JP2005177695A - 廃水処理装置 - Google Patents

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Yoshiaki Oba
芳昭 大庭
Akira Oshita
昭 大下
Masahide Oya
雅英 大屋
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Nishihara Neo Co Ltd
株式会社西原ネオ
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Abstract

【課題】 一次処理槽内の水位が変化しても、その変化に対応してBOD、窒素およびリンを除去して処理水質の安定化を図れる廃水処理装置を提供する。
【解決手段】 廃水処理装置1は、廃水を受け入れる一次処理槽5と、好気製処理する生物反応槽6と、この生物反応槽6からの処理水を受け入れる処理水槽7と、窒素除去用定量設備とから構成されている。窒素除去用定量設備に繋がる循環配管、生物反応槽6内、処理水槽7内、生物反応槽6から処理水槽7への移流部にリン除去用金属イオン添加設備を配設してもよい。
【選択図】 図1

Description

この発明は、生物を用いた廃水処理装置に関するものである。
従来、廃水処理装置としては、例えば家庭や比較的小人数が利用する施設から排出される汚水等の廃水を生物により浄化する小型の浄化槽が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。特許文献2は、1つの容器内部を隔壁で仕切って、廃水を受け入れる一次処理槽と、この一次処理槽で処理されて得られた処理水に対して生物処理を施す生物反応槽と、上記生物反応槽からの処理水を固液分離する処理水槽とを区画してなる合併浄化槽を開示している。生物反応槽内には、処理水に対して散気を行う散気設備が設置されている。また、特許文献1は、合併浄化槽の一次処理槽内に廃水を流入するために設けられた流入管と、この流入管の開口端からの廃水(流入水)を受ける阻流板とを開示している。この阻流板は一次処理槽内に設けられかつ水平方向に延在する水平部のみから構成されている。
以下、図面を参照して、従来の具体的な浄化槽を説明する。
図28は、第1従来例の浄化槽の内部構造を示す断面図である。この第1従来例の浄化槽(廃水処理装置)1は、例えばFRP(ガラス繊維で強化された不飽和ポリエステル系合成樹脂)製のタンク2の内部を隔壁3および4で仕切って、廃水を受け入れる一次処理槽5と、この一次処理槽5で処理されて得られた処理水に対して生物処理を施す生物反応槽6と、この生物反応槽6からの処理水を固液分離する処理水槽7とが区画されている。一次処理槽5は、第1嫌気ろ床槽5aと第2嫌気ろ床槽5bとから概略構成されており、両室5aおよび5bは隔壁5cによって区画されている。第1嫌気ろ床槽5aには、この第1嫌気ろ床槽5aから第2嫌気ろ床槽5bへの処理水の流量を調整するための流量調整部5dが設けられており、第2嫌気ろ床槽5bには、この第2嫌気ろ床槽5bから生物反応槽6への処理水の流量を一定に調整するための定量移送部5eが設けられている。なお、この一次処理槽5には、公知の嫌気処理槽や流量調整槽の他に、沈殿分離槽などを含めてもよい。
生物反応槽6は、一次処理槽5の第2嫌気ろ床槽5bに上記隔壁3を隔てて隣接しており、この生物反応槽6内には第2嫌気ろ床槽5bの処理水を受け入れ、微生物を担持した担体を流動させて生物処理を促進するための曝気装置としての散気設備8が設けられている。このため、生物反応槽6は担体流動曝気槽と呼ばれる処理槽である。
処理水槽7は、上記生物反応槽6に上記隔壁4を隔てて隣接しており、この処理水槽7内には、循環配管10を介して、処理水槽7の底部に蓄積する汚泥を一次処理槽5の第1嫌気ろ床槽5aへ移送するエアリフトポンプ11(これは、揚水管中に空気を混入し、揚水管中の見かけの比重を小さくして、比重差により水や汚泥を押し上げるポンプを指す。)が配設されている。また、エアリフトポンプ11は生物反応槽6からオーバーフローしてきた処理水に伴って流入する汚泥等に浮力を与えて、この汚泥等を浮上させ、一次処理槽へ返送するものでもある。このため、処理水槽7は高速処理水槽と呼ばれる処理槽である。なお、エアリフトポンプ11にはブロワ(図示せず)が接続されており、また一次処理槽5の第1嫌気ろ床槽5aの上部には、循環配管10の先端近傍に流入水、返送汚泥または循環水を受ける阻流板12が設けられている。また、第2嫌気ろ床槽5b内の定量移送部5eには、この第2嫌気ろ床槽5b内の水位を最低水位(L.W.L)を設定する移流口13が設けられており、処理水槽7の上部には処理水槽7内の水位が上がったときにろ材が流出するのを防止する網(図示せず)を流出口47に有している。
このような第1従来例の浄化槽1では、一次処理槽5に流入してきた廃水(汚水)分だけ、各槽内の処理水が次の槽へ順に押し出されて浄化されて、最終的に放流されるように構成されている。
図29は、第1従来例の浄化槽1による廃水処理を効率化した第2従来例の浄化槽の内部構造を示す断面図である。この第2従来例の浄化槽20では、第1従来例の浄化槽1の構成要素の他に、一次処理槽5の第2嫌気ろ床槽5b内に、処理水を隣接する生物反応槽6へ移送するためのエアリフトポンプ21が設けられており、また生物反応槽6内には、生物反応槽の処理水を隣接する処理水槽7へ移送するためのエアリフトポンプ22が設けられている。なお、エアリフトポンプ21および22には、それぞれ別個のブロワ(図示せず)が接続されている。
ところで、廃水中に含まれるリン(P)は、窒素(N)と共に閉鎖性水域の富栄養化の原因物質として認識されている。このため、廃水処理装置では、処理対象としての汚水等の廃水からリンを除去する必要がある。従来、リンを除去するための金属イオンを添加する装置を備えた廃水処理装置が知られている(特許文献3参照)。
特許文献3は、金属イオンとして鉄イオンあるいはアルミニウムイオンを廃水中に供給する脱リン処理装置を組み込んだ小型合併処理浄化槽を開示するものである。この浄化槽における脱リン処理装置は、金属イオンを溶出させる少なくとも一対の電極と、これらの電極が配された溶出槽と、電極間に定電流を印加する給電手段と、電極間の電圧変化から電極の消耗状態を検知する検知部とから構成されている。
特公平6−67510号公報 特開2003−10871号公報 特開平10−258288号公報
この発明が解決しようとする課題は、以下に示す点である。
(1)従来の廃水処理装置としての、例えば図29に示した第2従来例の浄化槽20では、例えばエアリフトポンプ11、21および22は供給される空気量が一定であっても、ポンプ自体の揚程や浸水深さによって移送量や循環量が大幅に異なることがある。このため、一次処理槽5内の水位により、各槽において処理を受ける時間が廃水の流入の度合いによって変化し、処理性能に時間的なバラツキが生じ、生物化学的酸素要求量(以下、BODという)や窒素の処理水質が不安定となるという課題があった。
(2)従来の廃水処理装置では、生物反応槽への移送(流入)量と一次処理槽への循環量とが別々のエアリフトポンプにより調整されているため、負荷の変化に応じて移送量が変化すると、移送(流入)量と循環量との比(以下、流入・循環量比という)を一定に保ちにくい。また、流入・循環量比を一定にするために、移送量を容易に変化させることができないという課題があった。
(3)従来の廃水処理装置では、ブロワの送気量を電気的または機械的に調整していたため、送気量を容易に調整することができないという課題があった。
(4)従来の廃水処理装置では、比較的大きなポンプで送水し、計量装置で必要な移送量に調整する場合があり、その場合には、無駄なエネルギが多く必要であるだけでなく、移送量を落とすことで閉塞が起き易くなるという課題があった。
(5)従来の廃水処理装置では、ブロワは所定の空気量を送り出すだけであり、曝気量を調整するためには配管外に空気を逃がす調整弁を設けるのが一般的であったが、その調整弁は場所をとっていた。また、ブロワの内蔵コイルに供給する電流・電圧を調節することで空気量を調整していたので、構造が複雑になるという課題があった。
(6)従来の廃水処理装置では、曝気、洗浄、移送(流入)および循環のために、電気盤(タイマ組込み、風量調整装置2台を組み込む)とブロワが四台も必要であり、設備コストが高くなるという課題があった。
(7)従来の廃水処理装置では、移送用ポンプと循環用ポンプに別々のブロワから空気を供給するように構成する場合があり、この場合には、片方の装置の設置水深が変わると、流入・循環量比が崩れ易くなるという課題があった。
(8)従来の廃水処理装置では、生物反応槽の内壁に近い位置に散気設備が設けられている。このように、生物反応槽の中心部から外れた位置に散気設備を設けた場合には、生物反応槽内に担体が流動化しないデッドスペースができるため、生物反応槽内の担体を十分に流動化させることができず、散気設備からの風量を多くしなければならない。また、担体に適正量生物を付着させることが難しかった。さらに、散気設備の単管の先端が単に切断されている場合には、散気設備からの風量を多くしても、生物反応槽内の処理水中に発生する粗大な気泡によっては担体に大きな浮力を与えられないばかりか、散気設備を駆動するブロワの動力に対して効率的に処理水中に溶存酸素(DO)を得ることができないという課題があった。
(9)散気設備は生物反応槽に固定されており、取外しができないため、洗浄作業や交換作業が容易に行えないという課題があった。
(10)曝気による生物処理を行う場合には、固液分離は、沈殿あるいはろ過のいずれかの方法で行うのが一般的である。ろ過層を用いた場合には目詰まりを起こし易い。さらに、ろ過層に比重1未満のろ材を用いる場合には、ろ過層の上部に押さえ枠を設け、これによりろ材の浮きを抑制することが可能になるが、押さえ枠が閉塞したときにはその閉塞を解除する復旧作業を行わなければならず、メンテナンスが非常に困難であるという課題があった。
(11)水平部のみから構成された阻流板は、一次処理槽内に流入する廃水の運動エネルギをまともに受ける結果、その流入水により一次処理槽内における分離と貯留という機能を低下させてしまうという課題があった。
(12)上記課題を解決するための廃水処理装置はリン除去を目的とした金属イオン添加設備を備えることを環境面から要請されているという課題があった。
この発明に係る廃水処理装置は、廃水を受け入れる一次処理槽と、好気性処理する生物反応槽と、上記生物反応槽の処理水が流入する処理水槽と、窒素除去用定量設備とからなることを特徴とするものである。
この発明に係る廃水処理装置は、上記構成において、窒素除去用定量設備に繋がる循環配管にリン除去用金属イオン添加設備を備えることを特徴とするものである。
この発明に係る廃水処理装置は、上記構成において、生物反応槽は担体を備えることを特徴とするものである。
この発明によれば、廃水を受け入れる一次処理槽と、好気性処理する生物反応槽と、上記生物反応槽の処理水が流入する処理水槽と、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)とからなるように構成したので、移送ポンプ(これは空気圧により液体を移送するポンプを指す。)を設置した槽内の水位の影響をほとんど受けることなく、液体または固体の移送量を適宜変更することができるという効果がある。これにより、例えば一次処理槽内への廃水の流入量等による負荷に応じて移送量が変化しても、この変化に応じて循環に係る移送量を変化させることが可能となるため、設定された流入・循環量比を常に一定に保つことができ、BODや窒素の処理水質の安定化を図ることができるという効果がある。すなわち、移送(流入)のための水量と循環のための水量が同じ空気源で調整するので、負荷に応じて移送水量が変化しても循環比を保つことができる。
