JPH11145337A - 電子部品封止パッケージ - Google Patents

電子部品封止パッケージ

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JPH11145337A
JPH11145337A JP9310144A JP31014497A JPH11145337A JP H11145337 A JPH11145337 A JP H11145337A JP 9310144 A JP9310144 A JP 9310144A JP 31014497 A JP31014497 A JP 31014497A JP H11145337 A JPH11145337 A JP H11145337A
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JP
Japan
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adhesive
package
moisture
electronic component
sealing
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Application number
JP9310144A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shima
武志 島
Tetsuhiro Sugimoto
哲弘 杉本
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部からの水分の進入を防ぐと同時に、パッ
ケージ内部に封止直後に存在していた水分を減少させる
のみならず、封止後、接着剤中に含まれる水分や接着界
面およびパッケージ本体を通して外部より進入してくる
水分をも減少させることが可能な、電子部品封止パッケ
ージを提供する。 【解決手段】 パッケージ本体の凹部に収納した電子部
品素子を蓋材によって気密封止した電子部品封止パッケ
ージであって、パッケージ本体1と蓋材2との接合シー
ル面における内側部分5が吸湿性接着剤7によって接合
され、外側部分4が低透湿性接着剤6によって接合され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像素子、水晶
振動子、またはレーザピックアップ等の電子部品素子を
パッケージ本体に収納して蓋材により気密封止した電子
部品封止パッケージおよびそれに用いるための電子部品
封止用パッケージ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品封止パッケージの作
製には、固体撮像素子、水晶振動子等の電子部品素子
を、セラミックまたはプラスチック等よりなる凹部形状
を持ったパッケージ本体に収納した後、蓋材と接着剤を
用いて接合し封止する方法が採用されている。
【0003】しかしながら、電子部品封止パッケージに
おいては、パッケージ自体があらかじめ吸湿していた
り、パッケージ本体の表面等に吸着した微量の水分が凹
部形状の中空部に残ったまま封止されることがあり、ま
た、封止後、パッケージ内に接着剤中の水分が進入した
り、接着界面およびパッケージ本体を通して外部よりパ
ッケージ内に水分が進入することがある。その結果、電
子部品素子の劣化が進んだり、水晶振動子の周波数特性
に影響を及ぼす等、進入した水分によって電子部品の信
頼性が低下するという問題があった。
【0004】この問題を改善するものとして、特開平3
−285981号公報には、封止に用いられる接着剤を
改良して吸湿性にすることにより、外部からの水分の進
入を抑えることが開示され、特開昭59−208860
号公報および特開平8−78445号公報には、封止直
後に残存した水分を吸収する吸湿剤をパッケージ内部に
添加する技術が開示されている。しかしながら、これら
の技術は未だ十分な改善方法ではなかった。例えば、パ
ッケージ内部に吸湿剤を添加した場合は、パッケージ内
部の水分を減少させることができるものの、反面、外部
からの水分の進入を促進させ易いという問題があった。
【0005】また、封止直後にパッケージ内部に水分が
残存しないようにするための対策として、封止を行う雰
囲気を完全に窒素置換したり、パッケージ本体の予備乾
燥を行ってパッケージ本体内面に吸着した水分を除去し
た後、封止を行う技術が提案されている。しかしなが
ら、この場合、封止後の外部からの水分の進入に対して
は効果がないこと、および窒素置換または予備乾燥のた
めの設備および操作が必要になるためコストアップにつ
ながるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記の問題点を解決することを目的としてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、外部から
の水分の進入を防ぐと同時に、パッケージ内部に封止直
後に存在していた水分を減少させるのみならず、封止
後、接着剤中に含まれる水分や接着界面およびパッケー
ジ本体を通して外部より進入してくる水分をも減少させ
ることが可能な、電子部品封止パッケージを提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、上記電子部品封止パッ
ケージを作製するための電子部品封止用パッケージ部材
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記事情に
鑑みて鋭意検討した結果、ガラス等の蓋材とセラミック
等のパッケージ本体を気密封止する際に、機能の異なる
2種類の接着剤である低透湿性接着剤と吸湿性接着剤を
用いることにより、上記の目的を達成することができる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の電子部品封止パッケー
ジは、パッケージ本体の凹部に収納した電子部品素子を
蓋材によって気密封止したものであって、パッケージ本
体と蓋材との接合シール面における内側部分が吸湿性接
着剤によって接合され、外側部分が低透湿性接着剤によ
って接合されていることを特徴とする。
【0009】本発明の電子部品封止用パッケージ部材
は、電子部品素子を収納するための凹部を有するパッケ
ージ本体よりなり、蓋材と接合される接合シール面にお
ける内側部分に吸湿性接着剤層を設け、外側部分に低透
湿性接着剤層を設けたことを特徴とする。
【0010】本発明の電子部品封止パッケージは、接合
シール面における外側部分に塗布された低透湿性接着剤
よりなる接着層が外部からの水分の進入をある程度防ぐ
と同時に、接合シール面における内側部分に塗布された
吸湿性接着剤よりなる接着層により、パッケージ内部に
封止直後存在していた水分を減少させるのみならず、封
止後、接着剤中の水分や接着界面をおよびパッケージ本
体を通して外部より進入してくる水分をも減少させるよ
うに作用し、その結果内部に収納した電子部品素子の信
頼性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電子部品封止パ
ッケージにおける封止の状態を説明する図であって、図
2は、その要部の拡大図である。図において、電子部品
封止パッケージ部材を構成するパッケージ本体1は凹部
形状を有し、その凹部に電子部品素子3が収納されてい
る。パッケージ本体の接合シール面には、低透湿性接着
剤と吸湿性接着剤の二種類の接着剤を用いて形成された
接着剤層が設けられている。すなわち、接合シール面に
おける外側部分4には低透湿性接着剤層6が、また、接
合シール面における内側部分5には吸湿性接着剤層7が
設けられており、そしてこれらの接着剤層を介して蓋材
2をパッケージ本体に接合させて封止することに因っ
て、本発明の電子部品封止パッケージが作製される。
【0012】次に、本発明において使用される二種類の
接着剤について説明する。低透湿性接着剤は、上記図2
に示すようにパッケージ本体の接合シール面における外
側部分に設けるか、または、蓋材の接合シール面におけ
る外側部分に設けられるものであって、外部からの水分
の進入を防ぐ機能を有する透湿性の低い接着剤であるこ
とが必要である。この低透湿性接着剤の層が存在するこ
とによって、外部からの水分がパッケージ内部に移動し
にくくなる。
【0013】低透湿性接着剤を構成する材料としては、
電子部品用パッケージと蓋材を気密封止する機能を有す
る有機接着剤であれば特に限定されるものではないが、
エポキシ樹脂を主材とし、必要に応じて、硬化剤、添加
剤を添加した熱硬化性接着剤が好ましく使用される。よ
り具体的に説明すると、主剤となるエポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等があ
げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独、または2種
以上を混合して用いてもよく、また、液状硬化剤や反応
性希釈剤中にエポキシ樹脂を分散して用いても構わな
い。
【0014】低透湿性接着剤に添加することができる硬
化剤としては、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルスルホン等のアミン化合物、無水マレイン酸、無
水トリメリット酸等の酸無水物、イミダゾール化合物、
レゾール型またはノボラック型フェノール樹脂、ジヒド
ラジド化合物等をあげることができる。これらの硬化剤
