JPH11145154A - バイポーラトランジスタ - Google Patents

バイポーラトランジスタ

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JPH11145154A
JPH11145154A JP31167997A JP31167997A JPH11145154A JP H11145154 A JPH11145154 A JP H11145154A JP 31167997 A JP31167997 A JP 31167997A JP 31167997 A JP31167997 A JP 31167997A JP H11145154 A JPH11145154 A JP H11145154A
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JP
Japan
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region
base
diffusion layer
emitter
high concentration
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JP31167997A
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English (en)
Inventor
Yoshio Shimoida
良雄 下井田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベース・エミッタ間耐圧やベース・コレクタ間
耐圧を低下させないでセル面積を縮小できるバイポーラ
トランジスタを提供する。 【解決手段】エミッタ領域111とベースコンタクト領
域112との間、およびベースコンタクト領域とコレク
タコンタクト領域113との間に、U字型の絶縁ゲート
をベース領域106の底部よりも深くまで形成し、前者
の絶縁ゲートはエミッタ電位に固定し、後者の絶縁ゲー
トは絶縁分離領域とするように構成した。エミッタ領域
とベースコンタクト領域間は絶縁分離されるので、その
間の距離はU字型絶縁ゲートの幅だけでよく、しかも絶
縁ゲートの底部に発生する反転層によりエミッタ電極下
部の真性ベース領域にベース電流を供給できる。またベ
ースコンタクト領域とコレクタコンタクト領域間も絶縁
分離されるので、その間の距離もU字型絶縁ゲートの幅
だけでよいので、セル面積を大幅に縮小できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁分離技術を用い
たバイポーラトランジスタに関するもので、特にセル面
積を低減する手法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のバイポーラトランジスタとして代
表的なものは、ULSIデバイス・プロセス技術(電子
情報通信学会編 発行所:社団法人 電子情報通信学
会、取次販売所 コロナ社、平成7年2月10日初版発
行、第25頁、図2.9)に記載されているものがあ
る。このバイポーラトランジスタは図9(a)に断面
図、(b)に平面図を示すように縦型npn構造であ
る。
【0003】上記のバイポーラトランジスタの構成およ
び動作の特徴は次の通りである。n+エミッタ拡散層
(1006)とpベース拡散層(1005)のコンタク
ト用p+拡散層(1007)との間隔は、デバイス耐圧
の一つであるBVebo(ベース・エミッタ間耐圧)を所
望の値に保つように設定される。また、コンタクト用p
+拡散層(1007)とnコレクタ領域(1004)の
コンタクト用n+拡散層(1008)との間隔は、BVc
bo(ベース・コレクタ間耐圧)を所望の値に保つように
設定される。
【0004】上記のように、それぞれ所望の接合耐圧が
維持されるよう、平面的に間隔を空けて配置する必要が
あるので、セル面積が大きくなる。npnバイポーラト
ランジスタの基本性能を決める領域は、n+エミッタ拡
散層(1006)下の真性ベース領域(1010)のみ
であり、面積を小さくするためにはその他の領域はでき
るだけ削除されることが望ましい。そう考えると、誘電
体(例えばSiO2)等を用いて、n+エミッタ拡散層
(1006)とベースコンタクト用p+拡散層(100
7)との間、さらにベースコンタクト用p+拡散層(1
007)とnコレクタ領域(1004)内のコンタクト
用n+拡散層(1008)との間を絶縁分離すること
で、セル面積を縮小しながらこれらの絶縁膜で所望の耐
圧を維持する構造が考えられると理想的である。上記の
思想に基づいた従来例として、図10に示すようにベー
スコンタクト用p+拡散層(1007)とnコレクタ領
域(1004)内のコレクタコンタクト用n+拡散層
(1008)との間に誘電体層を設けて絶縁分離した装
置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、図9に
示した従来例においては、n+エミッタ拡散層(100
6)とコンタクト用p+拡散層(1007)との間、も
しくはコンタクト用p+拡散層(1007)とnコレク
タ領域(1004)内のコンタクト用n+拡散層(10
08)との間の接合耐圧を所望の値に保つために、具体
的にはBVeboやBVcboを大きな値に保ちたい場合に
は、真性ベース領域以外の無駄な領域が必要となるた
め、セル面積が大きくなる、という問題があった。その
ためバイポーラトランジスタを多数並ベる集積回路で
