JPH11150927A - 出力装置 - Google Patents

出力装置

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JPH11150927A
JPH11150927A JP31800197A JP31800197A JPH11150927A JP H11150927 A JPH11150927 A JP H11150927A JP 31800197 A JP31800197 A JP 31800197A JP 31800197 A JP31800197 A JP 31800197A JP H11150927 A JPH11150927 A JP H11150927A
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方志 遠藤
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晃 田村
Katsutoshi Otsuka
勝利 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転及び上下方向の出力を任意に設定でき、
また回転及び上下方向の動作にトルクリミッタ機能を有
する出力装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の出力装置は、コイル14への通
電により発生する磁束によって回転体12を任意に回転
させる第一サーボモータ2と、回転体12と一体に固設
され、モータ軸3aを任意に回転させる第二サーボモー
タ3と、回転体12の中空円筒部内に回転自在に支持さ
れ、第二サーボモータ3のモータ軸3aに連結された円
筒形状の雌ネジホルダ23と、雌ネジホルダ23内周面
に設けられた雌磁気ネジ24と、第一サーボモータ2の
回転体12に対して回転することなく軸方向にのみ移動
自在であって、雌磁気ネジ24内に装填された円筒形状
の雄ネジホルダ33と、雄ネジホルダ33の外周面に設
けられた雄磁気ネジ34と、雄磁気ネジ34と一体に設
けられ、第一サーボモータ2の中空円筒部から突設され
た出力軸31とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転方向及び上下
方向の運動を出力することが可能な出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ロボットの腕を動かしたり、
NC工作機のテーブルの位置決めに用いられる出力装置
には、サーボモータ或いはサーボモータにシリンダを組
み合わすなどして回転及び上下方向の運動が出力されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなサ
ーボモータとシリンダを組み合わせた出力装置では、動
力が区別されるため、回転角度、停止位置或いは回転ス
ピードなど任意の出力設定機能をもつサーボモータに対
し、上下方向の出力に使用されるシリンダのほとんどが
2位置等の単機能出力であることから、両者の使用機能
がアンバランスになり、任意の出力が可能なサーボモー
タの機能を損なうものでもあった。また、回転を与える
サーボモータにはトルクリミッタが機能して、緊急時に
動力の伝達が解除されるのに対し、上下方向の運動を与
えるシリンダにはリミッタ機構が設けられておらず、安
全性の面から問題があった。
【0004】そこで、本発明は、回転方向及び上下方向
の出力を任意に設定でき、また回転方向及び上下方向の
動作にリミッタ機能を有する出力装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の出力装置は、コ
イルが巻回され円周方向に配設されたステータと、前記
ステータに対面する複数の永久磁石が固着され、回転中
心に中空部をもって形成された回転体とを備え、前記コ
イルへの通電により発生する磁束によって前記回転体を
任意に回転させる第一サーボモータと、前記回転体に対
して固設され、回転を出力するモータ軸を任意に回転さ
せる第二サーボモータと、前記回転体の中空部内に回転
自在に支持され、前記第二サーボモータのモータ軸に連
結された円筒形状の雌ネジホルダと、前記雌ネジホルダ