窒素除去用定量設備(循環ポンプ、これは空気圧により液体を移送するポンプを指す。)において、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)の容積を変えたり、吐出管の長さを変化することで移送水量を調整することができる。また、移送ポンプの容積を変え移送水量を変化させる設定を行うこともできる。さらに、移送ポンプの吐出管の長さを、吐出管調整器により変化させることで、移送水を吐出するための必要圧力が変わり供給風量が変わるので、移送水量を微調整することができる。
窒素除去用定量設備(循環ポンプ)や移送ポンプは複数台でも、1台のみでも、空気量を変化させることで、循環量(移送量)を調節できる。そこで、移送(流入)のための水量と循環のための水量比を調整することが容易となる。さらに、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)や移送ポンプの吸込口に吸い込み管を設けることで、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)や移送ポンプの設置位置に係わらず吸込位置を自由に設定できる。
送風量を変えることのできるブロワと、空気を動力源とする窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と移送ポンプとを組み合わせて循環量と移送量を調整するので、流入量が少なくても、閉塞することがない。さらに、負荷に応じた量の空気を送ることができる。
ブロワに空気調節ネジを設けたり、電磁式ブロワの巻き線から配線を複数取り出し調整したり、あるいは、パワーカット設備をブロワに設けるなどで容易に空気量を調整できる。曝気、洗浄、移送(流入)、循環のために、送風量を変えることのできるブロワを用いることで、電気盤も必要ないので費用が少なく済む。
処理対象を移送するための移送ポンプと、返送するための窒素除去用定量設備(循環ポンプ)を1台で動作するので、正確な移送と循環水量比が得られる。それゆえ、移送と循環水量比を変えずに処理水量を変えることができる。
この発明によれば、上記構成において、窒素除去用定量設備に繋がる循環配管にリン除去用金属イオン添加設備を備えるように構成したので、循環配管内の処理水に金属イオンを添加して処理水中からリンを効率よく除去することができるという効果がある。このため、窒素およびリンを廃水中から効率よく確実に除去することができることから、富栄養化を確実に防止することができるという効果がある。
この発明によれば、上記構成において、生物反応槽に担体を備えるように構成したので、生物反応処理に有用の微生物を適正量効率よく固定することができ、生物反応処理の効率を格段に向上させることができるという効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による廃水処理装置(浄化槽)の内部構造を示す断面図であり、図6(a)乃至図6(d)は図1に示した浄化槽に設置された1台のブロワで、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と移送ポンプの2台を動作させる場合における制御方法を説明するための断面図であり、図7は図1に示した浄化槽内に設置可能な窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と移送ポンプにおける窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と移送ポンプの設置水深と流量(移送量または循環量)との関係を示すグラフであり、図8は図1に示した浄化槽に設置されたブロワの送気目盛と流量(移送量または循環量)との関係を示すグラフである。図28および図29に示した従来の廃水処理装置の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
図29に示すように、従来の浄化槽では、移送ポンプとしてのエアリフトポンプの移送量が供給される空気量が同一であっても、揚程aや浸水深さによって大幅に異なることがある。このため、一次処理槽に設けたエアリフトポンプによる移送量は一次処理槽内の水位により異なることから、生物反応槽での滞留時間が異なり、BODの処理水質のバラツキを回避できないという不都合がある。また、生物反応槽に設けたエアリフトポンプは生物反応槽へ流入してくる水量に関係なく循環水を一次処理槽へ戻すため、窒素の処理水質も不安定となるという不都合もある。このように、従来の浄化槽では、移送量と循環量がそれぞれ別々に調整されていたため、負荷に応じて移送量を変えても流入・循環量比が変わる事態に陥るおそれがある。
これに対し、この実施の形態1では、上記不都合を解消するために、移送ポンプ30に送気管36を介して、および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23に送気管71を介してそれぞれ連結する移送循環用ブロワ70を配設している。すなわち、実施の形態1では、移送循環用ブロワ70から移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23の双方へ送気できるように構成されている。なお、この実施の形態1における窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23は、図6(a)乃至図6(d)に示すように、ポンプ本体32と、このポンプ本体32の上面32aに貫通して固定されかつ上部に吐出口33aを有しかつ下部に流入口33bを有する逆L字状の吐出管33と、上記ポンプ本体32の底面32bに設けられたチャッキ弁35とから概略構成されている。移送循環用ブロワ70は、送気管71を経由して窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23のポンプ本体32内の上部空間に連通している。
次に移送ポンプ30、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23および移送循環用ブロワ70の動作を説明する。
まず、図6(a)に示すように、移送ポンプ30のポンプ本体32内がチャッキ弁35から流入した汚水で満たされ、U字管34が封水された状態となっており、また窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23のポンプ本体32内に同様にチャッキ弁35から汚水で満たされた状態になっている場合に、送気管36および送気管71を経由して移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23に対して移送循環用ブロワ70からの空気が常時供給され続けると、その空気の逃げ場がなくなるため、両ポンプのポンプ本体32内の上部空間は加圧された状態になり、この圧力により移送ポンプ30ではU字管34内の水面が押し下げられ、これにより吐出管33内の汚水が吐出口33aから吐出され、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23ではポンプ本体32内の水面が押し下げられ、これにより吐出管33内の汚水が吐出口33aから吐出される(揚水)。なお、吐出量は吐出管33の吐出口33aの下部と水封時のポンプ本体32内の水面との距離a、すなわち揚程によって変更可能である。また、この移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23の設置水深(H)は槽内の水面とポンプ本体32の上面32aとの距離である。
移送ポンプ30のポンプ本体32と、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23の本体32内の水面が下がり、U字管34の下端にまで達すると、U字管34の水封が切れる(U字管水封切れ)。このとき、U字管34を経由して吐出管33の吐出口33aからポンプ本体32内の加圧された空気が逃げる(排気)。それに伴い、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23も、送気管71から送気管36を通して移送ポンプ30の吐出口33aからポンプ本体32内の加圧された空気が逃げる(排気)。両ポンプのポンプ本体32内の圧力が大気圧に戻ると、ポンプ本体32の底面32bに設けられたチャッキ弁35が開いて汚水がポンプ本体32内に流入してくる。これにより、両ポンプのポンプ本体32内の水面が上昇し、その水面が移送ポンプ30のU字管34の上端にまで達すると、他端部34bから汚水が流入してU字管34が水封される。この状態で、常時供給されている空気により、両ポンプのポンプ本体32内の上部空間が加圧されると、上述のように揚水が再び行われる。
このような移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23に対して1台の移送循環用ブロワ70を備えた浄化槽20では、一次処理槽5および生物反応槽6の水位が変化しても、移送循環用ブロワ70から上記移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23への空気量を制御できるので、移送量(負荷)と循環量との比(流入・循環量比)を保持したまま一定の移送量を確保でき、これによりBODおよび窒素の処理水質の安定化を図ることが可能である。
上述したように、この実施の形態1による浄化槽では、1台のブロワで2台の移送ポンプを駆動するように構成したことで、例えば一次処理槽の水位が増加しても、2台の移送ポンプに一定量の空気を送ることが可能となり、これにより移送量と循環量が安定し、所定の流入・循環量比を保持することができる。この様子を示したのが図7である。図7においてXは移送量を示し、Yは循環量を示し、Zは放流量を示し、横軸は移送ポンプ設置水深(H)を示し、縦軸は流量(L/分)を示している。図7から明らかなように、槽内の水位の増加に伴って移送ポンプ設置水深(H)が70mm〜320mmまで変化しても、移送量Xと放流量Zは0.3L/分の変化しかなく、さらに各量間で一定の割合を保持できた。
ここで、移送量を変更する場合には、ブロワからの送気量の変更設備(例えば、空気量制御、間欠運転、バルブ調整、パワーカット、風量調整弁、コイルの巻数変更)を用いることで達成可能である。また、流入・循環量比を変更する場合には、移送ポンプの吐出管の揚程aを変更するか、あるいは移送ポンプ本体の容積を変更することで達成可能である。すなわち、揚程aまたは容積の変更により、2台の移送ポンプからの移送量が変わるため、流入・循環量比を変更することが可能となる。
また、処理水量を増加する場合でも、図8に示すように、流入・循環量比をほぼ一定にすることが可能であるので、安定した窒素除去性能を発揮することが可能である。この様子を示したのが図8である。図8においてXは移送量を示し、Yは循環量を示し、Zは放流量を示し、横軸はブロワの送気目盛(−)を示し、縦軸は流量(L/分)を示している。図8から明らかなように、処理水量の増加に伴ってブロワの送気目盛を上げてゆくと、移送量X、循環量Yおよび放流量Zも増加するが、その増加には各量間で一定の割合が存在することが分かる。
