JPH11147311A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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Publication number
JPH11147311A
JPH11147311A JP31497097A JP31497097A JPH11147311A JP H11147311 A JPH11147311 A JP H11147311A JP 31497097 A JP31497097 A JP 31497097A JP 31497097 A JP31497097 A JP 31497097A JP H11147311 A JPH11147311 A JP H11147311A
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JP
Japan
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piezoelectric element
element unit
common electrode
flexible circuit
printing
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JP31497097A
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English (en)
Inventor
Shuji Koike
修司 小池
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録ヘッドに関し、圧電素子
及び配線の高集積化を可能にするインクジェット記録ヘ
ッドを提供することを目的とする。 【解決手段】 複数のノズル32を有するノズル板34
と、該ノズルにそれぞれ連通する複数の圧力室を形成す
る板部材36、38と、該圧力室の外壁を形成する圧力
板40と、該圧力板に圧力を印加して該圧力室のインク
に圧力を付与するための圧電素子ユニット42B、42
Cと、該圧電素子ユニットの圧電素子を制御するために
該圧電素子ユニットの該圧力板とは反対側の後端面に接
触して取り付けられたフレキシブル回路基板52とを備
えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタやファクシ
ミリ等の画像記録装置に使用されるインクジェット記録
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置、例えばプリンタにおいては、
ワイヤを駆動し、インクリボン及び用紙を介してプラテ
ンに押圧することで印字を行うワイヤ駆動型の記録ヘッ
ドと、インクをノズルから噴射するインクジェット記録
ヘッドとがある。後者のタイプは前者のタイプと比べて
騒音が発生せず、オフィス内での使用に適しているとし
て注目されている。
【0003】従来のインクジェックト記録ヘッドは、ノ
ズルと、圧力室と、インク供給系と、インクタンクと、
圧電素子ユニットとを備え、圧電素子ユニットの圧電素
子の変位を圧力室に伝達することによってインクをノズ
ルから噴射させ、紙等の記録媒体上に文字や画像を記録
する。圧電素子ユニットは複数の圧電素子を含み、圧電
素子の数に対応して複数の圧力室及びノズルが設けられ
る。例えば、1つの圧電素子ユニットは10の圧電素子
を含み、それに応じて10の圧力室及びノズルが設けら
れる。通常、1つの圧電素子ユニットの全ての圧電素子
は一方において共通電極に接続され、且つこれらの全て
の圧電素子は他方においてそれぞれ個別に個別電極に接
続される。共通電極とそれぞれの個別電極との間の電圧
を制御することによって特定の圧電素子を駆動すること
ができる。
【0004】最近のプリンタでは、カラー化等に伴い、
複数の圧電素子ユニット、及びそれに対応した列数の圧
力室及びノズルが設けられる。各圧電素子ユニットは上
記したように複数の圧電素子を含み、全ての圧電素子は
共通電極及び個別電極を有する。従って、全ての圧電素
子ユニットの圧電素子の共通電極及び個別電極は、それ
ぞれに導体線によって制御装置に接続され、配線がかな
り複雑になる。
【0005】例えば、特開平5─330038号公報
は、圧電素子ユニットの共通電極及び個別電極を変換器
