JPH11151486A - 高度浄水処理池および同用光触媒体 - Google Patents

高度浄水処理池および同用光触媒体

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JPH11151486A
JPH11151486A JP10152917A JP15291798A JPH11151486A JP H11151486 A JPH11151486 A JP H11151486A JP 10152917 A JP10152917 A JP 10152917A JP 15291798 A JP15291798 A JP 15291798A JP H11151486 A JPH11151486 A JP H11151486A
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photocatalyst
water
pond
light source
advanced
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JP10152917A
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Inventor
Eiichi Sugiura
鋭一 杉浦
Michio Uzawa
道雄 鵜澤
Michio Kimura
美千雄 木村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存設備に設置が可能であって、比較的安価
な高度浄水処理池および同用光触媒体を提供することを
目的とするものである。 【解決手段】 浄水施設における浄水池または配水池の
内部に、人工光源15と表面に酸化チタンを焼成した透
明な光触媒体13を所定の間隔で多数設けられ、光触媒
体13はその全部若しくは一部が池内に貯留される浄水
中に常時浸漬状態となるように、梁部材11に吊されて
配置され、人工光源15から照射される光が光触媒体1
3の表面に照射されることにより、光触媒体13による
光酸化作用によって、池内に貯留される浄水に含まれる
微量有機物を酸化分解する高度浄水処理池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高度浄水処理機能
を有する浄水池または配水池である高度浄水処理池およ
び同用光触媒体に関し、詳しくは、現在実施されている
凝集・沈殿・急速砂ろ過法に代表される浄水プロセスで
は除去することができない色度成分・臭気成分・農薬、
トリクロロエチレン等に代表される微量有機物を、酸化
チタンによる光触媒機能を利用して分解除去する高度浄
水処理池および同用光触媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、浄水中に残存する微量有機物を除
去するには、オゾン処理と活性炭処理とによる方法か、
またはオゾン処理と微生物活性炭処理とによる方法が行
われていた。これらの処理方法は、オゾンの持つ強力な
酸化力で微量有機物を酸化分解し、分解生成物を活性炭
で吸着したり、生物活性炭で吸着分解する方法であり、
複数の単位操作過程を経て処理がなされている。
【0003】さらに、近年では、NF膜(ナノフィル
タ)を使用して微量有機物を物理的に分離除去する膜処
理高度浄水法が実用化に向けて研究開発されている。
【0004】また、図5に示したように、光触媒機能を
利用した水浄化方法がある。同図は、特開平8−476
87号公報に記載された浄化装置である。同図におい
て、1は光触媒体5を容器の床に充填した固定床光触媒
器であり、この上方に白色蛍光灯2が設置され、水槽4
内の水をポンプ3で、水槽4内の水を固定床光触媒器1
に送り込んで、光触媒体5による光酸化作用によって浄
化している。光触媒体5は硝子玉に酸化チタンを焼成し
たものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
浄水プロセスに、オゾン処理や活性炭処理を利用して、
微量有機物を除去するには、単段の単位操作でこれを行
うのが困難である。従って、単位操作を組み合わせて実