は、単独、または2種以上を混合して用いても構わな
い。
【0015】低透湿性接着剤に添加することができる添
加剤としては、反応性希釈剤、反応促進剤、充填剤、カ
ップリング剤、溶剤等があげられ、これらは必要に応じ
て用いることができる。例えば、反応促進剤としては、
3級アミン、イミダゾール類、トリフェニルフォスフィ
ン等をあげることができる。充填剤としては、シリカ、
アルミナ、石英粉、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化
マグネシウム等、吸湿性が高くないものがあげられ、さ
らにこれらをシランカップリング剤等のカップリング剤
で疎水化処理したものが好ましく使用できる。これらの
中でも特に好ましいものは、シリカ、特に疎水性シリカ
である。また樹脂および添加剤の溶解や接着剤の粘度調
整の目的で、ケトン、トルエン、アルコール等の有機溶
剤およびフェニルグリシジルエーテル等の反応性希釈剤
を使用することができる。本発明において、これらの添
加剤の添加量は、適宜設定することができるが、シリカ
の場合、1〜80重量%の範囲が好ましい。
【0016】本発明において使用される低透湿性接着剤
は、その透湿速度定数が、10×10-3/hr以下であ
ることが好ましく、より好ましくは、10×10-5/h
r以下に設定される。
【0017】なお、透湿速度定数は、1986年応用物
理学会秋季大会講演会で発表された「固体撮像素子用樹
脂封止パッケージの耐湿性評価」(門脇、中野等)の手
法にしたがって、下記の透湿速度式(1)により求める
ことができる。 ln=(1−P/P0 )=−kt・・・・(1) (式中、P:パッケージ内水蒸気圧(単位:atm)、
P0 :外部水蒸気圧(単位:atm)、k:透湿速度定
数、t:試験時間(単位:hr) なお、透湿速度定数は、パッケージ系固有のものである
ため、本発明では具体的には、下記の標準パッケージ本
体および蓋材を使用し、下記の手法によって求めた。 (標準標準パッケージ) パッケージ本体材質:アルミナセラミックス 開口部寸法:8.0×8.0mm パッケージ内容積:0.96cm3 蓋材材質:ホウ珪酸ガラス 接着剤層厚さ:15μm 接着剤層幅:1.5mm すなわち、上記標準パッケージを使用し、気密封止後の
パッケージを、外部水蒸気圧(P0 )2atmのプレッ
シャークッカーテスト(121℃、100%RH)にさ
らした後、12時間経過時(t)のパッケージ内水蒸気
圧(P)をガスの質量分析により求め、それらの値を上
記透湿速度式(1)に代入して算出した。
【0018】本発明において使用される吸湿性接着剤
は、ある程度の接着機能を有する樹脂組成物であれば特
に限定されるものではない。例えば、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、ポリイミド樹脂等、樹脂単体で比較的吸
湿性の高い樹脂を主剤とし、これに吸湿性微粉末を添加
したものを用いることができるが、接着性や接合シール
面における外側部分の接着剤との封止温度等のバランス
を考慮して、比較的吸水率の低い樹脂である上記エポキ
シ樹脂および硬化剤よりなる接着剤組成に、高吸湿能力
を有する吸湿性微粉末を含有させたものを用いることこ
ともできる。また、吸湿性接着剤には、必要に応じて、
他の添加剤を含有させてもよい。
【0019】本発明において、吸湿性接着剤に添加する
吸湿性微粉末としては、シリカゲル、活性アルミナ等、
如何なるものでも使用できるが、ゼオライトが低湿度で
も優れた吸湿能力を有するために特に好ましい。ゼオラ
イトは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の結晶性
含水アルミノケイ酸塩であって、吸湿性、選択吸着性
(モレキュラーシービング効果)を有するものであり、
特に低湿度における吸湿性は、シリカゲル、活性アルミ
ナに比較して各段に優れたものである。ゼオライトの好
ましい添加量は、吸湿性接着剤の10〜90重量%、特
に20〜80重量%の範囲である。
【0020】具体的には、ゼオライトとしては、通常
「3A」と呼ばれ水およびアンモニアを選択的吸着する
有効細孔径3オングストロームのタイプのゼオライト
や、「4A」と呼ばれ水、アンモニアおよび二酸化炭素
等を吸着する有効細孔径4オングストロームのタイプの
ゼオライトをあげることができ、また形状については粉
末状、円柱状、球状等、如何なるものでも使用できる
が、封止後の接着剤層は通常20μm以下になるため
に、粒径10μm以下に微細化された粉末状のものが好
ましい。
【0021】ゼオライトを含有させた吸湿性接着剤は、
吸湿した水分を容易に再放出することがないので、たと
えば、気密封止後の加熱や時間経過に伴い吸湿性接着剤