以上のように、この実施の形態3では、移送循環用ブロワ70から移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23の双方へ送気するように構成したので、一次処理槽5および生物反応槽6の水位が変化しても、移送循環用ブロワ70から上記移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23への空気量を制御できるので、流入・循環量比を保持したまま一定の移送量を確保でき、これによりBODおよび窒素の処理水質の安定化を図ることができるという効果がある。
なお、この実施の形態1では、U字管34を備えた移送ポンプ30を一次処理槽5内に配設しているので、一次処理槽5への廃水の流入が変動して水位が低下しても、U字管34の水封が切れ、移送と循環が停止して、一次処理槽5内の酸素要求量(DO)が上昇しないことから脱窒に悪い影響を与えないという効果がある。また、流入変動がないときは、U字管34を備えた窒素除去用定量設備(循環ポンプ)を生物反応槽6内に配設した場合でも、流入変動がある場合のように循環用の移送ポンプが停止することがないので脱窒率が高くなった。
また、この実施の形態1では、1台の移送循環用ブロワ70で2台の移送ポンプすなわち移送ポンプ30および窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を作動するように構成したが、1台のブロワで3台以上の移送ポンプを作動して、流入水の移送、循環および薬品添加をバランスよく行うことも可能であった。
さらに、この実施の形態1における循環配管10は汚泥返送管と循環水移送管とを兼ねた1本管で構成されており、返送汚泥流入部(図示せず)が循環水流入部(図示せず)よりも高い位置に設けられて循環水が汚泥側に混入しないようになっている。循環配管10としては、汚泥返送管と循環水移送管とに分けた構成を採用してもよい。
このような構成の浄化槽1のタンク2は、施設に形成された、水平を保持することができる基礎板上に設置されて使用に供される。多くの場合、地中に埋設して使用される。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による廃水処理装置(浄化槽)の内部構造を示す断面図であり、図2は図5に示した浄化槽内に設置可能でありかつブロワにより駆動可能な窒素除去用定量設備(循環ポンプ)や移送ポンプの内部構造を示す断面図である。なお、この実施の形態2における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態2による浄化槽1の特徴は、第2嫌気ろ床槽5bの定量移送部5e内に1台の移送ポンプ30を設けると共に、この移送ポンプ30を駆動する1台の移送用ブロワ31を設け、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)としてエアリフトポンプ11設けた点にある。エアリフトポンプ11は、曝気洗浄用ブロワにタイマーを組み込むことで窒素除去用定量設備(循環ポンプ)として稼働し、汚泥引き抜き時には切り替える。移送ポンプ30は、図2に示すように、ポンプ本体32と、このポンプ本体32の上面32aに貫通して固定されかつ上部に吐出口33aを有しかつ下部に流入口33bを有する逆L字状の吐出管33と、上記ポンプ本体32内に位置する吐出管33から延出する一端部34aと上記ポンプ本体32内の上部空間に開放された他端部34bとを有するU字管34と、上記ポンプ本体32の底面32bに設けられたチャッキ弁35とから概略構成されている。また、移送用ブロワ31は、送気管36を介して、移送ポンプ30のポンプ本体32の上面32aからポンプ本体32内の上部空間に連通している。
ここで、移送ポンプ30は、移送用ブロワ31から供給される空気量に略比例する量の汚水を移送するものであり、移送用ブロワ31からの空気量を変更することで容易に汚水の移送量を変更することが可能である。
なお、図5において39は散気設備8およびエアリフトポンプ11の双方に送気管8aおよび11aを介して空気を供給する1台の曝気洗浄用ブロワであり、40は処理水槽7内に設けられた洗浄設備としてのろ過層空気洗浄管であり、41は処理水槽7内の処理水を装置外に流出させる前に消毒処理を行うための消毒槽であり、42は消毒槽41の上部に位置しかつ消毒用の薬剤を投入するための薬剤筒であり、43は処理水槽7内の上部に設けられた移流口兼清掃孔である。また、阻流板12の上部には流入管44が設けられ、この流入管44の上方には点検口45が設けられている。この点検口45は開閉可能である。
次に移送ポンプ30の動作を説明する。
まず、移送ポンプ30のポンプ本体32内がチャッキ弁35から流入した汚水で満たされ、U字管34が封水された状態となっている場合に、移送用ブロワ31からの空気が常時供給され続けると、その空気の逃げ場がなくなるため、ポンプ本体32内の上部空間は加圧された状態になり、この圧力によりU字管34内の水面が押し下げられ、これにより吐出管33内の汚水が吐出口33aから吐出される(揚水)。なお、吐出量は吐出管33の吐出口33aの下部と水封時のポンプ本体32内の水面との距離a、すなわち揚程によって変更可能である。また、この移送ポンプ30の設置水深(H)は第2嫌気ろ床槽5b内の水面とポンプ本体32の上面32aとの距離である。
移送ポンプ30内の水面が下がり、U字管34の下端にまで達すると、U字管34の水封が切れる(U字管水封切れ)。このとき、U字管34を経由して吐出管33の吐出口33aからポンプ本体32内の加圧された空気が逃げる(排気)。ポンプ本体32内の圧力が大気圧に戻ると、ポンプ本体32の底面32bに設けられたチャッキ弁35が開いて第2嫌気ろ床槽5b内の汚水がポンプ本体32内に流入してくる。これにより、ポンプ本体32内の水面が上昇し、その水面がU字管34の上端にまで達すると、他端部34bから汚水が流入してU字管34が水封される。この状態で、常時供給されている空気により、ポンプ本体32内の上部空間が加圧されると、上述のように揚水が再び行われる。なお、U字管は水封できるものなら形状にこだわらない。
このような移送ポンプ30および移送用ブロワ31を備えた浄化槽1では、仮に一次処理槽5への廃水の流入量が増えて水位が上昇しても、上記移送ポンプ30へ移送用ブロワ31から一定量の空気を送気できるので、移送ポンプ30からの吐出量、すなわち移送量を安定化させることが可能である。
以上のように、この実施の形態2によれば、第2嫌気ろ床槽5b内に1台の移送ポンプ30を設けると共に、この移送ポンプ30を駆動する1台の移送用ブロワ31を設けるように構成したので、移送ポンプ30の設置水深の影響をほとんど受けずに、定量的に汚水を移送でき、汚水の処理時間にバラツキがなく、安定した処理性能を発揮することができるという効果がある。また、一次処理槽5への廃水の流入に対して一定の移送量(負荷)を保つことができるので、BODの処理水質の安定化と共に長期的にみて窒素除去性能の安定化を図ることができるという効果がある。
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3による廃水処理装置(浄化槽)に設置可能なブロワの内部構造を示す断面図であり、図4は図3に示したブロワの制御方法(パワーカット方法)を示すグラフである。なお、この実施の形態3における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態3の特徴は、実施の形態2における移送用ブロワとして、送気量の変更が可能なブロワ50を採用した点にある。ブロワ50は、図3に示すように、ブロワ本体51と、このブロワ本体51内の隔壁51aの上側に形成された装置側チャンバ52と、上記ブロワ本体51内の隔壁51aの下側に形成されたエアチャンバ53と、上記装置側チャンバ52内に配設された2つのダイヤフラム54と、両ダイヤフラム54間に配設されたソレノイド55と、上記隔壁51aに設けられかつ上記装置側チャンバ52と上記エアチャンバ53とに連通する連通管56と、この連通管56に設けられかつエアチャンバ53内の空気を装置側チャンバ52へ戻す風量調整弁57と、上記装置側チャンバ52と外気とを連通する連通孔58と、この連通孔58上に設けられたフィルタ59と、上記エアチャンバ53内の空気を外部に送る送気部60とから概略構成されている。2つのダイヤフラム54には、上記装置側チャンバ52側へ開口するエア流入口(図示せず)がそれぞれ設けられている。また、2つのダイヤフラム54と上記エアチャンバ53とはそれぞれ送気管61で連通している。なお、図3中の矢印はブロワ50内の空気の流れを示している。
従来の浄化槽では、ブロワが所定量の空気を送り出すだけであるため、曝気量を調整するために配管外に空気を逃がす調整弁を設けるのが一般的であるが、場所をとってしまう不都合があった。これに対し、この実施の形態3では、ブロワとしてのダイヤフラムポンプ50内に風量調整弁57を備える構造としたので、ブロワ自体の構造を複雑化することなく、場所をとることなく、送気量を制御し、結果として汚水等の吐出量すなわち移送量を制御することが可能である。さらに、生物反応槽には空気調整用の弁を設ける必要がない。
また、ブロワ(ダイヤフラムポンプ:通常の風量調整弁のないポンプ)では、次のパワーカット法により送気量の制御が可能である。すなわち、このパワーカット法によれば、図4に示すように、送気目盛が0%の時はダイヤフラムポンプの動作に最低限必要な電圧部分を残してカットし、送気目盛が50%程度の時は有効な電圧部分を残してカットし、送気目盛が90%程度の時はカット部分をさらに減らすようにして送気量を制御し、結果として汚水等の吐出量すなわち移送量を制御することが可能である。なお、図4中の斜線領域はカット部分を示すものとする。
さらに、ブロワは、タイマー(図示せず)により間欠運転することで送気量を制御し、結果として汚水等の吐出量すなわち移送量を制御することが可能である。なお、ブロワは送風できるものなら形式にこだわるものではない。
さらに、従来の浄化槽では、ブロワの内蔵コイルへ供給される電流・電圧を調節したり、空気を単に逃がしたりすることで送気量を変えることがあったが、この実施の形態3では、電磁式ブロワとしてのダイヤフラムポンプ(通常の風量調整弁のないポンプ)のコイルの巻線を変えることで送気量を制御し、結果として汚水等の吐出量すなわち移送量を制御することが可能である。
なお、この実施の形態3では、ブロワとしてのダイヤフラムポンプ(通常の風量調整弁のないポンプ)と移送ポンプ(図示せず)とを連結する管(図示せず)に弁(図示せず)を設けて、この弁の開度を適宜調整することで移送ポンプ(図示せず)からの吐出量すなわち移送量を変更することが可能である。
また、この実施の形態3では、ブロワとしてのダイヤフラムポンプ(通常の風量調整弁のないポンプ)と連結される移送ポンプとして実施の形態1における移送ポンプ30を採用し、その容積を変更させることで、吐出量を変更することが可能である。
この実施の形態3では、移送ポンプ(図示せず)の揚程aを変えることで、吐出量の微調整を行って流入・循環量比を変更することが可能である。このため、浄化槽1を例えば5人槽用から10人槽用へ対応させるために、ブロワからの送気量、結果として汚水等の移送量を制御する場合に使用可能である。
実施の形態4.
