JPH11150935A - リニアモータ - Google Patents

リニアモータ

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JPH11150935A
JPH11150935A JP31952897A JP31952897A JPH11150935A JP H11150935 A JPH11150935 A JP H11150935A JP 31952897 A JP31952897 A JP 31952897A JP 31952897 A JP31952897 A JP 31952897A JP H11150935 A JPH11150935 A JP H11150935A
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JP
Japan
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magnetic
linear motor
permanent magnet
magnetic field
magnetic body
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Application number
JP31952897A
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English (en)
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Hidetada Nagaoka
秀忠 長岡
Akira Hashimoto
昭 橋本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 余分な動力を用いることなくリニアモータの
可動部を位置保持したり、容易に可動部の位置の検出が
できるようにするリニアモータを提供する。 【解決手段】 固定部と、この固定部に対して移動可能
に配置され、磁性体を備えた可動部と、前記固定部に設
けられ、前記可動部を所定の停止位置に停止させる磁界
を前記磁性体に対して与える永久磁石とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は、従来のコイル可動形のリニア
モータの断面図である。図19において、1はヨーク、
2は永久磁石、3は励磁コイルである。励磁コイル3に
図19に示すような向きに電流が流れているとき、永久
磁石2から発生する磁束(図中点線矢印で示した)のた
めにフレミング左手則により推力Fが発生し、励磁コイ
ル3は図の右方向へと移動する。一方、図20のように
励磁コイル3に流れる電流が図19の場合と逆向きであ
れば、逆向きの推力が発生し、励磁コイル3は図の左方
向へと移動する。
【0003】この原理を利用したものに、例えば特開平
5−62383号公報に示されたディスクドライブ装置
がある。これは磁気ヘッド等をリニアに移動するタイプ
のディスクドライブ装置であり、図21はその構成を示
す断面図である。図21において、18はシャーシ、1
9はシャーシ18上に配置されたヘッド基台であり、こ
のヘッド基台19には図示しない2枚の板バネの基端が
支持され、この各板バネの先端には図示しないヘッド素
子がそれぞれ固定されている。また、20は前記シャー
シ18に固定されたレールであり、このレール20に案
内されてヘッド基台19がスライド自在に設けられてい
る。21はヘッド基台19の左右対称位置に設けられた
リニアモータであり、各リニアモータ21は固定部と可
動部から成る。固定部は前記シャーシ18に固定された
ヨーク22を有し、このヨーク22は前記レール20と
同一方向に長手方向が配置されている。ヨーク22の長
手方向には上板部22aと下板部22bとその中央のセ
ンター部22cとが一定間隔で平行に設けられ、上板部
22aの下面と下板部22bの上面には永久磁石23
a、23bが固定されている。これら永久磁石23a、
23bは左右のリニアモータ21で磁束の方向が逆にな
るよう構成されている。一方、可動部は前記ヘッド基台
19に固定されたコイル部24を有し、この各コイル部
24に前記各センター部22cが挿入された構造になっ
ている。また、可動部のヘッド基台19と共に移動する
ヘッド素子の位置決めのために、固定部に対するヘッド
基台19の位置を検出している。このヘッド基台19の
位置検出手段としてマグネスケール25と磁気センサS
1を用い、マグネスケール25はレール20の長手方向
に形成された溝26に埋設され、磁気センサS1はヘッ
ド基台19の内底面に固定され、マグネスケール25に
対向して位置されている。マグネスケール25の製造は