は、全体のチップ面積が大きくなり、コスト上昇を招く
原因ともなる。
【0006】また、図10に示した従来例においては、
BVeboを大きな値に保ちたい場合には、やはりn+エミ
ッタ拡散層(1006)とベースコンタクト用p+拡散
層(1007)との間を広げる必要があり、セル面積は
十分に縮小されないという問題があった。
【0007】上記図10の構造をさらに広げて考察すれ
ば、誘電体等を用いてn+エミッタ拡散層(1006)
とベースコンタクト用p+拡散層(1007)との間、
およびベースコンタクト用p+拡散層(1007)とn
コレクタ領域(1004)内のコレクタコンタクト用n
+拡散層(1008)との間の両方を絶縁分離する構造
も考えられる。しかし、その構造では、図11に示すよ
うに、ベースコンタクト用p+拡散層(1007)を介
してベース電流が供給されるべき領域(1005)が、
誘電体(1009)によって真性ベース領域(101
0)から分離されてしまうため、ベース電流が供給出来
なくなり、基本的にトランジスタとして動作しなくな
る、という問題点があった。
【0008】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決するためになされたものであり、ベース・エミッタ間
耐圧BVeboやベース・コレクタ間耐圧BVcboを低下さ
せることなしにセル面積を縮小できるバイポーラトラン
ジスタを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明おい
ては、エミッタ領域とベースコンタクト領域との間、お
よびベースコンタクト領域とコレクタコンタクト領域と
の間に、それぞれU字型の絶縁ゲートをベース領域の底
部よりも深くまで形成し、エミッタ領域とベースコンタ
クト領域の間の絶縁ゲートはエミッタ領域に電気的に接
続し、ベースコンタクト領域とコレクタコンタクト領域
との間の絶縁ゲートは絶縁分離領域とするように構成し
ている。
【0010】なお、上記のU字型の絶縁ゲートとは、例
えば後記図1に示すように、トレンチ溝内壁に絶縁物
(例えば酸化膜)が形成され、その内側に導電体(例え
ばポリSi)が充填された構造を意味し、上記絶縁物の
断面形状が略U字型をし、その内側に充填された導電体
がゲートとなる。また、上記のベースコンタクト領域と
コレクタコンタクト領域との間の絶縁ゲートを絶縁分離
領域とするには、該絶縁ゲートを他と接続せずにその電
位をフローティングにするか、または適当な電位(0V
やVccなど)に固定すればよい。上記の構成は、例え
ば後記図1、図2に示す第1の実施の形態に相当する。
【0011】上記のように構成したことにより、請求項
1に記載の発明においては、エミッタ領域とベースコン
タクト領域との間のU字型絶縁ゲートによって、ベース
領域がエミッタ領域下部の真性ベース領域とベースコン
タクト領域下部のベース領域とに分離される。そして上
記U字型絶縁ゲートは、エミッタ領域とベースコンタク
ト領域間の絶縁分離膜の働きをし、なおかつ、その電位
がエミッタ電位に保たれるため、ベース電流を供給する
反転層をコレクタ側(絶縁ゲートの下側)に形成するの
で、ベースコンタクト領域からエミッタ領域下部の真性
ベース領域へ電流を供給することが可能となる。また、
ベースコンタクト領域とコレクタコンタクト領域との間
のU字型絶縁ゲートは絶縁分離膜として作用し、両者を
絶縁分離する。
【0012】上記のように、エミッタ領域とベースコン
タクト領域間は絶縁分離されるので、その間の距離はU
字型絶縁ゲートの幅だけでよく、しかも真性ベース領域
にベース電流を供給することが出来るので、正常なトラ
ンジスタ動作を行なうことが出来る。また、ベースコン
タクト領域とコレクタコンタクト領域間も絶縁分離され
るので、その間の距離もU字型絶縁ゲートの幅だけでよ
いことになる。したがって、ベース・エミッタ間耐圧B
Veboやベース・コレクタ間耐圧BVcboを低下させるこ
となしにベース・エミッタ間やベース・コレクタ間の寸
法を小さくすることが出来るので、セル面積を縮小でき
る。
【0013】また、請求項2に記載の発明においては、
請求項1におけるバイポーラトランジスタを形成する第
一導電型の半導体層の底面および側面を絶縁領域によっ
て周囲から分離するように構成している。具体的には、
例えば、SOI基板を用い、かつバイポーラトランジス
タを形成する領域の外周に深いトレンチ分離領域を設け
ることにより、絶縁分離する。上記の構成は、例えば後
記図5、図6に示す第3の実施の形態に相当する。上記
のように構成したことにより、請求項2に記載の発明に
おいては、請求項1の作用、効果に加えて、セルの周囲
が絶縁領域で完全に囲まれているため、周囲にウエル領
域を残す必要がないので、セル面積をさらに小さくする
ことが出来る。
【0014】また、請求項3に記載の発明においては、
請求項1または請求項2において、エミッタ領域とベー
スコンタクト領域との間に形成されたU字型の絶縁ゲー
ト構造の上にエミッタ領域上から連続してエミッタコン
タクト領域を形成したものである。上記の構成は、例え
ば後記図3、図4に示す第2の実施の形態または図7、
図8に示す第4の実施の形態に相当する。上記のように
構成したことにより、請求項3に記載の発明において
は、エミッタ領域とU字型絶縁ゲートとの接続が容易に
なり、また、セルの外側に接続部分を設ける必要がな
く、セルが単純な四角形となるため、セルを多数配列し
た場合の面積効率がよくなる。
【0015】
