JPH11148374A - 内燃エンジンの吸気装置 - Google Patents

内燃エンジンの吸気装置

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JPH11148374A
JPH11148374A JP9318036A JP31803697A JPH11148374A JP H11148374 A JPH11148374 A JP H11148374A JP 9318036 A JP9318036 A JP 9318036A JP 31803697 A JP31803697 A JP 31803697A JP H11148374 A JPH11148374 A JP H11148374A
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intake
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throttle valve
passage
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速初期における空燃比A/Fのリーン化に
伴うギクシャク感やエンジン回転数のモタツキを解消す
ることができる内燃エンジンの吸気装置を提供するこ
と。 【構成】 燃焼室6に連通する吸気通路26内に燃料を
供給するインジェクタ(燃料供給手段)28と、前記吸
気通路26に設けられたスロットル弁27と、前記吸気
通路26の前記スロットル弁27よりも上流側に設けら
れた負圧応動弁30を有し、前記負圧応動弁30を、前
記吸気通路26を開閉する摺動絞り弁(弁体)33と、
該摺動絞り弁33に貫設された負圧通路34を介して前
記吸気通路26に連通する負圧室35と、摺動絞り弁3
3を閉じ側に付勢するスプリング(付勢手段)36を含
んで構成して成る内燃エンジン1の吸気装置において、
前記スロットル弁27の開度が所定値以下の低負荷域に
おいて前記負圧応動弁30の負圧通路34の断面積を絞
る棒体(絞り手段)40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気通路のスロッ
トル弁よりも上流側に負圧応動弁を設けて成る内燃エン
ジンの吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の吸気装置を備える内燃エン
ジンのスロットル弁開度α、吸入空気量Q、吸入燃料量
F、エンジントルクT及びエンジン回転数Nの過渡特性
(経時変化)を示すが、同図に示すように、加速時の吸
入空気量Qはスロットル弁開度αの増加速度に対して殆
ど時間遅れなく増大するが、燃料は吸入空気量Qの増加
に対して遅れて噴射されるため、加速の初期段階で吸入
燃料量Fに不足が発生する。
【0003】上記燃料不足を補うために燃料の非同期噴
射制御や加速増量補正制御が行われるが、噴射された燃
料はその大部分が一旦吸気管の壁面に付着し、その後の
吸入空気量Qの増加に伴って付着燃料の蒸発量が増加す
る。このため、吸入空気量Qの増加に対する吸入燃料量
Fの増加に時間遅れが不可避的に生じてしまう。
【0004】ところで、エンジン出力であるトルクT
は、スロットル弁を開けた瞬間それまで吸気管の内壁に
付着していた燃料と非同期噴射燃料のシリンダ内への流
入と急激な吸入空気量Qの増大とによって立ち上がりが
図示のように急峻となるが、その後は吸入燃料量Fの増
加の時間遅れによって混合気の空燃比A/Fがリーン側
にずれてトルクTに落ち込みが発生する。そして、その
後は吸気管の内壁に付着していた燃料の蒸発と燃料の加
速増量によってシリンダ内に十分な量の燃料が吸入され
るため、トルクTが再び立ち上がり、不快な所謂ギクシ
ャク感が発生する。
【0005】又、上述のようにギクシャク感が発生した
後にトルクTが再び立ち上がるが、シリンダへの燃料の
吸入は空気の吸入に対して遅れるためにトルクTの立ち
上がりが緩慢となり、エンジン回転数Nの上昇に所謂モ
タツキが発生する。
【0006】そこで、吸気通路のスロットル弁よりも上
流側に負圧応動弁を設け、吸入空気をスロットル弁開度
αに対して或る時定数をもって遅れてシリンダ内に吸入
させ、吸入空気量Qの増加割合を吸入燃料量Fの増加割