磁性材を単一の磁気ヘッドに対して磁性材を近接して配
置し、この磁性材を一定速度で移動してS極とN極を交
互に着磁することによって行う。磁気センサ(例えばM
R素子)S1は電流方向に直交する磁束が存在するとき
に電気抵抗値が変化する現象を利用するもので、マグネ
スケール25から受ける磁力の強さに比例した正弦波を
出力し、この正弦波出力信号は図示しない波形処理回路
に導かれ、この波形処理回路にて目盛信号、移動方向信
号等が形成され、この目盛信号等に基づいてリニアモー
タ21がフィードバック制御される。また、磁気センサ
S1は左右のリニアモータ21の中心位置に設けられて
いる。
【0004】次に動作について説明する。図21に示す
ディスクドライブ装置は、ヘッド基台19をリニアモー
タ21を用いてリニアに移動させることによって、ヘッ
ド基台19に固定された図示しないヘッド素子をディス
クの半径方向に移動させる。例えば、ヘッド基台19が
基準位置にある場合に目標のトラックデータが入力され
ることにより、図21に示すように各リニアモータ21
のコイル部24に電流iを流す。すると、この電流が永
久磁石23a、23b及びヨーク22で形成される磁路
内を直交することによって、ヘッド基台19に固定され
たコイル部24に対してヨーク22の長手方向に推進力
が与えられ、この推進力によりヘッド基台19がレール
20に沿って移動する。このヘッド基台19の移動でヘ
ッド基台19の底面側に固定された各磁気センサS1が
マグネスケール25上を移動して正弦波信号を出力し、
この出力信号によって前記リニアモータ21がフィード
バック制御される。ここで、左右の永久磁石23a、2
3bによる漏洩磁束はお互いの磁束が反対方向であるた
めキャンセルされる。したがって、磁気センサS1は漏
洩磁束による悪影響を受けない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のリニアモータは
以上のように構成されている。このようなリニアモータ
を用いたディスクドライブ装置において、可動部である
コイル部を所定の位置に保持するためには、リニアモー
タの外部に設けたセンサの検出結果を用いてフィードバ
ック制御を行いコイル部に電流を流すことにより常に位
置を調整するようにする必要がある。このため、常にコ
イル部に電流を通電しておく必要があった。例えば、リ
ニアモータ自体が傾いている場合など、ある位置にコイ
ル部を保持するために、コイル部にかかる重力に釣り合
う力を常に発生しておく必要があり、そのためコイル部
に電流を通電し続ける必要があった。また、所定の位置
に励磁コイルを正確に位置決めするには、リニアモータ
の外部に磁気センサを設け、この検出結果を用いている
が、リニアモータの永久磁石による漏洩磁束のセンサへ
の影響を考慮する必要があり、構成が複雑となるという
問題があった。
【0006】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、余分な動力を用いることなくリニ
アモータの可動部を位置保持したり、容易に可動部の位
置の検出ができるリニアモータを得ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るリニアモー
タは、固定部と、この固定部に対して移動可能に配置さ
れ、磁性体を備えた可動部と、前記固定部に設けられ、
前記可動部を所定の停止位置に停止させる磁界を前記磁
性体に対して与える永久磁石とを備えたものである。
【0008】また、本発明に係るリニアモータは、固定
部と、この固定部に対して移動可能に配置され、磁性体
を備えた可動部と、前記固定部に設けられた永久磁石
と、この永久磁石により発生された磁界を前記可動部を
所定の停止位置に停止させる磁界を前記磁性体に対して
与える磁界とする磁界設定手段とを備えたものである。
【0009】また、前記可動部に固定され、前記永久磁
石により発生された磁界に基づいて前記固定部に対する
前記可動部の位置を検出する位置検出手段を備えたもの
である。
【0010】また、前記位置検出手段は、前記可動部に
備えられた磁性体にコイルを巻回して構成したものであ
る。
【0011】また、前記コイルが巻回された前記磁性体
を所定距離ずらして複数個備えたものである。
【0012】また、前記位置検出手段は、磁気センサを
備えたものである。
【0013】また、前記永久磁石により発生された磁界
を特定の位置において固有の磁束密度を生じる磁界とす
る磁束密度設定手段を備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の一
実施形態におけるコイル可動形のリニアモータの概略構
成を示す断面図である。図1において、1は固定部とし