図9はこの発明の実施の形態4による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図であり、図10は図9に示した廃水処理装置に設置可能なリン除去用金属イオン添加設備の内部構造を示す断面図であり、図11は図9に示した浄化槽に設置可能な移送ポンプと窒素除去用定量設備(循環ポンプ)の構成を示す概略斜視図であり、図12は図15に示す浄化槽に設置可能なエアリフトポンプ11の構成を示す図であって、図12(a)は縦断面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線断面図である。なお、この実施の形態4における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
従来の浄化槽では、生物反応槽での曝気、処理水槽7からの汚泥返送、流入水の移送および循環水の移送に対して別々のブロワを合計4台用いており、設備コストが高くなるという不都合がある。
この実施の形態4では、上記不都合を解消するために、2口のブロワを1台と1口を1台用いて、上記生物反応槽での曝気、処理水槽7からの汚泥返送、流入水の移送および循環水の移送を行うように構成している。すなわち、図9に示すように、この実施の形態4における1口の移送循環用ブロワ70は、移送ポンプ30および生物反応槽6内の底部に配された窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23にそれぞれ空気を供給するように構成されており、一次処理槽5から生物反応槽6への流入水および生物反応槽6から一次処理槽5への循環水の移送を行うものである。また、2口の曝気洗浄用ブロワ39は、生物反応槽6およびエアリフトポンプ11にそれぞれ空気を供給するように構成されており、生物反応槽6での曝気および処理水槽7からの汚泥返送を行うものである。この2口のブロワとしての曝気洗浄用ブロワ39にはタイマー(図示せず)および電磁弁(図示せず)が内蔵されており、これにより曝気およびエアリフトポンプ11による送泥を行うようになっている。例えば、生物反応槽6の曝気と処理水槽7の送泥とを行うために使用する2口のブロワの内蔵タイマーの稼動割合は、曝気を143としたときの送泥を1とする割合でタイマー(図示せず)を設定して実施した。なお、この実施の形態4では、送気量可変の移送循環用ブロワ70で流入水および循環水の移送を行った。
また、循環水移送用の窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23の底部には、図11に示すように、チャッキ弁(図示せず)から繋がる吸込管79が接続されている。また、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23および吸込管79は移流口兼汚泥引抜管73内に配設されており、この移流口兼汚泥引抜管73内の底部に滞留する汚泥も吸込管79の吸込口79aから吸い込まれ、循環可能に構成されている。また、処理水槽7に配設されたエアリフトポンプ11は、水位が低下することで、ろ過層に捕捉された汚泥を剥離し、汚泥返送管としても機能するものであり、図12(a)および図12(b)に示すように、汚泥返送通路74とエア供給通路75とが一体に形成された構成を有するものである。エアリフトポンプ72の吸込口72aには略円筒形状のスカート部品76が装着されている。このスカート部品76の内周面中央には、その周方向に上記吸込口72aの位置を固定するリブ76aが形成されている。スカート部品76より上の空間は汚泥返送通路74とエア供給通路75より形成されている。このエアリフトポンプ72におけるエア供給通路75から空気が供給されると、その空気によりスカート部品76内の下空間内に滞留していた汚泥が吸い上げられて汚泥返送通路74内に送られるようになっている。なお、図11において77および78はそれぞれ移送ポンプ30を固定するための固定板であり、15は移流部である。
なお、この実施の形態4においては、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を生物反応槽6内に設けたが、実施の形態5のように処理水槽7内に設けてもよく、あるいは実施の形態6のように生物反応槽6の外部に設けてもよい。
また、この実施の形態4における循環配管10には、図9に示すように、リン除去用金属イオン添加設備90Aを配設したが、生物反応槽6内90Bを配設しても、処理水槽7内90Cを配設しても、生物反応槽6から処理水槽7への移流部の90Dを配設してもよい。リン除去用金属イオン添加設備90A(90B、90Cおよび90D)は、図10に示すように、鉄イオンを溶出させる一対の電極91および電極92と、これらの電極91および92が配されかつ内部が水93で満たされた溶出槽94と、電極91と電極92との間に印加される定電流を制御する制御設備95とから概略構成されている。電極91は鉄板で構成されており、直流時に陽極として機能する。電極92も鉄板で構成されており、直流時に陰極として機能する。制御設備95は、感電事故を防止するために、交流を直流に変換する機能を備えている。この機能により陽極と陰極の極性が交換されることになるが、この極性交換機能により、電極91および電極92の表面上に酸化膜が形成されるのを防止することが可能となる。極性の交換頻度は、1日に1度でも、2日に1度でもよい。また、制御設備95は、一定の電流を流すための定電流回路(図示せず)を備えている。これは、鉄板製の電極の劣化により電圧が変化することから、一定の電流を流して発生イオンを一定にするためである。
リン除去用金属イオン添加設備90A(90B、90Cおよび90D)においては、水93中に配設した電極91および電極92に直流電流を印加すると、陽極としての電極91から2価の鉄イオンが水93中に溶出される。2価の鉄イオンは水93中の溶存酸素により3価の鉄イオンに変化し、処理水中のリン酸イオン(PO 3−)と反応してリン酸鉄(FePO)となって溶出槽94内の底部に沈殿する。この沈殿物を溶出槽94から除去することで処理水中からのリンの回収が可能となる。
この実施の形態4におけるリン除去用金属イオン添加設備90A(90B、90Cおよび90D)には、電極として鉄電極を用いたが、この発明はこれに限定されるものではなく、両電極ともアルミニウム製であってもよい。しかし、カソードを白金や銀等の不溶性金属電極とする場合には、電極の極性を反転する必要がない。
また、これらリン除去用金属イオン添加設備90A(90B、90Cおよび90D)では、金属イオンを電解してリンと接触させる構成を採っているが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば塩化第二鉄溶液、砂鉄、繊維状鉄、硫酸アルミニウム溶液、アルミニウム材(粉末)、消石灰、あるいは生石灰などを単独あるいは適宜組み合わせて添加することが可能である。
この実施の形態4では、上述のように、リン除去用金属イオン添加設備90Aに配設したが、必ず1適所だけに配設するのではなく、適宜、配設箇所を選択することが可能である。
以上のように、この実施の形態4では、2口のブロワを1台と1口を1台用いて、上記生物反応槽での曝気、処理水槽からの汚泥返送、流入水の移送および循環水の移送を行うように構成したので、使用するブロワの数を減らして設備コストを低減することができるという効果がある。
この実施の形態4では、処理水槽7に設置したエアリフトポンプ11が汚泥返送通路74およびエア供給通路75を一体に内蔵するように構成されているので、汚泥返送管と空気管とを別体にしていた従来例と比べて吸込管の占有スペースを小型化することができるという効果がある。また、従来の浄化槽では、例えば年1回の定期清掃時に、サクションホースで空気管を破損する危険があったが、汚泥返送通路74とエア供給通路75を一体としたことで破損の危険を解消することができるという効果もある。
この実施の形態4では、処理水槽7の底部をホッパー型とした場合に、上記エアリフトポンプ11による集泥を効率よく行うことができるという効果がある。
この実施の形態4では、リン除去用金属イオン添加設備90Aを配設したので、処理対象としての水中に含まれているリンを効率よく除去し、回収することができ、最終的に廃水処理装置から流出する処理水が閉鎖性水域に貯留された際に富栄養化するのを確実に防止することができるという効果がある。
実施の形態5.
図13は、この発明の実施の形態5による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。なお、この実施の形態5における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態5の特徴は、実施の形態4において生物反応槽6内に配された窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を処理水槽7内に配設した点にある。この場合においては、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23により、一次処理槽に処理水が循環返送されることで、嫌気性の一次処理槽で、酸化態窒素が脱窒され、処理効率の向上を実施の形態1と同様に図ることができる。
この実施の形態5においては、実施の形態4と同様に、リン除去用金属イオン添加設備90Aを配設したが、生物反応槽6内90Bを配設しても、処理水槽7内90Cを配設しても、生物反応槽6から処理水槽7への移流部の90Dを配設してもよく、さらに、必ず1適所だけに配設するのではなく、適宜、配設箇所を選択することが可能である。これらの場合に、処理対象としての水中に含まれているリンが効率よく除去され、沈殿物として回収される。
以上のように、この実施の形態5によれば、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を処理水槽7内に配設するように構成したので、処理水槽7内の処理水中から効率よく窒素を除去することができ、これにより一次処理槽5を含めた装置全体の処理効率を格段に向上させることができるという効果がある。
なお、この実施の形態5では、リン除去用金属イオン添加設備を適所に配設すれば、上述した窒素除去の効果に加え、処理水中からリンを効率よく除去、回収することができるので、最終的に廃水処理装置から流出する処理水が閉鎖性水域に貯留された際に富栄養化するのを確実に防止することができるという効果がある。
実施の形態6.