に吸湿された水分が放出されて、収納された電子部品の
信頼性低下をもたらすことがない。したがって、特に光
学センサー系の電子部品を収納する場合、従来のような
欠点、すなわち、吸湿剤から再放出した水分が、蓋材と
なるガラス内面に一度結露し、仮に結露した水分がなく
なってもその跡がシミになり、光学センサーとしての特
性に影響を与えるという問題がなくなる。
【0022】本発明において、上記の接着剤は、パッケ
ージ本体の接合シール面に接着剤層として設けるか、ま
たは、蓋材の接合シール面に接着剤層として設けられる
が、これら接着剤を塗布する方法としては、ディスペン
ス、スクリーン印刷、転写等如何なる塗布方法によって
行ってもよい。しかしながら、同一接合シール面におけ
る内側部分および外側部分にそれぞれ上記異なる接着剤
を塗布するプロセスを考慮すれば、ほぼ同時に複数の接
着剤を塗布することができるディスペンス法が好まし
い。
【0023】本発明において、上記接着剤を用いて電子
部品封止パッケージを作製する際の封止方法としては、
パッケージ内に収納する電子部品素子への影響および実
装作業性を考慮して、上記の接着剤を蓋材に上記の接着
剤を塗布し、プリプレグ状態にした後、最終工程でパッ
ケージ本体と接着・封止する方法が好ましい。しかしな
がら、パッケージ本体の接合シール面に塗布して電子部
品封止用パッケージ部材を作製し、それに蓋材を接着・
封止する方法、およびパッケージ本体の接合シール面と
蓋材の接合シール面の両者に接着剤を塗布して接着・封
止する方法を採用してもよい。
【0024】接合シール面における外側部分に塗布して
形成された低透湿性接着剤層と、内側部分に塗布して形
成された吸湿性接着剤層は、その接触部分において、あ
る程度混じり合ってもよいが、少なくとも接合シール面
における外側部分の低透湿性接着剤層は、パッケージ本
体の接合シール面全周にわたって、ある程度の幅を持っ
て形成されるのが好ましい。その場合の両者の接着剤層
の塗布幅については、低透湿性接着剤層の透湿抑止能
力、吸湿性接着剤の吸湿能力、また、パッケージデザイ
ン等により最適値は異なるが、一般には、低透湿性接着
剤層の塗布幅は接合シール幅の10〜90%であり、吸
湿性接着剤層の塗布幅は接合シール幅の90〜10%に
設定される。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。ま
ず、本発明において使用される接着剤の処方について説
明する。 (低透湿性接着剤の作製例1)ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート100
4、分子量:約1600)100重量部をメチルエチル
ケトン100重量部に溶解し、硬化剤として2−フェニ
ル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール4重量部
を添加し、さらに無機充填剤として、疎水性微粒子シリ
カ(日本アエロジル社製、AEROSIL R812)
15重量部を加えて攪拌し、分散して、低透湿性接着剤
(接着剤I)を得た。
【0026】(低透湿性接着剤の作製例2)ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピ
コート1004、分子量:約1600)100重量部を
有機溶剤メチルエチルケトン100重量部に溶解し、硬
化剤として無水トリメリット酸(新日本理化社製)8.
5重量部および3フッ化ホウ素モノエチルアミン錯化合
物(住友化学社製)0.02重量部を添加し、さらに無
機充填剤として、疎水性微粒子シリカ(日本アエロジル
社製、AEROSIL R974)15重量部を加えて
攪拌し、分散して、低透湿性接着剤(接着剤I)を得
た。
【0027】(吸湿性接着剤の作製例1)ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコ
ート1004、分子量:約1600)100重量部をメ
チルエチルケトン100重量部に溶解し、硬化剤として
2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾー
ル4重量部を添加し、さらに吸湿機能を持たせるための
無機吸湿剤として、合成ゼオライトA−3粉末(東ソー
社製)100部を添加して攪拌し、分散して、吸湿性接
着剤を得た(接着剤II)。
【0028】(吸湿性接着剤の作製例2)ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコ
ート1004、分子量:約1600)100重量部をメ
チルエチルケトン100重量部に溶解し、硬化剤として
3フッ化ホウ素モノエチルアミン錯化合物(住友化学社
製)3重量部を加え、さらに吸湿機能を持たせるための