【発明の効果】請求項1においては、ベース・エミッタ
間耐圧BVeboやベース・コレクタ間耐圧BVcboを低下
させることなしにセル面積を従来よりも大幅に縮小でき
るという効果が得られる。また、それにより、バイポー
ラトランジスタを多数並ベる集積回路では、全体のチッ
プ面積を小さくでき、コストを低減できる。
【0016】また、請求項2においては、上記の効果に
加えて、セルの周囲が絶縁領域で完全に囲まれているた
め、セル面積をさらに小さくすることが出来る。
【0017】また、請求項3においては、上記の効果に
加えて、エミッタ領域とU字型絶縁ゲートとの接続が容
易になり、またセルが単純な四角形となるため、セルを
多数配列した場合の面積効率がよくなり、LSI全体の
チップ面積低減に、より貢献できるという効果が得られ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
を示す断面図、図2は平面図である。この実施の形態は
請求項1に相当する構成である。なお後述する他の実施
の形態において、本図1〜図2における部位と同一ある
いは均等なものは、同一記号を以って示し、重複した説
明を省略する。
【0019】まず、第1の実施の形態の構成を説明す
る。図1において、p基板(101)とpエピタキシャ
ル層(104)の間で素子領域となる部位にはn+埋め
込み層(102)が形成されている。また、pエピタキ
シャル層(104)の一部分でバイポーラ素子が形成さ
れる素子領域となる部位にはn型のウエル領域(10
5)が形成され、周囲のpエピタキシャル層(104)
とは接合分離されている。n型のウエル領域(105)
内で表面側からp型のベース拡散層(106)が形成さ
れている。そしてこのベース拡散層(106)の表面に
はエミッタ領域であるn+高濃度拡散層(111)が形
成されている。ここで、n+高濃度拡散層(111)直
下のベース拡散層(106)は真性ベース領域(101
0)と呼び方を変えている。同じくベース拡散層(10
6)の表面にはn+高濃度拡散層(111)と並んでベ
ース領域のコンタクト用p+高濃度拡散層(112)が
形成されている。したがって図1においては、n+高濃
度拡散層(111)の下部は真性ベース領域(101
0)、コンタクト用p+高濃度拡散層(112)の下部
はベース拡散層(106)と表示している。
【0020】また、上記以外のnウエル領域(105)
はコレクタ領域となる。そして上記n+高濃度拡散層
(111)とp+高濃度拡散層(112)以外の領域で
コレクタ領域であるnウエル領域(105)の表面には
コレクタコンタクト用のn+高濃度拡散層(113)が
形成されている。
【0021】さらにn+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)の間、およびp+高濃度拡散層
(112)とn+高濃度拡散層(113)の間には、U
字型絶縁ゲート(トレンチ絶縁分離領域)が形成されて
いる。このU字型絶縁ゲートはトレンチ溝の内壁(側面
および底面)に酸化膜(108)が形成され、その内部
をポリSi(109、110)で埋め戻す形になってい
る。したがってU字型絶縁ゲートの断面形状は、略U字
型の酸化膜の内部にゲートが設けられた形状となる。ま
た、このU字型絶縁ゲートの深さはp型のベース拡散層
(106)よりも深くなっている。
【0022】また、p+高濃度拡散層(112)とn+高
濃度拡散層(113)の間に存在するU字型絶縁ゲート
のポリSi(109)は周囲から絶縁され、電位がフロ
ーティングとなっている。これに対して、n+高濃度拡
散層(111)とp+高濃度拡散層(112)の間に存
在するU字型絶縁ゲートのポリSi(110)は外部で
エミッタ電位と接続すベく、専用の接続領域(114)
が形成され、エミッタ電位と接続することによってエミ
ッタ電位に固定されている。このことは図2の平面構造
をみると理解しやすい。図2ではn+高濃度拡散層(1
11)とp+高濃度拡散層(112)の間に存在するポ
リSi(110)が専用の接続領域(114)に接続さ
れている。この接続領域(114)は外部でエミッタ電
位とポリSi(110)とを導通させるためのものであ
り、実際にはボンディングパッドもしくは、n+高濃度
拡散層(111)と直接コンタクト可能なAl配線との
コンタクト領域でもよい。
【0023】以上構成を説明したように、npnバイポ
ーラトランジスタのセルとしては、平面的にn+高濃度
拡散層(111)、p+高濃度拡散層(112)、n+高
濃度拡散層(113)が殆ど全体を占め、残りは周囲を
囲むnウエル領域(105)およびU字型絶縁ゲート
(酸化膜108に挟まれたポリSi109、110)で
あり、面積が従来よりも非常に小さくなっている。
【0024】なお、接続領域(114)はnウエル領域
(105)内に収まっている。また、コレクタ抵抗低減
の目的でn+高濃度拡散層(113)の直下においてn+
埋め込み層(102)と低抵抗で接続するためのn+シ
ンカー領域を形成してもよいが、ここでは図示を省略し
ている。
【0025】次に、第1の実施の形態の動作を説明す
る。従来技術と同様に、npnバイポーラトランジスタ
の性能を決める重要な領域はエミッタ領域となるn+高
濃度拡散層(111)直下の真性ベース領域(101
0)である。通常、npnトランジスタのバイアス条件
を考えるとコレクタを高電位とし、エミッタを低電位と
している。ここでベース領域にベース電流Ibが流れる
とhFE倍されたコレクタ電流Icがコレクタからエミッ
