JPH11147038A - 二酸化窒素吸着剤の再生方法 - Google Patents

二酸化窒素吸着剤の再生方法

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JPH11147038A
JPH11147038A JP10130198A JP13019898A JPH11147038A JP H11147038 A JPH11147038 A JP H11147038A JP 10130198 A JP10130198 A JP 10130198A JP 13019898 A JP13019898 A JP 13019898A JP H11147038 A JPH11147038 A JP H11147038A
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nitrogen dioxide
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alkali metal
washing
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JP10130198A
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English (en)
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Takanobu Watanabe
高延 渡辺
Hideji Kobayashi
秀次 小林
Kaizo Agari
快三 上利
Atsushi Fukuju
厚 福寿
Akihiro Usutani
彰浩 臼谷
Masayoshi Ichiki
正義 市来
Tomonori Saira
友紀 西良
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 二酸化窒素吸着剤として、アルカリ金属
の酸化物または水酸化物を無機酸化物多孔質担体に担持
させたアルカリ金属担持無機酸化物を用いて、ガス中の
二酸化窒素を吸着除去した後、該吸着剤を水洗すること
により、吸着剤から窒素酸化物を洗い落し、さらに該吸
着剤を水酸化アルカリ水溶液に含浸することにより、水
洗時に溶出した量に相当する量のアルカリ金属を補足担
持し、該吸着剤を乾燥することにより、吸着性能を回復
させる二酸化窒素吸着剤の再生方法である。 【効果】 吸着剤を水洗することにより、吸着剤から窒
素酸化物を洗い落し、ついで吸着剤を水酸化アルカリ水
溶液に含浸することにより、溶出したアルカリ金属を補
足担持することができ、吸着性能を効果的に回復させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化窒素(NO
2 )吸着剤の再生方法に関するものであり、より詳しく
は、道路トンネルや閉鎖空間等からの換気ガス中に含ま
れる低濃度の窒素酸化物(NOx)、すなわち一酸化窒
素(NO)および二酸化窒素(NO2 )を含む被処理ガ
スから環境基準値が規定されている有害物質NO2 を除
去した後、該吸着剤を再生する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、NO2 吸着剤の再生方法として
は、脱離可能な窒素酸化物を加熱空気によって脱離させ
て吸着性能を回復させる方法が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、NO2
吸着剤の加熱空気による再生法には、以下のような問題
がある。
【0004】アルカリ金属担持無機酸化物からなる吸着
剤においては、NO2 は酸性ガスであるため強く吸着さ
れ、最終的にはアルカリ金属硝酸塩となる。そのため、
この吸着NO2 を吸着剤から完全に脱離させようとする
と、600℃以上の加熱空気が必要となる。このような
高温の加熱では吸着性能は大幅に低下する。また、アル