ユニット基板、及び変換器ユニット基板に接続されたリ
ード線を介して、プリント回路板に接続したインクジェ
ットヘッドを開示している。変換器ユニット基板は圧電
素子ユニットの側面に固定される。変換器ユニット基板
はその表面に配線パターンを有し、圧電素子の共通電極
及び個別電極がこの配線パターンには接続される。そし
て、一群のリード線の一端がこの配線パターンに接続さ
れるとともに、一群のリード線の他端は扇状に広げられ
つつプリント回路板に接続される。1つの圧電素子ユニ
ットについて1つの変換器ユニット基板及び一群のリー
ド線があり、複数の圧電素子ユニットについては、それ
と同数の変換器ユニット基板及びリード線群が必要であ
る。
【0006】また、特開平5─198860号公報は、
共通電極及び個別電極(独立電極)を有する圧電素子ユ
ニットを有するインクジェットヘッドを開示している。
この場合には、圧電素子ユニットの共通電極は圧電素子
ユニットの側面に固定された基台の配線パターンに接続
され、圧電素子ユニットの個別電極はリード線に接続さ
れる。さらに、この公報の記載では、独立のリード部材
は一方の最外電極に直接に接合されているが、基台に配
線をし、積層型圧電体ブロックと基台との間の接着剤に
導電性のものを用いたり、接着剤を薄くして導通がとれ
るようにすれば、独立のリード部材は基台と接合すれ
ば、独立のリード部材は基台と接合すればよく、積層型
圧電体と直接接合しようとして、積層型圧電体を倒した
り、傷をつけたりすることもなく、作業性がよくなると
ある。
【0007】また、図11及び図12に示す本願の先願
においては、圧電体素子ユニット1にリードフレーム2
を取り付け、リードフレーム2をインクジェット記録装
置の制御板3に接続するようにしたインクジェットヘッ
ドを開示している。制御板3は長円穴4及びランド5を
有し、圧電体素子ユニット1から延びるリードフレーム
2は長円穴4を通って制御板3のランド5に接続され
る。ランド5は千鳥状に配置され、ランド5は制御板3
に設けられた図示しない配線パターンに接続される。こ
のような構成により、高密度化、組立工数の削減を実現
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
記録装置においては、カラー化と高解像度が求められて
おり、そして、コストを増加させることなく高解像性を
維持しつつ高速印字が求められている。このため、ノズ
ル数の増加、ノズル列の増加、ノズルピッチの縮小等が
必要で、これらはノズル板のノズルの高密度化を意味す
る。ノズルの高密度化を達成するためには、圧電素子ユ
ニットの高密度化、及び圧電素子ユニットと制御装置と
の間の配線の高集積化が必要になる。この要求に対して
従来技術には下記の問題点があった。
【0009】高速印字においては、リード線やリードフ
レームを用いた多ピン化では配線の高集積化が困難であ
る(高集積化するとリードフレームのピッチ間が狭くな
り、プリント基板のランドへの差し込みが困難、又は挿
入不可となる)。また、アッセブリの時間が長くなる。
高集積化における圧電素子ユニットの各圧電素子の微小
化において、リード線又はリードフレーム接続は困難に
なる。また、部品点数(圧電素子をつなぐリード線、リ
ード線をつなぐ基板、スイッチング回路及びそれを搭載
している部材との接続部材等)が多くなり、コスト低減
が難しい。
【0010】本発明の目的は、圧電素子及び配線の高集
積化を可能にするインクジェット記録ヘッドを提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるインクジェ
ット記録ヘッドは、ノズルを有するノズル板と、該ノズ
ルにそれぞれ連通する圧力室を形成する部材と、該圧力
室の外壁を形成する圧力板と、該圧力板に圧力を印加し
て該圧力室のインクに圧力を付与するための圧電素子ユ
ニットと、該圧電素子ユニットの圧電素子を制御するた
めに該圧電素子ユニットの該圧力板とは反対側の後端面
に接触して取り付けられたフレキシブル回路基板とを備
えたことを特徴とするものである。
【0012】インクジェット記録装置における高速印字
化の方法の一つにインク噴射ノズルの多数化があり、こ
れは同時に圧電素子の多数化、圧電素子に接続するリー
ド線やリードフレームの多ピン化となる。また、リード
線やリードフレームと制御側との接点も多数化し、プリ
ント基板の面積は拡大する。上記構成では、個々の圧電
