてばっ気装置55から吐出された空気を前記膜面
に吹き付けても、生物反応部AR1内のDO値が高くな
ることはなく、脱窒工程における脱窒性能が低下するの
を防止することができる。
【0031】そして、膜分離部AR2内において常時ば
っ気が行われ、膜面が連続的に洗浄されるので、膜分離
装置21によって混合液中から処理水を連続的に吸引し
分離させることができ、膜分離装置21の処理能力を高
くすることができる。例えば、1サイクルの好気性雰囲
気を形成する時間と嫌気性雰囲気を形成する時間との比
が1:1であるとすると、膜分離装置21が必要とする
膜面積を半分にすることができるので、廃水処理装置を
小型化することができる。
【0032】そして、図示しない制御装置によって、前
記生物反応部AR1における前記ブロワ15及び開閉弁
59の制御と、膜分離部AR2におけるばっ気装置55
の制御とをそれぞれ独立に行うことができるので、生物
反応部AR1内のDO値を最適に制御することができる
だけでなく、前記膜面を洗浄するのに必要な空気量を最
適に制御することができる。
【0033】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図6は本発明の第2の実施の形態における廃
水処理装置の概念図、図7は本発明の第2の実施の形態
における膜分離部の拡大図である。なお、第1の実施の
形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付
与することによってその説明を省略する。
【0034】この場合、区画板152の下端部は傾斜さ
せられず、前記膜分離部AR2における生物処理槽51
の底面155が上方に向けて傾斜させられる。そして、
水平面に対して上方に傾斜させられる角度、すなわち、
傾斜角をβとすると、 5≦β<90 とされ、好ましくは 45≦β<90 とされる。
【0035】この場合、底面155が傾斜させられるの
で、膜分離部AR2における底面155に生物汚泥が堆
積するのを防止することができる。次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。図8は本発明の第3の
実施の形態における廃水処理装置の概念図である。な
お、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについて
は、同じ符号を付与することによってその説明を省略す
る。
【0036】この場合、区画板52の下端部が下方に向
けて傾斜させられ、前記膜分離部AR2における生物処
理槽51の底面155が上方に向けて傾斜させられる。
【0037】
【実施例】図9は本発明の第1の実施の形態における廃
水処理装置による処理結果を示す図である。水量が2
〔m3 /日〕であり、BOD値が200〔mg/l〕で
あり、T−Nを100〔mg/l〕、NH4 −Nを90
〔mg/l〕、及びNOX −Nを2〔mg/l〕含有す
る調整水(被処理水)を、本発明の廃水処理装置によっ
て、図5に示す工程において処理した結果、及び本発明
と同じ廃水処理装置によって区画板を配設しないで処理
した結果を図9に示す。ここで、処理条件は両者ともサ
イクル時間(脱窒工程:硝化工程=1:1)を1時間と
し、滞留時間を1日とし、HLSS濃度を4000〜6
000〔mg/l〕とした。
【0038】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、廃水処理装置においては、生物処理槽に配設さ
れ、該生物処理槽の底部においてだけ互いに連通させて
生物反応部と膜分離部とを区画する区画板と、前記生物
反応部内の混合液を攪拌する攪拌手段と、前記生物反応
部内に空気を供給してばっ気を行う第1のばっ気手段
と、前記膜分離部に配設され、該膜分離部内の混合液か
ら処理水を分離させる膜分離装置と、該膜分離装置の下
方に配設され、膜面に空気を吹き付けて洗浄を行う第2
のばっ気手段と、前記第1、第2のばっ気手段の制御を
それぞれ独立に行う制御装置とを有する。
【0040】そして、前記生物反応部において、被処理
水の導入、嫌気性雰囲気下での脱窒、及び好気性雰囲気
下での硝化が繰り返し行われ、前記区画板によって与え
られる前記生物反応部と膜分離部との間の連通面積は、
生物反応部から膜分離部への混合液の平均的な流れの速
度が、生物処理槽に間欠的に被処理水を投入する際にお
いて、0.3〜5〔m/秒〕になるように設定される。
【0041】この場合、区画板によって生物反応部と膜
分離部との間の連通面積が小さくされ、両者間の流れが
抑制されるので、水位差に起因する混合液の流れは抑制
されず、ばっ気、攪拌等による混合液の流れが抑制され
る。したがって、脱窒工程において第2のばっ気手段か