施せざるを得ないために、装置構造および運転操作が複
雑になる欠点がある。さらに、水質に合わせて最適な単
位処理の組み合わせを見つけるために、各種のパイロッ
トプラントを設け、長期間にわたるフィールドテストを
行って、その処理結果を判定する等の煩わしい過程を経
る必要があり、人件費、薬品代、分析費等に多額の費用
を要する欠点がある。
【0006】また、オゾン処理法には、オゾンが貯留で
きないことから、現地でオゾンを発生させて消費しなけ
ればならず、オゾン発生装置を併設する必要がある。ま
た、オゾンにはそれ自体に強力な毒性があるため取り扱
いに注意を要し、排オゾンの処理設備を必要とする他、
オゾン発生には莫大な電力を必要とし、初期の設備投資
やランニングコストが高騰するという欠点がある。
【0007】また、この目的で、NF膜を用いる膜処理
高度浄水法は、MF膜やUF膜による前処理を必要とす
ることからランニングコストが大きいという欠点があ
る。また、膜の寿命は、一般に数年程度であり、水処理
に要する費用が高騰する一因となっており、高度浄水処
理法として本格的に採用されるまでに至っていないのが
現状である。
【0008】図5の浄化装置は、光触媒体5が硝子玉に
酸化チタンを焼成したものを使用し、固定床光触媒器1
で水を光触媒作用によって処理するものであり、比較的
小型の浄化装置には適している。しかし、光触媒体5が
充填されているのみであり、光触媒体5によって処理水
の流れが妨げられ、大量の水を安価に処理するには適し
ていない。このような形状の光触媒体5を用いて、大型
の浄水装置の浄水池や配水池の大量に投入して、光触媒
機能によって処理することは困難である。
【0009】従来のオゾン処理法や、活性炭処理法は、
浄水場の既存の設備を利用して実施するのが困難であっ
て、浄水場内に用地を確保して新たな設備を建設する必
要があり、浄水の高度処理におけるコストアップ要因と
なっている。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あって、既存設備に設置が可能であり、比較的安価であ
る高度浄水処理機能を有する浄水池や配水池である高度
浄水処理池および同用光触媒体を提供することを目的と
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1の発明は、
浄水施設における浄水池または配水池の内部に、人工光
源と表面に酸化チタンを設けた透明な光触媒体を所定の
間隔で多数設けられ、前記光触媒体はその全部若しくは
一部が前記池内に貯留される浄水中に常時浸漬状態とな
るように配置され、前記人工光源から照射される光が前
記光触媒体の表面に照射されることにより、前記光触媒
体による光酸化作用によって、前記池内に貯留される浄
水に含まれる微量有機物を酸化分解することを特徴とす
る高度浄水処理池である。この構成によれば、浄水池ま
たは配水池の内部に透明な光触媒体が浄水の流れを妨げ
ることなく配置され、人工光源からの光が水中で乱反射
しながらこの透明な光触媒体を透過して、配水池の底の
部分まで到達するので、光触媒反応が作用して、浄水中
の微量有機物を十分に酸化分解することができる。この
透明な光触媒体は、硝子材や有機硝子を含む。
【0012】また、請求項2の発明は、前記人工光源
が、電灯、水銀灯、蛍光灯、または発光ダイオードであ
ることを特徴とする請求項1に記載の高度浄水処理池で
ある。この構成によれば、既存の配水池の天井または配
水池内に、電灯、水銀灯、蛍光灯、または発光ダイオー
ド等の人工光源を配置することで、光触媒反応に作用す
る光を発生する光源とすることができる。
【0013】また、請求項3の発明は、前記光触媒体
が、素材を円盤状、平板状、または管状の透明硝子であ
り、酸化チタンの薄膜をコーティングした後、これを焼
き付けたものであることを特徴とする請求項1に記載の
高度浄水処理池である。この構成によれば、透明硝子に
酸化チタンの薄膜が焼成されており、透明な光触媒体で
あり、人工光源からの光が配水池の底の光触媒体まで十
分に到達するので、光触媒体による光酸化作用を効率よ
く行わせることができる。