素子ユニットと装置本体の制御装置との間の電気的接続
のためにフレキシブル回路基板を用い、フレキシブル回
路基板を圧電素子ユニットの圧力板とは反対側の後端面
に接触して取り付けられたことにより、圧電素子の高密
度化及び配線の高集積化が可能となった。フレキシブル
回路基板上の配線パターンのパターン幅は非常に微小な
幅例えば約0.06mmまで可能であり、この点で、従
来より一桁以上の集積化が可能である。例えばリードフ
レームを使用する従来技術では、各リードフレーム接続
部(ランド)は小さいもので約0.6mm程度であっ
た。また、圧電素子からの引回しで、リード線又はリー
ドフレームを用いないことから、部品点数及び工数の削
減が可能となる。
【0013】好ましくは、該圧電素子ユニットはモノク
ロ印字用圧電素子ユニットとカラー印字用圧電素子ユニ
ットとを含み、各圧電素子ユニットは共通電極と個別電
極とを有し、該フレキシブル回路基板は、該モノクロ印
字用圧電素子ユニット及び該カラー印字用圧電素子ユニ
ットの共通電極にそれぞれ接続される共通電極端子と、
該モノクロ印字用圧電素子ユニット及び該カラー印字用
圧電素子ユニットの個別電極にそれぞれ接続される個別
電極端子とを有し、該フレキシブル回路基板内におい
て、該モノクロ印字用圧電素子ユニットの共通電極に接
続される共通電極端子と該カラー印字用圧電素子ユニッ
トの共通電極に接続される共通電極端子とは互いに分離
されており、該モノクロ印字用圧電素子ユニットの個別
電極に接続される個別電極端子の各一つと該カラー印字
用圧電素子ユニットの個別電極に接続される個別電極端
子の各一つとが互いに接続されており、印字データに応
じて該モノクロ印字用圧電素子ユニットの共通電極に接
続される共通電極端子と該カラー印字用圧電素子ユニッ
トの共通電極に接続される共通電極端子とを選択的に電
源に接続して該モノクロ印字用圧電素子ユニット及びカ
ラー印字用圧電素子ユニットの一方によりモノクロ印字
又はカラー印字を行うようにした。これによって、少な
くとも入力部の配線パターンの配線数を減少することが
できる。
【0014】また、好ましくは、該フレキシブル回路基
板は片面に配線パターンを有する複数の基板層の積層体
からなり、該複数の基板層の少なくとも一つは開口部を
有してその後側に配置された基板層の配線パターンを該
開口部を介して露出させる。これによって、圧電素子と
の接続に必要な配線パターンを表面に露出させ、その他
の配線パターンを積層体の層間に形成することができ
る。
【0015】また、好ましくは、該圧電素子ユニットは
一列に並べて配置された複数の圧電素子ユニットからな
り、該複数の圧電素子ユニットの配列において外側に位
置する圧電素子ユニットが該積層体の手前側に位置する
基板層の配線パターンに接続され、且つ該複数の圧電素
子ユニットの配列において中央側に位置する圧電素子ユ
ニットが該積層体の奥側に位置する基板層の配線パター
ンに接続される。これによって、圧電素子ユニット及び
フレキシブル回路基板を効率よく構成することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】図10は、インクジェット記録ヘ
ッド10を有するプリンタ12を示す側面図である。図
10において、プリンタ12はキャリッジ14を有し、
インクジェット記録ヘッド(以下単にヘッドと言う)1
0とインクタンク16とが往復移動するキャリッジ14
に取り付けられている。プリンタ12はさらに送りロー
ラ18及びそのピンチローラ20、ヘッド10と対向す
るプラテン22、排出ローラ24及びそのピンチローラ
26、並びにスタッカ28を有する。印刷用紙等の記録
媒体30は、送りローラ18及びピンチローラ20によ
ってヘッド10とプラテン22の間へ搬送され、ヘッド
10によってインクを噴射され、印字等の処理を行われ
た後、排出ローラ24及びそのピンチローラ26によっ
てスタッカ28へ排出される。
【0017】図1はヘッド10を示す分解斜視図であ
る。図9はヘッド10を示す部分断面図である。図11
において、ヘッド10は、ノズル32を有するノズル板
34と、インク流露形成板36、38と、圧力板40
と、圧電素子ユニット42B、42Cとからなる。圧電
素子ユニット42B、42Cはホルダ44に配置され、
ノズル板34とインク流露形成板36、38と圧力板4
0は順番に重ねられてホルダ44に取り付けられる。ピ