てのヨーク、2はこのヨーク1に固定された永久磁石、
3は可動部としての励磁コイル、4は磁界設定手段とし
ての複数のスリットを有するスリット板、5は磁性体で
ある。スリット板4は磁性体から成り、永久磁石2の励
磁コイル3と対向する面に密着して設けられ、磁性体5
はこのスリット板4に対向して励磁コイル3に密着して
設けられている。図2は本発明の一実施の形態における
スリット板4の形状を示す上面図であり、励磁コイル3
(可動部)の停止位置と対応する位置に同一形状のスリ
ットが等間隔で複数設けられている。
【0015】次に動作について説明する。励磁コイル3
の移動可能な方向をX軸とすると、磁性体5の位置する
場所における磁束密度分布は、スリット板4を永久磁石
2に密着して設けたことにより、図3のようになる。こ
のため、磁性体5は磁束密度が最大となる位置に移動す
るよう推進力を受け、その位置に移動して安定する。し
たがって、励磁コイル3を所定の停止位置に保持するこ
とが可能である。
【0016】例えばディスク装置の場合、ディスクのト
ラックの位置に合わせて励磁コイル3が停止すればよ
い。この場合、スリット板4のスリット位置をディスク
のトラックの位置に合わせて設けるようにする。これに
より、ディスクのトラックの位置に合わせて磁束密度の
最大値がくるよう磁界が発生されるため、ディスクのト
ラックの位置に合わせて停止可能となる。つまり、ヘッ
ドをある位置へ移動してその位置でヘッドを保持したい
場合、まず励磁コイル3に電流を通電することによりあ
る位置まで移動する。その後、その位置においては励磁
コイル3に電流を通電しなくても、永久磁石2とスリッ
ト板4により発生される磁力により位置を保持すること
ができる。
【0017】以上、説明したように永久磁石2にスリッ
ト板4を設け、これらによる磁力を受ける磁性体5を励
磁コイル3に設けたことにより、励磁コイル3(可動
部)に電流を通電することなしにこの励磁コイル3を所
定の位置に保持できるため、低消費電力化の効果があ
る。
【0018】なお、本実施の形態では、スリット板4に
設けたスリットが同一形状で等間隔である構成について
説明したが、各スリットが異なる形状であったり、或は
等間隔でない間隔で設けられていても位置を保持する機
能を得ることが可能である。また、本実施の形態では、
スリット板4は永久磁石2に密着して設けられている
が、図4に示すように、スリット板4を永久磁石2に密
着せずに他の支持部材で支持するようにして設けても同
様の効果を得ることが可能である。また、図5に示すよ
うにスリット板4をヨーク1のセンターヨークに密着し
て設けても、或は密着せずに設けても、同様の効果を得
ることが可能である。また、スリット板4の代わりに、
図6に示すように複数の磁性体6を永久磁石2に密着さ
せても同様の効果を得ることが得ることが可能である。
つまり、励磁コイル3の所定の停止位置に合わせて磁束
密度の最大値がくるように磁界を設定させることができ
れば、同様の効果を得ることができるものである。ま
た、スリット板4や図6の磁性体6等を使用せず、永久
磁石2自体を加工し、励磁コイル3の所定の停止位置に
合わせて磁束密度の最大値がくるように磁界を設定させ
ることができれば、同様の効果を得ることができる。ま
た、磁性体5に磁石を使用しても同様の効果を得ること
が可能である。この場合、磁石の反発する力を利用して
磁束密度が最小の位置に安定させることも可能である。
また、励磁コイル3の一例を図7に示し、これは磁性体
の芯7にコイル8を巻回したものである。芯7の縁を突
出させて突出部7aを設け、これが図1における磁性体
5と同様の役割を果たしている。このように可動部と磁
性体が一体或は可動部自体が磁性体となっている場合に
も同様の効果を得ることが可能である。また、可動部を
所定の停止位置に安定させるための磁界を、リニアモー
タの駆動のための磁界と別に設けてもよい。図8はリニ
アモータを上から見た場合の励磁コイル3を示し、励磁
コイル3は駆動用の磁界9内に位置するが、この励磁コ
イル3に支持体10を介して固定された磁性体5が所定
の停止位置に安定させるための磁界11内に存在する。
この場合にも同様の効果を得ることが可能である。
【0019】実施の形態2.本実施の形態では磁性体5
に位置検出機能を持たせた例を示す。図9は、本実施の
形態における位置検出機能を持たせたリニアモータの構
成図である。図9において12はコイルであり、磁性体
5にコイル12を巻回し位置検出手段を構成している。
【0020】位置検出手段は磁性体5を備えているた
め、上記実施の形態1と同様に通電しない状態でも位置
保持機能を有している。本実施の形態は、更に磁性体5
にコイル12を巻回することにより、励磁コイル3の移
動量を検出できるようにしたものである。