図14は、この発明の実施の形態6による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。なお、この実施の形態6における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態6の特徴は、実施の形態5において処理水槽7内に配された窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を生物反応槽6と処理水槽7との間の移流部15から分岐した循環配管10に配設した点にある。この場合においては、移流部15から窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23により、循環配管10を経て一次処理槽5へ循環返送されることで、嫌気性の一次処理槽で、酸化態窒素が脱窒され、処理効率の向上を実施の形態1と同様に図ることができる。
この実施の形態6においては、実施の形態4と同様に、リン除去用金属イオン添加設備90Aを配設したが、生物反応槽6内90Bを配設しても、処理水槽7内90Cを配設しても、生物反応槽6から処理水槽7への移流部の90Dを配設してもよく、さらに、必ず1適所だけに配設するのではなく、適宜、配設箇所を選択することが可能である。これらの場合に、処理対象としての水中に含まれているリンが効率よく除去され、沈殿物として回収される。
以上のように、この実施の形態6によれば、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を移流部15から分岐した循環配管10に配設するように構成したので、循環水中から効率よく窒素を除去することができ、これにより一次処理槽5を含めた装置全体の処理効率を格段に向上させることができるという効果がある。
なお、この実施の形態6では、リン除去用金属イオン添加設備を適所に配設すれば、上述した窒素除去の効果に加え、処理水中からリンを効率よく除去、回収することができるので、最終的に廃水処理装置から流出する処理水が閉鎖性水域に貯留された際に富栄養化するのを確実に防止することができるという効果がある。
実施の形態7.
図15はこの発明の実施の形態7による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。なお、この実施の形態7における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては、同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態7では、2口のブロワ1台と1口ブロワを1台用いた実施の形態4の構成に対し、1台の2口のブロワだけを用いて、生物反応槽6での曝気、処理水槽7からの汚泥返送、流入水の移送および循環水の移送を行うように構成している。すなわち、この実施の形態7では、実施の形態4に用いたのと同型の2口のブロワを使用し、この2口のブロワ39からの送気管8aに分岐部80を設け、この分岐部80からの新たな送気管81に弁82を設け、送気管81と送気管36および送気管71とを連結するように構成されている。弁82としては、例えば手動開閉弁または電磁弁などを採用することができる。
実施時には、移送、循環のためには、弁82で風量を低下して、移送ポンプ30と窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を作動させ、生物反応槽6の曝気と処理水槽7の送泥とを行うために使用する2口のブロワの内蔵タイマーの稼動割合は、曝気143(送気管8a)に対して送汚1(送気管11a)の割合で送気した。
以上のように、この実施の形態7によれば、2口のブロワを1台だけ用いて、上記生物反応槽6での曝気、処理水槽7からの汚泥返送、流入水の移送および循環水の移送を行うように構成したので、実施の形態4乃至実施の形態6と比べてもさらに、使用するブロワの数を減らして設備コストを低減することができるという効果がある。
なお、この実施の形態7では、実施の形態4等のようにリン除去用金属イオン添加設備を適所に配設すれば、上述した窒素除去の効果に加え、処理水中からリンを効率よく除去、回収することができるので、最終的に廃水処理装置から流出する処理水が閉鎖性水域に貯留された際に富栄養化するのを確実に防止することができるという効果がある。
また、リン除去用金属イオン添加設備は、実施の形態4乃至実施の形態6に示したように2つの2口のブロワを用いて、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を適所に配置しても、あるいは実施の形態7に示したように1つの2口のブロワを用いて、窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23を適所に配置しても、そのような配置構成に関係なく、循環配管10、生物反応槽6内、処理水槽7内、生物反応槽6から処理水槽7への移流部15に配置することが可能である。
さらに、実施の形態4乃至実施の形態7においては、処理水槽7からの洗浄排水を循環配管10内に合流させて一次処理槽5へ戻すように構成したが、洗浄排水を一次処理槽5へ直接戻すための別の返送管を設けてもよい。
実施の形態8.
図16は、この発明の実施の形態8による廃水処理装置の内部構成を示す模式図であり、図17は図16に示した廃水処理装置における生物反応槽内に設置された散気設備の第1例を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図であり、図18は図17に示した生物反応槽内で流動する担体の構成を拡大して示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
この実施の形態8による廃水処理装置1は、例えばFRP(ガラス繊維で強化された不飽和ポリエステル系合成樹脂)製のタンク2の内部を隔壁3および4で仕切って、廃水を受け入れる一次処理槽5と、この一次処理槽5で処理されて得られた処理水に対して生物処理を施す生物処理槽6と、この生物反応槽6からの処理水を固液分離する処理水槽7とを区画してなる廃水処理装置である。一次処理槽5は、公知の嫌気処理槽、沈殿分離槽あるいは流量調整槽などであってもよい。生物処理槽6は、一次処理槽5に隔壁を隔てて隣接しており、その槽内の水面の幅(W)と水深(H)との比(W/H)は通常0.4乃至2.0の範囲とされ、特に0.67乃至1.25の範囲が好ましい。なお、本発明の装置を構成する材料としては、FRPの他に鉄筋コンクリート、プレキャスト鉄筋コンクリート、ポリエチレン、ジシクロペンタジエンなどでもよい。また装置の形状は一体型だけでなく、処理量によっては各槽が互いに離れていてもよく、また、一体型タンクを複数台使用することも可能である。
生物処理槽6は図17(b)に示すように側面が外側に少し膨らんだ形状を有しており、この生物反応槽6の底部の中心近傍には散気設備8が設置されている。散気設備8は、図17(a)および図17(b)に示すように、生物反応槽6の底部中心近傍に配されたディフューザ109と、このディフューザ109を支持しかつ生物反応槽6外に設置されたブロワ(図示せず)から供給される所定風量の空気をディフューザ109に送る散気管110とから概略構成されている。
ディフューザ109は、パイプ固定板(図示せず)の最下部に設けられた爪(図示せず)に着脱可能に保持されており、上記パイプ固定板(図示せず)により着脱可能に立設された散気管110の下端から生物反応槽6の幅方向(矢印A方向および矢印B方向)にそれぞれ延びる第1分岐管109aと、この第1分岐管109aの両端からそれぞれ生物反応槽6の長さ方向(矢印C方向および矢印D方向)にそれぞれ延びる第2分岐管109bと、これら第2分岐管109bの端部からそれぞれ下方向(矢印E方向)にそれぞれ延びる第3分岐管9cとから概略構成されている。ディフューザ109の第1分岐管109aの長さは、通常、生物反応槽6内の水面幅の1/2以下とされ、好ましくは1/3以下とされる。このように底部中心近傍にディフューザ109を備えた散気設備8を設けたことと、散気設備8から放出される気泡の大部分(約50%)の気泡径を2mm以下に設定することで、気泡径が小さい微細気泡を用いる場合には、処理水を見かけ比重の小さい気液混合液とすることができ、これにより生物反応槽6内の担体(後述)に大きな浮力を与えるエアリフト効果が得られ、少ない風量で処理水の流動化を図ることができ、従来と同一風量であれば、より強い旋回流を生物反応槽6内に創出することができることから、担体の流動化を促進することが可能となる。また、散気設備8からの微細気泡により酸素の処理水中への溶解を促進して溶存酸素を効率的に得ることが可能となる。
また、散気設備8は、上述したように生物反応槽6に対して着脱可能である。従来のように散気設備が生物反応槽に対して固定されている場合には、この散気設備が目詰まりを起こしたときに、生物反応槽の水抜き作業を行った後に散気設備を清掃しなければならず、維持管理に手間がかかる。しかし、この実施の形態8における散気設備8のように生物反応槽6に対して着脱可能に設置する場合には、生物反応槽の水抜き作業をせずに、処理水を張ったままで散気設備8を生物反応槽6から取り外して清掃作業を行うことができるので、維持管理が容易となる。また、散気設備8には酸素の溶解効率の高い微細目のディフューザを使用することも容易となる。
生物反応槽6内の処理水には、処理水と生物処理に係わる微生物の滞留時間を増やす微生物固定化担体(担体)111が充填されている。微生物固定化担体111は、図18(a)および図18(b)に示すように中空円筒状であって、2つの開口部112aおよび112bを有する円筒体112と、この円筒体112の内外表面上に形成された襞113とから概略構成されている。襞113は多量の微生物を固定化するために有効な凹凸形状を有している。微生物固定化担体111の比重は、通常、0.9乃至1.2の範囲とされるが、後述のろ材を1以上の比重とした場合における両者の分離性を考慮して例えば0.96程度が好ましい。また、微生物固定化担体111の直径は通常10mm乃至40mmの範囲とされ、長さは通常10mm乃至40mmの範囲とされる。さらに、微生物固定化担体111の生物反応槽6への充填率は、生物反応槽6内の処理水量に対して10%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上とされる。なお、生物反応槽6内での生物処理に利用される担体としては、微生物の適正量を固定化し易い形状であれば、上記微生物固定化担体111のような中空円筒状に限定されるものではない。