カリ金属担持活性炭においては、加熱空気では200℃
以上になると活性炭の燃焼が起こるため加熱はできな
い。
【0005】そこで、アルカリ金属担持無機酸化物を加
熱空気により再生を行うためには、シンタリングが起き
ない温度条件で再生を行う必要があるが、この温度条件
ではNO2 が吸着剤に一部残留し再生が不完全となり、
再生後の吸着性能は初期吸着性能に比べて劣ることにな
る。
【0006】一方、アルカリ金属担持活性炭の再生を行
うためには、不活性ガス中あるいは還元性雰囲気中で窒
素酸化物を加熱空気によって脱離させる必要があり、こ
のような方法はコスト高を招き実用的でない。
【0007】本発明は、上記のような問題を起こす恐れ
のない実用的なNO2 吸着剤の再生方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の方法は、
二酸化窒素吸着剤として、アルカリ金属の酸化物または
水酸化物を無機酸化物多孔質担体に担持させたアルカリ
金属担持無機酸化物を用いて、ガス中の二酸化窒素を吸
着除去した後、該吸着剤を水洗することにより、吸着剤
から窒素酸化物を洗い落し、さらに該吸着剤を水酸化ア
ルカリ水溶液に含浸することにより、水洗時に溶出した
量に相当する量のアルカリ金属を補足担持し、該吸着剤
を乾燥することにより、吸着性能を回復させる二酸化窒
素吸着剤の再生方法である。
【0009】該無機酸化物多孔質担体は好ましくはMn
−Ti表面改質チタニア担体である。
【0010】二酸化窒素の吸着終了後、該吸着剤を温度
200〜500℃で加熱することにより、脱離可能な窒
素酸化物を脱離させ、吸着しているオイルミスト類を燃
焼させ、ついで該吸着剤を水洗することが好ましい。
【0011】上記方法にあっては、二酸化窒素吸着剤を
モジュール化し、吸着剤モジュールを反応器に内装して
ガス中の二酸化窒素を吸着除去した後、該吸着剤モジュ
ールを反応器から抜き出し、吸着剤モジュールごと水
洗、水酸化アルカリ水溶液への含浸および乾燥の各処理
を行なうのが好ましい。
【0012】また、二酸化窒素吸着終了後水洗前に吸着
剤を加熱する場合は、二酸化窒素吸着剤をモジュール化
し、吸着剤モジュールを反応器に内装してガス中の二酸
化窒素を吸着除去した後、該吸着剤モジュールを反応器
から抜き出し、吸着剤モジュールごと加熱、水洗、水酸
化アルカリ水溶液への含浸および乾燥の各処理を行なう
のが好ましい。
【0013】本発明の第2の方法は、二酸化窒素吸着剤
として、アルカリ金属の酸化物または水酸化物を活性炭
に担持させたアルカリ金属担持活性炭を用いて、ガス中
の二酸化窒素を吸着除去した後、該吸着剤を水洗するこ
とにより、吸着剤から窒素酸化物を洗い落し、さらに該
吸着剤を水酸化アルカリ水溶液に含浸することにより、
水洗時に溶出した量に相当する量のアルカリ金属を補足
担持し、該吸着剤を乾燥することにより、吸着性能を回
復させる二酸化窒素吸着剤の再生方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明による二酸化窒素
吸着剤の再生方法を実施例に基づき具体的に説明する。
【0015】実施例1 アナターゼ型チタニアゾル(固形分:30重量%)を
0.5mm厚さのセラミックペーパー(日本無機(株)
製、シリカ:アルミナ=50:50)に含浸保持させ、
同セラミックペーパーを波付けした後、乾燥して、非晶
質チタニア220g/m2 を保持した波板を得た。多数
枚の波板と平板を積層して、ハニカム構造体を製作し
た。
【0016】このハニカム構造体を硝酸マンガン水溶液
に含浸し、ついで乾燥した後、空気流通中で450℃で
3時間焼成して、ハニカム状Mn添加表面改質チタニア
担体を得た。
【0017】このハニカム担体を水酸化カリウム水溶液
(2mol/l)に30分間含浸した後、110℃で乾
燥し、カリウム担持ハニカム状吸着剤を得た。
【0018】この吸着剤の組成は、TiO2 :Mn