無機吸湿剤として、合成ゼオライト(ゼオスターKA−
110P、日本化学工業社製)100部を添加して撹拌
し、分散して、吸湿性接着剤を得た(接着剤II)。
【0029】実施例1 パッケージ本体として、前記した標準パッケージに用い
たもの(パッケージ本体材質:アルミナセラミックス、
開口部寸法:8.0×8.0mm、パッケージ内容積:
0.96cm3 )を使用し、蓋材として、前記標準パッ
ケージに用いたもの(蓋材材質:ホウ珪酸ガラス)を使
用した。この蓋材の接合シール面となる部分における外
側部分に低透湿性接着剤(接着剤I)を、また、内側
部分に吸湿性接着剤(接着剤II)を、それぞれ均等の
幅(各接着剤層幅:0.75mm、全接着剤層の塗布幅
1.5mm)でパッケージ化した時の接着剤層厚さが1
5μmになるようにディスペンスにより塗布し、真空中
で加熱乾燥して接着剤パターン付き蓋材を作製した。
【0030】次に得られた接着剤パターン付き蓋材を、
上記パッケージ本体の凹部を覆う様に設置し、1kgの
荷重を掛けた状態で150℃において3時間加熱し、各
接着剤を硬化させて気密封止を行った。気密封止したパ
ッケージは、グロスリークテストによって封止不良のな
いことを確認した後、プレッシャークッカーテストによ
り耐湿性の加速試験を行った。なお、プレッシャークッ
カーテストは、121℃、100%、2atm、24時
間の条件で行なった。
【0031】評価は、5個のパッケージについて行っ
た。すなわち、プレッシャークッカー試験後のパッケー
ジ内部のガス分析を質量分析によって行うことにより、
まず試験後のパッケージの内部水蒸気圧Pを求め、これ
と外部水蒸気圧P0 および試験時間tを、前記式(1)
に代入して、標準パッケージにおける透湿速度定数
(k)を求めた。
【0032】実施例2 実施例1と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シ
ール面となる部分における外側部分に低透湿性接着剤
(接着剤I)を、また内側部分に吸湿性接着剤(接着
剤II)を、実施例1と同様にそれぞれ均等の幅でディ
スペンスにより塗布し、真空中で加熱乾燥して接着剤パ
ターン付き蓋材を作製した。気密封止、プレッシャーク
ッカー試験およびプレッシャークッカー試験後の標準パ
ッケージにおける透湿速度定数(k)の算出は、実施例
1と同様の方法によって行った。
【0033】実施例3 実施例1と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シ
ール面となる部分における外側部分に低透湿性接着剤
(接着剤I)を、また内側部分に吸湿性接着剤(接着
剤II)を、実施例1と同様にそれぞれ均等の幅でディ
スペンスにより塗布し、真空中で加熱乾燥して接着剤パ
ターン付き蓋材を作製した。気密封止、プレッシャーク
ッカー試験およびプレッシャークッカー試験後の標準パ
ッケージにおける透湿速度定数(k)の算出は、実施例
1と同様の方法によって行った。
【0034】実施例4 実施例1と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シ
ール面となる部分における外側部分に低透湿性接着剤
(接着剤I)を、また内側部分に吸湿性接着剤(接着
剤II)を、実施例1と同様にそれぞれ均等の幅でディ
スペンスにより塗布し、真空中で加熱乾燥して接着剤パ
ターン付き蓋材を作製した。気密封止、プレッシャーク
ッカー試験およびプレッシャークッカー試験後の標準パ
ッケージにおける透湿速度定数(k)の算出は、実施例
1と同様の方法によって行った。
【0035】比較例1 実施例と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シー
ル面となる部分全面に低透湿性接着剤(接着剤I)の
みをディスペンスにより塗布し(接着剤層厚さ:15μ
m)、真空中で加熱乾燥して接着剤パターン付き蓋材を
作製した。気密封止、プレッシャークッカー試験および
プレッシャークッカー試験後の標準パッケージにおける
透湿速度定数(k)の算出は、実施例1と同様の方法に
よって行った。
【0036】比較例2 実施例と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シー
ル面となる部分全面に低透湿性接着剤(接着剤I)の
みをディスペンスにより塗布し(接着剤層厚さ:15μ
m)、真空中で加熱乾燥して接着剤パターン付き蓋材を
作製した。気密封止、プレッシャークッカー試験および
プレッシャークッカー試験後の標準パッケージにおける
透湿速度定数(k)の算出は、実施例1と同様の方法に
よって行った。
【0037】比較例3 実施例と同一の標準パッケージを用い、蓋材の接合シー