【0014】また、請求項4の発明は、前記光触媒体
が、円盤状、平板状、または管状等の形状であって、ワ
イヤーロープやチェーン等の紐帯に所定の間隔を設けて
固定し、配水池内に設けた支持部材から前記紐帯を吊り
下げて前記光触媒体を配置してなることを特徴とする請
求項1に記載の高度浄水処理池である。この構成によれ
ば、ワイヤーロープやチェーン等の紐帯に所定の間隔で
円盤状、平板状、または管状等の形状の光触媒体を配置
することで人工光源から光が十分に照射され、しかも光
触媒体によって配水池内の浄水の流れに障害を与えるこ
とがなく、池内の浄水に対して光触媒作用を十分に働か
せることができる。
【0015】また、請求項5の発明は、前記円盤状、平
板状、または管状の光触媒体が、浄水の流れる方向に対
してそれらの面がほぼ平行になるように配置されている
ことを特徴とする請求項4に記載の高度浄水処理池であ
る。この構成によれば、光触媒体による配水池内の浄水
の流れに障害を与えないし、配水池内に仕切壁の側面、
底面に設けた開口部から浄水が流れるので、光触媒体に
よる浄水中の微量有機物を光酸化作用によって十分に分
解することができる。
【0016】また、請求項6の発明は、前記光触媒体
が、円盤状、平板状、または管状の硝子材に、前記硝子
材に混入するナトリウムの拡散による化合物形成を阻止
する酸化シリコン等のナトリウム・ブロック層を設け、
その上に酸化チタンの薄膜を形成してなることを特徴と
する請求項1に記載の高度浄水処理池である。この構成
によれば、硝子の表面にナトリウム・ブロック層を設け
ることにより、硝子板中のナトリウムが拡散して酸化チ
タンと反応し、チタン酸ナトリウムとなって、光触媒機
能を喪失するのを防止することができる。
【0017】また、請求項7の発明は、浄水施設におけ
る浄水池または配水池の内部に設けた光源から光を受け
て、前記池内に貯留される浄水に含まれる微量有機物を
光触媒作用によって酸化分解する光触媒体が、円盤状、
平板状、または管状の透明硝子材と、前記透明硝子材に
混入するトリウムの拡散による化合物形成を阻止する酸
化シリコン等のナトリウム・ブロック層と、前記ナトリ
ウム・ブロック層の上に形成された酸化チタン薄膜とか
らなることを特徴とする高度浄水処理池用光触媒体であ
る。この構成によれば、硝子の表面にナトリウム・ブロ
ック層を設けることにより、硝子板中のトリウムが拡散
して酸化チタンと反応し、チタン酸ナトリウムを生成し
て、光触媒作用を喪失するのを防止することができる高
度浄水処理池用光触媒体であり、長期間使用に耐え得る
ものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高度浄水処理
池および同用光触媒体の実施の形態について、図面を参
照して説明する。図1は、本発明に係る高度浄水処理池
の一実施形態を示し、同図(a)は浄水の流れ方向の断
面図であり、同図(b)は光触媒体の要部拡大図であ
る。同図(a)は、浄水設備の配水池や浄水池として使
用する高度浄水処理池であり、10は流入管8と流出管
9が設けられた配水池(浄水池)である。配水池10の
上部には、支持部材として梁部材11が設けられ、紐帯
12に光触媒体13が所定の間隔で設けられた紐帯12
が吊り下げられている。光触媒体13は円盤状の硝子板
であり、酸化チタンが焼成された透明な硝子板からな
る。配水池10には、人工光源15が配置された屋根1
4が設けられている。人工光源15には、電灯、蛍光
灯、水銀灯等が用いられている。紐帯12は、ワイヤー
ロープやチェーン等が用いられ、円盤状の光触媒体13
の中央に設けた貫通孔13aに挿通されて、所定の間隔
で固定されている。配水池1の最低水位は、流出管9の
取り入れ口で決まり、最高水位は開放された配水口を設
けることで設定できる。流入管8から流入する浄水が、
常に光触媒体13に接触するように調整されている。
【0019】本実施形態では、従来の浄水プロセスであ
る凝集・沈殿・急速砂ろ過法や、この代替プロセスとし
てのMF膜やUF膜を用いた膜処理浄水法等を経て得ら
れる浄水を光触媒反応によって高度浄水処理するもので
ある。この浄水は、上水道によって給水需要者に供給さ