タヘ流れる。当然、エミッタ、ベース、コレクタの各領
域はコンタクト領域を通じて外部の配線に接続される必
要がある(図1では端子のみを略記)。
【0026】本実施の形態においては、エミッタとコレ
クタに関しては直接に各コンタクト領域によって外部と
接続される。しかしベース領域に関してはU字型絶縁ゲ
ートにより、ベースコンタクト領域であるp+高濃度拡
散領域(112)と真性ベース領域が横方向に完全に分
離されているので、直接に接続することが出来ない。そ
のため、本実施の形態においては、n+高濃度拡散層
(111)とp+高濃度拡散層(112)の間に存在す
るU字型絶縁ゲートのポリSi(110)をエミッタ電
位に固定することにより、この外側の酸化膜(108)
とコレクタ領域(105)とが接する部分に反転層が形
成されるように構成している。この動作はU字型絶縁ゲ
ートの部分がMOSトランジスタとして働き、このUM
OS(n型)がオフしている場合の動作と同等である。
つまり、ゲート電位がエミッタ電位(低い側)にあり、
酸化膜(108)に接するコレクタ領域が高電位にある
ため、上記反転層が形成される。このように、n+高濃
度拡散層(111)とp+高濃度拡散層(112)の間
に存在するUMOS構造は、表面では絶縁分離領域とし
て働き、コレクタと接する底面部では反転層を形成して
ベース電流を真性ベース領域へ供給する働きをしてい
る。
【0027】なお、pベース拡散層(106)を深く形
成し、浅いトレンチ溝の下で拡散層を通じて導通をとる
ことも考えられるが、pベース拡散層(106)のxj
(深さ方向の寸法)を伸長することは、すなわちバイポ
ーラトランジスタのhFEを低下させることにつながるの
で現実的でない。
【0028】また、p+高濃度拡散層(112)とn+高
濃度拡散層(113)の間に存在するU字型絶縁ゲート
は、ゲート電位がフローティングのため、反転層は形成
されず、そのまま絶縁分離領域として働く。なお、この
ゲート電位はフローティングではなく、0VやVcc等
の適当な電位に固定しても同様に動作する。
【0029】次に、一例としてセル面積の比較を行って
みる。前記図9(b)に示した従来例にあるような平面
構造のマスク寸法を以下のように仮定する。エミッタ
(106)の面積は8μm平方、エミッタ(1006)
のエッジからp+ベースコンタクト用高濃度拡散領域
(1007)までの距離が2μm、p+ベースコンタク
ト用高濃度拡散領域(1007)の幅が2μm、p+ベ
ースコンタクト用高濃度拡散領域(1007)のエッジ
からpベース領域(1005)のエッジまでの距離が2
μm、pベース領域(1005)のエッジからコレクタ
コンタクト用のn+高濃度拡散領域(1008)までの
距離が4μm必要とする。そしてコレクタコンタクト領
域(1008)の幅を4μm、pベース領域(100
5)のエッジからコレクタ領域となるnウエル領域(1
004)のエッジまでの距離を5μmとすると、全体の
セル面積は22μm×34μmとなる。この値はエピタ
キシャル成長層の厚さが10μm程度のエピタキシャル
基板を用いた場合の一例である。
【0030】それに対して、図2に示した本実施の形態
におけるマスク寸法を求める。エミッタ(111)の面
積、ベースコンタクト領域(112)、コレクタコンタ
クト領域(113)は従来例と同等とする。セルの外周
を形成するウエル領域(105)は真性ベース領域(1
010)からの幅を5μmとし、エミッタ(111)と
ベースコンタクト領域(112)間およびベースコンタ
クト領域(112)とコレクタコンタクト領域(11
3)間のU字型絶縁ゲートがそれぞれ1μm幅であると
すると、セル面積は18μm×26μmとなる。
【0031】従来のものと比較すると、セル面積比で7
0%以下となる。また重要なことはこれだけセル面積が
縮小されても、真性ベース領域の平面寸法が変わらない
ため、npnバイポーラトランジスタの電気特性は劣化
しない点と、ベース・エミッタ間耐圧BVeboおよびベ
ース・コレクタ間耐圧BVcboが大きい値に保持できる
点である。
【0032】以上説明したように本実施の形態において
はBVeboおよびBVcboを低下させずに、npnバイポ
ーラトランジスタのセル面積を大幅に縮小できるという
効果がある。
【0033】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態を示す断面図、図4は平面図である。この
実施の形態は請求項3に相当する構成である。以下、第
2の実施の形態の構成を説明する。図3において、p基
板(101)とpエピタキシャル層(104)の間で素
子領域となる部位にはn+埋め込み層(102)が形成
されている。また、pエピタキシャル層(104)の一
部分でバイポーラ素子が形成される素子領域となる部位
にはn型のウエル領域(105)が形成され、周囲は接
合分離されている。n型のウエル領域(105)内で表
面側からp型のベース拡散層(106)が形成されてい
る。そしてこのベース拡散層(106)の表面にはエミ
ッタ領域であるn+高濃度拡散層(111)が形成され
ている。ここで、n+高濃度拡散層(111)直下のベ
ース拡散層(106)は真性ベース領域(1010)と
呼び方を変えている。同じくベース拡散層(106)の
表面にはn+高濃度拡散層(111)と並んでベース領
域のコンタクト用p+高濃度拡散層(112)が形成さ
れている。したがって図1においては、n+高濃度拡散
層(111)の下部は真性ベース領域(1010)、コ