ン46はこれらの板部材をホルダ44に対して位置決め
する。
【0018】実施例においては、6個の圧電素子ユニッ
ト42B、42Cがあり、それと対応してノズル32も
6列ある。圧電素子ユニット42Bは黒色インクを噴射
するためのモノクロ印字用の圧電素子ユニットであり、
圧電素子ユニット42Cはイエロー、シアン、マゼンタ
のインクを噴射するためのカラー印字用の圧電素子ユニ
ットである。
【0019】ホルダ44はインクタンク16に通じるイ
ンク通路48B、48Cを含み、このインク通路48
B、48Cは圧力板40に設けられた穴状のインク通路
40B、40C、流露形成板38に設けられた穴状のイ
ンク通路38B、38Cを介して、流露形成板36に設
けられた溝状のインク通路36B、36Cに連通する。
さらに、流露形成板36、38はノズル板34のノズル
32と対応して形成された小孔36p、38pを有し、
これらの小孔36p、38pは図9に示される圧力室P
を形成する。各圧力室Pは溝状のインク通路36B、3
6Cに通じている。圧力板40は切り欠きによって分離
された振動壁部40qを有する。圧力板40の振動壁部
40qは図9に示されるように圧力室Pの外壁を形成
し、隣接する振動壁部40qは弾性部40rで接続され
る。圧電素子ユニット42は接着剤50によって振動壁
部40qに固着される。
【0020】図1において、圧電素子ユニット42B、
42Cの後面側にはフレキシブル回路基板52が配置さ
れている。フレキシブル回路基板52は図示しないイン
クジェット記録装置の制御装置からの印字信号を受けて
圧電素子ユニット42B、42Cの圧電素子を駆動す
る。圧電素子ユニット42B、42Cの圧電素子に電圧
を印加すると、圧電素子は伸縮し、圧力板40の振動壁
部40qを動かして圧力室P内のインクに圧力を発生さ
せ、ノズル板34のノズル32からインク滴Iを噴射さ
せる。
【0021】図2は圧電素子ユニット42B(42C)
及びフレキシブル回路基板52を示す図である。圧電素
子ユニット42B(42C)は圧電体ブロック42hか
らなり、溝42iによって分離された複数の圧電素子4
2j及びダミー素子42kを有する。圧電体ブロック4
2hの内部には、同ブロックの前端側(圧力板40のあ
る側)から延びる電極(共通電極)42lと同ブロック
の後端側(フレキシブル回路基板52のある側)から延
びる電極(個別電極)42mとが内部で重なるように形
成されている。
【0022】共通電極42l及び個別電極42mは圧電
体ブロック42hを製造するときに圧電体ブロック42
hの内部に図2で垂直な複数の平面に延びる複数の層と
して形成され、溝42iを切るときに圧電素子42j毎
に分離される。従って、図2では共通電極42l及び個
別電極42mはダミー素子42kにのみあるように示さ
れているが、同様の共通電極42l及び個別電極42m
は全ての圧電素子42jにも形成されている。そして、
共通電極42l及び個別電極42mは圧電素子42j及
びダミー素子42kの表面に露出している。
【0023】圧電素子42j及びダミー素子42kの前
端面及びそれに隣接する側面の一部には(ハッチングで
示される)前側の導体膜42n、42oが形成されてい
る。同様に、圧電素子42j及びダミー素子42kの後
端面及びそれに隣接する側面の一部には(ハッチングで
示される)後側の導体膜42p、42qが形成されてい
る。
【0024】全ての圧電素子42j及びダミー素子42
kの前側の導体膜42n、42oは導体膜42r、42
sによってダミー素子42kの後側の導体膜42pに接
続される。従って、ダミー素子42kの後側の導体膜4
2pを例えば電源のプラス端子に接続することにより、
全ての圧電素子42jの前側の導体膜42o(及びそれ
に接続された共通電極42l)はプラス極に接続される
ことになる。一方、圧電素子42jの後側の導体膜42
qは個別に(独立に)電源のマイナス端子に接続され
る。従って、圧電素子42jは個別的に駆動され、共通
電極42lと選択された個別電極42mとの間に電圧を
印加することによって特定の圧電素子42jをその長手
方向(矢印Aの方向)に伸縮させることができる。駆動
された圧電素子42jは対応する圧力室Pに圧力をか
け、対応するノズル32からインクを噴射させる。
【0025】フレキシブル回路基板52は圧電素子ユニ
ット42B(42C)の圧電素子42j及びダミー素子
42kの後側の導体膜42p、42qにそれぞれ対面す