ル面となる部分全面に吸湿性接着剤(接着剤II)のみ
をディスペンスにより塗布し(接着剤層厚さ:15μ
m)、真空中で加熱乾燥して接着剤パターン付蓋材を作
製した。気密封止、プレッシャークッカー試験およびプ
レッシャークッカー試験後の標準パッケージにおけるの
透湿速度定数(k)の算出は、実施例1と同様の方法に
よって行った。
【0038】比較例4 比較例4は実施例1と逆の組み合わせになるように、す
なわち、蓋材の接合シール面となる部分における外側部
分に吸湿性性接着剤(接着剤II)を、また内側部分に
低透湿性接着剤(接着剤I)を、それぞれ均等の幅で
ディスペンスにより塗布し、真空中で加熱乾燥して接着
剤パターン付き蓋材を作製した。気密封止、プレッシャ
ークッカー試験およびプレッシャークッカー試験後の標
準パッケージにおけるの透湿速度定数(k)の算出は実
施例1と同様の方法によって行った。
【0039】以上の実施例1〜4および比較例1〜4に
おいて得られた結果を、次の表1に示す。また、各実施
例および比較例で得られた標準パッケージを121℃/
2atm/100%RHの条件で48時間保管した後、
常温で放置し、標準パッケージに発生した結露の有無を
調べた。その結果を表1に示す。なお、○は、結露がな
かったことを意味し、×は結露があったことを意味す
る。
【0040】
【表1】 上記表1の結果から、実施例1〜4ではプレッシャーク
ッカー試験後に求めた透湿速度定数kは、比較例1〜4
と比べて小さな値となっており、良好な水分進入防止効
果を示すことが分かる。従来行われていた単独のシール
樹脂を用いたパッケージに相当する比較例1および比較
例2の場合に比較して、透湿速度定数kが小さいこと
は、本発明の実施例1〜4が従来の電子部品封止パッケ
ージに比して、優れた耐湿信頼性を有することを意味し
ている。
【0041】
【発明の効果】本発明の電子部品封止パッケージは、上
記のように、接合シール面における内側部分が吸湿性接
着剤によって接合され、外側部分が低透湿性接着剤によ
って接合されているから、外部からの水分の進入を防ぐ
と同時に、パッケージ内部に封止直後に存在していた水
分を減少させるのみならず、封止後、接着剤中に含まれ
る水分や接着界面およびパッケージ本体を通して外部よ
り進入してくる水分をも減少させることが可能である。
したがって、上記実施例および比較例の比較から明らか
なように、同じ形状の電子部品封止パッケージであって
も、それぞれの接着剤を単独で使用した場合に比べて、
電子部品の信頼性を向上させることができる。また、本
発明においては、封止を行う雰囲気を完全に窒素置換し
たり、パッケージ本体の予備乾燥を行う必要がないた
め、そのための設備が不要であり、操作も容易になり、
また、パッケージデザインの変更や封止プロセスの変更
を行う必要がなく、コストダウンが可能になるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子部品封止パッケージにおける封
止の状態を説明する説明図である。
【図2】 図1の要部の拡大図である。
【符号の説明】
1…パッケージ本体、2…蓋材、3…電子部品素子、4
…接合シール面における外側部分、5…接合シール面に
おける内側部分、6…低透湿性接着剤、7…吸湿性接着
剤。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージ本体の凹部に収納した電子部
    品素子を蓋材によって気密封止した電子部品封止パッケ
    ージにおいて、該パッケージ本体と蓋材との接合シール
    面における内側部分が吸湿性接着剤によって接合され、
    外側部分が低透湿性接着剤によって接合されていること
    を特徴とする電子部品封止パッケージ。
  2. 【請求項2】 低透湿性接着剤が、10×10-3/hr
    以下の透湿速度定数を有することを特徴とする請求項1
    記載の電子部品封止パッケージ。
  3. 【請求項3】 低透湿性接着剤が、シリカ1〜80重量
    %を含有することを特徴とする請求項1記載の電子部品
    封止パッケージ。
  4. 【請求項4】 吸湿性接着剤がゼオライト10〜90重
    量%を含有することを特徴とする請求項1記載の電子部
    品封止パッケージ。
  5. 【請求項5】 電子部品素子を収納するための凹部を有
    するパッケージ本体よりなる電子部品封止用パッケージ
    部材において、蓋材と接合される接合シール面における
    内側部分に吸湿性接着剤層を設け、外側部分に低透湿性
    接着剤層を設けたことを特徴とする電子部品封止用パッ
    ケージ部材。
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