処理水槽7には、図22および図23に示すろ過層122が付帯して設けられている。ろ過層122は、生物反応槽6からの処理水を処理水槽7で固液分離して得られた流出水を装置外に排出する前にろ過するものである。ろ過層122にはろ材が充填されている。ろ材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等を使用することが可能である。ろ材の比重は1以上とされる。この場合には、ろ材が処理水中で沈降するため、ろ過層122の上澄を流出水として排出することが可能となる。また、生物反応槽6から処理水槽7へ移流する処理水中に上記微生物固定化担体111が混入した場合でも、比重差により微生物固定化担体111とろ材(図示せず)とを容易に分離することが可能となる。さらに、生物反応槽6から移流した処理水をろ過層122でろ過する前に処理水槽7の沈殿ゾーン134で固液分離したことで、ろ過層122にかかる固形物負荷を下げることができ、これによりろ過層122の寿命を延ばすことができ、長期間にわたり良好な処理水(流出水)の排出を維持することが可能となる。沈殿ゾーン134の形状としてはホッパー形とすることで、前段の水流の影響を受けないので、効率的な固液分離が行える。なお、ろ過層に用いられるろ材としては、懸濁物質やスカムが除去できる部材ならどのようなものでもよい。例えば、カートリッジ式ろ材、中空円筒状の担体またはスポンジろ材などを好適に挙げることができる。
処理水槽7には、処理水槽7内に蓄積する汚泥を一次処理槽5へ移送するエアリフトポンプ11が設けられている。このエアリフトポンプ11を作動させることで、処理水槽7の洗浄時に処理水槽7の水位を下げて、排泥、すなわち処理水槽7内に蓄積した汚泥の排出を容易に行うことが可能である。また、処理水槽7内のろ過層122の下側には、ろ過層122の洗浄を行う洗浄設備124およびろ過層122に充填されるろ材を捕捉する受け枠123が設けられている。洗浄設備124を作動させることで、ろ過層122の目詰まりを確実に防止することが可能であり、また受け枠123を設けたことで、この受け枠123上にろ材を捕捉でき、また、ろ材流出防止網135を設けることで、処理水槽7内で増水してもろ材の流出を阻止することが可能である。
次に廃水処理方法について説明する。
まず、廃水が一次処理槽5内に流入すると、一次処理槽5内では流入水に対して沈殿分離または嫌気処理等が施される。
次に、一次処理槽5で嫌気処理された処理水を生物反応槽6へ移流すると、生物反応槽6では処理水に対して生物処理が施される。ここで、生物反応槽6の底部の中心付近に設置された散気設備8から放出される微細気泡によるエアリフト効果により生物反応槽6内の処理水および微生物固定化担体111が流動化される。すなわち、生物反応槽6内の中心に上向きの流れが生じ、この流れにより水面近傍では中心から外側へ、底部では外側から中心へ向かう旋回流が生じる。この旋回流により処理水中の微生物固定化担体111の位置が常に移動するため、生物反応槽6内にデッドスペースがなくなり、生物反応槽6全体が有効に利用される。また、散気設備8から放出される微細気泡により処理水に有効に酸素の処理水中への溶解を促進することで溶存酸素が効率的に得られる。
次に、生物反応槽6で生物処理された処理水を処理水槽7に移流すると、処理水槽7では生物反応槽6からの処理水中の固形物(例えば汚泥)と水(処理水)とを分離する固液分離処理が施される。固液分離された汚泥は、エアリフトポンプ11により一次処理槽5へ適宜返送される。また、固液分離された水は処理水槽7内に設置されたろ過層122によりろ過され、流出水として装置外に排出される。受け枠123によりろ過層122に充填されたろ材(図示せず)が所定の位置以外への移動が阻止され、ろ材流出防止網14を設けることで、流出量が大きく変動しても、ろ材(図示せず)が流出水と共に装置外に排出されない。なお、必要に応じて、洗浄設備124によりろ過層122を洗浄することが可能である。
以上のように、この実施の形態8によれば、生物処理槽6の底部の中心近傍に散気設備8を設置するように構成したので、散気設備8からの風量を少なくしても生物反応槽6内にその中心から上向きの流れを生じさせることで、水面近傍では中心から外側へ、逆に底部では外側から中心へ向かう旋回流を生じさせることができ、この旋回流により生物反応槽6内の微生物固定化担体111を十分に流動化させることができ、これにより生物反応槽6内にデッドスペースを解消し、生物反応槽6全体を生物処理に有効に使用することができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、底部の中心近傍に散気設備8に微細気泡を発生するディフューザ109を備えるように構成したので、ディフューザ109から放出される微細気泡によって処理水を見かけ比重の小さい気液混合液とすることができ、これにより生物反応槽6内の微生物固定化担体111に大きな浮力を与えるエアリフト効果が得られ、同一風量であれば、より強い旋回流を生物反応槽6内に創出することができることから、微生物固定化担体111の流動化を促進することができるという効果がある。また、ディフューザ109からの微細気泡により酸素の処理水中への溶解を促進することができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、散気設備8を生物反応槽6に対して着脱可能となるように構成したので、固定された場合と異なり、生物反応槽6の水抜き作業をせずに、処理水を張ったままで散気設備8を生物反応槽6から取り外して清掃作業を行うことができることから維持管理を容易に行うことができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、生物反応槽6内に、内外表面に襞113を有する中空円筒状の微生物固定化担体111を充填するように構成したので、微生物固定化担体111の襞113の凹凸部分に多くの微生物膜を形成することができることから、高負荷運転を実施することができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、処理水槽7に、沈殿ゾーン134を設けるように構成したので、生物反応槽6から移流した処理水をろ過層122でろ過する前に処理水槽7で固液分離することが可能となり、これにより、ろ過層122にかかる固形物負荷を下げることができ、ろ過層122の寿命を延ばすことができ、長期間にわたり良好な処理水(流出水)の排出を維持することができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、処理水槽7にエアリフトポンプ11を設けるように構成したので、エアリフトポンプ11により処理水槽7内に蓄積する汚泥を一次処理槽5へ移送すると共に、処理水槽7の洗浄時に処理水槽7の水位を下げて、排泥、すなわち処理水槽7内に蓄積した汚泥の排出を容易に行うことができるという効果がある。また、処理水槽7のろ過層122の下側に、洗浄設備124を設けるように構成したので、洗浄設備124によりろ過層122の目詰まりを確実に防止することができると共に、受け枠123によりろ材を捕捉して、また、ろ材流出防止網14を設けることで、処理水槽7内で増水しても、ろ材の流出を阻止することができるという効果がある。
この実施の形態8によれば、ろ過層122に比重1以上のろ材を充填するように構成したので、ろ過層122の上部に設けられた従来の押さえ枠の閉塞を防止することができると共に、処理水より重いろ材(図示せず)を空気洗浄時以外は受け枠123上に載せておくことができ、冠水時でも装置外に流出することを防止することができるという効果がある。
実施の形態9.
図19はこの発明の実施の形態9による廃水処理装置の散気設備を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。なお、この実施の形態9における構成要素のうち、実施の形態1の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態9の特徴は、散気設備8のディフューザ109を、上記パイプ固定板(図示せず)により着脱可能に立設された散気管110の下端から生物反応槽6の幅方向(矢印A方向および矢印B方向)にそれぞれ延びる第1分岐管109aのみから構成した点にある。このようにディフューザ109を第1分岐管109aのみから構成しても、図19(a)に示した生物反応槽6のように長さ方向(矢印C方向または矢印D方向)の寸法が比較的短い場合には、実施の形態8と同様に生物反応槽6内にデッドスペースをなくすように微生物固定化担体111および処理水を十分に流動化させることが可能となる。また、ディフューザ109の第1分岐管109aから微細気泡を発生させるように構成することで、エアリフト効果が得られ、処理水中の溶存酸素量を上昇させることが可能となる。さらに、ディフューザ109を第1分岐管109aのみから構成することで、散気設備8の製作コストを削減することが可能となる。
以上のように、この実施の形態9によれば、散気設備8のディフューザ109を第1分岐管109aのみから構成したので、比較的小型の生物反応槽6であれば、実施の形態8と同様に微生物固定化担体111および処理水を十分に流動化させることができるという効果がある。また、ディフューザ109の第1分岐管109aから微細気泡を発生させるように構成することで、エアリフト効果が得られ、処理水中の溶存酸素量を上昇させることができるという効果がある。
実施の形態10.
図20はこの発明の実施の形態10による廃水処理装置の散気設備を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。なお、この実施の形態10における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態10の特徴は、上記パイプ固定板(図示せず)により着脱可能に立設された散気管110の下端から生物反応槽6の長さ方向(矢印C方向および矢印D方向)にそれぞれ延びる第1分岐管109aと、この第1分岐管109aの両端からそれぞれ生物反応槽6の幅方向(矢印A方向および矢印B方向)にそれぞれ延びる第2分岐管109bとからなるディフューザ109を、生物反応槽6の幅方向(矢印A方向および矢印B方向)に沿って2つ並べて配設した点にある。すなわち、この実施の形態10では、実施の形態9とは逆に、図20(a)に示すように、長さ方向(矢印C方向または矢印D方向)の寸法が比較的長い生物反応槽6を適用対象としており、生物反応槽6の幅方向に沿って2つ並べて配設されたディフューザ109をそれぞれ生物反応槽6の長さ方向の中心付近に設置することで、実施の形態8または実施の形態9と同様に、生物反応槽6内にデッドスペースをなくすように微生物固定化担体111および処理水を十分に流動化させることが可能となる。なお、図20(a)および図20(b)に示すように、生物反応槽6内の処理水槽側壁には生物反応槽6内の処理水を処理水槽7へ移すための移流口兼汚泥引抜管73が設けられている。
以上のように、この実施の形態10によれば、2つのディフューザ109を生物反応槽6内に配設するように構成したので、比較的大型の生物反応槽6であっても、実施の形態8等と同様に微生物固定化担体111および処理水を十分に流動化させることができるという効果がある。また、ディフューザ109から微細気泡を発生させるように構成することで、エアリフト効果が得られ、処理水中の溶存酸素量を上昇させることができるという効果がある。
なお、この実施の形態10では、2つのディフューザ109を生物反応槽6内に配設したが、この発明はこれに限定されるものではなく、生物反応槽6内のデッドスペースを解消するために、生物反応槽6のサイズに応じて複数のディフューザを配設するようにしてもよい。
実施の形態11.