内周面に設けられた雌磁気ネジと、前記第一サーボモー
タの回転体に対して回転することなく軸方向にのみ移動
自在であって、前記雌磁気ネジ内に装填された円筒形状
の雄ネジホルダと、前記雄ネジホルダの外周面に設けら
れた雄磁気ネジと、前記雄磁気ネジと一体に設けられ、
前記第一サーボモータの中空部から突設された出力軸と
を有することを特徴とする。
【0006】よって、第一サーボモータへの通電により
励磁されたコイルに磁束が発生して永久磁石に回転方向
の力が与えられ、これによって回転体が所定角度回転す
ると、その回転体の回転が雄磁気ネジと一体の出力軸に
伝達され、その出力軸から回転が出力されることとな
る。一方、第二サーボモータが通電され、そのモータ軸
から所定角度の回転が出力されると、そのモータ軸に連
結された雌ネジホルダ及び雌磁気ネジが回転し、その雌
磁気ネジと磁力によって吸引し合っている雄磁気ネジに
動力が伝達される。しかし、雄ネジホルダの回転が制限
されているため、雄磁気ネジには軸方向の力のみが作用
し、出力軸には軸方向の直線運動が出力されることとな
る。そのため、第一サーボモータによる回転運動と第二
サーボモータによる直線運動とが出力軸から出力され、
それぞれ回転及び上下方向の出力が任意に設定できる。
また、第一サーボモータ及び第二サーボモータが磁力で
駆動するため、過大な負荷に対してトルクリミッタ機能
が働く。
【0007】また、本発明の出力装置は、前記出力軸
は、前記第一サーボモータの回転体に対して回転するこ
となく軸方向にのみ移動自在に装填されたロッドに前記
雄磁気ネジが一体に形成されたものであることを特徴と
する。よって、回転する雌磁気ネジとの吸引力によって
動力が伝達される雄磁気ネジには、軸方向にのみ移動自
在に装填されたロッドが一体に形成されているため、そ
のロッドを軸方向に移動させるように直線移動する。ま
た、本発明の出力装置は、前記出力軸は、前記第二サー
ボモータに固定されたロッドに対し、回転することなく
軸方向にのみ移動自在にはめ込まれた前記雄ネジホルダ
であることを特徴とする。よって、回転する雌磁気ネジ
との吸引力によって動力が伝達される雄磁気ネジは、軸
方向にのみ移動自在な雄ネジホルダに形成されているの
で、その雄ネジホルダを軸方向に移動させるように直線
移動する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る出力装置の一
実施の形態について具体的の説明する。図1は、出力装
置の第1実施の形態を示した断面図である。本実施の形
態の出力装置は、ダイレクトドライブモータ(以下、
「DDモータ」という)が回転方向出力の動力源となる
ものである。この出力装置は、モータ取付台1上にDD
モータ2が固定され、下方には磁気ネジに連結されたス
テッピングモータ3を画設した支持筒4が固定されてい
る。ステッピングモータ3が、上下方向出力の動力源と
なるものである。
【0009】先ず、DDモータ2はの構成を簡単に説明
する。DDモータ2は、モータ取付台1上面に円筒形状
のモータ固定台11が固定されて支持されている。そし
て、このモータ固定台11を内側と外側から挟み込むよ
うに形成された二重円筒形の回転体12が、モータ固定
台11上方からかぶさるようにして取り付けられてい
る。モータ固定台11の内周面には、回転体12との間
にベアリング13,13が上下に設けられ、そのモータ
固定台11に対して回転体12が回転自在に支持されて
いる。一方、モータ固定台11の外周面にはコイル14
が巻かれたステータ15が円周方向に設けられ、そのス
テータ15に対面するよう回転体12の内周面に複数の
永久磁石16が固着されている。そして、回転体12の
上面には回転板17が貼設されている。
【0010】次に、このような回転運動を与えるDDモ
ータ2には、磁気ネジを備えた上下駆動部5が組み付け
られている。DDモータ2の回転体12の回転中心に
は、筒形状の支持ホルダ21が嵌合され、その回転体1
2と一体に回転するよう構成されている。この支持ホル
ダ21は、モータ取付台1から下にかけて拡径し、その
拡径部には上下にベアリング22,22が嵌合され、支
持ホルダ21内に嵌挿された雌ネジホルダ23が、その
ベアリング22,22によって回転支持されている。そ