る位置に電極端子52p、52qを有する。フレキシブ
ル回路基板52は圧電素子ユニット42B(42C)の
後端面に接触せしめられ、それによって、フレキシブル
回路基板52の電極端子52p、52qが圧電素子42
j及びダミー素子42kの後側の導体膜42p、42q
にそれぞれ接触して電気的に接続される。
【0026】なお、フレキシブル基板上に施された半田
メッキ、又は異方性導電性接着剤を使用して、これらの
端子と導体膜との間の確実な接触を維持することができ
る。圧電素子ユニットとフレキシブル基板の接続におい
て、異方性導電接着剤の接着箇所を圧電素子ユニットの
後端のみでなく圧電素子ユニットを保持する基板あるい
は圧電素子ユニットを保持するホルダ等の周辺部材も同
時に接着することができる。
【0027】図2は1つの圧電素子ユニット42B(4
2C)及びフレキシブル回路基板52の一部を示す図で
ある。実際には、図1に示される6個の圧電素子ユニッ
ト42B、42Cが1つのフレキシブル回路基板52に
接続される。図3はフレキシブル回路基板52を圧電素
子ユニット42B(42C)側から見た正面図である。
このフレキシブル回路基板52は3層の基板層からなる
ものであり、図4は1層目の基板層52a、図5は2層
目の基板層52b、図6は3層目の基板層52cを示す
図である。また、図7はフレキシブル回路基板52の下
部中央部の配線パターンを示す図、図8は図7の配線パ
ターンの中央部分を示す図である。
【0028】図3及び図6において、3層目の基板層5
2cはフレキシブル回路基板52の最上層にあり、図3
において最もよく見えている部分である。3層目の基板
層52cは下部中央部に開口52co及びこの開口52
coのまわりの配線パターン52cpを有する。2層目
の基板層52bは3層目の基板層52cの下層にあっ
て、3層目の基板層52cの開口52coよりも左右方
向の幅の小さい開口52bo及びこの開口52boのま
わりの配線パターン52bpを有する。
【0029】1層目の基板層52aはそのような開口を
もたないが、配線パターン52apを有する。図1に
は、3層目の基板層52cの開口52co及び2層目の
基板層52bの開口52boが見えている。これらの開
口の高さ方向の寸法は同じであり、3層目の基板層52
cの開口52coは2層目の基板層52bの開口52b
oの両側まで広がっている。
【0030】図7はこれらの開口52bo、52co、
及び配線パターン52ap、52bp、52cpを示し
ている。1層目の基板層52aの配線パターン52ap
は3層目の基板層52cの開口52co及び2層目の基
板層52bの開口52boから露出しており、従って、
1層目の基板層52aの配線パターン52apはフレキ
シブル回路基板52の下部中央部の表面に露出してい
る。
【0031】2層目の基板層52bの配線パターン52
bpは1層目の基板層52aの配線パターン52apの
両側にあって3層目の基板層52c開口52coから露
出している。従って、2層目の基板層52bの配線パタ
ーン52bpは1層目の基板層52aの配線パターン5
2apの両側でフレキシブル回路基板52の表面に露出
している。
【0032】3層目の基板層52cの配線パターン52
cpは2層目の基板層52bの配線パターン52bpの
両側でフレキシブル回路基板52の表面に露出してい
る。従って、3層の基板層からなるフレキシブル回路基
板52を正面から見るとき、配線パターン52ap、5
2bp、52cpはほぼ一平面上に並んでフレキシブル
回路基板52の表面に露出している。6個の圧電素子ユ
ニット42B、42Cの後端面も一平面上に並んでいる
ので、フレキシブル回路基板52の配線パターン52a
p、52bp、52cpを6個の圧電素子ユニット42
B、42Cの圧電素子42j及びダミー素子42kの後
側の導体膜42p、42qに同時に接触させて取り付け
ることができる。
【0033】図7及び図8に示されるように、中央の配
線パターン52apは図2に示した電極端子52p、5
2qを有する。これらの電極端子52p、52qは2組
分あり、図1の中央の2つの圧電素子ユニット42B、
42Cの圧電素子42j及びダミー素子42kの後側の
導体膜42p、42qにそれぞれ接触して電気的に接続
されるものである。つまり、電極端子52pはダミー素
子42kの後側の導体膜42pに接続される共通電極端
子であり、電極端子52qは圧電素子42jの導体膜4
2qにに接続される個別電極端子である。