【0021】次に動作について説明する。図9におい
て、励磁コイル3が一定の速度で移動している場合、コ
イル12からは電磁誘導により図10(a)に示すよう
な三角波信号が得られる。これを一定レベルの信号Va
と比較することにより図10(b)のような矩形波が得
られ、矩形波の周期をカウントすることにより励磁コイ
ル3の移動量を知ることができる。以上のように、本実
施形態のリニアモータは、可動部の移動量を検知するた
めにリニアモータの外部に位置検出用の特別なセンサを
設ける必要がなく、省スペースの効果がある。
【0022】また、図11に、コイル12を巻回した磁
性体5を複数個設けた例を示す。図11において、コイ
ル12aを巻回した第1の磁性体5aと、コイル12b
を巻回した第2の磁性体5bとが励磁コイル3に固定さ
れている。磁性体5aと5bとは、スリット板4による
磁束密度のピーク間の距離の1/4と同じ間隔だけ離れ
て配置されており、コイル12a、12bが検出する信
号は90度の位相がずれることになる。
【0023】励磁コイル3が一定の速度で移動している
場合、第1の磁性体5a及び第2の磁性体5bに巻回さ
れたコイル12a及び12bからは、電磁誘導により図
12(a)、(b)に示すような信号が得られる。これ
を一定レベルの信号Vbと比較すれば図12(c)、
(d)のような矩形波が得られる。この矩形波(c)、
(d)の排他的論理和をとると図12(e)に示すよう
な矩形波が得られる。図12(e)の信号は図10
(b)に示されるようなコイルが一つの場合に検出でき
る矩形波の1/2の周期の信号である。つまり、コイル
12を巻回した磁性体5を複数個設けることにより、よ
り分解能を高くして励磁コイル3の移動量を知ることが
できる。
【0024】以上、説明したように磁性体5にコイル1
2を巻回することにより、励磁コイル3の移動量を検出
することができるため、リニアモータの外部に位置検出
用の特別なセンサを設ける必要がなく、省スペースの効
果がある。また、コイル12を巻回した磁性体5を複数
個設けることにより、より分解能を高くして励磁コイル
3の移動量を知ることができるため、より精度を高くし
て同様の効果を得ることが可能である。
【0025】実施の形態3.本実施の形態では、位置検
出手段として図13に示すような磁気センサ13を備え
た例を示す。磁気センサ13とは磁束の大きさを検出す
るもので、例えばMR素子などがある。図13におい
て、励磁コイル3に磁性体5が固定されているため、上
記実施の形態と同様に通電しない状態でも位置保持機能
を有している。本実施の形態は、この磁性体5による位
置保持機能に加えて、磁気センサから得られる信号を用
いてフィードバック制御により高精度な位置決めを行う
ことを可能としたものである。上記実施の形態2におけ
るコイル12を巻回した磁性体5で構成された位置検出
手段は、電磁誘導を利用したものであるため、可動部が
停止している時は信号を得ることができない。また、可
動部の移動速度によって信号の振幅が変化する等の問題
がある。これに対し、磁気センサは磁束の大きさを直接
検出するものであるため、停止中も検出可能であり、検
出される信号の大きさは移動速度に無関係である。した
がって、より高精度に位置検出を行うことが可能であ
る。
【0026】次に動作について説明する。図14は、位
置検出手段として磁気センサ13を備え、位置決め動作
を行うための制御回路を含めた構成図である。図14に
おいて14は信号処理回路、15は制御補償器、16は
駆動回路である。信号処理回路14は磁気センサ13か
ら得られる信号を処理して目的位置からの誤差信号を制
御補償器15に与える。制御補償器15は誤差信号をフ
ィルタ演算し位置誤差が零になるような指令を駆動回路
16に与える。駆動回路16は制御補償器15からの指
令値に応じた電流を励磁コイル3に供給する。例えば、
図15に示すような磁界が存在し、現在座標X1に位置
しており、座標X0を目的の位置とする場合、信号処理
回路14は任意の磁束密度に対応する座標を記憶してい
る(すなわち磁束密度V1となるのは座標X1であるこ
とを記憶している)ため、現在位置の磁束密度V1を磁
気センサ13より得て、この磁束密度V1から現在位置
の座標X1を求め、座標X1の(外部より与えられた)
目的位置の座標X0に対する差を誤差信号として制御補
償器15に与える。制御補償器15は与えられた誤差信
号をフィルタ演算し、位置誤差が0になるような指令、
つまり現在位置X1から目的位置X0に移動する指令を
駆動回路16に与える。駆動回路16は与えられた指令
値に応じた電流を励磁コイル3に供給する。この結果、
励磁コイル3は目的位置X0に移動する。その後、磁性
体5を備えているため励磁コイル3に電流を流すことな
く位置が保持される。