して、雌ネジホルダ23の内周面には螺旋状に着磁され
た雌磁気ネジ24が形成されている。
【0011】また、このように支持ホルダ21内に回転
支持された雌ネジホルダ23は、カップリング25を介
してステッピングモータ3のモータ軸3aに連結されて
いる。このステッピングモータ3は、円筒形状の支柱2
6によって支持ホルダ21に吊設され、支持ホルダ21
と一体に回転するよう構成されている。一方、雌磁気ネ
ジ24内には、先端がDDモータ2から突出するように
ロッド31が挿入されている。ロッド31は、ボールス
プライン軸をなし、回転体12側に固定されたボールス
プライン軸受32に挿入され、回転体12に対してロッ
ド31が回転しないよう構成されている。そして、その
ロッド31の下端部には軸方向所定寸法幅で雄ネジホル
ダ33が嵌合され、その外周面に雄磁気ネジ34が形成
されている。
【0012】次に、本実施の形態の出力装置を構成する
磁気ネジの構成について簡単に説明する。図2は、雄磁
気ネジ及び雌磁気ネジを示す分解斜視図である。雄磁気
ネジ34は、図2に示すように、ロッド31に嵌合され
た雄ネジホルダ33の外周に嵌合され接着された円筒磁
石35より構成されている。雄ネジホルダ33は、高透
磁性の材料(例えば鉄 、酸化鉄、ニッケル、コバルト
若しくはこれらを主成分とする合金その他の化合物等)
より成形されている。円筒磁石35には、螺旋状に形成
された着磁帯36が形成され、隣接する着磁帯同士は極
性が逆に着磁されている。すなわち、N極着磁帯36N
の隣には必ずS極着磁帯36Sが着磁されている。その
ため、雄磁気ネジ34の表面には、図2に示すようにN
極着磁帯36NとS極着磁帯36Sとが交互に着磁され
た螺旋状の着磁帯36が整然と形成されている。
【0013】一方、円筒形状の雌ネジホルダ23内に
は、その内周に嵌合された円筒磁石27に雌磁気ネジ2
6が形成されている。雌ネジホルダ23も、高透磁性材
料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若しくはこ
れらを主成分とする合金その他化合物等)から成形さ
れ、その内周面に嵌合された円筒磁石27には、図2に
示すような雄磁気ネジ34と同様に螺旋状にN極着磁帯
28NとS極着磁帯28Sとが交互に螺旋状に着磁され
た着磁帯28が形成されている。
【0014】そして、このような雄磁気ネジ34及び雌
磁気ネジ26は、雄ネジホルダ33及び雌ネジホルダ2
3を強度部材として挿入するため、機械的強度を高める
ことができる。そのため、円筒磁石35及び円筒磁石2
7は、磁石材料としては優れる反面、材質的に脆いフェ
ライト系や希土類系の材料であっても問題なく使用する
ことができる。また、このような強度部材を高透磁性の
材料で構成すれば、円筒磁石35及び円筒磁石27の強
い磁力を更に有効に利用することができる。
【0015】そこで、このような構成からなる本実施の
形態の出力装置は、以下のようにして回転運動及び上下
運動が出力される。先ず、回転運動を出力する場合に
は、DDモータ2がコントロールされる。図示しないコ
ントローラによりコイル14が通電されると、これによ
りステータ15の周りに磁束が発生し、永久磁石16に
対する吸引力及び反発力として作用するため、回転体1
2に所定方向の回転が与えられる。回転体12の回転
は、その円筒内に一体に嵌合された支持ホルダ21をも
同時に回転させる。また、その回転体12には回転板1
7及びボールスプライン軸受32も一体に構成されて同
時に回転するため、そのボールスプライン軸受32に回
転が制限されて挿入されたロッド31にも回転が与えら
れる。従って、DDモータ2の回転をコントロールする
ことにより、ロッド31から回転が出力されることとな
る。
【0016】次に、上下運動を出力する場合には、ステ
ッピングモータ3がコントロールされる。DDモータ2
の回転を停止させ、或いはその回転と同時に図示しない
コントローラによりステッピングモータ3が通電される
と、発生する磁束によってロータに回転が与えられ、そ
のモータ軸3aから所定方向の回転が出力される。モー
タ軸3aの回転により、カップリング25によって連結
された雌ネジホルダ23に回転が伝達され、その内周面