れる程度の処理水であり、微量の有機物が混入している
おそれのある水である。この浄水が流入管8から高度浄
水処理池である配水池10に送り込まれる。配水池10
の上方に設けた人工光源15が浄水に照射されている。
人工光源15からの光は、浄水に入射して乱反射しなが
ら透明な光触媒体13を透過して配水池10の底面まで
到達する。その過程で、浄水中の色度成分、臭気成分、
農薬、トリクロロエチレン等に代表される微量有機物
は、光触媒体13の酸化チタンによる光酸化作用(光触
媒反応)によって分解除去される。高度浄水処理池に流
入した浄水は、最低水位であっても光触媒体13に十分
に接触するように設定され、光触媒体13によって浄水
中の微量有機物を酸化分解することができる。無論、浄
水の最高最低水位は水位計16で計測して制御してもよ
いことは明らかである。
【0020】なお、光触媒体13に透明な薄膜電極を形
成して、その電極間に発光ダイオードを接続して発光ダ
イオードを二次的に点灯させて、その光エネルギーをさ
らに光触媒反応に用いることも可能である。すなわち、
酸化チタンは、光を受けて、O2 -、OH- を生成するの
で、この3Vのも達する電位差を利用して、発光ダイオ
ードを点灯する。勿論、二次的ではなく、発光ダイオー
ドを一次光源として利用することも可能である。
【0021】図2は、本発明に係る高度浄水処理池の他
の実施形態を示し、同図(a),(b)は処理水の流れ
方向の断面図である。同図において、図1と同一部分に
は同一符号が付与され、同一部分の説明は省略する。同
図(a)の高度浄水処理池は、配水池10に仕切壁18
が設けられ、仕切壁18の側部または底部には開口部が
設けられている。仕切壁18は酸化チタンが焼成された
透明な強化硝子であってもよい。または、金属板に酸化
チタンが焼成されたもの、チタンアルコキシド、光触媒
用チタニアをプラスチック等の材質にフッ素樹脂や接着
材で付着させたものであってもよい。
【0022】同図(b)の高度浄水処理池は、同図
(a)に、さらに流出管9の近傍に仕切壁18が設けら
れ、かつその底部に散気装置19が設けられている。散
気装置19は、混合撹拌することを目的としており、水
中ポンプや水中プロペラ、内筒管(ドラフトチューブ)
を用いて撹拌してもよい。なお、浄水を混合撹拌する場
合には、紐帯12の先端を配水池10の底面に固定する
ことにより、光触媒体13の揺らぎを防止して互いに接
触して破壊しないようにしてもよいことは明らかであ
る。
【0023】なお、上記実施形態では、光触媒体13と
して、円盤状の光触媒体13を用いたが、図3(a)に
示すように、透明な硝子材質の管状光触媒体20に酸化
チタンを焼成したものや、図3(b)に示すように、透
明な材質の平板状の光触媒体23に酸化チタンを焼成し
たものであってもよい。図3(a)の管状光触媒体20
は、その両端部に設けられた取付金具21に紐帯22で
繋いだものや、図3(b)の平板状光触媒体23は、そ
の両端部に設けられた取付金具24に紐帯25で繋いだ
ものが池内に配置される光触媒体として用いられる。図
3(a)、(b)の形状の光触媒体を用いる場合は、浄
水の流れる方向に対して、それらの面がほぼ平行になる
ように配置されている。そして、特に平板状の光触媒体
23を用いる場合は、図4に示すように、光源を防水構
造として水中に埋没させて配置するとよい。
【0024】図4は、本発明に係る高度浄水処理池の他
の実施形態を示し、同図は処理水の流れ方向の断面図で
ある。同図の高度浄水処理池は、平板状の光触媒体23
を用いた高度浄水処理池の実施形態を示し、配水池10
の側壁に防水型光源26を固定した支持部材27が用い
られている。無論、屋根14に人工光源を設けてもよい
ことは明らかである。なお、図1、図2、図4に示す流
入水の取入口及び処理水の取出口の位置については、こ
れに限定するものではなく、「水道施設設計指針」(厚
生省監修)中に記載されたような配置で構わない。
【0025】一方、本発明に係る高度浄水処理池用光触
媒体は、円盤状、平板状、または管状の透明な硝子材
に、酸化シリコン層によるナトリウム・ブロック層が形
成され、その上に酸化チタンの薄膜層が形成されてい