【0034】中央の配線パターン52apの両側にある
中間の配線パターン52bpは同様に2組分の電極端子
52p、52qを有し、これらの電極端子52p、52
qは図1の中間の2つの圧電素子ユニット42B、42
Cの圧電素子42j及びダミー素子42kの後側の導体
膜42p、42qにそれぞれ接続される。中間の配線パ
ターン52bpの両側にある外よりの配線パターン52
cpは同様に2組分の電極端子52p、52qを有し、
これらの電極端子52p、52qは図1の外よりの2つ
の圧電素子ユニット42B、42Cの圧電素子42j及
びダミー素子42kの後側の導体膜42p、42qにそ
れぞれ接続される。
【0035】フレキシブル回路基板52を採用したこと
により、フレキシブル回路基板52を6個の圧電素子ユ
ニット42B、42Cの後端面に同時に接触させて取り
付けることができる。また、フレキシブル回路基板52
を採用したことにより配線パターン52ap、52b
p、52cpのピッチを小さくし、圧電素子ユニット5
4の間隔を狭めることが可能で、高集積化が可能とな
る。また、フレキシブル基板以外の中継基板や、リード
線又はリードフレーム等の別部品が不要となる。また、
同時に複数列の配線が可能となることから、作業性も向
上する。
【0036】さらに、3層の基板層52a、52b、5
2cからなるフレキシブル回路基板52は、他の配線パ
ターンや電気部品を含む。例えば、図3及び図4に示さ
れるように、プリンタ本体の制御装置に接続される入力
部の配線パターン52を有する。また、図4から図6に
示されるように、各基板層52a、52b、52cは層
間接続手段52tを有する。層間接続手段52tは基板
層52a、52b、52cを互いに積層するときに電気
的に互いに接続されるようになっている。
【0037】さらに、入力部52の配線パターン52の
配線数は配線パターン52ap、52bp、52cpの
電極端子52p、52qの合計の配線数のほぼ半分とな
っている。つまり、例えば、図7において、Xで示され
るある列の個別電極端子52qと、Yで示される3つ目
の列の個別電極端子52qとは、入力部の配線パターン
52の同じ配線に共通的に接続されている。
【0038】図7においては、左側の3組の配線パター
ンが図1のモノクロ印字用の3つの圧電素子ユニット4
2Bに接続され、右側の3組の配線パターンが図1のカ
ラー印字用の3つの圧電素子ユニット42Cに接続され
る。モノクロ印字用の圧電素子ユニット42Bとカラー
印字用の圧電素子ユニット42Cとは排他的に駆動され
るものである。そこで、例えば、共通電極端子52pへ
の電圧印加を、モノクロ印字が選択された場合とカラー
印字が選択された場合とで切り換えようにしておけばよ
い。このための切り換え手段52uは、例えば各共通電
極と基準電極との間に配置された共通電極電位制御手段
として構成されることができる。
【0039】すなわち、フレキシブル回路基板52内に
おいて、モノクロ印字用圧電素子ユニットの共通電極に
接続される共通電極端子とカラー印字用圧電素子ユニッ
トの共通電極に接続される共通電極端子とは互いに分離
されており、モノクロ印字用圧電素子ユニットの個別電
極に接続される個別電極端子の各一つとカラー印字用圧
電素子ユニットの個別電極に接続される個別電極端子の
各一つとが互いに接続されており、印字データに応じて
モノクロ印字用圧電素子ユニットの共通電極に接続され
る共通電極端子とカラー印字用圧電素子ユニットの共通
電極に接続される共通電極端子とを選択的に電源に接続
してモノクロ印字用圧電素子ユニット及びカラー印字用
圧電素子ユニットの一方によりモノクロ印字又はカラー
印字を行うことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録装置の解像度に伴う圧電素子ユニッ
トの高密度化及び配線の高集積化を実現することがで
き、部品点数の低減及び作業性の向上が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のインクジェット記録ヘッドを
示す分解斜視図である。
【図2】図1の圧電素子ユニットとフレキシブル回路基
板を示す分解斜視図である。
【図3】フレキシブル回路基板を圧電素子ユニット側か
ら見た正面図である。
【図4】1層目のフレキシブル基板層を示す正面図であ
る。
【図5】2層目のフレキシブル基板層を示す正面図であ
る。