2 :K2 O:Al2 3 :SiO2 =65:9:1
3:5:8であった。
【0019】この吸着剤をステンレス製の角筒状反応器
(20mm×20mm)に充填し、NO2 吸着容量を測
定するために、以下の試験条件で高濃度NO2 吸着試験
を行った。
【0020】
【0021】試験結果は、通ガス時間とNO2 破過率、
NOx、NOおよびNO2 濃度の関係で示した。ここ
で、NO2 破過率は、式、NO2 破過率=(出口NO2
濃度/入口NO2 濃度)で表す。
【0022】試験結果を図1に示す。NO2 除去率80
%以上を示すNO2 破過率が0.2に達するまでのNO
2 供給量は、 NO2 供給量 =9(m3 /m2 h)×35(ppm)×14(h) =4.4(l/m2 ) となる。実規模装置での運転を想定すると、入口NO2
濃度0.1ppmで1日14時間の運転を1年間行った
時のNO2 供給量は、 となり、この吸着剤はほぼ1年間操業分の容量をもつこ
とがわかる。
【0023】次に、このNO2 吸着後の吸着剤を反応器
から取り出し、イオン交換水で3時間水洗し、ついで水
酸化カリウム水溶液(2mol/l)に30分間含浸さ
せ、110℃乾燥して、吸着剤を再生させた。
【0024】この吸着剤を再びステンレス製の角筒状反
応器(20mm×20mm)に充填し、NO2 吸着容量
を測定するために、上記と同じ条件で高濃度NO2 吸着
試験を行った。
【0025】この吸着と再生の操作を数回繰り返し、N
2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量を図2に
示す。
【0026】図2より、上記の再生により吸着性能が全
く低下しないことがわかる。
【0027】実施例2 実施例1と同様に二酸化窒素吸着剤を調製し、同様に高
濃度NO2 吸着試験を行った。
【0028】再生工程においては、吸着剤を水洗の前に
300℃で3時間空気加熱した以外、実施例1と同様に
操作を行った。
【0029】この吸着と再生の操作を数回繰り返し、N
2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量を図3に
示す。
【0030】図3より、上記の再生により吸着性能が全
く低下しないことがわかる。
【0031】比較例1 実施例1とは同様二酸化窒素吸着剤を調製し、同様に高
濃度NO2 吸着試験を行った。
【0032】再生工程においては、吸着剤を350℃で
3時間空気加熱のみ行い、脱離可能な窒素酸化物を脱離
させた。
【0033】この吸着と再生の操作を数回繰り返し、N
2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量を図4に
示す。
【0034】図4より、上記の再生により初期性能まで
吸着性能が回復しないことがわかる。
【0035】実施例3 粒状椰子殻活性炭(武田薬品社製)を水酸化カリウム水
溶液(4mol/l)に30分間含浸させた後、110
℃で乾燥し、カリウム担持活性炭吸着剤を得た。
【0036】この吸着剤をステンレス製の角筒状反応器
(20mm×20mm)に充填し、NO2 吸着容量を測
定するために、以下の試験条件で高濃度NO2 吸着試験
を行った。
【0037】
【0038】試験結果をそれぞれ図5に示す。吸着剤に
ある程度以上のNO2 が蓄積してくるとNOが生成する
反応も起こり、NO濃度は吸着剤入口より出口で高くな
ることがわかる。よって、NO2 破過率が0.2以下で
あるにも拘らず、この時点で再生を行う必要が生じる。
【0039】この出口NO濃度≧入口濃度になるまでの
NO2 供給量は、 NO2 供給量 =18,400(m3 /m3 h)×35(ppm)×12(h) =7.7(m3 /m3 ) となる。実規模装置での運転を想定すると、入口NO2
濃度0.1ppmで1日14時間の運転を1年間行った
時のNO2 供給量は、 NO2 供給量=18,400(m3 /m3 h)×0.1
(ppm)×14(h/日)×365(日/年)=9.