合に合わせることによって混合気のリーン化を防ぎ、空
燃比A/Fを要求値に近づけて前記問題を解消すること
が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に負圧応動弁を設けた場合であっても、加速初期の或る
範囲においては吸入燃料量Fの増加は吸入空気量Qの増
加に対して時間遅れが生じ、両者の増加割合に大きな差
が生じるために混合気のリーン化が避けられず、ギクシ
ャク感やエンジン回転上昇のモタツキを満足する程度に
解消することはできなかった。
【0008】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、加速初期における混合気のリ
ーン化に伴うギクシャク感やエンジン回転上昇のモタツ
キを解消することができる内燃エンジンの吸気装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、燃焼室に連通する吸気通路
内に燃料を供給する燃料供給手段と、前記吸気通路に設
けられたスロットル弁と、前記吸気通路の前記スロット
ル弁よりも上流側に設けられた負圧応動弁を有し、前記
負圧応動弁を、前記吸気通路を開閉する弁体と、該弁体
に貫設された負圧通路を介して前記吸気通路に連通する
負圧室と、弁体を閉じ側に付勢する付勢手段を含んで構
成して成る内燃エンジンの吸気装置において、前記スロ
ットル弁の開度が所定値以下の低負荷域において前記負
圧応動弁の負圧通路の断面積を絞る絞り手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0010】従って、本発明によれば、吸気通路の内壁
への燃料の付着等のために吸入燃料量の増加割合の小さ
な加速初期段階においては負圧応動弁の弁体の負圧通路
の断面積を絞り手段によって絞って弁体の開き速度を小
さく抑えることができるため、吸入空気量の増加割合を
吸入燃料量の増加割合に近づけて混合気のリーン化を防
ぐことができ、エンジントルクとエンジン回転数をほぼ
滑らかに立ち上げて不快なギクシャク感とエンジン回転
上昇のモタツキを解消することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明に係る吸気装置の構成を示す
内燃エンジンの部分破断側面図、図2は図1の要部拡大
詳細図である。
【0013】図1に示す内燃エンジン1は水冷4サイク
ルエンジンであって、そのシリンダボディ2に形成され
たシリンダ3にはピストン4が摺動自在に嵌装されてい
る。尚、図示しないが、ピストン4はコンロッドを介し
てクランク軸に連結されており、該ピストン4のシリン
ダ3内での往復直線運動はコンロッドによってクランク
軸の回転運動に変換される。
【0014】又、前記シリンダボディ2の上部に被着さ
れたシリンダヘッド5には燃焼室6と吸気通路7及び排
気通路8が形成されるとともに、その電極部が燃焼室6
に臨む点火プラグ9が螺着されている。そして、吸気通
路7と排気通路8の燃焼室6に開口する吸気ポート7a
と排気ポート8aは吸気バルブ10と排気バルブ11に
よってそれぞれ適当なタイミングで開閉されてシリンダ
3内において所要のガス交換がなされる。
【0015】即ち、上記吸気バルブ10と排気バルブ1
1はシリンダヘッド5に結着された筒状のバルブガイド
12,13によってそれぞれ摺動自在に挿通保持されて
おり、これらはバルブスプリング14,15によってそ
れぞれ閉じ側に付勢されている。
【0016】又、シリンダヘッド5の上部には図1の紙
面垂直方向にカム軸16,17がそれぞれ回転自在に配
されており、各カム軸16,17に一体に形成された吸
気カム16aと排気カム17aの各外周面には前記吸気
バルブ10と排気バルブ11の各上端部がバルブリフタ
ー18,19を介して当接している。尚、図1におい
て、20はヘッドカバーである。
【0017】而して、内燃エンジン1が作動して不図示
のクランク軸が回転駆動されると、クランク軸の回転は
前記カム軸16,17に伝達されて該カム軸16,17
がクランク軸の1/2の速度で回転駆動され、これらの
カム軸16,17に一体に形成された前記吸気カム16
aと排気カム17aに当接する前記吸気バルブ10と排
気バルブ11がそれぞれ適当なタイミングで開閉されて