この発明の実施の形態11には実施の形態1と同様の装置を用いた。図21は図1に示した廃水処理装置における一次処理槽内に設置された阻流板(斜面部を有するL字状)を拡大して示す斜視図であり、図22は図1に示した廃水処理装置の処理水槽の断面図であり、図23は図22に示した処理水槽の内部構成を透視して示す斜視図である。なお、この実施の形態11における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態11の特徴は、一次処理槽5内に、流入管2からの廃水の流入方向を制御する斜面部または曲面部を有する阻流板12を設けた点にある。すなわち、流入水はその量や継続時間が様々に変化して流入するものである。流入量がそれほど多くない場合には、一次処理槽5で夾雑物の分離と貯留が問題なく行われる。しかし、流入量が多い場合や継続時間が長い場合には、流入水のもつ運動エネルギにより夾雑物の貯留部分が乱され、一次処理槽5の分離機能および貯留機能が働かなくなる。すなわち、流入水は、一次処理槽5の水面より上の位置から水平方向の向きで流入し、水面に落下する。この向きの運動エネルギを減殺する必要がある。そこで、斜面部等を有する阻流板12を設ける必要がある。
この実施の形態11における一次処理槽5は、第1嫌気ろ床槽5aと第2嫌気ろ床槽5bとから構成されており、第1嫌気ろ床槽5aの上部壁側にはL字状の阻流板12が設置されている。阻流板12は、図21に拡大して示すように、第1嫌気ろ床槽5aの上部に支持された上板12aと、第1嫌気ろ床槽5aの内壁に支持された下板12bとから構成されており、上板12aと下板12bとは90°乃至120°の範囲、好ましくは100°の交差角度をもって固定されている。流入管44および循環配管(汚泥移送管)10は、その廃水および循環水(汚泥を含む)が阻流板12の上板12aに当たるように配設されており、上板12aに当たった廃水および循環水(汚泥を含む)はその上板12aを下板12bまで流下するように設定されている。このため、廃水および循環水(汚泥を含む)が阻流板12を経て第1嫌気ろ床槽5a内に流入する際には、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギの大部分が減殺されている。従って、廃水や循環水(汚泥を含む)の流入による第1嫌気ろ床槽5a内の沈殿物の乱れを回避できるため、嫌気処理等の進行の阻害を確実に防止することが可能である。すなわち、汚泥貯留可能日数が延長でき、汚泥最大貯留量は増える。さらに、安定した流入水質を保持できるので、曝気不足や過曝気運転が解消できる。
第1嫌気ろ床槽5aには、この第1嫌気ろ床槽5aから第2嫌気ろ床槽5bへの処理水の流量を調整するための移流口兼汚泥引抜管73が設けられている。第2嫌気ろ床槽5bには、この第2嫌気ろ床槽5bから生物反応槽6への処理水の流量を一定に調整するための移送ポンプ30が移流口兼汚泥引抜管73に設けられている。
生物反応槽6にはその底部の中心付近に散気設備8が着脱可能に配設されており、生物反応槽6内には、生物反応槽6内の所定量の処理水を一次処理槽5へ循環する窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23が設けられている。なお、この窒素除去用定量設備(循環ポンプ)23および上記移送ポンプ30には、移送循環用ブロワ70が接続されている。
処理水槽7は、図22および図23に示すように、いわゆるホッパー型とされ、この処理水槽7内には、循環配管(汚泥移送管)10を介して、処理水槽7の底部に蓄積する循環水(汚泥を含む)を一次処理槽5の第1嫌気ろ床槽5aへ移送するエアリフトポンプ11が配設されている。なお、このエアリフトポンプ11および上記散気設備8には、曝気洗浄用ブロワ39が接続されている。また、処理水槽7内の上部には、図23に示すようにろ過層122が設けられ、このろ過層122の下側にはろ過層122に充填されるろ材(図示せず)を捕捉する受け枠123が設けられ、この受け枠123の下側には洗浄設備124が設けられている。洗浄設備124は、受け枠123の下方から洗浄空気を放出するろ過層空気洗浄管40と、このろ過層空気洗浄管用弁40bとから構成されている。なお、図23における符号125はろ過層122の上部に設けられた越流堰である。
また、処理水槽7内には、ろ過層122を経た処理水を装置外に流出させる前にこの処理水に対して消毒処理を行うための消毒槽41が設けられており、この消毒槽41の上部には消毒用の薬剤を投入するための薬剤筒42が設けられている。なお、処理水槽7の上部には移流口兼清掃孔43が設けられている。
このような構成の廃水処理装置1は、施設等の地中に水平を保持して埋設されて使用に供される。地上には一次処理槽5の阻流板12の上方位置に点検口45が設けられ、この点検口45は開閉可能である。また、上述したように、阻流板12をL字状に形成したことにより、点検口45を通して流入管44および循環配管(汚泥移送管)10の各開口部付近の状態を観察できることから、維持管理を容易にすることが可能である。
以上のように、この実施の形態11によれば、一次処理槽5内に、流入管44からの廃水と循環配管(汚泥移送管)10からの循環水の流入方向を制御する斜面部または曲面部を有するL字状の阻流板12を設けるように構成したので、廃水および循環水(汚泥を含む)を、阻流板12を経て第1嫌気ろ床槽5a内に導いても、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギの大部分を減殺でき、これにより、廃水や循環水(汚泥を含む)の流入による第1嫌気ろ床槽5a内の沈殿物の乱れを回避できるため、嫌気処理等の進行の阻害を確実に防止することが可能である。また、循環配管(汚泥移送管)10よりの循環水(汚泥を含む)の流入方向の制御にも有効である。
なお、この実施の形態11では、処理水槽7をホッパー型に構成したので、従来のスロット型のように前段(生物処理)からの水流の影響を受けず、効率的な固液分離を行うことができるという効果がある。
実施の形態12.
図24はこの発明の実施の形態12による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(切妻)を拡大して示す斜視図である。なお、この実施の形態12における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態12の特徴は、実施の形態11における阻流板12の下板12bの上表面を切妻形状とした点にある。すなわち、下板12bの上表面には、図24に示すように、互いに逆方向への流れを形成する2つの斜面部12cおよび12dが形成されている。この場合には、流入管44から流入する廃水および循環配管(汚泥移送管)10から循環される循環水(汚泥を含む)が阻流板12の上板12aに当たり、上板12aを流下した廃水および循環水(汚泥を含む)が下板12bの上表面で斜面部12cおよび12dにより逆の傾斜方向に振り分けられる。これにより、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することが可能である。
以上のように、この実施の形態12によれば、阻流板12の下板12bを切妻形状としたので、下板12bまで流下した廃水および循環水(汚泥を含む)を互いに逆の傾斜方向に振り分けることができ、これにより廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することができるという効果がある。
実施の形態13.
図25はこの発明の実施の形態13による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(片流れ)を拡大して示す斜視図である。なお、この実施の形態13における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態13の特徴は、実施の形態11における阻流板12の下板12bの上表面を片流れ形状とした点にある。すなわち、下板12bの上表面は、図25に示すように、一方に傾斜する斜面部12eを有している。この場合には、流入管44から流入する廃水および循環配管(汚泥移送管)10から循環される循環水(汚泥を含む)が阻流板12の上板12aに当たり、上板12aを流下した廃水および循環水(汚泥を含む)が下板12b上の斜面部12eにより一傾斜方向に流される。これにより、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することが可能である。
以上のように、この実施の形態13によれば、阻流板12の下板12bを片流れ形状としたので、下板12bまで流下した廃水および循環水(汚泥を含む)を一傾斜方向に流すことができ、これにより廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することができるという効果がある。
実施の形態14.
図26はこの発明の実施の形態14による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(斜面)を拡大して示す斜視図である。なお、この実施の形態14における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態14の特徴は、実施の形態11における阻流板12に代えて、全体が傾斜した平板状の阻流板12を採用した点にある。すなわち、阻流板12は一次処理槽5内に水平方向に対して傾斜するように固定されている。この場合には、流入管44から流入する廃水および循環配管(汚泥移送管)10から循環される循環水(汚泥を含む)が阻流板12に当たり、そのまま阻流板12を流下して一次処理槽5内に導かれる。これにより、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することが可能である。
以上のように、この実施の形態14によれば、全体が傾斜した平板状の阻流板12を採用したので、阻流板12に当たった廃水および循環水(汚泥を含む)を一傾斜方向に流すことができ、これにより廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することができるという効果がある。
実施の形態15.
図27はこの発明の実施の形態15による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(曲面)を拡大して示す斜視図である。なお、この実施の形態15における構成要素のうち、実施の形態1等の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
この実施の形態15の特徴は、実施の形態11における阻流板12に代えて、全体が周面(曲面)形状に形成された一枚の阻流板12を採用した点にある。すなわち、阻流板12はその内周面12fが流入管44および循環配管(汚泥移送管)10の開口部に向くように一次処理槽5内に固定されている。この場合には、流入管44から流入する廃水および循環配管(汚泥移送管)10から循環される循環水(汚泥を含む)が阻流板12の内周面12fに当たり、そのまま阻流板12の内周面12fを流下して一次処理槽5内に導かれる。これにより、廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することが可能である。
以上のように、この実施の形態15によれば、全体が周面(曲面)形状に形成された一枚の阻流板12を採用したので、阻流板12の内周面12fに当たった廃水および循環水(汚泥を含む)をその周面に沿って流すことができ、これにより廃水および循環水(汚泥を含む)の運動エネルギを効率的に減殺することができるという効果がある。
以下、具体例を実施例により説明する。
実施例1.