に形成された雌磁気ネジ24に回転が与えられることと
なる。ところで、雄磁気ネジ34と雌磁気ネジ24と
は、その着磁帯36,28が異極同士(36Nと28
S,36Sと28N)吸引し合っている。そこで、雌磁
気ネジ24に回転が与えられると、その回転に雄磁気ネ
ジ34が追随しようとする。しかし、ロッド31の回転
がボールスプライン軸受32によって制限されているた
め、その雄磁気ネジ34には推力が作用してロッド31
が上方或いは下方に移動することとなる。
【0017】よって、以上のような構成による本実施の
形態の出力装置によれば、DDモータ2によって回転運
動を出力し、磁気ネジ34,24を設けたステッピング
モータ3によって上下運動を出力するようにしたので、
いずれの出力も任意にその出力を制御することができる
ようになった。また、DDモータ2及びステッピングモ
ータ3が磁力で駆動するため、過大な負荷に対してトル
クリミッタ機能が働くため、取り付けたアームや関係機
械の破損が防止されるようになった。更には、出力時に
手を挟むような緊急時にも、リミット作用により危険が
回避されることとなった。
【0018】また、上下運動の出力に使用した磁気ネジ
も雄磁気ネジ34と雌磁気ネジ24とが磁力によって結
合され大きな抵抗に対して脱調が起こるため、出力時に
手を挟むような緊急事態が生じても、この脱調によるリ
ミット作用により危険が回避され、より安全性が高めら
れる結果となった。また、磁気ネジ34,24は、磁気
ネジのピッチ、即ち着磁帯36,28の幅を変化させる
ことで、雄磁気ネジ34と雌磁気ネジ24との間の磁力
による吸引力を調節でき、出力軸31の負荷に対応させ
ることができる。
【0019】次に、本発明にかかる出力装置の第2実施
の形態について説明する。図3は該出力装置を示した断
面図である。なお、前記第1実施の形態の出力装置と同
様の構成については同符号を付し、その詳細な説明は省
略する。本実施の形態の出力装置もDDモータ2を回転
運動出力の動力源とし、ステッピングモータ3を上下運
動出力の動力源としている。DDモータ2は、モータ取
付台1上に固設され、その下方には磁気ネジに連結され
たステッピングモータ3が配設され、支持筒4によって
画設されている。そして、このような回転運動を与える
DDモータ2に磁気ネジを備えた上下駆動部41が組み
付けられている。上下駆動部41は、DDモータ2を構
成する回転体12の回転中心に、筒形状の支持ホルダ4
2が嵌合され、その回転体12と一体となって回転する
よう構成されている。
【0020】支持ホルダ42は、モータ取付台1から下
にかけて拡径し、その拡径部には一つのベアリング43
が嵌合されている。支持ホルダ42の下端には支持部材
43が吊設され、これにステッピングモータ3が支持さ
れている。そして、本実施の形態の出力装置では、ステ
ッピングモータ3がDDモータ2と同軸上にはなく、そ
の軸心がずれた状態で配置されている。そこで、ステッ
ピングモータ3の駆動軸3aにはモータ用歯車44が嵌
合され、そのモータ用歯車44が雌ネジ回転歯車45と
噛合されている。雌ネジ回転歯車45は、その軸心部が
穿設され、固定金具46に固定されたロッド51に貫か
れている。
【0021】また、雌ネジ回転歯車45には、円筒形状
の雌ネジホルダ23が嵌合され、一体に回転するよう構
成されている。この雌ネジホルダ23は、DDモータ2
を突き抜け、支持ホルダ42下端部のベアリング48と
DDモータ2頂部に設けられたベアリング49とによっ
て回転支持されている。雌ネジホルダ23は、支持ホル
ダ42内周面とは非接触状態で配設され、その支持ホル
ダ42内を回転するよう構成されている。そして、その
雌ネジホルダ23内には図2に示すように円筒磁石27
が嵌合され、その内周面に螺旋状のN極着磁帯28Nと
S極着磁帯28Sとが交互に着磁された着磁帯28から
なる雌磁気ネジ24が形成されている。
【0022】一方、固定金具47に固定されたロッド5
1を覆うように円筒形状の雄ネジホルダ33が挿入さ
れ、その上端には円柱形状のヘッド52がはめ込まれて
いる。雄ネジホルダ33の外周には円筒磁石35が嵌合
され、その円筒磁石35には、図2に示すように螺旋状
のN極着磁帯36NとS極着磁帯36Sとが交互に着磁