前述のようにシリンダ3内において所要のガス交換がな
される。
【0018】次に、本発明に係る吸気装置について説明
する。
【0019】前記シリンダヘッド5の吸気側端面には前
記吸気通路7に連なる吸気管21の一端がゴム製のジョ
イント22によって連結されており、この吸気管21の
他端にはエアクリーナ23内に下方から臨むゴム製のジ
ョイント24が連結されている。尚、エアークリーナ2
3内にはエアフィルター25が収納されている。又、シ
リンダヘッド5の排気側端面には前記排気通路8に連な
る不図示の排気管が取り付けられている。
【0020】ところで、前記吸気管21内の前記吸気通
路7に連なる吸気通路26にはスロットル弁27が設け
られ、このスロットル弁27の上流(図1に矢印Aにて
示す吸入空気の流れ方向に対して上流側)には負圧応動
弁30が設けられており、吸気管21の負圧応動弁30
に対向する部位にはインジェクタ28がボルト29によ
って取り付けられている。
【0021】上記スロットル弁27は、スロットル操作
によって回動して吸気通路26の断面積を変化させるも
のであって、その開度(スロットル弁開度α)は開度セ
ンサー31によって検出され、その検出信号は不図示の
エンジンコントロールユニット(以下、ECUと略称す
る)に入力される。
【0022】又、前記インジェクタ28は、不図示の燃
料タンクからデリバリパイプ32を経て供給される燃料
を適当なタイミングで吸気通路26の前記スロットル弁
27の上流に向かって噴射するものであって、その噴射
タイミングと噴射時間(燃料噴射量)は前記ECUによ
って制御される。
【0023】ここで、前記負圧応動弁30について説明
する。
【0024】負圧応動弁30は、摺動することによって
吸気通路26を開閉するピストン状の弁体である摺動絞
り弁33と、該摺動絞り弁33に貫設された負圧通路3
4を介して吸気通路26に連通する負圧室35と、摺動
絞り弁33を閉じ側に付勢するスプリング36を含んで
構成されている。
【0025】而して、吸気管21の外部には該吸気管2
1の一部とカバー37によって空間が形成されており、
この空間は可撓性のダイヤフラム38によって前記負圧
室35と大気室39とに画成されている。尚、ダイヤフ
ラム38の周縁は吸気管21の一部と前記カバー37に
よって挟持されている。又、大気室39は不図示の孔を
介して大気に連通しており、その内圧は大気圧に保たれ
ている。
【0026】一方、前記摺動絞り弁33は吸気管21に
摺動自在に挿通保持されており、その上端部は前記ダイ
ヤフラム38によって支持されている。そして、この摺
動絞り弁33は、これと前記カバー37との間に縮装さ
れた前記スプリング36によって前述のように閉じ側に
付勢されている。
【0027】ところで、本実施の形態においては、図2
に詳細に示すように、吸気管21の内壁の前記摺動絞り
弁33に対向する位置には、摺動絞り弁33に貫設され
た前記負圧通路34に対して出没する円柱状の棒体40
が突設されており、後述のように、この棒体40はスロ
ットル弁27の開度αが所定値以下の低負荷域において
図示のように摺動絞り弁33の負圧通路34に進入して
該負圧通路34の断面積を絞る絞り手段を構成してい
る。
【0028】次に、本発明に係る吸気装置の作用を説明
する。
【0029】内燃エンジン1が始動されてピストン4が
シリンダ3内で下動する吸気行程において吸気バルブ1
0が開くと、シリンダ3内に発生する負圧に引かれて空
気がエアクリーナ23内に流入し、この空気はエアフィ
ルター25を通過して浄化された後、エアクリーナ23
内に開口するジョイント24から吸気通路26内に流入
する。そして、吸気通路26を流れる空気にインジェク
タ28から適当なタイミングで吸気通路26内に噴射さ
れる燃料が混合されることによって所定の空燃比A/F
の混合気が形成され、この混合気はスロットル弁27を
通過してシリンダヘッド5の吸気通路7を流れ、吸気バ
ルブ10を通って吸気ポート7aからシリンダ3内に流
入する。その後、シリンダ3内の混合気は吸気バルブ1
0が閉じてピストン4がシリンダ3内を上動する圧縮行
程において圧縮され、ピストン4が上死点近傍に達した
時点で前記点火プラグ9によって着火燃焼せしめられ
る。
【0030】ここで、本実施の形態に係る内燃エンジン
1のスロットル弁開度α、吸入空気量Q、吸入燃料量