【図6】3層目のフレキシブル基板層を示す正面図であ
る。
【図7】図3のフレキシブル回路基板の下部中央部の配
線パターンを示す図である。
【図8】図7の配線パターンの中央部分を示す図であ
る。
【図9】図1のインクジェット記録ヘッドの部分拡大断
面図である。
【図10】本発明を適用したプリンタを示す側面図であ
る。
【図11】従来技術を示す分解斜視図である。
【図12】図11の制御板の反対側を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 10…インクジェット記録ヘッド 12…プリンタ 34…ノズル板 36、38…インク流露形成板 40…圧力板 42B、42C…圧電素子ユニット 42j…圧電素子 42k…ダミー素子 42l…共通電極 42m…個別電極 42n、42o…前側の導体膜 42p、42q…後側の導体膜 52…フレキシブル回路基板 52a、52b、52c…基板層 52bo、52co…開口 52ap、52bp、52cp…配線パターン 52p…共通電極端子 52q…個別電極端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルを有するノズル板と、該ノズルに
    それぞれ連通する圧力室を形成する部材と、該圧力室の
    外壁を形成する圧力板と、該圧力板に圧力を印加して該
    圧力室のインクに圧力を付与するための圧電素子ユニッ
    トと、該圧電素子ユニットの圧電素子を制御するために
    該圧電素子ユニットの該圧力板とは反対側の後端面に接
    触して取り付けられたフレキシブル回路基板とを備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 該圧電素子ユニットはモノクロ印字用圧
    電素子ユニットとカラー印字用圧電素子ユニットとを含
    み、各圧電素子ユニットは共通電極と個別電極とを有
    し、 該フレキシブル回路基板は、該モノクロ印字用圧電素子
    ユニット及び該カラー印字用圧電素子ユニットの共通電
    極にそれぞれ接続される共通電極端子と、該モノクロ印
    字用圧電素子ユニット及び該カラー印字用圧電素子ユニ
    ットの個別電極にそれぞれ接続される個別電極端子とを
    有し、 該フレキシブル回路基板内において、該モノクロ印字用
    圧電素子ユニットの共通電極に接続される共通電極端子
    と該カラー印字用圧電素子ユニットの共通電極に接続さ
    れる共通電極端子とは互いに分離されており、該モノク
    ロ印字用圧電素子ユニットの個別電極に接続される個別
    電極端子の各一つと該カラー印字用圧電素子ユニットの
    個別電極に接続される個別電極端子の各一つとが互いに
    接続されており、印字データに応じて該モノクロ印字用
    圧電素子ユニットの共通電極に接続される共通電極端子
    と該カラー印字用圧電素子ユニットの共通電極に接続さ
    れる共通電極端子とを選択的に電源に接続して該モノク
    ロ印字用圧電素子ユニット及びカラー印字用圧電素子ユ
    ニットの一方によりモノクロ印字又はカラー印字を行う
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 該フレキシブル回路基板は片面に配線パ
    ターンを有する複数の基板層の積層体からなり、該複数
    の基板層の少なくとも一つは開口部を有してその後側に
    配置された基板層の配線パターンを該開口部を介して露
    出させることを特徴とする請求項1又は2に記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 該圧電素子ユニットは一列に並べて配置
    された複数の圧電素子ユニットからなり、該複数の圧電
    素子ユニットの配列において外側に位置する圧電素子ユ
    ニットが該積層体の手前側に位置する基板層の配線パタ
    ーンに接続され、且つ該複数の圧電素子ユニットの配列
    において中央側に位置する圧電素子ユニットが該積層体
    の奥側に位置する基板層の配線パターンに接続されるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
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