された着磁帯36からなる雄磁気ネジ34が形成されて
いる。そして、その雄磁気ネジ34には、雌磁気ネジ2
4と接触しないようガイドパイプ53がはめ込まれて全
体が覆われている。このような、雄ネジホルダ33、雄
磁気ネジ34、ヘッド53、そしてガイドパイプ53に
よって出力軸55が形成されている。そして、出力軸5
5は、回転体12に対して回転しないようにするため、
雄ネジホルダ33内にボールスプライン軸受56が設け
られ、それにボールスプライン軸をなすロッド51が挿
入されている。
【0023】そこで、このような構成からなる本実施の
形態の出力装置は、次のように回転及び上下方向の運動
が出力される。先ず、回転運動を出力する場合には、D
Dモータ2がコントロールされる。図示しないコントロ
ーラによりコイル14が通電されると、これによりステ
ータ15の周りに磁束が発生し、永久磁石16に対する
吸引力及び反発力として作用するため、回転体12に所
定方向の回転が与えられる。回転体12の回転は、その
円筒内に一体に嵌合された支持ホルダ42をも同時に回
転させる。また、支持ホルダ42が回転すれば、これと
一体のステッピングモータ3及び固定金具47に固定さ
れたロッド51にも回転が与えられることとなる。その
ため、その回転は出力軸55にも伝達され、その出力軸
55から回転が出力されることとなる。
【0024】次に、上下運動を出力する場合には、ステ
ッピングモータ3がコントロールされる。DDモータ2
の回転を停止させ、図示しないコントローラによりステ
ッピングモータ3が通電されると、発生する磁束によっ
てロータに回転が与えられ、そのモータ軸3aから所定
方向の回転が出力される。モータ軸3aの回転は、モー
タ用歯車44から雌ネジ回転歯車45に伝達され、その
雌ネジ回転歯車45に固定された雌ネジホルダ23に回
転が与えられることとなる。雌ネジホルダ23に回転が
与えられると、雌磁気ネジ24も同様に回転することと
なる。雌磁気ネジ24は、雄磁気ネジ34と着磁帯3
6,28が異極同士(36Nと28S,36Sと28
N)吸引し合っている。そのため、雌磁気ネジ24に回
転が与えられると、その回転に雄磁気ネジ34が追随し
ようとする。しかし、雄磁気ネジ34を有する出力軸5
5の回転がボールスプライン軸受56によって制限され
ているため、その雄磁気ネジ34には推力が作用してロ
ッド31が上方或いは下方に移動することとなる。
【0025】よって、以上のような構成による本実施の
形態の出力装置によれば、DDモータ2によって回転運
動を出力し、磁気ネジ34,24を設けたステッピング
モータ3によって上下運動を出力するようにしたので、
いずれの出力も任意にその出力を制御することができる
ようになった。また、DDモータ2及びステッピングモ
ータ3が磁力で駆動するため、過大な負荷に対してトル
クリミッタ機能が働くため、取り付けたアームや関係機
械の破損が防止されるようになった。更には、出力時に
手を挟むような緊急時にも、リミット作用により危険が
回避されることとなった。
【0026】また、上下運動の出力に使用した磁気ネジ
も雄磁気ネジ34と雌磁気ネジ24とが磁力によって結
合され大きな抵抗に対して脱調が起こるため、出力時に
手を挟むような緊急事態が生じても、この脱調によるリ
ミット作用により危険が回避され、より安全性が高めら
れる結果となった。また、磁気ネジ34,24は、磁気
ネジのピッチ、即ち着磁帯36,28の幅を変化させる
ことで、雄磁気ネジ34と雌磁気ネジ24との間の磁力
による吸引力を調節でき、出力軸31の負荷に対応させ
ることができる。
【0027】なお、本発明は、前記実施の形態に示した
ものに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない
範囲で様々な変更が可能である。例えば、前記実施の形
態では回転運動を出力する動力源にDDモータ2を使用
し、また、上下方向の運動を出力する動力源にはステッ
ピングモータ3を使用したが、それぞれ他の構成による
サーボモータであってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明は、回転中心に中空部をもって形
成された回転体を任意に回転させる第一サーボモータ