F、エンジントルクT及びエンジン回転数Nの過渡特性
を図3に示すが、スロットル開度αが小さいアイドリン
グ運転を含む低負荷運転時には吸入空気量Qが小さく、
吸入空気の流速も小さいために吸気通路26に発生する
負圧が小さい。従って、負圧応動弁30の摺動絞り弁3
3に貫設された負圧通路34を介して吸気通路26に連
通する負圧室35の負圧も小さく、摺動絞り弁33はス
プリング36の付勢力によって図示のように閉じられ、
このとき、前記棒体40は摺動絞り弁33の負圧通路3
4に進入して該負圧通路26の断面積を絞っている。
【0031】而して、図3に示す時間T1 においてスロ
ットル弁27を急に開いて急加速した場合、吸入空気量
Qの増大と共に吸気通路26の負圧が大きくなるが、加
速初期においては前述のように棒体40が摺動絞り弁3
3の負圧通路34に進入して該負圧通路34の断面積を
絞っているために負圧室35内の負圧は緩慢に増大して
いく。このため、負圧室35の負圧に基づいてダイヤフ
ラム38に作用する力もゆっくりと増大し、摺動絞り弁
33もスプリング36の付勢力に抗して従来よりもゆっ
くりと摺動して吸気通路26を開く。
【0032】従って、本実施の形態においては、図3に
示すように、加速初期においては吸入空気量Qの増加割
合は吸入燃料量Fの増加割合に沿って小さく抑えられ、
加速初期における混合気のリーン化が防がれる。
【0033】そして、摺動絞り弁33が徐々に開いてや
がて図3に示す時間T2 においてその負圧通路34から
棒体40が抜けると、負圧通路34の断面積が急拡大す
るため、吸気通路26の負圧がそのまま負圧室35に作
用し、摺動絞り弁33の開く速度が速くなる(加速度が
大きくなる)ために図3に示すように吸入空気量Qの増
加割合が吸入燃料量Fの増加割合に沿って大きくなる。
尚、比較のために従来の吸入空気量の特性(図8参照)
を図3に示したが、本実施の形態では吸入空気量Qを2
段階に増加させることによって吸入空気量Qの増加割合
を吸入燃料量Fの増加割合に近づけることができ、混合
気のリーン化を防ぐことができる。
【0034】以上のように、本実施の形態においては、
吸気管21の内壁への燃料の付着等のために吸入燃料量
Fの増加割合の小さな加速初期(図3の時間T1 〜T2
の領域)においては摺動絞り弁33の負圧通路34の断
面積を棒体40によって絞って摺動絞り弁33の開き速
度を小さく抑えたため、吸入空気量Qの増加割合を吸入
燃料量Fの増加割合に近づけて混合気のリーン化を防ぐ
ことができ、図3に示すようにエンジントルクTがほぼ
滑らかに立ち上がって不快なギクシャク感が解消される
とともに、エンジン回転数Nもモタツキなく滑らかに上
昇する。
【0035】ところで、図4(a)〜(d)に棒体40
の各種形状を示し、図5(a)〜(d)に図4(a)〜
(d)に示す棒体40を用いた場合の負圧通路34の断
面積Sの変化を摺動絞り弁33のストロークLに対して
示す図、図6は図4(a)〜(d)に示す棒体40を用
いた場合の吸入空気量Qの加速初期における過渡特性を
示す図である。
【0036】図4(a)に示す本実施の形態に係る円柱
状の棒体40を使用した場合、その断面積S2 は全長d
0 に亘って一定であるため、図5(a)に示すように摺
動絞り弁33のストロークLがd0 未満(L<d0 )の
間(つまり、負圧通路34に棒体40が進入している
間)は摺動絞り弁33の負圧通路34の断面積Sは棒体
40によって絞られて(S1 −S2 )となる(S1 は負
圧通路34に棒体40が進入していない場合の負圧通路
34の断面積)。そして、摺動絞り弁33のストローク
Lがd0 に達すると(つまり、負圧通路34から棒体4
0が抜けると)、摺動絞り弁33の負圧通路34の断面
積Sは棒体40によって絞られないためにS1 に急拡大
する。そして、この場合の吸入空気量Qの過渡特性は図
6において折れ線(a)に示されるが、棒体40が負圧
通路34から抜けた瞬間(時間T2)において吸入空気
量Qは急増し、その後はやや緩慢に増大する。
【0037】これに対して、図4(b)〜(d)に示す
棒体40は断面積が先端に向かって変化するよう成形さ
れたものであって、これらの棒体40を用いることによ
って負圧通路34の断面積Sを摺動絞り弁33のストロ
ークLに応じて変化させることができる。