る。この硝子材が、例えばソーダライム硝子のようにナ
トリウムを含有する素材である場合、硝子材中のナトリ
ウムが拡散して、光触媒である酸化チタンと反応して、
光触媒作用を有しないチタン酸ナトリウム層に変質する
おそれがある。従って、本発明の高度浄水処理池用光触
媒体では、チタン酸ナトリウム層が形成されるのを阻止
するために、ナトリウム・ブロック層を形成して、その
上に酸化チタンの薄膜層を形成する。このような構成と
することにより、硝子板または管に含有するナトルウム
が拡散したとしてもナトリウム・ブロック層で阻止さ
れ、チタン酸ナトリウム層が形成されることがなく、長
期間に渡って安定した光触媒反応を機能させることがで
きる。無論、光触媒体の素材として、ナトリウムを含有
しない硝子を用いる場合は、ナトリウム・ブロック層を
形成する必要はない。
【0026】なお、酸化チタン薄膜の形成は、酸化チタ
ンゾルをスプレー法、刷毛塗り、スピンコート法、デッ
プ法等の方法によって、酸化チタンをコーティングし
て、500℃以上の温度で焼成して酸化チタンの薄膜層
を形成すればよい。また、光触媒体の素材として、透明
なアクリル樹脂等の有機硝子を用いてもよく、上記実施
形態の硝子板は有機硝子を含むものと解釈してよい。有
機硝子の場合では、ナトリウム・ブロック層を形成する
ことなく、直に酸化チタンをゾルゲル法を応用して、コ
ーティングした後に硬化させて形成すればよい。
【0027】上記のように、本発明の高度浄水処理池で
は、人工光源と表面に酸化チタン等を形成してなる光触
媒体を所定の間隔で配置して、光触媒体の全部若しくは
一部が配水池内に貯留される浄水中に常時浸漬状態とな
るように配置され、人工光源から照射される光が透明な
光触媒体の表面の酸化チタンに照射され、光触媒体を透
過した光はさらに他の光触媒体を透過し、これらの光触
媒体の光酸化作用により、配水池内に貯留される浄水に
含まれる微量有機物を酸化分解する機能を有する。この
よな高度浄水処理池であり、配水池内の浄水と透明な光
触媒体とが接触し、人工光源からの光が効率よく光触媒
体を照射するようになされている。無論、本発明の高度
浄水処理池は、廃水処理設備や下水処理設備に適用でき
ることは明らかである。
【0028】
【発明の効果】上記説明したように、本発明によれば、
酸化チタン等による透明な光触媒体であって、その表面
に400nm以下の波長の光が照射されると3V程度の
非常に高い酸化電位が発生し、この電位の値はオゾン・
過酸化水素・塩素よりも大きく、殆ど全ての有機物が完
全に分解できるので、中間体ができにくい特徴があり、
本設備の後段には中間体を除去するための設備を必要と
せず、微量有機物を単段で高度処理できる利点がある。
【0029】また、本発明によれば、電灯、蛍光灯、水
銀灯等を点灯するだけで、浄水の高度処理が行えるの
で、複雑な計装制御が不要となる利点がある。しかも、
本発明で高度処理された浄水は、水道法が定める水質基
準、「濁度は2度以下、色度は5度以下」を満たしてお
り、透明度が高く、また溶存する有機化合物は微量であ
るので、低エネルギーの光でこれを十分に分解できる利
点がある。さらに、酸化チタンは人体に対して全く無害
であるので、取り扱いが容易であることも浄水設備とし
て効果的である。
【0030】また、本発明によれば、既存の配水池や浄
水池に、透明な光触媒体と光源を配置することで、浄水
の高度処理が可能となるので、新たな用地や設備を必要
としないし、建設費を大幅に低減できる利点がある。
【0031】また、本発明によれば、酸化チタンによる
光酸化作用に要する時間は、処理対象物質の種類と濃度
により一概には言えないが、一般に数時間程度の照射が
必要であるので、深夜電力の利用して光触媒体を照射し
て、光酸化作用を働かせることによって、ランニングコ
ストが低減できる効果を有する。
【0032】また、本発明によれば、透明な光触媒体を
紐帯に固定し、紐帯を池内に吊り下げるようにしたの
で、光触媒体等の浄水との接触材の洗浄や交換等の維持
管理が容易に実施し得る効果を有する。
【0033】また、本発明によれば、硝子材中に混入す
るナトリウムが、ナトリウム・ブロック層で阻止されて