【0027】以上、説明したように位置検出手段として
磁気センサ13を備えることにより、磁気センサ13に
より可動部の移動速度に無関係で停止中も磁束密度を検
出可能であるため、より高精度に位置検出を行うことが
可能である。また、磁性体5を備えているため、励磁コ
イル3に電流を流すことなく位置を保持することが可能
である。
【0028】実施の形態4.上記実施の形態では、磁束
密度の値と位置を示す座標が1対1に対応している場合
についての位置検出について説明した。例えば図16に
おいて、可動部がX2からX3の範囲内でのみ移動する
場合には、磁束密度の値と位置を示す座標が1対1に対
応しているため、上記実施の形態で説明したように位置
の検出が可能である。しかし、可動部がX2からX4の
範囲内で移動する場合、磁束密度V3に対応する座標に
はX3とX4とが存在し、1対1に対応していない。こ
のため、位置を検出するためには、X3とX4を識別す
るための機能が必要となる。そこで、本実施の形態で
は、この問題を解決するため基準位置を設定し、任意の
位置の検出を可能とする例について説明する。
【0029】基準位置を設定するため、磁界設定手段と
して図17に示すようなスリット板17を使用する。リ
ニアモータの構成は図13と同様であるので省略する。
図17のスリット板17は他のスリットと異なる形状の
スリットが特定の位置(一番左端)に設けられている。
このため、磁気センサ13から得られる信号は図18の
(a)のように特定の位置で振幅の大きな信号となる。
これを3種類の一定レベルの信号Vd、Ve、Vfと比
較して、図18の(b)、(c)、(d)のような矩形
波を得る。これらの信号を使用して任意の位置の検出を
可能とする。(c)、(d)における1〜10の数字は
基準位置からの距離値である。
【0030】例えば、X5とX6の磁束密度は同じV5
である。ここで、X5は図18の(c)における基準位
置からの距離値3から4の間に位置し、図18の(d)
における基準位置からの距離値4から5の間に位置す
る。すなわち図18の(d)における距離値4から
(c)における距離値4の間において、磁束密度V5に
対応する座標はX5のみである。一方、X6は図18の
(c)における基準位置からの距離値7から8の間に位
置し、図18の(d)における基準位置からの距離値7
から8の間に位置する。すなわち図18の(c)におけ
る距離値7から(d)における距離値8の間において、
磁束密度V5に対応する座標はX6のみである。したが
って、磁束密度が同じ値である場合にも、基準位置から
の距離を考慮することにより、任意の位置の検出が可能
となる。
【0031】以上、説明したように磁界設定手段により
特定の位置に固有の磁束密度を生じることにより、基準
位置が設定されるため、この基準位置からの距離を用い
て任意の位置の検出が可能となる。
【0032】なお、本実施の形態では図13におけるス
リット板4の代わりに図17のスリット板17を用いた
が、基準位置を設定できるようスリット板4に更に別の
スリット板を加えても同様の効果を得ることができる。
また、基準位置を設定できれば、図6のようにスリット
板を用いなくても同様の効果を得ることができる。ま
た、スリット板4やスリット板17等を使用しなくて
も、永久磁石2自体を加工して基準位置を設定できれ
ば、同様の効果を得ることができる。また、磁気センサ
を使用する代わりにコイルを巻回した磁性体を使用して
も同様の効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように固定部と、この固
定部に対して移動可能に配置され、磁性体を備えた可動
部と、前記固定部に設けられ、前記可動部を所定の停止
位置に停止させる磁界を前記磁性体に対して与える永久
磁石とを備えることにより、磁性体が所定の停止位置に
おいて永久磁石からの磁力を受けるため、余分な動力を
必要とせず可動部を所定の停止位置に保持することがで
きる。
【0034】また、固定部と、この固定部に対して移動
可能に配置され、磁性体を備えた可動部と、前記固定部
に設けられた永久磁石と、この永久磁石により発生され
た磁界を前記可動部を所定の停止位置に停止させる磁界
を前記磁性体に対して与える磁界とする磁界設定手段と
を備えることにより、磁性体が所定の停止位置において
磁界設定手段により設定された永久磁石からの磁力を受
けるため、余分な動力を必要とせず可動部を所定の停止
位置に保持することができる。
【0035】また、前記可動部に固定され、前記永久磁
石により発生された磁界に基づいて前記固定部に対する
前記可動部の位置を検出する位置検出手段を備えること
により、位置検出機能を有するため、可動部の位置を容
易に検出することができる。