4(m3 /m3 ) となり、ほぼ10ケ月連続操業分の容量をもつことがわ
かる。
【0040】次に、このNO2 吸着後の吸着剤を反応器
から取り出し、イオン交換水で3時間水洗し、ついで水
酸化カリウム水溶液(4mol/l)に30分間含浸さ
せ、110℃乾燥して、吸着剤を再生させた。
【0041】この吸着剤を再びステンレス製の角筒状反
応器(20mm×20mm)に充填し、NO2 吸着容量
を測定するために、上記と同じ条件で高濃度NO2 吸着
試験を行った。
【0042】この吸着と再生の操作を数回繰り返し、再
生が必要となる出口NO濃度≧入口NO濃度に達するま
でのNO2 供給量を図6に示す。
【0043】図6より、上記の再生により吸着性能が全
く低下しないことがわかる。
【0044】これらの結果から、本発明の方法で再生さ
れたNO2 吸着剤は、NO2 濃度が実装置を想定した
0.1ppmであれば、約1年間連続的に使用すること
ができことがわかる。また、再生後は初期の吸着性能を
低下させることないので、繰り返し再生を行うことがで
きることがわかる。
【0045】実施例4 次に、本発明による第1の二酸化窒素吸着剤の再生方法
を実装置に適用した実施例を、図7〜図11を参照しな
がら説明する。
【0046】まず、図7(a)に示すように、実施例1
と同様にして作成した縦(A) 0.15m、横(B) 0.1
5m、長さ(C) 0.4mのカリウム担持ハニカム状チタ
ニア吸着剤(1) を用意した。次に、図7(b)に示すよ
うに、9個の吸着剤(1) を横3列に並べ各列3段に積み
重ね、これらの吸着剤(1) をステンレス鋼板製の角筒状
収納枠(2) に収容することにより、縦(A) 0.45m、
横(B) 0.45m、長さ(C) 0.4mの吸着剤ブロック
(3) を得た。なお、図示は省略したが、吸着剤(1) どう
しの間および吸着剤(1) と収納枠(2) との間に、不燃性
繊維からなるガラスペーパー等を、ガスシール材あるい
はクッション材として挟み込んでおいてもよい。そし
て、図7(c)に示すように、6個の吸着剤ブロック
(3) を横2列3段に積み重ね、これらの吸着剤ブロック
(3) をステンレス鋼板製の角筒状収納枠(4) に収容する
ことにより、縦(A) 1.4m、横(B) 0.9m、長さ
(C) 0.5mの吸着剤モジュール(5) を得た。なお、吸
着剤ブロック(3) どうしの間および吸着剤ブロック(3)
と収納枠(4) との間に、不燃性繊維からなるガラスペー
パー等を、ガスシール材あるいはクッション材として挟
み込んでおいてもよい。
【0047】図8(a)および図8(b)は、道路トン
ネルに隣接した地下空間に設置された二酸化窒素吸着装
置を示しており、該吸着装置(10)は、内部を道路トンネ
ルからの換気ガスが水平方向に流れる反応器(11)と、反
応器(11)内における換気ガス入口(11A) 側に設置された
電気集塵機(12)と、反応器(11)内における換気ガス出口
(11B) 側に内装された複数の吸着剤モジュール(5) とよ
りなる。吸着剤モジュール(5) は、反応器(11)内に平面
よりみてジグザグ状に配置された複数の各4段の棚(13)
のそれぞれに縦3列に並べられている。
【0048】二酸化窒素吸着剤の搬入は、例えば図9に
示すようにして行なわれる。まず、吸着剤製造工場にお
いて前記方法で製造されかつモジュール化された吸着剤
モジュール(5) を、トラック等で二酸化窒素吸着装置(1
0)の設置箇所まで輸送し、地上の搬入口(14)よりクレー
ン車(15)あるいはゲートクレーンを用いて地下空間の床
に配置した電動リフター(16)の上に降ろす。ついで、吸
着剤モジュール(5) を電動リフター(16)で反応器(11)の
側まで運搬し、所定高さまで吸着剤モジュール(5) を持
ち上げて反応器(11)内の棚(13)に挿入して充填する。な
お、図9では、吸着剤モジュール(5) を電動リフター(1
6)に降ろす場合を示したが、反応器の側面に沿って配置
したレール上を走行する自動走行台車に、吸着剤モジュ
ールを載せて反応器の側まで運搬した後、吸着剤モジュ
ールを所定高さまで台車ごと上昇させ、ついで反応器の
棚の中に配置したレール上を走行する自動走行台車に、
吸着剤モジュールを載せ、吸着剤モジュールを台車によ
り所定位置に運搬充填する自動搬入システムを採用する
ことも可能である。
【0049】吸着装置(10)において所定時間使用された
二酸化窒素吸着剤は、搬入時と逆の操作により、吸着剤