ンタクト用p+高濃度拡散層(112)の下部はベース
拡散層(106)と表示している。
【0034】また、上記以外のnウエル領域(105)
はコレクタ領域となる。そして上記n+高濃度拡散層
(111)とp+高濃度拡散層(112)以外の領域で
コレクタ領域であるnウエル領域(105)の表面には
コレクタコンタクト用のn+高濃度拡散層(113)が
形成されている。
【0035】さらにn+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)との間、およびp+高濃度拡散層
(112)とn+高濃度拡散層(113)との間には、
U字型絶縁ゲート(トレンチ絶縁分離領域)が形成され
ている。このU字型絶縁ゲートはトレンチ溝の内壁(側
面および底面)に酸化膜(108)が形成され、その内
部をポリSi(109、110)で埋め戻す形になって
いる。したがってU字型絶縁ゲートの断面形状は、略U
字型の酸化膜の内部にゲートが設けられた形状となる。
また、このU字型絶縁ゲートの深さはp型のベース拡散
層(106)よりも深くなっている。また、p+高濃度
拡散層(112)とn+高濃度拡散層(113)の間に
存在するU字型絶縁ゲートのポリSi(109)は周囲
から絶縁され、電位がフローティングとなっている。
【0036】ここまでは前記第1の実施の形態と同等の
構造である。本実施の形態で特徴的なことは、n+高濃
度拡散層(111)とp+高濃度拡散層(112)の間
に存在するU字型絶縁ゲートのポリSi(110)は直
接セル内でエミッタ電位と接続すベく、エミッタコンタ
クト領域(115)が、エミッタ領域とポリSi(11
0)の上に連続して形成されている点である。このこと
は図4の平面構造をみると理解しやすい。図4ではエミ
ッタコンタクト領域(115)がエミッタ領域(11
1)からはみ出し、n+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)の間に存在するU字型絶縁ゲート
のポリSi(110)にまで到達している。なお、図3
では上記の構造を電気配線として簡単に示している。
【0037】以上構成を説明したように、npnバイポ
ーラトランジスタのセルとしては、平面的にn+高濃度
拡散層(111)、p+高濃度拡散層(112)、n+高
濃度拡散層(113)が殆どであり、残りは周囲を囲む
n型ウエル領域(105)、およびU字型絶縁ゲートす
なわち酸化膜(108)に挟まれるポリSi(109、
110)であり、面積が非常に小さくなっている。前記
第1の実施の形態と比ベると、外部との接続領域(11
4)がなくなっており、代わりに、ポリSi(110)
とエミッタを同時に直接コンタクトをとっているため、
一方のU字型絶縁ゲート構造の幅が広く形成されてい
る。
【0038】なお、コレクタ抵抗低減の目的でn+高濃
度拡散層(113)の直下においてn+埋め込み層(1
03)と低抵抗で接続するためのn+シンカー領域を形
成する場合も考えられるが、ここでは省略している。
【0039】次に第2の実施の形態の動作を説明する。
基本的な動作は、前記第1の実施の形態と同じである。
セル面積の比較についても第1の実施の形態とほぼ同様
であり、U字型絶縁ゲート部分が一本分幅広となるだけ
であり、合計面積を従来のものと比較するとセル面積比
で70%以下となる点は変わらない。また、これだけセ
ル面積が縮小されても、真性ベース領域の平面寸法が変
わらないため、npnバイポーラトランジスタの電気特
性は劣化しないという点も第1の実施の形態と同等であ
る。
【0040】以上説明したように本実施の形態において
はnpnバイポーラトランジスタのBVeboおよびBVc
boを低下させずに、セル面積を大幅に縮小できるという
効果がある。さらに、本実施の形態においては、エミッ
タ領域とU字型絶縁ゲートとの接続が容易になる。
【0041】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施の形態を示す断面図、図6は平面図である。この
実施の形態は請求項2に相当する構成である。以下、第
3の実施の形態の構成を説明する。図5において、支持
基板(501)とSOI層(504)の間には埋め込み
酸化膜(502)が形成されている。すなわち、いわゆ
るSOI基板を用いている。SOI層(504)の底部
で埋め込み酸化膜(502)側にはn+埋め込み層(1
03)が全面に形成されている。SOI層(504)の
一部分でバイポーラ素子が形成される領域にはn型のウ
エル領域(105)が形成され、周囲はトレンチ絶縁分
離領域(503)により囲まれ、外部と完全に分離され
ている。このトレンチ絶縁分離領域(503)はSOI
層(504)の表面から埋め込み酸化膜(502)に到
達する深さまで形成されている。またトレンチ絶縁分離
膜(503)は実際にはトレンチ溝の側壁に酸化膜を形
成し、残る部分をポリSiで埋め戻す構造(U字型絶縁
ゲートと同様の構造)をしているが、ここでは概略とし
て酸化膜に代表させて表記した。
【0042】また、SOI層(504)の一部分でバイ
ポーラ素子が形成される領域となる部位にはn型のウエ
ル領域(105)が形成され、周囲はトレンチ絶縁分離
膜(503)によって分離されている。n型のウエル領
域(105)内で表面側からp型のベース拡散層(10
6)が形成されている。そしてこのベース拡散層(10
6)の表面にはエミッタ領域であるn+高濃度拡散層
(111)が形成されている。ここで、n+高濃度拡散
層(111)直下のベース拡散層(106)は真性ベー