おり、光触媒作用のある酸化チタンがナトリウムとの化
合物を形成することがないので、長期期間に渡って光触
媒作用を維持し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高度浄水処理水の一実施形態を示
し、同図(a)は浄水の流れ方向の断面図であり、同図
(b)は光触媒体の要部拡大図である。
【図2】同図(a),(b)は、本発明による高度浄水
処理水の他の実施形態を示す図である。
【図3】同図(a),(b)は、光触媒体の実施例を示
す部分斜視図である。
【図4】本発明による高度浄水処理水の他の実施形態を
示し、同図(a)は処理水の流れ方向の断面図、同図
(b)は処理水の流れ方向に対して直角方向の断面図で
ある。
【図5】従来の高度浄水処理水の他の実施形態を示す図
である。
【符号の説明】
8 流入管 9 流出管 10 配水池 11 梁部材 12 紐帯 13 光触媒体 14 屋根 15 人工光源 16 水位計 17 取入口 18 仕切壁 19 散気装置 20 管状光触媒体 21 取付金具 22 紐帯 23 平板状の光触媒体 24 取付金具 25 紐帯 26 防水型光源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浄水施設における浄水池または配水池の
    内部に、人工光源と表面に酸化チタンの薄膜を設けた透
    明な光触媒体を所定の間隔で多数設けられ、前記光触媒
    体はその全部若しくは一部が前記池内に貯留される浄水
    中に常時浸漬状態となるように配置され、前記人工光源
    から照射される光が前記光触媒体の表面に照射されるこ
    とにより、前記光触媒体による光酸化作用によって、前
    記池内に貯留される浄水に含まれる微量有機物を酸化分
    解することを特徴とする高度浄水処理池。
  2. 【請求項2】 前記人工光源は、電灯、水銀灯、蛍光
    灯、または発光ダイオードであることを特徴とする請求
    項1に記載の高度浄水処理池。
  3. 【請求項3】 前記光触媒体は、円盤状、平板状、また
    は管状の透明硝子に酸化チタンの薄膜をコーティングし
    た後、これを焼き付けたものであることを特徴とする請
    求項1に記載の高度浄水処理池。
  4. 【請求項4】 前記光触媒体は、素材が円盤状、平板
    状、または管状等の形状であって、ワイヤーロープやチ
    ェーン等の紐帯に所定の間隔を設けて固定され、配水池
    内に設けられた支持部材から前記紐帯を吊り下げて前記
    光触媒体を配置してなることを特徴とする請求項1に記
    載の高度浄水処理池。
  5. 【請求項5】 前記円盤状、平板状、または管状等の光
    触媒体は、浄水の流れ方向に対してそれらの面がほぼ平
    行になるように配置されてなることを特徴とする請求項
    4に記載の高度浄水処理池。
  6. 【請求項6】 前記光触媒体は、円盤状、平板状または
    管状の硝子材に、前記硝子材に混入するナトリウムの拡
    散による化合物形成を阻止する酸化シリコン等のナトリ
    ウム・ブロック層を設け、その上に酸化チタンの薄膜を
    形成してなることを特徴とする請求項1に記載の高度浄
    水処理池。
  7. 【請求項7】 浄水施設における浄水池または配水池の
    内部に設けた光源から光を受けて、前記池内に貯留され
    る浄水に含まれる微量有機物を光触媒作用によって酸化
    分解する光触媒体が、円盤状、平板状、または管状の透
    明硝子材と、前記透明硝子材に混入するトリウムの拡散
    による化合物生成を阻止する酸化シリコン等のナトリウ
    ム・ブロック層と、前記ナトリウム・ブロック層の上に
    形成された酸化チタン薄膜とからなることを特徴とする
    高度浄水処理池用光触媒体。
JP10152917A 1997-09-22 1998-06-02 高度浄水処理池および同用光触媒体 Pending JPH11151486A (ja)

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