モジュール(5) ごと反応器(11)から抜き出され、トラッ
ク等により吸着剤再生工場へ輸送される。
【0050】図10は、吸着剤再生工場における吸着剤
の再生処理フローを示している。
【0051】まず、吸着剤モジュール(5) を水洗槽(21)
に入れて水洗処理し、吸着剤に硝酸塩あるいは亜硝酸塩
として吸着固定化された二酸化窒素を洗い落とす。
【0052】次いで、吸着剤モジュール(5) を水酸化カ
リウム水溶液が満たされた再活性化槽(22)に入れて活性
物質を再担持する。
【0053】その後、吸着剤モジュール(5) を乾燥炉(2
3)に入れて乾燥処理し、これにより吸着剤の再生処理が
完了する。
【0054】なお、吸着剤モジュール(5) の水洗処理に
先立って、吸着剤モジュール(5) を加熱炉(24)に入れて
200〜500℃に加熱することにより、脱着可能な窒
素酸化物を脱着させて、吸着剤に吸着しているオイルミ
スト類を燃焼させる場合もある。
【0055】再生された吸着剤は、吸着剤モジュール
(5) ごと二酸化窒素吸着装置に再充填し、繰り返し使用
する。
【0056】上記実施例のように、吸着剤をモジュール
化して、吸着剤モジュール単位で反応器への内装、抜き
出しおよび各再生処理を行なうようにすれば、これらの
操作を極めて効率的に行なうことができる。
【0057】本発明による二酸化窒素吸着剤の再生方法
を採用した二酸化窒素吸着装置では、例えば二酸化窒素
濃度が0.1ppmの場合には吸着剤は1年間にわたっ
て吸着性能を維持することができるため、1年毎に全量
あるいは半年毎に半量の吸着剤を抜き出し、工場に持ち
帰って吸着剤を再生処理し、再活性化した吸着剤を充填
することにより、長期間(10〜20年間)吸着剤を交
換することなく繰り返し使用できる。なお、吸着装置を
長期間運転する場合には、吸着剤の再生費用は必要とな
るが、吸着剤の1回当たりの再生費用が吸着剤の交換費
用(全量交換)の1/20〜1/30程度で済むため、
一般的に3年毎に必要となる吸着剤の交換費用と比べ、
初期充填費を含んだ20年間運転時の吸着剤費用は約1
/4になる。また、二酸化窒素吸着装置内に吸着剤の再
生設備を設ける必要がないため、吸着装置の構成が単純
で設置容積が極めて小さくなると共に、設備の建設費が
大幅に削減できる。具体的には、再生設備が装置内にあ
る場合と比べて、吸着装置の設置容積が約1/2、建設
費が約2/3になる。さらに、再生に必要なエネルギ
ー、即ち、吸着剤を加熱して吸着した窒素酸化物を脱着
させるための電力が不要となるため、これにより吸着装
置の運転コストが軽減される。以上のとおり、本発明の
二酸化窒素吸着剤の再生方法によれば、極めて実用的な
二酸化窒素吸着処理システムを提供することが可能とな
る。
【0058】
【発明の効果】本発明方法によれば、吸着剤を水洗する
ことにより、吸着剤から窒素酸化物を洗い落し、ついで
吸着剤を水酸化アルカリ水溶液に含浸することにより、
溶出したアルカリ金属を補足担持することができ、吸着
性能を効果的に回復させることができる。
【0059】また、アルカリ金属担持無機酸化物よりな
る吸着剤をモジュール化して、吸着剤モジュール単位で
反応器への内装、抜き出しおよび各再生処理を行なうこ
とにより、これらの操作を極めて効率的に行なうことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における通ガス時間とNO2 破過率
と、NOx、NOおよびNO2 濃度の関係を示すグラフ
である。
【図2】 実施例1における吸着・再生繰り返し回数
と、NO2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量
と、NO2 0.1ppm換算における実装置運転時間と
の関係を示すグラフである。
【図3】 実施例2における吸着・再生繰り返し回数
と、NO2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量
と、NO2 0.1ppm換算における実装置運転時間と
の関係を示すグラフである。
【図4】 比較例1における吸着・再生繰り返し回数
と、NO2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量
と、NO2 0.1ppm換算における実装置運転時間と
の関係を示すグラフである。
【図5】 実施例3における通ガス時間とNO2 破過率
と、NOx、NOおよびNO2 濃度の関係を示すグラフ