ス領域(1010)と呼び方を変えている。同じくベー
ス拡散層(106)の表面にはn+高濃度拡散層(11
1)と並んでベース領域のコンタクト用p+高濃度拡散
層(112)が形成されている。したがって図5におい
ては、n+高濃度拡散層(111)の下部は真性ベース
領域(1010)、コンタクト用p+高濃度拡散層(1
12)の下部はベース拡散層(106)と表示してい
る。
【0043】また、上記以外のnウエル領域(105)
はコレクタ領域となる。そして上記n+高濃度拡散層
(111)とp+高濃度拡散層(112)以外の領域で
コレクタ領域であるnウエル領域(105)の表面には
コレクタコンタクト用のn+高濃度拡散層(113)が
形成されている。
【0044】さらにn+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)の間、およびp+高濃度拡散層
(112)とn+高濃度拡散層(113)の間には、U
字型絶縁ゲート(トレンチ絶縁分離領域)が形成されて
いる。このU字型絶縁ゲートはトレンチ溝の内壁(側面
および底面)に酸化膜(108)が形成され、その内部
をポリSi(109、110)で埋め戻す形になってい
る。したがってU字型絶縁ゲートの断面形状は、略U字
型の酸化膜の内部にゲートが設けられた形状となる。ま
た、このU字型絶縁ゲートの深さはp型のベース拡散層
(106)よりも深くなっている。また、図6に示すよ
うに、このU字型絶縁ゲートの両端は周囲を囲むトレン
チ絶縁分離領域(503)に達するまで形成されてい
る。
【0045】また、p+高濃度拡散層(112)とn+高
濃度拡散層(113)の間に存在するU字型絶縁ゲート
のポリSi(109)は周囲から絶縁され、電位がフロ
ーティングとなっている。これに対して、n+高濃度拡
散層(111)とp+高濃度拡散層(112)の間に存
在するU字型絶縁ゲートのポリSi(110)は外部で
エミッタ電位と接続すベく、専用の接続領域(114)
が形成され、エミッタ電位と接続することによってエミ
ッタ電位に固定されている。このことは図6の平面構造
をみると理解しやすい。図6ではn+高濃度拡散層(1
11)とp+高濃度拡散層(112)の間に存在するU
字型絶縁ゲートのポリSi(110)が周囲を囲むトレ
ンチ絶縁分離領域(503)を貫通し、専用の接続領域
(114)に接続されている。この接続領域(114)
は外部でエミッタ電位とポリSi(110)を導通させ
るためのものであり、実際にはボンディングパッドもし
くは、n+高濃度拡散層(111)と直接コンタクト可
能なAl配線とのコンタクト領域でもよい。
【0046】以上構成を説明したように、npnバイポ
ーラトランジスタのセルとしては、平面的にn+高濃度
拡散層(111)、p+高濃度拡散層(112)、n+高
濃度拡散層(113)が殆ど全体を占め、残りは周囲を
囲むトレンチ絶縁分離領域(503)、U字型絶縁ゲー
ト(酸化膜108に挟まれたポリSi109、110)
および接続領域(114)であり、面積が従来よりも非
常に小さくなっている。
【0047】なお、コレクタ抵抗低減の目的でn+高濃
度拡散層(113)の直下においてn+埋め込み層(1
02)と低抵抗で接続するためのn+シンカー領域を形
成してもよいが、ここでは図示を省略している。
【0048】本実施の形態の基本的動作は、前記第1の
実施の形態と同様である。ただ、この実施の形態におい
ては、セルの周囲がトレンチ絶縁分離領域(503)で
完全に囲まれているため、前記第1、第2の実施の形態
のように、周囲にnウエル領域(105)を残す必要が
ない。そのため、セル面積を第1、第2の実施の形態よ
りもさらに小さくすることが出来る。
【0049】一例としてセル面積の比較を行ってみる。
前記のように、図9(b)に示した従来例の平面構造の
マスク寸法は22μm×34μmとなる。この値はエピ
タキシャル成長層の厚さが10μm程度のエピタキシャ
ル基板を用いた場合の一例である。それに対して、図6
に示した本実施の形態におけるマスク寸法を求めると、
エミッタ(111)面積、ベースコンタクト領域(11
2)、コレクタコンタクト領域(113)は従来例と同
等とし、セルの外周を囲む深いトレンチ絶縁分離領域
(503)の幅が2μm、エミッタ(111)とベース
コンタクト領域(112)間およびベースコンタクト領
域(112)とコレクタコンタクト領域(113)間の
U字型絶縁ゲート構造がそれぞれ1μm幅であるとする
と、セル面積は12μm×20μm+接続領域(11
4)の面積となる。仮りに、接続領域(114)をAl
配線とのコンタクト領域とすると、せいぜい5μm平方
もあれば十分なので、合計を従来のものと比較するとセ
ル面積比で40%以下となる。重要なことはこれだけセ
ル面積が縮小されても、真性ベース領域(1010)の
平面寸法が変わらないため、npnバイポーラトランジ
スタの電気特性は劣化しないという点である。
【0050】以上説明したように本実施の形態において
は、BVeboやBVcboを大きい値に保ちながら、npn
バイポーラトランジスタのセル面積をさらに大幅に縮小
できる、という効果がある。
【0051】(第4の実施の形態)図7は本発明の第4
の実施の形態を示す断面図、図8は平面図である。この
実施の形態は請求項3に相当する構成である。以下、第
4の実施の形態の構成を説明する。図7において、支持
基板(501)とSOI層(504)の間には埋め込み
酸化膜(502)が形成されている。すなわち、いわゆ
るSOI基板を用いている。SOI層(504)の底部