と、その回転体に対して固設した第二サーボモータと、
回転体の中空部内に回転自在に支持され、第二サーボモ
ータのモータ軸に連結された円筒形状の雌ネジホルダ
と、雌ネジホルダ内周面に設けられた雌磁気ネジと、第
一サーボモータの回転体に対して回転することなく軸方
向にのみ移動自在であって、雌磁気ネジ内に装填された
円筒形状の雄ネジホルダと、雄ネジホルダの外周面に設
けられた雄磁気ネジと、雄磁気ネジと一体に設けられ、
第一サーボモータの中空部から突設された出力軸とを有
する構成としたので、第一サーボモータによる回転運動
と第二サーボモータによる直線運動とが出力軸から出力
され、それぞれ回転及び上下方向の出力を任意に設定で
き、また第一サーボモータ及び第二サーボモータとも磁
力によって回転するため、回転及び上下方向の動作にト
ルクリミッタ機能を有する出力装置を提供することが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる出力装置の第1実施の形態を示
した断面図である。
【図2】雄磁気ネジ及び雌磁気ネジを示す分解斜視図で
ある。
【図3】本発明にかかる出力装置の第2実施の形態を示
した断面図である。
【符号の説明】
2 DDモータ 12 回転体 14 コイル 15 ステータ 16 永久磁石 21 支持ホルダ 23 雌ネジホルダ 24 雌磁気ネジ 31 ロッド 32 ボールスプライン軸受 33 雄ネジホルダ 34 雄磁気ネジ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルが巻回され円周方向に配設された
    ステータと、前記ステータに対面する複数の永久磁石が
    固着され、回転中心に中空部をもって形成された回転体
    とを備え、前記コイルへの通電により発生する磁束によ
    って前記回転体を任意に回転させる第一サーボモータ
    と、 前記回転体に対して固設され、回転を出力するモータ軸
    を任意に回転させる第二サーボモータと、 前記回転体の中空部内に回転自在に支持され、前記第二
    サーボモータのモータ軸に連結された円筒形状の雌ネジ
    ホルダと、 前記雌ネジホルダ内周面に設けられた雌磁気ネジと、 前記第一サーボモータの回転体に対して回転することな
    く軸方向にのみ移動自在であって、前記雌磁気ネジ内に
    装填された円筒形状の雄ネジホルダと、 前記雄ネジホルダの外周面に設けられた雄磁気ネジと、 前記雄磁気ネジと一体に設けられ、前記第一サーボモー
    タの中空部から突設された出力軸とを有することを特徴
    とする出力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の出力装置において、 前記出力軸は、前記第一サーボモータの回転体に対して
    回転することなく軸方向にのみ移動自在に装填されたロ
    ッドに前記雄磁気ネジが一体に形成されたものであるこ
    とを特徴とする出力装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の出力装置において、 前記出力軸は、前記第二サーボモータに固定されたロッ
    ドに対し、回転することなく軸方向にのみ移動自在には
    め込まれた前記雄ネジホルダであることを特徴とする出
    力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014058051A1 (ja) * 2012-10-12 2014-04-17 国際計測器株式会社 2軸出力モータ、モータユニット、動力シミュレータ、ねじり試験装置、回転ねじり試験装置、タイヤ試験装置、直動アクチュエータ及び加振装置

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WO2014058051A1 (ja) * 2012-10-12 2014-04-17 国際計測器株式会社 2軸出力モータ、モータユニット、動力シミュレータ、ねじり試験装置、回転ねじり試験装置、タイヤ試験装置、直動アクチュエータ及び加振装置

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