【0038】即ち、図4(b)に示す棒体40は、長さ
1 の部分40aは断面積S2 が一定の円柱で構成さ
れ、それより先の部分40bは円錐状に成形されてその
部分40bの断面積は先端に向かって漸減している。
【0039】従って、図4(b)に示す棒体40を使用
した場合、その断面積は長さd1 の部分では一定(S
2 )であるため、棒体40が負圧通路34に進入してい
て摺動絞り弁33のストロークLがd1 未満(L<d
1 )の間は図5(b)に示すように摺動絞り弁33の負
圧通路34の断面積Sは棒体40によって絞られて(S
1−S2 )となる。そして、摺動絞り弁33のストロー
クLがd1 〜d2 である場合(d1 <L<d2 )には、
負圧通路34の断面積Sは(S1 −S2 )からS1に2
次曲線的に漸増し、やがて摺動絞り弁33のストローク
Lが(d1 +d2 )を超える(つまり、負圧通路34か
ら棒体40が抜けると)、摺動絞り弁33の負圧通路3
4の断面積Sは棒体40によって絞られないためにS1
の一定値を示す。そして、この場合の吸入空気量Qの過
渡特性は図6に曲線(b)にて示されるが、加速初期に
おいて吸入空気量Qは2次曲線的に漸増する。
【0040】又、図4(c),(d)示す棒体40はそ
の断面積が先端部に向かって漸減する先細り形状に成形
したものであって、図4(c)に示す棒体40は全長d
3 に亘って円錐状に成形され、図4(d)に示す棒体4
0は全長d4 に亘ってニードル状に成形されている。
【0041】而して、図4(b),(c)に示す棒体4
0を使用した場合、その断面積は先端に向かって漸減す
るため、摺動絞り弁33のストロークLがそれぞれd
3 ,d4 未満(L<d3 ,L<d4 )である間(つま
り、負圧通路34に棒体40が進入している間)は摺動
絞り弁33の負圧通路34の断面積Sは棒体40によっ
て絞られ、図5(c),(d)にそれぞれ示すように負
圧通路34の断面積Sは摺動絞り弁33のストロークL
の増大に伴って(S1 −S2 )からS1 まで2次曲線的
に漸増する。そして、摺動絞り弁33のストロークLが
それぞれd3 ,d4を超える(L>d3 ,>d4 )と
(つまり、負圧通路34から棒体40が抜けると)、摺
動絞り弁33の負圧通路34の断面積Sは棒体40によ
って絞られないためにS1 の一定値を示す。そして、こ
れらの場合の吸入空気量Qの過渡特性は図6に曲線
(c),(d)にてそれぞれ示されるが、加速初期にお
いて吸入空気量Qは2次曲線的に漸増する。
【0042】而して、図4(b)〜(d)に示すような
断面積が先端に向かって変化する棒体40を用いること
によって図6に曲線(b)〜(d)にて示すように吸入
空気量Qを滑らかに漸増させることができるため、吸入
空気量Qの増加割合を吸入燃料量Fの増加割合により一
層近づけて混合気のリーン化を更に確実に防ぐことがで
き、エンジントルクT及びエンジン回転数Nをより滑ら
かに立ち上げてギクシャク感とエンジン回転数Nの上昇
のモタツキをより効果的に解消することができる。
【0043】尚、棒体40の径(断面積)は低負荷時の
負圧応動弁30の応答特性に基づいて決定される。
【0044】ところで、負圧応動弁30は、主に吸気通
路26に発生する負圧、摺動絞り弁33を付勢するスプ
リング36のばね定数及び摺動絞り弁33の重量によっ
てほぼ決定され、定常時においては負圧に基づく力とス
プリング36の付勢力及び摺動絞り弁33の重量が釣り
合うまで摺動絞り弁33が摺動する。又、加速や減速時
等の過渡時においては、スプリング36のばね定数及び
摺動絞り弁33の重量によって摺動絞り弁33の加速度
がほぼ決定される。
【0045】而して、棒体40が負圧通路34に進入し
ている運転領域では、負圧通路34の絞りを大きくする
ことによって図7に実線Q’にて示すように吸入空気量
Q’の増加割合を破線Qにて示す前記実施の形態におけ
る吸入空気量Qの増加割合よりも小さく抑えることがで
きる。
【0046】そして、摺動絞り弁33の加速度が前記実
施の形態におけるそれよりも大きくなるようにスプリン
グ36のばね定数と摺動絞り弁33の重量を設定してお
き(具体的には、ばね定数及び重量共に小さく設定して
おく)、棒体40が負圧通路34から抜けると吸入空気
量Q’の増加割合が破線Qにて示す前記実施の形態にお