で埋め込み酸化膜(502)側にはn+埋め込み層(1
03)が全面に形成されている。SOI層(504)の
一部分でバイポーラ素子が形成される領域にはn型のウ
エル領域(105)が形成され、周囲はトレンチ絶縁分
離領域(503)により囲まれ、外部と完全に分離され
ている。このトレンチ絶縁分離領域(503)はSOI
層(504)の表面から埋め込み酸化膜(502)に到
達する深さまで形成されている。またトレンチ絶縁分離
膜(503)は実際にはトレンチ溝の側壁に酸化膜を形
成し、残る部分をポリSiで埋め戻す構造をしている
が、ここでは概略として酸化膜に代表させて表記してい
る。
【0052】また、SOI層(504)の一部分でバイ
ポーラ素子が形成される領域となる部位にはn型のウエ
ル領域(105)が形成され、周囲はトレンチ絶縁分離
領域(503)によって分離されている。n型のウエル
領域(105)内で表面側からp型のベース拡散層(1
06)が形成されている。そしてこのベース拡散層(1
06)の表面にはエミッタ領域であるn+高濃度拡散層
(111)が形成されている。ここで、n+高濃度拡散
層(111)直下のベース拡散層(106)は真性ベー
ス領域(1010)と呼び方を変えている。同じくベー
ス拡散層(106)の表面にはn+高濃度拡散層(11
1)と並んでベース領域のコンタクト用p+高濃度拡散
層(112)が形成されている。したがって図7におい
ては、n+高濃度拡散層(111)の下部は真性ベース
領域(1010)、コンタクト用p+高濃度拡散層(1
12)の下部はベース拡散層(106)と表示した。
【0053】また、上記以外のnウエル領域(105)
はコレクタ領域となる。そして上記n+高濃度拡散層
(111)とp+高濃度拡散層(112)以外の領域で
コレクタ領域であるnウエル領域(105)の表面には
コレクタコンタクト用のn+高濃度拡散層(113)が
形成されている。
【0054】さらにn+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)の間、およびp+高濃度拡散層
(112)とn+高濃度拡散層(113)の間には、U
字型絶縁ゲート(トレンチ絶縁分離領域)が形成されて
いる。このU字型絶縁ゲートはトレンチ溝の内壁(側面
および底面)に酸化膜(108)が形成され、その内部
をポリSi(109、110)で埋め戻す形になってい
る。したがってU字型絶縁ゲートの断面形状は、略U字
型の酸化膜の内部にゲートが設けられた形状となる。ま
た、このU字型絶縁ゲートの深さはp型のベース拡散層
(106)よりも深くなっている。また、図8に示すよ
うに、このU字型絶縁ゲートの両端は周囲を囲むトレン
チ絶縁分離領域(503)に達するまで形成されてい
る。また、p+高濃度拡散層(112)とn+高濃度拡散
層(113)の間に存在するU字型絶縁ゲートのポリS
i(109)は周囲から絶縁され、電位がフローティン
グとなっている。
【0055】ここまでは前記第3の実施の形態と同等の
構造である。本実施の形態で特徴的なことは、n+高濃
度拡散層(111)とp+高濃度拡散層(112)の間
に存在するU字型絶縁ゲートのポリSi(110)は直
接セル内でエミッタ電位と接続すベく、エミッタコンタ
クト領域(115)が、エミッタ領域とポリSi(11
0)の上に連続して形成されている点である。このこと
は図8の平面構造をみると理解しやすい。図8ではエミ
ッタコンタクト領域(115)がエミッタ領域(11
1)からはみ出し、n+高濃度拡散層(111)とp+高
濃度拡散層(112)の間に存在するポリSi(11
0)にまで到達している。なお、図7では上記の構造を
電気配線として簡単に示している。
【0056】以上構成を説明したように、npnバイポ
ーラトランジスタのセルとしては、平面的にn+高濃度
拡散層(111)、p+高濃度拡散層(112)、n+高
濃度拡散層(113)が殆ど全体を占め、残りは周囲を
囲むトレンチ絶縁分離領域(503)とU字型絶縁ゲー
ト(酸化膜108に挟まれたポリSi109、110)
であり、面積が従来よりも非常に小さくなっている。本
実施の形態は、第3の実施の形態と比ベ、外部との接続
領域(114)がなくなっている。ただし、ポリSi
(110)とエミッタを同時に直接コンタクトをとって
いるため、一方のU字型絶縁ゲート構造の幅が広く形成
されている。
【0057】なお、コレクタ抵抗低減の目的でn+高濃
度拡散層(113)の直下においてn+埋め込み層(1
02)と低抵抗で接続するためのn+シンカー領域を形
成してもよいが、ここでは図示を省略している。
【0058】次に第4の実施の形態の動作を説明する。
基本的な動作は、前記第3の実施の形態と同じである。
セル面積の比較についても第3の実施の形態とほぼ同様
であり、U字型絶縁ゲート部分が一本分幅広となるが接
続領域(114)が無くなるので、合計面積を従来のも
のと比較するとセル面積比で40%以下となる点は変わ
らない。また、これだけセル面積が縮小されても、真性
ベース領域の平面寸法が変わらないため、npnバイポ
ーラトランジスタの電気特性は劣化しないという点も第
3の実施の形態と同等である。
【0059】以上説明したように本実施の形態において
はnpnバイポーラトランジスタのBVeboおよびBVc
boを低下させずに、セル面積を大幅に縮小できるという
効果がある。さらに、本実施の形態においては、エミッ
タ領域とU字型絶縁ゲートとの接続が容易になり、ま
た、接続領域(114)が無いのでセルが単純な四角形