【0036】また、前記可動部に備えられた磁性体にコ
イルを巻回することにより、磁束の変化を検出できるた
め、可動部の位置を容易に検出することができる。
【0037】また、前記コイルが巻回された前記磁性体
を所定距離ずらして複数個備えることにより、複数の検
出結果を得ることができるため、より高精度に可動部の
位置を検出することができる。
【0038】また、磁気センサを備えることにより、磁
束の大きさを検出できるため、高精度に可動部の位置を
検出することができる。
【0039】また、前記永久磁石により発生された磁界
を特定の位置において固有の磁束密度を生じる磁界とす
る磁束密度設定手段を備えることにより、この固有の磁
束密度に対応する位置に基づいて任意の位置を検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるリニアモータの断
面図
【図2】本発明の一実施形態におけるスリット板4の形
状を示す上面図
【図3】本発明の一実施形態における磁性体の位置での
磁束密度分布を示す特性図
【図4】本発明の一実施形態におけるリニアモータの断
面図
【図5】本発明の一実施形態におけるリニアモータの断
面図
【図6】本発明の一実施形態における磁界設定手段の例
を示す説明図
【図7】本発明の一実施形態における励磁コイルの例を
示す斜視図
【図8】駆動用磁界と別に位置安定用の磁界を設ける場
合を示す説明図
【図9】本発明の別の実施形態におけるリニアモータの
断面図
【図10】本発明の別の実施形態における位置検出機能
の動作を説明する説明図
【図11】本発明の別の実施形態におけるリニアモータ
の断面図
【図12】本発明の別の実施形態における位置検出機能
の動作を説明する説明図
【図13】本発明の更に別の実施形態におけるリニアモ
ータの断面図
【図14】位置決め動作を行うための制御回路を含む構
成図
【図15】位置決め動作を説明するための説明図
【図16】基準位置の設定の必要性を説明するための説
明図
【図17】基準位置を設定するスリット板の上面図
【図18】任意の位置を検出する動作を説明する説明図
【図19】従来のコイル可動形のリニアモータの断面図
【図20】従来のコイル可動形のリニアモータの断面図
【図21】従来のディスクドライブ装置の断面図
【符号の説明】
1 ヨーク 2 永久磁石 3 励磁コイル 4 スリット板 5 磁性体 6 磁性体 7 磁性体の芯 8 コイル 9 磁界 10 支持体 11 磁界 12 コイル 13 磁気センサ 14 信号処理回路 15 制御補償器 16 駆動回路 17 スリット板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部と、この固定部に対して移動可能
    に配置され、磁性体を備えた可動部と、前記固定部に設
    けられ、前記可動部を所定の停止位置に停止させる磁界
    を前記磁性体に対して与える永久磁石とを備えたことを
    特徴とするリニアモータ。
  2. 【請求項2】 固定部と、この固定部に対して移動可能
    に配置され、磁性体を備えた可動部と、前記固定部に設
    けられた永久磁石と、この永久磁石により発生された磁
    界を前記可動部を所定の停止位置に停止させる磁界を前
    記磁性体に対して与える磁界とする磁界設定手段とを備
    えたことを特徴とするリニアモータ。
  3. 【請求項3】 前記可動部に固定され、前記永久磁石に
    より発生された磁界に基づいて前記固定部に対する前記
    可動部の位置を検出する位置検出手段を備えたことを特
    徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のリ
    ニアモータ。
  4. 【請求項4】 前記位置検出手段は、前記可動部に備え
    られた磁性体にコイルを巻回して構成したことを特徴と
    する請求項3に記載のリニアモータ。
  5. 【請求項5】 前記コイルが巻回された前記磁性体を所
    定距離ずらして複数個備えたことを特徴とする請求項4
    に記載のリニアモータ。
  6. 【請求項6】 前記位置検出手段は、磁気センサを備え
    たことを特徴とする請求項3に記載のリニアモータ。
  7. 【請求項7】 前記永久磁石により発生された磁界を特
    定の位置において固有の磁束密度を生じる磁界とする磁
    束密度設定手段を備えたことを特徴とする請求項4ない
    し請求項6のいずれかに記載のリニアモータ。
JP31952897A 1997-11-20 1997-11-20 リニアモータ Pending JPH11150935A (ja)

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