ら吐出された空気を前記膜面に吹き付けても、生物反応
部内のDO値が高くなることはなく、脱窒工程における
脱窒性能が低下するのを防止することができる。
【0042】そして、膜分離部内において常時ばっ気が
行われ、膜面が連続的に洗浄されるので、膜分離装置に
よって混合液中から処理水を連続的に吸引し分離させる
ことができ、膜分離装置の処理能力を高くすることがで
きる。その結果、膜分離装置が必要とする膜面積を大幅
に削減することができるので、廃水処理装置を小型化す
ることができる。
【0043】また、制御装置によって、前記生物反応部
における第1のばっ気手段の制御と膜分離部における第
2のばっ気手段の制御とをそれぞれ独立に行うことがで
きるので、生物反応部内のDO値を最適に制御すること
ができるだけでなく、膜面を洗浄するのに必要な空気量
を最適に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における廃水処理装
置の概念図である。
【図2】従来の沈澱槽を備えた廃水処理装置の概念図で
ある。
【図3】従来の沈澱槽に代えて膜分離装置を備えた廃水
処理装置の概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における膜分離部の
拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における廃水処理装
置の動作を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における廃水処理装
置の概念図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における膜分離部の
拡大図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における廃水処理装
置の概念図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における廃水処理装
置による処理結果を示す図である。
【符号の説明】
14 モータ 15 ブロワ 21 膜分離装置 51 生物処理槽 51a、155 底面 51b 側壁 52、152 区画板 52b 傾斜部分 55 ばっ気装置 AR1 生物反応部 AR2 膜分離部 α、β 傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 9/00 504 C02F 9/00 504A 504C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)生物処理槽に配設され、該生物処
    理槽の底部においてだけ互いに連通させて生物反応部と
    膜分離部とを区画する区画板と、(b)前記生物反応部
    内の混合液を攪拌する攪拌手段と、(c)前記生物反応
    部内に空気を供給してばっ気を行う第1のばっ気手段
    と、(d)前記膜分離部に配設され、該膜分離部内の混
    合液から処理水を分離させる膜分離装置と、(e)該膜
    分離装置の下方に配設され、膜面に空気を吹き付けて洗
    浄を行う第2のばっ気手段と、(f)前記第1、第2の
    ばっ気手段の制御をそれぞれ独立に行う制御装置とを有
    するとともに、(g)前記生物反応部において、被処理
    水の導入、嫌気性雰囲気下での脱窒、及び好気性雰囲気
    下での硝化が繰り返し行われ、(h)前記区画板によっ
    て与えられる前記生物反応部と膜分離部との間の連通面
    積は、生物反応部から膜分離部への混合液の平均的な流
    れの速度が、生物処理槽に間欠的に被処理水を投入する
    際において、0.3〜5〔m/秒〕になるように設定さ
    れることを特徴とする廃水処理装置。
  2. 【請求項2】 前記区画板の下端部を膜分離部側に向け
    て下方に傾斜させることによって前記連通面積が小さく
    される請求項1に記載の廃水処理装置。
  3. 【請求項3】 前記区画板の下端部は、水平面に対して
    下方に5〔°〕以上90〔°〕未満傾斜させられる請求
    項2に記載の廃水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記生物処理槽の底面を傾斜させること
    によって前記連通面積が小さくされる請求項1又は2に
    記載の廃水処理装置。
  5. 【請求項5】 前記生物処理槽の底面は、水平面に対し
    て上方に5〔°〕以上90〔°〕未満傾斜させられる請
    求項1又は4に記載の廃水処理装置。
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