となるため、セルを多数配列した場合の面積効率がよく
なり、LSI全体のチップ面積低減に、より貢献できる
という効果が得られる。
【0060】なお、これまでの説明では、全てnpnバ
イポーラトランジスタを例として説明してきたが、pn
pバイポーラトランジスタの場合でも、p型領域とn型
領域とを反対にし、電源極性も反対にした構造とするこ
とにより同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す平面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す平面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す断面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す平面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す平面図。
【図9】第1の従来例を示す図であり、(a)は断面
図、(b)は平面図。
【図10】第2の従来例の断面図。
【図11】第2の従来例から考えられる構成の断面図。
【符号の説明】
101…p基板 102…n+
埋め込み層 103…n+埋込み層 104…pエ
ピタキシャル層 105…nウエル領域領域(コレクタ領域) 106…pベース領域 108…酸化
膜 109…ポリSi 110…ポリ
Si 111…n+高濃度拡散層領域(エミッタ領域) 112…p+高濃度拡散領域(ベースコンタクト領域) 113…n+高濃度拡散層領域(コレクタコンタクト領
域) 114…接続領域 115…エミ
ッタコンタクト領域 501…支持基板 502…埋め
込みSiO2 503…トレンチ絶縁分離領域 504…SO
I層 1001…p基板 1002…n
+埋め込み層 1003…pエピタキシャル層 1004…n
ウエル領域領域 1005…pベース領域 1006…n+高濃度拡散領域(エミッタ) 1007…p+高濃度拡散領域(ベースコンタクト) 1008…n+高濃度拡散領域(コレクタコンタクト) 1009…絶縁分離膜 1010…真
性ベース領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一導電型の半導体層の表面部分に選択的
    に第二導電型のベース領域を形成し、該ベース領域の表
    面部分に選択的に第一導電型のエミッタ領域と第二導電
    型のベースコンタクト領域とを形成し、前記第一導電型
    の半導体層の表面部分で前記ベース領域が形成されてい
    ない部分に第一導電型のコレクタコンタクト領域を形成
    し、前記エミッタ領域と前記ベースコンタクト領域との
    間、および前記ベースコンタクト領域と前記コレクタコ
    ンタクト領域との間に、それぞれU字型の絶縁ゲートを
    前記ベース領域の底部よりも深くまで形成し、前記エミ
    ッタ領域と前記ベースコンタクト領域の間の絶縁ゲート
    は前記エミッタ領域に電気的に接続し、前記ベースコン
    タクト領域と前記コレクタコンタクト領域との間の絶縁
    ゲートは絶縁分離領域としたことを特徴とするバイポー
    ラトランジスタ。
  2. 【請求項2】底面および側面に接する絶縁領域によって
    周囲から分離された第一導電型の半導体層の表面部分
    に、選択的に第二導電型のベース領域を形成し、該ベー
    ス領域の表面部分に選択的に第一導電型のエミッタ領域
    と第二導電型のベースコンタクト領域とを形成し、前記
    第一導電型の半導体層の表面部分で前記ベース領域が形
    成されていない部分に第一導電型のコレクタコンタクト
    領域を形成し、前記エミッタ領域と前記ベースコンタク
    ト領域との間、および前記ベースコンタクト領域と前記
    コレクタコンタクト領域との間に、それぞれU字型の絶
    縁ゲートを前記ベース領域の底部よりも深くまで形成
    し、前記エミッタ領域と前記ベースコンタクト領域の間
    の絶縁ゲートは前記エミッタ領域に電気的に接続し、前
    記ベースコンタクト領域と前記コレクタコンタクト領域
    との間の絶縁ゲートは絶縁分離領域としたことを特徴と
    するバイポーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】前記エミッタ領域と前記ベースコンタクト
    領域との間に形成された前記U字型の絶縁ゲート構造の
    上に前記エミッタ領域上から連続してエミッタコンタク
    ト領域を形成したことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のバイポーラトランジスタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009021313A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Hitachi Ltd 半導体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009021313A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Hitachi Ltd 半導体装置

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