である。
【図6】 実施例3における吸着・再生繰り返し回数
と、NO2 破過率0.2に達するまでのNO2 供給量
と、NO2 0.1ppm換算における実装置運転時間と
の関係を示すグラフである。
【図7】 実施例4における吸着剤モジュールの製造工
程を示す図であって、(a)は吸着剤、(b)は吸着剤
ブロック、(c)は吸着剤モジュールをそれぞれ示して
いる。
【図8】 実施例4における二酸化窒素吸着装置を示す
図であって、(a)は同装置の平面図、(b)は同装置
の垂直断面図である。
【図9】 実施例4における吸着剤モジュールの搬入工
程を示す垂直断面図である。
【図10】 実施例4における吸着剤の再生処理フロー
を示す図である。
【符号の説明】
(1) …二酸化窒素吸着剤 (5) …吸着剤モジュール (11)…反応器 (21)…水洗槽 (22)…再活性化槽 (23)…乾燥炉 (24)…加熱炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E21F 1/00 (72)発明者 上利 快三 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 福寿 厚 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 臼谷 彰浩 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 市来 正義 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内 (72)発明者 西良 友紀 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号 日 立造船株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化窒素吸着剤として、アルカリ金属
    の酸化物または水酸化物を無機酸化物多孔質担体に担持
    させたアルカリ金属担持無機酸化物を用いて、ガス中の
    二酸化窒素を吸着除去した後、該吸着剤を水洗すること
    により、吸着剤から窒素酸化物を洗い落し、さらに該吸
    着剤を水酸化アルカリ水溶液に含浸することにより、水
    洗時に溶出した量に相当する量のアルカリ金属を補足担
    持し、該吸着剤を乾燥することにより、吸着性能を回復
    させる二酸化窒素吸着剤の再生方法。
  2. 【請求項2】 無機酸化物多孔質担体がMn−Ti表面
    改質チタニア担体である請求項1記載の二酸化窒素吸着
    剤の再生方法。
  3. 【請求項3】 二酸化窒素の吸着終了後、該吸着剤を温
    度200〜500℃で加熱することにより、脱離可能な
    窒素酸化物を脱離させ、吸着しているオイルミスト類を
    燃焼させ、ついで該吸着剤を水洗する請求項1または2
    記載の二酸化窒素吸着剤の再生方法。
  4. 【請求項4】 二酸化窒素吸着剤をモジュール化し、吸
    着剤モジュールを反応器に内装してガス中の二酸化窒素
    を吸着除去した後、該吸着剤モジュールを反応器から抜
    き出し、吸着剤モジュールごと水洗、水酸化アルカリ水
    溶液への含浸および乾燥の各処理を行なう請求項1また
    は2記載の二酸化窒素吸着剤の再生方法。
  5. 【請求項5】 二酸化窒素吸着剤をモジュール化し、吸
    着剤モジュールを反応器に内装してガス中の二酸化窒素
    を吸着除去した後、該吸着剤モジュールを反応器から抜
    き出し、吸着剤モジュールごと加熱、水洗、水酸化アル
    カリ水溶液への含浸および乾燥の各処理を行なう請求項
    3記載の二酸化窒素吸着剤の再生方法。
  6. 【請求項6】 二酸化窒素吸着剤として、アルカリ金属
    の酸化物または水酸化物を活性炭に担持させたアルカリ
    金属担持活性炭を用いて、ガス中の二酸化窒素を吸着除
    去した後、該吸着剤を水洗することにより、吸着剤から
    窒素酸化物を洗い落し、さらに該吸着剤を水酸化アルカ
    リ水溶液に含浸することにより、水洗時に溶出した量に
    相当する量のアルカリ金属を補足担持し、該吸着剤を乾
    燥することにより、吸着性能を回復させる二酸化窒素吸
    着剤の再生方法。
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