ける吸入空気量Qの増加割合よりも大きくすることによ
って吸入空気量Q’の増加割合を実際の吸入燃料量Fの
増加率により近づけることができ、混合気の空燃比A/
Fの所期の値からのズレをより小さく抑えて混合気の燃
焼の安定化を図り、図7に破線T’に示すようにエンジ
ントルクT’を実線Tにて示される前記実施の形態にお
けるエンジントルクTよりも滑らかに立ち上げることが
でき、加速の初期段階におけるギクシャク感とエンジン
回転上昇のモタツキに関する問題をより効果的に解消す
ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、燃焼室に連通する吸気通路内に燃料を供給する
燃料供給手段と、前記吸気通路に設けられたスロットル
弁と、前記吸気通路の前記スロットル弁よりも上流側に
設けられた負圧応動弁を有し、前記負圧応動弁を、前記
吸気通路を開閉する弁体と、該弁体に貫設された負圧通
路を介して前記吸気通路に連通する負圧室と、弁体を閉
じ側に付勢する付勢手段を含んで構成して成る内燃エン
ジンの吸気装置において、前記スロットル弁の開度が所
定値以下の低負荷域において前記負圧応動弁の負圧通路
の断面積を絞る絞り手段を設けたため、吸気通路の内壁
への燃料の付着等のために吸入燃料量の増加割合の小さ
な加速初期段階においては負圧応動弁の弁体の負圧通路
の断面積を絞り手段によって絞って弁体の開き速度を小
さく抑えることができ、吸入空気量の増加割合を吸入燃
料量の増加割合に近づけて混合気のリーン化を防ぎ、エ
ンジントルクとエンジン回転数をほぼ滑らかに立ち上げ
て不快なギクシャク感とエンジン回転上昇のモタツキを
解消することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸気装置の構成を示す内燃エンジ
ンの部分破断側面図である。
【図2】図1の要部拡大詳細図である。
【図3】本発明に係る吸気装置を備える内燃エンジンの
スロットル弁開度α、吸入空気量Q、吸入燃料量F、エ
ンジントルクT及びエンジン回転数Nの過渡特性を示す
図である。
【図4】(a)〜(d)は棒体の各種形状を示す図であ
る。
【図5】(a)〜(d)は図4(a)〜(d)に示す棒
体を用いた場合の摺動絞り弁の負圧通路断面積Sの変化
を摺動絞り弁のストロークLに対して示す図である。
【図6】図4(a)〜(d)に示す棒体を用いた場合の
吸入空気量Qの過渡特性を示す図である。
【図7】本発明の別形態に係る吸気装置を備える内燃エ
ンジンの吸入空気量Qと吸入燃料量F及びエンジントル
クTの過渡特性を示す図である。
【図8】従来の吸気装置を備える内燃エンジンのスロッ
トル弁開度α、吸入空気量Q、吸入燃料量F、エンジン
トルクT及びエンジン回転数Nの過渡特性を示す図であ
る。
【符号の説明】 1 内燃エンジン 6 燃焼室 26 吸気通路 27 スロットル弁 28 インジェクタ(燃料供給手段) 30 負圧応動弁 33 摺動絞り弁(弁体) 34 負圧通路 35 負圧室 36 スプリング(付勢手段) 40 棒体(絞り手段) α スロットル弁開度 F 吸入燃料量 Q 吸入空気量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室に連通する吸気通路内に燃料を供
    給する燃料供給手段と、前記吸気通路に設けられたスロ
    ットル弁と、前記吸気通路の前記スロットル弁よりも上
    流側に設けられた負圧応動弁を有し、前記負圧応動弁
    を、前記吸気通路を開閉する弁体と、該弁体に貫設され
    た負圧通路を介して前記吸気通路に連通する負圧室と、
    弁体を閉じ側に付勢する付勢手段を含んで構成して成る
    内燃エンジンの吸気装置において、 前記スロットル弁の開度が所定値以下の低負荷域におい
    て前記負圧応動弁の負圧通路の断面積を絞る絞り手段を
    設けたことを特徴とする内燃エンジンの吸気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004040130A1 (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha エンジン

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