生物反応槽6内に配設した窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と、循環配管(移送管)にリン除去用金属イオン添加設備を備えた本発明の廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。
実施例の廃水処理装置は7人槽で、流入水を受け入れる第1嫌気ろ床槽と、この第1嫌気ろ床槽からの処理水を受け入れる第2嫌気ろ床槽とからなる一次処理槽5と、この一次処理槽5からの処理水を受け入れかつ生物反応処理を行う生物反応槽6とこの内部に配置された窒素除去用定量設備(循環ポンプ)とリン除去用金属イオン添加設備として図10に示す鉄イオンを溶出させる設備と、高速固液分離槽として機能する処理水槽7と、消毒槽41とから構成されている。実施例としての仕様(容量および構成材料)を表1に示した。
この実施例の廃水処理装置は、茨城県霞ヶ浦町の実家庭(G邸)に設置した。実施例の廃水処理装置においては、家庭より排出した汚水を実施例の廃水処理装置の一次処理槽に流入させた。なお、廃水処理装置への流入水量データを表2に示した。廃水処理装置の維持管理については、担体を流動させるために4.8m/m/時以上の曝気を行い、日平均汚水量の4倍程度の循環を行った。また、処理対象原水の性状を表3に示した。
実施例の廃水処理装置による結果としてBOD除去性能、窒素除去性能およびリン除去性能を以下に示す。BOD除去性能を調べる際には、冬季に運転を開始したG邸の廃水処理装置に対して植種(シーディング)を行った。処理水のBODを表4に示し、処理水T−N(全窒素)平均値および脱窒率を表5に示し、処理水T−P(全リン)平均値およびT−P(全リン)除去率を表6に示した。
このような試験結果から明らかなように、生物反応槽6内に配設した窒素除去用定量設備(循環ポンプ)と、循環配管(移送管)にリン除去用金属イオン添加設備を備えた場合に、高いBOD除去率や脱窒率を達成しながら、処理対象原水からリンを効率よく除去できることが分かる。
実施例2.
実施の形態8で説明した廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。生物反応槽6内には直径21mm、長さ21mmのポリエチレン製の中空円筒状担体を50%充填した。生物反応槽6の形状は、幅1.0m、長さ0.4mおよび深さ1.0mで、側面が少し膨らんだ形状のものを用いた。ディフューザ109を用いた散気設備8を稼動して中空円筒状担体の流動状態を観察したところ、微細気泡により気液混合液の見かけ比重を小さくでき、エアリフト効果、すなわち同一風量であれば、より強い旋回流を発生させることができることを確認した。また、処理水中の溶存酸素量の増加を確認することができた。
実施例3.
実施例1と同様に廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。散気設備8として生物反応槽6に対して着脱可能な機構を備えた散気設備を用いた。この場合、散気設備が目詰まりを起こしても、生物反応槽6内の水抜きをせずに、実際に散気設備を取り外して清掃、交換作業を行ったところ、短時間に作業を終了することができた。また、一般に微細気泡を発生させるタイプのディフューザでは目詰まりを起こし易いが、清掃、交換作業が容易であれば、非常に使い勝手がよいことを確認した。
実施例4.
実施例1と同様に廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。生物反応槽6内に充填される担体として襞113を有する比重0.96の微生物固定化担体111を用いた。この微生物固定化担体111の襞113には適正量の安定した微生物膜を形成できることから、種々の高負荷運転を行ったところ、高負荷運転(0.6kg/m・日)が可能であることを確認した。この場合、散気設備により自然に微生物膜が剥離することにより、固定床で必要な逆洗が不要となることを確認した。
実施例5.
実施例1と同様に廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。ろ過層122を付帯した処理水槽7を用いた。この場合に、沈降性の悪い懸濁物質やスカムの装置外への流出を防止することができた。
実施例6.
実施例1と同様に廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。ホッパー型の沈殿ゾーン134にエアリフトポンプ11を設け、ろ過層122に洗浄設備40および受け枠123を設けた。これにより、処理水槽7からの汚泥排除およびろ過層122の洗浄を同時にかつ容易に行えることを確認した。
実施例7.
実施例1と同様に廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。処理水槽7のろ過層122に比重1.1のろ材を充填した。処理水より重いろ材を空気洗浄時以外は受け枠123上に載せておくことができ、冠水時でも装置外に流出することを防止することができた。また、ろ材に生物反応槽6の担体が混入した場合でも、比重差で容易に分離することができた。また、ろ材と越流堰125との間隔があるため、流量変動の影響はろ過層122の全表面に分散され、ろ材に捕捉された汚泥の流出を比重1未満のろ材の場合よりも多少軽減された。
実施例8.
実施の形態15で説明した廃水処理装置1を用いて廃水処理を行った。阻流板12により、流入水(廃水)および循環水(汚泥を含む)のもつ運動エネルギを効率的に減殺することができた。このため、大きなピーク流入があっても、一次処理槽5の分離機能および貯留機能の低下を防止できることを確認した。
この発明の実施の形態1による廃水処理装置(浄化槽)の内部構造を示す断面図である。 図1に示した浄化槽内に設置可能でありかつブロワにより駆動可能な移送ポンプの内部構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態3による廃水処理装置(浄化槽)に設置可能なブロワの内部構造を示す断面図である。 図3に示したブロワの制御方法(パワーカット方法)を示すグラフである。 この発明の実施の形態2による廃水処理装置(浄化槽)の内部構造を示す断面図である。 (a)乃至(d)は図1に示した浄化槽に設置された1台のブロワで2台の移送ポンプを動作させる場合における制御方法を説明するための断面図である。 図1に示した浄化槽内に設置可能な移送ポンプにおける移送ポンプ設置水深と流量(移送量または循環量)との関係を示すグラフである。 図1に示した浄化槽に設置可能なブロワの送気目盛と流量(移送量または循環量)との関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態4による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。 図9に示した廃水処理装置に設置可能なリン除去用金属イオン添加設備の内部構造を示す断面図である。 図9に示した浄化槽に設置可能な移送ポンプの構成を示す概略斜視図である。 図9に示した浄化槽に設置可能なエアリフトポンプの構成を示す図であって、(a)は縦断面図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。 この発明の実施の形態5による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態6による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態7による廃水処理装置(浄化槽)の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態8による廃水処理装置の模式図である。 図16に示した廃水処理装置における生物反応槽内に設置された散気設備の第1例を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図17に示した生物反応槽内で流動する担体の構成を拡大して示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 この発明の実施の形態9による廃水処理装置の散気設備を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 この発明の実施の形態10による廃水処理装置の散気設備を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図1に示した廃水処理装置における一次処理槽内に設置された阻流板(斜面部を有するL字状)を拡大して示す斜視図である。 図1に示した廃水処理装置における処理水槽の内部構成を示す断面図である。 図22に示した処理水槽の内部構成を透視して示す斜視図である。 この発明の実施の形態12による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(切妻)を拡大して示す斜視図である。 この発明の実施の形態13による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(片流れ)を拡大して示す斜視図である。 この発明の実施の形態14による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(斜面)を拡大して示す斜視図である。 この発明の実施の形態15による廃水処理装置における一次処理槽内に設置可能な阻流板(曲面)を拡大して示す斜視図である。 第1従来例の浄化槽の内部構造を示す断面図である。 第2従来例の浄化槽の内部構造を示す断面図である。
符号の説明
1 廃水処理装置(浄化槽)
2 タンク
3 隔壁
4 隔壁
5 一次処理槽
5a 第1嫌気ろ床槽
5b 第2嫌気ろ床槽
5c 隔壁
5d 流量調整部
5e 定量移送部
6 生物反応槽(担体流動曝気槽)
7 処理水槽
8 散気設備
8a 送気管
9 フィルタ
10 循環配管(移送管)
11 エアリフトポンプ
11a 送気管
12 阻流板
12a 阻流板(上板)
12b 阻流板(下板)
12c 阻流板(斜面部)
12d 阻流板(斜面部)
12e 阻流板(斜面部)
12f 阻流板(内周面)
13 移流口
14 ろ材流出防止網
15 移流部
20 廃水処理装置(浄化槽)
21 エアリフトポンプ
22 エアリフトポンプ
23 窒素除去用定量設備(循環ポンプ)
30 移送ポンプ(定量ポンプ)
31 移送用ブロワ
32 ポンプ本体
32a 上面
32b 底面
33 吐出管
33a 吐出口
33b 流入口
34 U字管
34a 一端部
34b 他端部
35 チャッキ弁(吸込口)
36 送気管
39 曝気洗浄用ブロワ
40 ろ過層空気洗浄管
41 消毒槽
42 薬剤筒
43 移流口兼清掃孔
44 流入管(流入口)
45 点検口
47 流出口
50 ブロワ
51 ブロワ本体
51a 隔壁
52 装置側チャンバ
53 エアチャンバ
54 ダイヤフラム
55 ソレノイド
56 連通管
57 風量調整弁
58 連通孔
59 フィルタ
60 送気部
61 送気管
70 移送循環用ブロワ
71 送気管
72 エアリフトポンプ(吸込管)
72a 吸込口
73 移流口兼汚泥引抜管
74 汚泥返送通路
75 エア供給通路
76 スカート部品
76a リブ
77 固定板
78 固定板
79 吸込管
79a 吸込口
80 分岐部
81 送気管
82 弁
90A リン除去用金属イオン添加設備
90B リン除去用金属イオン添加設備
90C リン除去用金属イオン添加設備
90D リン除去用金属イオン添加設備
91 電極
92 電極
93 水
94 溶出槽
95 制御設備
109 ディフューザ
109a 第1分岐管
109b 第2分岐管
109c 第3分岐管
110 散気管
111 微生物固定化担体(担体)
112 円筒体
112a 開口部
112b 開口部
113 襞
122 ろ過層
123 受け枠
125 越流堰
134 沈殿ゾーン

Claims (3)

  1. 廃水を受け入れる一次処理槽と、好気性処理する生物反応槽と、前記生物反応槽の処理水が流入する処理水槽と、窒素除去用定量設備とからなることを特徴とする廃水処理装置。
  2. 前記窒素除去用定量設備に繋がる循環配管にリン除去用金属イオン添加設備を備えることを特徴とする請求項1記載の廃水処理装置。
  3. 前記生物反応槽は担体を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の廃水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103373762A (zh) * 2012-04-29 2013-10-30 中国石油化工股份有限公司 一种含盐污水的生物脱氮方法
CN103601295A (zh) * 2013-11-11 2014-02-26 上海逸清环保工程设备有限公司 一种生物转盘废水处理装置
JP2018171550A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 住友重機械エンバイロメント株式会社 硝化脱窒システム及び硝化脱窒処理方法

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